JP3838364B2 - ハイブリッド駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の駆動力源の動力を車輪に伝達することの可能なハイブリッド駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の駆動力源を搭載した車両、すなわちハイブリッド車が知られており、このようなハイブリッド車に用いられる駆動装置の一例が、下記の特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載されているハイブリッドトランスミッションは、ハウジングの内部に入力シャフト部材および中央シャフト部材および出力シャフト部材が配置されており、各シャフト部材が、共通の軸線を中心として回転する構成となっている。中央シャフト部材の外周には、スリーブシャフトが取り付けられており、中央シャフト部材とスリーブシャフトとが、相対回転する構成となっている。また、ハウジングの内部には、中央シャフト部材と同心状に、第1遊星ギヤサブセットおよび第2遊星ギヤサブセットおよび第3遊星ギヤサブセットが設けられている。各遊星ギヤサブセットは、太陽ギヤおよびリングギヤと、太陽ギヤおよびリングギヤに噛合する遊星ギヤと、遊星ギヤを支持するキャリヤとを有している。また、軸線方向において、第2遊星ギヤセットと第3遊星ギヤセットとの間には、第1モータ/発電機および第2モータ/発電機が配置されている。
【0003】
前記第1遊星ギヤサブセットのリングギヤと、入力シャフト部材とが一体回転可能に連結され、第1遊星ギヤサブセットのキャリヤと、中央シャフト部材とが一体回転可能に連結され、第1遊星ギヤサブセットのリングギヤと、第2遊星ギヤセットのリングギヤとが一体回転可能に連結されている。また、第2遊星ギヤサブセットのキャリヤと、中央シャフト部材とが一体回転可能に連結され、第2遊星ギヤサブセットの太陽ギヤと、スリーブシャフトとが一体回転可能に連結されている。
【0004】
前記第1モータ/発電機は第1ロータおよび第1ステータを有し、第1ステータはハウジングに固定されている。また、第2ロータには連結フランジが固定され、第2遊星ギヤサブセットの太陽ギヤと、連結フランジとが一体回転可能に連結されている。また、第2モータ/発電機は第2ロータおよび第2ステータを有し、第2ステータはハウジングに固定されている。前記第3遊星ギヤサブセットのスリーブ状太陽ギヤは、中央シャフトの外側に取り付けられており、第3遊星ギヤサブセットのスリーブ状太陽ギヤと、中央シャフトとが相対回転可能である。
【0005】
さらに、第2モータ/発電機の第2ロータには連結フランジが固定され、その連結フランジと、スリーブシャフトおよびスリーブ状太陽ギヤとが一体回転可能に連結されている。また、中央シャフト部材と、第3遊星ギヤサブセットのキャリヤとを係合・解放するトルク伝達装置(クラッチ)が設けられている。そして、第3遊星ギヤサブセットのキャリヤと、出力シャフト部材とが一体回転可能に連結されている。さらに、第3遊星ギヤサブセットのリングギヤの回転を規制するトルク伝達装置(ブレーキ)が設けられている。上記構成において、各遊星ギヤサブセットに動力が伝達された場合は、その遊星ギヤサブセットを構成するギヤ同士が相対回転する。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−135931号公報(段落番号0013ないし段落番号0032、図1ないし図5)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、各遊星ギヤサブセットを構成するギヤとして、はす歯歯車が用いられている場合は、歯車同士の噛み合い部分に生じる力の分力が軸線方向に生じる。この分力は、各遊星ギヤサブセットを構成するギヤ同士を、軸線方向に相対移動させようとする力となる。そこで、各遊星歯車装置の各ギヤ同士が軸線方向に相対移動することを規制するため、各ギヤ同士を軸線方向に位置決めした状態で、遊星歯車装置を取り付けることが知られている。
【0008】
しかしながら、上記の特許文献1においては、軸線方向において、第1モータ/発電機および第2モータ/発電機の両側に、第1遊星ギヤサブセットおよび第2遊星ギヤサブセットと、第3遊星ギヤサブセットとが別々に配置されているため、第1遊星ギヤサブセットおよび第2遊星ギヤサブセットを構成する各ギヤの位置決めをおこなう位置決め機構と、第3遊星ギヤサブセットを構成する各ギヤの位置決め機構とを、それぞれ別々に設ける必要があった。
【0009】
