JP3841225B2 - 顔面遮蔽具 - Google Patents
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Description
溶接や機械的処理のような作業の間、顔面遮蔽具が、眼や顔面などの身体の部分に損傷を与えることのある紫外線、熱、毒物、粒子又はその他の要素を眼や顔面が受けないようにするために必要である。
長い間、顔面遮蔽具が用いられる作業において着用者が疲労、頭痛及び目まいを生じることが多いという問題があった。この原因は特に、顔面遮蔽具が用いられた時着用者の吸入空気の中の増大した二酸化炭素の含有量にあるということが知られている。試験の結果は顔面遮蔽具の背後の吸入空気が排出空気の混入のため二酸化炭素の含有量が増大することを示している。吸入空気の中の二酸化炭素の許容含有量の限界と勧告とが存在する。
溶接の煙を溶接スクリーンの前方から溶接スクリーンの内部からの吸入空気を介して吹き出しまたこのようにして溶接スクリーンの前方で空気の循環を増大させる機械的な手段が米国特許第5,029,342号に提案され、太陽電池によって駆動されるファンを具備する溶接スクリーンを示している。このファンは空気を溶接スクリーンの内部から吸引しそして溶接スクリーンの前面を通って溶接場所に向う方向に排出し煙が溶接スクリーンに達しないようにしている。この構造の欠点は、効果的な吹出し作用を達成するためには比較的大量の空気が必要でありそのため溶接マスクの内側にけん引力が生じ、またファンを通過する空気流が溶接光により制限され着用者が必要とする換気作用が行われるなくなることである。
従来技術はまた、溶接ヘルメットが着用者の頭と肩の上に置かれる分離可能なカバーの形式で示されている米国特許第2,377,122号を含んでいる。呼吸マスクが鼻と口を覆い、それにより吸入空気が溶接ヘルメットの上方後側部分の空気入口から2つのホースを介してマスクに導入されるようにする。空気入口の各々によって逆止弁が設けられ、この逆止弁は空気がホースを通って吸入されるように開かれる。排出空気は顔面マスクの逆止弁を通って呼吸マスクから吐き出されそしてノズルを介し溶接ヘルメットの前面を通って外に出る。この構造の欠点は、着用者にとって呼吸するのが困難となることを意味するような、ホースを通る空気が大きな呼吸抵抗を受け、またある容量の排出空気が排気の間に呼吸マスクに供給されそのため次の吸入の場合に吸入空気の中の二酸化炭素の含有量が増大することである。さらなる欠点は呼吸マスクが長い間鼻と口の上に置かれた時に着用者が経験する湿気の問題とアレルギーの危険と不快さとである。
高い頭部の温度と日よけのひさしの曇りに関する問題が例えばオートバイ等に用いられる一体型ヘルメットに生じる。このため米国特許第4,704,746号には、例えばオートバイの走行中に生じる相対的な風の助けにより一体型ヘルメットを換気する提案がなされている。前方通路が一方において開口を介してヘルメットの内部と連通し、他方において調節自在の弁が設けられた開口を介してヘルメットの外部に連通している。第1の通気位置において、空気が前方通路を経てヘルメットの外部からヘルメットに供給される。第2の通気位置で、弁は相対的な風によってたたかれ、それにより前方通路に低圧が生じるようにする。この結果、空気はヘルメットの内部から前方通路を通って吸い出される。ヘルメットの頂端側にヘルメットの内部に接続するもう1つの開口が設けられる。相対的な風のためこの開口により低圧が生じ、それにより空気がヘルメットの内部から吸い出されるようにする。空気がこの開口を介して相対的な風によりヘルメットに供給され、それにより供給された空気がひさしの内側を通過し曇りが生じないようにする。この結果、相対風のため通気用の通路に形成される低圧と高圧の助けにより一体型ヘルメットの換気問題が解決できるようになる。
本発明の主なる目的は、機械的な換気と外部のエネルギーの供給とを要しないで排出空気から解放された吸入空気を保持しそれにより吸入空気の二酸化炭素含有量を少なくすることができるようにした顔面遮蔽具をつくり出すことである。
本発明の他の目的は上記の公知の顔面遮蔽具の欠点をなくした顔面遮蔽具をつくり出すことである。
本発明のさらに他の目的は顔面遮蔽具の背後の水分含有量を減少し曇りをなくしさらに生理的なストレスを減少させることである。
