JP3841373B2 - 非沸騰式蒸留精製装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、原水から純水を精製する蒸留精製装置に関し、特に、原水を沸騰させることなく純水を精製する非沸騰式蒸留精製装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
純水は、例えば実験室やクリンルーム内などにおける化学分析に、あるいは、半導体表面の洗浄などに用いられる。ところで、かかる純水を得る方法としては、従来、蒸留法、イオン交換法、逆浸透法などが知られているが、純水、さらに、機器分析等の精密分析で希釈水や基準水に用いられるような精製純水は、不純物を取り込み易いことから、容器内に保存せず、精製して直ちに使用することが望ましい。そのため、前処理した原水(前処理水)などをさらに蒸留して、簡単に純水を精製することが出来る蒸留精製装置が求められている。
【0003】
さらに、かかる蒸留精製装置には、沸騰式と非沸騰式とが存在する。前者の沸騰式では、原水の沸騰に起因する不純物の混入により、得られる純水の純度が低下する。そこで、このような欠点を改善するため、後者の非沸騰式蒸留精製装置が提案されている。この非沸騰式蒸留精製装置は、図11にも示すように、原水を受容する石英製の容器(蒸留槽)1内に、やはり石英製の管内に赤外線ヒータなどの加熱手段2を配置し、原水Wを上から加熱しながら蒸発させる。さらに、容器の上方にガラス管を緩やかにV字状に曲げて設けた凝縮器3により蒸発した水蒸気を冷却・凝縮して純水を蒸留精製し、これを集めて容器外に取り出して蒸留水貯槽5へ純水PWを得るものである。また、図中の符号6はエアー抜き、そして、符号7は空だき防止用液面センサーである。
【0004】
また、従来の蒸留精製装置では、加熱手段2で蒸発されて消費される原水の前記蒸留槽内への供給は、図示のように、電動モータによるポンプPを利用して原水槽4から原水を自動供給することにより行われている。なお、非沸騰式蒸留精製装置では、蒸発効率上、原水の表面(水位)と赤外線ヒータとを最適な距離に維持することが重要であり、離れ過ぎる場合には蒸発が少なくなることから精製効率が低下する。他方、接近し過ぎる場合には、原水が前記赤外線ヒータに接触して沸騰し、原水が小さな液滴として飛散してミストとなって水蒸気と共に凝縮器に運ばれ、不純物が純水中に混入することにより、精製度を低下させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、かかる従来の蒸留精製装置では、そのガラス管を緩やかにV字状に曲げた凝縮器3を含む構造から、その構造が比較的横長の形状となり、装置を配置する場所が広くなり、スペース効率が悪く、純水の生成効率も必ずしも十分ではなかった。
【0006】
また、上記のガラス管を緩やかにV字状に曲げた凝縮器3を使用した構造では、純水の生成効率を向上するために、この凝縮器3を大きくすることが考えられる。しかしながら、凝縮器3を大きくした場合、凝縮器3であるガラス管の上側面にヒータからの赤外線が照射されない部分ができて、この部分で純水が凝縮され易く、この純水は、水滴となってその円周面に沿って下方に滑り落ちて蒸留槽1内の原水中に落下してしまう。そのため、この落下する水滴と共に原水も飛散されてしまい、これが赤外線ヒータに接触して沸騰し、原水をミストとして飛散させ、精製する純水の純度(純水の精製度)を低下させる。そのため、凝縮器3を大きくすることが出来ないという弊害があった。
【0007】
また、上記の従来技術においては、蒸留槽1上方の内壁面においても蒸気が結露されて水滴が生じ、この水滴が落下して原水と共に飛散し、赤外線ヒータに接触して沸騰し、原水がミストとして飛散し、精製する純水の純度を低下させるという問題点もあった。
【0008】
さらに、上述したように、非沸騰式蒸留精製装置では、蒸発される原水と前記赤外線ヒータとの位置関係を最適に管理することが重要であるが、しかしながら、上記の従来技術では、ポンプPを利用して原水槽4から原水Wを供給することから、高い精度で制御することは困難であり、また、ポンプからの給水によって原水の表面に波動を生ずるなど、蒸留槽1内における原水Wの水面位置(水位)の制御が必ずしも十分ではなかった。また、特にクリーンルームなどで使用する場合には、ポンプPを駆動するための電動モータの作動が室内の空気を汚染するという問題点も指摘されていた。
