JP3834486B2 - ビーム照射装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はビーム照射装置に係り、とくにステージ上にワークまたは試料を載置してビームを該ワークまたは試料に照射するビーム照射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特公平3−81119号公報によっていわゆる非共振型超音波モータから成る送り装置が提案されている。この送り装置は伸縮変形部と剪断変形部とを備える駆動脚によって可動子を送るようにしたものである。上記伸縮変形部を伸長させて剪断変形部の先端を可動側または固定側に接触させた状態で上記剪断変形部を剪断変形させると、固定側に対して可動側が剪断変形量に相当するストロークだけ送られる。そしてこの後に上記伸縮変形部を収縮させて駆動脚の先端を可動側または固定側から離間させた状態で剪断変形部を逆方向に剪断変形させる。このような動作を少なくとも一対の駆動脚について繰返すことにより、可動側を固定側に対して剪断変形の方向または逆方向に送ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のこのような非共振型超音波モータにおいて、駆動脚を構成する伸縮変形部および剪断変形部は何れもスタック式の圧電素子から構成されており、板状をなす圧電素子を何段にも重合わせるとともに接着剤によって接着して所定の寸法としていた。
【0004】
従ってこのような従来の構造によれば、駆動脚を組立るために板状の圧電素子を複数段積重ねるとともに、互いに接着しなければならず、しかもそれぞれの圧電素子の電極に対して電圧を印加するための配線を必要としていた。従って構造が複雑になり、製造工数を要する問題があった。またこのような駆動脚から成る非共振型超音波モータを真空雰囲気中で使用すると、上記接着剤が気化してワークに付着する等の不具合が発生する問題があった。
【0005】
また上記駆動脚の伸縮変形部は電極間の厚さ方向に分極するために、脱分極し難く、また脱分極しても電極間に電圧を印加することによって再分極が行なわれる。これに対して剪断駆動脚は電極間の厚さ方向と直交する方向に分極するために、使用すると次第に脱分極するとともに、再分極が難しい問題があった。
【0006】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、構造が簡潔で製造工数が少なく、真空雰囲気中で使用しても接着剤が気化することがなく、また脱分極が起り難い非共振型超音波モータを応用したステージ装置を備えるビーム照射装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願の主要な発明は、ステージ上にワークまたは試料を載置してビームを前記ワークまたは試料に照射するビーム照射装置において、
前記ステージがX軸ステージとY軸ステージとを有し、前記X軸ステージおよび前記Y軸ステージがそれぞれ固定側と可動側とから成り、しかも前記X軸ステージおよび前記Y軸ステージの固定側または可動側の駆動ユニットに圧電素子から成る少なくとも2組の駆動脚を設け、前記駆動脚の伸縮と湾曲との組合わせを前記少なくとも2種類の駆動脚について交互に行なうことによって前記可動側が送られ、前記ビームが照射されるワークまたは試料がX軸方向およびY軸方向に位置決めされることを特徴とするビーム照射装置に関するものである。
【0008】
ここで駆動脚が固定側または可動側に取付けられ、前記駆動脚を伸長させて先端部を可動側または固定側に摩擦係合させた状態で湾曲させると前記可動側が湾曲方向または逆方向に送られ、その後に前記駆動脚を収縮させて先端部を可動側または固定側から離間させた状態で反対方向に湾曲させると前記駆動脚が逆方向に変位するか元の位置に復帰してよい。またここで駆動脚が筒状をなす圧電素子から成り、前記圧電素子の内側表面と外側表面の内の一方に共通電極が形成されるとともに他方に少なくとも一対の駆動電極が形成され、前記一対の駆動電極に同じ極性の電圧を印加すると前記圧電素子が軸線方向に伸縮し、前記一対の駆動電極に逆極性の電圧を印加すると前記圧電素子が湾曲するようにしてよい。あるいはまた駆動脚が両端が連結されてほぼ平行に配される一対の直方体状の圧電素子から成り、該一対の圧電素子の厚さ方向に互いに対向する平面にそれぞれ電極が設けられ、前記一対の圧電素子の電極に同じ極性の電圧を印加すると前記圧電素子が電極間の厚さ方向と直交する方向に伸縮し、前記一対の圧電素子の電極に逆極性の電圧を印加すると前記圧電素子が湾曲してよい。
【0010】
