JP3833178B2 - マルチモードライター - Google Patents
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Description
〔技術分野〕
本発明は、一般に、ライター、例えば、巻きたばこや葉巻たばこに火を点けるのに用いられるポケットライター又はろうそく、バーベキュー焼き網、暖炉及びキャンプファイヤーの点火に用いられる実用ライターに関し、特に、使用意思の無いユーザによる不注意な操作又は望ましくない操作を生じにくくするかかるライターに関する。
【0002】
〔発明の背景〕
例えば、たばこ製品、例えば葉巻たばこ、巻きたばこ及びパイプに火をつけるために用いられるライターは、長年にわたって技術的開発がなされてきた。代表的には、これらライターは、燃料容器から燃料を放出するノズルの近くに火花を発生させるために回転摩擦要素又は圧電要素のいずれかを用いている。圧電機構は、多方面において普及している。かかる圧電機構の一例が、ムリーに付与された米国特許第5,262,697号(以下、「第´697号特許」という)に開示されている。第´697号特許の開示内容を本明細書の一部を形成するものとしてここに引用する。
ライターはまた、小型のタバコライター又はポケットライターから幾種類かの形態の長尺又は実用ライターに技術的に発展した。これら実用ライターは、一般目的、例えば照明用ろうそく、バーベキュー焼き網、暖炉及びキャンプファイヤーに一層有用である。かかる設計の際の初期の試みは、典型的なポケットライターを端部に収納した長い操作取っ手を利用しただけのものであった。この技術的思想の例が、米国特許第4,259,059号及び第4,462,791号に見られる。
【0003】
多くのポケットライター及び実用ライターは、幼児によるライターの望ましくない操作に抵抗する或る機構を備えている。これら機構は、燃料源を遮断し、又は、ライターに設けられたアクチュエータ、例えば、押しボタンの運動を阻止することができるオンオフスイッチである場合が多い。ユーザが「オン」位置と「オフ」位置との間で確実に動かすオンオフスイッチは、問題となる場合がある。例えば、大人のユーザが、使用後、スイッチを「オフ」位置に戻すのを忘れる場合があり、それによりその特徴が役に立たないものになる。
他のポケットライター及び実用ライターは、アクチュエータ又は押しボタンの運動を阻止するばね押し妨害ラッチを有する。サイトウに付与された米国特許第5,697,775号明細書及びシャイク等に付与された米国特許第5,145,358号明細書は、かかるライターの例を開示している。
使用意思の無いユーザによる不用意な操作又は望ましくない操作をしにくくするが、各使用意思の無いユーザにライターが種々の使用意思の有るユーザの関心を引くようにライターを操作する消費者にやさしい方法を提供するライターが依然として要望されている。
【0004】
〔発明の概要〕
本発明は、少なくとも2つの操作モードを備えたライターに関する。何れの操作モードにおいても、ライターは好ましくは、作動部材の運動を阻止する妨害機能を備えていない状態で使用できる。
本発明は、一実施形態として、主要構成要素として、燃料を収容したハウジングと、ライターを作動させる作動部材と、可動付勢部材とを有するライターに関する。付勢部材は好ましくは、大作動力位置と小作動力位置との間で動く。より詳細には、大作動力位置では、付勢部材は、ライターの作動に対抗する第1の対抗力をもたらし、好ましくは、ユーザが、付勢部材を小作動力位置に移動させ又は再位置決めすると、付勢部材は、ライターの作動に対抗するそれとは異なる第2の対抗力をもたらす。
【0005】
好ましくは、可動付勢部材によってもたらされる第1の対抗力は、第2の対抗力よりも大きく、任意的に著しく大きい。第2の対抗力は実質的にゼロであってもよく、このようにするかどうかは任意である。付勢部材は小作動力モードでは、ユーザが大作動力モードの場合と同程度まで作動部材に力を加えると、作動部材の運動に対抗しない。一実施形態では、付勢部材は大作動力位置では、作動部材と作用的に連係し、係合し又は接触状態にあり、或いはこれに結合されるのがよく、小作動力位置では、付勢部材は、作動部材と接触状態にあってもよく、或いはこれから離脱していてもよい。
【0006】
一実施形態によれば、作動部材は、選択的に、燃料の小出し、点火器組立体の作動又はこれら機能の両方を実行することができる。ライターは、作動部材によって作動される点火器組立体を有するのがよいが、このようにするかどうかは任意である。点火器組立体は、圧電ユニットを有するのがよい。作動部材は、少なくとも1つのトリガであるのがよい。大作動力位置では、可動付勢部材は、トリガを作動させるのに必要な力を増大させることにより作動位置へのトリガの運動に抵抗することができる。
【0007】
さらに別の実施形態では、作動部材は、トリガ、連接部及び回動部材を有する作動組立体の一部である。連接棒を点火器組立体に作用的に連結するのがよく、この連接棒は、点火器組立体を選択的に作動させる。かかる実施形態では、作動部材は、トリガ又は連接棒であってよい。回動部材をトリガと連接棒との間に配置した状態でハウジングに連結するのがよく、この回動部材は、燃料をノズルに選択的に小出しする。大作動力位置では、付勢部材は、連接棒に接触し、第1の対抗力を連接棒に及ぼして連接棒の運動に対抗するのがよい。小作動力位置では、付勢部材を動かし又は再位置決めすることができ、この付勢部材は、好ましくは第1の対抗力よりも小さく、任意的に、第1の対抗力よりも相当小さく、或いは実質的にゼロである第2の対抗力をもたらす。
【0008】
別の特徴では、ラッチ部材を付勢部材と作用的に連係させるのがよい。ラッチ部材を多くの方法で、例えば、回動的に、摺動自在に又は片持ち方式でハウジングに結合するのがよい。片持ち結合方式では、ラッチ部材の一端はハウジングに固定され、他端は自由に動くことができる。ラッチ部材を動かすと、付勢部材が大作動力位置と小作動力位置との間で動くことができる。ラッチ部材を、付勢部材から分離することができ又はこれと一体であってもよく、或いは、付勢部材をユーザが直接移動させ又は再位置決めできるようにしてもよい。
【0009】
変形実施形態では、ライターは、係合部分を備えた付勢部材及び係合部分を備えた作動組立体を更に有する。付勢部材は、第1の休み状態と第2の状態との間で動くことができる。第1の状態では、付勢部材の係合部分は、作動組立体の係合部分と連係する。第2の状態では、作動組立体の係合部分は、付勢部材の係合部分を移動させる。約10kg以下の力をトリガに加えることにより、付勢部材は、第1の状態から第2の状態に動いて点火器を作動させる。
【0010】
この実施形態は、燃料を小出しする弁を更に有するのがよく、この弁は、閉鎖位置に付勢され、開放位置に動くことができる。作動組立体は弁を選択的に動かす。付勢部材は、大作動力位置にあるとき、作動組立体の運動に抵抗し又は対抗する。付勢部材が、大作動力位置にあるとき、ユーザが第1のトリガ力以上の力を作動組立体に加えると、弁は、閉鎖位置から開放位置に動く。付勢部材が小作動力位置にあるとき、ユーザは、これよりも小さな第2のトリガ力を作動組立体に加えて弁をかかる位置相互間で動かすようにすることができる。少なくとも一実施形態のマルチモードライターの好ましい一特徴は、ライターを多数回作動させた後、ライターを何れかのモードで操作するのに必要な第1のトリガ力及び第2のトリガ力、より好ましくは、第1のトリガ力は、実質的に一定状態のままであるということにある。かくして、可動付勢部材により及ぼされる第1の対抗力及び第2の対抗力は好ましくは、ライターを使用しても、実質的には減少しない。
【0011】
