JPH1018269A - 除塵装置 - Google Patents

除塵装置

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JPH1018269A
JPH1018269A JP18820496A JP18820496A JPH1018269A JP H1018269 A JPH1018269 A JP H1018269A JP 18820496 A JP18820496 A JP 18820496A JP 18820496 A JP18820496 A JP 18820496A JP H1018269 A JPH1018269 A JP H1018269A
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JP
Japan
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bucket screen
dust
water channel
plastic material
screen
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Application number
JP18820496A
Other languages
English (en)
Inventor
Kyoji Kawaguchi
恭司 川口
Toshio Nakamura
俊夫 中村
Michio Takashima
道雄 高嶋
Kenji Yamazaki
賢二 山崎
Kiyoshi Kobayashi
清 小林
Kenichi Ikeda
賢一 池田
Takashi Murakami
孝志 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Ebara Koki KK
Original Assignee
Ebara Corp
Ebara Koki KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で耐食性が高く、騒音や振動が発生しに
くく、しかも柔軟で変形しにくい、結果としてメンテナ
ンスの手間の掛からない除塵装置を提供する。また、バ
ケットスクリーンの表面に付着しやすいゴミであって
も、確実に除去することができる除塵装置を提供する。 【解決手段】 水路Wの近傍に構築された支持構造体
1と、この支持構造体1に無端状駆動チェーン2を介し
て水路内を走行可能に支持されたバケットスクリーン3
を備え、水路Wに流下する浮遊ゴミ類を掻き上げる除塵
装置Aにおいて、バケットスクリーン3をプラスチック
材あるいは金属にて補強された複合プラスチック材にて
構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水路中に浮遊する
ゴミを捕捉し、取り除くための除塵装置に関し、特に、
ビニール、ナイロンなど金属の表面に付着しやすい濡れ
たゴミの除去に適した除塵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような除塵装置として、図10に
示すように、捕捉したゴミ類を機械的に除去する除塵装
置Aが知られている。これは、水路Wに跨るように構築
された支持構造体1と、この支持構造体1に無端状駆動
チェーン2を介して水路内を上下に走行可能に支持され
たバケットスクリーン3を備えている。
【0003】このバケットスクリーン3は、一部が通水
性を有するバケットスクリーンの両端が無端状チェーン
2に取り付けられて構成されており、装置の前面を上昇
する時に捉えたゴミを上端の折り返し部で反転して排出
用のトラフに落下させるようになっている。従来は、バ
ケットスクリーン3や支持構造体1などの主要部品は鋼
材製であり、熔接、ボルト止めにより取り付けられてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】鋼材を素材とした除塵
装置においては、以下のような解決すべき課題が残され
ていた。 (1) 重量が大きいので、これを支持する支持構造体
1やエンドレスチェーン2の強度、これを駆動する駆動
装置モータの能力が大きくなり、全体として装置が大が
かりなものとなり、装置コストが嵩む他、メンテナンス
及び現地据え付けに多大な労力を要する。 (2) 使用環境上耐食性や耐摩耗性が要求され、素材
自体でその要求をカバーする場合には素材コストが上昇
し、また、塗装等で対処する場合には、経年劣化、塵芥
との接触等による塗膜剥脱部から腐食が進行しやすく、
装置の強度・機能の低下をもたらすとともに、メンテナ
ンスに手間を要した。
【0005】(3) 固いゴミや他の金属部分との接触