この発明は上記の事情を背景としてなされたものであり、複数の遊星歯車装置の各ギヤを軸線方向に位置決めする機構を、複数の遊星歯車装置毎に別々に設けずに済むハイブリッド駆動装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、第1の駆動力源の動力を車輪および回転装置に分配する第1の遊星歯車装置と、第2の駆動力源の動力を車輪に伝達する経路に配置された第2の遊星歯車装置とを有し、前記第2の駆動力源および前記第1の遊星歯車装置および前記第2の遊星歯車装置が同一の回転軸線を中心として回転可能に配置され、前記回転軸線方向で、前記第1の遊星歯車装置と前記第2の遊星歯車装置との間に前記第2の駆動力源が配置されているハイブリッド駆動装置において、前記第1の遊星歯車装置を構成する各ギヤを前記回転軸線方向に位置決めする機能と、前記第2の遊星歯車装置を構成する各ギヤを前記回転軸線方向に位置決めする機能とを兼備する位置決め機構が設けられていることを特徴とする発明である。
【0011】
請求項1の発明によれば、単一の位置決め機構が、第1の遊星歯車装置を構成する各ギヤの軸線方向における位置決めと、第2の遊星歯車装置を構成する各ギヤの軸線方向における位置決めとをおこなう機能を兼備する。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1の構成に加えて、前記位置決め機構は、前記回転軸線方向の位置決め力を、前記第1の遊星歯車装置および前記第2の遊星歯車装置に分配する位置決め力分配機構を有しており、この位置決め力分配機構により分配された位置決め力により、前記第1の遊星歯車装置を構成する各ギヤおよび前記第2の遊星歯車装置を構成する各ギヤが、回転軸線方向に位置決めされる構成であることを特徴とする発明である。
【0013】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様の作用が生じる他に、回転軸線方向の位置決め力が、位置決め力分配機構により、第1の遊星歯車装置および第2の遊星歯車装置に分配される。
【0014】
請求項3の発明は、請求項2の構成に加えて、前記第1の遊星歯車装置のいずれかのギヤと一体回転する第1の回転部材と、前記第2の遊星歯車装置のいずれかのギヤと一体回転する第2の回転部材とを有し、前記第1の回転部材には第1の端面が形成され、前記第2の回転部材には第2の端面が形成され、前記第1の端面と前記第2の端面とが接触されて前記位置決め力分配機構が形成されていることを特徴とする発明である。
【0015】
請求項3の発明によれば、請求項1または2の発明と同様の作用が生じる他に、動力伝達をおこなうために、予め第1の回転部材および第2の回転部材が設けられており、その第1の回転部材に形成された第1の端面と、第2の回転部材に形成された第2の端面とを接触させて、位置決め力分配機構が形成される。
【0016】
請求項4の発明は、請求項3の構成に加えて、前記第1の駆動力源の動力が、前記第1の遊星歯車装置に伝達されると、この第1の遊星歯車装置から出力される動力が、前記第1の回転部材および前記第2の回転部材を経由して前記車輪に伝達される構成であることを特徴とする発明である。
【0017】
請求項4の発明によれば、請求項3の発明と同様の作用が生じる他に、第1の駆動力源の動力が、第1の遊星歯車装置に伝達されると、第1の遊星歯車装置から出力された動力が、第1の回転部材および第2の回転部材を経由して車輪に伝達される。
【0018】
請求項5の発明は、請求項3の構成に加えて、前記第2の回転部材には軸孔が形成され、前記第1の回転部材の一部が軸孔に配置されているとともに、前記第1回転部材であって、前記軸孔に配置されている部分に前記第1の端面が形成され、前記第2の回転部材であって、前記軸孔内に臨む箇所に前記第2の端面が形成されていることを特徴とする発明である。
【0019】
請求項5の発明によれば、請求項3の発明と同様の作用が生じる他に、第2の回転部材には軸孔が形成され、第1の回転部材の一部が軸孔に配置されているとともに、軸孔の内部で第1の端面と第2の端面とが接触して、位置決め力分配機構が形成される。
【0020】
請求項6の発明は、請求項3ないし5のいずれかの構成に加えて、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材とが相対回転不可能に連結されていることを特徴とする発明である。
【0021】
請求項6の発明によれば、請求項3ないし5のいずれかの発明と同様の作用が生じる他に、第1の端面と第2の端面とが相対回転しないため、各端面の摩耗を抑制できる。
【0022】
請求項7の発明は、請求項3ないし6のいずれかの構成に加えて、前記第2の回転部材を支持し、かつ、ケーシングに取り付けられた軸受と、前記回転軸線方向におけるケーシングと軸受との相対位置を調整するシムとが設けられており、前記位置決め機構には、この軸受およびシムが含まれているとともに、前記回転軸線方向におけるシムの厚さに応じて、前記軸線方向における軸受の位置が変化し、その軸受の位置変化に応じて、前記第1の遊星歯車装置を構成する各ギヤが回転軸線方向に位置決めされ、前記第2の遊星歯車装置を構成する各ギヤが前記回転軸線方向に位置決めされる構成であることを特徴とする発明である。