またビーム照射装置が電子ビームの描画装置であって、ステージ上のワークに対して電子ビームを照射してパターンを形成するものであってよい。あるいはまた電子顕微鏡であって、ステージ上の試料に対して電子ビームを照射して、該試料が発生する2次電子を検出するものであってよい。また光ビーム照射装置であって、ステージ上のワークに対して光ビームを照射して所定のパターンを形成するものであってよい。またイオンビーム照射装置であって、ステージ上のワークに対してイオンビームを照射して所定の加工を行なうものであってよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図示の実施の形態によって説明する。まずビーム照射装置のステージに利用される駆動ユニットの駆動脚の構成を説明する。駆動脚20は図1および図2に示すように円筒状の圧電素子から構成される。そして円筒状圧電素子20の内側の表面にはその全周に延びるように共通電極22が形成される。これに対して円筒状圧電素子20の外周面上には円周方向に4分割された駆動電極23が形成される。そして圧電素子20は図2に示すように半径方向に分極される。
【0012】
このような圧電素子20において、総ての駆動電極23にマイナスの電圧を印加すると、この圧電素子20が伸長する。これに対して総ての駆動電極23に対してプラスの電圧を印加すると、圧電素子20が収縮する。従って駆動電極23に印加する電圧の極性を変えることにより、この圧電素子20を伸縮動作させることができる。
【0013】
これに対して圧電素子20を湾曲動作させる場合には図3に示すように、共通電極22に共通に電圧が印加される。また外周側の駆動電極23については、互いに隣接する90度位相のずれた駆動電極23が共通に電圧が印加されるとともに、残りの2つの隣接する駆動電極23には同じ極性または逆極性の電圧が印加される。また圧電素子20は図4に示すように、その先端側に、ルビーのような耐摩擦摩耗性に優れた耐摩耗部材24が固着される。耐摩耗部材24には、可動子を送る方向と直交する方向に延びるように突条25が形成され、この突条25が摩擦係合によって可動子を蹴るようになっている。
【0014】
図4Bに示すように軸線方向の長さがLで直径がDで、円筒の肉厚がtの圧電素子について変形量を計算する。いまこの圧電素子20の外周側の一対の駆動電極23に絶対値が等しくしかも極性の異なる電圧±Vを印加すると、両側で変形量が異なるために図5に示すように湾曲する。これは分極方向への変形に伴い、その材質がもつポアソン比で決定される直交方向の変形、すなわちd31パラメータによる変形を応用する。なおここで変位はヒステリシスを無視して計算する。
【0015】
プラスの電圧が印加された駆動電極23側では高さ方向の寸法が短くなる。これに対してマイナスの電圧が印加された駆動電極23側においては高さ方向の寸法が伸長される。なお図5に示す状態は左側にマイナスの電圧が印加され、右側にプラスの電圧が印加された場合である。
【0016】
上記のような左右の伸長と圧縮とによって圧電素子20が湾曲するが、この湾曲の曲率は非常に小さいために、L=ρ・θと、△L=θ・D/2関係がそれぞれ成立する。また曲率による横方向の変位が△xにほぼ等しいために、
△x=ρ(1−cosθ)=ρ・θ2 /2=L・△L/D
ここで圧電素子の等価圧電定数から、
△L=V・d31・L/t
よって次の式が成立する。
【0017】
△x=L2 ・V・d31/(D・t)
これに対して一対の駆動電極23に同じ極性の電圧を加えると、上記△Lの式から直接
△y=L・V・d31/t
が導出される。この式によって伸縮量が計算できる。
【0018】
図5に示す変形は圧電素子20が湾曲する撓み変形であるが、このような撓み変形のみでは駆動脚20としての必要な動作を期待し得ない。すなわちこのような湾曲動作に伸縮動作を加えることによって駆動脚20が成立する。そこで伸縮のための一対の駆動電極23に対する同極性の電圧と湾曲のための一対の駆動電極23に対する異なる極性の電圧とを重畳して印加する。さらに圧電素子20の対向電極に印加される電圧極性を以下のように切換えて行けば、図5に示すような送り方向の変位に伸縮モードを重畳できる。すなわち
(+/+)同相→(+/−)逆相→(−/−)同相→(−/+)逆相
この動作を繰返すことによって人間が歩行するときのように駆動脚20を変形させて可動子を送ることが可能になる。
【0019】
このときの圧電素子20の送り量と伸縮量はそれぞれ次のように表わされる。
【0020】
最大スライド量△x=L2 ・V・d31/(D・t)
最大伸縮量△y=L・V・d31/t
いま圧電素子20の軸線方向の長さLおよび直径Dをそれぞれ10mmおよび5mmとし、肉厚tを0.5mmとし、d31=−3.3オングストローム/Vとし、100Vの電圧を印加したときのスライド量と伸縮量とを求めたところ、△x=5.6μm、△y=2.8μmの値が得られた。湾曲による最大振れ幅は、2△x=11.2μmとなる。従って従来の非共振型超音波モータのアクチュエータと比較して約3〜5倍の変位を持つアクチュエータが得られる。
【0021】
図8はこのような円筒状圧電素子から成る駆動脚20の駆動電極23に図10に示すような正弦波状の電圧あるいは図11に示すような矩形波状の電圧を印加し、これによって駆動脚20に対して湾曲する変形と伸縮する変形とを行なわせるとともに、両者を組合わせることによってアクチュエータとしたときの動作を示している。なおこのときの駆動脚20の先端側の耐摩耗部材24の突条25の位置の変化が図9に示される。
