JP3835183B2 - 保守サービス支援装置およびプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、保守サービス支援装置およびプログラムに関し、特に、自己診断機能を有する装置に対する保守サービス実施の効率を向上させる保守サービス支援装置およびプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から各種装置の保守サービスの実施に際しては、サービス用電子マニュアルや自己診断ツールといったものが利用されてきた。サービス用電子マニュアルは、エンジニアが常時携帯しているコンピュータに搭載された電子文書で、コンピュータ上で書籍のページを捲る感覚で閲覧することが可能となっているものである。自己診断ツールは、エンジニアが常時携帯しているコンピュータに搭載されたソフトウェアで、このコンピュータと保守対象装置との間で通信を行い、送信した信号に対する応答等から保守対象装置の障害を解析することができるものである。
【0003】
このように、サービス用電子マニュアルと自己診断ツールは、両者ともにエンジニアが携帯するコンピュータに搭載されており、エンジニアがこれらを利用して保守サービスを実施することになることになる。
【0004】
図17は、従来の保守サービス実施時における作業の流れの例を示したフローチャートである。
保守サービスを実施する際には、エンジニアは、まず、コンピュータに搭載されている複数のサービス用電子マニュアルから保守対象装置に対応するものを選定する(ステップ501)。そして、選定したサービス用電子マニュアルを閲覧して、保守対象装置に生じている障害を選択する(ステップ502)。
【0005】
その結果、サービス用電子マニュアルに保守対象装置の自己診断が必要な旨が記載されていた場合には(ステップ503でYES)、コンピュータに搭載されている複数の自己診断ソフトウェアから、保守対象装置に対応するものを選定して起動する(ステップ504)。そして、保守対象装置の自己診断を実施し(ステップ505)、自己診断結果を確認した後に(ステップ506)、サービス用電子マニュアルの記載事項を確認する(ステップ507)。
【0006】
自己診断実施後にサービス用電子マニュアルを確認した結果若しくは自己診断の実施が必要なかった場合には、パーツ交換や機器調整が必要な場合には(ステップ508でYES)、パーツ交換若しくは機器調整を行い(ステップ509)、それ以外の場合には(ステップ508でNO)、その他の作業を行って(ステップ510)、作業を終了する。
【0007】
ところで、サービス用電子マニュアルと自己診断ツール(ソフトウェア)は、共にエンジニアが常時携帯しているコンピュータに搭載しているため、両者を並列して利用する場合には、コンピュータの表示画面を切り替える等の作業が必要となる。例えば、図17に示した作業の流れでは、ステップ504の実行前にコンピュータの表示画面をサービス用電子マニュアルのものから自己診断ツールのものに切り替える必要があり、ステップ507の実行前に自己診断ツールのものからサービス用電子マニュアルものに切り替える必要がある。このため、エンジニアの作業が必ずしも効率的に行われるわけではなく、画面切替時の誤操作等が生じる恐れもある(例えば、ステップ504での自己診断ツールの選定の際に、保守対象装置に対応しないものを選定してしまう等)。
【0008】
また、エンジニアは、サービス用電子マニュアルに記載されていない問題解決方法や、状況によってはサービス用電子マニュアルに記載されている作業手順により別の障害が発生してしまう等といった情報を有していることが多い。このような情報は、ネットワークに接続可能な装置の増加に伴って増加してきている。しかしながら、これらの情報は、エンジニア個人の知識として留まっているのが現状である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来の保守サービスの実施に際しては、サービス用電子マニュアルと自己診断ツールの両者を使用することが多いが、これらの併用する際の操作が煩雑なものであるとともに、サービス用電子マニュアルに記載されていない有用な情報も有効利用されていなかった。
【0010】