【0009】
そこで、本発明では、上記の従来技術における問題点に鑑みて、まず、装置のスペース効率の良い縦型で、かつ、上述した容器上方の内壁面に生じる水滴による悪影響を解消し、純水の精製効率や精製度にも優れた非沸騰式蒸留精製装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明では、蒸留槽内における加熱手段に対する原水の水位を高い精度で最適な位置に制御することが可能な原水供給構造を有する非沸騰式蒸留精製装置を提供することをその目的とする。
【0011】
さらに、本発明では、装置の小型化に好適な加熱及び純水取出構造を備えた非沸騰式蒸留精製装置を提供することをその目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明の非沸騰式蒸留精製装置によれば、上記の目的を達成するため、まず、原水槽から原水を蒸留槽内に供給し、前記蒸留槽内に設けた加熱手段により原水を上方から加熱して水蒸気を発生し、前記蒸留槽内に配置した凝縮器により発生した水蒸気を冷却・凝縮して純水を精製し、前記凝縮器により精製した純水を集合口に集めて純水取出管により前記蒸留槽外に導いて純水を得る非沸騰式蒸留精製装置において、前記蒸留槽を略円筒形に形成すると共に蒸留槽の上部を形成する側壁面に、外側に向かって緩やかに突出する湾曲部を形成し、かつ、前記凝縮器を外形略円錐形状に形成して前記蒸留槽の上部に配置し、発生した水蒸気を前記円錐形状凝縮器の傾斜表面で冷却・凝縮して純水を精製し、その下端頂部から精製した純水を前記集合口に集める構成とした。
【0013】
また、本発明によれば、前記非沸騰式蒸留精製装置において、前記蒸留槽内に配置した凝縮器外表面の冷却・凝縮面の面積は、前記蒸留槽内において上方より加熱されて水蒸気を発生する原水の水面面積よりも広くなるようにした。
【0014】
さらに、本発明によれば、前記非沸騰式蒸留精製装置において、前記円錐形状凝縮器の傾斜表面には、さらに、水平方向に延びる凹凸面を形成し、かつ、前記凹凸面は、その接線が水平にまたは垂直にならない範囲で連続的に変化する湾曲面として形成した。
【0016】
また、本発明によれば、上記他の目的を達成するため、前記した非沸騰式蒸留精製装置において、前記蒸留槽から外部に延長してその一端を大気圧に開放した原水供給部を設け、かつ、前記原水供給部では、前記原水槽の底部に形成した開口部が、前記蒸留槽内の原水Wの基準水位と同じ位置になるように配置されている。
【0017】
さらに、本発明によれば、更に他の目的を達成するため、前記した非沸騰式蒸留精製装置において、前記蒸留槽内に設けた前記加熱手段を円形状に形成し、かつ、前記純水取出管を前記円形状加熱手段の略中央部を通って前記蒸留槽の底部から取り出している。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
まず、図1〜図4には、本発明の非沸騰式蒸留精製装置が示されており、これらの図において、符号10は、石英製円筒形状の容器からなる蒸留槽であり、この蒸留槽10の底部には、純水を精製するための原水Wが、所望の水面高さ(基準水位)まで受容されている。なお、この蒸留槽10の側壁からは管状の部材を延長して原水の供給部60が形成され、その端部には、後にその構造を詳述する原水タンク20が取り付けられて、この原水タンク20内の原水Wが蒸留槽10内に自動的に供給される。
【0019】
また、上記供給部60が形成されたとは反対側の蒸留槽10の側壁には、略「コ」字形に形成した管材が二重にフッ素樹脂製のチューブなどにより接続されており、これにより、蒸留槽内の原水の水位を確認するためのレベル計12と、空炊きを防止するレベルスイッチ13とを構成している。なお、レベル計12を構成する管材の外表面には水位を測定するための目盛りが刻まれており、また、空炊き防止用レベルスイッチ13には、水位に応じて開閉するスイッチが配置され、これにより、水位が所定の位置(上記基準水位より低い位置)以下になった時に自動的にヒータの加熱を停止し、空炊きを防止する。また、図中の符号14は、蒸留槽10内の原水Wを強制的に排出するためのドレインバルブである。
