JP3835878B2 - スクリーンバー及び除塵装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バースクリーンにより水路中のごみを除去する除塵装置及びこれに用いるスクリーンバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、用水並びに排水路等の水路内に設けられたバースクリーンで捕捉したゴミや粗大な固形物を機械的に除去する除塵装置が知られている。図5は除塵装置の全体構成を示す斜視図であり、除塵装置Aは、水路Wの幅一杯に設けられた前衛スクリーン11(バースクリーン)及び主スクリーン12(バースクリーン)、主スクリーン12を支持するスクリーン梁24、このスクリーン梁24の両端を支持するための左右一対のサイドフレーム25、前衛スクリーン11及び主スクリーン12に沿ってゴミ類を掻き上げるための複数列のレーキ13、これら複数列のレーキ13の進行経路に沿って設けられた下部案内板20、上部案内板21、複数列のレーキ13の両端を支持するための左右一対のエンドレスレーキチェーン14とを備えている。
【0003】
一対のエンドレスレーキチェーン14は、駆動軸15の両端に固設された一対のスプロケット16に係合されている。一方のスプロケット16に隣接しかつ駆動軸15に固定されたスプロケット17は、駆動チェーン18を介して減速機及びモータからなる駆動装置19に動力的に連結されている。そして、駆動装置19を駆動すると、駆動軸15が回転駆動され、一対のエンドレスレーキチェーン14,14が走行され、スクリーン11,12で捕捉された塵芥はレーキ13により掻き上げられる。
【0004】
また、レーキ13の移動軌跡に沿って、下部案内板20と、該下部案内板20に対して角度を変えて連続している上部案内板21とが設置されており、レーキ13によって掻き上げられた塵芥は、下部案内板20および上部案内板21上を移動するようになっている。そして、上部案内板21の上端部の下方にはホッパ22が設置され、さらにホッパ22の下方にはゴミ搬出コンベア23が設置されており、掻き上げられた塵芥は外部に搬出される。
【0005】
図6は、主スクリーン(バースクリーン)12の詳細構造を示す図であり、図6(a)は正面図、図6(b)は側面図である。図6から明らかなように、この主スクリーン12は、鋼材からなり、板状で長尺状に延びる多数のスクリーンバー12aを所定のピッチで横方向に並設させつつ、この後面側に配置した鋼材からなる横バー12bに溶接により固定することによって構成されている。そして、この主スクリーン12を、前述のように、スクリーン梁24に取付けて除塵装置Aの内部に配置するようにしている。
【0006】
また、図7に示すように、バースクリーン12を樹脂材料から構成する場合は、スクリーンバー12aの内部の所定の位置に貫通孔12cを穿設するとともに、各スクリーンバー12aの間に中空のスペーサ12dを挿入し、貫通孔12c及びスペーサ12dの内部を交互に貫通するボルト12eを通した後、このボルト12eの両端をナット12fで締め付けてバースクリーン12を構成することも行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6に示すバースクリーン12にあっては、溶接が可能でかつ十分な剛性を有する材料にしか適用できず、このため、軽量で耐食性に優れた樹脂化の要請に答えることができなかった。しかも、スクリーンバー12aを所定のピッチで横方向に並設する際に、この位置決めを行うために特殊な治具が必要で、この作業がかなり面倒であった。
【0008】
また、後者にあっては、スクリーンバー12aの内部の所定の位置に貫通孔12cを設けているため、スクリーンバー12aの強度が低下してしまうばかりでなく、バースクリーン12の前面からスペーサ12dまでの距離小さくなって、レーキ13でごみを掻き上げる時にこのスペーサ12dが邪魔になることがあるといった問題があった。
【0009】
本発明は上述の事情に鑑みなされたもので、樹脂材料の利点を生かし、かつ充分な強度と、組み立て精度及び作業の効率の向上を図ることができるスクリーンバー及び除塵装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、スクリーン梁に結合されるバースクリーンを構成するスクリーンバーであって、長尺状のバー本体と、該スクリーン梁に向けて突出するスクリーン梁との連結部とが一体に形成され、該連結部には横方向に両側に張り出して互いに隣接するスクリーンバー同士の位置決めを行なう張出部が形成されていることを特徴とするスクリーンバーである。
【0011】
