JP3833244B2 - 下着カバー部材を有する吸収材製品 - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は、生理用ナプキン、パンティライナ、失禁用パッドのような吸収材製品に関する。さらに詳細には、本発明は、弾性材料を付加することなく伸長可能な網状組織を有するウエブから成る長手方向側縁を有する生理用ナプキンに関する。
発明の背景
生理用ナプキン、パンティライナ及び失禁用パッドのような吸収材製品は、通常、下着のクロッチ領域に着けられる装置である。このような装置は、身体から排出される液体及び他の排泄物を吸収し保持し、身体及び衣服が汚れるのを防止するようにしている。生理用ナプキンは、通常、着用者のパンティに着用されるタイプの吸収材製品である。サイドフラップを有する生理用ナプキンおよびサイドフラップを有していない生理用ナプキンは、市販されている。フラップを有する生理用ナプキンは、1990年8月21日及び1991年4月23日にオズボーンに発行された米国特許第4,950,264号及び5,009,653号に記載されている。
生理用ナプキンがフラップを備えている場合、フラップは、中央吸収手段から側方に延び、着用者ののパンティのクロッチ領域でパンティの縁部の周りに折り曲げられる。このように、フラップは、着用者のパンティのクロッチ領域の縁部と着用者のももの間に配置される。通常、フラップは、フラップを着用者のパンティの下側または対向するフラップに固定する固定手段を備えている。フラップは、排泄物が着用者のパンティの縁部を汚すことを防止するために特に有効である。
種々のタイプのフラップを有する生理用ナプキンが、1987年8月18日にバンチルバーグに発行された米国特許第4,687,478号;1989年8月26日にマッチングに発行された米国特許第4,608,047号;1986年5月20日にバンチルバーグに発行された米国特許第4,589,876号;1981年8月25日にマクナールに発行された米国特許第4,285,343号;1968年8月20日にリカードに発行された米国特許第3,397,697号;1959年4月2日にクラークに発行された米国特許第2,787,271号に示されている。
フラップを有する生理用ナプキンは、一般にフラップのない生理用ナプキンに比較してよりよい保護を行うものと考えられているが、幾人かの婦人は、フラップを有する生理用ナプキンが種々の理由により不便であることが分かっている。例えば、幾人かの婦人は、パンティの下側にフラップを取り付けることが困難であることが分かっている。これは、フラップ自体または生理用ナプキンの他の部分に接着剤の固定手段を設けることの要因による。その結果、幾人かの婦人は、フラップのない生理用ナプキンを好む。軽い生理の場合にフラップを有する生理用ナプキンを好む婦人も、フラップのない生理用ナプキンを好む。
さらに、フラップを有する生理用ナプキンまたはフラップを有しない生理用ナプキンは、着用者の下着が着用中に着用者の動きと共に動くと言う問題がある。しかしながら、大部分の生理用ナプキンは、これらの動きを調整する機構を有していない。これは、生理用ナプキンとフラップに応力を与える。これらの応力は、生理用ナプキンを着用者の下着の所望する位置から移動させる。着用者の下着と着用者の身体との間の動きの差を調整する機構を有する生理用ナプキンを提供する上での失敗は、着用者の動き及び着用者の下着に対して伸長される場合よりも生理用ナプキンの快適さを低下させることである。
この問題を解決するために、従来のフラップを有する生理用ナプキンの種々の変形例が試みられたが、これらの問題全体が特許文献に示されているわけではない。例えば、マービンカーブに発行された米国特許第4,911,701号は、中央吸収材の身体に面する部分に大きい凸状を形成し、ウイング型ナプキンの実施例のフラップをパンティに接着剤を使用しないで配置するように、弾性ストランドを有する生理用ナプキンを示している。しかしながら、マービンカーブの特許で説明された生理用ナプキンは、フラップを上方に立て、パンティ内にフラップを置き、フラップを下に折り曲げることによって使用者がフラップを操作できるようにする。これは、フラップが下側に折り曲げられた状態で予め配置されるからである。また、マービンカーブは、生理用ナプキンの中央吸収部分またウイングのフラップに収縮した状態で取り付けられる弾性ストランドを必要とする。従って、マービンカーブの特許に示された生理用ナプキンは、製造が困難で高価である。またマービンカーブの特許は、生理用ナプキンの中央吸収材と着用者のパンティとの動きと伸長性の差を計算する機構を示してはいない。
米国特許第4,940,462号は、長手方向に伸長可能なフラップを有する生理用ナプキンを示している。フラップは着用者のパンティの外側に折り曲げられ、パンティの輪郭に適合するように伸長される。しかしながら、サレルノの特許は、着用者のパンティの下側の所定の位置にフラップを保持するために従来の接着剤ファスナを必要とする。さらにサレルノの特許に示された生理用ナプキンは、長手方向に伸長可能なフラップが吸収部材の長手方向側縁から直接外方に延びているという事実によっていくつかの欠点を有する。サレルノの伸長可能なフラップは、非伸長性の本体に直接取り付けられる。これは、吸収部材に隣接して配置されたサレルノのフラップの部分の伸長性を制限する。パンティの弾性体の周りを包むのに十分な量だけサレルノのフラップが伸びるようにするために、フラップは比較的に広い寸法を有しなければならない。
マービンカーブ及びサレルノの特許に示されているフラップに対する他の欠点は、吸収材の長手方向側縁に直接伸長可能なフラップを取付けることが吸収材の圧縮によってフラップを横断方向内側に収縮する問題を生じる。着用者の脚によって生じるようなこれらの特許に示される生理用ナプキンの吸収材のひだの形成は、着用者のパンティの所定の領域をカバーする能力をフラップが失わせる。マービンカーブの特許と同様にサレルノの特許は、生理用ナプキンの中央部分と着用者のパンティの動きと伸長との差を計算する機構を有していない。
このように、生理用ナプキンのような吸収材製品のために、従来のフラップに代わるものを備える生理用ナプキンののニーズがある。この形式の生理用ナプキンは、従来のフラップの汚れを保護し、従来のフラップを着用者のパンティの下側に取付けるように試みるとき生じる問題を有効に解決する。また、着用者のパンティと着用者の身体との間の差を調節する機構を有する生理用ナプキンのニーズも存在する。
従って、本発明の目的は、従来のフラップを使用することなく、側方の汚れ(パンティクロッチの縁部の汚れ)を小さくするために、着用者のパンティのカバー部を形成する生理用ナプキンのような吸収材製品を提供することである。
本発明の他の目的は、パンティを引き上げるという簡単な動作によって着用者のパンティの側方の周りを自動的に包む生理用ナプキンのような吸収材製品を提供することである。
本発明の他の目的は、パンティファスナを有するフラップを形成することなく、生理用ナプキンに別の弾性ストランドを取り付けることなく、着用者のパンティの側方の周りを包み安定させる生理用ナプキンのような吸収材製品を提供することである。
本発明の他の目的は、着用者の身体と着用者のパンティに対応して伸長し、生理用ナプキンと着用者の身体との間及び生理用ナプキンと着用者のパンティとの間によりよい適合を行うことができるように応答するパンティ取付け機構を有する生理用ナプキンのような吸収材製品を提供することである。
本発明の他の目的は、着け心地と適合感を改良するために、着用したときに、伸長できる生理用ナプキンのような比較的に薄い吸収材製品を提供することである。
発明の要約
本発明は、生理用ナプキンのような吸収材製品を提供する。本発明の生理用ナプキンは、従来のフラップを使用することなく側部の汚れ(パンティのクロッチの縁部を汚れ)を少なくするために着用者のパンティをカバする下着カバー部材(またはパンティカバー部材)を有する。
生理用ナプキンは、液体透過性トップシートと、トップシートに結合された液体不透過性バックシートと、トップシートとバックシートとの間に配置された吸収コアとを有する主本体部分を備えている。下着カバー部材は、主本体部分に結合されている。下着カバー部材は、下着のクロッチ領域より広い。下着カバー部材は、着用者の下着のクロッチ縁部を越えて伸びる一対の可撓性側方包囲部材を有する。下着カバー部材は、戻り力(伸長した後に伸長部分を収縮させる力)が小さい複数の伸長部分を有する。好ましくは、これら伸長部分は、下着カバー部材が主本体部分に結合される固定点と側方包囲部材の遠位端の間に配置された下着カバー部材の少なくとも部分から形成される。側方包囲部材は高度の折り曲げ保持力を有する。伸長部分が小さい戻り力を備え、側方包囲部材が高度の折り曲げ保持力を有する事は、下着カバー部材の側方包囲部材が着用者の下着のクロッチ縁部分の周りに自動的に折り曲げられ、吸収材製品を下着に配置し、下着を着用者の身体に隣接して引き上げるとき、側方包囲部材を折れ曲がったままに保持する。
下着カバー部材の伸長部分は、弾性材料を付加することなく弾性状の動きを呈する伸長可能な網状組織を有するウエブから形成される。伸長部分は、長手方向、横断方向またはその両方向に伸長することができる。
下着カバー部材の非制限的な部材がここに示されている。例えば、下着カバー部材は、生理用ナプキンのバックシートを有する。他の実施例において、生理用ナプキンは、生理用ナプキンの主本体部分に離れた取付領域で取り付けられる分離部材である下着カバー部材を有する。下着カバー部材は、取付領域の間で主本体部分に取り付けらておらず、主本体部分の中央領域に下着カバー部材の非取付部分を形成する。下着カバー部材の非取付部分は、パンティが着用中に着用者から引き離されたときでさえも、主本体部分が着用者の身体に接触した位置にあり、下着カバー部材が着用者のパンティに取り付けられ位置にあるように、主本体部分から分離することができる。
後者の実施例の変形例において、下着カバー部材は、主本体部分と下着カバー部材との間に位置する柔軟な材料、プリーツ材料、伸長材料等のリラックス材料によって生理用ナプキンの主本体部分に結合される。種々の他の変形例が可能になる。例えば、本発明の生理用ナプキンは、主本体部分を有し、主本体部分の長手方向側縁は、主本体部分の下側を内方に折り曲げられ、主本体部分の長手方向側縁を越えて外側に伸びる伸長性のパンティカバー部材に取り付けられる。さらに、他の実施例において、生理用ナプキンは、伸長可能な主本体部分(吸収コアの長手方向側縁を越えて伸びる伸長性バックシートに取り付けられた伸長性トップシートを含む)を有する。
本発明の生理用ナプキンは、いくつかの理由によって従来のサイドフラップを有する生理用ナプキンと同等な生理用ナプキンを提供する。下着カバー部材は、着用者が不便を生じないように着用者のパンティの側縁を越えて外側に余り伸びていない。下着カバー部材は、側方包囲部材をパンティの下に折り曲げるためにまたは側方包囲部材をパンティに取り付けるために、着用者の一部に作用することがない。下着カバー部材は、着用者のパンティの下に固定することなく着用者のパンティの側縁をカバーするのに十分な位置に配置される。弾性材料を付加することなく弾性の動きをする伸長可能な網状組織を有するウエブから成る下着カバー部材を生理用ナプキンに提供することによって、パンティカバー部材に伸長性を与えるためにエラストマーフィルム及びエラストマー接着フィルムを使用することよりも低いコストで上述した特徴を有する生理用ナプキンを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の生理用ナプキンの好ましい実施例の平面図である。
第2図は、第1図に示す生理用ナプキンの線2−2に沿って切った断面図である。
第3図は、使用前の第1図に示す生理用ナプキンの側面図である。
第4図は、使用中の形状の(第3図のものと同じ角度からとられた)第1図に示された生理用ナプキンの側面図である。
第5図は、使用中の形状の第1図に示す生理用ナプキンの端面図である。
第6図は、第1図に示す生理用ナプキンの主本体部分の伸長性を示す平面図である。
第7図は、生理用ナプキンに加えられる引っ張り力の大きさとこの引っ張り力に応答する生理用ナプキンの引っ張り量との間の関係を示す表である。
第8図は、端領域にスリットを備えている吸収コアの平面図である。
第9図は、長手方向に伸長可能なフラップを有する公知の生理用ナプキンの簡単な概略端面図である。
第9A図は、長手方向に伸長可能なフラップを有する公知の生理用ナプキンの吸収部材を収縮した後を示す端面図である。
第10図は、本発明の生理用ナプキンの特徴を示す基本的な例の端面図である。
第11図は、本発明の生理用ナプキンの特徴を示す他の例の端面図である。
第11A図は、図10に示す生理用ナプキンの収縮した状態を示す端面図である。
第12図は、本発明の生理用ナプキンの特徴を示す他の例の端面図である。
第12A図は、図12に示す生理用ナプキンの収縮した状態を示す端面図である。
第13図は、本発明の生理用ナプキンの特徴を示す他の例の端面図である。
第13A図は、図13に示す生理用ナプキンの収縮した状態を示す端面図である。
第14図は、本発明の生理用ナプキンの特徴を示す他の例の端面図である。
第14A図は、図14に示す生理用ナプキンの収縮した状態を示す端面図である。
第15図は、本発明の生理用ナプキンの特徴を示す他の例の端面図である。
第15A図は、図14に示す生理用ナプキンの収縮した状態を示す端面図である。
第15B図は、図14に示す生理用ナプキンの柔軟材料を有する例を示す端面図である。
第15C図は、図14に示す生理用ナプキンの伸長性材料を有する例を示す端面図である。
第16図は、側方包囲部材の縁部圧縮に対する抵抗を測定するために使用される手順の簡単な概略側面図である。
第17図は、主本体部分にパンティクロッチ部材を結合するために使用される取付機構を有する生理用ナプキンの平面図である。
第18図は、主本体部分にパンティクロッチ部材を結合するために使用される取付機構の他例を有する生理用ナプキンの平面図である。
第19図は、主本体部分にパンティクロッチ部材を結合するために使用される取付機構の他例を有する生理用ナプキンの平面図である。
第20図は、主本体部分にパンティクロッチ部材を結合するために使用される取付機構の他例を有する生理用ナプキンの平面図である。
第21図は、パンティクロッチの一部に半径方向に配分されたフック状機械ファスナーを有するパンティカバー部材の底面図である。
第22図は、本発明の生理用ナプキンを所定の位置に有するパンティの一部の斜視図である。
第23図は、本発明のパンティカバー部材の他の実施例の平面図である。
第24図は、パンティカバー部材のコーナーの領域を除いて伸長可能なパンティカバー部材を有する生理用ナプキンの平面図である。
第25図は、長手方向側縁が主本体部分の下に折り曲げられ、パンティカバー部材に取り付けられる生理用ナプキンの概略断面図である。
第26図は、バックシートが伸長性材料であり、トップシート及び吸収コアを越えて外側に伸びてパンティカバー部材として作用する伸長性部材を有する生理用ナプキンの簡単な断面図である。
第27図は、伸長性材料の伸長サイクルを示すグラフである。
第28図は、伸長性材料の縁部圧縮を示すグラフである。
第29図は、2つの不織ウエブと弾性特性を示す伸長可能な網状組織を有するウエブから形成される積層体からなるパンティカバー部材を有する生理用ナプキンの概略断面図である。
