JP3844863B2 - 表面検査方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウェーハその他の検査対象物の表面上の異物(本明細書ではゴミやキズその他を含む広義の用語)を検査する表面検査方法及びその方法を実行する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学系を介して、検出光を検査対象物の表面に照射するとともに、検査対象物の表面から反射した散乱光を受光し、その間に、検査対象物と光学系を相対的に変位させて、検出光を螺旋状に走査させることにより、検査対象物の表面上の異物を検査する表面検査方法及び装置は公知である。そのような従来の螺旋走査方式の表面検査方法及び装置では、異物信号の検出を、一定の区間に分けて(例えばエンコーダの信号で分けて)、検出光に対し走査方向にサンプリングしながら、最も大きな信号を検出し、そのデータのみを記録していた。このように同一区間内で最も大きなデータのみを記憶する方式はピクセル方式と称されている。
【0003】
図2は、従来のピクセル方式の処理法を示している。区間Aでは、Daのデータが最大値となる。区間Bでは、Dbのデータが最大値となる。公知のピクセル方式のソフト処理方法によれば、この場合の異物は、1個または2個と判断される。たとえば、連続と判断するソフトの場合は1個となる。連続と判断しない場合は2個となる。
【0004】
図7は、従来の別のピクセル方式の表面検査方法を連続性の判断の観点から示す。
【0005】
図7においては、スキャン方向の判断は、次のように行う。すなわち、区間Aでは、Daのデータが最大値となり、区間Bでは、Dbのデータが最大値となる。ピクセル方式のソフト処理方法により、異物は1個または2個となる。連続と判断するソフトの場合は1個となり、連続と判断しない場合は2個となる。
【0006】
図7の検査状況の時、矢印で示す送り方向における連続性の判断は、図8に示すように行う。黒く示された部分は、ピクセルが隣接しているので、連続していると判断されたものである。
【0007】
ピクセル方式では、1区画内で1個の異物として処理されるため、区間をまたがる異物の判断は、連続している事を示すデータを持つことなく、ピクセルの隣接情報にのみ基づき処理される。
【0008】
送り方向のデータ処理に関しては点の情報をピクセルイメージに展開し、スキャン方向と同様に隣接情報に基づき判定している。
【0009】
また、ガルバノミーラ等を使用し一定走査を行なう表面検査方法では、サンプリング周波数をその走査スピードと検出光の大きさに関係を持たせ、スレッショルド信号を越えた信号をすべて記憶し、点のデータとして扱っていた。このような方式をスキャン方式と称する。
【0010】
スキャン方式では、サンプリング周波数が高いと、データ数が多くなるため、メモリ容量が増える。そのため、サンプリング周波数が低く設定され、その検出光の移動に対して数十μm間隔でデータが検出される。そのため、連続性の判断はその検出光の移動スピードとサンプリング周波数に大きく依存している。つまり、低いサンプリング周波数の間隔で収集されたデータを点の集合体とみなし、ソフトウェアでその連続性を判断している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
いずれの方式(ピクセル方式、スキャン方式)の従来技術においても、連続性の判定は不確定なデータに基づいた処理により行なわれている。
【0012】
ピクセル方式およびスキャン方式では、いずれも連続性のデータそのものが欠落した状態で連続性を判断しているため、塊状の異物があった場合や、小さな異物が孤立した状態で存在している場合は、異物を正確かつ確実に検出する事はできなかった。
【0013】
また、送り方向に対しては、ほとんど何も情報を持つことなく、その連続性を判断している。
【0014】
本発明の目的は、周波数の高いサンプリングによりメモリを増加させることなく、連続性のデータを有することで塊状の異物や小さな異物の孤立検出を可能にすることである。
【0015】