本発明のまた他の目的は顔面遮蔽具の背後の温度を低くしそれにより生理的なストレスを減少することである。
上記のまた他の目的と利点は本発明によれば請求項1,16,17,18,19及び20の特徴部分に述べられている特徴構成の顔面遮蔽具と方法によって達成される。
従来の技術に比べて、吸入空気がつくり出す低圧による運動エネルギーと排出空気の指向作用とを介して、空気が移動され本発明の顔面カバーに供給される。
本発明によれば、吸入空気中の二酸化炭素の高すぎる含有量の問題は、排出空気が生理的及び物理的な理由のため吸入空気よりも大きな速度と範囲を有しているという事実により、資源の驚くほど小さな消費で解決される。
できる限り、排出の間排出空気の領域内にまたこの領域から鼻と口から十分な距離で通路を具備している空気偏向手段を配置することにより、排出空気は特に後方に効果的に排出することができる。排出空気はしたがって顔面遮蔽具の縁により又はその表面の開口を通って所定位置で排出することができ、また吸入空気はその低い速度と物理的な理由のため、特に顔面に沿う空気容量から生じる低い流れ抵抗のもとに多くの方向から拡散して吸入することができる。
本発明は以下に添付図面を参照する実施態様の形式でさらに詳細に記載される。
図1は横顔で見た人の吸入空気と排出空気の様々な方向を示す。
図2は前方から見た人の鼻の吸入及び排出空気の方向を示す。
図3は第1の実施態様による空気偏向手段を有する顔面遮蔽具の上方から見た概略図である。
図4は図3の一部の拡大図である。
図5は後側から見た空気偏向手段を有する図3の溶接スクリーンを示す。
図6は第2の実施態様による空気偏向手段を有する顔面遮蔽具の上方から見た概略図である。
図7は第3の実施態様による空気偏向手段を有する顔面遮蔽具の上方から見た概略図である。
図8は後側から見た空気偏向手段を有する図7の溶接スクリーンを示す。
図9は着用者の上に置かれた第2の実施態様による顔面遮蔽具の斜面図である。
図10は着用者の上に置かれた第4の実施態様による顔面遮蔽具の斜面図である。
図11と11Aは第5の実施態様による顔面遮蔽具とそのカバーの側面図である。
図1は、横顔が見える人の様々な吸入及び排出空気の方向を示す。鼻からの排出空気は通常斜め下方に向う方向に生じ、口からの排出方向は通常前方に生じる。これらの排出方向は様々な人々にとって異なっている。排出空気は吸入空気よりも高い速度と範囲を有しているため、空気の流れは顔の前方に形成され、図1に矢印で示されるように、吸入され顔の表面に沿って口と鼻に向って入ってくる空気の大きな部分が生じる。
図2は前方から見た人の吸入及び排出空気の様々な方向を示す。鼻からの排出空気は通常人によって変わる2つの異なった方向に分割される。
従来の顔面遮蔽具が顔の前方に置かれた時、大量の排出空気が次の吸入が行われた時遮蔽具の背後に残りこのため排気が吸入空気と混合されそのため吸入空気中の二酸化炭素の含有量が増加するようになる。本発明によれば1つ又は複数の空気偏向手段を顔面遮蔽具の内部に設けることにより、排出空気は着用者の鼻と口が次の吸入における排出空気の含有量が減少するように位置している領域から出て行くことができる。
図3の第1の実施態様では、顔面遮蔽具が概略図で示され、空気偏向手段3が設けられて排出空気uを流出させる外側壁2を具備している。この例における空気偏向手段3は排出空気のための偏向表面5を形成する案内翼形4で形成されている。これらの案内翼形4は図4に示されるように外側壁2からある距離をおいて配置され又は外側壁2の内面6に直接設けることができる。外側壁2はまた、案内翼形が外側壁2の一体部分を形成するように形成され、それにより案内翼形4と外側壁2とが一部材に製造されるようにすることができる。案内翼形4は、着用者の顔が位置するようになっている場所に向って対面する分離縁7の両側に実質的に対称に配設することができる。排出空気のための偏向表面5が分離縁7の両側に延び、それによりこれら偏向表面5が実質的に凸面の円弧面が形成できるようにする。この分離縁7はまた単一側面の形状にし排出空気を一側に向って案内することもできる。
図5は、第1の実施態様の案内翼形4と分離縁7とが溶接スクリーン8の内側にどのように配置されるかを示している。着用者の眼が位置するような領域に、防護ガラスを有する目視開口の形式の光透過部分9が設けられる。防護ガラスは例えば紫外線及び/又は紫外線フィルター又はいわゆるファーストフィルターすなわち溶接光により影響を受けフィルターが暗くなるまでは完全に明るい光フィルターのような部分的に光透過性の材料で形成することができる。