そこで、この発明は、各種装置の保守を容易に行うことができるようにするとともに、各エンジニアが有する情報を有効に利用することができる保守サービス支援装置およびプログラムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するため、請求項1の発明は、自己診断機能を有する対象装置の保守サービスを支援する保守サービス支援装置において、前記対象装置との間で通信を行う通信手段と、少なくとも前記対象装置の保守方法が記載された項目を有するマニュアルを記憶するマニュアル手段と、前記マニュアル手段が記憶するマニュアルの少なくとも一部の項目に関連付けられた自己診断指示を前記通信手段を介して前記対象装置に送信する診断指示手段と、任意のメモを前記マニュアル手段が記憶するマニュアルに関連付けて保存するメモ保存手段とを具備し、前記マニュアル手段は、前記メモ保存手段に保存されたメモを前記マニュアルの記載内容に追加して該マニュアルを更新し、前記メモ保存手段に保存されたメモが障害情報であった場合には前記マニュアルの更新を直ちに行うことを特徴とする。
【0012】
また、請求項2の発明は、自己診断機能を有する対象装置との間で通信可能なコンピュータに該対象装置の保守サービスの支援を行わせる保守サービス支援プログラムにおいて、少なくとも前記対象装置の保守方法が記載されたマニュアルの少なくとも一部の項目に前記対象装置への自己診断指示が関連付けて記憶されたマニュアルを表示するマニュアル表示処理と、前記マニュアル表示処理で表示したマニュアルより選択された自己診断指示を前記対象装置に送信し、該自己診断指示に応じて実行された自己診断の結果を前記対象装置から受信して表示する結果表示処理と、前記自己診断の結果に基づく任意のメモを前記マニュアルに関連付けて保存するメモ保存処理と、前記メモ保存処理で保存されたメモを前記マニュアルの記載内容に追加して該マニュアルを更新する更新処理とを前記コンピュータに実行させ、前記メモ保存処理で保存されたメモが障害情報であった場合は、前記更新処理を前記メモ保存処理の実行後に直ちに実行することを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る保守サービス支援装置およびプログラムの一実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0030】
図1は、この発明を適用した保守用コンピュータの構成を示すブロック図である。保守用コンピュータ1は、各種装置に対する保守サービスを実施する際に、エンジニアが利用するもので、通常、エンジニアが携帯している。また、保守用コンピュータ1は、指示部11とメモ保存部12、記録部13、解析部14、通信制御部15、リモートアクセス部16、データベースアクセス部17を具備して構成される。
【0031】
指示部11は、サービス用電子マニュアルを保守対象の装置毎に有している。このサービス用電子マニュアルは、保守対象の装置に対する自己診断用の指示コマンドが埋め込まれており、指示コマンドは指示部11により発せられる。
【0032】
メモ保存部12は、エンジニアが任意に記載(入力)したメモを保存するが、このメモは、指示部11が有しているサービス用電子マニュアルの各項目に対応付けられて保存される。なお、サービス用電子マニュアルは、各項目を様々な形態で表示するようにできるが、例えば、各項目をページ単位(表示画面単位)で表示することができる。
【0033】
記録部13は、指示部11が発した指示コマンドの発行回数等を記録する。解析部14は、記録部13に記録されている情報を解析し、必要に応じて指示部11が有しているサービス用電子マニュアルを更新させる。
【0034】
通信制御部15は、図示しない通信部と保守対象装置とを接続した際に、保守対象装置との間の通信を制御する。リモートアクセス部16は、ネットワークとの接続を行い、データベースアクセス部17は、リモートアクセス部16によりネットワークを介して接続されるデータベースとの間で情報の授受を行う。
【0035】
なお、保守用コンピュータ1の各部は、汎用のコンピュータのハードウェアを利用するソフトウェアとして実現される。
【0036】
次に、指示部11とメモ保存部12の詳細について説明する。
図2は、指示部11とメモ保存部12の概念的な構成を示した図である。
【0037】
指示部11は、複数種類の保守対象装置のそれぞれに対応するサービス用電子マニュアル111(111−1〜111−n)を有している。このサービス用電子マニュアル111は、保守用コンピュータ1の図示しないディスプレイ等に項目若しくはページ単位で表示されるように構成されており、各項目には、その記載内容に応じて保守対象装置に自己診断を実施させるための指示コマンドが埋め込まれている。ただし、サービス用電子マニュアル111の項目によっては、調整方法等が記載されているもにで指示コマンドが埋め込まれていない場合もある。
