JP2817392B2 - 表面傷検査装置 - Google Patents

表面傷検査装置

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JP2817392B2
JP2817392B2 JP2299469A JP29946990A JP2817392B2 JP 2817392 B2 JP2817392 B2 JP 2817392B2 JP 2299469 A JP2299469 A JP 2299469A JP 29946990 A JP29946990 A JP 29946990A JP 2817392 B2 JP2817392 B2 JP 2817392B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は電子複写機の感光体ドラム等の被検査体の
表面傷検査方法に関し、特に被検査体の傷の位置、形状
によって有害な傷か否かを精度良く判定できるようにし
た表面傷検査方法に関する。
(従来の技術) 従来、感光体ドラム等の被検査体の表面傷検査を行う
一つの方法として、被検査体の表面にスリット光を投射
し、その散乱光を縮小光学系によりラインセンサに集光
し、光電変換された出力信号を分析するものがある。
この方法によれば、前記ラインセンサからの出力信号
として、例えば第5図の31に示されている波形の信号が
得られる。この信号31の波形は、前記縮小光学系の収差
によりラインセンサの中央部からの信号出力レベルが大
きく、その周辺部の信号出力レベルは小さくなる。ま
た、被検査体に傷等の欠陥があると、パルス状の信号31
aが発生する。
そこで、従来は、この出力信号31を適当な閾値32と比
較し、2値化信号33に変換して、一定の幅以上のもの、
例えば図の幅34以上のものを、被検査体の特性に影響を
与える傷と判定していた。
また、他の表面傷検査方法としては、被検査体の表面
に、回転走査鏡でレーザビーム光を走査し、集光手段に
より散乱光を受光し、これを光電子増倍管により光電変
換した後、前記と同様の信号処理をして、被検査体の表
面に、その特性に影響を与える傷が存在するか否かを判
定する方法がある。
しかしながら、前記した従来の表面傷検査方法は一次
元の散乱光から得た情報により行うものであり、感光体
ドラムの縦方向に入った細い傷等は一定の幅34に達しな
いため、画質に影響を与える程の傷ではないと、誤判定
されていまうという問題があった。
これに対して、特公昭61−42222号公報に開示されて
いるように、二次元の傷情報を周波数分析し、これによ
り得られるパラメータ、すなわち方向性、鋭さ、欠陥の
長さ、反射性等のパラメータにより、傷の判定をする方
法が提案されている。
しかしながら、この方法で感光体ドラム面全面に対す
る情報を分析するには計算時間が長くなり、検査工程の
タクトタイム(一工程時間)で傷の判定ができないとい
う難点があった。また、前記計算時間を短縮しようとす
ると、高速計算機を検査工程に付設しなければならない
という難点があった。
そこで、現在は、第6図に示されているように、ライ
ンセンサの出力信号を微分回路で微分したり、周波数分
析等を行うことなく、そのまま適当な閾値にて2値化し
て被検査体全面の傷情報を得(ステップS1〜S3)、各傷
情報の面積が面積閾値Sth以下かどうか判定し(ステッ
プS4〜S8)、一つでも面積閾値Sth以上の面積の傷が存
在すると、不良フラグを立てる(ステップS9)方式の表
面傷検査方法が多用されている。
この方法によれば、68000CPUボードコンピュータによ
り実現でき、かつタクトタイム内で判定結果を得ること
ができる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、種々の実験の結果、傷の面積が前記面
積閾値Sthを越えても、画質に現れない傷があることが
わかった。擦れた跡である線傷は、傷の位置によりその
面積は大きくなるが、画質には現れない傷であることが
わかった。
前記した従来の表面傷検査方法では、面積は大きい
が、画質に悪影響を及ぼさない線傷をも、画質に悪影響
を及ぼす傷と誤判定してしまうという問題点があった。
また、これを防止するために、さらに、目視による検査
