JP3839688B2 - 状態応答方法及びユーザ局並びに記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、状態応答方法及びユーザ局並びに記録媒体に関し、例えば、センタ局が衛星無線回線を介して多数のユーザ局にデータを同報配信する場合に、センタ局からの問い合わせに対してユーザ局が自局の状態をセンタ局に伝えるために利用できる。
【0002】
【従来の技術】
例えば、衛星無線回線を用いてセンタ局から多数のユーザ局に対してデータを同報配信しようとする場合には、図5に示すような通信システムが用いられる。センタ局からユーザ局に向かう方向の無線回線はフォワード回線と呼ばれ、ユーザ局からセンタ局に向かう方向の無線回線はバックワード回線と呼ばれる。
【0003】
このようなシステムにおいては、衛星回線を経由してセンタ局から複数ユーザ局へ情報を配信した後、各ユーザ局が正しく情報を受け取ったか否かをセンタ局で確認し、受信に失敗したユーザ局が存在する場合にはデータの再送を行う必要がある。確認の方法としては、センタ局から衛星回線経由で複数ユーザ局に問い合わせを行い、ユーザ局が送出する応答信号をセンタ局で確認するのが一般的である。
【0004】
このような応答のために、ユーザ局毎に独立した応答回線を割当てる場合もあるが、独立した応答回線を割り当てるとユーザ局の増加に伴って占有する周波数帯域あるいは応答所要時間が増加するという問題がある。
正しく情報を受け取ったか否かのように、問い合わせに対する応答内容が2種類のみであり、しかも応答内容をユーザ局毎に独立して把握する必要がない場合には、複数のユーザ局に共通の応答回線を割り当てることができる。
【0005】
この場合、センタ局では応答信号の内容を読み取る必要はなく、応答信号の有無を識別するだけで全体の応答結果を把握することができる。また、複数ユーザ局からの応答信号の衝突を許容できるので、複数のユーザ局に同時に応答信号送出指示を与えた場合であっても、1つの問い合わせに対して用意すべき応答回線の数は最低1つまで減らすことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、多数のユーザ局に応答信号の送出用に共通の無線回線を割り当てる場合には、多数のユーザ局が同一の状況であった場合に、同時に多数のユーザ局からそれぞれ応答信号が送出されることになる。
例えば、ある地域が降雨状態である場合、その地域に存在する全てのユーザ局が同様に降雨の影響を受けてデータの受信に失敗する可能性が高く、その地域の多数のユーザ局が同時に応答信号を送出することになる。
【0007】
従って、ある時点で多数の応答信号が集中的に送信されることになり、同時に応答信号を送出するユーザ局の数が増えると、その応答信号を受信する衛星上の無線中継器や受信装置の負荷が過大になり、システムの安全性を損なう可能性がある。
本発明は、システムに含まれるユーザ局数が増大した場合であっても、応答信号の集中を抑制しシステムの安全性を確保することが可能な状態応答方法及びユーザ局並びに記録媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1は、センタ局と複数のユーザ局とが無線中継器を介して無線回線で接続され、センタ局からの問い合わせに対する各ユーザ局の応答内容が2種類のみであり、かつセンタ局がその応答内容をユーザ局ごとに独立して把握する必要がない通信システムにおいて、前記センタ局は、前記複数のユーザ局に対してデータを同報配信した後に、各ユーザ局の受信失敗を確認するための不達応答要求信号を同報配信し、前記ユーザ局は、前記データの受信に失敗した場合に、前記複数のユーザ局に共通に割り当てられた応答無線回線を用いて応答信号を送信し、前記センタ局は前記応答無線回線を監視し、前記応答信号の受信の有無に応じて前記複数のユーザ局の受信状態を判定する状態応答方法であって、前記センタ局は、前記複数のユーザ局に同報配信する前記不達応答要求信号に、前記無線中継器が同時に受信する前記応答信号の許容範囲を超えないように前記応答信号を送信するユーザ局を指定する指定情報を含み、前記ユーザ局は、前記不達応答要求信号に前記指定情報として自局が含まれるか否かを識別し、前記不達応答要求信号に前記指定情報として自局が含まれ、かつ前記データの受信に失敗していれば前記応答信号を送出することを特徴とする。