【0038】
メモ保存部12は、指示部11が有しているサービス用電子マニュアル111の数に応じただけのメモ121(121−1〜121−n)を保存している。このメモ121は、それぞれ対応するサービス用電子マニュアル111の項目毎にエンジニアが任意の内容を記載(入力)できるようになっている。
【0039】
続いて、保守サービス実施時の保守用コンピュータ1と保守対象装置の接続について説明する。図3および図4は、保守用コンピュータ1と保守対象装置の接続例を示した図である。
【0040】
エンジニアが直接保守用コンピュータ1を操作する場合には、図3に示すように保守用コンピュータ1と保守対象装置2−1を接続する。この接続は、保守用コンピュータ1の図示しない通信部を介して行われ、両者の間の通信は、通信制御部15により制御される。そして、保守用コンピュータ1は、保守対象装置2−1に自己診断用の指示コマンド等を発行し、その応答を得ることになる。なお、保守用コンピュータ1は、保守対象装置2−2〜2−n等との接続も可能である。
【0041】
また、保守用コンピュータ1は、エンジニアにより直接操作される他に、ネットワークを介してリモートから操作されることもできる。この場合の接続は、例えば、図4に示すようになる。図4に示した接続例では、保守用コンピュータ1の図示しない通信部と保守対象装置2とを接続する他に、保守用コンピュータ1をリモートアクセス部16によりネットワーク4−1に接続する。この接続により保守用コンピュータ1はサーバとして動作し、ネットワーク4−1に接続されたクライアント3−1からの操作指示を受け付けることができる。また、ネットワーク4−1がインターネット5等を介して、別のネットワーク4−2に接続されている場合には、ネットワーク4−2に接続されているクライアント3−2からも保守用コンピュータ1を操作することができる。なお、当然のことながら、保守用コンピュータ1をネットワークに接続した場合には、エンジニアの認証を行う等、各種のセキュリティーを施すことになる。
【0042】
次に、保守用コンピュータ1を用いた保守サービスの作業手順について説明する。
図5は、保守サービス実施時の作業の流れを示すフローチャートである。
【0043】
保守サービス実施時には、まず、エンジニアが複数のサービス用電子マニュアル111から保守対象装置2の種別に応じたものを選定する(ステップ201)。続いて、選定したサービス用電子マニュアル111の内容を表示させ、ページ操作を行って、保守対象装置2に生じている障害に対する記述がある項目を表示させる(ステップ202)。
【0044】
その結果、障害対応策としてパーツの交換を行う旨が記載されていた場合には(ステップ203でYES)、パーツ交換作業を実施する(ステップ204)。また、障害対応策として機器調整を行う旨が記載されていた場合には(ステップ203でNO、ステップ205でYES)、機器調整作業を実施する(ステップ206)。障害対応策として自己診断を行う旨が記載されていた場合には(ステップ205でNO、ステップ207でYES)、自己診断処理を実施する(ステップ208)。なお、自己診断処理については、後述する。また、パーツ交換、機器調整、自己診断以外の処理が記載されていた場合には(ステップ207)、その記載内容に基づいた処理を行って(ステップ209)、保守作業を終了する。
【0045】
次に、ステップ208の自己診断処理の手順について説明する。
図6は、自己診断処理の流れを示すフローチャートである。
【0046】
自己診断処理を実施する場合には、まず、エンジニアが保守対象装置2の状態を確認し(ステップ281)、確認した状態に応じた指示コマンドを実行(発行)する。例えば、状態がAであった場合には(ステップ282−1でYES)、コマンドAを実行し(ステップ283−1)、状態がBであった場合には(ステップ282−2でYES)、コマンドBを実行し(ステップ283−2)、状態がCであった場合には(ステップ282−3でYES)、コマンドCを実行する(ステップ283−3)。なお、コマンドが実行された際には、保守用コンピュータ1では、記録部13がその実行回数を加算して記録している。
【0047】