【0022】
駆動脚20の駆動電極23に対して正弦波状電圧あるいは矩形波状電圧の何れを加えた場合にも、駆動脚20は送り方向での湾曲する変形と長さ方向の伸縮変形との複合された動作を行なう。従ってこの駆動脚20を伸長させた状態でその先端側の突条25を可動子に摩擦係合させて湾曲した変形を行なわせると、可動子が湾曲変形の方向へ送られる。そしてこの後駆動脚20を収縮させてその先端側の突条25を可動子から離間させる。そしてこのような状態で元の位置へ復帰させる。このような状態を繰返すことによって、可動子の送りが達成される。
【0023】
図12に示すように全長が20mmであって直径が5mmの駆動脚20を試作し、このような駆動脚20に対して図13に示すような±100Vの正弦波状の電圧を印加したところ、図12に示すX軸、Y軸、Z軸にそれぞれ変形し、図14に示すような値が得られた。ここで送り方向の変位△xは位相3の値と位相7の値の差に等しいから、+5.5−(−5.5)=11.0μmとなる。また伸縮量△zは位相0と位相4の差に等しいから、伸縮量△z=2.2−(−1.8)=4.0μmとなる。
【0024】
そこで上述のように円周方向に90度毎に4つの駆動電極23を備えた円筒型圧電素子から成る一対の駆動脚20を用いるとともに、駆動電極23に対して正弦波状の電圧を印加したときの状態を図15および図16に示す。すなわち一方の駆動脚Aの互いに隣接する第1の対の駆動電極A1、A2に正弦波状の駆動電圧を印加するとともに、残りのもう1組の駆動電極B1、B2に対して90度位相が遅れた正弦波状の電圧を印加する。またもう一方の駆動脚Bについては駆動電極A1、A2に180度位相が遅れた正弦波状の電圧を印加し、これに対してもう1組の駆動電極B1、B2には270度位相が遅れた正弦波状の電圧を印加している。このときの各駆動脚の動作は図16に示すようになる。すなわちA脚とB脚は互いに交互に可動子を送るように運動する。従ってこれら一対のA、B両脚から成る駆動脚20を用いることによって、アクチュエータが成立する。
【0025】
なお上記の例は2種類の駆動脚A、Bによる駆動の例であるが、3種類以上の駆動脚の組合わせで駆動することもできる。この場合の各駆動脚間の位相差は、
位相差=360°/(駆動脚の種類の数)
となる。
【0026】
次に図17〜図19によって別の実施の形態の駆動脚20について説明する。上述の如く駆動脚20は圧電素子の伸縮運動と送り方向への湾曲運動の組合わせによってその目的を達成する。従って共通電極22は必ずしも90度間隔で円周方向に沿って4個所に設ける必要はなく、図17および図18に示すように円周方向に180度間隔で2個所に設けるようにしてよい。
【0027】
この実施の形態は上記実施の形態における駆動脚20の駆動電極23を構成するA1電極およびA2電極を共通にするとともに、B1電極およびB2電極を共通にしたものである。このような実施の形態によると、駆動電極23の数が半分になるために、駆動電極23に電圧を印加するための配線が半分になる利点がある。しかもこのような実施の形態によっても、上記の4つの駆動電極23を設けた駆動脚20とほぼ同一の原理によって可動子を送ることが可能になる。
【0028】
図20はさらに別の実施の形態の駆動脚20を示している。この駆動脚20は一対の直方体状圧電体47、48を組合わせたものである。これらの圧電体47、48の基端側は取付け板49に固着される。また圧電素子47、48の先端側の部分は耐摩耗部材24に連結される。そしてこれら一対の圧電素子47、48が互いに平行な位置関係を保持した状態で組立てられるようになる。しかもこれらの直方体状圧電素子47、48にはそれぞれの一方の面に共通電極22が、他方の面に駆動電極23が設けられる。
【0029】
一対の直方体状圧電素子47、48の駆動電極23にともにマイナス側の電圧を印加すると図21Aに示すように一対の圧電素子47、48が伸長する。これに対して両方の圧電素子47、48の駆動電極23にプラス側の電圧を印加すると図21Bに示すように一対の圧電素子47、48が収縮し、駆動脚20が収縮する。
【0030】
また圧電素子47の駆動電極23にプラス側の電圧を印加し、圧電素子48の駆動電極23にマイナス側の電圧を印加すると、図21Bに示すように左方に湾曲する。また圧電素子47の駆動電極23にマイナス側の電圧を印加するとともに、圧電素子48の駆動電極23にプラス側の電極を印加すると図21Dに示すように右方へ湾曲する。
【0031】
従ってこのような直方体状圧電素子47、48から成る駆動脚20の伸縮運動と湾曲運動の組合わせによって円筒状の駆動脚20と同様の動作を達成することが可能になる。しかもこのような直方体状圧電素子47、48を用いると、その変形が梁の理論によって解析されるために、動作解析が容易になる利点がある。
【0032】