【0020】
上記蒸留槽10の中央部には、その底部に受容された原水Wの水位(上記基準水位)から所定の距離δだけ離れた位置に、やはり石英製の管内にニクロム線などの抵抗線を収容してなる赤外線ヒータ30が水平方向に配置されている。このヒータ30は、従来と同様に、上記蒸留槽10の底部に受容された原水Wを、その上方から加熱して水蒸気を発生する。また、蒸留槽10には、上記の原水タンク20から供給される原水Wの水位を所定の位置に保持するため、過剰に供給された原水を外部に流し出すためのオーバーフロー管15が配置されている。
【0021】
また、上記蒸留槽10の上方には、例えば円錐形状に形成された冷却器からなる凝縮器40が配置されている。そこで、上記ヒータ30の加熱により発生された水蒸気は、この凝縮器40の傾斜した冷却表面において冷却・凝縮されて結露し、その表面上に水滴dとして付着する。そして、この表面に付着した水滴dである純水は、凝縮器40の外周面、すなわち、円錐形の傾斜面の表面を伝って下方の頂部に集積される。このように精製されて集められた純水は、その後、蒸留槽10内においてその下方に配置された、例えば半円形状に形成された純水取出管50の集合口51に滴下し、この純水取出管50から上記蒸留槽10の外部の蒸留水貯槽55に純水PWとして取り出される。なお、図2及び図4に明らかに示されるように、この純水取出管50は途中から蒸留槽10の側壁を貫通して傾斜して延びている。また、図中の符号41は、装置の外部から上記凝縮器40内に冷却水を供給するための冷却水入口を、符号42は冷却水を排出するための冷却水出口を示している。
【0022】
このように、円筒形状の蒸留槽10の上方に凝縮器40を配置する構成にすることにより、蒸留精製装置の全体構成を縦型にすることが出来、かつ、その凝縮器40を円錐形状に形成することにより、その傾斜面を利用し、広い表面積で発生された水蒸気を冷却することが出来、純水の精製効率を向上することが可能になる。特に、この凝縮器40の外表面の冷却・凝縮面の面積は、蒸留槽1内において加熱されて水蒸気を発生する原水の面積、すなわち、蒸留槽1底部の断面積よりも広くなっていることが好ましい。
【0023】
次に、上記にその概略構成を示した非沸騰式蒸留精製装置の特徴となる原水供給部60と、その端部に取り付けられる原水タンク20の詳細な構造を、上記の図4及び添付の図5と図6により説明する。図からも明らかなように、上記蒸留槽10の側壁の一部(少なくとも、原水Wの基準水位より下方の位置)から外部に延長して、例えばフッ素系樹脂チューブからなる管61を含む原水供給部60が形成されている。
【0024】
この原水供給部60の端部62には、一体に、例えば略半円形状の鍔状のタンク保持部63形成されている。そして、このタンク保持部材63により、原水供給部60の端部62には、原水タンク20が、その底部に形成した開口部21が蒸留槽10内の原水Wの水位(基準水位)と同じ高さになるように配置される。また、上記端部62には、空気抜き溝64が形成され、上記タンク保持部材63上に原水タンク20が載せられた状態でも、常に、大気圧に開放されており、このことにより、上記端部62の原水Wの水面には大気圧がかかり(図中の矢印)、その水位は蒸留槽10の原水Wの水位と一致する。
【0025】
上記に説明した原水の供給構造によれば、蒸留槽10の原水Wが蒸発して消費されると、蒸留槽10の原水Wの水面位置が低下し、これにより、原水供給部60の端部62の水位も同時に低下する。この端部62での水位の低下により、大気圧によって空気が原水タンク20内に入り込み、同量の原水が端部62に供給される。この動作により、蒸留槽10の原水Wが消費されても、原水タンク20内の原水Wが自動的に原水供給部60から供給される。これにより、従来の電動モータによるポンプなどを利用することなく、クリーンルーム内でも使用することが可能になり、常に蒸留槽10内の原水Wを所望の水位(基準水位)に保つことが可能になる。
【0026】
また、上記の構成によれば、原水タンク20の底部開口部21から供給される原水の水面は、蒸留槽10内の原水Wの水面とは分離されており、また、上述した給水原理からも脈動が少なく、原水タンク20からの原水の供給によって蒸留槽10内の原水Wの水面が乱されて波打つこともない。そのため、上記原水の供給構造によれば、蒸留槽10内の原水Wの水位を、例えば1mm以下の高い精度で、安定に制御することが可能になる。