そして、エンジニアは、実行した指示コマンドに応じて保守対象装置2から返された信号に基づいて、保守対象装置2の障害を解析し(ステップ284)、解析結果に応じた障害対応策を実施する(ステップ285)。このとき、実施した対応がサービス用電子マニュアル111に記載されていたものであれば(ステップ286でYES)、そのまま作業を終了するが、実施した対応がサービス用電子マニュアル111に不記載のものであった場合には(ステップ286でNO)、その作業内容をサービス用電子マニュアル111に対応するメモ121に記入する(ステップ287)。
【0048】
ところで、エンジニアにより自己診断が実施されると、保守用コンピュータ1では、記録部13に実行したコマンドの回数が記録され、メモが記入された場合には、メモ保存部12に新たなメモが保存されるといった変化がある。これらの変化は、後にサービス用電子マニュアル111の更新等に利用される有用な情報となる。
【0049】
ここで、記録部13に記録される情報と、指示部11、メモ保存部12との関係を説明する。。
図7は、指示部11とメモ保存部12、記録部13の概念的な構成を示した図である。
【0050】
指示部11は、上述したようにサービス用電子マニュアル111を有しており、そのサービス用電子マニュアル111に自己診断用の指示コマンド112(112−n−1〜112−n−m:符号112−n−mは、サービス用電子マニュアル111−nの項目mに埋め込まれた指示コマンドであることを示す)が埋め込まれている。そして、サービス用電子マニュアル111の項目、つまり、指示コマンド112に対応したメモ121(121−n−1〜121−n−m)がメモ保存部12に保存されている。また、記録部13は、実行記録131を有しており、この実行記録131には、指示コマンド112毎にその実行回数が記録されている。
【0051】
実行記録131に記録されている指示コマンド112の実行回数は、解析部14により解析され、その実行回数が予め設定した値に達した際には、指示部11が、その指示コマンド112に対応するメモ121の内容をサービス用電子マニュアル111の内容に反映する更新処理を行う。なお、指示コマンド112の実行回数に基づいてサービス用電子マニュアル111の更新を行うのは、偶発的に障害を解決できた事例を排除するためである。
【0052】
また、実行記録131には、指示コマンド112の実行回数を単に記録するほかに、指示コマンド112の実行後にメモに記載された内容を実行したか否かをエンジニアに確認させ、指示コマンド112の実行回数をメモに関連付けて記録するようにしてもよい。
【0053】
図8は、サービス用電子マニュアル111の更新の流れを示すフローチャートである。
まず、解析部14は、常時若しくは定期的、自己診断の実施毎等のタイミングで記録部13に記録されている実行記録131を解析し、各指示コマンドの実行回数を確認する(ステップ301)。その結果、予め設定した閾値以上の実行回数のコマンドが存在した場合には(ステップ302でYES)、これを指示部11に通知し、指示部11は、メモ保存部12から対応するメモを取得して(ステップ303)、サービス用電子マニュアル111の内容を更新する(ステップ304)。
【0054】
図9は、保守用コンピュータ1の図示しないディスプレイ等に表示されるサービス用電子マニュアル111の記載内容の遷移を示した図である。
【0055】
サービス用電子マニュアル111の内容は、初期段階では、図9の表示115aのように保守用コンピュータ1の図示しないディスプレイ等に表示される。ここで、自己診断が実施され、エンジニアによってメモ121が記入された以降は、表示115bに示すように、初期段階での表示に加え、メモ121の記入内容125が表示される。そして、上述したサービス用電子マニュアル111の更新処理が実行された以降は、表示115cに示すように、メモ121に記入されていた内容がサービス用電子マニュアル111の記載事項として表示される。
【0056】
ところで、上述の説明では、記録部13は、指示コマンド112の実行回数のみを記録していたが、この記録を保守対象装置2の環境(設置環境や使用環境、ネットワーク環境)毎に行うようにしてもよい。環境毎に実行回数を記録する理由としては、同様の障害であっても、その発生原因が環境によって異なる場合があるからである。環境の種別としては、温度条件やネットワーク構成などの具体的な条件に基づいて設定したものでもよいが、単に保守対象装置2を使用しているクライアント毎に設定するようにしてもよい。
【0057】
図10は、環境毎に実行回数を記録する場合の指示部11とメモ保存部12、記録部13の概念的な構成を示した図である。
【0058】