【0009】
請求項1においては、前記ユーザ局が応答信号を送出する条件は、問合せの内容と自局の状態とが一致し、かつ問合せ信号の宛先に自局が含まれている場合である。
従って、システムに含まれるユーザ局の数が増大した場合であっても、問合せ信号の宛先の情報を用いて応答信号を送出可能なユーザ局を制限することにより、同時に応答信号を送出するユーザ局の数を抑制することができる。すなわち、応答信号の集中がシステムの許容範囲を超えないように、問合せ信号の宛先を用いて制御できる。
【0010】
請求項2は、センタ局と複数のユーザ局とが無線中継器を介して無線回線で接続され、前記センタ局が前記複数のユーザ局に対してデータを同報配信した後に各ユーザ局の受信失敗を確認するための不達応答要求信号を同報配信し、前記複数のユーザ局に共通に割り当てられた応答無線回線を監視し、前記応答信号の受信の有無に応じて前記複数のユーザ局の受信状態を判定し、かつセンタ局からの問い合わせに対する各ユーザ局の応答内容が2種類のみであり、かつセンタ局がその応答内容をユーザ局ごとに独立して把握する必要がない通信システムにおいて、前記データの受信に失敗した場合に、前記応答無線回線を用いて応答信号を送信するユーザ局であって、前記不達応答要求信号の受信により前記データの受信状態を識別する状態識別手段と、前記不達応答要求信号に、前記無線中継器が同時に受信する前記応答信号の許容範囲を超えないように前記応答信号を送信するユーザ局を指定する指定情報として自局が含まれるか否かを識別する宛先識別手段と、前記データの受信に失敗し、しかも前記指定情報として自局が含まれていると認識した場合には、前記不達応答要求信号に対応する応答無線回線を用いて応答信号を送出する応答信号送出手段とを設けたことを特徴とする。
【0011】
請求項2のユーザ局を用いてシステムを構成することにより、請求項1の方法を実施することができる。
請求項3は、センタ局と複数のユーザ局とが無線中継器を介して無線回線で接続され、前記センタ局が前記複数のユーザ局に対してデータを同報配信した後に各ユーザ局の受信失敗を確認するための不達応答要求信号を同報配信し、前記複数のユーザ局に共通に割り当てられた応答無線回線を監視し、前記応答信号の受信の有無に応じて前記複数のユーザ局の受信状態を判定し、かつセンタ局からの問い合わせに対する各ユーザ局の応答内容が2種類のみであり、かつセンタ局がその応答内容をユーザ局ごとに独立して把握する必要がない通信システムにおいて、前記データの受信に失敗した場合に、前記応答無線回線を用いて応答信号を送信するユーザ局を制御するためのコンピュータで読み取り可能なプログラムを記録した記録媒体であって、前記プログラムには、前記不達応答要求信号の受信により前記データの受信状態を識別する手順と、前記不達応答要求信号に、前記無線中継器が同時に受信する前記応答信号の許容範囲を超えないように前記応答信号を送信するユーザ局を指定する指定情報として自局が含まれるか否かを識別する手順と、前記データの受信に失敗し、しかも前記指定情報として自局が含まれていると認識した場合には、前記不達応答要求信号に対応する応答無線回線を用いて応答信号を送出する手順とを設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項3の記録媒体からプログラムを読み込んでユーザ局上のコンピュータで実行することにより、請求項2のユーザ局を実現できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の状態応答方法及びユーザ局並びに記録媒体の1つの実施の形態について、図1〜図4を参照して説明する。この形態は全ての請求項に対応する。
【0014】
図1はこの形態のユーザ局の動作を示すフローチャートである。図2はこの形態のユーザ局の構成を示すブロック図である。図3はこの形態の通信システムの動作例を示すシーケンス図である。図4はこの形態のシステムの動作例を示すブロック図である。
この形態では、請求項2の状態識別手段,宛先識別手段及び応答信号送出手段は、それぞれステップS14,S13及びS15に対応する。
【0015】