【0027】
また、本発明によれば、図7に示すように、蒸留槽10の上部を形成する側壁面を外側に向かって緩やかに突出する湾曲部16としている。かかる側壁面の構成によれば、蒸留槽10内で発生した蒸気が上部の壁面に結露しても、そのまま落下せず、その水滴dはこの湾曲部16の表面に沿って徐々に下方に移動してくる(図中の矢印を参照)。そして、この下方への移動の途中において、この水滴dは、上記ヒータ30からの輻射熱などにより再び加熱されて蒸発され、そのため、上記した原水Wの水面への水滴の落下による悪影響を解消し、精製される純水の純度の低下を防止することが出来る。また、この外側に向かって突出する湾曲部16により、上記蒸留槽10の上方に配置する円錐形状の凝縮器40を更に大きくし、それにより、純水の精製効率を更に向上することが可能になる。
【0028】
さらに、本発明によれば、図8に示すように、上記凝縮器40の、円錐形状に形成された傾斜面の表面、すなわち、その頂部を下方に配置された集合口51に向け、ロート状に形成した水蒸気冷却表面(図1に点線で示した円Aの部分)には、凹凸面45を形成している。このような凹凸面45の形成によれば、上記凝縮器40の水蒸気との接触表面積を増大することにより、純水の精製効率(能力)をさらに向上することが可能になる。
【0029】
なお、この凝縮器40の傾斜面の表面に形成する凹凸面45の形状としては、図にも示すように、その接線rの水平線Hに対する傾斜角θが、90°>θ>0°の範囲で、換言すれば、接線rが水平にまたは垂直にならない範囲で連続的に変化する湾曲面として形成することが好ましい。これは、かかる凹凸面45の湾曲面が鉛直、あるいは、水平に向くことがないことから、その表面に付着した水滴dが途中で滞留することなく、表面張力によって付着しながら湾曲面に沿って下方に移動することが出来るためである。すなわち、表面上に付着した水滴dが湾曲部の先端の突起部において滞留し、凝縮器40の下端に到達する途中で滴下することを防止する。このように、凝縮器40の傾斜面表面に上記の凹凸面45を形成することにより、蒸留精製効率を向上しながら、同時に、蒸留精製される純水の純度を高く維持することが可能になる。
【0030】
さらに、添付の図9及び図10は、本発明の他の実施の形態になる非沸騰式蒸留精製装置を示す。図からも明らかなように、この他の実施の形態では、上記蒸留槽10内に3列に水平方向に配置された赤外線ヒータ30に代えて、円形の赤外線ヒータ30’を配置したものである。一方、凝縮器40の頂部下方に集合口51を配置した純水取出管50’は、そのまま下方に延び、蒸留槽10の底壁を貫通して取り出される。
【0031】
なお、上記の他の構成及びその動作は上記した実施の形態と同様であることから、その詳細な説明は省略する。そして、かかる構成によれば、蒸留槽10の高さを低くしても、純水取出管50が赤外線ヒータ30と接触することなく、そのため、特に比較的小型の非沸騰式蒸留精製装置に適している。
【0032】
【発明の効果】
以上の詳細な説明からも明らかなように、本発明になる非沸騰式蒸留精製装置によれば、蒸留槽を略円筒形に形成し、かつ、凝縮器を外形略円錐形状に形成して前記蒸留槽の上部に配置し、発生した水蒸気を前記円錐形状凝縮器の傾斜表面で冷却・凝縮して純水を精製し、その頂部から精製した純水を前記集合口に集める構成としたことにより、縦型でかつ良好な純水精製効率を備えた非沸騰式蒸留精製装置を提供することが出来る。
【0033】
特に、凝縮器外表面の冷却・凝縮面の面積を、前記蒸留槽内において加熱されて水蒸気を発生する原水の水面の面積よりも広くすることにより、純水の精製効率を著しく向上することが可能になる。
【0034】
さらに、前記円錐形状の凝縮器の傾斜した水蒸気冷却表面に、さらに、水平方向に延びる凹凸面を形成し、かつ、前記凹凸面を、その接線が水平にまたは垂直にならない範囲で連続的に変化する湾曲面としたことにより、さらに純水の精製効率の向上が可能な非沸騰式蒸留精製装置を提供することが出来る。
【0035】
加えて、上記蒸留槽の上部を形成する側壁面に、外側に向かって緩やかに突出する湾曲部を形成したことにより、蒸留槽上方の内壁面に生じる水滴の滴下に伴う蒸留精製される純水の純度低下を防止すると共に、凝縮器を更に大きくして、純水の精製効率の更なる向上が可能になる。