【0023】
請求項7の発明によれば、請求項3ないし6のいずれかの発明と同様の作用が生じる他に、回転軸線方向におけるシムの厚さを調整することにより、第1の遊星歯車装置を構成する各ギヤが回転軸線方向に位置決めされ、かつ、第2の遊星歯車装置を構成する各ギヤが回転軸線方向に位置決めされる。
【0024】
請求項8の発明は、第1の駆動力源の動力を車輪および回転装置に分配する第1の遊星歯車装置と、第2の駆動力源の動力を車輪に伝達する経路に配置された第2の遊星歯車装置とを有し、前記第2の駆動力源および前記第1の遊星歯車装置および前記第2の遊星歯車装置が同一の回転軸線を中心として回転可能に配置され、前記回転軸線方向で、前記第1の遊星歯車装置と前記第2の遊星歯車装置との間に隔壁が設けられているハイブリッド駆動装置において、前記第1の遊星歯車装置を構成する各ギヤを前記回転軸線方向に位置決めする機能と、前記第2の遊星歯車装置を構成する各ギヤを前記回転軸線方向に位置決めする機能とを兼備する位置決め機構が設けられていることを特徴とする発明である。
【0025】
請求項8の発明によれば、単一の位置決め機構が、第1の遊星歯車装置を構成する各ギヤの軸線方向における位置決めと、第2の遊星歯車装置を構成する各ギヤの軸線方向における位置決めとをおこなう機能を兼備する。
【0026】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明を図面を参照しながら具体的に説明する。図1は、この発明の一実施例であるF・R(フロントエンジン・リヤドライブ;エンジン前置き後輪駆動)形式のハイブリッド車両(以下、車両と略記する)のドライブトレーンを示す断面図である。図1において、車両は、エンジン1およびモータ・ジェネレータ2,3を有している。このエンジン1のクランクシャフト4は、車両の前後方向に配置された回転軸線A1を中心として回転可能である。
【0027】
一方、エンジン1の後方にはケーシング5が設けられており、ケーシング5は、車両の前後方向に分割された第1の構成部102および第2の構成部103および第3の構成部104を有している。ケーシング5は、金属材料、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金などにより構成されている。そして、第1の構成部102と第2の構成部103とがねじ部材(図示せず)により固定され、第2の構成部103と第3の構成部104とがねじ部材(図示せず)により固定されている。
【0028】
ケーシング5の内部にはモータ・ジェネレータ2,3が配置されている。モータ・ジェネレータ2は、第1の構成部102の内部に配置されており、モータ・ジェネレータ2は、ロータ6およびステータ7を有し、ステータ7はケーシング5に固定されている。ロータ6は中空シャフト8に取り付けられている。また、ケーシング5の内部にはインプットシャフト9が設けられており、インプットシャフト9の外側に中空シャフト8が取り付けられている。さらに、中空シャフト8とインプットシャフト9とは相対回転可能である。インプットシャフト9には軸孔101が形成されている。
【0029】
前記ケーシング5の内部であって、モータ・ジェネレータ2とモータ・ジェネレータ2との間には、動力分配装置10が配置されている。この動力分配装置10は、シングルピニオン形式の遊星歯車機構により構成されている。すなわち、動力分配装置10は、中空シャフト8と一体回転するサンギヤ11と、サンギヤ11と同心状に配置されたリングギヤ12と、サンギヤ11およびリングギヤ12に噛合するピニオンギヤ13を保持したキャリヤ14とを有している。キャリヤ14はインプットシャフト9と一体回転する構成となっている。サンギヤ11と中空シャフト8とはスプライン嵌合により連結されており、サンギヤ11と中空シャフト8とは、回転軸線方向に相対移動可能である。
【0030】
前記モータ・ジェネレータ3は、第2の構成部103の内部に配置されている。モータ・ジェネレータ3は、ロータ15およびステータ16を有し、ステータ6はケーシング5に固定されている。ロータ15は中空シャフト17に取り付けられている。また、ケーシング5の内部、より具体的には、中空シャフト17内にインターミディエイトシャフト18が設けられており、インターミディエイトシャフト18の外側に中空シャフト17が取り付けられている。中空シャフト17とインターミディエイトシャフト18とは相対回転可能である。さらに、インターミディエイトシャフト18の一部は、インプットシャフト9の軸孔101内に配置されており、インプットシャフト9とインターミディエイトシャフト18とは、相対回転可能であり、かつ、回転軸線方向に相対移動可能である。
【0031】
