JP3845161B2 - 分散装置用の分散器 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、塗料やインク、磁性材料粒子等の固形微細粒子をさらに細分化するための分散装置及び該分散装置に使用される分散器に関する。特に本発明は、分散槽内に配置され、内部に分散用媒体が収納されたバスケットを備え、該バスケット内に配置された攪拌部材とバスケットとを相対的に回転させることによって、該バスケット内に循環させられるスラリー内の固形微細粒子をさらに細分化するための分散装置及び分散器に関する。
【0002】
【従来技術】
特開昭60-48126号公報には、円筒形の外周面に多数の小孔又はスリットが形成されたバスケットを備える分散装置が開示されている。この分散装置においては、バスケットは、該バスケット内に多数のガラスビーズ等の分散用媒体を収納して分散槽内に回転しないように支持される。バスケット内には攪拌部材が回転自在に配置され、回転軸によりバスケットに対して相対的に回転させられる。バスケットの上部にはスラリーの導入口があり,スラリーはバスケット上部の導入口からバスケット内部に入り、攪拌部材により与えられる回転力に基づく遠心力作用で半径方向外向きの習性を与えられ、円筒形外周面の小孔又はスリットから分散槽内に排出される。
【0003】
ヨーロッパ公開特許公報第0378056 号にも同様な分散装置が開示されている。このヨーロッパ公開特許公報の装置では、分散器のバスケットが回転させられ、バスケット内の攪拌部材は回転しないように保持される。また、バスケットは、上下両面にスラリー導入口となる小孔又はスリットが形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これら従来の分散装置における分散器の構造は、いずれもバスケットの上下面のいずれか一方又は両方にスラリー導入口となる小孔又はスリットを形成するものである。しかし、これら小孔又はスリットは、バスケット内の分散用媒体が外に洩れるのを阻止できるよう、十分に小さくすることが必要である。そのため、スラリーの流入抵抗が大きくなり、攪拌部材やバスケットの回転によりスラリーに与えられる遠心力の作用でスラリーに流動が生じても、スラリーの大部分はバスケット内に入らず、バスケットの上下の表面に沿って流れる傾向を生じる。その結果、バスケット内を循環するスラリーの流量が少なくなり、分散に時間を要することになる。
【0005】
本発明は、従来の上述した分散装置においてバスケット内を循環するスラリーの流量が少なくなる、という問題を解決し、バスケット内を循環するスラリーの流量を増大させることができる分散装置及び該分散装置のための分散器を提供することを解決すべき課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明による分散装置用の分散器は、外周面に多数の小孔又はスリットを有し、内部に分散用媒体が収納され、スラリーを充填した分散槽内に回転自在に配置されるバスケットを備える。該バスケット内には攪拌部材が該バスケットに対して相対的に回転可能なように配置される。そして、このバスケットの上面と下面の少なくとも一方に回転軸にほぼ平行な内周壁面を形成する凹部を設け、該内周壁面に多数の小孔又はスリットを形成して、該バスケットの回転に伴い分散槽内のスラリーが該凹部から内周壁面の小孔又はスリットを通ってバスケット内に入り、外周面の小孔又はスリットから分散槽内に排出されるように構成する。
【0007】
本発明においては、バスケットの外周面は回転軸に同軸の円筒面であり、凹部は外周面に同軸の円筒形凹部とすることが好ましい。
本発明は又、上述の形式の分散器を用いた分散装置を提供するものであり、この分散装置は、分散される物質を含むスラリーを収容するための分散槽と、該分散槽の内部に配置される分散器とからなる。そして、分散器は、中空軸により分散槽に対して上下方向に移動可能に支持されたバスケットと、該バスケット内に該バスケットに対して相対的に回転可能に配置され、中空軸内を通る回転軸により該バスケットに対し回転駆動される攪拌部材と、からなる。バスケットは、外周面に多数の小孔又はスリットを有し、バスケットの上面と下面の少なくとも一方に回転軸にほぼ平行な内周壁面を形成する凹部が設けられる。また、内周壁面に多数の小孔又はスリットを形成され、該バスケットの回転に伴い分散槽内のスラリーが凹部から内周壁面の小孔又はスリットを通ってバスケット内に入り、外周面の小孔又はスリットから分散槽内に排出される。