このように構成した本発明によれば、スクリーンバーの連結部の張出部を介してスクリーンバー同士を位置決めし、互いにあるいはスクリーン梁にボルト結合することにより、スクリーンバーの強度を損なうことなく、スクリーンバーどうしを連結してバースクリーンを構成することができる。また、スクリーンバーの前後の幅を十分に取ることにより、全面を走行するレーキと張出部との間隔を充分設定して互いの干渉を防止し、掻き取り性を向上させることができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、前記張出部は、隣接するスクリーンバーの張出部どうしが互いに重ね合わせられる形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のスクリーンバーである。これにより、張出部どうしを重ね合わせた状態で直接にボルト等により結合することができ、組立の容易性と構造強度の向上を図ることができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、前記張出部には、隣接するスクリーンバーの張出部どうしをボルト結合するためのボルト穴が形成されていることを特徴とする請求項2記載のスクリーンバーである。
【0014】
請求項4に記載の発明は、前記連結部には、スクリーンバーをスクリーン梁に結合するためのボルト穴が形成されていることを特徴とする請求項1記載のスクリーンバーである。
【0015】
請求項5に記載の発明は、樹脂成形品で構成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のスクリーンバーである。このような樹脂で形成することにより、耐腐食性、低騒音、低振動等の利点を充分に活用し、また成形作業を容易に行なうことができる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載のスクリーンバーを横方向に隣接して組み立てたバースクリーンと、該バースクリーンに沿って走行し、バースクリーンに係止されたごみ類を掻き上げるレーキとを備えたことを特徴とする除塵装置である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態の主スクリーン(バースクリーン)12を図1乃至図3を参照して説明する。これは、長手方向に延びる同一形状のスクリーンバー30を予め樹脂で成形しておき、これを横方向に順次結合することによってバースクリーン12を構成している。各スクリーンバー30は、長手方向に延びるバー本体32と、このバー本体32の長さ方向の所定位置において後方(図1において下側)突出する連結部34とが一体に形成されている。バー本体32は、横断面が略円形状の頭部32aと、この頭部32aから後方に延びる横断面が矩形の腕部32bと、さらに後方に向けて広がるテーパ部32cとを有している。
【0018】
これらの各部は、ジシクロペンタジエン(DCPD)を主原料として型に注入する成型法によって一体に成形されている。すなわち、ジシクロペンタジエンやヒドロジシクロペンタジエンなどのごとき三環体ノルボルネン系モノマー、テトラシクロドデセンなどのごとき四環体ノルボルネン系モノマー、トリシクロペンタジエンなどのごとき五環体ノルボルネン系モノマー、テトラシクロペンタジエンなどのごとき七環体ノルボルネン系モノマー、更にはこれらのアルキル置換体やアルキリデン置換体のうちの2種類以上を、ジシクロペタジエンを主原料とする液状原料として使用し、この2種類以上の液状原料を混合室に導入し、混合して成形型のキャビティ内に注入することによってスクリーンバー30が形成される。これらの原料成分は高度な化学的活性を有し、型内で重合固化して弾力性または剛性のあるポリマーを形成する。
【0019】
各スクリーンバー30の連結部34には、前後方向(図1において上下方向)に異なる位置に、横方向に張り出す同じ厚さ、同じ幅を持つ張出部34a,34bが設けられている。これらは、隣接するスクリーンバー30の張出部34a,34bどうしがが重なり合うような大きさと位置に形成されている。各張出部34a,34bの対応する位置にはボルト穴36a,36bが設けられ、これにはボルト38が螺着されている。張出部34bの裏面のボルト穴36bの開口端には、ボルト38の頭部を収容する凹部36cが設けられている。
【0020】
バースクリーン12を構成するスクリーンバー30のうち特定のものの連結部34には、裏面側に開口するボルト孔40aが形成され、これにはスクリーン梁24に適宜の間隔で形成されたボルト穴40bを挿通するボルト42が螺合されている。これにより、バースクリーン12がスクリーン梁24に結合され、除塵装置の中に組み込まれている。このようなスクリーン梁24に結合されるスクリーンバー30は結合強度を考慮して、適宜の間隔で配置するように設定される。
【0021】
以上のように構成された除塵装置を組み立てる場合には、図3に示すように、スクリーンバー30を並列に置き、隣接するスクリーンバー30どうしの前方側の張出部34aと後方側の張出部34bを重ね合わせてボルト38を螺着する。これを長さ方向の複数の連結部34で行い、隣接するスクリーンバー30,30同士を結合し、これを順次繰り返してバースクリーン12とする。スクリーン梁24への結合は、幾つかおきに設定したボルト孔40を有するバースクリーンをボルト42によって結合して行なうが、この工程は順次行ってもよく、後でバースクリーンが組上がってから行ってもよい。