本発明の更に別の実施形態によれば、可動付勢部材は、大作動力位置において、使用位置への作動組立体の運動に抵抗するように構成されていて、休み時において、作動組立体を動かすと、第1の長さと第2の長さとの間で変わることができる所定の長さを有する。一実施形態では、付勢部材は、例えば引張又は伸長可能なばねでは第1の位置におけるその長さが第2の位置におけるその長さよりも短いように構成されている。別の実施形態では、付勢部材は、例えば、圧縮ばねでは、その第1の位置におけるその長さがその第2の位置における長さよりも長いように構成されている。
【0012】
さらに別の実施形態によれば、ライターは、燃料源を有するハウジングと、小出しされた燃料に点火する点火器組立体と、ハウジングと連係した作動部材と、ハウジングに設けられた再位置決め可能な付勢部材とを有する。作動部材を作動位置に動かしてライターを作動させるには所定の作動力が必要である。第1の位置では、作動部材を作動位置に動かすには前記所定の作動力よりも大きな第1の作動力が必要であるように作動部材と連係している。
【0013】
マルチモードライターの好ましい特徴によれば、第1のモード又は第2の作動力モードは、好ましくは、ユーザの身体的特質、より具体的には、力の強さに依存する面が強く、他方、第2のモード又は小作動力モードは、好ましくは、ユーザの認識能力及び器用さ(機敏さ)に依存する面が強い。このライターの更に別の好ましいが、任意的な特徴では、ユーザは、ライターを1本の指を使って大作動力モードで作動させることができる。さらに、このライターの別の好ましいが任意的な特徴によれば、ユーザは、ライターを2本の指を使って小作動力モードで作動させることができる。ライターの更に好ましいが任意的な一特徴は、大作動力モードでのライターの作動は、小作動力モードで生じる場合のある作動順序又は運動とは異なる作動順序又は運動によって生じることができるということにある。
【0014】
本発明の好ましい特徴は、添付の図面に記載されており、図中、同一の符号は同一の要素を示している。
【0015】
〔好ましい実施形態の詳細な説明〕
図1を参照すると、本発明に従って構成された実用ライター10の実施形態が示されており、当業者であれば、種々の要素に対し多くの改造及び置換を行うことができることは理解されよう。本発明は、実用ライターに関して説明されるが、当業者であれば、この教示を従来型ポケットライター等に容易に適用できる。
ライター10は主要構成要素としてハウジング12を有し、このハウジングは、主として成形硬質ポリマー又はプラスチック材料、例えば、アクリロニトリルブタジエンスチレンターポリマー(ABS)等で形成されたものであるのがよい。ハウジング12は、トリガガード13及びライターの第1の端部16を形成する取っ手14を有している。任意的に用いられるノズル18が、ハウジング12の第2の端部20のところに設けられている。ノズル18は、燃料21を放出して火炎を送る。これについては以下に説明する。ノズル18は、ディフューザ、例えばばねを有するのがよい。
【0016】
取っ手14は好ましくは、燃料供給容器22を収納しており、この容器22は、プロパンとブタンの混合物等を収容するのがよい。適当な燃料供給容器22は、米国特許第5,934,895号(以下、「第´895号特許」という)明細書に開示されており、かかる米国特許明細書の開示内容全体を本明細書の一部を形成するものとしてここに引用する。導管24、例えばプラスチック管が、流体コネクタ26に固定されており、この流体コネクタは、燃料供給容器22に設けられたジェット及び弁組立体28(図2に示す)の次に配置され又はこれに連結されている。導管24の反対側の端部は、ノズル18に連結されている。
【0017】
図1及び図2を参照すると、ジェット及び弁組立体28は、弁アクチュエータ30によって作動され、この弁アクチュエータは、第1の側部30a及び第2の側部30bを有している。弁アクチュエータ30は、これに設けられた穴を介して耳32に回動自在に取り付けられている。耳32は、燃料供給容器22に連結されている。かくして、例えば弁アクチュエータ30を押し下げると、第1の側部30aは端部16に向かって動かされ、弁アクチュエータ30は耳32を中心として回動し、それにより第2の側部30bがライターの第2の端部20に向かって動く。この運動により、ジェット及び弁組立体28による燃料の放出が行われ、燃料は、流体コネクタ26、導管24を通って最終的にノズル18に流れる。
【0018】
図1を参照すると、圧縮ばね(図示せず)が好ましくは、弁アクチュエータ30の側部30aの下に配置されていて力を弁アクチュエータ30に及ぼすようになっており、それにより、ジェット及び弁組立体28を閉鎖位置に付勢する。かかる圧縮ばねは、米国特許第5,520,197号(以下、「第´197号特許」という)明細書に開示されており、かかる米国特許明細書の開示内容全体を本明細書の一部を形成するものとしてここに引用する。あらかじめ組み立てられた燃料供給ユニットは、燃料供給容器22、付勢状態の弁アクチュエータ30及びジェットと弁の組立体28を有するのがよい。
【0019】
図2を参照すると、ライター10は、燃料を選択的に放出するよう弁アクチュエータ30の押し下げを容易にする作動組立体33を更に有している。この実施形態では、作動組立体は又、燃料を着火させるための点火器組立体34を選択的に作動させる。変形例として、作動組立体は、燃料放出又は点火機能を実行してもよく、別の機構又は組立体が、他の機能を実行してもよい。図示の実施形態の作動組立体33は、トリガ36、回動部材37及び点火器組立体34に作用的に連結された連接棒38を有する。ただし、作動組立体33は、図5及び図5Aに示すようにトリガを1つだけ有していてもよい。これらコンポーネントについて以下に詳細に説明する。
【0020】
図2に示すように、ラッチ部材39は、ハウジング12の頂側部に設けられ、トリガ36及び静止トリガガード13は、ラッチ部材39と反対側でハウジング12の取っ手14の底側部の近くに設けられている。ラッチ部材39は、主要構成要素として、下方に延びるボス40aを備えた無支持の可動前方端部40及び取っ手14に固定された後方端部41を有している。ラッチ部材は、弾性であり、固定後方端部41は、ラッチ部材39を片持ち方式でハウジング12の取っ手14に連結している。それ故、ラッチ部材39の無支持の前方端部40は、下方に動くことができる。当業者であれば、ラッチ部材39を別の方式でハウジングに結合することができ、例えば、これを回動自在に、摺動自在に又は回転自在にハウジングに結合できることは容易に理解できよう。
【0021】
本発明の全ての特徴にとって必ずしも必要ではないが、電気式点火器組立体、例えば、圧電機構は、好ましい点火器組立体34である。点火器組立体は、変形例として、他の電子式点火コンポーネント、例えば、米国特許第3,758,820号明細書及び米国特許第5,496,169号明細書に示されているような電子式点火コンポーネント、即ち、スパークホイールとフリントの組立体又は火花を生じさせ又は燃料を着火させる当該技術分野で周知の他の機構を有してもよい。圧電機構34は、図1及び図2に概略的に示されており、詳細は第´697号特許明細書に記載されている。
【0022】
一般に、圧電機構34は、図1に示すように、電気接点48,50と電気的接触状態にあって全体としてこれらの間に位置する圧電結晶を有する入れ子式組立体である。圧電機構34を圧縮すると、これは電気接点48,50相互間に電圧を生じさせる。電気接点又はアンビル48は、接合場所52のところで導電性シェル51に直接接触している。シェル51は、ハウジング12の一部の外部に設けられていて、好ましくは金属で作られる。
【0023】