本発明の他の目的は、スキャン方向の連続データを用いて送り方向での位置情報から重なりを判定することで、送り方向の連続性を可能にすることである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決手段の1つは、光学系を介して、検出光を検査対象物の表面に照射するとともに、検査対象物の表面から反射した散乱光を受光し、その間に、検査対象物と光学系を相対的に変位させて、検出光を走査させることにより、検査対象物の表面上の異物を検査する表面検査方法において、検出光を所定方向に走査させていくとき、異物の散乱信号がスレッショルド信号を越えたら、そこをスタート点として記憶し、その後、異物散乱信号がスレッショルド信号を下回ったら、そこをエンド点として記憶し、
1つのデータがスレッショルド信号に対し初めて下回った時点で、エンド点を記憶し、かつ、そのエンド点の時点からサンプリングクロックをカウンタし、設定データ以内にそのデータが再びスレッショルド信号を上回った時、先のエンド点をクリアし、さらにエンド点の検出の処理を続けるように構成したことを特徴とする表面検査方法である。
【0017】
好ましくは、異物散乱信号の位置データとして、少なくともスタート点、ピークおよびエンド点からなる位置情報に基いて検査対象物の表面上の異物を検査する。検出光の走査方向がスキャン方向と送り方向の組み合わせからなり、1データのスタート点およびエンド点の位置情報が送り方向で重なっている場合は、送り方向で異物散乱信号の連続性があると判断する。スタート点からエンド点までは連続している異物と判定し、スタート点とエンド点との間は常にピークデータを検出する処理を行なう。1つのデータがスレッショルド信号に対し初めて下回った時点で、エンド点を記憶し、かつ、そのエンド点の時点からサンプリングクロックをカウンタし、設定データ(可変)以内にそのデータが再びスレッショルド信号を上回った時、先のエンド点をクリアし、さらにピークデータの処理を続ける。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明による表面検査方法及び装置は、半導体ウェーハを検査対象物としたとき最良の効果を奏するものである。特に検査対象物の表面上の異物が走査線を跨ぐような大きな異物であるとき、連続性の判断が正確になされる。たとえば、走査線上において連続性が正確に検出される。しかも、走査線上に(縦方向に)またがる異物も連続するものとして検出される。
【0019】
本発明による表面検査方法及び装置は、検出光を検査対象物の表面に照射するとともに、検査対象物の表面から反射した散乱光を受光し、検出光をたとえば螺旋状に走査させることにより、検査対象物の表面上の異物を検査し、検出光を所定方向に走査させていくとき、異物の散乱信号がスレッショルド信号を越えたら、そこをスタート点として記憶し、その後、異物散乱信号がスレッショルド信号を下回ったら、そこをエンド点として記憶し、スタート点とエンド点との間で異物散乱信号が最も大きかったところをピークとして記憶する表面検査方法及びこの方法を実施する装置であるが、それらのうち、本発明の主な構成要素の好ましい形態を以下説明する。
【0020】
スタート点のデータは、スレッショルド信号レベルを越えた時点のアドレスのデータである。
【0021】
ピークのデータは、スタ一ト点とエレド点の間で最も大きな信号のデータとそのアドレスのデータである。
【0022】
エンド点のデータは、ピーク信号以降でスレッショルド信号レベルを下回った時点のアドレスのデータである。ただし、後述するように、これには条件がある。
【0023】
好ましいデータ検出手順は次のとおりである。
【0024】
(1)検出光の走査方向に対し十分に早いサンプリング周波数(たとえば20MHz)を用意する。
【0025】
(2)異物散乱信号がスレッショルド信号を越えたとき、その点のデータをスタート点のデータとしで記憶する。
【0026】
(3)それに続けてピークデータ処理を行なう。
【0027】
(4)異物散乱信号がスレッショルド信号を下回ったとき、その点のデータをエンド点のデータE1として記憶する。
【0028】
(5)前述の(4)と同時にサンプリングをカウンタスタートさせる。それにより、スレッショルド信号以下になっている時間を計測する。
【0029】
(6)あらかじめ設定されたデータと比較し、カウンタの値が大きくなった時点で、エンド点の処理を終了し、1つの異物のデータとしてメモリに転送して記憶する。比較カウンタ以下で再び異物散乱信号がスレッショルド信号を越えた場合は次に続く。
【0030】
(7)先に記憶したエンド点のデータE1をクリアし、ピークのデータ処理を行なう。