第30図は、本発明のパンティカバー部材に使用されている伸長可能な網状組織を有するポリマーウエブの好ましい実施例の平面写真である。
第31図は、張力が加えられていない第30図のポリマーウエブの一部を示す斜視図である。
第32図は、第34図に示す力と伸長の曲線の段階1に対応する引っ張り状態における第30図のポリマーウエブの一部を示す斜視図である。
第33図は、第34図に示す力と伸長の曲線の段階2に対応する引っ張り状態における第30図のポリマーウエブの一部を示す斜視図である。
第34図は、第30図に示す伸長可能なウエブと他のベースポリマーウエブとを比較した抵抗力対伸長のグラフである。
第35図は、一枚の不織ウエブが伸長可能な網状組織を有するウエブの周りを包囲して生理用ナプキンの側方包囲部材を形成する生理用ナプキンの他の実施例の概略断面図である。
第36図は、第37図に示すパンティカバー部材を備えている生理用ナプキンの概略断面図である。
第37図は、縁部硬化部材を追加して設けた積層体を有するパンティカバー部材の平面図である。
第38図は、他の構成の縁部硬化部材を備えたパンティカバー部材を有する生理用ナプキンの平面図である。
本発明のこれら及び他の目的は、次の説明及び添付図面を参照するときにさらに容易に明らかになる。
発明の詳細な説明
1.吸収材製品の一般的な特徴
まず、本発明の吸収材の全体的な特徴を説明する。
第1図乃至第5図は、本発明の生理用ナプキン20のような使い捨て吸収材製品の好ましい実施例を示している。さらに詳細には、本発明は、主本体部分21と下着カバー部材100とを有し、好ましくは、下着カバー部材100は着用者のパンティと共に伸長し、着用者が生理用ナプキンをパンテイに配置しパンテイを引き上げるときに、着用者のパンティの側方を自動的に包囲する生理用ナプキン20に関する。
用語の吸収材製品とは、身体の排泄物を吸収し保持する製品を言い、さらに詳細には、身体から排泄される種々の排泄物を吸収し収容するために、着用者の身体に対して配置される製品を言う。吸収材製品は、生理用ナプキン、パンティライナ、及び失禁パッドを含む。用語の使い捨てとは、一回使用した後に廃棄され、好ましくは、リサイクルされて復元されるか、または環境的に矛盾のない方法で廃棄されることを言う。図示した好ましい実施例において、吸収材製品は参照符号20で示される生理用ナプキンである。
ここに使用する生理用ナプキンは、身体から排泄される種々の排泄物(例えば、血液、おりもの、尿)を吸収しそれを収容するように婦人に着用される製品を言う。しかしながら、本発明は、パンティライナのような他の婦人用の衛生または生理パッド及び失禁用パッド等のような他の吸収材製品にも適用可能である。
生理用ナプキン20は、2つの表面、液体透過性接触面または身体側面20A及び液体不透過性接触面または下着側面20Bを有する。生理用ナプキン20は、その身体面20Aから見るように第1図に示されている。生理用ナプキン20の身体面20Aは、着用者の身体に隣接して配置される。生理用ナプキン20の下着面20Bは、身体面20Aと反対側の面であり、生理用ナプキン20を着用するとき、着用者の下着に隣接して配置される。
生理用ナプキン20は、2つの中央線、すなわち、長手方向中心線L及び横断方向中心線Tを有する。ここで使用する用語の長手方向とは、生理用ナプキン20を着用するときに直立した着用者の体を右半分と左半分に2分する垂直方向の平面に整合する生理用ナプキン20の平面における線、軸線または方向を言う。用語の横断方向または側方とは、長手方向に直角な生理用ナプキン20の平面における線、軸線または方向を言う。
第1図は、生理用ナプキン20の主本体部分21を示す。主本体部分21は、間隔を置いた2つの長手方向側縁22と、間隔を置いた2つの横断方向端縁(または部)24と、主本体部分21の周縁26を形成する4つのコーナー27とを有する。また、主本体部分21は、第1の端縁領域28と、第2の端縁領域30と、端部領域28と30との間に配置される中央領域32とを有する。端部領域28と30は、主本体部分21の長さの約1/8乃至1/3の長さ中央領域32から外側に伸びている。中央領域32と2つの端部領域28,30の詳細は、1987年9月1日にヒギンズに発行された米国特許第4,690,680号に記載されている。
生理用ナプキン20(またはその主本体部分21)は、厚いか薄いか非常に薄いかのいずれかの厚さである。第1図乃至第3図に示す生理用ナプキン20は、薄い生理用ナプキン、好ましくは、超薄型の生理用ナプキンの一例である。しかしながら、これらの図面を見るとき、図示した材料層の数によって生理用ナプキン20は実際よりは厚く見える。オズボーンに発行された米国特許第4,950,264号及び5,009,653号に示されている超薄型の生理用ナプキン20は、約3ミリメートル以下の厚さである。図示した生理用ナプキン20は、着用者に快適さを与えるために、好ましくは可撓性を有する。
第2図は、本発明の生理用ナプキン20の主本体部分21の個々の部分を示す図である。第2図に示す主本体部分21は、少なくとも3つの主部分を有する。3つの主部分は、液体透過性のトップシート38と、液体不透過性のバックシート40と、トップシート38とバックシート40との間に配置された吸収コア42である。しかしながら、バックシート40のような部材の1つまたは2つ以上は、以下に説明する下着カバー部材100の一部として作用する部材と置換する場合がある。生理用ナプキン20の主本体部分21は、ほとんどが従来の部材であり、ほぼ非伸長性である。しかしながら、好ましい実施例において、生理用ナプキン20の主本体部分21が1つまたは2つ以上の伸長性部材からなることが1992年の7月23日に出願された米国特許出願第07/915,133号及び07/915,284号(1993年2月4日に双方が公開されたWO93/01785号及び93/01785号)に示されている。
また、本発明の生理用ナプキン20は、パンティカバー部材100を有する。パンティカバー部材100は、一対の側方包囲部材52を有する。側方包囲部材52は、その遠位縁53が主本体部分21の長手方向側縁22を越えて側方外側に主本体部分21の幅の半分以下の長さ伸びている。パンティカバー部材100の少なくとも一部は伸長性である。パンティカバー部材100の伸長可能部分は、パンティカバー部材100を主本体部分21に取り付ける点Qと包囲部材52の遠位縁53との間に配置されなければならない。側方包囲部材52は、生理用ナプキン20を着用者のパンティに配置し、着用者の身体に隣接してパンティを引き上げるとき、着用者のパンティのクロッチ縁部の周りをパンティの下側方向に自動的に折れ曲がるパンティカバー部材100の一部である。
生理用ナプキン20の主本体部分21の伸長性は、第6図に簡単な方法で示されている。ここに使用する伸長可能なとは、x−y平面におけるその寸法の少なくとも一方の寸法が大きくなることを言う。x−y平面は、生理用ナプキン20の面にほぼ平行な平面である。より好ましくは、生理用ナプキン20の主本体部分21は長さ及び幅の双方において伸長可能である。しかしながら、他の実施例において、生理用ナプキン20の主本体部分21は、長さ及び幅の一方のみ伸張可能である。好ましくは、生理用ナプキン20の主本体部分21は、少なくとも長手方向に伸長可能である。
生理用ナプキン20の主本体部分21は、いくつかの好ましい実施例において、伸長性であることに加えて拡張可能である。ここで使用する用語の拡張可能とは、拡張力が製品に加えられたときに伸長可能で拡張に対して抵抗を示すことを言う。さらに詳細に説明すると、生理用ナプキン20の主本体部分21は、弾性的に伸長可能である。用語の弾性的に拡張可能と弾性的に伸長可能は同義語である。ここで使用するこれらの用語は、拡張力が取り除かれたときに、主本体部分21がその伸長または拡張しない寸法(すなわち、元の寸法)に戻ることを言う。しかしながら、主本体部分21は、伸長前の寸法に戻る必要はない。それは、第6図に示すように、拡張していない寸法(LU及びWU)と拡張した寸法(LS及びWS)との間のゆるんだ寸法(LR及びWR)に戻る。弾性的に伸長可能な主本体部分21を製造することは、生理用ナプキン20を拡張する力を除去するときに、主本体部分21の長手方向内側にギャザーが形成される主本体部分21の望ましくない傾向を小さくする。着用者のパンティが収縮するときにこれは特に真実である。
生理用ナプキン20の主本体部分21は、PCT公開番号WO.93/01785号及びWO93/01786号に示された量だけ伸長可能であることが好ましい。この国際特許出願を要約すると、主本体部分21は、パンティに生理用ナプキン20を着けることに関連した力において、約5%と約50%との間、さらに好ましくは、約10%乃至約40%との間、最も好ましくは、約25%と約40%との間で伸びることができることが好ましい。好ましくは、主本体部分21は、約50乃至100グラム、及び約1,000乃至1,500グラム、さらに好ましくは、約250グラムと約800グラムとの間の力で伸長することができる。
第7図は、好ましい吸収材製品の伸長性において追加的な力の範囲を示す表である。ここに示した制限及び範囲は、特定の制限及び範囲内にある狭い範囲、制限及び量を含む。第7図に示すように、生理用ナプキン20の主本体部分21は、主本体部分21に適用される力の量においてほぼ増大しないである量を越えて伸長することを防止するために力の壁を備えている。パンティカバー部材100が着用者のパンティクロッチの内側に固定される伸長可能な部分を備えることができるならば、パンティカバー部材100は、着用者のパンティから生理用ナプキン20を容易に除去するために力の壁を備えている。
パンティカバー部材100の伸長可能部分は、主本体部分21を有する生理用ナプキン20の部分と同じ量に応答して同様な量だけ伸長可能であることが好ましい。しかしながら、パンティカバー部材100の伸長可能部分の固有の弾性(すなわち、元の寸法に戻る伸長性可能部分)は比較的に低い。また、伸長可能部分は、別の弾性バンドが拡張され、伸長可能な状態でパンティカバー部材に取り付けられること以外に伸長可能であることが好ましい。パンティカバー部材100の伸長可能部分は、第7図に示す値に較して比較的に大きい設定と比較的に小さい戻り力を有し、パンティの包まなくなる傾向なしに着用者のパンティの縁部の周りを包囲する。
2.生理用ナプキンの個々の部材及び生理用ナプキンの組み立て
本発明の生理用ナプキン20の種々の実施例に適した個々の部材を第1図乃至第3図を参照して詳細に説明する。
A.トップシート
トップシート38は、液体透過性部材から形成される。生理用ナプキン20が使用しているとき、トップシート38は、使用者の皮膚に密着して接近するように配置される。トップシート38は、柔軟で、柔らかい感じで使用者の皮膚にできるだけ刺激を与えないものであることが好ましい。トップシート38は、良好な浸透性を呈し、再び濡れる傾向が小さく、身体の排泄物を迅速に浸透させ、吸収コア42に向かって流すが、このような排泄物を着用者の皮膚にトップシート38を通して逆流しないようにする。
トップシート38は、身体側面と、下着側面(吸収コアに面する面)との2つの面を有する。トップシート38の身体側面は生理用ナプキン20の身体に接触する面(身体側面)20Aの少なくとも一部を形成している。トップシート38は、2つの長手方向側縁と2つの端縁とを有する。
適当なトップシート38は、織材料、不織材料、有孔熱可塑性フィルム、有孔プラスティックフィルム、ハイドロ成形フィルム、多孔フォーム、網状フォーム、網状熱可塑性フィルム及び熱可塑性スクライムから形成されるが、それには制限されない広範な材料から製造することができる。適当な織材料及び不織材料は、天然繊維(例えば、木または木綿繊維)、レーヨン繊維、合成繊維(例えば、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリウレタン繊維、ナイロン繊維)または天然繊維と合成繊維の組み合わせから製造することができる。トップシート38が不織ウエブであるとき、この不織ウエブは、スパンボンド、カード、ウエットレイド、メルトブロー、ハイドロエンタングル、または上記したものの組み合わせである。
トップシート38には、有孔フィルムが特に好ましい。有孔フィルムは液体透過性であり、適当な孔であるならば、トップシート38を通して液体が逆流し、着用者の皮膚を再び濡らす傾向を小さくする。適当な有孔フィルムは、1982年4月13日にミュレン等に発行された米国特許第4,324,426号、1982年4月3日ラデル等に発行された米国特許第4,342,314号、1984年7月31日にアール等に発行された米国特許第4,463,045号、1991年4月9日にバードに発行された米国特許第5,006,394号に示されている。特に適当なトップシート38は、ラデル等に発行された米国特許第4,342,314号、アール等に発行された米国特許第4,463,045号によって製造される。インジアナ州テールホーテのトレデガール社によって販売されいるモデルX−3265またはモデルP1552有孔成形フィルムから製造されるトップシートである。
トップシート38は、トップシート材料にプリーツ、コルゲートまたはリングロール処理のような機械的な処理を実行してトップシートを拡張したときトップシートに開放できる折曲部を形成するように伸長可能にすることができる。このような処理は、上述したような多数のトップシート材料に処理を行うことができる。本発明の好ましい実施例において、トップシート38は、米国特許第4,463,045号によって製造され、リングロール加工することによってある程度の伸長性を与える。このようなトップシート38は、1992年8月25日にジョン.J.クロ等の名称で出願された米国特許出願第07/936,185号に示されている。
リングロール処理すなわち予備コルゲーティング処理のための適当な処理が、1978年8月15日にシソンに発行された米国特許第4,107,364号、1989年5月30日にサベーに発行された米国特許第4,834,741号、1991年2月28日にウエーバー等によって出願された米国特許第07/662,536号、1991年2月28日にケネスB、ブエル等によって出願された米国特許第07/662,537号及び1991年2月28日にジェラルドウエーバー等によって出願された米国特許出願第07/662,543号に示されている。
リングロール処理されたトップシート38の波形の折曲線は横断方向に走っており、トップシート38は長手方向に伸長可能である。他の実施例において、折曲線は、長手方向、横断方向、長手方向と横断方向の両方向に走るように構成することができる。トップシート38は、折曲線と直角な方向に伸長可能である。
好ましい実施例において、トップシート38は、液体がトップシート38を通って迅速に伝わるように親水性にされる。これは、身体の排泄物がトップシート38を通り吸収コア42によって吸収されないでトップシート38から流れ出る可能性を小さくする。トップシート38は、表面活性剤で処理することによって親水性にされる。表面活性剤の処理方法はオズボーンに発行された米国特許第4,950,254号及び5,009,653号に示されている。