電気接点50は、圧電結晶の反対側の側部に設けられた衝撃パッドに接触する。電気接点50は又、2つの露出端部56,58を備えた絶縁ワイヤ54にも接触する。露出端部56は、接点50に接続され、露出端部58はノズル18に電気的に接続されている。ノズル18は、電極として働き、この目的のために、好ましくは導電性金属、例えば、黄銅又は亜鉛で作られる。
【0024】
タブ60が、ノズル18の出口64と協働して火花ギャップ62を形成するよう近位端部20の近くでシェル51と一体に形成されている。変形例として、火花ギャップ62を形成するよう別個のタブをシェル51と連係させてもよい。ライターを操作すると、火花がノズル18のところで生じ、この火花が放出された燃料に火を点ける。導電性シェル51の端部のところに設けられた開口部66が、ライターからの火炎を通過させることができる。また、従前通り、空気の取り込みを可能にするよう側部通気孔(図示せず)を設けるのがよい。
【0025】
図2及び図2Aを参照して、トリガ36、回動部材37及び連接棒38を有する作動組立体33の細部について以下に説明する。トリガ36は好ましくは、ハウジング12に摺動自在に結合されている。トリガ36とハウジング12は、トリガの前方又は後方の運動が制限されるような寸法形状になっているのがよい。当業者であれば、変形例として、トリガを別の手法で、例えば、回動方式、回転自在な方式又は片持ち方式でハウジングに結合し又は連結してもよいことは理解できよう。
【0026】
回動部材37は、1対のアーム72,74を有し、この回動部材は、トリガ36と連接棒38を互いに作動的に連結するようハウジング12に回動自在に取り付けられている。アーム72が、連接棒38の一端に当接し、アーム74はユーザがトリガ36を引くと、弁アクチュエータ30を間接的又は直接的に押し下げるノブ76を有するのがよい。
【0027】
図1を参照すると、ハウジング12は、連接棒38を前後の方向に摺動運動自在に支持する適当な支持部材を有している。種々の目的で、例えば、圧電機構34、導管24及び流体コネクタ26を支持する別の支持部材がライター10内に設けられている。
引き続き図1を参照すると、ライター10の作動組立体33は好ましくは、連接機構又は板ばね78を更に有し、この板ばね78は、火花をまず最初に火花ギャップ62を横切って生じさせたとき、燃料をノズル出口64のところに提供するためにトリガ36を弁アクチュエータ30に作動的に連係させる。板ばね78は好ましくは、トリガ36と弁アクチュエータ30との間に設けられる。
【0028】
板ばね78は、図1A及び図2Aの実施形態では、弁アクチュエータ30の近くに位置した近位端部80、回動部材37の中央部分に巻き付けられた中央部分82、及び板ばね78が荷重が加わる方向に回動部材37を中心として回転するのを阻止する回動部材37のアーム74に当接した遠位端部84を有している。板ばね78を、性質として弾性の金属、例えば、ばね鋼又は他形式の材料で作られたものであるのがよい。板ばね78は回動部材37に取り付けられた状態で示されているが、変形例としてこれをトリガ36、弁アクチュエータ30、弁アクチュエータ30の近くのハウジング12の別の部分又はこれら部分の任意の組合せに結合してもよいことは注目されるべきである。
【0029】
変形例として、又は追加例として、回動部材37を圧電機構34の2つの入れ子部材内に設けられた従来型戻しばね(図示せず)を用いて初期位置に戻るよう付勢してもよい。圧電戻しばねは、入れ子部材相互間の離隔距離を維持する。戻しばねは又、回動部材37と物理的接触状態にある連接棒38をその初期位置に動かし又は動かすのを助ける。かかる戻しばねも又、第´697号特許明細書に開示されている。
【0030】
図1及び図2Aを参照すると、操作にあたり、ユーザは、トリガ36を押し下げ又は引いてトリガをハウジング12の第1の端部16に向かって移動させる。これにより、回動部材37が時計回りに回転する。回動部材37は回転すると、板ばね78の近位端部80は、弁アクチュエータ30を動かして押し下げ、ジェットと弁の組立体28を開放位置に動かすことにより燃料を燃料容器22から放出する。ユーザが、引き続きトリガ36を押し下げると、ユーザは、圧電機構34を圧縮して作動させ、それにより火花を火花ギャップ62を横切って生じさせる。火花の発生に先立って燃料供給源を作動させることにより、燃料は、ノズルのところでの火花の発生前に又はそれと同時に導管24を通ってノズル出口64に到達する時間がある。トリガ36を放すと、圧電戻しばねは、回動部材37を反時計回りの方向に付勢し、ジェットと弁の組立体28は閉鎖位置に動く。
【0031】
図2及び図2Aを参照すると、ライター10は、2つの互いに異なる操作モードを有している。各モードは、使用意思の無いユーザによる望ましくない操作に種々の方法で抵抗するよう設計されている。第1の操作モード又は大作動力モード(即ち、大きな力のモード)及び第2の操作モード又は低作動力モード(即ち、小さな力のモード)は、一方のモード又は他方のモードを用いることができるよう構成されている。ライター10の大きな力のモードは、主として体格の差、特に、使用意思の有るユーザに対する使用意思の無いユーザの力の強さの特質に基づいて使用意思の無いユーザによるライターの望ましくない操作に抵抗をもたらす。このモードでは、ユーザは、ライターを操作するため、大作動力又は大操作力をトリガに加える。ライターをこのモードで操作するのに必要な力は、使用意思の無いユーザが及ぼす力よりも大きいが、使用意思の有るユーザが及ぼすことができる範囲内にあるのがよい。なお、このようにするかどうかは任意である。
【0032】
ライター10の小さな力のモードは、大きな力のモードよりも、より使用意思の有るユーザの認識能力に基づいて使用意思の無いユーザによるライターの望ましくない操作に抵抗をもたらす。具体的に説明すると、第2のモードは、認識能力と身体的な差の組合せに起因して、具体的には、使用意思の有るユーザと使用意思の無いユーザとの間の体格及び器用さの差に起因して抵抗をもたらす。
【0033】
小さな力のモードは、ユーザがライターの2つのコンポーネントを操作してライターを操作するようトリガに加える必要がある力を大作動力から小作動力に変化させるかどうかで決まる。小さな力のモードは、ユーザが付勢部材を大作動力位置(即ち、大きな力の位置)から小作動力位置(即ち、小さな力の位置)に再位置決めするかどうかで決まる。ユーザは、ラッチ部材を押し下げることにより付勢部材を動かすことができる。付勢部材を動かした後、ユーザは、小さな力をトリガに加えることによりライターを操作することができる。小さな力のモードは、例えば、トリガに対するラッチの形状、寸法又は位置を変えることにより、或いは、変形例又は追加例として、ラッチ及びトリガを作動させるのに必要な力及び距離を変えることにより、使用意思の有るユーザと使用意思の無いユーザとの間の身体的な差及び認識能力の差の組合せで決まる。トリガ及びラッチを特定の順序で操作する必要があるようにすることによっても、使用意思の無い操作に対する所望レベルの抵抗を達成することができる。
【0034】
図2及び図2Aを参照して、大きな力のモード及び小さな力のモードを有するライターの一実施形態について説明する。図2及び図2Aのライターは、ラッチ部材39及び連接棒38と作用的に連係した可動付勢部材、例えば、コイルばね42を有している。ばね42の一端部42aは、ボス40aに連結され、他端部は、脚部又は係合部分42bを有し、この係合部分42bは、ばねの隣接の部分から垂直に延びてこれとLの形を形成している。この実施形態では、ばねの脚部42bは、ボス40aに回動自在に連結されているが、別の実施形態では、脚部42bをボス40aに剛結してもよい。
【0035】