この形態では、図4,図5に示すような通信システムで本発明を実施することを想定している。すなわち、センタ局から複数のユーザ局に対して、衛星無線回線(フォワード回線)を介してデータを同報送信する。
【0016】
また、センタ局ではユーザ局が正しくデータを受け取ったか否かを確認する必要がある。そこで、センタ局はフォワード回線を用いて問合せ信号(不達応答要求信号)をユーザ局に送る。各ユーザ局は、特定の条件を満たす場合に自局に割り当てられた応答用の無線回線(バックワード回線)を用いて応答信号を返送する。
【0017】
センタ局からユーザ局に送信される問合せ信号は全てのユーザ局に向かって同報送信される。但し、この形態では宛先となるユーザ局を指定するユーザIDの情報を含む問合せ信号をセンタ局が送信する。そのため、多数のユーザ局が存在する場合には、それらのユーザ局を複数のグループに区分してグループ毎、あるいはユーザ局毎に問合せ信号を届けることが可能である。
【0018】
実際には、センタ局が送信する問合せ信号(不達応答要求信号)「NPOL」には、パケット種別(「NPOL」であることを示す識別番号),コネクションID(複数のデータ配信を区別する識別番号),不達を確認すべきデータブロックの番号(1つ以上)及びユーザID(1つ以上)が含まれている。
この形態の通信システムで用いる各ユーザ局は、図2に示すように、衛星回線受信部11,問合せ信号解析部12,データ解析部13,応答信号生成部14,衛星回線送信部15,アンテナ16及び17を備えている。
【0019】
衛星回線受信部11は、衛星無線回線を介してセンタ局から送信されるデータや問合せ信号のパケットを受信する。衛星回線送信部15は、問合せ信号に対する応答信号を衛星無線回線を介してセンタ局に送信する。
問合せ信号解析部12は、自局(ユーザ局)の受信した問合せ信号に含まれるユーザIDを調べて自局のユーザIDが含まれているか否かを識別する。データ解析部13は、自局の受信した問合せ信号の問合せ内容と自局の状態とが一致するか否かを識別する。
【0020】
応答信号生成部14は、データ解析部13の識別結果に従って応答信号を生成する。この応答信号は、衛星回線送信部15及びアンテナ17を介して衛星無線回線に送出される。
図2に示すユーザ局の各機能は、専用のハードウェアで実現することもできるし、プログラムとそれを実行するコンピュータとで構成することもできる。プログラムについては、例えばCD−ROMのような記録媒体に記録しておき、必要に応じてコンピュータに読み込んで実行すればよい。
【0021】
応答信号の送信に関するユーザ局の動作は図1に示すとおりである。
図1のステップS11ではセンタ局からの問合せ信号を受信するまで待機し、次のステップS12で問合せ信号の受信処理を行う。
ステップS13では、受信した問合せ信号に宛先として含まれているユーザIDを抽出し、それを予め自局に割り当てられている(自局の保持する)ユーザIDと比較する。宛先に自局のユーザIDが含まれている場合には、次のステップS14に進み、含まれていない場合にはこの問合せ信号を無視してステップS11に戻る。すなわち、自局宛でない問合せ信号を受信した場合には、応答信号は送出しない。
【0022】
なお、多数のユーザ局が存在する場合には、それらのユーザ局を複数のグループに区分し、同じグループに属する複数のユーザ局には共通のユーザIDを割り当てるようにしてもよい。
ステップS14では、受信した問合せ信号の問合せの内容を識別し、自局の状態と問合せの内容とが一致するか否かを識別する。
【0023】
例えば、データの受信に失敗した局に対して応答信号の送信を要求する不達応答要求信号「NPOL」を受信した場合に、自局が対応するデータの受信を失敗している場合には、自局の状態と問合せの内容とが一致したとみなす。
一致する場合にはステップS14からS15に進み、一致しない場合にはステップS16に進む。
【0024】
ステップS15では、自局に割り当てられた問合せ信号に対応する応答回線を用いて応答信号を送信する。すなわち、データの受信に失敗したユーザ局は、ステップS15で不達を示す応答信号「NACK」を送信する。
ステップS16では、応答信号を送出しないことに決定する。すなわち、データの受信に成功したユーザ局は応答信号を送信せず、データの受信に失敗したユーザ局のみが応答信号を送信する。
【0025】