さらにケーシング5の内部であって、車両の前後方向でモータ・ジェネレータ3よりも後方には、リダクション機構(減速機)19が設けられている。このリダクション機構19は、シングルピニオン形式の遊星歯車機構により構成されている。すなわち、リダクション機構19は、中空シャフト17と一体回転するサンギヤ20と、サンギヤ20と同心状に配置されたリングギヤ21と、サンギヤ20およびリングギヤ21に噛合するピニオンギヤ22を保持したキャリヤ23とを有している。このキャリヤ23はケーシング5に固定されている。
【0032】
さらに、インターミディエイトシャフト18と、動力分配装置10のリングギヤ12とが環状のプレート24により連結されて、リングギヤ12とインターミディエイトシャフト18とが一体回転する構成となっている。さらにまた、ケーシング5の内部には、アウトプットシャフト25が配置されており、インターミディエイトシャフト18とアウトプットシャフト25とが一体回転可能である。すなわち、インターミディエイトシャフト18とアウトプットシャフト25とはスプライン嵌合により連結されている。また、インターミディエイトシャフト18とアウトプットシャフト25とは回転軸線方向に相対移動可能である。
【0033】
さらに、アウトプットシャフト25には環状のプレート26が固定されている。このプレート26とリダクション機構19のリングギヤ21とがスプライン嵌合されている。つまり、アウトプットシャフト25とリングギヤ21とは一体回転可能である。このように、回転軸線方向において、インプットシャフト9とアウトプットシャフト25との間に、インターミディエイトシャフト18が配置されている。そして、インプットシャフト9およびインターミディエイトシャフト18およびアウトプットシャフト25は、いずれも回転軸線A1を中心として回転可能である。
【0034】
さらに、アウトプットシャフト25の外周であって、車両の前後方向で、プレート26よりも後方にはパーキングギヤ27が取り付けられている。パーキングギヤ27は、第3の構成部104の内部に配置されている。パワートレーン上記構成において、動力分配装置10を構成する各ギヤ、およびリダクション機構19を構成する各ギヤは、いずれもはす歯歯車となっている。
【0035】
つぎに、インプットシャフト9、インターミディエイトシャフト18、アウトプットシャフト25、中空シャフト8,17の支持構造およびおよび連結構造および位置決め構造について説明する。ケーシング5の内部には隔壁28,29が配置されている。隔壁28,29は車両の前後方向の異なる位置に配置されており、隔壁28と隔壁29との間にモータ・ジェネレータ2が配置されている。そして、車両の前後方向で前方に配置された隔壁28の内周には軸受30が取り付けられており、軸受30により中空シャフト8が回転可能に支持されている。この軸受30の外輪は隔壁28に嵌合固定され、軸受30の内輪は中空シャフト8の外周に嵌合固定されている。
【0036】
具体的には、隔壁28には環状の端面31が形成され、中空シャフト8には環状の端面32が形成されている。車両の前後方向で、端面31は端面32よりも前方に位置している。そして、軸受29の外輪が端面31に接触し、軸受29の内輪が端面32に接触している。上記構成の軸受30は、ラジアル軸受としての機能と、スラスト軸受としての機能とを兼備している。さらにまた、隔壁29の内周には軸受33が取り付けられており、軸受33により中空シャフト8が回転可能に支持されている。なお、中空シャフト8とインプットシャフト9との間にも軸受(図示せず)が配置されており、中空シャフト8とインプットシャフト9とが相対回転可能となっている。
【0037】
図2は、動力分配装置10を含む部分の拡大断面図である。サンギヤ11の端面34と中空シャフト8の端面35とが接触している。また、インプットシャフト9であって、サンギヤ11とプレート24との間には、外向きフランジ36が形成されている。この外向きフランジ36とサンギヤ11との間に、スラスト軸受37が配置されている。また、外向きフランジ36とプレート24との間にも、スラスト軸受38が配置されている。
【0038】
さらに、ケーシング5の内部であって、動力分配装置10とリダクション機構19との間には、隔壁39,40が形成されている。この隔壁39により、モータ・ジェネレータ3を配置する空間と、動力分配装置10を配置する空間とが、回転軸線方向に区画されている。また、隔壁40により、モータ・ジェネレータ3を配置する空間と、リダクション機構19を配置する空間とが、回転軸線方向に区画されている。隔壁39には軸受41が取り付けられており、隔壁40には軸受42が取り付けられている。この軸受41,42により中空シャフト17が回転可能に保持されている。
【0039】
図3は、リダクション機構19を含む部分の拡大断面図である。アウトプットシャフト25には、回転軸線A1を中心とする軸孔43が形成されており、軸孔43内に、インターミディエイトシャフト18の一部が配置されている。アウトプットシャフト25には、軸孔43に臨む端面44が形成されている。また、インターミディエイトシャフト18の端部には端面45が形成されており、端面44と端面45とが接触されている。