により騒音や振動を発生し、環境衛生上の問題となる。 (4) 従来の装置では、バケットスクリーン3の表面
が平坦であるため、ゴミの一部の濡れた紙、ダンボール
箱、ビニール袋、ナイロン袋等が表面張力によりバケッ
トスクリーンのフラット面に貼り付き、トラフへの落と
し込みが困難であった。このため、バケットスクリーン
が装置の下流側で再び水中に入った後に、掻き上げられ
たゴミの一部が吸水路に戻ってしまい、取水口で用いら
れた場合は装置の下流にあるポンプ等の故障を招いてい
た。特に、ビニール袋、ナイロン袋等は永らく分解され
ず漂流し、これを誤って食べた海亀などの海洋生物に被
害を与えることがあり、世界的な要対策課題となってい
る。 (5) 水路底部はビニール袋、ナイロン袋、水草等が
沈澱してからみ付き、平板のバケットスクリーンでは、
掻くことが困難で問題となっている。
【0006】従って、本発明は、軽量で耐食性が高く、
騒音や振動が発生しにくく、しかも柔軟で変形しにく
い、結果としてメンテナンスの手間の掛からない除塵装
置を提供することを目的とする。また、この発明の他の
目的は、バケットスクリーンの表面に付着しやすいゴミ
であっても、確実に除去することができる除塵装置を提
供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたもので、請求項1に記載の発明
は、水路の近傍に構築された支持構造体と、この支持構
造体に無端状駆動チェーンを介して水路内を走行可能に
支持されたバケットスクリーンを備え、水路に流下する
浮遊ゴミ類を掻き上げる除塵装置において、上記バケッ
トスクリーンをプラスチック材あるいは金属にて補強さ
れた複合プラスチック材にて構成したことを特徴とする
除塵装置である。
【0008】このようにプラスチックを用いることで、
軽量化が図れ、高い耐食性を付与することができる。ま
た騒音や振動を吸収し、しかも柔軟で変形しにくく、結
果としてメンテナンスの手間の掛からない除塵装置を提
供することができる。
【0009】請求項2に記載の発明は、上記バケットス
クリーンが水路の幅方向に分割されたセグメントを複数
個組合せて一体化したものであることを特徴とする請求
項1に記載の除塵装置である。このようにセグメント化
することにより、必要な鋳型が小さくなって鋳型コスト
が大幅に低減される。また、バケットスクリーンの幅
は、除塵装置が設置される水路の深さによって異なる
が、セグメントの数を変えることによって対応すること
ができ、鋳型を組み替えたり作り直したりする手間が省
かれる。また、セグメント化することによって、移送や
現場での組立作業も容易となる。
【0010】請求項3に記載の発明は、上記バケットス
クリーンが、水路の下流に向かって膨らむ凸曲面状に形
成されていることを特徴とする請求項1に記載の除塵装
置であるので、直線的な形状とするよりも濾過面積を大
きくしてゴミや異物の除去性能が向上する。
【0011】請求項4に記載の発明は、上記バケットス
クリーンの表面に凹凸を形成したことを特徴とする請求
項1に記載の除塵装置である。バケットスクリーンに、
水で濡れた紙、ダンボール箱、ビニール袋、ナイロン袋
等が密着するのが妨げられ、バケットスクリーンから搬
送トラフへのゴミの移動が円滑に行われる。
【0012】請求項5に記載の発明は、上記バケットス
クリーンの前縁に掻き取り歯を形成し、水路底部折り返
し部に、上記掻き取り歯と噛み合う形状のスクリーンを
対向して設けたことを特徴とする請求項1に記載の除塵
装置である。これにより、水路底部で沈澱して絡み付い
たビニール袋、ナイロン袋、水草等を確実に掻き上げる
ことができる。
【0013】請求項6に記載の発明は、前記プラスチッ
ク材を、常温かつ短時間で成形可能な2液混合成形材料
であるエラストマーで改質された三環体以上のノルボル
ネン系モノマーの開環重合体で成形された破断時伸びが
10〜100%である弾性に富んだ樹脂材料としたこと
を特徴とする請求項1に記載のバケットスクリーン式除
塵装置である。このようなエラストマーで改質されたノ
ルボルネン系ポリマーは、機械強度と可撓性を兼備する
ため、この材質で形成されたサイドフレームは耐衝撃性
に優れている。しかも、材質の比重が約1.05g/cm
3以下とプラスチックのなかでも比較的軽く、かつ耐衝
撃性、耐水性、耐食性、耐薬品性に優れた材質である。
【0014】この材料では、衝撃や腐食にも耐えること
ができ、また現場での据付工事等で大きな外力を受けて
も変形、破損しにくいという利点があると同時に、全体
の重量を軽減することができるため、工事が容易になる
利点も有する。この材質は熱変形温度100℃以上、好
ましくは120℃以上を有し、破断時伸びが10〜10
0%、好ましくは、15〜80%を有するものであり、
通常、曲げ弾性率150kg/mm2以上、好ましくは17