また、データの受信に失敗したユーザ局であっても、受信した問合せ信号の宛先を示すユーザIDに自局が含まれていない場合には、ステップS14に進まないので応答信号は送出しない。
この形態で想定している通信システムの動作例について説明する。図3に示す例では、センタ局から3つのユーザ局にデータ(Data)を同報配信した場合に、全てのユーザ局がデータの受信に失敗した場合(失敗を×で示す)を想定している。また、この例ではユーザ局(1)の受信状態を確認するために、センタ局がユーザ局(1)のみに割り当てられたユーザIDを含む不達応答要求信号「NPOL(u1)」を送信した場合を想定している。
【0026】
図3の例では全てのユーザ局がデータの受信に失敗し、全てのユーザ局が不達応答要求信号「NPOL(u1)」を受信するが、この信号に含まれているユーザIDがユーザ局(1)のみに対応するので、ユーザ局(1)のみが応答信号「NACK」を送信し、ユーザ局(2)及びユーザ局(3)は応答信号を送出しない。
【0027】
図3に示すように全てのユーザ局が同時にデータ受信に失敗した場合には、それらのユーザ局が同時に応答信号を送出する可能性があり、衛星に入力される応答信号が集中することになる。しかし、図3のように問合せ信号の宛先を限定する場合には、同時に応答信号を送出するユーザ局の数を減らして応答信号の集中を抑制することができる。
【0028】
なお、センタ局では応答信号「NACK」を検出した場合にデータの再送を行う。
図3と同様に、図4の例ではセンタ局が4つのユーザ局にデータを配信した後で、ユーザ局に問い合わせのための不達応答要求信号を送信した場合を想定している。この不達応答要求信号は、全てのユーザ局に対して一斉に配信され全てのユーザ局で受信される。
【0029】
また、図4の例ではセンタ局が送信する不達応答要求信号には、ユーザ局(1)及びユーザ局(2)のユーザIDが含まれている。この例では、受信結果の「×」,「○」で示すようにユーザ局(2)及びユーザ局(3)がデータ受信に成功し、ユーザ局(1)及びユーザ局(4)が受信に失敗しているが、不達応答要求信号にはユーザ局(4)のユーザIDが含まれていないので、ユーザ局(1)のみが不達の応答信号を送信する。
【0030】
この形態では、データの配信に衛星無線回線を利用するので、降雨の影響によって受信の失敗が発生することが予想される。また、雨の降っている地域に多数のユーザ局が存在する場合には、それらのユーザ局が同時に不達の応答信号を送信する可能性が高く、応答信号の集中によってセンタ局や衛星の無線回線中継装置に対する負荷が問題になる。
【0031】
しかし、前述のようなユーザ局を用いる場合には、センタ局が送信する問合せ信号(不達応答要求信号)に宛先として含まれるユーザIDの情報により、応答信号を送出するユーザ局を一部分だけに制限することができる。従って、降雨によりデータ受信を同時に失敗するユーザ局数が多い場合であっても、応答信号の集中を回避し、システムの安全性の確保を図ることができる。
【0032】
なお、同時に応答信号を送出するユーザ局が1つのみの場合には、ユーザ局の送信する応答信号に自局(ユーザ局)のユーザIDを含めることにより、センタ局ではいずれのユーザ局で受信の失敗が発生したのかを識別できる。
また、複数のユーザ局に共通のユーザIDを割り当てる場合には、問合せ信号に宛先として含まれるユーザIDが1つのみの場合であっても、複数のユーザ局が同時に応答信号を送信することができる。
【0033】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば多数のユーザ局が同時にデータ受信に失敗するような場合であっても、同時に応答信号を送出するユーザ局の数を制限することができる。従って、応答信号の受信装置あるいは無線中継器における同時送出信号数に制限がある場合であっても、送出される応答信号の集中を回避してシステムの安全性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態のユーザ局の動作を示すフローチャートである。
【図2】実施の形態のユーザ局の構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態の通信システムの動作例を示すシーケンス図である。
【図4】実施の形態のシステムの動作例を示すブロック図である。