【0040】
さらに、ケーシング5であって、車両の前後方向の後端には内向きフランジ46が形成されており、内向きフランジ46には軸受47が取り付けられている。軸受47は、ラジアル軸受としての機能と、スラスト軸受としての機能を兼備している。軸受47の外輪48が内向きフランジ46に嵌合固定され、軸受47の内輪49がアウトプットシャフト25の外周に嵌合固定されている。このようにして、アウトプットシャフト25が回転可能に保持されている。また、内向きフランジ46には端面50が形成されており、端面50と外輪48の端面とが接触している。
【0041】
さらに、パーキングギヤ27は円筒部51を有しており、円筒部51がアウトプットシャフト25の外周に取り付けられている。さらに、アウトプットシャフト25には外向きフランジ52が形成されており、外向きフランジ52にプレート26が連結されている。そして、外向きフランジ52と、内輪49との間に円筒部51が配置されているとともに、円筒部51の両端面と、内輪49および外向きフランジ52とが接触されている。さらに軸受47の外輪48と端面50との間には、金属製のシム53が配置されている。さらにまた、プレート26とキャリヤ23との間には、環状のワッシャ54が設けられているこのワッシャ54は樹脂製である。なお、この実施例において各種の端面は、回転軸線A1とほぼ直交する平面を意味する。
【0042】
つぎに、車両の制御について説明する。まず、車両が停止している際にエンジン1を始動する場合は、モータ・ジェネレータ2を電動機として駆動させる。そして、モータ・ジェネレータ2のトルクが、サンギヤ11に伝達されると、リングギヤ12が反力要素となり、キャリヤ14が回転する。このキャリヤ14のトルクは、インプットシャフト9を経由してエンジン1に伝達される。
【0043】
このようにして、エンジン1がクランキングされるとともに、エンジン1で燃料が燃焼されて、エンジン1が自律回転可能になる。このエンジン1のトルクは、インプットシャフト9を経由して動力分配装置10のキャリヤ14に伝達される。動力分配装置10に伝達されたトルクはリングギヤ12から出力され、リングギヤ12から出力されたトルクは、インターミディエイトシャフト18およびアウトプットシャフト25を経由して車輪100に伝達される。なお、エンジン1から動力分配装置10に伝達された動力の一部を、サンギヤ11を経由させてモータ・ジェネレータ2に伝達し、モータ・ジェネレータ2を発電機として起動させることも可能である。このように、動力分配装置10は、エンジン1の動力を、車輪とモータ・ジェネレータ2とに分配する機能を備えている。
【0044】
これに対して、モータ・ジェネレータ3が電動機として駆動された場合は、モータ・ジェネレータ3のトルクが、リダクション機構19およびアウトプットシャフト25を経由して車輪100に伝達される。この場合、キャリヤ23は停止しており、そのキャリヤ23が反力要素となる。したがって、モータ・ジェネレータ3の回転方向とアウトプットシャフト25の回転方向とが逆となる。また、モータ・ジェネレータ3の回転速度に対して、アウトプットシャフト25の回転速度は減速される。このように、図1に示す車両においては、エンジン1またはモータ・ジェネレータ3のうち、少なくとも一方の動力を車輪100に伝達することができる。なお、車両の惰力走行時には、車両の運動エネルギを、車輪100、アウトプットシャフト25を経由してモータ・ジェネレータ3に伝達し、モータ・ジェネレータ3を発電機として起動させることも可能である。
【0045】
上記のように、動力分配装置10を構成するギヤ、リダクション機構19を構成するギヤがはす歯歯車で構成されているため、動力分配装置10およびリダクション機構19にトルクが伝達されると、噛み合い力に応じた分力が回転軸線方向に発生する。その結果、動力分配装置10を構成するギヤおよびリダクションギヤ19を構成するギヤにスラスト荷重が加わる。以下、このスラスト荷重を受ける原理を具体的に説明する。
【0046】
まず、動力分配装置10のリングギヤ12を、車両の後方に押圧する向きのスラスト荷重が生じた場合、このスラスト荷重は、プレート24を経由してインターミディエイトシャフト18に伝達される。インターミディエイトシャフト18に伝達されたスラスト荷重は、端面45と端面44との接触部分を経由して、アウトプットシャフト25に伝達される。アウトプットシャフト25に伝達されたスラスト荷重は、パーキングギヤ27および軸受47およびシム53を経由して、内向きフランジ46で受け止められる。このように、車両の後方に向けて生じるインターミディエイトシャフト18のスラスト荷重を、ケーシング5で受ける構成となっている。ここで、軸受47は、アウトプットシャフト25を保持するために、元々設けられている軸受である。したがって、リングギヤ12へ、車両の後方に向けてスラスト荷重が加えられた場合に、ケーシング5に伝達するために専用のスラスト軸受を設けずに済み、部品点数の増加を抑制できる。