工程を設ける必要が生じ、検査工程が多いという問題が
あった。
本発明の目的は、前記した従来方法の問題点を除去
し、面積は大きいが、画質に悪影響を及ぼさない線傷を
有する被検査体を不良品と誤判定することのない表面傷
検査方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段および作用) 前記目的を達成するために、本発明は、傷情報の境界
を追跡する境界追跡手段と、該境界追跡手段からの信号
により、少なくとも傷の円形度C、中心位置Aおよび面
積Sを含む幾何学的特徴量を求める幾何学的特徴量算出
手段と、前記円形度Cにより円傷か線傷かを判断し、ま
た該線傷に対してはその中心位置Aが被検査体の端部に
あるか中心部にあるかを判断し、第1の面積閾値より小
さい円傷は無害、大きい傷は有害と判定し、軸線方向の
端部にある線傷は無害、前記中心部にある第2の面積閾
値より小さい線傷は無害、大きい線傷は有害(ただし、
第1の面積閾値<第2の面積閾値)と判断する傷判定手
段とを具備した点に特徴がある。
本発明によれば、第1の面積閾値と第2の面積閾値と
を設定し、円傷に対しては小さな第1の面積閾値を適用
して無害な傷か有害な傷かの判断をし、中心部にある線
傷に対しては大きな第2の面積閾値を適用して無害な傷
か有害な傷かの判断をするようにしているので、面積は
前記第1の面積閾値より大きいが、画質に悪影響を及ぼ
さない線傷を有害な傷と誤判定することがなくなる。
(実施例) 以下に、本発明の、図面を参照して、詳細に説明す
る。
まず、第4図を参照して、面積は大きいが、画質に悪
影響を及ぼさない傷が存在する理由を説明する。
図示されているように、被検査体である感光体ドラム
41の中央部42に横線傷45があり、周辺部分43、44のそれ
ぞれに、線傷46、47があったとする。この時、図示され
ていない投光器により、前記横線傷45、線傷46、47の一
部に掛かるスリット光が照射されると、それぞれの傷か
ら散乱光45a、46aおよび47aが発生する。これらの散乱
光は、縮小光学系52で縮小されてラインセンサ51の受光
面に入射する。
ラインセンサ51の受光角度は、感光体ドラム41の中央
部42からの散乱光45aと、周辺部分43、44の散乱光46a、
47aとで異なり、かつ散乱光46a、47aは軸方向48に対し
て広がることになる。このため、前記周辺部分43、44の
傷46、47が斜め方向の線傷であると、ラインセンサ51の
受光面上では傷面積が大きく出る。しかし、この線傷
は、実験の結果画質に悪影響を及ぼさないことがわかっ
た。
また、円傷は傷面積が小さいものでも画質上に現れ、
感光体ドラム41を不良にするものがある。
前記円傷は面積が小さいものでも有害な傷と判定し、
被検査体の周辺部の斜め傷は有害な傷と判定することの
ない本発明の一実施例を第1図のブロック図を参照して
説明する。
図において、1は1ライン分が5000画素(1画素は、
約70μm×70μm)程度のラインセンサであり、第4図
のラインセンサ51と同じものである。ラインセンサ1に
よって受光された散乱光45a、46aおよび47aは、電気信
号に変換されて出力され、A/D変換器2に入る。A/D変換
器2は入力信号を例えば8ビット(256階調)にディジ
タル化して出力する。閾値3は適当な値であり、比較器
4は前記ディジタル化された出力信号を2値化する。2
値化された信号は、圧縮手段5により圧縮される。
このデータ圧縮手段5としては、例えば、連続する同
一の2値化信号を、長さの情報(ラン長)に置換する、
周知のランレングス符号化手段を用いることができる。
以下では、1つのライ長を“ブロック”と呼ぶことにす
る。
圧縮手段5で圧縮された信号は、画像メモリ6に蓄積
される。この画像メモリ6には、感光体ドラムの全表面
の圧縮信号が蓄積される。本実施例では、圧縮信号を蓄
積するようにしているので、圧縮しない場合に比べて、
約1/100のデータ量に減らすことができる。
画像メモリ6に、感光体ドラムの全表面の圧縮信号が
蓄積されると、境界追跡手段7により、傷の境界部分を
追跡し、傷の境界位置の座標データをリンクを求める動
作が行われる。この機能は、ランレングスで表された前