【0022】
ここにおいて、一方のスクリーンバー30の張出部34aの端面は、他方のスクリーンバー30の連結部34の側面に、他方のスクリーンバー30の張出部34bの端面は、一方のスクリーンバー30の連結部34の側面にそれぞれ当接して、両スクリーンバー30,30の位置決めが行われるようになっている。従って、何ら特殊な治具を使用することなく、スクリーンバー30の位置決めを容易かつ迅速に行って、スクリーンバー30,30のピッチpを一定にすることができる。
【0023】
このような構成のバースクリーン12を用いた除塵装置においては、バースクリーン12が樹脂化されており、耐食性、軽量化、低騒音・低振動化等の効果を得ることができ、かつスクリーンバー30どうしの緊密な結合により充分な構造強度を得ることができる。しかも、各スクリーンバー30に腕部32bを設けてこれを介してスクリーン梁24に固定するようにしているので、バースクリーン12とレーキ13(図5参照)との干渉を防止して、掻き取り性を向上させることができる。
【0024】
なお、スクリーンバー30の連結部34にはボルト穴36a,36bが設けられることになるが、ここはバー本体32とは別の部位であるので、ボルト穴を設けてもバースクリーン12の強度を低下することはない。これは、スクリーン梁24との結合のためのボルト穴40aの場合も同様である。なお、張出部34bの裏面には凹部36cが設けられているので、スクリーンバー30,30同士を結合するボルト38の頭部が突出してしまうことがなく、スクリーン梁24への取り付けは円滑に行われる。
【0025】
図4は、本発明の第2の実施の形態を示すもので、この実施の形態が先の実施の形態と異なる点は、スクリーンバー50同士を結合することなく、個々のスクリーンバー50をスクリーン梁24にボルト結合している点である。すなわち、このスクリーンバー50の連結部54からは、前後方向の同じ位置から張出部54a,54bが左右に突出している。
【0026】
従って、このバースクリーン12を組み立てるには、スクリーンバー50をスクリーン梁24の上に順次並べ、ボルト62をボルト穴60bを挿通してボルト穴60aに螺合される。これを長さ方向複数の連結部54で行い、さらに他のスクリーンバー50を順次並べて取付けることにより、バースクリーン12が構成される。この例においても、先の実施の形態と同様の効果を奏することは言うまでもない。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、溶接を施すことなくバースクリーンを構成して除塵装置の内部に配置することができ、これによって、例えばジシクロペンタジエンを主原料とする樹脂成形品からなるスクリーンバーでバースクリーンを構成して、樹脂材の耐食性、軽量化、低騒音、低振動等の利点を生かしつつ、簡単な工程で十分な強度を持ち、しかも、レーキ等との干渉を防止して掻き取り性の良いバースクリーンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の除塵装置に用いられるバースクリーン(主スクリーン)を示す断面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1の実施の形態の組立工程を示す斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態のバースクリーン(主スクリーン)を示す断面図である。
【図5】除塵装置の全体構成を示す斜視図である。
【図6】従来の除塵装置における主スクリーンを示す図である。
【図7】従来の除塵装置における他の主スクリーンを示す図である。
【符号の説明】
11 前衛スクリーン
12 主スクリーン
13 レーキ
20,21 案内板
24 スクリーン梁
30,50 スクリーンバー
32,52 バー本体
32a,52a 腕部
34,54 連結部
34a,34b,54a,54b 張出部
38,42,62 ボルト
【発明の属する技術分野】
本発明は、バースクリーンにより水路中のごみを除去する除塵装置及びこれに用いるスクリーンバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、用水並びに排水路等の水路内に設けられたバースクリーンで捕捉したゴミや粗大な固形物を機械的に除去する除塵装置が知られている。図5は除塵装置の全体構成を示す斜視図であり、除塵装置Aは、水路Wの幅一杯に設けられた前衛スクリーン11(バースクリーン)及び主スクリーン12(バースクリーン)、主スクリーン12を支持するスクリーン梁24、このスクリーン梁24の両端を支持するための左右一対のサイドフレーム25、前衛スクリーン11及び主スクリーン12に沿ってゴミ類を掻き上げるための複数列のレーキ13、これら複数列のレーキ13の進行経路に沿って設けられた下部案内板20、上部案内板21、複数列のレーキ13の両端を支持するための左右一対のエンドレスレーキチェーン14とを備えている。