0kg/mm2以上を有している。
【0015】三環体以上のノルボルネン系モノマーとし
ては、ジシクロペンタジエンやヒドロジシクロペンタジ
エンなどのごとき三環体、テトラシクロドデセンなどの
ごとき四環体、トリシクロペンタジエンなどのごとき五
環体、テトラシクロペンタジエンなどのごとき七環体な
どが挙げられる。もちろんこれらのアルキル置換体やア
ルキリデン置換体であってもよい。これらのノルボルネ
ン系モノマーは、単独で使用してもよく、また、2種以
上を混合しても用いることができる。これらのモノマー
のなかでは、耐衝撃性、熱変形温度などの面で三〜五環
体のものが好ましく、特に経済性の面からジシクロペン
タジエンを50重量%以上含むものが良い。
【0016】前記三環体以上のノルボルネン系モノマー
の1種以上と共に開環重合し得る2−ノルボルネンや5
−メチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノ
ルボルネン系モノマー、あるいはシクロブテン、シクロ
ペンテン、シクロペンタジエン、シクロオクテン、シク
ロドデセンなどの単環シクロオレフィンなどを、本発明
の目的を損なわない範囲で使用したものでもよい。一
方、本発明で用いられるエラストマーとしては、例えば
天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン
−ブタジエン共重合体、スチレンブタジエンスチレンブ
ロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロ
ック共重合体、これらのブロック共重合体の水素化物、
エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、ポリクロロプ
レン、アクリルニトリル−ブタジエン共重合体などが例
示されるが、なかでも炭化水素エラストマーが賞用され
る。
【0017】これらのエラストマーの配合割合は、ノル
ボルネン系エラストマーポリマーの破断時伸びが10〜
100%、好ましくは15〜80%となるような範囲で
適宜定め得るが、通常はモノマー100重量部に対し、
3〜12重量%、好ましくは5〜10重量%である。エ
ラストマーの配合量が少ないと伸びが減少し、その結
果、可撓性が不足して耐衝撃性は劣るようになり、しか
もそのような材質では柔構造のサイドフレームを作るこ
とができなくなる。一方、エラストマーの配合量が増加
すると伸びは大きくなるが、反面、曲げ弾性率が低下し
てサイドフレームに必要な剛性を保てなくなる。
【0018】エラストマーで改質されたノルボルネン系
ポリマーを得るには、通常、反応射出成形、レジンイン
ジェクション法、注形法等の反応成形法が用いられる。
これらの方法においては、ノルボルネン系モノマー、エ
ラストマーおよび開環重合用触媒を含む反応原液を金
型、木型、砂型、樹脂型内等に供給し、そこで開環重合
することによって行われる。
【0019】反応に際しては、充填剤、顔料、着色剤、
酸化防止剤等の種々の添加剤を配合することにより、本
発明のスクリーンの特性を改質することが出来る。これ
らの添加剤は予め反応原液のいずれか一方又は双方に混
合される。充填剤にはガラス短繊維、ガラス粒子、カー
ボンブラック、タルク、炭酸カルシウム、雲母などの無
機質充填剤がある。酸化防止剤としては、フェノール
系、リン系、アミン系など各種のプラスチック・ゴム用
酸化防止剤がある。これらの酸化防止剤は、単独で用い
てもよいが、併用することもできる。配合割合は、ノル
ボルネン系ポリマーに対し0.5重量%以上、好ましく
は1〜3重量%である。
【0020】請求項7に記載の発明は、前記プラスチッ
ク材を、ABS樹脂、ポリプロピレン樹脂などの熱可塑
性樹脂で成形された破断時伸びが10〜100%である
弾性及び靭性に富んだ樹脂材料としたことを特徴とする
請求項1に記載の除塵装置用バケットスクリーンであ
る。ABS樹脂、PP樹脂等の熱可塑性樹脂は、一般家
庭用品、自動車部品等に広く用いられているが、目的に
よって種々のグレードの材質が市販されている。本発明
に適するのは、破断時伸びが10〜100%、好ましく
は15〜80%を有するものであり、主に射出成形を用
いて製造する。
【0021】請求項8に記載の発明は、水路の近傍に構
築された支持構造体に無端状駆動チェーンを介して水路
内を走行可能に支持されて用いられる除塵装置用のバケ
ットスクリーンであって、プラスチック材あるいは金属
にて補強された複合プラスチック材にて構成されている
ことを特徴とするバケットスクリーンである。
【0022】請求項9に記載の発明は、水路の近傍に構
築された支持構造体と、この支持構造体に無端状駆動チ
ェーンを介して水路内を走行可能に支持されたバケット
スクリーンを備え、水路に流下する浮遊ゴミ類を掻き上