記ブロックの境界を副走査方向に追跡することにより求
めることができ、ソフト的に実現することができる。
説明を分かりやすくするために、圧縮する前の信号で
説明すると、前記傷の境界位置の座標データのリンクを
求める動作により、例えば第3図に示されているような
形の傷49があった場合には、前記境界追跡手段7は図に
斜線の施された座標を順次求めることになる。
次に、境界追跡手段7は幾何学的特徴量算出手段8に
送られる。幾何学的特徴算出手段8は、前記境界位置の
座標データのリンクで囲まれた傷の面積Sと、x方向の
射影長XL、y方向の射影長YL、および傷の中心位置A
をまず求める。
傷の面積Sは、例えば2値化データ“1"のブロックの
画素数を合計することにより、求めることができる。前
記面積S、射影長XL、YLの単位は画素数となる。ま
た、傷の中心位置Aは、主走査方向の左側からの画素数
で求められる。
これらが求まると、幾何学的特徴量算出手段8は、次
に、四則演算で、傾きT、円形度Cおよび傷の幅Wを下
記の式で求める。
傾きT=YL/XL 円形度C=S/(XL×YL) 幅W=S/YL 次に、傷判定手段9は、前記幾何学的特徴量を用い
て、傷が有害な傷であるか否かの判断をする。
この傷判定手段9の機能を、第2図を参照して説明す
る。第2図は傷判定手段9の機能の一具体例を示すフロ
ーチャートである。
まず、ステップS1では、傷の円形度Cが、0.8<C<
1.2を満足するか否かの判定をする。すなわち、傷が円
傷(点傷)であるか線傷であるかの判断がなされる。前
記条件を満足すれば、円傷と判断され、満足されなけれ
ば、線傷と判断される。
円傷と判断された時には(ステップS1が肯定)、ステ
ップS2に進む。ステップS2では、傷の面積Sが50(画
素)より大きいか否かの判断がなされ、肯定の場合には
感光体ドラムは不良品と判定する。一方、円傷であって
も、小さな傷は画質に悪影響を及ぼさないので、良品と
判定する。
一方、前記ステップS1が否定の時、すなわち線傷と判
定された時には、ステップS3に進み、前記傷の中心位置
Aが感光体ドラムの端部にあるか中央にあるかの判断が
なされる。この具体例では、傷の中心位置Aが0.40(m
m)または260〜300(mm)の範囲、すなわち感光体ドラ
ム(軸方向の長さ300mm)の端部にあるか否かの判断が
なされる。感光体ドラムの端部にあると判定されると
(ステップS3が肯定)、ステップS4に進んで、傷の傾き
Tが、T>0.8を満足し、かつ幅Wが、W<5.0(画素)
を満足するか否かの判断がなされる。そして、ステップ
S4が肯定の時には、良品と判定される。
すなわち、前記条件が満足される場合には、傷が感光
体ドラムの端部にあり、かつ傾きが大きく幅が小さいの
で、画質に悪影響を及ぼす虞れは小さい。したがって、
無害の傷と判定される。
次に、前記ステップS3およびS4のいずれか一方が否定
の次には、ステップS5に進み、傷の傾きTが、T<0.5
を満足し、かつx方向の射影長XLが、XL<5(画素)
を満足するか否かの判断がなされる。そして、この判断
が肯定の時には、良品と判定する。
すなわち、傷の傾きが小さく、かつx方向の射影長X
Lが小さい場合には、短い横線傷であるので、画質に悪
影響を及ぼす虞れの小さい、無害の傷と判定される。
次に、前記ステップS5が否定の時には、ステップS6に
進み、傷の面積Sが、S>70(画素)を満足するか否か
の判断がなされる。そして、この判断が否定の時には、
良品と判定し、肯定の場合には、不良品と判定する。
すなわち、前記ステップS3〜S5に該当しない傷に対し
ては、最終的に傷の面積で有害な傷か、無害の傷かの判
定をする。この具体例では、面積閾値を70(画素)と置
いた。
前記具体例の境界追跡7、幾何学的特徴量算出8およ
び傷判定9を、68000CPUによるボード計算機でソフト処
理したところ、感光体ドラム面上に10000ブロック程度
の傷情報がある場合、約2秒で処理できた。
なお、このような傷情報が多数発生する感光体ドラム
は、埃、塵等の除去が不良で、ドラム表面潤滑剤(カイ
ナ)が残っている場合とか、感光体の塗布領域の位置ず
れが大きく、受光視野の端部分に、感光体の非塗布領域
が入込んでいる場合である。
前記の具体例では、ステップS4、S5の処理手順を設け