次に以上のような駆動脚20を用いたステージの構成について説明する。このステージは、精密送りのためのX−Yステージ装置に関するものである。このステージ装置は図22に示すようにX軸ベース8と、X軸ステージ9と、Y軸ベース10と、Y軸ステージ11とから構成されている。X軸ステージ9はX軸ベース8上においてX軸方向に移動可能に支持されている。そしてX軸ステージ9上にY軸ベース10が固定されている。そしてY軸ステージ11はY軸ベース10にY軸方向に移動可能に支持されている。このような構成によって、2軸ステージ、すなわちX−Yステージを可能にしている。
【0033】
図23〜図26はX軸ベース8とX軸ステージ9との組合わせ、すなわちX軸ベース8上においてX軸ステージ9をX軸方向に移動するための機構を示している。これに対して図27〜図30はY軸ステージ11をY軸ベース10に対してY軸方向に移動可能に支持する機構を示している。これらX軸方向の送り機構およびY軸方向の送り機構は同様の構造をなしているので、ここでは図27〜図30に示すY軸ステージ11の移動機構について説明する。
【0034】
Y軸ベース10上には、その両側に一対のレール12が設けられている。これに対してY軸ステージ11の下面にはとくに図29および図30に示すように、その両側にレール13が設けられている。ベース10側のレール12とステージ11側のレール13とはとくに図30に示すように、その側面が互いに対向するように位置し、しかもこれらのレール12、13間に転動子14が介装されるようになっている。そしてレール12、13、および転動子14によっていわゆるクロスローラが構成されるようになっており、このようなクロスローラによってY軸ステージ11はY軸ベース10上をレール12、13の長さ方向すなわちY軸方向に摺動可能に支持される。
【0035】
ベース10上には図27および図30に示すように、互いに対向するように一対の駆動ユニット18が配される。これらの駆動ユニット18はその両側の部分を押え板19によってベース10に固定される。そしてこれら一対の駆動ユニット18は駆動脚20を有している。なおこれらの駆動脚20は伸縮変形と湾曲変形とを行なうものである。
【0036】
両側の駆動ユニット18の駆動脚20によって挟着されるように、ステージ11の下面には図27および図30に示す角柱状をなすセラミック板から成る可動子27が取付けられている。従ってこのような可動子27を駆動ユニット18の駆動脚20によって送ることにより、可動子27が取付けられているステージ11がレール12、13に案内されながら可動子27の長さ方向すなわちY軸方向に移動するようになる。
【0037】
このようなステージ11あるいは可動子27の移動を図28〜図30に示すリニアスケール28で検出するようにしている。リニアスケール28は上記可動子27の下面に固着されている。そしてこのようなリニアスケール28を検出する検出ヘッド29がベース10上に取付けられている。すなわち検出ヘッド29はヘッドベース30に保持されるとともに、このヘッドベース30がベース10の開口31に臨むように取付けられている。
【0038】
次にこのようなステージ11のストロークを検出する検出装置について説明する。ベース10上には図27に示すように、レール12に近接する位置にリミットセンサ35が設けられている。そしてこのリミットセンサ35は図30に示すように、ステージ11の下面にブラケット36を介して取付けられている被検出板37を光学的に検出するようになっている。
【0039】
上述の如く図23〜図26に示すX軸ステージ9の移動機構もY軸ステージ11の上述の移動機構とほぼ同一の構成になっている。なおここでとくにX軸ステージ9上にはY軸ベース10とY軸ステーシ11とが載置されるために送りの際の負荷が増大する。このような負荷の増大に対応して、図23に示すように、可動子27を駆動するために、その両側にそれぞれ一対ずつの駆動ユニット18を設けるようにしている。それ以外の構成は上記Y軸ステージ11の駆動機構と同様である。
【0040】
次に上記駆動ユニット18の駆動回路の構成を図31によって説明する。駆動ユニット18の2組の駆動脚20は制御回路41および対応する駆動回路42、43を介して駆動されるようになっている。制御回路41を介して駆動回路42、43により駆動ユニット18の駆動脚20の駆動電極23にそれぞれ所定の正弦波電圧または矩形波電圧を加えることによって、駆動脚20が駆動力を発生し、このような駆動力に基いて可動子27が送り方向に駆動され、この可動子27が取付けられているステージ11が送り方向に移動される。そしてこのときの移動量がリニアスケール28および検出ヘッド29によって検出され、検出回路45を通して制御回路41にフィードバックされる。従って制御回路41はステージ11の移動量をフィードバック制御しながら所定の位置へ送るようになる。
【0041】