さらに好ましい実施例において、トップシート38は、内面を下の吸収層に接触する関係で固定される。この接触する関係は、液体がトップシート38を迅速に浸透する。トップシート38は、下の吸収層に結合することによって吸収層と接触する関係を保持する。しかしながら、トップシート38の面を下の吸収層の面に結合することは必ずしも必要ではない。トップシート38は、トップシート38と下の吸収層との間に接着剤を付与することによって、下の吸収層の繊維をトップシート38にエンタングル処理することによって、複数の溶融結合部によって、下の吸収層にトップシート38を溶融することによって、または公知の手段によって、下の吸収層と接触関係を維持することができる。
B.吸収コア
吸収コア42は、トップシート38とバックシート40との間に配置される。吸収コア42は、身体の排泄物を吸収する手段を提供する。吸収コア42は、吸収しようとする液体の全体量より大きな吸収性能を有する必要はない。吸収コア42は、全体的に圧縮可能であり、柔軟であり、使用者の皮膚に対して刺激がない。吸収コア42は、このような目的のためにこの技術分野で使用される材料からなる。吸収コア42の非制限的な例は、エアフェルトと称される細かくされた木のパルプのような天然材料、クレープセルロースワッディング、ハイドロゲル成形ポリマーゲル剤、繊維間に毛管を有する毛管通路繊維、吸収フォーム、吸収スポンジ、剛性ステープル繊維、ポリマー繊維、ピートモス、またはこれら材料の組み合わせからなる。
ポリマーゲル剤は、水または他の体液のような液体に接触するとき、このような液体を吸収し、ヒドロゲルを形成する材料である。このように吸収コア42に排出された液体は、ポリマーゲル剤によって獲得され、保持される。それによって、吸収性能が向上し、液体の保持性能が改良された製品を提供する。吸収コア42に使用するポリマーゲル材料は、水に溶けず、わずかにクロスリンク加工され、部分的に中性化されたヒドロゲル形成ポリマー材料の粒子を有する。このポリマーゲル材料は、ペレット、フレークまたは繊維形態を含む多数の形態である。
第2図に示す好ましい実施例において、吸収コア42は、積層体である。この積層体は、第1のエアレイドティッシュ層43と、第2のエアレイドティッシュ層47と、第1のエアレイティッシュ層43と第2のエアレイティッシュ層47の間に配置された粒子の形態の超吸収ポリマー材料層41から成る。第1のティッシュ層43と第2のティッシュ層47は、超吸収ポリマー材料を閉じ込め、液体が側方に染み出すことを改良し、吸収性を改良する。第1のティッシュ層43及び第2のティッシュ層47は、超吸収ポリマー材料層41を囲むように折り曲げられた1枚のティッシュウエブから形成することもできる。
適当な積層体は、アイオワ州、マスカチンのグレイン処理社から市販されているWATER−LOCKL−535(グレイン処理社によって登録商標WATER−LOCKとして登録されている)として知られる超吸収性積層体である。このような超吸収性積層体は、1984年8月21日ペダーソン等に発行された米国特許第4,467,012号、1981年4月7日にロンドセイ等に発行された米国特許第4,260,443号、1986年3月25日クレイマー等に発行された米国特許第4,578,068号に示されている。積層した吸収コア42は、切れ目を入れることによって伸長性が与えられる。第8図は、長手方向の伸長性を得るために横断方向に切れ目または部分的にスリットを入れることによって作られる積層した吸収コア42を示す。
他の実施例において、積層した吸収コア42は、その寸法の20%と200%との間で拡張(非伸長寸法の1.2と3倍の間の伸長寸法まで伸びる)できるティッシュペーパーから作ることができる。このようなティッシュシートは、多数の方法によって作ることができる。このようなティッシュを製造する方法は、1992年3月24日にスマーコスキ等に発行された米国特許第5,098,522号に示されている。
他の実施例において、全くないかまたは非常に小さいクレープを有するティッシュは、積層された後に、クレープ処理することができる。この場合のクレープ形成方法は、積層体を2つのかみ合いロールに通すことによって20%乃至200%の範囲で伸長する波形ティッシュ積層体をつくる。波形ティッシュ積層体の形成は、所望の伸長の方向に垂直でなければならない。他の実施例において、主本体部分21にクレープを形成することができる。
主本体部分21の長手方向側縁22及び端縁24は、生理用ナプキン20が伸長するとき、生理用ナプキン20から液体または液体を収容した超吸収材が漏れ出るのを防止するために密封することが好ましい。別の案として、主本体部分21の全周囲を密封するのではなく、吸収コア42の長手方向側縁を密封してもよい。例えば、吸収コア42の長手方向側縁は、ティッシュ層によって包囲されカバーされてもよい。他の実施例において、吸収コア42からの液体または液体を収容した超吸収材の漏れ出るのを防止するために、ティッシュの縁部を折り曲げることもできる。また、主本体部分21の周囲の密封は、伸長時に破れることがあってはならない。
吸収コア42は、それ自身が弾性特性を有していない場合でも弾性的に伸長できるようにされる。吸収コア42は、吸収コア42が弾性トップシートまたは弾性バックシート40と共に伸長し収縮するように弾性バックシート40または弾性トップシート38に取り付けることによって弾性的に伸長可能にされる。
C.バックシート
バックシート40は、パンティ、パジャマ及び下着のような生理用ナプキン20に接触する製品を吸収コア42に吸収され収容された排泄物により濡らすことを防止する。バックシート40は、液体(例えばおりものまたは尿)に対して不透過性である。バックシート40は、薄いプラスチックフィルムから製造することが好ましいが他の可撓性の液体不透過性材料を使用してもよい。
バックシート40は、織材料または不織材料、ポリエチレンまたはポリプロピレンの熱可塑性フィルムのようなポリマーフィルム、またはフィルムコート不織材料のような複合材料から形成される。好ましくは、バックシート40は、約0.012mm(0.5ミル)乃至約0.051mm(2.0ミル)の厚さのポリエチレンフィルムである。例示的なポリエチレンフィルムは、オハイオ州シンシナチのクロペイ社によって製造されたP18−1401及びインジアナ州テレホーテ社によって製造されたXP−39385である。
バックシート40は、さらに布状の外観を形成するためにエンボス仕上げまたはマット仕上げされる。さらに、バックシート40は、バックシート40を通って排泄物が漏れることを防止しながら、吸収コア42から蒸気が逃がすことができるようにする。バックシート40には、パンティライナのように水に流すことができるバックシートまたは生物分解性のバックシートを使用することができる。他の適当なバックシート材料は、1991年4月16にオズボーンに発行された米国特許第5,007,906号に示された不織材料とフィルムの積層体である。
バックシート40は、バックシート材料をプリーツ加工、コルゲート加工、またはリングロール加工のような機械加工を行うことで伸長可能にされる。しかしながら、好ましくは、バックシート40は、1984年10月9日にナックに発行された米国特許第4,476,180号に示されたフィルムのようなエラストマーフィルムから形成することによって伸長可能にされる。このようなフィルムは、レイクチュリッヒのエクソン化学社のエクソンフィルムEXX−500から得ることができる。
他の特別に好ましい伸長可能なバックシート40は、ウイスコンシン州のフィンドレィ接着剤社によって製造された延伸接着剤フィルムフォーミュラ#198−338である。フィンドレィ接着剤フィルムは200%乃至300%伸長することができる液体不浸透性フィルムである。フィンドレィ接着剤フィルムは、弾性的に伸長可能であるから好ましい。このフィンドレィ接着剤フィルムの少なくとも一面は、生理用ナプキン20においてそのまま接着剤として使用することができる。例えば、接着剤フィルムのこの面は吸収コア42の下着側面に接着できる。接着フィルムの他面は、少なくとも一部がカバーされている。すなわち、接着剤の特性をなくすためにブロックされている。接着フィルムの露呈した接着剤は多数の適当な方法でブロックすることができる。これらブロックは、露呈した接着剤をカバーするために非接着材料を取付けるか、露呈した接着剤の少なくとも一部にタルカムパウダーまたはコーンスターチのような粉末材料をブラッシングすることを含むが、それには制限されない。バックシート40の下着側面に露呈した接着剤を部分的にブロックすることは、バックシート40をパンティカバー部材100に固定するために、残りの露呈した接着剤を使用して特別の接着剤パターンをつくることができる。
他の実施例において、接着剤フィルムは、接着剤のタックを有する一面と、タックのない他面を有するようにつくることができる。これらの特徴を有する適当な接着剤フィルムは、不織エラストマーフィルムと低い圧力感応接着剤フィルムとからなる複合構造である。低い圧力感応接着剤フィルムは、フィンドレィ接着剤会社からフィルムフォーミュラH2031のようなブロッキングフィルムとともに利用可能な接着剤フィルムフォミュラー#198−338である。さらにこのような材料は、1991年7月16日にフリーランド等に発行された米国特許第5,032,120号、1991年8月6日にアレン等に発行された米国特許第5,037,416号に示されている。
他の好ましい実施例において、バックシート40は、2層以上の層からなる伸長可能な積層構造から形成される積層構造は、異なる伸長性を有する層から成る。例えば、バックシート40は、フィンドレィ接着剤フィルムとフィンドレィ接着剤フィルム一面または両面をカバーする伸長可能な不織ウエブまたは伸長可能なフィルムの積層体から形成される。
D.トップシート、バックシート及び吸収コアの組み合わせ及びそれら組立体の生理用ナプキンの主本体部分への組み立て
本発明の生理用ナプキン20の主本体部分21は、トップシート38と、バックシート40と、吸収コア42の組み合わせから構成される。上述したように主本体部分21は、すべての部材を伸長可能な部材から形成することができる。主本体部分21は、PCT公開公報WO93/01785及び93/01786号に示されているように、伸長可能なまたは伸長不可能なトップシート38と、バックシート40と、吸収コア42の組み合わせであってもよい。
上述した主本体部分21の部材(トップシート、バックシート及び吸収コア)は、適当な方法で組み立てることができる。第1図乃至第3図に示す好ましい実施例において、主本体部分21の部材は、トップシート38とバックシート40の縁部が吸収コア42の縁部を越えて外側に伸びるような大きさでサンドイッチ形状に組み立てられる。トップシート38とバックシート40は、公知の技術を使用して少なくとも周囲の一部が結合されることが好ましい。第1図に示すように、トップシート38は、第1のシーム90に沿ってバックシート40に結合されることが好ましい。シーム90は、液体不透過性であることが好ましい。シーム90は、接着、クリンプまたは熱密封のようなこの目的のためにこの技術分野で通常使用される手段によって形成することができる。
ここに使用する用語の結合は、部材を他の部材に固定することによって部材を他の部材に直接固定する構成と、部材を他の部材に固定されている中間部材に固定することによって他の部材に間接的に固定する構成と、部材が他の部材と一体的になっている部材が他の部材の一部である構成とを含む。
生理用ナプキン20の部材は、接着剤、ステッチィング、加熱加圧結合、動的機械的な結合、超音波結合によって一体に結合することができる。また、生理用ナプキン20の部材は、部材の繊維を他の部材にメルトブローすること、部材を他の部材に押し出すこと、または従来技術で知られた他の装置によって一体に結合することができる。生理用ナプキン20の部材を取り付ける適当な方法は、1993年6月24日にクリー等の名称で国際公開されたWO93/11725号に示されている。
主本体部分21が伸長可能な部材から成るとき、伸長可能な部材は、主本体部分21を伸ばすことができる適当な方法で一体に結合される。1つの例においてバックシート40は拡張可能な接着フィルムから成る。吸収コア42はバックシート40の上に配置される。トップシート38は吸収コア42の上に配置される。吸収コア42の縁部を越えて外側に延びるトップシート38の縁部は、バックシート40の周囲に接着剤を使用することでバックシート40の縁部に結合される。このような構造は、互いに隣接する面を固定することなく生理用ナプキンの部材を適当に固定する。
主本体部分21の部材を結合する上述した方法は、製造を容易にするために好ましい。例えば、本発明はいわゆる管状製品を含む。これらの製品において、トップシート38のような液体不透過性カバーは、吸収コア42及びバックシート40の周りを完全に包囲することができ、部材を一体に固定することができる。他の構成において、トップシート38が吸収コア42の周りを包囲し、包囲された吸収コア42がバックシート40の上に配置され、バックシート40に固定される。
E.パンティカバー部材
パンティカバー部材100は、着用者のパンティの側部を自動的に包囲するために生理用ナプキンの長手方向側縁に沿って配置された一対の側方包囲部材52を有する。パンティカバー部材100は、従来のサイドフラップとは別のものを提供する。
第1図乃至第5図は、パンティカバー部材100の好ましい実施例を示す。第1図ないし第5図にさらに詳細に示す生理用ナプキン20の特徴を検討する前に、最も基本的な形態のパンティカバー部材100の機能を第9図乃至第15図により説明する。
第9図及び第9A図は、サレルノに発行された米国特許第4,940,462号に説明したような長手方向に伸長可能なフラップを有する生理用ナプキンの簡単な端面図である。サレルノの特許に示された生理用ナプキンは、長手方向に拡張可能なフラップが吸収コアの長手方向側縁から直接外側に伸びることによっていくつかの欠点を有する。サレルノの伸長可能なフラップは非伸長性本体に直接取り付けられる。これは吸収コアに隣接して配置されたフラップの部分の伸長性を制限する。パンティの弾性体の周りを包囲するために十分な量だけフラップを伸長するためには、フラップは、比較的に広い横断方向の寸法を有していなければならない。
また第9図は、サレルノの生理用ナプキンの吸収コアの側方内方の圧縮がフラップを内側に引っ張ることを示している。これは、着用者のパンティの所定の領域をカバーするためにフラップの能力の損失(カバー領域における損失)を生じ、着用者のパンティからフラップが外れるようにする。
第10図は、本発明のパンティカバー部材100の第1の基本的な実施例を示す。パンティカバー部材100は、拡張可能な生理用ナプキンの長手方向側縁から外方に伸長可能な延長部である側方包囲部材52を有する。側方包囲部材52は、非吸収部材の延長部であることが好ましい。パンティカバー部材100(またはその延長可能な部分)は、長手方向、横断方向または両方向に延長可能である。パンティが着用者の身体に引き上げられるときに、パンティの脚部弾性体に沿った部分の拡張は、側方包囲部材52をパンティクロッチの弾性体を収容する縁部の周りに自動的に折り曲げ、パンティクロッチの弾性体を収容する縁部を包囲する。
この特別の実施例において、側方包囲部材52の遠位縁53は、生理用ナプキン20の吸収コア42の縁部から約3/8インチ(1cm)乃至約2インチ(約5cm)伸びていることが好ましい。側方包囲部材52は、主本体部分21の部材の1つから成る。側方包囲部材52は、主本体部分21に結合された別の部材とすることができる。この実施例において、接着剤ファスナ45が、着用者の活発な動きの間パンティクロッチの周りの所定の位置に延長部を保持するために、側方包囲部材52の遠位縁から約1/8インチ(3mm)の下着側の面に適用されている。