【0003】
一対のエンドレスレーキチェーン14は、駆動軸15の両端に固設された一対のスプロケット16に係合されている。一方のスプロケット16に隣接しかつ駆動軸15に固定されたスプロケット17は、駆動チェーン18を介して減速機及びモータからなる駆動装置19に動力的に連結されている。そして、駆動装置19を駆動すると、駆動軸15が回転駆動され、一対のエンドレスレーキチェーン14,14が走行され、スクリーン11,12で捕捉された塵芥はレーキ13により掻き上げられる。
【0004】
また、レーキ13の移動軌跡に沿って、下部案内板20と、該下部案内板20に対して角度を変えて連続している上部案内板21とが設置されており、レーキ13によって掻き上げられた塵芥は、下部案内板20および上部案内板21上を移動するようになっている。そして、上部案内板21の上端部の下方にはホッパ22が設置され、さらにホッパ22の下方にはゴミ搬出コンベア23が設置されており、掻き上げられた塵芥は外部に搬出される。
【0005】
図6は、主スクリーン(バースクリーン)12の詳細構造を示す図であり、図6(a)は正面図、図6(b)は側面図である。図6から明らかなように、この主スクリーン12は、鋼材からなり、板状で長尺状に延びる多数のスクリーンバー12aを所定のピッチで横方向に並設させつつ、この後面側に配置した鋼材からなる横バー12bに溶接により固定することによって構成されている。そして、この主スクリーン12を、前述のように、スクリーン梁24に取付けて除塵装置Aの内部に配置するようにしている。
【0006】
また、図7に示すように、バースクリーン12を樹脂材料から構成する場合は、スクリーンバー12aの内部の所定の位置に貫通孔12cを穿設するとともに、各スクリーンバー12aの間に中空のスペーサ12dを挿入し、貫通孔12c及びスペーサ12dの内部を交互に貫通するボルト12eを通した後、このボルト12eの両端をナット12fで締め付けてバースクリーン12を構成することも行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6に示すバースクリーン12にあっては、溶接が可能でかつ十分な剛性を有する材料にしか適用できず、このため、軽量で耐食性に優れた樹脂化の要請に答えることができなかった。しかも、スクリーンバー12aを所定のピッチで横方向に並設する際に、この位置決めを行うために特殊な治具が必要で、この作業がかなり面倒であった。
【0008】
また、後者にあっては、スクリーンバー12aの内部の所定の位置に貫通孔12cを設けているため、スクリーンバー12aの強度が低下してしまうばかりでなく、バースクリーン12の前面からスペーサ12dまでの距離小さくなって、レーキ13でごみを掻き上げる時にこのスペーサ12dが邪魔になることがあるといった問題があった。
【0009】
本発明は上述の事情に鑑みなされたもので、樹脂材料の利点を生かし、かつ充分な強度と、組み立て精度及び作業の効率の向上を図ることができるスクリーンバー及び除塵装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、スクリーン梁に結合されるバースクリーンを構成するスクリーンバーであって、長尺状のバー本体と、該スクリーン梁に向けて突出するスクリーン梁との連結部とが一体に形成され、該連結部には横方向に両側に張り出して互いに隣接するスクリーンバー同士の位置決めを行なう張出部が形成されていることを特徴とするスクリーンバーである。
【0011】
このように構成した本発明によれば、スクリーンバーの連結部の張出部を介してスクリーンバー同士を位置決めし、互いにあるいはスクリーン梁にボルト結合することにより、スクリーンバーの強度を損なうことなく、スクリーンバーどうしを連結してバースクリーンを構成することができる。また、スクリーンバーの前後の幅を十分に取ることにより、全面を走行するレーキと張出部との間隔を充分設定して互いの干渉を防止し、掻き取り性を向上させることができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、前記張出部は、隣接するスクリーンバーの張出部どうしが互いに重ね合わせられる形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のスクリーンバーである。これにより、張出部どうしを重ね合わせた状態で直接にボルト等により結合することができ、組立の容易性と構造強度の向上を図ることができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、前記張出部には、隣接するスクリーンバーの張出部どうしをボルト結合するためのボルト穴が形成されていることを特徴とする請求項2記載のスクリーンバーである。
【0014】