次に以上のような構成のステージ装置のY軸ベース10上のY軸ステージ11の送り動作について説明する。図31はベース10上に設けられている駆動ユニット18によってステージ11を駆動する機構を原理的に示している。ここで駆動ユニット18の一対の駆動脚20の駆動電極23に互いに逆相で180度位相がずれた電圧が印加されるようになっており、これら一対の駆動脚20の先端部が交互にステージ11の可動子27を蹴るようにしてステージ11をY軸方向に送るようにしている。
【0042】
ここで駆動脚20の一対の駆動電極23に同極性のマイナスの電圧が加えられると伸長し、この駆動脚20の先端側の部分が可動子27に接触する。そしてこの状態において上記のマイナスの電圧に重畳して一対の駆動電極23に逆極性の電圧を印加して湾曲変形させることによって、駆動脚20の先端部が送り方向に変形して可動子27に駆動力を与える。なおこのときに反対側の駆動脚20の駆動電極23にプラスの電圧が印加されているために、駆動脚20はその先端部が可動子27から離間している。そしてこのように先端部が可動子27から離間している駆動脚20の一対の駆動電極23に上記プラスの電圧に重畳して逆極性の電圧が印加され、次の駆動に備えて逆方向に湾曲する。
【0043】
このような動作が2組の駆動脚20に交互にかつ順次繰返されることによって、可動板27を有するY軸ステージ11が図31において矢印で示すY軸方向に移動される。なおこのときにレール12および転動子14によってステージ11の案内が行なわれる。
【0044】
このような駆動ユニット18の駆動脚20による可動子27の駆動によって、可動子27が取付けられているY軸ステージ11が図27〜図29において横方向、すなわちY軸方向に移動される。そしてこのようなステージ11の移動は、可動子27の底部に取付けられているリニアスケール28の目盛をベース10の開口31の部分にヘッドベース30を介して取付けている検出ヘッド29によって読取られるようになる。
【0045】
従ってこのことから、駆動ユニット18によって移動されるステージ11の位置がリニアスケール28および検出ヘッド29によって検出される。またこのときのステージ11の最大ストロークは、ベース10側に設けられている一対のリミットセンサ35によって検出される位置で規制される。Y軸方向にステージ11が大きく移動すると、被検出板37がリミットセンサ35を検出し、その位置でステージ11の駆動が停止する。従ってこれにより、クロスローラを構成する一対のレール12、13間に配されている転動子14が脱落することがない。
【0046】
以上の動作はY軸ステージ11の駆動動作であるが、図23〜図26に示すX軸ステージ9も同様に駆動される。すなわちベース8上に設けられている左右一対ずつであって合計4個の駆動ユニット(図23参照)によってX軸ステージ9をX軸方向に駆動することによって、X軸ステージ9がX軸方向に駆動されるようになる。従ってこのようなX軸ステージ9のX軸方向の駆動とY軸ステージ11のY軸方向の駆動とによって、X−Yステージが構成され、X軸方向およびY軸方向の任意の位置決めが行なわれる。
【0047】
次に上記のステージを適用した電子ビーム描画装置について図32により説明する。ここでは電子ビームによる描画が行なわれるシリコンウエハ52をステージ65上に載置する。そしてこのシリコンウエハ52に対して電子ビームを照射して描画を行なうものである。
【0048】
描画装置は電子銃53と、集束レンズ54と、第1絞り55と、投影レンズ56と、成形偏向器57と、第2絞り58と、高速副偏向器59と、対物レンズ60と、高精度主偏向器61とから構成される。
【0049】
以上のような構成において、第1絞り55と第2絞り58の重なりにより可変成形ビームを形成する。また第1絞り55と第2絞り58の間に配された成形偏向器57によってビームの重なりを変え、寸法の異なるビームをダイナミックに発生する。図32に示す実施の形態はとくに鍵穴型の第2絞り58を用いることによって、直角二等辺三角形のビームが発生でき、斜め線描画が高速に行なえる利点がある。
【0050】
投影レンズ56によって縮小されたアパーチャ像は高精度主偏向器61と高速副偏向器59によって位置決めされる。主偏向器61は大偏向が可能であるが偏向スピードが遅く、副偏向器59は小偏向であるが偏向スピードが速い。主偏向器61は18〜20ビット、副偏向器59は12〜14ビットの分解能を有する。主偏向器61の分解能はほぼ20ビットであり、位置決め量子化誤差を1nmとすれば、偏向領域は約1mmとなる。偏向領域を大きくすると位置決め量子化誤差が増大するために、両者のバランスを考えて適正な値に設定される。
【0051】
ステージ65の駆動にはステップアンドリピート方式と連続移動方式とが存在する。ステップアンドリピート方式においては、ステージ65を静止した状態で電子ビームを偏向走査し、シリコンウエハ52上にパターンを描画する。そして主偏向領域の描画が終了したならば、ステージ65が次の描画領域まで移動する。この動作の繰返しによって大領域の描画が行なわれる。
【0052】