この実施例の他の変形例において、側方包囲部材52は、パンティの弾性体の領域に配置される部分に沿って永久に伸長可能な領域(伸長した後に戻されない領域)を備えている。他の例において、側方包囲部材52は、パンティのクロッチの弾性体を収容する縁部を包囲することを容易にするために折り曲げられ、ギャザーが形成され、密封される。
第26図は、生理用ナプキン20が伸長可能であり、バックシート40がトップシート38と吸収コア42の縁部を越えて伸び、伸長可能な側方包囲部材52を形成する実施例を示す。この実施例において、生理用ナプキン20の全部の部材は、少なくとも長手方向に伸長可能である。
生理用ナプキン20の少なくとも一部が延長可能であることは、サレルノの生理用ナプキンに関連するいくつかの問題をなくすことができる。伸長性の本体に側方包囲部材52が結合されることによって、パンティクロッチが拡張するときでさえも側方包囲部材52がパンティクロッチの側方の周りを連続的に包囲することできる。
ここに説明した基礎的な実施例は側方包囲部材52の特徴に関する。これら側方包囲部材52の特徴は、種々の方法で本発明の生理用ナプキン20と組み合わせることができる。
第11図および第11A図は、第2の基礎的な実施例を示す。本発明のパンティカバー部材100は、生理用ナプキン20の主本体部分21の下面の取り付け点Q,Qの間で主本体部分21に結合されている。パンティカバー部材100は、取り付け点Qと主本体部分21の長手方向の側縁22との間で生理用ナプキン20の主本体部分21の下着側の面に取り付けられていない。第11図及び第11A図に示す実施例は、パンティカバー部材100が主本体部分21の取り付け点Qとパンティの弾性体がパンティカバー部材100を横切る位置との間でパンティカバー部材100が拡張することを示す。これは、パンティカバー部材100を着用者のパンティの周りで折り曲がるようにする。
第12図及び12A図は、第3の基礎的な実施例を示す。本発明のパンティカバー部材100は、生理用ナプキン20の主本体部分21の下面の長手方向の中心線Lの領域に配置される取り付け点Q,Qの間で主本体部分21に結合されている。第12図に示す実施例は、主本体部分21の圧縮(特に吸収コアの圧縮)に対するパンティカバー部材100の動作と干渉を減少させる利点がある。パンティカバー部材100は主本体部分21の長手方向側縁22の近傍に結合されないので、パンティカバー部材100の動作に干渉するために吸収コアを圧縮する傾向を小さくする。これは、吸収コアに作用する力がパンティカバー部材100に直接作用することを防止する。第12A図は、吸収コアがパンティカバー部材100のカバーに影響することなくパンティカバー部材100が主本体部分21に取り付け点Qの内側にひだができることを示している。
第12図に示す実施例に関していくつかの追加的な事項に注意しなければならない。第1の事項として、パンティカバー部材100が主本体部分21の下着側面21Bに結合される位置が主本体部分(主本体部分が非対称的であるならば、着用者のの間になるような主本体部分の領域)21の中央領域にあることが最も重要である。これは主本体部分21の中央領域がひだを形成する位置であるからである。第1図に示す主本体部分21の中央領域32は、着用者の脚を合わせるときのパンティクロッチの最も狭い部分の領域であり、ひだを形成する。
第12図に示す実施例に関して留意すべき第2の事項は、生理用ナプキン20の主本体部分21がパンティカバー部材100に関して長手方向の中心線の周りで動くことを防止するために安定構造を備えていることである。
第12図に示す実施例に関して留意しなければならない第3の事項は、側方包囲部材100が公知の生理用ナプキンとは異なる作用をすることである。例えば、吸収コアの長手方向側縁の内側に種々のタイプのフラップを取り付けた生理用ナプキンが知られている。このようなフラップの例は、バンチルバーグに発行された米国特許第4,589,876号及びマッコイに発行された米国特許第4,900,320号に示されている。マッコイの特許に示された生理用ナプキンのフラップは、パンティのクロッチを完全に包囲し互いに固定される。マッコイの生理用ナプキンのフラップは、パンティクロッチの内側にギャザーを形成するように構成されている。本発明の生理用ナプキン20の側方包囲部材52は、着用者のパンティにギャザーを形成するように構成されていない。側方包囲部材52は、パンティ動きを調整するようになっている。すなわち、側方包囲部材52は、パンティと共に動き、パンティの動きを拘束することなくパンティを移動させることができる。
主本体部分21の長手方向側縁22の内側にパンティカバー部材100を取り付けることは有効であるが、追加的な利点は主本体部分21をパンティカバー部材100から一部切り離すことによって達成できる。主本体部分21をパンティカバー部材100から切り離すことは、主本体部分21をパンティカバー部材100からz方向に離れて移動することができることを言う。主本体部分21のパンティカバー部材100からの切り離しは主本体部分21とパンティカバー部材100に結合点で結合される隔離部材を102を介することで達成される。
第13図乃至第15図(第13図及び第13A図、第14図及び第14A図、第15図ないし第15C図)に主本体部分21をパンティカバー部材100から脱結合できる3つの基本的な構造の例が示されている。第13図乃至第15C図は、特別の材料がパンティカバー部材100を主本体部分21に間接的に結合することを示している。隔離部材102は、主本体部分21の取り付け点110で主本体部分21に取り付けられ、下着カバー部材100の取り付け点112でパンティカバー部材100に取り付けられている。第13図乃至第15図は、主本体部分21の取り付け点110の位置と下着カバー100の取り付け点112との間の種々の異なる関係を示している。
第13図及び第13A図は、生理用ナプキン20が主本体部分21をパンティカバー部材100から切り離す構造を備えていることを示す第1の例である。切り離し構造を達成する基礎的な方法は、隔離部材102が下着カバー部材100を主本体部分21に結合することである。第13図及び第13A図に示す生理用ナプキン20は、隔離部材102が主本体部分21に結合する接合点110が隔離部材102がパンティカバー部材100に結合する接合点112の内側に位置することを特徴とする。第13A図に示す構造は、パンティが着用者の移動するときでも主本体部分21を着用者の身体とパンティカバー部材100に密接な接触を維持して着用者のパンティ内に留まらせることができる。
例えば、第13図及び第13A図に示す実施例において、生理用ナプキン20は、上層116と下層118とからなる2層積層構造のパンティカバー部材100を備えている。この実施例において、2層積層構造の各層は、長手方向側縁の内方に位置する取り付け点112で結合されており、取り付け点112,112の間で結合されておらず、取り付け点112,112の間に未結合部分109を形成する。これは、2層積層構造の上層116の未結合部分109を2層積層構造の下層118及びパンティのクロッチから分離させる。第13図及び第13A図に示す構造は、第12図に示す実施例に必要な側方の安定性を提供する。
第13図に示す生理用ナプキン20の構造は主本体部分21をパンティカバー部材100から切り離すためには適当であるが、第13A図に示すように、主本体部分21のひだが側方包囲部材100を内側にひっぱる傾向がある。しかしながら、第13図及び第13A図に示す実施例は、サレルノの生理用ナプキンに対する改良を示している。さらに、上層116は、吸収コアの圧縮を小さくしてパンティカバー部材100の側部を内側に引く横断方向の伸長性を備えている。
第14図及び第14A図は、切り離し構造の第2の例を示す。この第2の例において、生理用ナプキン20は、パンティカバー部材100を主本体部分21に結合する一対の内側に傾斜した脚部107の形の隔離部材102を備えている。隔離部材102が主本体部分21に結合される点110は、隔離部材102がパンティカバー部材100に結合される点112の外側にある。脚部107の形の隔離部材102は、多数のタイプの構造からなる。例えば、第25図に示すように、内側に曲げられた脚部107は、生理用ナプキン20の1つまたは2つ以上の部材の一部から成り、生理用ナプキン20の主本体部分21の下に折り曲げられ、パンティカバー部材100に取り付けられる。別の案として、内側に曲げられた脚部107は、生理用ナプキン20の主本体部分21及びパンティカバー部材100に接続される別の部材からなる。第14図及び第14A図に示す実施例は、パンティカバー部材100が吸収コアの圧縮によって内側に引っ張られない利点があり内側に曲げられた脚部107は、パンティカバー部材100に関してひだに対する安定性を備えた主本体部分21を提供する。
第15図乃至第15図Cは、生理用ナプキン20の主本体部分21がパンティカバー部材100から切り離すことができる構造を備えた生理用ナプキン20の第3の例を示す。第15図及び第15A図に示すパンティカバー部材100は、主本体部分21とパンティカバー部材100との間に折り曲げ部を備えた隔離部材102を備えている。この生理用ナプキン20は第13図及び第14図に示す実施例の特徴を組み合わせたものである。パンティカバー部材100は、第13図に示す下方部分と第14図に示す上方部分とを有する脚部を備えた隔離部材102を有する隔離部材102の主本体部分21とパンティカバー部材100との間の接続構造の下方部分は、主本体部分21の圧縮が着用者のパンティに対するパンティカバー部材100の成形に干渉することを防止する。隔離部材102の主本体部分21とパンティカバー部材100との間の接続構造の上方部分は、パンティカバー部材100が内側に引っ張られパンティカバー部材がカバーを行わなくなることがないように主本体部分21を着用者の身体に成形させる。
第15B図及び第15C図は、主本体部分21をパンティカバー部材100に結合する特別のタイプの隔離部材102の2つの実施例を示す。第15B図は、柔軟な材料から形成される隔離部材102により主本体部分21をパンティカバー部材100に結合する実施例を示す。第15C図は、伸長可能な材料から形成される隔離部材102により主本体部分21をパンティカバー部材100に結合する実施例を示す。
第15図乃至第15C図に示すパンティカバー部材100は、厚さが厚い(例えば、約8mmの厚さ)主本体部分21を有する生理用ナプキン20に特に望ましい。生理用ナプキン20の主本体部分21の両側部が(第14図に示すように)拘束を受けないとき、生理用ナプキン20の主本体部分21は着用者の身体にさらに密接に適合して移動することができる。
隔離部材102は、生理用ナプキン20の主本体部分21がパンティカバー部材100からz方向に分離させるためにどのように作用するかについて説明した。また隔離部材102は、パンティカバー部材100が伸長不可能な主本体部分21に結合される実施例の作用を向上することができる。これらの場合において、隔離部材102は、パンティカバー部材100を伸長させる力と同じかそれ以下の伸長性を有することが好ましい。隔離部材102は、主本体部分21の非伸長性(または伸長性が低い)と独立してパンティカバー部材100を伸長させるように作用することができる。
上述したパンティカバー部材100の基礎的な概念及び構造を考慮して第1図乃至第5図に示す好ましい実施例をさらに詳細に説明する。第1図乃至第5図に示す生理用ナプキン20は、隔離部材102と関連して使用される少なくとも1つの伸長材料シートから形成されるパンティカバー部材100を有する。
第1図乃至第5図に示すパンティカバー部材100を形成する伸長材料シートは、生理用ナプキン20の主本体部分21より大きい寸法の競技場の形状の材料シートから形成される。パンティカバー部材100は、適当な寸法及び形状である。例えば、パンティカバー部材100は、生理用ナプキン20の主本体部分21の寸法以下の寸法である。パンティカバー部材100は、楕円、矩形、不規則な形状または他の適当な形状であってもよい。
第1図は、パンティカバー部材100の部分が生理用ナプキン20の中央領域32における生理用ナプキン20の主本体部分21の長手方向側縁22を越えて外側に伸びていることを示す。生理用ナプキン20の中央領域32において、本体部分21の長手方向側縁22を越えて側方の外側に伸びるパンティカバー部材100は、着用者のパンティの縁部の周りに折り曲げることができる側方包囲部材52を提供する。
第1図では、パンティカバー部材100が側方包囲部材52を区画する部分を1枚の材料シートで形成するように示されているが、他の実施例も本発明の範囲内である。例えば、他の実施例において、側方包囲部材52は、生理用ナプキン20の主本体部分21に取り付けられた1つまたは2つ以上の別の部材から形成される。他の別の実施例において、側方包囲部材52は、主本体部分21の1つまたは2つ以上の部材と一体的な部分である。さらに、側方包囲部材52は、主本体部分21の各長手方向側縁22から伸びるように示されているが、主本体部分21の一方の長手方向側縁22から伸びていてもよい。さらに、側方包囲部材52は、長手方向の中心線に関して対称である。しかしながら、ここに説明した側方包囲部材52の形状及び位置は好ましい実施例のものであり、他の実施例も可能であることを理解しなければならない。
第1図乃至第5図において、パンティカバー部材100を形成する伸長材料シートは、少なくとも長手方向に伸長可能である。伸長材料シートは、横断方向にのみ伸長可能であるか、長手方向と横断方向との間の方向にのみ伸長可能であるか、長手方向と横断方向の両方向あるいは多方向の伸長性を備えている。しかしながら、伸長材料シートは、少なくとも長手方向に伸長可能である。
第30図に示す伸長材料シートは、弾性材料を付加することなく弾性的な動きを呈する伸長可能な網状組織を有するウエブシート60から形成される。このウエブシート60は、説明を簡単にするために伸長可能なウエブと称す。
伸長可能なウエブ60は、パンティカバー部材100において、種々の異なる形で使用することができる。第29図に示す非制限的な例において、パンティカバー部材100を形成する伸長材料シートは、積層体からなる。この積層体は、2つの不織ウエブ134,136と、不織ウエブ134,136の間に固定された伸長可能なウエブ60から形成される。不織ウエブ134,136は長手方向に伸長可能な不織ウエブである。さらに、伸長可能なウエブ60は、ここに説明した吸収製品の種々の他の部分で使用することができる。
好ましい実施例において、伸長可能なウエブ60は、成形ポリマーフィルムから形成される。伸長可能なウエブ60は、着用したときに生理用ナプキン20が受ける力によって比較的に低い伸長性を有するベース材料から製造することができる。しかしながら、ここに説明したような伸長可能なウエブ60を形成するときには、ベース材料は、これらの力により伸長可能である。伸長可能なウエブ60は、特定のあらかじめ選択された伸び及び力で作られる力の壁を提供する構造に形成する。伸長可能なウエブ60は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)から製造することが好ましい。また、伸長可能なウエブ60は、低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリエチレン(ULDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)を含むポリエチレンのようなポリオレフィンまたはポリプロピレン及び上述したまたは他の材料との混合物から形成することもできる。伸長可能なウエブ60に使用することができる他の適当な材料の例は、ポリエステル、ポリウレタン、生物的に分解可能なポリマー、熱収縮ポリマー、熱可塑性エラストマー及びブリーザブルポリマー構造を含むが、それには制限されない。