請求項4に記載の発明は、前記連結部には、スクリーンバーをスクリーン梁に結合するためのボルト穴が形成されていることを特徴とする請求項1記載のスクリーンバーである。
【0015】
請求項5に記載の発明は、樹脂成形品で構成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のスクリーンバーである。このような樹脂で形成することにより、耐腐食性、低騒音、低振動等の利点を充分に活用し、また成形作業を容易に行なうことができる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載のスクリーンバーを横方向に隣接して組み立てたバースクリーンと、該バースクリーンに沿って走行し、バースクリーンに係止されたごみ類を掻き上げるレーキとを備えたことを特徴とする除塵装置である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態の主スクリーン(バースクリーン)12を図1乃至図3を参照して説明する。これは、長手方向に延びる同一形状のスクリーンバー30を予め樹脂で成形しておき、これを横方向に順次結合することによってバースクリーン12を構成している。各スクリーンバー30は、長手方向に延びるバー本体32と、このバー本体32の長さ方向の所定位置において後方(図1において下側)突出する連結部34とが一体に形成されている。バー本体32は、横断面が略円形状の頭部32aと、この頭部32aから後方に延びる横断面が矩形の腕部32bと、さらに後方に向けて広がるテーパ部32cとを有している。
【0018】
これらの各部は、ジシクロペンタジエン(DCPD)を主原料として型に注入する成型法によって一体に成形されている。すなわち、ジシクロペンタジエンやヒドロジシクロペンタジエンなどのごとき三環体ノルボルネン系モノマー、テトラシクロドデセンなどのごとき四環体ノルボルネン系モノマー、トリシクロペンタジエンなどのごとき五環体ノルボルネン系モノマー、テトラシクロペンタジエンなどのごとき七環体ノルボルネン系モノマー、更にはこれらのアルキル置換体やアルキリデン置換体のうちの2種類以上を、ジシクロペタジエンを主原料とする液状原料として使用し、この2種類以上の液状原料を混合室に導入し、混合して成形型のキャビティ内に注入することによってスクリーンバー30が形成される。これらの原料成分は高度な化学的活性を有し、型内で重合固化して弾力性または剛性のあるポリマーを形成する。
【0019】
各スクリーンバー30の連結部34には、前後方向(図1において上下方向)に異なる位置に、横方向に張り出す同じ厚さ、同じ幅を持つ張出部34a,34bが設けられている。これらは、隣接するスクリーンバー30の張出部34a,34bどうしがが重なり合うような大きさと位置に形成されている。各張出部34a,34bの対応する位置にはボルト穴36a,36bが設けられ、これにはボルト38が螺着されている。張出部34bの裏面のボルト穴36bの開口端には、ボルト38の頭部を収容する凹部36cが設けられている。
【0020】
バースクリーン12を構成するスクリーンバー30のうち特定のものの連結部34には、裏面側に開口するボルト孔40aが形成され、これにはスクリーン梁24に適宜の間隔で形成されたボルト穴40bを挿通するボルト42が螺合されている。これにより、バースクリーン12がスクリーン梁24に結合され、除塵装置の中に組み込まれている。このようなスクリーン梁24に結合されるスクリーンバー30は結合強度を考慮して、適宜の間隔で配置するように設定される。
【0021】
以上のように構成された除塵装置を組み立てる場合には、図3に示すように、スクリーンバー30を並列に置き、隣接するスクリーンバー30どうしの前方側の張出部34aと後方側の張出部34bを重ね合わせてボルト38を螺着する。これを長さ方向の複数の連結部34で行い、隣接するスクリーンバー30,30同士を結合し、これを順次繰り返してバースクリーン12とする。スクリーン梁24への結合は、幾つかおきに設定したボルト孔40を有するバースクリーンをボルト42によって結合して行なうが、この工程は順次行ってもよく、後でバースクリーンが組上がってから行ってもよい。
【0022】
ここにおいて、一方のスクリーンバー30の張出部34aの端面は、他方のスクリーンバー30の連結部34の側面に、他方のスクリーンバー30の張出部34bの端面は、一方のスクリーンバー30の連結部34の側面にそれぞれ当接して、両スクリーンバー30,30の位置決めが行われるようになっている。従って、何ら特殊な治具を使用することなく、スクリーンバー30の位置決めを容易かつ迅速に行って、スクリーンバー30,30のピッチpを一定にすることができる。
【0023】
このような構成のバースクリーン12を用いた除塵装置においては、バースクリーン12が樹脂化されており、耐食性、軽量化、低騒音・低振動化等の効果を得ることができ、かつスクリーンバー30どうしの緊密な結合により充分な構造強度を得ることができる。しかも、各スクリーンバー30に腕部32bを設けてこれを介してスクリーン梁24に固定するようにしているので、バースクリーン12とレーキ13(図5参照)との干渉を防止して、掻き取り性を向上させることができる。