このようなステージ65によるシリコンウエハ52の移動のポイントは、主偏向領域をできる限り大きくし、ステージ65の移動回数を低減することである。例えば150×150mmの描画領域を2×2mmの偏向領域で描画するには、5625回のステージ移動が発生する。ステージ65の速度を20mm/秒としても、1回のステージ移動に0.1秒必要になり、全体で652秒、すなわち10分間程度の時間が必要になる。それ故にこの方式では、できる限り1回の描画の偏向領域を広くすることが課題になる。
【0053】
これに対してステージ連続移動方式は、ステージ65の移動のための無駄時間が少なく、小偏向を用いることができる。小偏向の場合には位置決め量子化誤差を低減でき、高精度描画に有利になる。
【0054】
図33は上記実施の形態のステージ65を走査電子顕微鏡に応用した例を示している。ここでステージ65は真空排気される試料室66内に配され、しかもその上には試料67が載置される。試料67上に電子銃68によって電子ビームを照射し、このときに発生する2次電子を検出することによって試料67の表面形状を観察する。
【0055】
電子銃68は真空容器であって加熱フィラメント69を備え、この加熱フィラメント69の下側にウエーネルト70を備えている。そして上記ウエーネルト70の下側にアノード71が配され、さらにその下側にはコンデンサレンズ72が設けられている。コンデンサレンズ72の下側には偏向コイル73が配され、その下側に対物レンズ74が配置される構造になっている。
【0056】
上記試料室66に検出側端部が臨むように2次電子検出器76が設けられている。そしてこの検出器76の出力端は増幅器77に接続されるとともに、増幅器77が陰極線管78の電子銃に接続されている。陰極線管78は偏向コイル79を備え、この偏向コイル79が走査電源ユニット80によって駆動されるようになっている。なおこの走査電源ユニット80は顕微鏡側の偏向コイル73と共通に用いられる。すなわち走査電源ユニット80は可変抵抗81を介して上記偏向コイル73に接続されている。また陰極線管78のスクリーン面上に写出された画面をカメラ82によって促えるようにしている。
【0057】
以上のような構成によって、電子銃68から出た電子ビームをコンデンサレンズ72によって絞るとともに、陰極線管と同じように偏向コイル73で電子ビームを走査させる。そして電子ビームを対物レンズ74で焦点合せを行なってステージ65上の試料67に当てると、試料67の表面の状態を反映した2次電子が試料67から発生する。ここで言うレンズ74は光学顕微鏡のガラスレンズではなく、電磁レンズ、すなわちコイルから構成される。
【0058】
ステージ65上の試料67に電子ビームを当てたときに試料67から放射される2次電子を2次電子検出器76によって捉える。そして2次電子の量を陰極線管78の明るさに変換するとともに、電子銃68の偏向コイル73による電子ビームの走査と陰極線管78の偏向コイル79による電子ビームの走査とを同期させることによって、陰極線管78のスクリーン面上に拡大像が現われる。そしてこのような走査電子顕微鏡の倍率は、陰極線管78のスクリーン上の画面の幅と、試料67上で電子ビームが走査される幅の比となる。
【0059】
このような走査型電子顕微鏡において、とくにステージ65として上記実施の形態のものを用いることによって、電子ビームが照射される位置をX軸方向およびY軸方向に高精度に制御することが可能になり、試料67の目的とする表面状態を正確に観察することが可能になる。
【0060】
図34は上記ステージ65を用いたレーザビーム照射装置から成るエキシマレーザステッパを示している。この装置はレーザ管85、反射ミラー86、補助レンズ87、走査レンズ88、走査ミラー89、走査レンズ90、コンデンサレンズ91、レチクル92、および対物レンズ93から構成される。
【0061】
レーザ管85から出射されたエキシマレーザ光は反射ミラー86によって反射され、補助レンズ87を通って走査レンズ88で平行光に変換される。そして走査ミラー89によって平行光が走査方向に振られる。そしてこの後に走査レンズ90によって絞られ、コンデンサレンズ91によって集束され、レチクル92を通過して対物レンズ93によって再び平行光に変換され、ステージ65上のシリコンウエハ52に照射される。従ってシリコンウエハ52上の感光層の所定の位置を選択的にかつ高精度に露光することが可能になる。
【0062】
次に上記ステージ65を適用したイオンビーム照射装置から成る集束イオンビーム加工装置について図32により説明する。この装置はその上端に取付け台96を備え、この取付け台96内にイオン源97を配するようにしている。そしてその下側には順次エミッション制御電極98、中間加速電極99、陰極100、軸合わせ偏向器101、マスフィルタ102、イオン種選択絞り103、非点補正子104、軸合わせ偏向器105、対物レンズ106、対物レンズ絞り107、走査偏向器108を備えている。
【0063】