大きな力のモードにおける初期又は休み位置では、ばね42、特に、ばねの脚部42bは、作動組立体の連接棒38に設けられた停止構造、例えば、凹部44a内に設けられ、このばね脚部42bの長さはD1である。凹部44は、作動組立体の係合部分を有している。図2Aに最もよく示されているように、凹部44は、2つの部分を備えた係合表面を有している。これら部分は、垂直部分44a及び角度を持つ又は傾斜した表面部分44bである。変形実施形態では、連接棒は、垂直部分44aのみ、又は傾斜部分44bのみ、或いはこれら部分の組合せを有してもよい。図示の実施形態では、休み位置にあるばね42は、力を連接棒38に加えてもよく、或いは加えなくてもよい。凹部44内に位置する脚部42bが垂直部分44aに当たった状態のばね42は、かくして、大きな力の位置にある。ユーザがトリガ36を作動させるよう試みて連接棒38を端部20に向かって移動させると、ばね42は、この運動に対抗するばね力FS を及ぼす。
ライターをこの大きな力のモードで作動させるため、即ち、ばね脚部42bが凹部44内に位置しているとき、ユーザは、少なくとも第1のトリガ力FT1をトリガ36に及ぼし、この第1のトリガ力FT1は、ばね力FS と全ての追加の対抗力FOPの合計に実質的に等しい。ばね力FS は、直列に並んだ2つの力から成るのがよく、これら力は、ばね42を伸長させるのに必要な力及びラッチ部材39の前方端部40を下方に移動させるのに必要な力である。対抗力FOPは、ライターを作動させるために動かされて作動させられる種々の他の要素及び組立体によって及ぼされる力から成り、例えば、圧電ユニット34の戻しばねからのばね力、弁アクチュエータ、連接機構及び作動組立体の運動により引き起こされる摩擦力及び作動組立体、燃料容器の一部であり、又はこれに追加して設けられ、或いはライターを作動させるために打ち負かされるばね及び付勢部材に起因する任意他の力から成る。ライターの操作に対抗する特定の力FOPは、ライターの形状及び設計で決まり、かくして、ライターの一設計と別の設計で異なる。このモードでは、トリガに加えられる力が第1のトリガ力FT1よりも小さいと、ライターは作動しない。
【0036】
図2Bに示すように、ユーザが第1のトリガ力FT1に少なくとも実質的に等しく又はこれよりも大きな力をトリガ36に加えると、トリガ36は回動部材37を動かし、これは板ばね78を回転させ、板ばね78は、弁アクチュエータ30を押し下げて燃料を放出する。また、回動部材37を動かすことにより、連接棒38が端部20に向かって動き、ばね42を伸長させ又は引き伸ばし(図2Bに示すように)、連接棒38が圧電ユニット34を押してこれを作動させ、かくして、放出された燃料に点火する。この位置では、ばね42は、長さD1よりも大きな長さD2を有する(これは図2に示されている)。この操作モードの間、ラッチ部材の弾性及びハウジング部材へのその連結状態に応じて、ラッチ部材39の自由端部40を、付勢部材を引き伸ばしたときに付勢部材42によって及ぼされる力に起因して下方に引っ張られる。かかる下方運動の前のラッチ部材39の元の位置は、図2Bにおいて破線で示されている。
【0037】
トリガ36を放すと、圧電機構34内の戻しばね及びばね42は、連接棒38をその初期の休み位置に戻し、又は戻すのを助ける。回動部材37は、反時計回りの方向に付勢され、ばね78は、弁アクチュエータ30から離脱し、弁アクチュエータは、ジェットと弁の組立体28を閉鎖してノズル18への燃料の供給を遮断するよう付勢される。これにより、ライターによって放出された火炎が消える。かくして、回動部材37及びトリガ36は、これらの初期又は休み位置に戻る。また、トリガ36を放すことにより、ラッチ部材39は、付勢部材42を引き伸ばすことにより及ぼされる力に起因して動かされると、その初期位置に戻ることができる。ラッチ部材39の弾性により、ラッチ部材はその初期位置に戻る。別の実施形態では、ラッチ部材39の弾性は、ばねによって促進されてラッチ部材をその初期位置に戻す。その結果、トリガを放すと、ライターは自動的に初期状態に戻り、かかる初期状態において、付勢部材42は、トリガを作動させるには大作動力を必要とする大きな力の位置(図2に示す)にある。
【0038】
ライターは、ユーザが大作動力のモードにあるライターに点火するためには、所定レベルの強さを備えなければならないように設計されたものであるのがよい。ライターをユーザが大作動力モードにあるライターを単一動作で又は1本の指で作動させることができるよう構成するのがよいが、このようにするかどうかは任意である。
【0039】
変形例として、使用意思の有るユーザが、大きな第1のトリガ力FT1即ち、大作動力)をトリガに加えることによりライターを使用しようとは思わない場合、使用意思の有るユーザは、図2Cに示すように低作動力モード(即ち、小さな力のモード)にあるライター10を作動させるのがよい。この操作モードは、多数回の作動運動から成り、図示の実施形態では、ユーザは、2回の動作を行ってライターの2つのコンポーネントを動かして作動させる。
【0040】
図2のライターでは、小さな力のモードは、付勢部材が大きな力のモードの場合と同一の程度までは連接棒38の運動に対抗しないように付勢部材を再位置決めする段階から成る。小さな力のモードでは、第2のトリガ力FT2に実質的に等しく又はこれよりも大きな力(即ち、小作動力)をトリガ36に加えてライターをラッチ部材の押し下げと関連して作動させる。この操作モードでは、第2のトリガ力FT2が、好ましくは、第1のトリガ力FT1よりも小さく、任意的に著しくこれよりも小さい。
【0041】
図2Cに示すように、小さな力のモードはこの実施形態では、ラッチ部材39の自由端部40を初期位置(想像線で示す)からトリガ36に向かって押し下げ位置まで押し下げる段階から成る。ラッチ部材39とばね42との作用的な連係に起因して、ラッチ部材39を下方に動かすと、ばね42も又下方に動く。
【0042】
ラッチ部材を部分的又は完全に押し下げると異なる結果が得られる。ライターのコンポーネントの形態に応じて、ラッチ部材を部分的に押し下げると、脚部42bは、垂直部分44a、傾斜部分44b又は連接棒38の下面と接触し、又はこれに隣接して位置することができる。ラッチ部材39を押し下げて脚部42bが連接棒38の垂直部分44aに接触し又はこれに隣接するようにすると、脚部42bは依然として、凹部44内に位置し、依然として大きな力のモードの状態にある。ラッチ部材39を押し下げて脚部42bが連接棒38の傾斜部分44bに接触し又はこれに隣接して位置するようにすると、脚部42bは、凹部から出ていると考えられ、ライターは、小さな力のモードの状態にある。ラッチ部材39を押し下げて脚部42bが連接棒38の下面と接触するようにすると、脚部42bは、凹部から出ており、ライターは低い力のモードの状態にある。或る形態では、ライターをラッチ部材39が完全に押し下げられると、脚部42bが連接棒38の下面との接触状態から完全に外れる(例えば、下に外れる)ように設計するのがよい。他の形態では、ラッチ部材を完全に押し下げると、脚部42bは、傾斜表面44b又は連接棒の下面と接触したままの状態である。
【0043】