図6の第2の実施態様では、空気偏向手段3が外側壁2の内側に連結された内側壁10によって形成される。内側壁10は着用者の鼻と口から十分な距離をおいて配置される。排出空気uが内側壁10の開口11を通過し、外側壁2と内側壁10との間に形成された1つ又は複数の排出通路12に分かれて流入することができ、その後出口開口13を通って排出通路12から出て行く。排出空気uの運動エネルギーと指向作用が吸入空気iよりも大きくまた排出空気が排出通路12内に形成する空気流の慣性のため、排出空気uは顔と顔面遮蔽具との間の純粋な空気の一部を一緒に運び、それにより排出通路12からの排出空気uが次の吸入の際に最小となるようにする。吸入空気iは内側壁10と顔との間に形成された空間と外側壁2と顔との間に形成された空間とを通って口と鼻に多量に供給される。開口11は限定された大きさを有しまた排出空気が有する様々な方向に効果的に適合することができる。開口11は大概の人の人体測定に適合するよう構成することができる。
顔面遮蔽具における吸入空気と排出空気との分離をさらに強めるため、上記の実施態様による空気偏向手段3は図7に示されるように第3の実施態様により組合わされる。内側壁10の開口11と外側壁との間に案内翼形4と分離縁7を取付けることにより、排出空気uが阻止されそれにより排出空気uが吸入空気iと混合しないようにする。この第3の実施態様はまた顔面遮蔽具の可撓性を増すのを助けそれにより顔面遮蔽具が全ての人によって用いることができ、例えば異なった呼吸角度で用いることができるようにする。
図8は第3の実施態様の空気偏向手段が溶接スクリーン8の内側に配置される方法を示す。着用者の両眼が置かれる領域に、光透過部分9が防護ガラスを備えた目視開口の形式で配設される。防護ガラスは例えば、赤外線及び/又は紫外線フィルター又はいわゆるファーストフィルターのような部分的に光透過性の材料で作られる。
図9は上記の第2実施態様による溶接スクリーン8の形式の顔面遮蔽具の斜面図を示す。図9の外側壁2は一部が切欠され内側壁10が外側壁2の内側に配設される方法を示すようになっている。外側壁2は光透過部分9、例えば着用者が外側壁2を通して見ることができるようにする光フィルター(図示しない)を支持する。内側壁10の上縁14と下縁15とは、例えば着用者から離れる方向に外側に向って曲げられている上縁14と下縁15とを介して外側縁2にぴったり接合されかつ外側壁2に締結され、それにより内側壁10と外側壁2との間の排出通路12が形成されるようにする。内側壁10の側縁16が外側壁2と共に、出口開口13が外側壁2の両側に外側壁2と内側壁10との間に形成されるような通路を区画形成する。
排出空気uが通過する内側壁10の開口11が設けられる。開口11は鼻と口からの排出空気uが内側壁10により妨げられることなく開口11を通過できさらに排出通路12を通り出口オリフィス13を通って出て行くことができるように、適当に配置されまた形成される。開口11は複数の異なる人々が同一型式の溶接スクリーン8を用いることができるように最適な形状に作られる。開口11が内側壁10の上縁14から距離をおいて形成されそれにより内側壁10の一部分17が内側壁10の上縁14と開口11の上縁との間に残るようにすることが重要である。この部分17はしかし開口11の周りに配設することができまた排出空気uが着用者の顔に向ってはね返るのを阻止するのに寄与する。
外側壁2と内側壁10は好ましくは曲げられ顔と顔を側方から保護できるようにする。しかし前面と側面とが形成されるように角度がつけられた平坦な表面の外側壁2と内側壁10を形成することができる。好ましくは外側壁2が額と頭の頂部の一部を越えて延びまた顎と喉を越えて下方に延びる。しかし外側壁2は口と鼻と眼の周りの部分だけが覆われるような形状とすることができる。さらにまた内側壁10と顔との間の距離を十分に大きくし顔の表面に沿った吸入空気のための空間が得られるようにする。