伸長可能なウエブ60は、第30図及び第31図にほぼ張力を受けない状態で示されている。伸長可能なウエブ60は、2つの中心線、すなわち、長手方向の中心線lと、横断方向の中心線tとを有する。横断方向の中心線tは、長手方向の中心線lに対してほぼ直角である。好ましい実施例において、伸長可能なウエブ60は、長手方向の中心線lを生理用ナプキン21の長手方向の中心線Lに整合している。しかしながら、他の実施例において、伸長可能なウエブ60は、長手方向の中心線lを所望の伸長方向に依存して他の方向を向けることもできる。
第30図及び第31図に示すように、伸長可能なウエブ60は、明確で非類似の領域の伸長可能な網状組織を有する。ここに使用する用語の伸長可能な網状組織とは、所定の方向に有効な程度伸長することができ、弾性状の比較的小さい抵抗力及び比較的大きい抵抗力の段階を有する伸長可能な網状組織を言う。伸長可能な網状組織は、少なくとも第1の領域64と第2の領域66とを有する。第1領域64と第2の領域66は、第1の表面と第1の表面に対向する第2の表面とを有する。第30図及び第31図に示す好ましい実施例において、伸長可能な網状組織は、複数の第1の領域64及び複数の第2の領域66を有する。第1の領域64は、第1の軸線68と第2の軸線69とを有する。第1の軸線68は、第2の軸線69より長いことが好ましい。第1の領域64の第1の軸線68は、伸長可能なウエブ60の長手方向の軸線lにほぼ平行である。第1の領域64の第2の軸線69は伸長可能なウエブ60の横断方向の軸線tにほぼ平行である。第2の領域66は、第1の軸線70と第2の軸線71とを有する。第2の領域66の第1の軸線70は伸長可能なウエブ60の長手方向の軸線に平行である。第2の領域66の第2の軸線71は、伸長可能なウエブ0の横断方向の軸線にほぼ平行である。第30図の好ましい実施例において、伸長可能な網状組織の第1の領域64と第2の領域66は、伸長可能なウエブ60の長手方向の軸線にほぼ平行な方向に連続直線状に伸びている
第1の領域64は、弾性係数E1と断面積A1を有する。第2の領域66は、弾性係数E2と断面積A2とを有する。
図示した実施例において、長手方向の軸線にほぼ平行な方向の軸線方向の伸びが適用されるとき(伸長可能なウエブの長手方向の軸線にほぼ平行な図示した実施例の場合)所定の軸線に沿って伸長可能なウエブ60の全体が制御された抵抗力を示すように伸長可能なウエブ60の一部を成形する。ここに使用する用語の成形は、外側の伸びまたは力を受けるときに所望の構造または形状を保持するウエブ材料による所望の構造または形状を形成することを言う。ここに説明した伸長可能なウエブ60の材料を形成する適当な方法は、かみ合うプレートまたはロールによるエンボス加工、熱成形、高圧液圧成形、または成形型を含むが、それには制限されない。
本発明に使用する伸長可能なウエブ60は、少なくとも第1の領域と第2の領域とを含み、第1の領域が第2の領域以下の表面通路長さを有する伸長可能な網状組織を有する。表面通路長さは、材料に張力がかからない状態のとき、所定の軸線に平行に測定される。ここに使用する成形部分は、伸長可能な網状組織の所望の構造から成る材料の部分を言う。ここに使用する表面通路長さは所定の軸線に平行な方向に領域の地形面に沿って測定した測定値を言う。用語の明確に区分された領域は、ウエブ材料が張力を受けない状態の間に所定の軸線に平行に測定した場合に異なる表面通路長さを有する伸長可能な網状組織内の領域を言う。
第30図及び第31図に示す実施例において、第1の領域64は、ほぼ平坦な領域を有する。すなわち、第1領域64の材料は、伸長可能なウエブ60が受ける成形段階の前後に同じ状態である。第2の領域66は、第1の表面64A及び第2の表面64Bの双方の平面を越えて交互に伸びる複数の変形部74を有する。他の実施例において、変形部74は、第1の領域64の第1の表面64Aまたは第2の表面64Bのいずれか一方のみの平面を越えて伸びている。
変形部74は、伸長可能なウエブ60の横方向の軸線にほぼ平行な第1の軸線76と伸長可能なウエブ60の長手方向の軸線にほぼ平行な第2の軸線77とを有する。変形部74の第1の軸線76は、少なくとも第2の軸線77に等しく、好ましくはそれより長い。本発明の2段階の抵抗力対伸びの動作を向上するために、第2の軸線77に対する第1の軸線の比は、少なくとも1:1であり、好ましくは、少なくとも2:1以上である。一般には、この比が大きくなればなるほど、2段階の抵抗力対ウエブの伸びが促進される。
第1の領域64及び第2の領域66の各々は、突出された通路の長さを有する。ここに使用する用語の突出された通路の長さは、伸長可能なウエブ60の所定の軸線(すなわち、長手方向の軸線に平行)に平行に測定されたウエブ材料の表面に直角に見たときの領域の長さを言う。第1の領域の突出した通路長さ及び第2の領域の突出した通路長さは等しい。
しかしながら、第1の領域64は、伸長可能なウエブ60が張力がかからない状態にある間、伸長可能なウエブ60の長手方向の軸線に平行に測定された第2の領域66の表面通路長さL2以下の表面通路長さL1を有する。伸長可能なウエブ60の2段階の抵抗力対伸びの動作特性を向上するために、第2の領域66の表面通路長さは、第1の領域よりも少なくとも約15パーセント、好ましくは、第1の領域より少なくとも約30パーセント、最も好ましくは、第1の領域より少なくとも約70パーセント長い。
伸長可能なウエブ60は、従来技術の同一の成形されないウエブより小さいポアソン側方収縮効果を呈する。ここで使用する用語のポアソン側方収縮効果は、伸ばされるときに材料が横に収縮する作用を言う。好ましくは、本発明の伸長可能なウエブ60の側方のポアソン収縮効果は、伸長可能なウエブ60が20%伸ばされるときに、約0.4以下である。好ましくは、ポアソン側方収縮効果は、伸長可能なウエブ60が約40,50,60%の伸びを受けるときに、約0.4以下である。さらに詳細には、ポアソン側方効果は、20,40,50,60%の伸びを受けるときに約0.3以下である。
伸長可能なウエブ60において、矢印80によって指示される軸線方向の伸びが加えられる方向は、変形部74の第1の軸線76にほぼ直角である。軸線方向の伸び量は距離Dである。変形部74が第1の軸線76にほぼ直角な軸線の方向に伸びることができるので、伸長可能なウエブ60を伸長させる軸線方向に加えられる伸びの方向は、変形部74の第1の軸線76にほぼ直角である。
矢印80によって指示される軸線方向の伸びの方向は、変形部74の第1の軸線76のほぼ直角であるが、長手方向の成分を有する軸線方向の伸びは伸長可能なウエブ60の軸線方向に伸びる方向である。
第34図は、伸長可能なウエブ60を形成する平坦なベースポリマーフィルムの場合と同様の曲線710と共に本発明の成形ポリマーウエブ材料の抵抗力−伸びの曲線720の例示的なグラフである。抵抗力−伸び曲線720を参照すると、720aで示される最初にほぼ直線の小さい力対伸びの段階Iと、遷移領域720bと、壁を越えて成形ポリマーウエブ材料が追加的な永久的な変形を受ける抵抗力の壁に応答してかなり大きい力対細長い動きを呈する720cで示されるほぼ直線的な段階IIとを有する。
第34図で分かるように、伸長可能な網状組織を有するウエブ60はウエブ60の長手方向の軸線に平行な方向に伸びるときに制御された複数段階の動きをする。抵抗力対伸びはこの動きを呈しない曲線710と比較すると、曲線720の段階I(720a)と段階II(720c)の間の大きな差である。第32図を参照するときに、ウエブ60が第30図の矢印80によって指示された軸線方向の伸びを受けるときに、短い表面通路長さL1を有する第1の領域64は、最初の抵抗力の大部分を段階Iに対応する伸びが適用される。段階Iにある間、第2の領域66の変形部74は、伸びる平面の外側にあり、伸びに対する最小の抵抗を提供する。段階Iと段階IIとの間の遷移領域において、変形部74は加えられた伸びに整合する。段階IIにおいて、第33図に示すように第2の領域66の変形部74は伸びの平面に整合し、さらに伸びる場合にそれに抵抗する。第2の領域66は、さらに伸びる場合に第2の抵抗力として寄与する。伸びに対する第1と第2の抵抗力は、全体の抵抗力PTを提供する。この抵抗力PTは第1の領域64によって提供される抵抗力より大きい。従って、段階IIの力と伸びの曲線の傾斜は、段階Iの力と伸びの曲線の傾斜より著しく大きい力の壁の特徴を示している。
抵抗力P1は、(L1+D)がL2以下であるときに抵抗力P2よりかなり大きい。(L1+D)がL2以下であるときに、第1の領域64は、最初の抵抗力P1を与え、次の等式を満足する:
P1=(A1★E1★D)/L1
(L1+D)がL2より大きいときには、第1及び第2の領域は、組み合わされた全体の抵抗力PTを伸びDに適用し、次の等式を満足する:
PT=(A1★E1★D)/L1+(A2★E2★ L1+D−2)/L2
ここで★は乗算符号を表す。
段階Iではウエブ60の利用可能な拡張を考慮しながら最大伸びが生じる。利用可能な拡張は、力と伸びの曲線720を検査することによって有効に決定される。段階Iと段階IIとの間の遷移領域で曲がる点は利用可能な拡張のパーセント伸びの点である。利用可能な拡張の範囲は、約10%またはそれ以上で変化し、弾性状の応答の範囲は、使い捨て吸収材製品では有効なものであり、第2の領域66の表面通路長さL2が第1の領域64の表面通路長さL1を越え、ベースフィルムの特性によって大きく制御されることができる。非常に大きな力がウエブ60のパーセント伸びに等しいベースフィルムのパーセント伸びを達成するのに必要になる。段階Iの適当な程度は、張力が加えられない状態で通路長さL1及びL2を調製することによって所望に制御することができる。段階Iの力−伸びは、第1の領域64の幅、厚さ、空隙及びベースフィルムの特性を調製することによって制御することができる。
第30図に示す伸長可能なウエブ60は、伸びる方向に加えられる力が除去され、伸長されない状態まで戻るときに、降伏点まで伸びないかぎり弾性状の動きを示す。伸長可能なウエブ60は、その能力を回復する能力を失うことなく複数回伸びを行うことができる。
伸長可能なウエブ60は軸線方向に容易に伸びることができるが、変形部74の第1の軸線76にほぼ直角な方向において、伸長可能なウエブ60の一部が、変形部74の第1の軸線76にほぼ平行な方向に比較的に非伸長性である。変形部74に付与される弾性変形は、変形部74を1つの方向、すなわち、変形部74の第1の軸線にほぼ直角な方向に伸ばすことができるが、伸びの方向に直角な方向において、変形部74の第1の軸線にほぼ直角な方向においては比較的に非伸長性である。他の実施例のおいて、伸長可能なウエブ60は、中央から外側に伸びる第1の領域64と、伸長可能なウエブ60をさらに一方向に伸ばすことができるように中心の周りに同心円状に配置された第2の領域66とを有する。
伸長可能なウエブ60を伸ばすために必要な伸長力の量は、伸長可能なウエブ60を形成するベース材料の固有の特性、非変形領域64の幅及び空隙に依存し、より狭い及び広い非変形領域64は、所望の伸長性を達成するために小さい伸長力を必要とする。非変形領域64の第1の軸線68(長さ)は、第2の軸線69(幅)より大きいことが好ましく、好ましい長さと幅の比は5:1と300:1との間である。
変形部74の深さと数は、本発明の伸長可能なウエブ60を伸ばすために必要な力または伸びを制御するように変化する。好ましい実施例において、変形部74は、5.0×12×0.75インチの外形を有する2つの剛性プレートによって形成される。各プレートの一方の面は、一連のかみ合い歯であり、かみ合い歯は、断面がほぼ3角形であり、底部が0.030″で頂部まで傾斜し、頂点が0.008″の半径である。1つのプレートの歯を有する側において、互いに平行で均一な間隔の歯に直角に一連の溝が形成されている。これらの溝は、0.031″の幅で、プレートの全体の長さにわたって連続し、0.25″の距離の間隔である。これらの溝は、変形されたウエブの変形されない領域に対応する。
好ましいLLDPEベース材料は、均一に圧力を配分するためにプレートよりも大きいプラテンを有する液圧プレスのプレートの間に配置される。プレートは、少なくとも4,000ポンドの荷重でLLDPEベース材料を圧縮する。ついで、変形されたウエブ材料がこれらプレートの間から取り出される。
上述したような伸長可能な材料シートは、側方包囲部材52を形成する。側方包囲部材52は、従来のフラップより小さい。好ましくは、側方包囲部材52の寸法は、着用者のパンティのクロッチ領域の寸法の幅に関連する。パンティのクロッチ幅は、クロッチの最も狭い点で測定して平均約65乃至70mm(約11/4インチ)である。しかしながら、パンティクロッチの幅は、約2インチ(約5cm)から約11/4インチ(約11.4cm)の幅で変化する。従来のフラップの最も小さい幅は、既存の製品にある小さいタブ状のフラップにおいて約5インチ(約12.7cm)である。
これを考慮すると、側方包囲部材52の幅は、着用者のパンティの下側に折り曲げられるときに互いに重なるように大きくてはならない。側方包囲部材52の寸法は、生理用ナプキン20の主本体部分21の境界に関連して表される。例えば、側方包囲部材52の幅は、主本体部分21の長手方向側縁22の最も内側の点R(すなわち、長手方向の中心線に最も近い点)から側方包囲部材52の遠位縁53までのx−y平面の距離D1として表すことができる。好ましくは側方包囲部材52は、生理用ナプキン20の主本体部分21の最も内側の部分から約11/4インチ(約3cm)以下の距離伸びている。さらに好ましくは、側方包囲部材52は、主本体部分21の最も内側の点から約1インチ(約2.5cm)、約3/4インチ(約2cm)、約0.5インチ(約1.25cm)の距離伸びている。
側方包囲部材52の幅は、側方包囲部材52が反対方向側方に伸びるとき、遠位縁から遠位縁までの距離で特定することができる。このように表す場合には、一方の遠位縁から他方の遠位縁までの側方包囲部材52の幅(パンティカバー部材100の幅)は、約5インチ(約12.7cm)以下、さらに好ましくは、11/4インチ(約12cm)以下である。側方包囲部材52の最小幅は、その幅がパンティクロッチより大きいと仮定すれば、約5/2インチ(約6.4cm)、約3インチ(約7.6または8cm)または約7/2インチ(約9cm)である。側方包囲部材52の幅の好ましい範囲は、約7/2インチ乃至約19/4インチの範囲である。さらに好ましくは、側方包囲部材52の幅は、約4インチ(約10cm)乃至約9/2インチ(約11.5cm)である。
側方包囲部材52は、大きな範囲で長さが変化する長さ(長手方向の寸法)を有する。側方包囲部材52の長さは、互いにまたは着用者の下側に取り付けられる公知のフラップの長手方向の寸法と少なくとも同じ寸法が好ましい。従って、側方包囲部材52は、主に生理用ナプキン20の主本体部分21の中央領域32から伸びている。別の案として、側方包囲部材52は、主本体部分21の長さと同じ長さかまたはそれより長い。しかしながら、生理用ナプキン20に主本体部分21より短い長さの側方包囲部材52を適用することはコストの点から好ましい。なぜならば、このような生理用ナプキン20は、製造するのに少ない材料を必要とするからである。