げる除塵装置において、上記支持構造体の少なくとも一
部をプラスチック材あるいは金属にて補強された複合プ
ラスチック材にて構成したことを特徴とする除塵装置で
ある。プラスチックを用いることで、軽量化が図れ、高
い耐食性を付与することができる。また騒音や振動を吸
収し、しかも柔軟で変形しにくく、結果としてメンテナ
ンスの手間の掛からない除塵装置を提供することができ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1及び図2は本発明の除塵装置
の全体構成を示す斜視図である。これらの図に示すよう
に除塵装置Aは、水路Wの近傍に構築された支持構造体
1と、この支持構造体1にエンドレスチェーン2,2を
介して水路を上下に走行可能に支持されたバケットスク
リーン3・・・とから構成されている。この支持構造体
1は、図1に示すように、水路の脇の架台4上に設置し
たメインフレーム5と、水路底部に設置されたアンカー
部6によって支持された左右一対のサイドフレーム7,
7とから構成されている。
【0024】各サイドフレーム7には、長手方向に前後
2列のガイド溝8が下端側でつながって形成され、これ
には、上記エンドレスチェーン2,2がガイドされて摺
動可能に装着されている。このエンドレスチェーン2は
サイドフレーム7の上端に取付けられたスプロケット
9,9に係合させられ、スプロケット9の回転により巡
回走行する。
【0025】メインフレーム5には、エンドレスチェー
ン2,2を駆動するための駆動装置10が設備してあ
る。エンドレスチェーン2の走行により、バケットスク
リーン3は水路底部の波形下部スクリーン11の間を通
って上昇し、上部折り返し部Bを通り、除塵装置Aの後
面を下降し、下部折り返し部Cを通りこれを繰り返す。
バケットスクリーン3の折り返し部Bの下方には、落下
するゴミを搬出するトラフ12が設置されている。
【0026】バケットスクリーン3は、図3ないし図5
に示すように、前端が波状の掻き取り歯20が形成され
た平板状の底板21と、通水性を保つために格子状に形
成された背板22と、左右方向に等間隔に配置されたリ
ブ板23とを有しており、ゴミGを水と分離して保持す
るようになっている。バケットスクリーン3は、プラス
チックを鋳型に注入することにより成形されている。
【0027】材料としては、例えば、エラストマーで改
質された三環体以上のノルボルネン系モノマーの開環重
合体のようなプラスチック材料が用いられている。これ
は、常温かつ短時間で成形可能な2液混合成形材料であ
り、好ましくは成形後の破断時伸びが10〜100%で
ある弾性に富んだものである。
【0028】底板21の表面には、複数の突起24が形
成され、これにより表面に細かい凹凸が形成されてい
る。この突起24の横断面は、この例では円形である
が、図6に示すような四角形、三角形等の多角形や、
「+」型、「*」型等のより複雑な形状でもよく、ある
いは楕円、瓢箪型等任意の曲線形状でもよい。
【0029】突起24の縦断面は、この例では上端が丸
い半球状であるが、図6に示すような角を持つ形状にし
てもよく、ゴミGが引っかからない程度にRを付けた形
状としてもよい。突起24と表面の角度は90°に近い
ことが好ましいが、これを鈍角として突起を円錐体又は
角錐体状としても、また、逆に鋭角として倒立錐体状と
してもよい。
【0030】突起24の平面配置は、図6のAのように
整列配置しても、同図Cのように互い違いに配置しても
よい。突起24の高さ、太さ、平面密度(単位面積当た
りの数)などは、ゴミGの素材の厚さや変形性、あるい
は水路Wを流れる水の性状などを考慮して、実験等によ
り最適なものを求めるのが好ましい。発明者らの実験に
よる推奨値は、図6の(1)のタイプにおいて、径5〜
20mm、高さ5〜20mmの頭部が丸い円柱状の突起を平
面密度1〜30個/cm2 配置するものである。
【0031】バケットスクリーン3は、図4に示すよう
に、幅方向に分割されたセグメント25を単位として予
め成形され、これを一体にした構成となっている。この
例では、両端を半割のリブ板23aで区画された部分を
単位としている。このように予め所定幅をもって形成さ
れたセグメント25を、水路の幅に合う数だけ繋げてバ
ケットスクリーン3を構成する。
【0032】接合の方法としては、リブ板23aどうし
をボルト等により結合してもよいが、この例では、図4
(b)に示すように、各セグメント25に接続方向に貫
通する孔26を形成し、これに棒状の補強部材27を挿
通し、補強部材27の周囲にプラスチックPを充填して
固化させている。充填プラスチック材Pで結合すると、
全体として騒音や振動のない除塵装置Aが構成される。
【0033】このようにセグメント化することによっ
て、寸法の大きい部材を一度に成形する必要がなく、鋳