【0008】
【作用】
本発明の上述した分散装置又は分散器の構造によれば、バスケットの凹部に入ったスラリーは、該バスケット又は攪拌部材に与えられる回転力で生じる遠心力作用により該凹部の内壁面の小孔又はスリットを通ってバスケット内に入るように強制されるので、バスケット内に循環させられるスラリーの量か増大する。
【0009】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図2ついて説明する。先ず図1を参照すると、図に示す分散装置は、スラリーが充填される分散槽すなわちスラリータンク1を備える。スラリータンク1の側方には昇降機構2が配置され、該昇降機構2には、該昇降機構2によって上下方向に駆動される昇降軸3が設けられる。昇降軸3には、バスケット駆動機構4が支持される。
図2を参照すると、駆動機構4は、中空のハウジング5を備え、該ハウジング5内には軸受けハウジング6が設けられ、該軸受けハウジング6に設けられた軸受6a、6bにより中空の垂直軸7が回転自在に支持される。中空垂直軸7はハウジング5から垂直方向下方に延び、下端にバスケット8が固定されている。中空垂直軸7の上端には付プーリー9が固定され、該プーリー9はVベルト10を介してモーター14aにより回転駆動される。
【0010】
バスケット8は、上壁8aと下壁8b、及び円筒形の外周壁8cを有し、上壁8aの半径方向内方部には底壁11aと円筒形の内周壁11bとにより円筒形の凹部11が形成されている。図3に示すように、円筒形の外周壁8cと凹部11の円筒形内周壁11bには多数の小孔又はスリット8d、11cが形成されている。また、図4に示すように、下壁8bには多数の小孔又はスリット8eが放射状に形成されている。バスケット8内には多数のガラスビーズのような分散媒体8fが充填されており、前述の小孔又はスリットは、これら分散媒体が通過しない大きさとする。
中空垂直軸7を貫通して駆動軸13が配置され、該駆動軸13の下端はバスケット8内に延び、該バスケット8内に配置された攪拌部材12が固定さている。本実施例においては、攪拌部材12は円盤状であり、その外周縁に沿って攪拌ピン12aが配置されている。しかし、攪拌部材12は、放射状に配置された羽根状でもよく、攪拌作用を与え得るものであれば、その他どのような形状にしてもよい。駆動軸13は、上端がハウジング5の上部に配置されたモーター14bにより回転駆動される。
【0011】
作動に際しては、先ず昇降機構2を作動させてバスケット駆動機構3を上昇させ、スラリータンク1を所定の位置にセットし、次いで昇降機構によりバスケット8を下げて該バスケット8をスラリータンク1の底に近接した位置に置く。ここで、バスケットをモーター14aと中空垂直軸7を介して回転させる。このとき、スラリータンク1内におけるスラリーの流動が、図5に示すようなバスケット8の凹部11に流れ込む渦流を生じるように、バスケット8の回転速度を設定することが好ましい。
次いでバスケット8内の攪拌部材12を回転させる。このとき、バスケット8の外周速度と攪拌部材12の外周速度の差がスラリーの分散に最も適した値となるように攪拌部材の速度を設定することが好ましい。この速度差は、分散される固形微粒子の物理的性質にもよるが、一般には、15m/sec 以下とすることが好ましく、7m/sec から12m/sec の範囲内とすることがより好ましい。
【0012】
凹部11に入ったスラリーは、攪拌部材の回転により生じる強い遠心力の作用で、該内周壁11bに形成した小孔又はスリット11cを通ってバスケット8内に押し込まれる。同時に、僅かではあるが、バスケット8の下壁8bに形成した小孔8eからもスラリーがバスケット8内に導入される。バスケット8内のスラリーは、該バスケット8内で流動する分散用媒体との間の摩擦で強い分散作用を受け、固形物が微細な粒子に分散される。その後、スラリーは、バスケット8の外周壁8bに形成した小孔8dからスラリータンク1内に排出される。このようなスラリーの循環により分散が進行する。