【0031】
(8)これ以降は、前述の(4)〜(7)の処理を行なう。
【0032】
また、連続性の判断を行うデータ処理方法は、次のとおりである。
【0033】
(1)スキャン方向の連続処理をしていき、データのスタート点からエンド点までの差が所定値以上になったとき、そこにキズが存在すると判断する。それ以外はゴミが存在すると判断する。
【0034】
(2)送り方向の処理については、そのデータの持つスタート点とエンド点の位置情報に重なりがあるか否かを判断し、重なりがあれば、送り方向の連続性があると判断する。送り方向の連続するデータ数が一定以上になったとき、キズと判断する。それ以外はゴミと判断する。
【0035】
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施例を詳細に説明する。
【0036】
図1、3〜5の実施例
図1は、本発明の一つの実施例を示すブロック図である。
【0037】
図1においては、光電変換素子は、順にAMP回路およびA/D変換回路を介してピーク検出回路部および連続判断回路部に接続されている。これらのピーク検出回路部および連続判断回路部はデータ処理回路部に接続されている。データ処理回路部はメモリに接続されている。エンコーダ信号は、ピーク検出回路部とデータ処理回路部に送られる。
【0038】
図3は、本発明方法による処理のしかたを示している。
【0039】
本発明方法においては、検出光を所定方向に走査させていくとき、異物の散乱信号がスレッショルド信号(図3に水平方向に実線で示されている)を越えたら、そこをスタート点(Start)として記憶し、その後、異物散乱信号がスレッショルド信号を下回ったら、そこをエンド点(End)として記憶し、スタート点とエンド点との間で異物散乱信号が最も大きかったところをピーク(Peak)として記憶する。異物散乱信号の位置データとしてスタート点(Start)、ピーク(Peak)およびエンド点(End)からなる位置情報に基いて検査対象物の表面上の異物を特定する。
【0040】
図3においては、異物は、Da,Db,Dcが特定されるので、異物の個数は3になる。この場合、区間A、Bのデータは異物の個数に無関係になり、異物の個数は3個とカウントされるのである。
【0041】
図4は、一つの異物として判断する概念図である。特に異物Dbについて説明すると、異物Dbは、図4に示すように一度途中でスレッショルド信号(図3に水平方向に実線で示されている)を下回るが、隣接区間が近いので、一つの異物として特定される。
【0042】
図5は、本発明方法のフローチャートの一例を示す。「測定データSn」と「スライスレベルSL」が、それぞれ「異物の散乱信号」と「スレッショルド信号」に対応する。
【0043】
図5において、まず測定が開始されると、ステップ1において、測定データが入力され、ステップ2に進む。
【0044】
ステップ2において、得られた測定データSnがスライスレベルSLよりも大きいかどうかが判断され、小さい場合はステップ3に進み、大きい場合は、ステップ7に進む。
【0045】
ステップ3において、異物の幅を示す幅カウントSWcnt の計数が0かどうか、即ち既に測定データSnがスライスレベルSLを越えたかどうかを判断する。
言い換えると、直前に異物のデータを測定をしたかどうかを判断する。
ここで直前とは、ステップ13で判断される所定値SEset のカウント以内を意味する。
【0046】
SWcnt の計数が0である場合、即ち直前に異物データがない場合、ステップ1に戻り次の測定データの処理に移る。SWcnt の計数が0でない場合、即ち直前に異物データがある場合には、ステップ4に進み、得られた測定データSnがスライスレベルSLよりも小さい期間を計数するSEcnt カウント(無信号期間カウント)を計数する処理が行われる。
【0047】
ステップ4において、SEcnt =0の場合、エンド信号計数が0であるかどうかが判断され、SEcnt =0の場合はステップ5に進み、それ以外はステップ12に進む。
【0048】
ステップ5において、即ち得られた測定データSnがスライスレベルSLを越えていた状態からスライスレベルSL下回った時に、その時の座標値X 、Y 座標をXend, Yendとして記憶し、ステップ6に進む。ステップ6において、SEcnt 計数値に1が加えられ、ステップ1へ戻り次の測定データ処理に移る。