低い力のモードの状態にあるライターを作動させるためにトリガに加えられる力、即ち、第2のトリガ力FT2は、ライターを作動させるために上述したような対抗力FOPに少なくとも打ち勝たなければならない。加うるに、脚部42bが傾斜表面44b又は連接棒38の下面に接触している場合、第2のトリガ力も又、作動組立体の運動中、この接触状態により生じる摩擦力に打ち勝つ必要がある。しかしながら、ユーザは、ユーザが部分的に又は完全にラッチ部材を押し下げたかどうかに応じて、ばね42及びラッチ部材39によって及ぼされる追加のばね力FS (図2Aに示す)に打ち勝つ必要はない。部分的に押し下げた場合、ライターのモードは、脚部42bが垂直部分44a又は傾斜部分44bに接触しているかどうかで決まることになる。脚部42dが垂直部分44aに接触している場合、ユーザは依然として、脚部42dが依然として凹部44内に位置しているので大きなばね力に打ち勝たなければならない。脚部が傾斜部分44bに接触している場合、ユーザは、脚部42dが傾斜部分44bに沿って走行しているとき、ばねの伸長に起因する或る程度のばね力に打ち勝つ必要がある。完全に押し下げられると、ユーザは、脚部42dが凹部44から出ているので、ばね力に打ち勝つ必要はない。その結果、小さな力のモードに必要な第2のトリガ力FT2は、大きな力のモードに必要な第1のトリガ力FT1よりも小さい。ライターがラッチ部材39の完全な押し下げによりばね42がラッチ部材39との接触状態から離脱するように設計されている場合、ばね力FS は実質的にゼロであってもよい。
【0044】
図2のライターの小さな力のモードでは、トリガを押した後にラッチ39を放すのがよく、ガスはノズルに流れ続け、火炎は、トリガが放されるまで消えない。トリガ36及びラッチ部材39を放すと、圧電機構内の戻しばねが、連接棒38をその初期位置に動かし又は動かすのを助け、回動部材37及びトリガ36をこれらの初期位置に戻す。加うるに、ラッチ部材39の弾性により、ラッチ部材は、その初期位置に戻り、脚部42bは、凹部44内へ戻る。かくして、ライターは自動的に初期位置に戻り、この位置では、付勢部材42は大きな力の位置にあり、ライターは、操作するのに大作動力を必要とする。 好ましくは、小さな力のモードを実行するためには、ユーザは、所定レベルの器用さ及び認識力を備えていなければならず、ラッチ部材39の押し下げ及びトリガの運動は、正確な順序で行われるようになる。小さな力のモードでは、ユーザは、親指を用いてラッチ部材39を押し、別の指を用いてトリガ力を及ぼす。ライターは、ラッチ部材39を押し下げたあとにトリガ力が好ましくは加えられて正しい順序がライターを操作するために行われるように設計されたものであるのがよい。変形例として、作動のための別の順序を用いることができ、本発明は、開示した順序には制限されず、当業者によって想到できるかかる変形例を含むものである。例えば、この順序は、トリガを部分的に引き、ラッチ部材を押し下げ、次にトリガを残り分引く順序から成ってもよい。小さな力のモードの状態にあるライターは又、例えばトリガとラッチの間隔を制御し、又は、ラッチ、トリガ又はライターの操作力、又は寸法形状を調節することにより、使用意思の有るユーザと使用意思の無いユーザとの間の身体的な差に依存してもよい。
【0045】
ライター10の別の好ましい特徴は、点火組立体又は作動組立体、例えばトリガ36、回動部材37及び連接棒38の運動を阻止する要素が無く、したがって、これらコンポーネントが常時動くことができ、ライターが十分な力がトリガに加えられると操作可能であるようになっていることにある。
【0046】
ライターを使用意思の有るユーザが作動するのが難しすぎないようにライターを構成するため、大作動力FT1は好ましくは所定値以上であってはならない。図2のライターの場合、FT1に関する好ましい値は、約10kg以下、約5kg以上である。かかる力の範囲は、使用意思の有るユーザによる使用に実質的に悪影響を及ぼさず、使用意思の無いユーザによる操作に対して所望の抵抗をもたらすと考えられる。これら値は例示であり、大きな力のモードの操作力は、上述の範囲より大きくても、又はこれよりも小さくてもよい。
【0047】
当業者であれば、使用意思の有るユーザが快適にトリガに及ぼすことができる大作動力を種々の要因で増減できることは容易に理解できよう。これら要因としては、例えば、ライターの設計によって得られるトリガを引き又は作動させる梃の作用、ライターコンポーネントの摩擦及びばね定数、トリガの形態、トリガ作動の動作上の複雑さ、コンポーネントの配設場所、寸法形状、作動の所期の速度、使用意思の有るユーザの特質が挙げられる。例えば、トリガとラッチ部材の配設場所及び(又は)関係及び使用意思の有るユーザの手が大きいか又は小さいかどうかが挙げられる。
【0048】
内部組立体の設計、例えば、作動組立体の形態、連接機構の形態、ばねの数及びばねによって生じる力は全て、ユーザがライターの操作のためにトリガに及ぼす力に影響を及ぼす。例えば、直線状の作動経路に沿って動くトリガの力に関する要件は、非直線状の作動経路に沿ってトリガを動かす力に関する要件とは同じではない場合がある。作動には、ユーザがトリガを、作動を一層困難にさせる場合のある多数の経路に沿って動かす必要がある。開示した実施形態は直線状の作動経路を備えた好ましいトリガを示しているが、当業者であれば、非直線状の作動経路が本発明の範囲に含まれると容易に理解できよう。
【0049】
図示の実施形態では、小さな力のモードの第2のトリガ力FT2は、好ましくは第1のトリガ力よりも少なくとも約2kg小さいが、必ずしもそうである必要はない。好ましくは、図2Cの図示の実施形態では、小作動力FT2は、約5kg以下であって約1kg以上である。これらの値は上述したように例示であり、本発明は、特定の望ましい値は上述した多くのライターの設計上の要因及び使用意思の無いユーザによる操作に対する所望レベルの抵抗に応じるのでこれらの値には限定されない。
【0050】
図3は、変形実施形態としてのライター90を示している。ライター90は、図1及び図2を参照して上述したような作動組立体を有し、このライターは、図1及び図2に示すライター10と類似している。ライター90は、案内壁92及び連接棒94を更に有するのがよい。案内壁92は、ハウジング12に結合されていて、付勢部材42を支持すると共にこれを位置決めするのに役立つ。第2の連接棒94は、ばね42の脚部42bを可動的に受け入れるようになった全体としてL字形のスロット96を有している。スロット96は、第1の部分L1及びこれに連結された第2の部分L2を有している。ライター90では、ユーザは、ライター10に関して上述したようにラッチ部材39を押し下げることにより付勢部材42の脚部42bを第2の部分L2又は大きな力の位置から第1の部分L1又は小さな力の位置に動かす。
【0051】
大きな力の位置又は初期位置では、図3に示すように、付勢部材42の脚部42bは、スロット96の第2の部分L2内に位置していて、ユーザがトリガ36を引くと、付勢部材42がばね力FS を連接棒94に及ぼすようになっている。図3に示すライターでは、ばね42は、休み又は初期位置において、連接棒94をライターの後方端部16に向かって付勢する力を及ぼすよう構成されたものであるのがよい。小さな力の位置又は小さな力のモードでは、付勢部材42の端部42b(想像線で示されている)は、スロット96の第1の部分L1と整列すると共に(或いは)この中に配置されるよう再位置決めされる。このモードでは、ユーザがトリガ36を引いても、ばね42の端部42bがスロット96の端部L3に当接していなければ、連接棒94に加わるばね力はゼロである。脚部42bがスロット96の端部L3に当接していれば、端部16に向かうトリガ36のそれ以上の運動は、ばね42によって抵抗を受ける。大きな力の位置では、ユーザは、力をトリガに加える必要があり、それによりラッチ部材39はライター10に関して説明したように下方に移動することになる。
【0052】