指示部11は、図7に示した場合と同様にサービス用電子マニュアル111を有しており、そのサービス用電子マニュアル111に自己診断用の指示コマンド112(112−n−1m)が埋め込まれている。そして、サービス用電子マニュアル111の項目、つまり、指示コマンド112の実行環境毎に対応したメモ122(122−1〜122−l)がメモ保存部12に保存されている。また、記録部13は、実行記録132を有しており、この実行記録132には、指示コマンド112とその実行環境毎にその実行回数が記録されている。
【0059】
実行記録132に記録されている指示コマンド112の環境毎の実行回数は、解析部14により解析され、その実行回数が予め設定した値に達した際には、指示部11が、その指示コマンド112に対応するメモ122の内容をサービス用電子マニュアル111の内容に反映する更新処理を行う。
【0060】
図11は、環境毎に実行回数を記録した場合の保守用コンピュータ1の図示しないディスプレイ等に表示されるサービス用電子マニュアル111の記載内容の遷移を示した図である。
【0061】
サービス用電子マニュアル111の内容は、初期段階では、図11の表示116aのように保守用コンピュータ1の図示しないディスプレイ等に表示される。ここで、自己診断が実施され、エンジニアによってメモ122が記入された以降は、表示116bに示すように、初期段階での表示に加え、メモ122の記入内容126が表示されが、この記入内容126には、そのコマンドの実行環境が併せて表示される。そして、サービス用電子マニュアル111の更新処理が実行された以降は、表示116cに示すように、メモ122に記入されていた内容がサービス用電子マニュアル111の記載事項として表示される。
【0062】
ところで、エンジニアが記入するメモの内容は、成功事例に限らず失敗事例の場合もあり得る。成功事例の場合は、偶発的な障害解決をサービス用電子マニュアル111に反映しないように、指示コマンド112の実行回数に基づいてサービス用電子マニュアル111の更新を行ったが、失敗事例の場合には、直ちに反映されることが好ましい。例えば、図12(a)に示すようにサービス用電子マニュアル111が表示117aのように表示されている際に、記載事項に基づいた処理を行って別の障害が発生したり障害の解決が行うことができなかった場合には、エンジニアが記入したメモの内容を直ちにサービス用電子マニュアル111に反映して表示117bが表示されるようにする。
【0063】
同様に、図12(b)に示す表示118aのように、メモの記載事項127aが併せて表示されている際に、当該記載事項127aに基づいて障害解決に失敗した場合には、表示118bに併せて表示される記載事項127bのようにエンジニアが新たに記入したメモの内容が追加される。
【0064】
このような失敗事例の反映は、解析部14がメモ保存部12に保存されているメモの内容を解析することで行う。この解析の方法としては、例えば、文字列解析により「障害発生」や「失敗」の文字列を抽出するようにしてもよく、メモ保存手段12に保存するメモに失敗事例である旨を示すフラグ等を設定するようにして行ってもよい。
【0065】
解析部14がメモの内容を解析する場合、その解析結果は、失敗事例の記入を検出する以外にも、同意のメモを検出することにも利用できる。これを利用することで、エンジニアがメモを記入する際に同内容のものを別表現で記入した場合であっても、これら同意のメモを同一のメモとして実行回数の確認等の処理を行うことができる。
【0066】
図13は、解析部14がメモの内容を解析する場合のサービス用電子マニュアル111の更新の流れを示すフローチャートである。
まず、解析部14は、常時若しくは定期的に追加記入されたメモの有無を確認する(ステップ351)。追加されたメモがあった場合には(ステップ351でYES)、その追加されたメモをメモ保存部12から取得する(ステップ352)。続いて、解析部14は、取得したメモの内容を解析し(ステップ353)、その解析の結果、追加されたメモが失敗事例、障害発生事例であると判断した場合には(ステップ354でYES)、これを指示部11に通知し、指示部11がサービス用電子マニュアル111の内容を更新する(ステップ355)。
【0067】