パンティカバー部材100は、着用者のパンティの縁部を自動的に包囲し、その周りの所定の位置に配置するために追加的な特徴を有していなければならない。例えば、パンティカバー部材100を形成する伸長材料シートの少なくとも一部は、低い戻り力と高い設定を有する材料からなることが好ましい。この材料は、伸長したときに、それらが伸長されない寸法まですべての方向に戻らない材料である。
側方包囲部材52が大きい設定を有する材料から形成されるとき、側方包囲部材52は、着用者のパンティのクロッチの周りに適合するように拡張することができる。大きい設定は側方包囲部材52による着用者のパンティの収縮またはパンティの下側からの戻りを小さくする。
ここに使用する用語の設定は、元のサンプルの長さの百分率として指示された張力を適用し除去した後のサンプルに残る永久的な変形量を言う。手順及び装備は次のようなものである。特に断らない限り、ここで説明した内容は、テストの前に2時間にわたって73°F(23℃)の温度で50%の相対湿度の室内に放置したサンプルで実行される。
材料の設定は、10インチ/分(25cm/分)のクロスヘッド速度を使用してインストロンモデル試験装置において1″の幅×4″の長さ(2.5cm×10cm)の材料サンプルを所定の張力まで引っぱることによって決定される。このサンプルは、長さ方向軸線がサンプルの長い寸法に平行になるようにインストロングリップに取り付けられる。サンプルのゲージ長さ(把持点の間の距離)は2″(5cm)である。この特定の試験に使用される張力は、30%(すなわち、2″(5cm)のサンプルが2.6″(6.6cm)まで引っぱられ、その状態で30秒保持される。ついで、把持点の間の距離は、2″(サンプルに0%の張力)に戻され、60秒この位置で保持される。ついで、このサイクルは繰り返される。百分率の設定は、伸びに対する力が第2サイクルの間にゼロより大きくなる張力軸の第1の点として決定される。これは第27図に示される。3つのサンプルの平均の百分率の設定が報告される。伸長性材料は、10%以上の張力、さらに好ましくは、15%,20%,25%,30%(30%の設定の変形が永久である)の張力以上の設定である。
また、側方包囲部材52は着用者のパンティ側方を包囲し戻りがなくパンティの弾性体の周りに折り曲げることができるいくつかの特性を有する。これらの特性は、縁部圧縮及び折り曲げ保持に対して低い戻り力、抵抗である。
戻り力は次のように測定される。1″×4″(2.5cm×10cm)のサンプルは、サンプルの長さ方向の軸線が材料の最も低い係数(最も小さい力で最も大きい伸長性)の方向になるように試験する材料から切断される。サンプルは力ゲージと、サンプルの伸びを測定するスチール定規と、2″(5cm)(ゲージ長さ)の距離でサンプルを保持する2つのクランプを有する固定部に取り付けられる。クランプの一方は力ゲージに取り付けられ、クランプの他方は昇降可能なラブジャッキに取り付けられる。装置全体は、98°F(37℃)のオーブンセットに配置され、サンプルは2つのグリップの間に把持される。サンプルは30%の張力(例えば6.6cm)に引かれ、この状態で5分間保持される。このサンプルの張力は、25%まで小さくされ、戻り力が25%のとき力ゲージの力が報告される。これは製品の着用中に材料に配置される温度と張力をシミュレーションするためである。3つのサンプルの平均の戻り力が報告される。戻り力は約100グラム、好ましくは、約50グラム以下、最も好ましくは、約25グラム以下でなければならない。
用語の縁部圧縮に対する抵抗は、側方包囲部材52の圧縮に対する抵抗を言う。詳細には、縁部圧縮は、側方包囲部材52が伸長されて平坦な延長部を形成し、力が側方包囲部材52の平面に垂直に適用されるときに側方包囲部材52の材料がよじれる傾向を言う。縁部圧縮に対する抵抗は、側方包囲部材52の遠位縁53に直角にプレートまたはブロック115を配置し、側方包囲部材の平面に直角なブロックに力を適用することによって測定することができる。この特性は重要である。側方包囲部材52のの特性が不十分であるならば、着用中に、側方包囲部材52に着用者のパンティの弾性体による力が適用されたとき側方包囲部材52がよじれるからである。側方包囲部材52は、約5グラム以上、好ましくは約7グラム以上、さらに好ましくは約10グラム以上あるいは約15グラム以上の抵抗が好ましい。
縁部圧縮テストは、シンテク社によって製造されたTestwork(登録商標)のソフトウエアと調和する圧縮ロードセルを備えているインストロンモデル1122を使用する。テストするためのすべてのパラメータは、コンピュータプログラム、例えばクロスヘッド速度、ストレインアップ、ストレインダウンに特定される。また、データの収集、データの分析及びグラフの形成のすべてがテストワークによって行われる。
9mm×25mmのサンプルが、側方包囲部材52の遠位縁53がサンプルの25mmの縁部に平行になるようにパンティカバー部材100から切断される。サンプルは、長い縁部をガラススライドに直立して(ガラススライドの面に垂直に)接着される。ガラススライドはサンプルホルダと称される。サンプルホルダは、クロスヘッドの上のプラットフォームに配置される。クロスヘッドの速度は10インチ/分(25cm/分)に設定される。T形バーが圧縮セルに取り付けられ、クロスヘッドは、0.5グラムの負荷がサンプルに加わるまで上昇する。ゲージ長さはこの点でゼロに設定される。クロスヘッドは、3mmの距離まで移動し続ける。次にクロスヘッドはゼロの伸びまで戻り、このサイクルが繰り返される。2つのサイクルの最大の力は記録される。5つのサンプルの平均値は、縁部圧縮として報告される。これは第28図に示されている。
折り曲げ保持性とは、側方包囲部材52がパンティクロッチの周りに折り曲げられた後に所定に位置にある能力を言う。
折り曲げ保持性は、次の手順によって測定される。まず第1に側方包囲部材52がパンティクロッチの周りに折り曲げられる。つぎに、折り曲げられた側方包囲部材52は、平坦な面の上に折り曲げ側を上に配置される。折り曲げられた側方包囲部材52の上に105グラムの重りが5分間付加される。このテストは98°Fで行われる。この重りが取り外された後に、側方包囲部材52は折り曲げられた部分が折り戻される。側方包囲部材52の折り戻される量は、重りを取り除いた30秒後に側方包囲部材52と平面との間に形成される角度を測定することで測定される。側方包囲部材52は、側方包囲部材52と平面との間に形成される角度が小さければ小さい程よい折り曲げ保持性を有する。側方包囲部材52は、約100°以下、さらに好ましくは、約90°以下、さらに好ましくは、約45°以下、最も好ましくは、約20°以下の折り曲げ保持性を有する。
特に好ましい実施例において、側方包囲部材52は、少なくとも一部にアルミフォイルまたはサランラップのようなデッド折り曲げ特性を有する材料から成り、側方包囲部材52は、折り曲げた後に折り戻される傾向がほとんどない。
第1図乃至第5図に示す好ましい実施例において、パンティカバー部材100は、隔離部材102と共に使用される。隔離部材102は、主本体部分21とパンティカバー部材100との間に配置され、ゆるい材料を有する生理用ナプキンを提供する。これは、パンティが身体から離れるように引かれたときに主本体部分21が身体にさらに接近するようにパンティカバー部材100を切り離すことを可能にする。
また、隔離部材102は、パンティカバー部材100を生理用ナプキン20の主本体部分21に結合するために使用することができる。これは、主本体部分21の1つ以上の部材が着用者のパンティより非伸長性であるかまたは伸長しないときに、着用者のパンテイと共に伸長する生理用ナプキン20をつくることが望ましいときに重要である。
第1図乃至第5図は、隔離部材102が生理用ナプキン20のバックシート40の位置にある実施例を示している。第1図乃至第5図に示す隔離部材102は、少なくとも長手方向に伸長可能な不織ウエブからなる。第1図乃至第5図に示す実施例の主本体部分21は、吸収コア42と隔離部材102との間に液体不透過障壁(図示せず)を有することが好ましい。他の実施例において、生理用ナプキン20は、従来のバックシート40を有し、隔離部材102は、バックシート40に結合される別の部材である。隔離部材102は、バックシート40に加えて使用される場合には液体透過性である。他の実施例において、隔離部材102はバックシート40と置換することができる。この場合、隔離部材102は液体不透過性であることが好ましい。
パンティカバー部材100は、上述したように別々の点で生理用ナプキン20の主本体部分21(第1図乃至第5図に示す実施例の場合隔離部材102)に結合される。パンティカバー部材100を形成する伸長材料シートは、適当な取付機構108によって隔離部材102に結合することができる。適当な結合機構108は、接着剤等を含むがそれには制限されない。
第1図は、パンティカバー部材100を隔離部材102に取り付ける1つの方法を示す。取付機構108は、長手方向の中心線Lの一部に沿って配置された大きな接着剤領域104と、生理用ナプキン20のコーナー27の小さい接着剤領域106とを有する。これらの接着剤は、伸長可能であるかまたは非伸縮性である。大きな接着剤領域104は、適当な模様の接着剤を有する。大きな接着剤領域104は、接着剤の1つまたはそれ以上のストリップ、パッチ、点または線を有する。大きな領域104の接着剤ストリップは間断的か連続的である。大きな接着剤領域104の長さ及び幅は変化する。大きな接着剤領域104は、横断方向の中央線Tに沿って配置された小さいパッチから生理用ナプキン20の長さ近くに伸びる領域まで大きさが変化する。第6図に示す実施例の大きな接着剤領域104は、約6インチ(約15cm)の長さである。大きな接着剤領域104は、狭い幅から広い幅まで変化することができる。
次の説明は、大きな接着剤領域104及び小さい接着剤領域106のような取付機構の形状を選択する際に関連する要因のいくつかを説明する。
生理用ナプキン20は、パンティカバー部材100と主本体部分21との間に他の形状の取付部を設けることができる。取付機構のいくつかの形状は、第17図乃至第20図に示す。第17図乃至第20図は、生理用ナプキン20の主本体部分21より長手方向に短いパンティカバー部材100のいくつかの例を示す。第17図は、長手方向の中心線Lを中心とする矩形領域またはブロック形である取付機構108を示す。第18図は、長手方向に伸びる2つのストリップの形である取付機構108を示す。各ストリップは長手方向の中心線Lの両側にある。ストリップは、長手方向に伸びている適当な形状である。適当な形状は、直線ストリップ、曲線ストリップ、間断ストリップ等のような形を含むが、それには制限されない。ストリップは、主本体部分21の長手方向側縁22の内側に配置される。
第19図は、横断方向に伸びている2つのストリップの形の取付機構を示す。このストリップは、横断方向の中心線Tの両側にある。これらのストリップは、パンティカバー部材100の横断方向の端縁100Dに配置されている。第20図は、第19図に示すものと同様な2つのストリップと2つの横断方向のストリップを接続する長手方向の中央ラインを通る中央のストリップとを有するI字形のブロックの取付機構を示す。第19図及び第20図の取付機構は、生理用ナプキン20の主本体部分21がパンティカバー部材100から外れることができ、パンティカバー部材100を内側に引くことなく主本体部分21の中央領域32で主本体部分21を内側に束ねることができる利点を有する。
第1図乃至第5図に示す好ましい実施例の説明を参照すると、隔離部材102を設計する際に計算することが好ましいいくつかの要因がある。このような実施例がほぼ非伸長性である主本体部分21を備えているとき、ここに示したパンティカバー部材100の適当な作用を行う重要な寸法は第1図に示す寸法D2である。寸法D2は、第1図に示すような長手方向または側方に測定することができる。寸法D2は、隔離部材102が生理用ナプキン20の非伸長性主本体部分21に結合される点Pから隔離部材102が非伸長性パンティカバー部材100に結合される点Qまでの寸法である。この実施例において、主本体部分21が非伸長性または小さい伸長性部材を有するならば、隔離部材102は、生理用ナプキン20の周囲のシーム90で生理用ナプキン20の非伸長性部材に結合される。
寸法D2は、生理用ナプキン20のパンティカバー部材100の伸長材料シート及び主本体部分21の伸長特性が切り離される量に影響するから重要である。特定の生理用ナプキン20に必要な寸法D2は、生理用ナプキン20のすべての関連部分の材料の相対的な伸長性に依存する。寸法D2に関連する生理用ナプキン20の部分は主本体部分21の非伸長性材料、パンティカバー部材100の伸長材料シート、及び隔離部材102を含むがそれには制限されない。例えば、隔離部材102が極端に伸長性を有する場合には、隔離部材102は、パンティカバー部材100の伸長材料シートと主本体部分21の非伸長性材料との間の十分なゆるみ量をつくるために大きなD2の寸法を必要としない。
また、寸法D2は、生理用ナプキン20を着用者のパンティに取り付けるために使用される取付機構の寸法に依存する。この理由は、スラック材料がパンティのファスナの縁部とパンティカバー部材100の伸長材料シートが隔離部材102に結合される位置との間でパンティカバー部材100の伸長材料シートの部分に存在する。好ましくは、ここに説明した実施例において、D2は、約5mm以上、さらに好ましくは、約10mm以上、最も好ましくは、約15mm以上である。D2の上限は、点Qが生理用ナプキン20の中央線の交点Iを越える大きさではない。
第4図及び第5図は、第1図乃至第3図に示すパンティカバー部材100を有する生理用ナプキン20が伸長したときに起こることを示している。パンティカバー部材100の伸長材料シートは、着用者の下着Uと共に伸長する。第4図は、生理用ナプキン20の端部領域28及び30は生理用ナプキン20を側方から見たとき上方に湾曲することを示す。これは、生理用ナプキン20に全体的に湾曲した長手方向の輪郭を提供する。第5図は、生理用ナプキン20が端面から見たときにサドル形状をしていることを示す。第4図及び第5図に示す特定の曲率はパンティカバー部材100の伸長材料シートと隔離部材102との間の取付機構の形状から起こる。他の伸長形状を形成するために他の取付機構も使用することができる。
パンティカバー部材100は、パンティを引き上げる簡単な動作によって着用者のパンティの側部を自動的に包囲する。パンティカバー部材100の特徴に関連していくつかの追加的な事項がある。
第1に、パンティに従来のフラップを有する生理用ナプキンを配置して引っ張り上げることは、本発明の生理用ナプキン20の自動的に包囲が維持されるという特徴を提供しない。従来のフラップは、伸長性を有せず、パンティに適合しない。従来のフラップは、小さい戻り力及び大きい折り曲げ保持力を有していない。そのため、従来のフラップは、パンティの周りを包囲する場合に、パンティの周りに一致して固定されない。さらに、従来の寸法のフラップは、着用中に一部がパンティに下に垂れ下がってしまう。この垂れ下がる部分は、パンティの下側を越えるように移動する。他方、本発明の側方包囲部材52は、パンティの弾性体収容縁部の周りを包囲するために十分ではあるが、広くはない理想的な広さの幅を有する。側方包囲部材52の伸長性と側方包囲部材52の寸法は、着用中に側方包囲部材52が長手方向の内側に束になる傾向を小さくする。