小さな力の位置では、第2のトリガ力FT2は、上述したように第1のトリガ力FT2よりも小さい。というのは、ばね42は脚部42bが端部L3に当接したときに連接棒94の運動に対抗するに過ぎないからである。小さな力の位置では、ユーザは、スロット内におけるばね脚部42bと連接棒38の表面との接触により生じる摩擦力に打ち勝たなければならない。スロット96を、第1の部分L1及び第2の部分L2がこれよりも長く又は短いように構成するのがよく、このスロット96は、ばね42が端部L3に到達することなく区分L1内で移動するよう構成されたものであってよく、したがって、ばね42が小さな力のモードにおいて大きな力の位置の場合と同一の程度にはトリガ又は連接棒94の運動に対抗しないようになっている。
【0053】
図4は、更に別の変形実施形態としてのライター100を示している。ライター100は、図1及び図2を参照して上述したように連接棒102を備えた作動組立体を有し、このライターは、ライター10と類似している。連接棒102は、一体成形された上方に延びるアーム104を有し、このアーム104は、連接棒の自由端部のところに設けられた垂直部分106a及び傾斜部分106bと協働して切欠きを構成している。作動組立体は、上述の実施形態を参照して説明したようなラッチ部材39と類似したラッチ部材107を更に有している。
【0054】
ばね108の形態をした付勢部材がライター100内に設けられており、このばね108は、第1の脚部108a、第1の脚部108aから延びる第2の脚部108b及び第2の脚部108bから延びる第3の脚部108cを有している。第1の脚部108a及び第2の脚部108bは、実質的にV字形に配置されている。第3の脚部108cは、実質的にハウジング12に固定されており、この実施形態では、連接棒102と実質的に平行である。変形実施形態では、第3の脚部108cを短くし又は効果的に除去して第2の脚部108bが直接ハウジング12に連結されるようにしてもよい。
【0055】
図4では、ばね108は、ラッチ部材139及び連接棒102と作用的に連係している。具体的に説明すると、第1の脚部108aと第2の脚部108bとの間の頂点であるばね108の湾曲部Cは、ラッチ部材の自由端部112のボス110に接触するのがよい。ばね108は、脚部108dを形成する曲がり部を有している。初期又は休み状態では、脚部108dは、連接棒102に形成された垂直部分106a(図4Aで最もよく理解できる)と接触状態にある。この実施形態では、脚部108dは初期位置において連接棒102と接触した状態で示されているが、変形実施形態では、脚部108dは初期位置では、連接棒102から間隔を置いて位置していてもよい。湾曲部Cは、休み位置ではラッチ部材107と接触した状態に示されていると共にそのように説明したが、変形例として、湾曲部Cをこれが休み位置ではラッチ部材と接触しないよう位置決めしてもよい。
【0056】
図4を参照すると、ライター100は、互いに異なる作動運動又は操作モードを有し、一方又は他方を用いてライターを操作することができるようになっている。大きな力の位置では、ばね108は、作動組立体の連接棒102に接触する。ユーザがトリガ36を引くと、ばね108はばね力FS を及ぼし、このばね力は、前方端部20に向かう連接棒102の運動に対抗する。ライターを操作するためには、ユーザは、ばね力FS と上述した追加の対抗力FOPの合計以上の第1のトリガ力FT1をトリガ36に加える。
【0057】
ユーザが十分に大きな第1のトリガ力FT1を加えると、連接棒102は前方に動いてばね108を圧縮し、ばね脚部108aが脚部108bに向かって動くようになる。これは、脚部108a,108b相互間の初期距離D1(図4Aに示されている)と作動後距離D2(図4Bに示されている)の差によって示される。距離のこの変化は又、ばねの長さを変える。変形実施形態では、ばね108を改造して片持ち構成にしてその長さが十分なトリガ力を加えても変化しないようにしてもよい。連接棒102の運動は又、圧電ユニット34を押し下げて作動させ、かくしてガスに点火する。トリガに加えられた力が第1のトリガ力FT1よりも小さい場合、ライターは、大作動力モードで動作することはないであろう。
【0058】
トリガ36を放すと、圧電機構34内の戻しばね及び圧縮ばね108は、これらの初期位置に戻り、それにより、連接棒102をその初期位置に動かし又は動かすのを助け、そして、回動部材37及びトリガ36をこれらの初期又は休み位置に戻す、更に、もし設けられていればばね78が、ライターの種々のコンポーネントをこれらの元々の位置に戻すのに役立つ場合がある。
【0059】
図4の実施形態では、ばね108はラッチ部材107に接触し、ラッチ部材107は、大きな力のモードではその初期位置のままである。ばね108は、ラッチ部材には接触せず、このばねをラッチ部材107に連結してもよく、或いはしなくてもよい。
【0060】
変形例として、ライター100を小さい力のモードで操作することができる。図4Cを参照すると、このモードでは、ユーザが作動のためにライターの一コンポーネントを動かせば済む大きな力のモードとは対照的に、作動のためにライターの2つのコンポーネントを動かさなければならない。また、このモードでは、ユーザは2つの互いに異なる動作、即ち、ラッチに及ぼされる1動作及びトリガに及ぼされる別の動作を行う必要がある。
【0061】
小さな力のモードでは、ラッチ部材107の自由端部112をその初期位置(想像線で示す)から図4Cに示すような押し下げ位置までトリガ36に向かって下方に動かす。ラッチ部材107とばね108の作用的な連係に起因して、ラッチ部材107はばねを下方に動かす。ラッチ部材107の押し下げの度合いは、ライター10に関して上述したように垂直部分106a、傾斜表面部分106b及び連接棒102の下面に対するばね108の脚部108dの位置を定める。ライターは、脚部108dを垂直部分106aとの接触状態から離脱させた後は小作動力位置にあり、小作動力又は第2のトリガ力FT2をトリガ36に及ぼしてライターを作動させることができる。
【0062】
この操作モードでは、第2のトリガ力FT2は、大きな力のモードで用いられる大作動トリガ力FT1よりも小さく、任意的に相当小さく、この第2のトリガ力は好ましくは、対抗力FOPと、傾斜部分106bと連接棒の下面との接触に起因して生じる上述した摩擦力との合計に実質的に等しい。この実施形態では、上述したライターの実施形態と同様、ばね108は、大きな力のモードの場合と同一の程度までは小さな力のモードにおけるライターの操作を妨げない。第1のトリガ力FT1及び第2のトリガ力FT2に関する好ましい値は、ライター10に関して上述した値と同一である。
【0063】
トリガ36及びラッチ部材107を放すと、圧電機構内の戻しばねは、連接棒102をその初期位置に、回動部材37及びトリガ36をこれらの初期又は休み位置に動かし又は動かすのを助け、かかる戻しばねにより、脚部108dは連接棒102の切欠きの垂直部分106aとの接触状態に戻ることができる。また、トリガ及びラッチ部材を放すと、脚部108b,108cに蓄えられた圧縮力が、ラッチ部材107を付勢し、ラッチ部材の弾性がラッチ部材107をその初期又は休み位置に戻すのを助ける。このように、ライターは、もしユーザがラッチ部材107を再び押し下げなければ、ばね108が大きな力の位置にあるその休み位置に戻る。
【0064】
ライターをその小さな力のモードで操作するためには、好ましくは、ラッチ部材107を押し下げて、トリガを作動させることができるよう所定レベルの認識能力及び身体的能力が必要である。任意的に、ライターを操作するのに必要な器用さ及び認識能力のレベルを、ラッチ部材及びトリガを正しい順序で実施しなければならないようにすることにより高めることができる。上述したように、この順序は、ライターの形態によって変わる場合がある。ライター100並びに上述したライター10,90及び以下に説明するライター114では、トリガは常時ライターを作動させるよう動くことができる。
【0065】