図10は溶接スクリーン8′の形式の顔面遮蔽具の第4の実施態様を示す。この実施態様では空気偏向手段3が内側壁10′の外側に置かれた外側壁2′によって形成されている。内側壁10′は光透過部分9′、例えば防護ガラス(図示しない)を有する目視開口を有している。外側壁2′の上縁14′と下縁15′は、例えば着用者に向う方向に内側に向って曲げられ内側壁10′に締結されている上縁14′と下縁15′とにより内側壁10′に堅密に連結されそれにより排出通路12′が外側壁2′と内側壁10′との間に形成されるようにする。外側壁2′の側縁16′はしかし内側壁10′に接して位置しないで出口オリフィス13′が内側壁10′の両側に外側壁2′と内側壁10′との間に形成されるようにする。
図11と11Aに示される第5の実施態様によれば、溶接スクリーン8″が、内側壁10″と共働して排出通路12″を形成する外側壁として作用するカバー20(図11A)の形式の空気偏向手段と一体のユニットとして形成することができる。内側壁10″は前面側18と側壁19とを具備している。内側壁10″の側壁19の一部を着用者に向う方向に内側に曲げまた内側壁10″の前面側の一部を着用者に向う方向に内側に動かすことにより、これらの面は内側壁10″の外面よりも着用者の顔に近く配置される壁の表面を形成する。内側に移動された前面側18で、口と鼻の周りの部分に開口11″が形成されこの開口11″を通って排出空気uが流れることができる。内側に移動された前面側18において、着用者の眼が位置する部分に、防護ガラスを有する目視開口の形式の光透過部分9″が配設される。この防護ガラスは例えば赤外線及び/又は紫外線フィルター又はいわゆるファーストフィルターのような部分的に光を通過する材料から形成することができる。
内側壁10″の前面側の外側で、カバー20が内側に移動される部分の上に施される。カバー20は排出空気uのための出口オリフィス13″が形成される内側壁10″の側面の一部を除き、内側壁10″の周りに緊密に密接して配設される。排出空気uが通過することのできる排出通路12″がそのためカバー20と内側に移動又は曲げられる部分との間に形成される。排出通路12″は出口オリフィス13″の溶接スクリーン8″の各側に出る。吸入空気iが内側壁10″と顔との間を通過する。カバー20には前側表面22とこの前側表面22に取付けられた側部表面23とが設けられる。カバー20は光透過部分24が設けられまた内側壁10″にこのカバーを容易に取付けまた取外し防護ガラスの清掃と取替えをするための装置が設けられている。
溶接スクリーン8,8′,8″は、溶接スクリーン8,8′,8″に取付けられ頭の上に配設される公知のヨーク、フレーム又は支持体(図示しない)のような保持手段により着用者の頭に配設することができる。溶接スクリーン8,8′,8″を着用者の顔の前方に配置する他の型の装置もまた考えられる。しかし、溶接スクリーン8,8′,8″が着用者の顔から距離をおいて配置されそれにより支え又は空間が顔と顔に最も近く設けられた壁すなわち内側壁10,10′,10″との間に形成されるようにすることが重要である。これにより吸入空気は顔と内側壁10,10′,10″との間を通過することができる。同時に目的物が顔の上に密接して置かれた時に起きる不愉快な感じがなくなる。
熱が溶接中に与えられそのため溶接作業者によって使用される溶接スクリーン8,8′,8″が加熱され、溶接スクリーン8,8′,8″内部の温度が上昇するようになる。溶接スクリーン8,8′,8″の前側表面に反射層を設けることにより、加熱は最小とすることができる。排出通路12,12′,12″の排出空気uの流量と出口オリフィス13,13′,13″を出る能力とを増大させるため、溶接スクリーン8,8′,8″の外側面の一部に熱吸収層、例えば黒色塗料を出口オリフィス13,13′,13″の周りの部分に塗布し溶接スクリーン8,8′,″の外側表面の近くに対流と上昇暖気流とが得られるようにすることができる。
排出通路と出口オリフィスとは熱の放射又は他の熱空気の運動により生じる排出空気の噴射が得られるように位置させることができる。口と鼻からの排出空気の流量を増大させるため、排出通路と出口オリフィスとは暖かい排出空気から生じる熱の力の利点が得られるように位置させることができる。
本発明は図示の実施態様には限定されず複数の変形例が請求の範囲内で考えられる。そのため、上記の実施態様における共通の特徴構成を形成する空気偏向手段が例えば溶接スクリーンの頂部、底部又は表面上に置かれた出口オリフィスで終わることが考えられる。また空気偏向手段がすでに存在する顔面遮蔽具に取付けることのできる別体のユニットを形成することのできることが考えられる。