【0047】
一方、リダクション機構19のリングギヤ21を車両の前方に押圧する向きのスラスト荷重が生じた場合、このスラスト荷重は、プレート26およびアウトプットシャフト25、および端面44と端面45との接触部分を経由して、インターミディエイトシャフト18に伝達される。インターミディエイトシャフト18に伝達されたスラスト荷重は、プレート24およびスラスト軸受38を経由してインプットシャフト9の外向きフランジ36に伝達される。外向きフランジ36に伝達されたスラスト荷重は、スラスト軸受37を経由してサンギヤ11に伝達される。サンギヤ11に伝達されたスラスト荷重は、端面34と端面35との接触部分を経由して中空シャフト8に伝達される。中空シャフト8に伝達されたスラスト荷重は、軸受30を経由して隔壁28で受け止められる。
【0048】
このように、車両の前方に向けて生じるリングギヤ21のスラスト荷重を、ケーシング5で受ける構成となっている。したがって、プレート26とキャリヤ23との間に軸受を設けて、車両の前方に向けて生じるリングギヤ21のスラスト荷重を、その軸受を経由させてケーシング5に伝達するような構成を採用せずに済み、部品点数の増加を抑制できる。さらに、ワッシャ54は、プレート26とキャリヤ23との接触を回避する隙間を設定する機能を発揮する強度があれば済み、スラスト荷重を受けるための強度は不要である。
【0049】
さらに、この実施例においては、シム53の厚さ、すなわち、回転軸線方向の寸法を調整することにより、軸受47、パーキングギヤ27、アウトプットシャフト25、リングギヤ21、インターミディエイトシャフト18、リングギヤ16、インプットシャフト9、サンギヤ11、中空シャフト8などの部品を、図1に示すドライブトレーンの組み立て工程において、回転軸線方向に位置決めすることが可能である。つまり、この実施例においては、動力分配装置10とリダクション機構19とで、別々に位置決め用のシムを設けずに済む。また、この実施例においては、端面44,45が、アウトプットシャフト25の軸孔43の内部に配置されるため、ケーシング5の内部の異物が、端面44と端面45との間に侵入にすることを抑制できる。したがって、回転軸線方向において、動力分配装置10を構成する各ギヤの位置決め精度の低下と、リダクション機構19を構成する各ギヤの位置決め精度の低下を抑制できる。なお、この実施例において、リダクション機構19に代えて、変速機を用いることも可能である。この変速機は、減速、増速、直結など、入力軸の回転速度と出力軸の回転速度との比である変速比を変更可能である。
【0050】
この実施例の構成と、この発明の構成との対応関係を説明すれば、エンジン1が、この発明の第1の駆動力源に相当し、モータ・ジェネレータ2が、この発明の回転装置に相当し、動力分配装置10が、この発明の第1の遊星歯車装置に相当し、モータ・ジェネレータ3が、この発明の第2の駆動力源に相当し、リダクション機構19が、この発明の第2の遊星歯車装置に相当し、サンギヤ11、リングギヤ12、ピニオンギヤ13が、この発明の第1の遊星歯車装置を構成する各ギヤに相当し、サンギヤ20、リングギヤ21、ピニオンギヤ22が、この発明の第2の遊星歯車装置を構成する各ギヤに相当する。
【0051】
また、シム53、軸受47、パーキングギヤ27、アウトプットシャフト25、プレート24,26、インターミディエイトシャフト18などが、この発明の位置決め機構に相当し、アウトプットシャフト25、インターミディエイトシャフト18が、この発明の位置決め力分配機構に相当し、動力分配装置10のリングギヤ12が、この発明の第1の遊星歯車装置のいずれかのギヤに相当し、プレート24、インターミディエイトシャフト18が、この発明の第1の回転部材に相当し、リダクション機構19のリングギヤ21が、この発明の第2の遊星歯車装置のいずれかのギヤに相当し、プレート26、アウトプットシャフト25が、この発明の第2の回転部材に相当し、端面45が、この発明の第1の端面に相当し、端面44が、この発明の第2の端面に相当すし、隔壁39,40が、この発明の隔壁に相当する。なお、この発明の第1の遊星歯車装置または第2の遊星歯車装置のうちの少なくとも一方には、シングルピニオン形式の遊星歯車装置、ダブルピニオン形式の遊星歯車装置、ステップドピニオン形式の遊星歯車装置、ラビニョ形式の遊星歯車装置などが含まれる。
【0052】
つぎに、モータ・ジェネレータ2,3を冷却する冷却装置について、図4および図5に基づいて説明する。図4は、ケーシング5の略示的な正面図、図5は、第1の構成部102および第2の構成部103の端面図である。図5を詳しく説明すると、第1の構成部102と第2の構成部103との接触面(合わせ面)を表す端面図である。なお、図5においては、第1の構成部102および第2の構成部103を包括的に示している。
【0053】