図5は、変形実施形態としてのライター114を示している。ライター114は、ハウジング12を有し、ラッチ部材116が、トリガ118を有する作動組立体の近くでハウジング12に回動自在に取り付けられている。トリガ118は、ハウジング12に摺動自在に結合され、このトリガは、圧電ユニット34及び弁アクチュエータ30に作用的に連結されている。
【0066】
ラッチ部材116の端部120は、フィンガ作動部分であり、初期位置では、端部116は、ばね121によってライター114から遠ざかって延びるよう付勢されている。ラッチ部材116の他端部122は、付勢部材126を受け入れる凹部124(想像線で示されている)を備えている。付勢部材126はこの実施形態では、コイルばねであるが、任意タイプの圧縮ばねであってもよい。初期位置では、図5に示す付勢部材126は、他の実施形態に関して上述したように大きい力の位置にあり、この付勢部材は、トリガ118の一部と整列し、トリガ118を引いて作動に必要な力を増大させると、圧縮される。付勢部材126は、大きい力の位置にあるとき、あらかじめ荷重が加えられた状態であってもよく、加えられていない状態であってもよい。
【0067】
ユーザがラッチ部材116のフィンガ作動部分120を完全に押し下げると、端部122及び付勢部材126は下方に動いて図5Aに示すようにトリガ118との整列状態から外れる。かくして、図5Aでは、付勢部材126は、他の実施形態の小さい力のモードに関して上述したように、FT2に実質的に等しく又はこれよりも大きな小作動力がライター114を作動させる小さい力のモード状態にある。ライター114についての大作動力及び小作動力の好ましい力の値は、互いに異なる寸法形状、ライターを作動させるのに必要な力及び運動に起因してライター10,90,100の値とは異なる場合がある。ユーザがラッチ部材116のフィンガ作動部分120を放すと、ばね121は、ラッチ部材116をライターが大きい力のモード状態にあるその初期位置に戻す。
【0068】
付勢部材又はばね42,108,126を例えば金属、プラスチック、複合材料等で形成するのがよい。好ましくは、これらのばねは、ライターの多数回にわたる作動後であっても実質的に一定のままであり、又は、ばねがライターの寿命全体にわたり実質的に低下しない力を及ぼすことができる材料で作られる。ラッチ部材39,107を、弾性且つ軟質のポリマーで作るのがよい。かかるポリマーの1つの例は、ポリアセタールである。しかしながら、必要な性質を備えた他のプラスチックを用いてもよい。何れのモードでもライターを作動させるのに必要な力は、多数回にわたる作動後であっても実質的に一定のままであり、しかもライターの長いライフサイクルの間、実質的に低下しないことが好ましい。
【0069】
ライター10,90,100,114の一特徴は、大きな力のモードでは、多数回にわたる作動操作をユーザが必要な作動力をもたらす限り実行できるということにある。ライター10,90,100,114の別の特徴は、低い力のモードでは、多数回にわたる作動操作をユーザがラッチ部材を押し下げ、必要な作動力をもたらす限り実施できるということにある。特に、ライターが1回目の試みで動作しない場合、ユーザは再び試みてラッチ部材が押し下げ状態にある間、トリガを再び作動させて火炎を生じさせることができる。
【0070】
本発明の種々の実施形態を上述したが、各実施形態の種々の特徴を単独で又はこれらの任意の組合せで利用できることは理解されるべきである。したがって、本発明は、本明細書に開示した具体的な好ましい実施形態だけには限定されない。さらに、当業者であれば、本発明の精神及び範囲に属する変更例及び改造例を想到できることは理解されるべきである。例えば、絶縁ワイヤ54(図1に示す)に代えて導管24の内部又は外部に同心状に設けられた螺旋コイルばねを用いることができる。この改造では、当業者には分かるように、圧電ユニットとノズルの電気的連絡を確立するための追加の改造が必要な場合がある。
【0071】
別の改造例では、連接部材は、弁アクチュエータに向かってトリガから延びる板ばね又はトリガと弁アクチュエータとの間に延びる圧縮ばねを有してもよい。別の例として、ライター10,90,110,114は、図6に示すように、連接棒138と回動部材37との間に延びるばね130、ハウジング部分134と回動部材37との間に延びるばね132、及びハウジングピン138、回動部材37の延長アーム74及び回動連接部材142の延長部140に取り付けられたばね136を有していてもよい。ばね130,132,134を単独で又は組み合わせて用いることができる。加うるに、上述の実施形態の各々の可動付勢部材は、2以上のばねを有してもよく、又、同軸状に配置される互いに異なるばね力を持つ1以上のばね、例えば、同軸コイルばねを有してもよい。
【0072】
さらに、本明細書において説明した実施形態では、小さな力のモードは、ユーザが2つのコンポーネントを操作することに依存しているが、変形実施形態では、小さな力のモードはユーザが多数のコンポーネントを操作することに依存してもよい。加うるに、実施形態のうちの幾つかにおける作動組立体は、トリガ、回動部材及び連接棒を有するものとして示されているが、作動組立体を例えば、図5及び図5Aの実施形態に示すようにトリガを1つだけ有するよう改造してもよい。
【0073】
変形例として、ラッチ部材を付勢部材とは別体にしてもよく、或いは一体であってもよい。加うるに、種々の実施形態において説明した可動付勢部材を互いに異なる位置に設けてもよい。例えば、可動付勢部材を大きな力の位置ではトリガと弁アクチュエータとの間に設けてもよい。別の例として、付勢部材を、付勢部材のフィンガ作動部分がハウジングの外部に位置し、付勢部材の残部がハウジングの内部に位置するよう配置してもよい。かくして、付勢部材をユーザがフィンガ作動部分に接触することにより、大きな作動力位置から小さな作動力位置に動かすことができる。
【0074】
したがって、本発明の精神及び範囲に属する上述の開示内容からの当業者によって容易に達成できる全ての変形例は、本発明の別の実施形態として本発明に含まれる。さらに、実施形態の特徴を追加の認識効果、例えば、より複雑なトリガ作動経路と組み合わせてライターの作動を一層困難にすることができる。したがって、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載に基づいて定められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の実用ライターの切除側面図であり、その種々の内部コンポーネントを示す図である。
【図2】 分かりやすくするために種々のコンポーネントを取り外した図1に示すライターの拡大部分斜視図であり、種々の内部の詳細、例えば、ラッチ部材及び付勢部材を一層よく示し、ライターが初期状態にあり、付勢部材が大作動力位置にある状態を示す図である。
【図2A】 図2のライターの拡大部分側面図である。
【図2B】 第1の作動運動後における図2Aのライターの拡大部分側面図であり、付勢部材が大作動力位置にある状態を示す図である。
【図2C】 第2の作動運動後における図2Aのライターの拡大部分側面図であり、付勢部材が小作動力位置にある状態を示す図である。
【図3】 初期状態にある本発明のライターの第2の実施形態の拡大部分側面図であり、付勢部材が大作動力位置にある状態を示す図である。
【図4】 ライターの第3の実施形態を示す拡大部分斜視図であり、ライターが初期状態にあり、付勢部材が大作動力位置にある状態を示す図である。
【図4A】 図4のライターの拡大部分側面図である。
【図4B】 第1の作動運動後における図4Aのライターの拡大部分側面図であり、付勢部材が大作動力位置にある状態を示す図である。