型の組立や樹脂の注入などの作業が大幅に簡略化され
る。また、鋳型を用いてセグメントを形成する作業は、
別の場所で予め行うことができ、現場ではそのセグメン
トを組み立てを行えば良いから、作業性の悪い現場での
作業の手間が軽減される。
【0034】なお、図7に示すのは、バケットスクリー
ン25の他の例であって、背板22を湾曲して形成した
もので、これにより濾過面積を大きくしてゴミや異物の
除去性能を向上させたものである。
【0035】次に、除塵装置Aの支持構造体1の構成を
説明する。バケットスクリーン3を上下動可能に支持す
るサイドフレーム7は、左右に一対が対向して設けら
れ、それぞれが複数のセグメント31〜33からなって
いる。すなわち、水路底部のアンカー部6に固定される
底部セグメント31、頂部側のトラフ12上に被さるよ
うに屈曲する頂部セグメント32及びこれらの間の直線
部分を構成する複数の中間セグメント33である。
【0036】各セグメント31〜33はプラスチックに
より鋳型に注入してほぼ板状に成形されている。セグメ
ント31〜33の材料としては、バケットスクリーン3
と同様に、エラストマーで改質された三環体以上のノル
ボルネン系モノマーの開環重合体のようなプラスチック
材料から成形されたものが用いられている。これは、常
温かつ短時間で成形可能な2液混合成形材料であり、好
ましくは成形後の破断時伸びが10〜100%である弾
性に富んだものである。
【0037】図8に示すのは中間セグメント33であ
り、長方形の平板の中央部に梁部材等を挿通して支持す
るための空間(あるいは凹所)35が形成されている。
両側縁部には、ガイド溝8が互いに平行に形成されてお
り、上下辺には他のセグメント31〜33と結合するた
めの取付穴37,38及び凹所39が形成された結合壁
40が設けられている。また、サイドフレーム7の両側
の薄肉部には、除塵装置の中央側部材と連結するための
取付穴41が形成されている。
【0038】これらのセグメント33どうしを現場で結
合する場合、例えば、セグメント33自体を構成するプ
ラスチック素材により、予め図9(a)又は(b)に示
すような位置決め凹所31と位置決め穴37に嵌合する
形状の位置決め部材42を形成しておく。そして、図9
(a)に示すように、これを位置決め穴37に装着した
状態で上側のセグメント33を載せることにより、上下
のセグメント33の位置決めを行い、その後にボルト穴
38に耐食性素材のボルトを装着して両者を締結する。
これにより、位置決めされた状態でボルト結合できるの
で、作業が容易で位置決め精度も高い。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、素材としてプラスチック材を用いることで、バケッ
トスクリーンの軽量化が図れ、除塵装置全体の小型化と
低コスト化に寄与する。また、高い耐食性を付与するこ
とができ、しかも柔軟で変形しにくいのでメンテナンス
の手間が掛からず、さらに、バケットスクリーンが騒音
や振動を吸収するので、環境に悪影響を与えることがな
い実用性の高いバケットスクリーン式除塵装置を提供す
ることができる。
【0040】さらに、セグメント化することにより、必
要な鋳型が小さくなって鋳型コストが大幅に低減される
とともに、在庫も減少させることができ、さらに、除塵
装置を設置すべき水路の幅に合わせてセグメントの数を
変えることによってバケットスクリーンの長さの調整も
容易で製造コストを低減することができる。
【0041】また、バケットスクリーン表面に設けられ
た凹凸により、水で濡れた紙、ダンボール箱、ビニール
袋、ナイロン袋等がバケットスクリーンの表面に密着す
るのが妨げられ、塵芥掻き上げ部で掻き上げられた塵芥
が確実にトラフ上に落下して排出される。従って、ゴミ
が下流側に持ち越されることがなく、信頼性の高い塵芥
除去が行えるので、取水口で用いられた場合は装置の下
流にあるポンプ等の故障の発生を防止し、廃水口で用い
られた場合は自然環境の汚染を防止することができると
いう優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一つの実施の形態の除塵装置の全体
構造を示す側面図である。
【図2】図1の除塵装置の正面図である。
【図3】箱形バケットスクリーンを拡大して示す正面図
である。
【図4】箱形バケットスクリーンを拡大して示す斜視図
である。
【図5】箱形バケットスクリーンを拡大して示す側面断
面図である。
【図6】突起の形状を示す図である。
【図7】袋形バケットスクリーンを拡大して示す側面断
面図である。
【図8】サイドフレームのセグメントを示す側面図であ
る。
【図9】サイドフレームのセグメントの結合構造を示す
図である。