ステップ2において、得られた測定データSnがスライスレベルSLよりも大きいかどうかが判断されたときには、ステップ7に進む。ステップ7において、SWcnt の計数が0かどうか、即ち測定データSnがスライスレベルSLを越えたかどうかが判断され、初めて越えたときにはステップ8に進み、初めてでないときには、ステップ10に進む。
【0049】
ステップ8においては、この時の座標値を異物の開始座標(スタート点の座標値)Xstart, Ystartとして記憶し、ステップ9に進む。
【0050】
一方、ステップ7において、異物の開始からの計数値SWcnt の計数が0でない、即ち最初に測定データSnがスライスレベルSLを越えたものでないと判断したときには、ステップ10に進み、
無信号期間カウントSEcnt の計数値が0でないかどうかを判断する。
無信号期間カウントSEcnt の計数値が0でないときは、ステップ11で、、SEcnt の計数値を0とし、ステップ9に進む。無信号期間カウントSEcnt の計数値が0のときは直接ステップ9に進む。
【0051】
ステップ9においては、今回の測定データが以前の測定データより大きいかどうかを判断し、大きい方をピークデータとして記憶するピーク処理がなされ、ステップ12に進む。
【0052】
ステップ12においては、異物の開始座標の点(スタート点、異物の前端に相当)からの計数値SWcnt に1を加え、ステップ1に戻る。
【0053】
ステップ4において、SEcnt =0でない場合、即ち無信号期間カウントSEcnt の計数値が0でない場合は、ステップ13に進む。ここでは、無信号期間カウントSEcnt が予め定めた計数値SEset より大きいかどうかが判断される。無信号期間カウントSEcnt が予め定めた計数値SEset より小さい場合は、ステップ6へ進み次の測定データ処理が行われる。
【0054】
また無信号期間カウントSEcnt が予め定めた計数値SEset より大きい場合は、ステップ14へ進み、次の測定データ処理が行われる。
【0055】
ステップ14においては、ステップ8で記憶された異物のスタート点の座標値Xstart, Ystartを、ステップ5で記憶された座標値Xend, Yendを、メモリに記憶されているピーク値を、それぞれ今回測定対象となっている異物のスタート点の座標値、異物のエンド点の座標値及びピーク値としてデータ転送し、メモリに記憶し、ステップ15に進む。
【0056】
ステップ15において、測定終了かどうかが判断され、測定終了であればそのまま測定を終了し、そうでなければステップ16に進む。
【0057】
ステップ16において、初期設定が行われ、として異物の開始座標値Xstart, Ystart、終了座標値Xend, Yend及びピーク値P、無信号期間カウントSEcnt 並びに異物の開始からの計数値SWcnt を0として、ステップ1に戻る。
【0058】
図6,8〜11の実施例
図6は、本発明の第2実施例のブロック図を示す。
【0059】
図6においては、光電変換素子は、順にAMP回路およびA/D変換回路を介してピーク検出回路部および連続判断回路部に接続されている。これらのピーク検出回路部および連続判断回路部はデータ処理回路部に接続されている。データ処理回路部はメモリに接続されている。エンコーダ信号は、ピーク検出回路部とデータ処理回路部に送られる。また、CPUからの信号はメモリに送られる。
【0060】
図9は、本発明の第2実施例による表面検査方法を示す。
【0061】
図9の検査状況においては、区間データは異物の個数に無関係になるので、異物Da,Db,Dcの3個と判断される。
【0062】
この点をさらに説明すると、検出光を所定方向に走査させていくとき、異物の散乱信号がスレッショルド信号(図9に水平方向に実線で示されている)を越えたら、そこをスタート点(Start)として記憶し、その後、異物散乱信号がスレッショルド信号を下回ったら、そこをエンド点(End)として記憶し、スタート点とエンド点との間で異物散乱信号が最も大きかったところをピーク(Peak)として記憶する。異物散乱信号の位置データとしてスタート点(Start)、ピーク(Peak)およびエンド点(End)からなる位置情報に基いて検査対象物の表面上の異物を特定する。図3においては、異物は、Da,Db,Dcが特定され、異物の個数は3になる。この場合、区間A、Bのデータは異物の個数に無関係になり、異物の個数は3個とカウントされるのである。