本発明の顔面遮蔽具の図示の実施態様において、顔面遮蔽具は対称軸線の周りに対称な形状としそれにより空気の排出が2つの側面方向に同様に行われるようにするが、顔面遮蔽具を非対称に形成することもまた当然考えられる。
空気偏向手段はまた排出空気の方向と反対の空気の流れに対する抵抗が増すのを阻止し又は抵抗を増すようにする一方向弁のような手段を設けることができる。この空気偏向手段はまた異なる着用者に顔面遮蔽具が適合するよう顔面遮蔽具の異なる位置へと調節することができるようにする。
Claims (13)
- 着用者の顔の前方に配置され、少なくとも1つの光透過部分(9″)と顔面遮蔽具を保持する保持手段とを具備する顔面遮蔽具であって、
着用者の鼻と口が位置する領域から排出空気(u)を導くよう配設された少なくとも1つの空気偏向手段(3)を具備し、
吸入空気(i)と排出空気(u)の分離が行われるように、吸入空気(i)が、排出空気(u)が吐出される方向と本質的に異なる方向から着用者の鼻と口が位置する領域へ供給され、
顔面遮蔽具が、相互に離れて配置された内側壁(10″)と外側壁(20)とを具備し、
内側壁(10″)が外側壁(20)と共に少なくとも1つの出口オリフィス(13″)で終わる少なくとも1つの排出通路(12″)を形成し、内側壁(10″)に形成された排出通路(12″)への貫通開口(11″)が着用者の鼻と口とが位置する領域に配設され、内側壁(10″)が着用者の顔から一定距離をおいて配置され、かつ光透過部分(9″)が内側壁(10″)に配設され、
内側壁(10″)が前側の面(18)と側壁(19)とを具備する顔面遮蔽具において、
外側壁(20)は内側壁(10″)の前側の面(18)及び側壁(19)の前側領域の上に着脱自在に配設されるカバー(20)によって形成され、かつカバー(20)は内側壁(10″)に連結可能な光透過性の前面(22)とこれに連結された側面(23)とを具備し、
空気偏向手段(3)は分離縁(7)、及び分離縁(7)の両側に延びた少なくとも一対の案内翼形(4)を具備し、
各案内翼形(4)は排出空気(u)のための少なくとも1つの偏向表面(5)を形成し、
少なくとも一対の案内翼形(4)は着用者の排出空気が衝突する領域に配設されていることを特徴とする顔面遮蔽具。 - 内側壁(10″)の側壁(19)は、着用者の顔が位置する場所に向かう方向において、着用者の口が位置する領域から着用者の眼が位置する領域へと、内側へ曲げられ、かつ内側壁(10″)の前側の面(18)は、上記領域において着用者の顔が位置する場所に向う方向に位置しかつ周囲の側壁(19)に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の顔面遮蔽具。
- 光透過部分(9″)は防護ガラスを有する目視開口からなり、かつ顔面遮蔽具の外側には、熱吸収層が設けられ対流と暖気流とが得られるようにした出口オリフィス(13″)の領域を除き、熱の放射を反射する層が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の顔面遮蔽具。
- 防護ガラスを有する目視開口が内側壁(10″)の各側面(19)に配設され、各側面(19)に出口オリフィス(13″)が配設されかつ前記防護ガラスの方へ向けられていることを特徴とする請求項1から3のうちの1項に記載の顔面遮蔽具。
- 少なくとも一対の案内翼形(4)は、対称直線の両側に本質的に対称的に配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の顔面遮蔽具。
- 対称直線は、着用者の顔が位置する場所に向って対面する分離縁(7)で形成され、排出空気(u)のための偏向表面(5)が分離縁(7)の両側から延びていることを特徴とする請求項5に記載の顔面遮蔽具。
- 少なくとも一対の案内翼形(4)は開口(11″)の領域に配設されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の顔面遮蔽具。
- 排出通路(12″)は、外側壁(20)と内側壁(10″)との間に形成され、かつ側方、上方及び下方の少なくとも一方に延び、顔面遮蔽具上に配設された側縁の一側または両側と顔面遮蔽具の上縁、下縁もしくは表面との少なくとも一方に配設された出口オリフィス(13″)で終わっていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の顔面遮蔽具。