【図10】従来の除塵装置の全体構造を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 支持構造体 2 エンドレスチェーン 3 バケットスクリーン 7 サイドフレーム 9 スプロケット 10 駆動装置 20 掻き取り歯 21 底板 22 背板 23 リブ板 24 突起 25 セグメント A 除塵装置 B 上部折り返し部 C 下部折り返し部 G ゴミ W 水路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高嶋 道雄 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 山崎 賢二 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 小林 清 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 池田 賢一 三重県鈴鹿市高岡町2470 荏原工機株式会 社内 (72)発明者 村上 孝志 北海道室蘭市みゆき町2−13−1 株式会 社荏原環境テクノ北海道内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水路の近傍に構築された支持構造体と、
    この支持構造体に無端状駆動チェーンを介して水路内を
    走行可能に支持されたバケットスクリーンを備え、水路
    に流下する浮遊ゴミ類を掻き上げる除塵装置において、 上記バケットスクリーンをプラスチック材あるいは金属
    にて補強された複合プラスチック材にて構成したことを
    特徴とする除塵装置。
  2. 【請求項2】 上記バケットスクリーンは水路の幅方向
    に分割されたセグメントを複数個組合せて一体化したも
    のであることを特徴とする請求項1に記載の除塵装置。
  3. 【請求項3】 上記バケットスクリーンは、水路の下流
    に向かって膨らむ凸曲面状に形成されていることを特徴
    とする請求項1に記載の除塵装置。
  4. 【請求項4】 上記バケットスクリーンの表面に凹凸を
    形成したことを特徴とする請求項1に記載の除塵装置。
  5. 【請求項5】 上記バケットスクリーンの前縁に掻き取
    り歯を形成し、水路底部折り返し部に、上記掻き取り歯
    と噛み合う形状のスクリーンを対向して設けたことを特
    徴とする請求項1に記載の除塵装置。
  6. 【請求項6】 前記プラスチック材を、常温かつ短時間
    で成形可能な2液混合成形材料であるエラストマーで改
    質された三環体以上のノルボルネン系モノマーの開環重
    合体で成形された破断時伸びが10〜100%である弾
    性に富んだ樹脂材料としたことを特徴とする請求項1に
    記載のバケットスクリーン式除塵装置。
  7. 【請求項7】 前記プラスチック材を、ABS樹脂、ポ
    リプロピレン樹脂などの熱可塑性樹脂で成形された破断
    時伸びが10〜100%である弾性及び靭性に富んだ樹
    脂材料としたことを特徴とする請求項1に記載の除塵装
    置用バケットスクリーン。
  8. 【請求項8】 水路の近傍に構築された支持構造体に無
    端状駆動チェーンを介して水路内を走行可能に支持され
    て用いられる除塵装置用のバケットスクリーンであっ
    て、 プラスチック材あるいは金属にて補強された複合プラス
    チック材にて構成されていることを特徴とするバケット
    スクリーン。
  9. 【請求項9】 水路の近傍に構築された支持構造体と、
    この支持構造体に無端状駆動チェーンを介して水路内を
    走行可能に支持されたバケットスクリーンを備え、水路
    に流下する浮遊ゴミ類を掻き上げる除塵装置において、 上記支持構造体の少なくとも一部をプラスチック材ある
    いは金属にて補強された複合プラスチック材にて構成し
    たことを特徴とする除塵装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100941028B1 (ko) * 2008-02-28 2010-02-05 효림산업주식회사 회전스크린장치의 스크린바스켓
KR102459781B1 (ko) * 2022-09-01 2022-10-26 윤병화 배수장 제진기의 수중 협잡물 제거용 호퍼형 레이크 장치

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KR100941028B1 (ko) * 2008-02-28 2010-02-05 효림산업주식회사 회전스크린장치의 스크린바스켓
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