第1の構成部102の外面には冷却水ジャケット105が形成されており、その冷却水ジャケット105内には放熱フィン106が形成されている。これに対して、第2の構成部103の外面には冷却水ジャケット107が形成されており、その冷却水ジャケット107内には放熱フィン108が形成されている。つまり、冷却水ジャケット106と冷却水ジャケット107とは、前記回転軸線方向で異なる位置に配置されている。そして、第1の構成部102の外面には、管形状の通路109が形成され、第2の構成部103の外面には、管形状の通路110が形成されている。通路109は冷却水ジャケット106に連通され、通路110は冷却水ジャケット107に連通されている。そして、通路109と通路110とが連通されている。なお、冷却水ジャケット106を密閉する蓋111が設けられており、冷却水ジャケット107を密閉する蓋112が設けられている。
【0054】
図4および図5の構成においては、前述のモータ・ジェネレータ2,3の熱がケーシング5に伝達されるとともに、ケーシング5の熱が冷却水ジャケット106,107の冷却水に伝達されて、ケーシング5が冷却される。したがって、モータ・ジェネレータ2,3の温度上昇が抑制される。また、図4および図5においては、第1構成部102と第2構成部103との合わせ部分に、管形状の通路109,110が形成されて、ケーシング5の剛性が高められている。さらに、通路109,110が連通されているため、冷却水用のパイプなどの取り回し長さを減少させることが可能である。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、単一の位置決め機構により、第1の遊星歯車装置を構成する各ギヤの軸線方向における位置決めと、第2の遊星歯車装置を構成する各ギヤの軸線方向における位置決めとをおこなうことが可能である。したがって、部品点数の増加を抑制できる。
【0056】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様の効果を得ることができる他に、回転軸線方向の位置決め力を、位置決め力分配機構により、第1の遊星歯車装置および第2の遊星歯車装置に分配することが可能となる。したがって、第1の遊星歯車装置および第2の遊星歯車装置に対応して、回転方向の位置決め力を別々に生じさせずに済み、部品点数の増加を一層抑制できる。
【0057】
請求項3の発明によれば、請求項1または2の発明と同様の効果を得ることができる他に、動力伝達をおこなうために、予め設けられている第1の回転部材および第2の回転部材を利用して、力伝達機構を構成することができる。したがって、専用の部品を設けずに済み、部品点数を増加を一層抑制できる。
【0058】
請求項4の発明によれば、請求項3の発明と同様の効果を得ることができる他に、第1の駆動力源の動力を第1の遊星歯車装置に伝達するとともに、第1の遊星歯車装置から出力された動力を、第1の回転部材および第2の回転部材を経由して車輪に伝達することができる。
【0059】
請求項5の発明によれば、請求項3の発明と同様の効果を得ることができる他に、第2の回転部材には軸孔が形成されているとともに、軸孔の内部で第1の端面と第2の端面とを接触させて、位置決め力分配機構を形成することができる。したがって、第1の端面と第2の端面との間に異物が侵入することを抑制でき、第1の遊星歯車装置を構成する各ギヤにおける位置決め精度と、第2の遊星歯車装置を構成する各ギヤにおける位置決め精度とが低下することを抑制できる。
【0060】
請求項6の発明によれば、請求項3ないし5のいずれかの発明と同様の効果を得ることができる他に、第1の端面と第2の端面とが相対回転しないため、各端面の摩耗を抑制できる。したがって、第1の遊星歯車装置を構成する各ギヤにおける位置決め精度と、第2の遊星歯車装置を構成する各ギヤにおける位置決め精度とが低下することを、一層抑制できる。
【0061】
請求項7の発明によれば、請求項3ないし6のいずれかの発明と同様の効果を得ることができる他に、回転軸線方向におけるシムの厚さを調整することにより、第1の遊星歯車装置を構成する各ギヤを、回転軸線方向に位置決めすることができるとともに、かつ、第2の遊星歯車装置を構成する各ギヤを、回転軸線方向に位置決めすることができる。
【0062】
請求項8の発明によれば、単一の位置決め機構により、第1の遊星歯車装置を構成する各ギヤの軸線方向における位置決めと、第2の遊星歯車装置を構成する各ギヤの軸線方向における位置決めとをおこなうことが可能である。したがって、部品点数の増加を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の対象例であるハイブリッド車両のパワートレーンの構成例を示す断面図である。
【図2】 図1に示された動力分配装置を含む部分の断面図である。
【図3】 図1に示されたリダクション機構を含む部分の断面図である。
【図4】 図1に示されたモータ・ジェネレータの冷却装置を示す正面図である。