たが、これらのステップは、本発明では必ずしも必要で
なく、削除してもよい。すなわち、感光体ドラムの端部
にある傷は一律に無害の傷と判定し、中央部にある傷は
その面積が70(画素)を越えれば有害、越えなければ無
害と判定するようにしても良い。
また、第1図の境界追跡手段7の前に、ブロック数の
閾値を越えたか否かを判断する手段を設け、この手段で
傷情報のブロック数が例えば8000ブロックを越えた場合
には、それ以降の処理をすることなく、直ちに不良品の
判定をするようにしてもよい。
また、前記の実施例では、被検査体として感光体ドラ
ムに注目して本発明を説明したが、本発明はこれに限定
されず、金属ロール、ゴムロール等の被検査体に対して
も適用することができる。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、傷
の形状と、傷が存在する位置により、傷判定の面積閾値
を変えるようにしているので、被検査体の良品、不良品
の判別をより正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例のブロック図、第2図は第1
図の傷判定手段の動作を示すフローチャート、第3図は
幾何学的特徴量の概念を示す概念図、第4図は表面傷検
査装置の要部の概略構成図、第5図はラインセンサの信
号出力波形と2値化波形を示す波形図、第6図は従来の
傷判定処理を示すフローチャートである。 5……圧縮手段、6……画像メモリ、7……境界追跡手
段、8……幾何学的特徴量算出手段、9……傷判定手
段。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検査体にライン状の光を投射し、被検査
    体の表面からの散乱光を受光手段で受けて電気信号に変
    換し、この電気信号を2値化した後傷判定を行う表面傷
    検査装置において、 傷情報の境界を追跡する境界追跡手段と、 該境界追跡手段からの信号により、少なくとも傷の円形
    度C、中心位置Aおよび面積Sを含む幾何学的特徴量を
    求める幾何学的特徴量算出手段と、 前記円形度Cにより円傷か線傷かを判断し、また該線傷
    に対してはその中心位置Aが被検査体の端部にあるか中
    心部にあるかを判断し、第1の面積閾値より小さい円傷
    は無害、大きい傷は有害と判定し、端部にある線傷は無
    害、前記中心部にある第2の面積閾値より小さい線傷は
    無害、大きい線傷は有害(ただし、第1の面積閾値<第
    2の面積閾値)と判断する傷判定手段とを具備したこと
    を特徴とする表面傷検査装置。
  2. 【請求項2】被検査体にライン状の光を投射し、被検査
    体の表面からの散乱光を受光手段で受けて電気信号に変
    換し、この電気信号を2値化した後傷判定を行う表面傷
    検査装置において、 傷情報の境界を追跡する境界追跡手段と、 該境界追跡手段からの信号により、少なくとも傷の円形
    度C、中心位置Aおよび面積Sと、少なくとも傷の傾き
    T、幅W、射影長XLの中の一つを含む幾何学的特徴量
    を求める幾何学的特徴量算出手段と、 前記円形度Cにより円傷か線傷かを判断し、また該線傷
    に対してはその中心位置Aが被検査体の端部にあるか中
    心部にあるかを判断し、第1の面積閾値より小さい円傷
    は無害、大きい傷は有害と判定し、端部にある線傷に対
    してはその傾きTおよび幅Wを考慮に入れて無害、有害
    の判断をし、中心部にある線傷に対しては、その傾き
    T、射影長XLおよび第2の面積閾値(ただし、第1の
    面積閾値<第2の面積閾値)を考慮に入れて無害、有害
    の判断をする傷判定手段とを具備したことを特徴とする
    表面傷検査装置。
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JP5334899B2 (ja) * 2009-03-27 2013-11-06 メタウォーター株式会社 汚泥の凝集状態の自動制御方法及び汚泥の凝集システム
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