以上のような構成において、エミッション制御電極98に電圧を印加することによって取付け台96のイオン源97からイオンが放射される。イオンは加速電極99および陰極100によって加速され、偏向器101で軸合わせが行なわれる。そしてマスフィルタ102およびイオン種選択絞り103を通過し、補正子104によって非点補正が行なわれるとともに、偏向器105によって軸合わせが行なわれ、対物レンズ106によってステージ65のシリコンウエハ52に対して焦点を合わせ、走査偏向器108によって走査させながらイオンビームをシリコンウエハ52上に照射させるようにしている。
【0064】
この種の集束イオンビーム装置は、スポットから出たものがスポットに絞れるという原理を応用し、ターゲット上でのスポット径を10〜100nmにするものである。そして微小スポットのイオンビームをシリコンウエハ52上で走査させることによって、パターンマスクなしでウエハ52の所望の位置にイオン注入を行なったり、加工パターンを描くことが可能になる。しかもこの装置はイオンを20〜200KeVに加速することができ、イオン種を変えることによって除去加工やイオン注入プロセスを行なうことができる。しかもステージ65によってシリコンウエハ52を高精度に位置制御できるために、イオンビームによる高精度の除去加工またはイオン注入加工が達成される。
【0065】
以上本願発明を図示の実施の形態によって説明したが、本願発明は上記実施の形態によって限定されることなく、本願に含まれる発明の技術的思想の範囲内において各種の変更が可能である。例えばビーム照射装置としては、上述のビーム照射装置に限定されることなく、その他各種のビーム照射装置に広く適用可能であって、例えばレーザ光を用いた光学顕微鏡であってもよい。
【0066】
【発明の効果】
本願の主要な発明は、ステージ上にワークまたは試料を載置してビームをワークまたは試料に照射するビーム照射装置において、ステージがX軸ステージとY軸ステージとを有し、X軸ステージおよびY軸ステージがそれぞれ固定側と可動側とから成り、しかもX軸ステージおよびY軸ステージの固定側または可動側の駆動ユニットに圧電素子から成る少なくとも2組の駆動脚を設け、駆動脚の伸縮と湾曲との組合わせを少なくとも2種類の駆動脚について交互に行なうことによって可動側が送られ、ビームが照射されるワークまたは試料がX軸方向およびY軸方向に位置決めされるようにしたものである。
【0067】
従ってこのようなビーム照射装置によれば、圧電素子から成る駆動脚の伸縮と湾曲の組合わせによってステージの可動側が送られ、しかも圧電素子の振動(共振)を利用するものではないために、ワークまたは試料を正しく位置決めすることが可能になり、位置決めされた試料またはワークに対してビームが照射される。従って高精度のビーム照射が可能になる。しかもここではステージの可動側を駆動する駆動脚が伸縮と湾曲を行なえばよいために、構造が簡潔で製造工数の少ない圧電素子から駆動脚を構成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】駆動脚を構成する円筒状圧電素子の正面図および側面図である。
【図2】同圧電素子の分極の方向を示す平面図である。
【図3】圧電素子に対する電圧の印加を示す斜視図である。
【図4】駆動脚の外観斜視図および正面図である。
【図5】駆動脚の湾曲の動作を示す断面図である。
【図6】駆動脚の正面図および湾曲の動作を示す縦断面図である。
【図7】駆動脚の湾曲動作と伸縮動作との組合わせを示す縦断面図である。
【図8】駆動脚の1サイクルの動作を示す正面図である。
【図9】駆動脚の先端部の軌跡を示す正面図である。
【図10】駆動脚に印加される正弦波電圧の波形図である。
【図11】駆動脚に印加される矩形波電圧の波形図である。
【図12】試作した駆動脚の正面図および斜視図である。
【図13】駆動脚に実際に印加された正弦波状の電圧の波形図である。
【図14】図12に示す駆動脚に電圧を印加したときの変形量を示す表である。
【図15】駆動脚の駆動電極に加えられる電圧波形である。
【図16】一対の駆動脚の変形動作を示す正面図である。
【図17】別の実施の形態の駆動脚を構成する圧電素子の平面図および断面図である。
【図18】同駆動脚の分極の方向を示す平面図である。
【図19】駆動脚に対する電圧の印加を示す斜視図である。
【図20】さらに別の実施の形態の駆動脚の外観斜視図である。
【図21】同駆動脚の伸縮動作を示す正面図である。
【図22】X−Yステージの分解斜視図である
【図23】X軸ステージ装置のベースの平面図である。
【図24】X軸ステージ装置の図23におけるA−A線断面図である。
【図25】X軸ステージの底面図である。
【図26】X軸ステージ装置の図23におけるB−B線断面図である。
【図27】Y軸ステージ装置のベースの平面図である。
【図28】Y軸ステージ装置の図27におけるC−C線断面図である。
【図29】Y軸ステージの底面図である。
【図30】Y軸ステージ装置の図27におけるD−D線断面図である。
【図31】駆動ユニットを駆動する駆動回路のブロック図である。