【図5】 図4に示された冷却装置の構造を示し、ケーシングを構成する第1の構成部および第2の構成部の端面図である。
【符号の説明】
1…エンジン、 2,3…モータ・ジェネレータ、 10…動力分配装置、 11,20…サンギヤ、 13,22…ピニオンギヤ、 18…インターミディエイトシャフト、 19…リダクション機構、 21,21…リングギヤ、 24,26…プレート、 25…アウトプットシャフト、 27…パーキングギヤ、 39,40…隔壁、 44,45…端面、 43…軸孔、 47…軸受、 53…シム、 100…車輪、 A1…回転軸線。
Claims (8)
- 第1の駆動力源の動力を車輪および回転装置に分配する第1の遊星歯車装置と、第2の駆動力源の動力を車輪に伝達する経路に配置された第2の遊星歯車装置とを有し、前記第2の駆動力源および前記第1の遊星歯車装置および前記第2の遊星歯車装置が同一の回転軸線を中心として回転可能に配置され、前記回転軸線方向で、前記第1の遊星歯車装置と前記第2の遊星歯車装置との間に前記第2の駆動力源が配置されているハイブリッド駆動装置において、
前記第1の遊星歯車装置を構成する各ギヤを前記回転軸線方向に位置決めする機能と、前記第2の遊星歯車装置を構成する各ギヤを前記回転軸線方向に位置決めする機能とを兼備する位置決め機構が設けられていることを特徴とするハイブリッド駆動装置。 - 前記位置決め機構は、前記回転軸線方向の位置決め力を、前記第1の遊星歯車装置および前記第2の遊星歯車装置に分配する位置決め力分配機構を有しており、この位置決め力分配機構により分配された位置決め力により、前記第1の遊星歯車装置を構成する各ギヤおよび前記第2の遊星歯車装置を構成する各ギヤが、回転軸線方向に位置決めされる構成であることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド駆動装置。
- 前記第1の遊星歯車装置のいずれかのギヤと一体回転する第1の回転部材と、前記第2の遊星歯車装置のいずれかのギヤと一体回転する第2の回転部材とを有し、前記第1の回転部材には第1の端面が形成され、前記第2の回転部材には第2の端面が形成され、前記第1の端面と前記第2の端面とが接触されて前記位置決め力分配機構が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド駆動装置。
- 前記第1の駆動力源の動力が、前記第1の遊星歯車装置に伝達されると、この第1の遊星歯車装置から出力される動力が、前記第1の回転部材および前記第2の回転部材を経由して前記車輪に伝達される構成であることを特徴とする請求項3に記載のハイブリッド駆動装置。
- 前記第2の回転部材には軸孔が形成され、前記第1の回転部材の一部が軸孔に配置されているとともに、前記第1回転部材であって、前記軸孔に配置されている部分に前記第1の端面が形成され、前記第2の回転部材であって、前記軸孔内に臨む箇所に前記第2の端面が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のハイブリッド駆動装置。
- 前記第1の回転部材と前記第2の回転部材とが相対回転不可能に連結されていることを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載のハイブリッド駆動装置。
- 前記第2の回転部材を支持し、かつ、ケーシングに取り付けられた軸受と、前記回転軸線方向におけるケーシングと軸受との相対位置を調整するシムとが設けられており、前記位置決め機構には、この軸受およびシムが含まれているとともに、前記回転軸線方向におけるシムの厚さに応じて、前記軸線方向における軸受の位置が変化し、その軸受の位置変化に応じて、前記第1の遊星歯車装置を構成する各ギヤが回転軸線方向に位置決めされ、前記第2の遊星歯車装置を構成する各ギヤが前記回転軸線方向に位置決めされる構成であることを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載のハイブリッド駆動装置。
- 第1の駆動力源の動力を車輪および回転装置に分配する第1の遊星歯車装置と、第2の駆動力源の動力を車輪に伝達する経路に配置された第2の遊星歯車装置とを有し、前記第2の駆動力源および前記第1の遊星歯車装置および前記第2の遊星歯車装置が同一の回転軸線を中心として回転可能に配置され、前記回転軸線方向で、前記第1の遊星歯車装置と前記第2の遊星歯車装置との間に隔壁が設けられているハイブリッド駆動装置において、
前記第1の遊星歯車装置を構成する各ギヤを前記回転軸線方向に位置決めする機能と、前記第2の遊星歯車装置を構成する各ギヤを前記回転軸線方向に位置決めする機能とを兼備する位置決め機構が設けられていることを特徴とするハイブリッド駆動装置。
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