一方、メモの解析の結果、追加されたメモが失敗事例、障害発生事例でないと判断した場合(ステップ354でNO)、解析部14は、メモ保存部12に既に保存されているメモに、追加されたメモと同意のものが存在するか否かを確認する(ステップ356)。その結果、同意のメモが存在すると(ステップ356でYES)、両者のメモと記録部13に記録されている実行記録131を統合する(ステップステップ357)。そして、メモに対応する指示コマンドの実行回数を確認し(ステップ358)、その実行回数が予め設定した閾値以上であれば(ステップ359でYES)、これを指示部11に通知し、指示部11がサービス用電子マニュアル111の内容を更新する(ステップ355)。
【0068】
さて、これまでに説明してきた処理は、保守用コンピュータ1の内部での処理であるが、更新したサービス用電子マニュアル111の内容やメモ保存部12に保存されているメモの内容を複数の保守用コンピュータ1で共有することで、これらの情報を複数のエンジニアが有効利用することができる。
【0069】
図14は、複数の保守用コンピュータ1で情報を共有する場合の構成を示した図である。
同図に示す構成では、複数の保守用コンピュータ1−1、1−2がネットワーク4に接続されており、ネットワーク4にはデータベース6が接続されている。保守用コンピュータ1−1と1−2は、データベース6を介して情報の共有を行うが、保守用コンピュータ1−1、1−2が同時にネットワーク4に接続されている必要はない。
【0070】
図15は、サービス用電子マニュアル111を共有する場合のデータベース6の構成を説明するための図である。
【0071】
同図に示すように、データベース6は、複数のマニュアル記載事項61(61−1、61−2・・・)と、メモ記載事項62(62−1・・・)を格納している。マニュアル記載事項61とメモ記載事項62は、それぞれサービス用電子マニュアル111やメモ121と同様に複数の項目65(65−11〜65−22)、66(66−11〜66−13)を有している。
【0072】
そして、保守用コンピュータ1のデータベースアクセス部17がデータベース6にアクセスしてサービス用電子マニュアル111やメモ112の登録処理や更新処理を行う。
【0073】
なお、データベースアクセス部17は、分析部171を具備しているが、この分析部171は、データベース6に登録されている内容が重複しないように文字列解析等を行って、登録する内容の選別を行う。また、分析部171は、登録する内容の選別時に、表現が異なる同意のメモ記載事項若しくはマニュアル記載事項を同一のものとして処理する。
【0074】
図16は、データベース6へのアクセスの際の処理の流れを示した図である。データベースアクセス部17は、サービス用電子マニュアルやメモの記載内容を登録する際には、まず、データベース6から登録されている内容(前回更新日からの追加事項のみ)を取得する(ステップ401)。続いて、指示部11若しくはメモ保存部12から更新された記載事項の内容を取得する(ステップ402)。この後、分析部171が両者の内容を比較して、登録すべき内容を確定し(ステップ403)、当該内容をデータベース6に登録する(ステップ404)。
【0075】
一方、サービス用電子マニュアル111若しくはメモ112の内容を更新する場合には、データベースアクセス部17は、指示部若しくはメモ保存部12から前回の更新日を取得し(ステップ411)、データベース6からその更新日以降に登録された内容を取得する。このときは、分析部171による重複の分析を行わなくとも上書きする形で更新を行うことで重複を避けることができる。
【0076】
なお、ここで説明した登録・更新処理は一例であり、他の方法で登録・更新処理を行うようにしてもよい。また、ここでは、サービス用電子マニュアル111とメモ112の両者の内容をデータベース6に登録する場合を説明したが、サービス用電子マニュアル111の内容のみを登録するようにしてもよい。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、サービス用電子マニュアルに保守対象装置の自己診断を実行させるコマンドを埋め込むとともに、エンジニアが任意に記載することのできるメモをサービス用電子マニュアルに関連付けて保存するように構成したので、保守サービスを容易に効率的に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を適用した保守用コンピュータの構成を示すブロック図である。
【図2】指示部11とメモ保存部12の概念的な構成を示した図である。
【図3】保守用コンピュータ1と保守対象装置の接続例を示した図(1)である。
【図4】保守用コンピュータ1と保守対象装置の接続例を示した図(1)である。
【図5】保守サービス実施時の作業の流れを示すフローチャートである。