【0063】
図10は、異物の連続性を判断する概念図である。
【0064】
図10において、検出光の走査方向はスキャン方向と送り方向の組み合わせからなり、1データのスタート点およびエンド点の位置情報が送り方向で重なっている場合は、送り方向で異物散乱信号の連続性があると判断する。スタート点からエンド点までは連続している異物と判定し、スタート点とエンド点との間は常にピークデータを検出する処理を行なう。1つのデータがスレッショルド信号に対し初めて下回った時点で、エンド点を記憶し、かつ、そのエンド点の時点からサンプリングクロックをカウンタし、設定データ以内にそのデータが再ぴスレッショルド信号を上回った時、先のエンド点をクリアし、さらにピークデータの処理を続ける。特にデータ処理にあたって連続性の判断は次のように行う。
【0065】
(1)スキャン方向の連続処理はデータのスタート点からエンド点までの差が一定以上になった場合、キズと判断し、それ以外はゴミと判断する。
【0066】
(2)送り方向については、そのデータの持つスタート点とエンド点の位置情報に重なりがあるかどうかを判断し、重なりがあれば送り方向の連続性があると判断する。送り方向の連続するデータ数が一定以上になったときはキズと判断し、それ以外はごみと判断する。
【0067】
図10の例では、上の2つの位置情報は互いに重なり部分がなく連続性がないので、2個の異物があると判断し、下の3つの位置情報は互いに重なり部分があって連続性があるので、1個と判断する。
【0068】
図11は、本発明方法のフローチャートの一例を示す。
【0069】
図11において、測定が開始されると、ステップ1において、測定対象の走査線Snが指定され、ステップ2に進む。ステップ2では、測定対象の走査線Snのデータが呼び出され、ステップ3に進む。ステップ3では、走査線中に異物データがあるかどうか、即ちスライスレベルSLを越えた信号が含まれているかどうかを判断する。異物データがあればステップ4に進み、異物データがなければステップ2に戻り、異物データが出る間で繰り返す。ステップ4では、測定対象の走査線Sn中に異物データを発見すると、一つ前の走査線Sn-1ラインでの異物データを呼び出し、ステップ5に進む。
【0070】
ステップ5では、今回の測定対象の走査線Snの異物データと、前回対象の走査線Sn-1中の異物データとにオーバーラップがあるかどうかを判断し、オーバーラップがあればステップ6に進み、オーバーラップがなければステップ2に戻る。
【0071】
ここでオーバーラップの一例には、スキャン方向の異物の開始座標と終了座標間で重なりがある場合意味する。ステップ6では、連続性処理が行われ、ステップ7に進む。
【0072】
連続性処理とは、今回の測定対象の走査線Snの異物データと、前回対象の走査線Sn-1中の異物データとにオーバーラップがある場合には、両者は同じ異物を測定していると判断し、異物の計数に関しては一単位として扱うために、両データを関連づける様々な処理が該当する。例えば、連続性が認められたデータを一群として扱ったり、連続性が認められるごとに補正値を1加算していき、各走査線ごとの異物信号の総計数値からその補正値を減算して、正しい異物数を求めるものなどを含む。
【0073】
ステップ7では、測定対象となる全ての走査線の測定が終了したかを判断し、終了していなければステップ1に戻り次の走査線の測定が行われる。
【0074】
測定対象となる全ての走査線の測定が終了した場合には、ステップ8において、連続性が認められた異物を一単位として計数した異物の個数及び連続性が認められた異物同士がグラフィク表示上で見分けが付くように表示などが行われ、測定は終了する。
【0075】
図12の実施例
図12は、前述の2つの実施例を実行するための、本発明による螺旋走査方式の表面検査装置の一例を示している。
光源110と、この光源110からの光を測定物の表面111に照射する照射光学系112と、照射光学系112で照射されて測定物111表面から反射された散乱光を受光して受光信号を形成する受光光学系113と、受光光学系113で受光された光を受光信号として出力する光電変換素子114と、測定物の外周範囲において光源110からの光を測定物の凹部を通して受光するエッジ検出素子120と、検査対象物111の表面と照射光学系112及び受光光学系113とに相対的な直線変位を与える直線変位部115と、検査対象物111の表面と照射光学系112及び受光光学系113とに相対的な回転変位を与える回転変位部116とを有し、照射された光が測定物111の表面上を螺旋走査するように構成されている。直線変位部115と回転変位部116には、それぞれモーター117、118が接続されている。