【図5】通信システムの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 衛星回線受信部
12 問合せ信号解析部
13 データ解析部
14 応答信号生成部
15 衛星回線送信部
16,17 アンテナ

Claims (3)

  1. センタ局と複数のユーザ局とが無線中継器を介して無線回線で接続され、センタ局からの問い合わせに対する各ユーザ局の応答内容が2種類のみであり、かつセンタ局がその応答内容をユーザ局ごとに独立して把握する必要がない通信システムにおいて、
    前記センタ局は、前記複数のユーザ局に対してデータを同報配信した後に、各ユーザ局の受信失敗を確認するための不達応答要求信号を同報配信し、
    前記ユーザ局は、前記データの受信に失敗した場合に、前記複数のユーザ局に共通に割り当てられた応答無線回線を用いて応答信号を送信し、
    前記センタ局は前記応答無線回線を監視し、前記応答信号の受信の有無に応じて前記複数のユーザ局の受信状態を判定する状態応答方法であって、
    前記センタ局は、前記複数のユーザ局に同報配信する前記不達応答要求信号に、前記無線中継器が同時に受信する前記応答信号の許容範囲を超えないように前記応答信号を送信するユーザ局を指定する指定情報を含み、
    前記ユーザ局は、前記不達応答要求信号に前記指定情報として自局が含まれるか否かを識別し、前記不達応答要求信号に前記指定情報として自局が含まれ、かつ前記データの受信に失敗していれば前記応答信号を送出することを特徴とする状態応答方法。
  2. センタ局と複数のユーザ局とが無線中継器を介して無線回線で接続され、前記センタ局が前記複数のユーザ局に対してデータを同報配信した後に各ユーザ局の受信失敗を確認するための不達応答要求信号を同報配信し、前記複数のユーザ局に共通に割り当てられた応答無線回線を監視し、前記応答信号の受信の有無に応じて前記複数のユーザ局の受信状態を判定し、かつセンタ局からの問い合わせに対する各ユーザ局の応答内容が2種類のみであり、かつセンタ局がその応答内容をユーザ局ごとに独立して把握する必要がない通信システムにおいて、前記データの受信に失敗した場合に、前記応答無線回線を用いて応答信号を送信するユーザ局であって、
    前記不達応答要求信号の受信により前記データの受信状態を識別する状態識別手段と、
    前記不達応答要求信号に、前記無線中継器が同時に受信する前記応答信号の許容範囲を超えないように前記応答信号を送信するユーザ局を指定する指定情報として自局が含まれるか否かを識別する宛先識別手段と、
    前記データの受信に失敗し、しかも前記指定情報として自局が含まれていると認識した場合には、前記不達応答要求信号に対応する応答無線回線を用いて応答信号を送出する応答信号送出手段と
    を設けたことを特徴とするユーザ局。
  3. センタ局と複数のユーザ局とが無線中継器を介して無線回線で接続され、前記センタ局が前記複数のユーザ局に対してデータを同報配信した後に各ユーザ局の受信失敗を確認するための不達応答要求信号を同報配信し、前記複数のユーザ局に共通に割り当てられた応答無線回線を監視し、前記応答信号の受信の有無に応じて前記複数のユーザ局の受信状態を判定し、かつセンタ局からの問い合わせに対する各ユーザ局の応答内容が2種類のみであり、かつセンタ局がその応答内容をユーザ局ごとに独立して把握する必要がない通信システムにおいて、前記データの受信に失敗した場合に、前記応答無線回線を用いて応答信号を送信するユーザ局を制御するためのコンピュータで読み取り可能なプログラムを記録した記録媒体であって、前記プログラムには、
    前記不達応答要求信号の受信により前記データの受信状態を識別する手順と、
    前記不達応答要求信号に、前記無線中継器が同時に受信する前記応答信号の許容範囲を超えないように前記応答信号を送信するユーザ局を指定する指定情報として自局が含まれるか否かを識別する手順と、
    前記データの受信に失敗し、しかも前記指定情報として自局が含まれていると認識した場合には、前記不達応答要求信号に対応する応答無線回線を用いて応答信号を送出する手順と
    を設けたことを特徴とする記録媒体。
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