留意すべき第2の事柄は、パンティの縁部の周りを包囲しない側方包囲部材52の長手方向の端部の外側に配置されたパンティカバー部材100の部分が重要な作用をすることである。これらの部分は、第1図に参照符号52′として示される。生理用ナプキン20は、これらの非包囲部材部分52′が着用者の脚のひだの領域にそれらの方法を自然に作用させることができ、着用者の身体に対してガスケット効果を提供するように構成されることが好ましい。これは、パンティカバー部材100が着用者のパンティが汚れることを防止する特別な保護を行う。これは、パンティカバー部材100が約150乃至200mmの間にあるとき、またはパンティカバー部材100が200mmより長い主本体部分21を有する生理用ナプキン20の場合、主本体部分21の長さの約90%までのときに真実である。
非包囲部分52′のガスケットの利点は、生理用ナプキン20の構造に関連するいくつかの要因に寄与する。側方包囲部材52が、パンティの縁部の周りを包囲するとき、非包囲部分52′は、張力で保持される。非包囲部分52′は、パンティの弾性体によって一端が包囲され、他端が生理用ナプキン20のコーナー27に設けた小さい接着剤領域106によって保持される。これは、非包囲部材52をさらに直立して簡単に折り戻らないように、ガスケット状の構造を形成する。
非包囲部分52′によって提供された利点は、パンティカバー部材100が不織材料の身体側面を有するとき高められる。不織材料の身体側面を有するパンティカバー部材100は、非包囲部分52′がガスケット作用を行うとき、着用者の身体に接触する皮膚になじむ表面を備えたパンティカバー部材100を提供する。
上述したように、パンティカバー部材100は、生理用ナプキン20の主本体部分21と着用者の下着との間の伸長可能な(または拡張可能な)連結部を提供する。パンティカバー部材100は、着用者の下着の伸長に適応する能力を伸長可能な生理用ナプキン20に提供する際に有効である。パンティカバー部材100は、ここに説明する伸長性の他の利点を提供する際に有効である。パンティカバー部材100は、伸長可能であり、従って、米国特許出願第07/915,133号(PCT公開番号93/01785)に説明されているような種々の伸長可能な取付装置が考慮される。
第29図、第35図及び第36図は、上述した弾性体を付加することなく、弾性状の動きを呈する伸長可能なウエブ60を有するパンティカバー部材100を備えた生理用ナプキン20の実施例の非制限的な例である。
第29図は、第2図の断面図と同様の角度からとられた断面図であり、この断面図は、パンティカバー部材100を有する生理用ナプキン20の実施例を示している。パンティカバー部材100は、2つの不織ウエブ126,128と、弾性体を付加することなく弾性状の動きを呈する伸長可能なウエブ60との積層体からになる。伸長性ウエブ60は、長手方向に整合された長手方向の軸線を有する。しかしながら、他の好ましい実施例において、伸長性ウエブ60の長手方向の軸線は、横断方向または長手方向と横断方向との間のある方向に整合していてもよい。他の実施例において、伸長性ウエブ60は、ここに説明するように二方向以上の方向に伸長可能であってもよい。
種々のタイプの不織ウエブは伸長性ウエブ60と共に使用することができる。不織ウエブは、P−8と称されるマサチューセッツ州のワールポロのベラティック社から得ることができる19.6g/平方ヤードの基礎重量を有するカード加工され、熱結合されたポリプロピレン不織ウエブ、または1988年11月1日にメジソンに発行された米国特許第4,781,710号に示されている模様がエンボス加工されて、P−8と称されているベラティック社から得ることができる23g/平方ヤードの基礎重量を有するカード加工、熱結合されたポリプロピレン不織ウエブである。
積層体を形成する層は、積層体が所望の伸長性を提供する適当な方法で一体に結合することができる。第29図に示すように、積層体の個々の層は、伸長可能なウエブ60と不織ウエブ126,128との間に適用される接着剤によって一体に結合される。この目的のために使用される接着剤は、適当なタイプの接着剤であり、非伸長性または伸長性である。図面に示す特定の実施例において、接着剤は、螺旋パターンに適用されたウイスコンシン州のワウワウトサのフィンドレィ社から市販されているエラストマー圧力感応伸長接着剤#2031である。
適当な形態の接着剤の適用は、1986年3月4日にミネトラ等に発行された米国特許第4,573,986号に示された接着剤フィラメントの開放パターンの網状組織、または1975年10月7日にスプラーゲに発行された米国特許第3.911,173号、1978年10月22日にジッカ等に発行された米国特許第4,785,996号、1989年6月27日にウエレニックに発行された米国特許第4,842,66号に示された装置及び方法によって示された螺旋パターンに巻かれた接着剤のフィラメントのいくつかの線を有するフィラメントの開放したパターンの模様の網状組織である。
第29図、第35図及び第36図に示す実施例の各々に接着剤が適用される層の領域は、同様である。上方の不織層126は、2つの長手方向を部分にスリットを有する。不織層126の生理用ナプキン20の長手方向の中心線Lに接近した長手方向を向いた部分の端部126C′は、図示したように、主本体部分21に結合される境界領域130を形成するように折り返えされる。主本体部分21の長手方向の縁部22に隣接して主本体部分21に不織層126の長手方向を向いた境界領域130を接着するために接着剤バンド132が適用される。上層の不織層126の長手方向を向いた部分の他端126C″は、伸長可能なウエブ60の長手方向の側縁に沿って配置された接着剤バンド134によって伸長可能なウエブ60の領域に固定される。下方の不織ウエブ層128は、伸長可能なウエブ60の下着側の面60Bを基本的にカバーする接着剤の螺旋パターン136によって伸長可能なウエブ60の下着側の面60Bに接着される。
第35図は、1つの不織ウエブ126が伸長可能なウエブ60の周りを包囲して生理用ナプキン20のパンティカバー部材100を形成する生理用ナプキン20の他の実施例の概略断面図である。この実施例において、伸長可能なウエブ60は、伸長されることが好ましく、伸長可能なウエブ60が伸長状態にある間に不織ウエブ126を伸長可能なウエブ60に取り付ける。第35図に示す実施例において、ウエブ126は、伸長可能なウエブ60の下着側の面60Bを完全にカバーしていない。この場合において、接着剤の螺旋パターン136の適用は、伸長可能なウエブ60の下着側の面60Bの露呈部分から除かれる。接着剤の螺旋パターン136は伸長可能なウエブ60の露呈された下着側の面68Bに適用され、パンティ固定接着剤として使用することができる。
第35図に示す構成のいくつかの利点がある。伸長可能なウエブ60の周りを不織ウエブ126で包む1つの利点は、柔らかい柔軟な縁部のループ部分140をパンティカバー部材100に提供することである。伸長可能なウエブ60の縁部を包むことは、縁部に強度と抵抗を付加する。これは重要である。なぜならば、伸長性ウエブ60自身は、適当に補強されない限りパンティカバー部材100として使用するとき第1の未変形領域64に沿ってそれ自身を折り曲げる傾向があるからである。
さらに、パンティカバー部材100の露呈された下着側に面する部分は、不織材料の使用量を少なくして材料のコストを節減する追加的な利点を有する。この構成は、側方包囲部材52が不織材料が向く方向には無関係な(不織布材料がどのように伸長するかは無関係に)伸長性を有するようにする。この後者の利点は、積層体が伸長性ウエブ60の伸長性によって伸長可能になることを可能にする。不織ウエブ126は、伸長可能なウエブ60が伸長したとき、伸長可能なウエブ60に取り付けられる。伸長可能なウエブ60の張力が開放されたとき、ひだを付けた領域が不織ウエブ126に形成される。積層体が伸長したとき、伸長可能なウエブ60と不織ウエブ126のひだを付けた領域が、直線状に広がって所望の伸長性を提供する。
第36図は、縁部硬化部材150を備えているパンティカバー部材100を有する生理用ナプキン20の概略断面図を示し第37図は、パンティカバー部材100の平面図を示す。縁部硬化部材150は、パンティカバー部材100の長手方向の縁部100Cの近傍に配置された1つ以上の部材であり、パンティカバー部材100の側方包囲部材52のしわまたは巻き込みを小さくする。
縁部硬化部材150は側方包囲部材52が受ける望ましくない傾向を小さくする適当なタイプの部材である。縁部硬化部材150は、パンティカバー部材100の縁部に正確に配置されることが望ましいが必ずしもそうする必要はない。縁部硬化部材150は、パンティカバー部材100の長手方向側縁100Cに隣接して配置されることが必要なだけである。縁部硬化部材150は、横断方向、長手方向、または長手方向及び横断方向の間である方向を向いている。縁部硬化部材150は、よじれに対して抵抗するが、側方包囲部材52の伸長、着用者のパンティの周りに側方包囲部材52を包むことには干渉しないような十分な可撓性を有する。
縁部硬化部材150は、適当な形状である。縁部硬化部材150は、パンティカバー部材100に取り付けられる別の部材であってもまたはパンティカバー部材100と一体であってもよい。縁部硬化部材150が別の部材である場合には、縁部硬化部材150は接着剤のような適当な手段によってパンティカバー部材100に取り付けられる。縁部硬化部材150は、熱または圧力を使用した機械的な手段によってパンティカバー部材100の一体的な部材として形成される。別の案として、縁部硬化部材150は、伸長可能なウエブ60の一部を変形するか、伸長可能なウエブ60の領域から変形または非変形領域を無くすことによって形成することができる。
パンティカバー部材100の各長手方向の側縁100Cに沿って配置された3つの横断方向を向いた弾性フォームストリップからなる縁部硬化部材150を第37図に示す。弾性フォームストリップは、パンティカバー部材100の横断方向の中央線に沿って配置された中央ストリップと、中央ストリップから約1インチ(2.5cm)離れた2つの外側ストリップからなる。縁部硬化部材150の好ましいフォーム材料はマサチューセッツ州のローレンスのボルテック社から販売されているVOLARAとして知られているポリエチレンフォームである。このストリップは約1/8インチ(0.32cm)の幅である。中央ストリップは約1インチ(約2.5cm)の長さであり、外側のストリップは1インチの長さよりわずかに小さい。ストリップは、上側不織層126と伸長可能なウエブ60との間に配置され、上側不織層126に接着剤で結合することによって所定の位置に保持される。
第38図は、別の構成の縁部硬化部材150を有するパンティカバー部材52を有する生理用ナプキン20を示す。第38図に示す実施例において、縁部硬化部材150は髪の毛のくし(またはE形構造)に似たフォーム部分を有する。縁部硬化部材150は、長手方向を向いた部分156から外側を向いて伸びている横断方向を向いた複数の歯154を有する。長手方向を向いた部分156は約2乃至4インチ(約5乃至10cm)の長さにある。歯154は、縁部の圧縮に対する抵抗を有する。長手方向を向いた部分156は、歯に曲げ抵抗及び安定性を負荷するバックボーンとして作用する。
F.生理用ナプキンを着用者のパンティに取り付けるファスナ
生理用ナプキン20の下着側の面20B(例えば、パンティカバー部材100の下着側の面100B)は、ファスナ(生理用ナプキンを着用者の下着面に取り付ける装置)44を有する。
第2図及び第3図は、生理用ナプキン20の主本体部分21の下の部分を下着のクロッチ領域に固定する中央パッドファスナ44を示す。接着剤ファスナは、この目的のためによく作用することが分かっている。この目的のために、この業界で使用される接着剤は、圧力感応接着剤を使用することが好ましい。適当な圧力感応接着剤は、センチュリー接着剤社によって製造されるセンチュリーA−305−IV、ナショナルスターチ社によって製造されるインスタントロック34−2823、3シグマによって製造される3シグマ3153、H.Bヒューラ社によって製造されるヒューラH−2238ZPである。適当な接着剤ファスナは、米国特許第4,917,697号に説明されている。
中央パッドファスナ44は、生理用ナプキン20の所望な特性に依存して多数の可能な形状をとることができる。第2図及び第3図は、長手方向の中央ラインLを中心にした伸長可能な接着剤の長手方向を向いた領域を使用する好ましい構成を示す。他の適当なファスナの構成は、1992年3月19日にパパ等の名称で発行されたPCT国際特許国際公開WO92/04000、オルセン等の名称で発行されたPCT国際公開WO93/01783号、オズボーン等の名称で発行されたPCT国際公開WO93/01785号に示されている。
着用者のパンティに伸長可能な生理用ナプキン20の下着面を望むならば、伸長性または非伸長性接着剤を依存して使用することができる特定の接着剤を使用する。伸長性接着剤を配置する生理用ナプキンの部分は伸長性である。非伸長性接着剤を含む生理用ナプキンは、非伸長性接着剤パッチの間で伸長することができる。従って、非伸長材料を使用するならば、生理用ナプキン20が接着剤パッチの間で伸長するように間断的な点や間断的なストリップ等を含むがそれには制限されない間断的な形状で適用されることが好ましい。接着剤が伸長性である場合には、接着剤は、上方の形状で連続した間断的なパターンで適用することができる。接着剤が伸長性である場合には、表1に説明するような生理用ナプキン20と同じ量伸びることが好ましい。
適当な伸長性接着剤は、それ自身公知の伸長性着剤及び伸長性接着剤とバックシートの組み合わせである。他の公知の伸長性接着剤を使用することができる。適当な伸長性接着剤とバックシートの組み合わせは、オハイオ州コビングトンのシグマ部門のアンカーコンチネンタル社から市販されている3シグマ2474のような伸長性バックシート材料に使用する非伸長性接着剤、ミネソタ州セントポールのミネソタマイニング及び製造者から市販されている3MXPO−0−014のような弾性伸長性接着フィルム、または低い弾性のフィルムに3M接着剤1442のようなスプレー接着剤を有するがそれには制限されない。
さらに接着剤の代わりにまたそれに加えて他のタイプのファスナを使用することができる。これらのタイプのファスナは、上述した特許刊行物に示されたものと同様なパターンに配置されていることが好ましい。このようなファスナは、1990年8月7日にバトレルに発行された米国特許第4,946,527号、1991年10月22日及び1992年5月26日にトーマス等に発行された米国特許第5,058,247号及び5,116,563号及び1990年8月8日に発行されたEPO特許出願第0381087号、またはコープマンに発行された米国特許第4,166,464号に示されたものと同じカテゴリーにおいて高係数の摩擦フォーム、摩擦材料の他の高い係数の摩擦材料、リンカー等に発行された米国特許第4,834,739号及びゴッセン等に発行された米国特許第5,011,480号を含むはそれには制限されない。またこれらのファスナは、米国特許出願第07/915,133号(PCT国際公開93/01785)に示されている。