【図6】自己診断処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】指示部11とメモ保存部12、記録部13の概念的な構成を示した図である。
【図8】サービス用電子マニュアル111の更新の流れを示すフローチャートである。
【図9】保守用コンピュータ1の図示しないディスプレイ等に表示されるサービス用電子マニュアル111の記載内容の遷移を示した図である。
【図10】環境毎に実行回数を記録する場合の指示部11とメモ保存部12、記録部13の概念的な構成を示した図である。
【図11】環境毎に実行回数を記録した場合の保守用コンピュータ1の図示しないディスプレイ等に表示されるサービス用電子マニュアル111の記載内容の遷移を示した図である。
【図12】失敗事例を記載する場合に保守用コンピュータ1の図示しないディスプレイ等に表示されるサービス用電子マニュアル111の記載内容の遷移を示した図である。
【図13】解析部14がメモの内容を解析する場合のサービス用電子マニュアル111の更新の流れを示すフローチャートである。
【図14】複数の保守用コンピュータ1で情報を共有する場合の構成を示した図である。
【図15】サービス用電子マニュアル111を共有する場合のデータベース6の構成を説明するための図である。
【図16】データベース6へのアクセスの際の処理の流れを示した図である。
【図17】従来の保守サービス実施時における作業の流れの例を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 保守用コンピュータ
2、2−1〜2−n 保守対象装置
3−1、3−2 クライアント
4、4−1、4−2 ネットワーク
5 インターネット
6 データベース
11 指示部
12 メモ保存部
13 記録部
14 解析部
15 通信制御部
16 リモートアクセス部
17 データベースアクセス部
61、61−1、61−2 マニュアル記載事項
62、62−1、62−2 メモ記載事項
65、65−11〜65−22 項目
66、66−11〜66−13 項目
111、111−1〜111−n サービス用電子マニュアル
112、112−n−1〜112−n−m 指示コマンド
115a、115b、115c 表示
117a、117b 表示
118a、118b 表示
121、121−1〜121−n メモ
122−1〜122−l メモ
125 記入内容
126 記入内容
127a、127b 記入内容
131 実行記録
132 実行記録
171 分析部
Claims (2)
- 自己診断機能を有する対象装置の保守サービスを支援する保守サービス支援装置において、
前記対象装置との間で通信を行う通信手段と、
少なくとも前記対象装置の保守方法が記載された項目を有するマニュアルを記憶するマニュアル手段と、
前記マニュアル手段が記憶するマニュアルの少なくとも一部の項目に関連付けられた自己診断指示を前記通信手段を介して前記対象装置に送信する診断指示手段と、
任意のメモを前記マニュアル手段が記憶するマニュアルに関連付けて保存するメモ保存手段と
を具備し、
前記マニュアル手段は、前記メモ保存手段に保存されたメモを前記マニュアルの記載内容に追加して該マニュアルを更新し、前記メモ保存手段に保存されたメモが障害情報であった場合には前記マニュアルの更新を直ちに行う
ことを特徴とする保守サービス支援装置。 - 自己診断機能を有する対象装置との間で通信可能なコンピュータに該対象装置の保守サービスの支援を行わせる保守サービス支援プログラムにおいて、
少なくとも前記対象装置の保守方法が記載されたマニュアルの少なくとも一部の項目に前記対象装置への自己診断指示が関連付けて記憶されたマニュアルを表示するマニュアル表示処理と、
前記マニュアル表示処理で表示したマニュアルより選択された自己診断指示を前記対象装置に送信し、該自己診断指示に応じて実行された自己診断の結果を前記対象装置から受信して表示する結果表示処理と、
前記自己診断の結果に基づく任意のメモを前記マニュアルに関連付けて保存するメモ保存処理と、
前記メモ保存処理で保存されたメモを前記マニュアルの記載内容に追加して該マニュアルを更新する更新処理と
を前記コンピュータに実行させ、
前記メモ保存処理で保存されたメモが障害情報であった場合は、前記更新処理を前記メモ保存処理の実行後に直ちに実行することを特徴とする保守サービス支援プログラム。
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