図7は、本発明のさらに別の実施例を示す断面図である。この実施例では、バスケット8の下壁8bに、上壁8aにおける凹部11と同様な凹部21が形成される。凹部21は外壁21aと内周壁21bを有し、内周壁21bには多数の小孔又はスリット21cが形成される。この実施例の分散装置も作用は先の実施例におけると同様である。
【0013】
本発明の分散器の効果を確認するため、図7に示す構造のバスケット8と図8に示すように上下の壁にスラリー導入用の小孔又はスリットを有するバスケットとを使用し、平均粒径D50が23μmのCaCO3 粒子を固形分として20%含むスラリーを50リットルのスラリータンクに投入して分散を行なった。バスケットの外径は、いずれも155mmとし、1mm直径のガラスビーズを内部容積の80%に相当する量だけ充填した。小孔の大きさは、分散媒体であるガラスビーズ直径の約1/3 とした。バスケットの回転数365rpm 外周速度2.78m/sec とし、バスケットの外周速度と攪拌部材の外周速度の速度差は7.5m/secとして分散を行なった。その結果を図9に示す。分散粒径が3μmになるまでの時間で比較すると、本発明のバスケットを使用した場合の時間は従来のバスケットを使用した場合の約1/3 であることが分かる。使用動力も約1/3 に節減されることが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す分散装置の全体の概略側面図である。
【図2】本発明の実施例におけるバスケットの構造と駆動機構の詳細を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例におけるバスケットの構造の詳細を示す断面図である。
【図4】本発明の実施例におけるバスケットの底壁及び小孔の配置を示す平面図である。
【図5】本発明の実施例におけるスラリータンク内のスラリーの流動状態を示す概略図である。
【図6】本発明の実施例の作用を示す断面図である。
【図7】本発明の他の実施例を示す図6と同様な断面図である。
【図8】本発明の実施例との比較実験に用いた従来の分散器の構造を示す断面図である。
【図9】本発明の実施例と従来の分散装置の比較実験の結果を示す図表である。
【符号の説明】
1 スラリータンク
7 中空垂直軸
8 バスケット
8b 底壁
8c 外周壁
11 凹部
11b 内周壁
12 攪拌部材
13 駆動軸

Claims (3)

  1. 外周面に多数の小孔又はスリットを有し、内部に分散用媒体が収納され、スラリーを充填した分散槽内に回転自在に配置されるバスケットを備え、前記バスケット内には攪拌部材が該バスケットに対して相対的に回転可能なように配置された分散装置用の分散器であって、前記バスケットの上面と下面の少なくとも一方に回転軸にほぼ平行な内周壁面を形成する凹部を設け、前記内周壁面に多数の小孔又はスリットを形成して、該バスケットの回転に伴い分散槽内のスラリーが前記凹部から前記内周壁面の前記小孔又はスリットを通って前記バスケット内に入り、前記外周面の前記小孔又はスリットから分散槽内に排出されるようになったことを特徴とする分散装置用の分散器。
  2. 請求項1に記載した分散装置用の分散器であって、前記バスケットの前記外周面は回転軸に同軸の円筒面であり、前記凹部は前記外周面に同軸の円筒形凹部であることを特徴とする分散装置用の分散器。
  3. 分散される物質を含むスラリーを収容するための分散槽と、前記分散槽の内部に配置される分散器とからなる分散装置であって、
    前記分散器は、
    中空軸により前記分散槽に対して上下方向に移動可能に支持されたバスケットと、
    前記バスケット内に該バスケットに対して相対的に回転可能に配置され、前記中空軸内を通る回転軸により該バスケットに対し回転駆動される攪拌部材と、
    からなり、
    前記バスケットは、外周面に多数の小孔又はスリットを有し、前記バスケットの上面と下面の少なくとも一方に回転軸にほぼ平行な内周壁面を形成する凹部が設けられ、前記内周壁面に多数の小孔又はスリットを形成され、該バスケットの回転に伴い分散槽内のスラリーが前記凹部から前記内周壁面の前記小孔又はスリットを通って前記バスケット内に入り、前記外周面の前記小孔又はスリットから分散槽内に排出されるようになったことを特徴とする分散装置。
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