【0076】
【発明の効果】
この発明は、次に示すような顕著な効果を奏する。
【0077】
(1)1つのデータに幅と大きさを持たせことができるので、サンプリング周波数に応じた正確な個数の異物を測定できる。
【0078】
(2)走査方向へのソフトウエアの処理が必要なくなり、処理スピードが向上する。
【0079】
(3)設定データによる連続性の判断の概念を持ち込むことで、散乱の指向性や異物の形状によって生起する問題に対処できる。短時間での散乱光の低下は無視することができる。
【0080】
(4)送り方向での重なりのデータ構造を持つことで、連続しているキズと近くにあるゴミとの区別が容易に判断できる。
【0081】
(5)連続性を示すデータ構造が簡単なため、メモリを余り消費することなく、データ測定が可能になり、キズの多い測定物や表面に大きなゴミが存在していても、メモリ容量の不足で測定できないという問題が解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すブロック図である。
【図2】従来のピクセル方式の処理法を示している。
【図3】本発明の第1実施例による方法の処理のしかたを示している。
【図4】図3の方法における異物の連続性を判断する概念図である。
【図5】本発明の第1実施例による方法のフローチャートを示す。
【図6】本発明の第2実施例を示すブロック図である。
【図7】従来のもう1つ別のピクセル方式の処理法を示している。
【図8】図7における送り方向における連続性の判断の仕方を示す。
【図9】本発明の第1実施例による方法の処理のしかたを示している。
【図10】図9における送り方向における連続性の判断の仕方を示す。
【図11】本発明の第1実施例による方法のフローチャートの一例を示す。
【図12】第1及び第2実施例を実行するための、本発明による表面検査装置の一例を示す。
【符号の説明】
110 光源
111 表面
112 照射光学系
113 受光光学系
114 光電変換素子
115 直線変位部
116 回転変位部
117 モータ
118 モータ
120 エッジ検出素子
Claims (5)
- 光学系を介して、検出光を検査対象物の表面に照射するとともに、検査対象物の表面から反射した散乱光を受光し、その間に、検査対象物と光学系を相対的に変位させて、検出光を走査させることにより、検査対象物の表面上の異物を検査する表面検査方法において、検出光を所定方向に走査させていくとき、異物の散乱信号がスレッショルド信号を越えたら、そこをスタート点として記憶し、その後、異物散乱信号がスレッショルド信号を下回ったら、そこをエンド点として記憶し、
1つのデータがスレッショルド信号に対し初めて下回った時点で、エンド点を記憶し、かつ、そのエンド点の時点からサンプリングクロックをカウンタし、設定データ以内にそのデータが再びスレッショルド信号を上回った時、先のエンド点をクリアし、さらにエンド点の検出の処理を続けるように構成したことを特徴とする表面検査方法。 - 異物散乱信号の位置データとして、少なくともスタート点、およびエンド点からなる位置情報に基いて検査対象物の表面上の異物を検査する請求項1に記載の表面検査方法。
- 検出光の走査方向がスキャン方向と送り方向の組み合わせからなり、1データのスタート点およびエンド点の位置情報が送り方向で重なっている場合は、送り方向で異物散乱信号の連続性があると判断する請求項1〜2のいずれか1項に記載の表面検査方法。
- 設定データが可変である請求項3に記載の表面検査方法。
- 光源と、その光源からの光束で被検査表面を照明する照明光学系と、
該被検査対象物からの反射光を受光する受光光学系と、受光光学系で受けとられた反射光を受光する受光部と、その受光部からの信号を処理する信号処理部とを有するウェーハ表面検査装置において、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表面検査方法を実行する表面検査装置。
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