【図32】電子線描画装置の要部斜視図である。
【図33】走査電子顕微鏡の要部縦断面図である。
【図34】レーザビーム露光装置の正面図である。
【図35】イオンビーム加工機の要部斜視図である。
【符号の説明】
8 ベース(X軸)
9 ステージ(X軸)
10 ベース(Y軸)
11 ステージ(Y軸)
12 レール(ベース側)
13 レール(ステージ側)
14 転動子
18 駆動ユニット
19 押え板
20 駆動脚(円筒状圧電素子)
22 共通電極
23 駆動電極
24 耐摩耗部材
25 突条
27 可動子(セラミック板)
28 リニアスケール
29 検出ヘッド
30 ヘッドベース
31 開口
35 リミットセンサ
36 ブラケット
37 被検出板
41 制御回路
42、43 駆動回路
45 検出回路
47、48 直方体状圧電素子
49 取付け板
52 シリコンウエハ
53 電子銃
54 集束レンズ
55 第1絞り
56 投影レンズ
57 成形偏向器
58 第2絞り
59 高速副偏向器
60 対物レンズ
61 高精度種偏向器
65 ステージ
66 試料室
67 試料
68 電子銃
69 加熱フィラメント
70 ウエーネルト
71 アノード
72 コンデンサレンズ
73 偏向コイル
74 対物レンズ
76 2次電子検出器
77 増幅器
78 陰極線管
79 偏向コイル
80 走査電源ユニット
81 可変抵抗
82 カメラ
85 レーザ管
86 反射ミラー
87 補助レンズ
88 走査レンズ
89 走査ミラー
90 走査レンズ
91 コンデンサレンズ
92 レチクル
93 対物レンズ
96 取付け台
97 イオン源
98 エミッション制御電極
99 中間加速電極
100 陰極
101 軸合わせ偏向器
102 マスフィルタ
103 イオン種選択絞り
104 非点補正子
105 軸合わせ偏向器
106 対物レンズ
107 対物レンズ絞り
108 走査偏向器

Claims (8)

  1. ステージ上にワークまたは試料を載置してビームを前記ワークまたは試料に照射するビーム照射装置において、
    前記ステージがX軸ステージとY軸ステージとを有し、前記X軸ステージおよび前記Y軸ステージがそれぞれ固定側と可動側とから成り、しかも前記X軸ステージおよび前記Y軸ステージの固定側または可動側の駆動ユニットに圧電素子から成る少なくとも2組の駆動脚を設け、前記駆動脚の伸縮と湾曲との組合わせを前記少なくとも2種類の駆動脚について交互に行なうことによって前記可動側が送られ、前記ビームが照射されるワークまたは試料がX軸方向およびY軸方向に位置決めされることを特徴とするビーム照射装置。
  2. 駆動脚が固定側または可動側に取付けられ、前記駆動脚を伸長させて先端部を可動側または固定側に摩擦係合させた状態で湾曲させると前記可動側が湾曲方向または逆方向に送られ、その後に前記駆動脚を収縮させて先端部を可動側または固定側から離間させた状態で反対方向に湾曲させると前記駆動脚が逆方向に変位するか元の位置に復帰することを特徴とする請求項1に記載のビーム照射装置。
  3. 駆動脚が筒状をなす圧電素子から成り、前記圧電素子の内側表面と外側表面の内の一方に共通電極が形成されるとともに他方に少なくとも一対の駆動電極が形成され、
    前記一対の駆動電極に同じ極性の電圧を印加すると前記圧電素子が軸線方向に伸縮し、前記一対の駆動電極に逆極性の電圧を印加すると前記圧電素子が湾曲することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のビーム照射装置。
  4. 駆動脚が両端が連結されてほぼ平行に配される一対の直方体状の圧電素子から成り、該一対の圧電素子の厚さ方向に互いに対向する平面にそれぞれ電極が設けられ、
    前記一対の圧電素子の電極に同じ極性の電圧を印加すると前記圧電素子が電極間の厚さ方向と直交する方向に伸縮し、前記一対の圧電素子の電極に逆極性の電圧を印加すると前記圧電素子が湾曲することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のビーム照射装置。
  5. 電子ビームの描画装置であって、ステージ上のワークに対して電子ビームを照射してパターンを形成することを特徴とする請求項1〜の何れかに記載のビーム照射装置。
  6. 電子顕微鏡であって、ステージ上の試料に対して電子ビームを照射して、該試料が発生する2次電子を検出することを特徴とする請求項1〜の何れかに記載のビーム照射装置。
  7. 光ビーム照射装置であって、ステージ上のワークに対して光ビームを照射して所定のパターンを形成することを特徴とする請求項1〜の何れかに記載のビーム照射装置。
  8. イオンビーム照射装置であって、ステージ上のワークに対してイオンビームを照射して所定の加工を行なうことを特徴とする請求項1〜の何れかに記載のビーム照射装置。
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