【0036】
また、蒸留槽から外部に延長した一端を大気圧に開放して原水供給部を設け、この一端に、原水槽の底部に形成した開口部を、蒸留槽内の原水の水位と同じ位置になるように配置することにより、蒸留槽内における原水の水面位置を高い精度で、最適な水位に、安定して制御することが可能になる。
【0037】
さらに、蒸留槽内に設けた前記加熱手段を円形状に形成し、かつ、前記純水取出管を前記円形状加熱手段の略中央部を通って前記蒸留槽の底部から取り出したことにより、特に小型化に適した可能な非沸騰式蒸留精製装置を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態になる非沸騰式蒸留精製装置の蒸留槽の詳細構造を示す正面断面図である。
【図2】やはり、上記非沸騰式蒸留精製装置の蒸留槽の詳細構造を示す側面断面図である。
【図3】上記非沸騰式蒸留精製装置の全体構成を示す正面図である。
【図4】やはり、上記非沸騰式蒸留精製装置の全体構成を示す側面図である。
【図5】上記非沸騰式蒸留精製装置の原水供給部の詳細構造を示す一部拡大上面図である。
【図6】上記非沸騰式蒸留精製装置の原水供給部の詳細構造を示す一部拡大断面図である。
【図7】上記非沸騰式蒸留精製装置を形成する蒸留槽の側壁上部の構造を説明する一部拡大断面図である。
【図8】上記非沸騰式蒸留精製装置の凝縮器の傾斜表面(図1の点線円A部)の詳細構造を説明する一部拡大断面図である。
【図9】本発明の他の実施の形態になる非沸騰式蒸留精製装置の蒸留槽の構造を示す正面断面図である。
【図10】上記他の実施の形態になる非沸騰式蒸留精製装置の赤外線ヒータの構造を示す斜視図である。
【図11】従来技術になる非沸騰式蒸留精製装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 蒸留槽
16 湾曲部
20 原水タンク
21 開口部
30 ヒータ
40 凝縮器
45 凹凸面
50 純水取出管
51 集合口
60 原水供給部
62 端部
d 水滴
θ 傾斜角
r 接線
W 原水
Claims (5)
- 原水槽から原水を蒸留槽内に供給し、前記蒸留槽内に設けた加熱手段により原水を上方から加熱して水蒸気を発生し、前記蒸留槽内に配置した凝縮器により発生した水蒸気を冷却・凝縮して純水を精製し、前記凝縮器により精製した純水を集合口に集めて純水取出管により前記蒸留槽外に導いて純水を得る非沸騰式蒸留精製装置において、前記蒸留槽を略円筒形に形成すると共に、同蒸留槽の上部を形成する側壁面に、外側に向かって緩やかに突出する湾曲部を形成し、かつ、前記凝縮器を外形略円錐形状に形成して前記蒸留槽の上部に配置し、発生した水蒸気を前記円錐形状凝縮器の傾斜表面で冷却・凝縮して純水を精製し、その下端頂部から精製した純水を前記集合口に集める構成としたことを特徴とする非沸騰式蒸留精製装置。
- 前記請求項1に記載した非沸騰式蒸留精製装置において、前記蒸留槽内に配置した凝縮器外表面の冷却・凝縮面の面積は、前記蒸留槽内において上方より加熱されて水蒸気を発生する原水の水面面積よりも広くなっていることを特徴とする非沸騰式蒸留精製装置。
- 前記請求項1又は請求項2に記載した非沸騰式蒸留精製装置において、前記円錐形状凝縮器の傾斜表面には、さらに、水平方向に延びる凹凸面を形成し、かつ、前記凹凸面は、その接線が水平にまたは垂直にならない範囲で連続的に変化する湾曲面として形成されたことを特徴とする非沸騰式蒸留精製装置。
- 前記請求項1に記載した非沸騰式蒸留精製装置において、前記蒸留槽から外部に延長してその一端を大気圧に開放した原水供給部を設け、かつ、前記原水供給部では、前記原水槽の底部に形成した開口部が、前記蒸留槽内の原水の基準水位と同じ位置になるように配置されていることを特徴とする非沸騰式蒸留精製装置。
- 前記請求項1に記載した非沸騰式蒸留精製装置において、前記蒸留槽内に設けた前記加熱手段を円形状に形成し、かつ、前記純水取出管を前記円形状加熱手段の略中央部を通って前記蒸留槽の底部から取り出したことを特徴とする非沸騰式蒸留精製装置。
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