上述したように、側方包囲部材52は、パンティに固定するために、ファスナを備えることなく包囲し固定しなければならない。しかしながら、本発明の実施例は、追加的な保証のために追加的なファスナを有する。追加的な側方包囲部材ファスナ45は、ここで説明したタイプの固定材料である。
追加的な側方包囲部材ファスナ45は、側方包囲部材52がパンティのクロッチ部分の縁部の周りを包囲した後に所定の位置に留まる際に側方包囲部材52を補助する。側方包囲部材ファスナ45は、側方包囲部材52の遠位縁53に隣接して側方包囲部材52の下着面に配置することができる。第21図に示す他の実施例において、側方包囲部材52はフック49を有するストリップ45を備えている。この好ましい実施例において、ストリップ45に形成されたフック49は、ラジアル形状に配分される。このフック49は把持性を改良するために特定の方向を向けることができる。第21図における実施例において、フック49は、横断方向及び長手方向の中心線の交点に面するようにフックの口が向いている。
吸収製品の機械的なファスナの使用は、着用者の身体の動きに応答して移動する着用者のパンティによって生理用ナプキン20の下着側の面20Bに作用するせん断力を小さくすることによって特に有利であるとされている。着用者のパンティの織地に係合する機械的なファスナは、パンティと共に移動してこれらのせん断力によって生じる問題を小さくする。機械的な固定装置は、織物(典型的には編布または織布のヤーン)に係合するフック49を有する。機械的な固定装置は、着用者のパンティ弾性体の上部をカバーする織物に係合する。織物は、パンティの弾性体の双方かまたはパンティの弾性体をカバーする。
パンティの弾性体またはその近傍及び生理用ナプキン20の主本体部分21の端縁のような他の場所での機械的な取付部材の使用は、接着剤ファスナの使用と関連していくつかの問題をなくす。機械的なファスナは、着用者の身体の体毛に接着する接着剤の問題を起こさない。また、第22図に示すように、着用者のパンティの脚部弾性体Eはパンティが着用者がパンティを着用するときに伸長する。これは、弾性体Eが着用者の身体に対して力FEを及ぼすようにする。これらの力FEは、着用者の力に対する側方包囲部材52の一部に対して正規の力成分を提供する。この正規の力成分は、機械的または摩擦的な取付手段をさらに有効にするために使用することができる。正規の力は、着用者のパンティの織地にひっかける際にフックを有する機械的なファスナを補助する。理想的には、正規の力は、パンティにフックを押し付けるために着用者がほとんど労せずして自動的にフックをパンティの織地にひっかけることができるようにする。
第23図に示す他の実施例において、パンティカバー部材100は、パンティカバー部材100が着用者の下着の形状に適応することができるようにその4つのコーナー120に切り込みを有する。この実施例は、生理用ナプキン20が日本の女性が通常着用するタイプの生理用ショーツと共に着用するときに特に有効である。切れ込みは、着用者の下着のクロッチ領域の下で動く際にパンティカバー部材100が側方包囲部材52を補助する。また、パンティカバー部材100は、接着剤のない2つの長手方向を向く領域128を除いて下着側をカバーする接着剤ファスナを有することが好ましい。接着剤のない領域128は、リリース紙をパンティカバー部材100の背面から剥離した後に、側方包囲部材52をパンティカバー部材100に折り曲げがときに、側方包囲部材52の部分をパンティカバー部材100に接着することを防止する。追加的に、接着剤のない領域128は、側方包囲部材52がパンティカバー部材100のこれらの部分に接着する傾向を小さくするための材料を備えることができる。
生理用ナプキン20を使用する前に、接着剤ファスナを使用する場合には、接着剤は、使用前にパンティのクロッチ部分の他の部分の表面に接着剤が付着することを防止するために除去可能なリリースライナでカバーする。適当なリリースライナは米国特許第4,917,697号に示されている。この目的のために通常使用される市販されているリリースライナは、ここで使用することができる。適当なリリースライナは、アクロシル社によって製造されるBL30MG−AシロックE1/0及びBL30MG−Aシロックス4P/0である。
特に好ましい実施例においては、接着剤ファスナ44は、接着剤をカバーするだけではなく、1985年12月3日にスワンソン等に発行された米国特許第4,556,146号に、また1993年5月27日にベルグ等の名称で刊行されたPCT国際特許出願WO93/09743号に説明されているような個々に詰められた生理用ナプキンと使用後に生理用ナプキンを配置するための容器とを適用するラッパによって保護されている。
本発明の生理用ナプキン20は、リリースライナを取り外し、パンティ内に配置し、接着剤44をパンティに接触することで、使用中、パンティ内の所定の位置に維持される。
次の例は本発明の実施例を示すものである。しかしながら次の例は、ここに含まれる吸収材製品の範囲を制限するものではない。

トップシート38は米国特許第4,463,045号によって製造され、長手方向の伸長性を付与するためにリングロール加工される。吸収コア42は、長手方向の伸長性のために、端部領域28及び30にスリットがあるが中央領域にスリットがない上述したような超吸収材料の積層体である。バックシート40はウイスコンシン州のフィンドレィ接着剤社によってフォーミュラ#198−338として製造された延伸接着剤フィルムである。
生理用ナプキン20は、マサチューセッツ州のワールポロの国際紙会社の1つの部門のベルテック社から市販されているクレープ加工されたBOUNTY(TM)紙タオル層と複数の伸長可能な不織材料層とを有する。1つの不織材料層は19g/平方ヤードの基礎重量を有するスパンレース不織材料層である。ベルテック社のP−8ポリプロピレン伸長可能な不織材料の2つのウエブと上述した寸法を有するエンボスプレートによって成形された伸長可能なウエブとが使用される。
生理用ナプキン20の主本体部分21の組立体は、次のようして行われる。
リングロール処理されたトップシート38を所定の寸法に切断する。テンプレートをトップシート38の底面側に配置し、フィンドレイ4031接着剤を螺旋状に適用する。保護リリースペーパーを有するフィンドレイバックシート40を平面上に配置する。スリットを付けた吸収ゲル材料(AGM)積層コア42をフィンドレイバックシート40上に配置する。クレープ加工されたBOUNTYテッシュを積層コアの中央に配置する。トップシート38をクレープティッシュ上に配置する。これら部材を固定して縁部を円滑にし、縁部をロール処理して密封する。バックシート40からリリースペーパーを剥離する。次にバックシート40の露呈された接着剤に(不織布が長手方向に伸長するように)スパンレースベルテック不織材料を配置する。PAのウイリアムスポートのロンザ社から市販されている0.01gのPEGOSPERSE表面活性剤をトップシート38にスプレーする。
パンティカバー部材100の組み立ては、次のようのようして行われる。
最下端の不織層128に使用される19.6グラム/ヤード基礎重量の不織材料(P−8材料)の第1ウェブを所定のサイズに切断する。不織材料の第1ウエブの全面に螺旋状にフィンドレイ接着剤2031を付与する。不織材料の第1ウエブの上に同じ寸法に切断された伸長可能なウエブシート60を配置する。伸長可能なウエブシート60の各長手方向側縁に沿って螺旋状にフィンドレイ接着剤2031の1インチ(2.5cm)幅のストリップを適用する。P−8材料の他のウエブを第1ウエブと同じ寸法に切断し、第2のウエブを長手方向の軸線に沿って半分に切断する。切断した2つのウエブ片を伸長可能なエブシート60の長手方向の軸線に当接するように伸長可能なエブシート60の上に配置する。P−8材料の上層の内縁を上層の残りの部分に反転するように折り曲げ、内縁がP−8の下層の遠位縁及び伸長可能なウエブ60から約25mmになり隔離部材として作用するプリーツを形成する。上層の各折り曲げ部分に上層の長手方向の縁部に沿って接着剤の1/4インチのストリップを適用する。2つの長さが60mmで幅が1/4インチの接着剤ストリップを主本体部分21の下着面に横断方向に横切るように適用し、接着剤ストリップを縦断方向の中央ラインから同じ距離で140mm離れるように配置する。主本体部分21の下着側の面にパンティカバー部材100を結合する。パンティ固定接着剤をパンティカバー部材100の下着側の面に適用する。
完成した製品の仕様は次のようになる。
主本体部分
主本体部分のパラメータ 仕様
パッド重量(g) 8.50±0.18
コア積層体重量(g) 2.54±0.09
パッド長さ(mm) 232±4
コア積層体長さ(mm) 201±1
中央のパッド幅(mm) 85±1
中央のコア幅(mm) 65±1
パッド厚(0.13psi) 0.11±0.01
コア厚(0.13psi) 0.074±0.003
主本体部分の部材 仕様
ポリエチレンフォームドフィルムトップシート 9″×5″
フィンドレー接着剤フィルムバックシート 9″×5″
クレープBOUNTY紙タオル 成形
PFA(パンティ固定接着剤) なし
PEGOSPERSE 0.01g
ベラテックスパンレース不織材料
(19g/平方ヤード) 9″×5″
AGMスリットコア非スリットセンター全体 65mm×193mm
コア重量2.5g;0.7gAGMを含む 23/4″
フィンドレィ4031(接着剤) 0.05g
隔離層/パンティカバー部材
パラメータ 仕様
全長(mm) 140±5
全幅(mm) 108±2
プリーツ幅 18±5
部材 仕様
ベラテックP−8不織材料布
(19.6g/平方ヤード2層) 7″×5″
伸長可能なウエブ材料 7″×5″
フィンドレィ接着剤
主本体部分へ結合
(1/4″ストリップ) 400mm×0.25″
PFA(パンティ固定接着剤)(mm) 188×61
リリース紙 必要に応じて
G.他の別の実施例
いくつかの好ましい生理用ナプキン20の実施例を説明したが、これらは本発明のパンティカバー部材100を備えている。これらの生理用ナプキン20のいくつかは、1991年4月23日、1990年8月21日にオズボーンに発行された米国特許第5,009,653号及び米国特許第4,950,264号、及びジョンソン等の名称で出願された米国特許出願第07/915,202号に示されている。
用語のパンティライナは生理中に婦人によって着用される生理用ナプキンより小さい吸収材製品を言う。パンティライナの形の吸収材製品は1988年4月19日にオズボーンに発行された米国特許第4,738,676号に示されている。
用語の失禁用製品は、大人または他の失禁するものによって着用されるかどうかとは無関係にパッド、下着、吸収材製品の挿入体、吸収材製品、ブリーフ等の性能ブースタを意味する。
ここに説明したパンティカバー部材100を備えている適当な失禁用製品は、1981年3月3日にストリックランド等に発行された米国特許第4,253,461号、ブエルに発行された米国特許第4,597,760及び4,597,761号、上述した米国特許第4,704,115号、アール等に発行された米国特許第4,909,802号、ギプソン等に発行された米国特許第4,964,860号、1991年1月3日にノエルまたはフェイスト等によって出願された米国特許出願第07/637,090号及び米国特許出願第07/637,571号(1992年7月23日に国際公開された92/11830及び92/11831号)に示されている。
ここでとりあげたすべての特許、特許出願、それに対応する外国特許出願及びこの明細書を通して説明した刊行物は参照によってここに組み込まれている。しかしながら、本発明を示し開示した参考文献によって組み込まれた書類のいずれも本発明を示唆するものではない。また市販されている材料及び製品も同様である。
本発明の特定の実施例を図示して説明したが、本発明の精神及び範囲から逸脱せずに種々の変更及び変形を行うことは当業者には明らかである。

Claims (9)

  1. 長手方向に伸びる長手方向寸法と、横方向に伸びる横方向寸法と、長手方向中央ラインと、横方向中央ラインと、吸収コアを有する主本体部分と、少なくとも一部が長手方向に伸びる下着カバー部材とを有する吸収材製品において、
    前記主本体部分(21)は、身体側の面(21A)と、下着側の面(21B)と、一対の長手方向側縁(22)とを有し、
    前記下着カバー部材(100)は、前記主本体部分(21)の長手方向側縁(22)を越えて横方向外方に前記主本体部分(21)の幅の半分以下の長さ伸びる一対の側方包囲部材(52)を有し、
    前記側方包囲部材(52)の少なくとも一部は長手方向に伸長可能であり、
    前記側方包囲部材(52)は、予め定めた軸線に平行な軸線方向の伸びを加えたとき、少なくとも1つの予め定めた軸線に沿う軸線方向の伸びに対する少なくとも2段階の抵抗力を示す明確な領域に区分された伸長可能な網状組織を有するウエブ(60)を有し、
    前記網状組織の明確に区分された領域は、少なくとも第1領域(64)と第2領域(66)とを有し、前記第1領域(64)の表面通路長さは、前記ウエブ(60)が張力を受けない条件で予め定めた軸線に平行に測定するとき、前記第2領域(66)の表面通路長さより短いことを特徴とする吸収材製品。
  2. 前記側方包囲部材(52)の伸長可能部分は、長手方向と横方向の両方向に伸長可能であることを特徴とする請求項1に記載の吸収材製品。
  3. 前記ウエブ(60)は、吸収材製品(20)の長手方向中心線と整列する長手方向軸線を有し、前記網状組織の第1領域(64)は、前記ウエブ(60)の長手方向軸線に整列される複数のほぼ平らな直線領域を有し、前記網状組織の第2領域(66)は、前記ウエブ(60)の長手方向の軸線にほぼ直交する複数の変形部(74)を有することを特徴とする請求項1に記載の吸収材製品。
  4. 前記ウエブ(60)は、2層以上の積層体からなることを特徴とする請求項1に記載の吸収材製品。
  5. 前記側方包囲部材(52)の伸長可能部分は、50グラムと1,500グラムとの間の力で5%ないし50%伸長可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の吸収材製品。
  6. 前記側方包囲部材(52)の伸長可能部分は、100グラム以下の戻り力と、10%以上の伸び率を有し、前記側方包囲部材(52)は、5グラム以上の縁部圧縮抵抗と100度以下の折り曲げ保持力を有することを特徴とする請求項1に記載の吸収材製品。
  7. 前記主本体部分(21)は、吸収コア(42)に結合された液体透過性バックシート(40)を有し、前記バックシート(40)は、吸収コア(42)側の面と、下着側の面とを有し、前記側方包囲部材(52)は、前記バックシート(40)の下着側の面に結合された少なくとも1つの別の部材を有することを特徴とする請求項1に記載の吸収材製品。
  8. 前記主本体部分(21)は、伸長可能であることを特徴とする請求項1に記載の吸収材製品。
  9. 前記側方包囲部材(52)は、前記側方包囲部材(52)の少なくとも一方の遠位縁部(53)に隣接して結合された少なくとも1つの縁部硬化部材(150)を有し、前記縁部硬化部材(150)は、側方圧縮力に対して前記側方包囲部材(52)を補強する部材であり、前記縁部硬化部材(150)は、可撓性を有し、前記側方包囲部材(150)が伸長できるように前記側方包囲部材(52)に結合されていることを特徴とする請求項1に記載の吸収材製品。
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