【0024】
なお、スクリーンバー30の連結部34にはボルト穴36a,36bが設けられることになるが、ここはバー本体32とは別の部位であるので、ボルト穴を設けてもバースクリーン12の強度を低下することはない。これは、スクリーン梁24との結合のためのボルト穴40aの場合も同様である。なお、張出部34bの裏面には凹部36cが設けられているので、スクリーンバー30,30同士を結合するボルト38の頭部が突出してしまうことがなく、スクリーン梁24への取り付けは円滑に行われる。
【0025】
図4は、本発明の第2の実施の形態を示すもので、この実施の形態が先の実施の形態と異なる点は、スクリーンバー50同士を結合することなく、個々のスクリーンバー50をスクリーン梁24にボルト結合している点である。すなわち、このスクリーンバー50の連結部54からは、前後方向の同じ位置から張出部54a,54bが左右に突出している。
【0026】
従って、このバースクリーン12を組み立てるには、スクリーンバー50をスクリーン梁24の上に順次並べ、ボルト62をボルト穴60bを挿通してボルト穴60aに螺合される。これを長さ方向複数の連結部54で行い、さらに他のスクリーンバー50を順次並べて取付けることにより、バースクリーン12が構成される。この例においても、先の実施の形態と同様の効果を奏することは言うまでもない。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、溶接を施すことなくバースクリーンを構成して除塵装置の内部に配置することができ、これによって、例えばジシクロペンタジエンを主原料とする樹脂成形品からなるスクリーンバーでバースクリーンを構成して、樹脂材の耐食性、軽量化、低騒音、低振動等の利点を生かしつつ、簡単な工程で十分な強度を持ち、しかも、レーキ等との干渉を防止して掻き取り性の良いバースクリーンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の除塵装置に用いられるバースクリーン(主スクリーン)を示す断面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1の実施の形態の組立工程を示す斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態のバースクリーン(主スクリーン)を示す断面図である。
【図5】除塵装置の全体構成を示す斜視図である。
【図6】従来の除塵装置における主スクリーンを示す図である。
【図7】従来の除塵装置における他の主スクリーンを示す図である。
【符号の説明】
11 前衛スクリーン
12 主スクリーン
13 レーキ
20,21 案内板
24 スクリーン梁
30,50 スクリーンバー
32,52 バー本体
32a,52a 腕部
34,54 連結部
34a,34b,54a,54b 張出部
38,42,62 ボルト
Claims (6)
- スクリーン梁に結合されるバースクリーンを構成するスクリーンバーであって、
長尺状のバー本体と、該スクリーン梁に向けて突出するスクリーン梁との連結部とが一体に形成され、該連結部には横方向に両側に張り出して互いに隣接するスクリーンバー同士の位置決めを行なう張出部が形成されていることを特徴とするスクリーンバー。 - 前記張出部は、隣接するスクリーンバーの張出部どうしが互いに重ね合わせられる形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のスクリーンバー。
- 前記張出部には、隣接するスクリーンバーの張出部どうしをボルト結合するためのボルト穴が形成されていることを特徴とする請求項2記載のスクリーンバー。
- 前記連結部には、スクリーンバーをスクリーン梁に結合するためのボルト穴が形成されていることを特徴とする請求項1記載のスクリーンバー。
- 樹脂成形品で構成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のスクリーンバー。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載のスクリーンバーを横方向に隣接して組み立てたバースクリーンと、該バースクリーンに沿って走行し、バースクリーンに係止されたごみ類を掻き上げるレーキとを備えたことを特徴とする除塵装置。
Priority Applications (1)
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JP05993597A JP3835878B2 (ja) | 1997-02-27 | 1997-02-27 | スクリーンバー及び除塵装置 |
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