- 顔面遮蔽具が溶接スクリーンでありまた光透過部分(9″)が赤外線フィルターと紫外線フィルターの少なくとも一方又はファーストフィルターで形成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の顔面遮蔽具。
- 着用者の顔の前方に置かれる溶接フィルターのような顔面遮蔽具の上に配設される内側壁(10″)であって、前側の面(18)と側壁(19)と、前側の面(18)内の防護ガラスによる光透過部分(9″)とを具備する内側壁(10″)において、
側壁(19)は、着用者の顔が位置する場所に向う方向に、着用者の口が位置する領域から着用者の眼が位置する領域へと、内側に曲げられ、
内側壁(10″)の前側の面(18)は、前記領域において着用者の顔が位置する場所に向かう方向に配置され、かつ内側壁(10″)上に設置可能なカバー(20)と共働して排出通路(12″)を形成する目的で周囲の側壁(19)に連結され、
少なくとも1つの開口(11″)が着用者の鼻と口とが位置する領域の前側の面(18)の内側に位置する領域に形成され、
空気偏向手段(3)が排出空気(u)のために開口(11”)の領域で内側壁(10″)に形成され、
空気偏向手段(3)は分離縁(7)、および分離縁(7)の両側に延びた少なくとも一対の案内翼形(4)を具備し、
各案内翼形(4)は排出空気(u)のための少なくとも1つの偏向表面(5)を形成していることを特徴とする顔面遮蔽具に配設される内側壁。 - 着用者の顔の前方に置かれる溶接スクリーンのような顔面遮蔽具に配設される内側壁(10)であって、
排出空気(u)のための空気偏向手段(3)を形成し、
顔面遮蔽具の内側に配設され、
顔面遮蔽具の内側表面(6)と共に側面へと上方及び下方の少なくとも一方に向って延びかつ顔面遮蔽具の少なくとも1つの側縁、上縁もしくは下縁に又は顔面遮蔽具の表面に配設された少なくとも1つの出口オリフィス(13)で終る少なくとも1つの排出通路(12)を形成し、かつ
着用者の鼻と口が位置する領域に設置されることが意図された排出通路(12)への少なくとも1つの貫通開口(11)が内側壁(10)に形成され、
空気偏向手段(3)は内側壁(10)と顔面遮蔽具の内側との間で貫通開口(11)の領域に配設され、
空気偏向手段(3)は分離縁(7)、および分離縁(7)の両側に延びた少なくとも一対の案内翼形(4)を具備していることを特徴とする顔面遮蔽具に配設される内側壁。 - 着用者の顔の前方に置かれる溶接スクリーンのような顔面遮蔽具に配設される外側壁(2′)であって、
排出空気(u)のための空気偏向手段(3)を形成する外側壁(2′)が顔面遮蔽具の外側に配設され、
外側壁(2′)が顔面遮蔽具の外側表面と共に、側面に向って上方もしくは下方に又は上方と下方に延びかつ顔面遮蔽具の外側に配設された出口オリフィス(13′)で終わる少なくとも1つの排出通路(12′)を形成し、
顔面遮蔽具に形成された排出通路(12′)への少なくとも1つの貫通開口(11′)が着用者の鼻と口が位置する領域に置かれ、
空気偏向手段(3)は貫通開口(11′)の領域で外側壁(2′)と顔面遮蔽具の内側との間に配設され、
空気偏向手段(3)は分離縁(7)、および分離縁(7)の両側に延びた少なくとも一対の案内翼形(4)を具備していることを特徴とする顔面遮蔽具に配設される外側壁(2′)。 - 顔面遮蔽具の吸入空気(i)に排出空気(u)が混入するのを最小にする方法であって、
空気を案内し、方向づけし又は導くための空気偏向手段(3)を有し、
空気偏向手段(3)は、顔面遮蔽具の鼻と口の少なくとも一方の前方の排出領域に配設された分離縁(7)、および分離縁(7)の両側に延びた少なくとも一対の案内翼形(4)を具備し、
空気偏向手段(3)が、平常時には速く流出する排出空気(u)を排出領域及び顔面遮蔽具から離れるように一方向又は複数の異なる方向に案内するような形状に形成され、かつ
その結果遅い速度の吸入空気(i)が、空気偏向手段の案内によりほとんど又は全く影響されることがなくかつ排出空気(u)が排出される方向とは異なる方向から吸引され、それにより吸入空気(i)と排出空気(u)との分離が行われることを特徴とする顔面遮蔽具の吸入空気に排出空気が混入するのを最小にする方法。
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