【図4C】 第2の作動運動後における図4Aのライターの拡大部分側面図であり、付勢部材が小作動力位置にある状態を示す図である。
【図5】 本発明のライターの第4の実施形態を示す拡大部分斜視図であり、ライターが初期状態にあり、付勢部材が大作動力位置にある状態を示す図である。
【図5A】 図5のライターを示す拡大部分側面図であり、付勢部材が小作動力位置にある状態を示す図である。
【図6】 本発明のライターの別の実施形態の部分切除側面図であり、種々の改造部分を示す図である。
Claims (52)
- ライターであって、燃料供給源を備えたハウジングと、ハウジングと連係していて、燃料に選択的に点火する作動部材と、第1の位置と第2の位置との間でユーザにより動作可能な付勢部材とを有し、前記ユーザは、付勢部材がその第1の位置に位置決めされているとき、燃料に点火するためには第1の作動力を作動部材に加え、付勢部材がその第2の位置に位置決めされているとき、燃料に点火するためには第2の作動力を作動部材に加えるようになっており、第1の作動力は、第2の作動力よりも大きいことを特徴とするライター。
- 第1の作動力は、第2の作動力よりも実質的に大きいことを特徴とする請求項1記載のライター。
- 第2の作動力は、約5kg以下であって約1kg以上であることを特徴とする請求項1記載のライター。
- 作動部材は、ハウジングに可動的に結合されたトリガであることを特徴とする請求項1記載のライター。
- 作動部材は、作動組立体の一部であることを特徴とする請求項1記載のライター。
- 作動組立体は、トリガを有し、作動部材は、連接棒であることを特徴とする請求項5記載のライター。
- ライターの作動は、2つの互いに異なる動作で達成できることを特徴とする請求項1記載のライター。
- 燃料に点火する点火器組立体を更に有していることを特徴とする請求項1記載のライター。
- 点火器組立体は、圧電ユニットから成ることを特徴とする請求項8記載のライター。
- 作動部材は、燃料を選択的に小出しし、点火器組立体を作動させることを特徴とする請求項8記載のライター。
- ハウジングに結合されると共に付勢部材と作用的に連係したラッチ部材を更に有していることを特徴とする請求項1記載のライター。
- ラッチ部材は、第1の端部及び第2の端部を更に有し、第2の端部は、付勢部材が第1の位置にある初期位置から、付勢部材が第2の位置にある最終位置に動くことができることを特徴とする請求項11記載のライター。
- 付勢部材は、第2の位置にあるとき、作動部材と接触状態にあることを特徴とする請求項1記載のライター。
- 付勢部材は、第2の位置にあるとき、作動部材と作用的に連係していることを特徴とする請求項1記載のライター。
- 付勢部材は、第2の位置にあるとき、作動部材から離脱していることを特徴とする請求項1記載のライター。
- 付勢部材は、コイルばね、板ばね、トーションばね、実質的にV字形のばね及び金属ばねから成る群から選択されていることを特徴とする請求項1記載のライター。
- 付勢部材は、第1の脚部及び第2の脚部から延びる第2の脚部を有するV字形のばねであり、第2の脚部は、ハウジングに固定的に結合されており、付勢部材の第1の位置では、ばねの第1の脚部は、作動部材に接触していることを特徴とする請求項1記載のライター。
- 付勢部材が第1の位置にあり、ライターを作動させると、第1の脚部は第2の脚部に対して動くことを特徴とする請求項17記載のライター。
- ライターの多数回にわたる作動後であっても、第1の作動力は、実質的に一定のままであることを特徴とする請求項1記載のライター。
- ライターは、付勢部材がその第1の位置に配置されているとき、約10kg以下の力が作動部材に加えられると、動作するよう構成されていることを特徴とする請求項1記載のライター。
- ライターは、付勢部材がその第1の位置に配置されているとき、約5kg〜約10kgの力が作動部材に加えられると、動作するよう構成されていることを特徴とする請求項20記載のライター。
- ライターは、付勢部材がその第2の位置に配置されているとき、約5kg以下の力が作動部材に加えられると、動作するよう構成されていることを特徴とする請求項1記載のライター。
- ライターは、付勢部材がその第1の位置に配置されているとき、ユーザの1つの指で動作するよう構成されていることを特徴とする請求項1記載のライター。
- ライターは、付勢部材がその第1の位置に配置されているとき、ユーザの第1及び第2の指で動作するよう構成されていることを特徴とする請求項21記載のライター。
- 作動部材は、動くのが阻止されていないことを特徴とする請求項1記載のライター。
- ライターは、作動部材がその第1の位置に配置されているとき、ユーザが力を作動部材に加えるだけで動作するよう構成されていることを特徴とする請求項1記載のライター。
- ライターは、付勢部材がその第2の位置に配置されているとき、ラッチ部材及び作動部材を動かすことにより動作するよう構成されていることを特徴とする請求項11記載のライター。
- ラッチ部材は、弾性曲げによって動くことを特徴とする請求項27記載のライター。
- ライターは、付勢部材がその第2の位置に配置されているとき、作動部材を動かす前にラッチ部材を動かすことにより動作するよう構成されていることを特徴とする請求項27記載のライター。
- ライターは、付勢部材がその第1の位置にあるとき、ユーザの身体的特質に依存し、付勢部材が第2の位置にあるとき、ユーザの認識能力及び器用さに一層依存することにより動作するよう構成されていることを特徴とする請求項1記載のライター。
- 付勢部材は、付勢部材が第1の位置にある状態でライターを作動させると、弾性的に変化する初期長さを有していることを特徴とする請求項1記載のライター。
- ライターは実用ライターであることを特徴とする請求項1記載のライター。
- 作動部材は、傾斜表面を有し、付勢部材は、第2の位置にあるとき、傾斜表面と接触状態にあることを特徴とする請求項1記載のライター。
- ライターであって、
燃料供給源を備えたハウジングと、
燃料を選択的に放出する作動部材と、
放出された燃料に点火する点火器組立体と、
第1のラッチ位置と第2のラッチ位置との間で動くことができるようハウジングに結合されたラッチ部材と、
ラッチ部材と作用的に連係した付勢部材とを有し、付勢部材の少なくとも一部は、ラッチ部材によって、作動部材の運動に抵抗するその第1の位置から、第1の付勢部材の位置の場合と同程度には作動部材の運動に抵抗しない第1の位置とは異なるその第2の位置に再位置決めされ、
作動部材は、付勢部材がその第1の位置にあるとき及び付勢部材がその第2の位置にあるとき、放出された燃料に点火するよう動くことができることを特徴とするライター。 - ライターであって、
燃料供給源を備えたハウジングと、
放出された燃料に点火する点火器組立体と、
少なくとも1つのトリガを有していて燃料を放出するよう弁を動かす作動組立体と、
付勢部材とを有し、付勢部材の少なくとも一部は、付勢部材の係合部分が作動組立体の係合部分と連係し、トリガの運動に抵抗する力をもたらす第1の休み状態と、付勢部材がトリガの運動にそれほど抵抗しない第2の状態との間でユーザにより動作可能であり、ライターは、付勢部材が第1の状態にあるとき、約10kg以下の力がトリガに加えられると、点火器組立体が作動されるように構成されていることを特徴とするライター。 - 第1の位置と第2の位置との間で動くことができる弁を有していて燃料を小出しする弁組立体を更に有し、約10kg以下の力をトリガに加えると、弁は、第1の位置から第2の位置に動くことを特徴とする請求項35記載のライター。
- 第2の状態では、付勢部材は、作動組立体の運動の一部について、作動組立体の運動にそれほど抵抗しないことを特徴とする請求項35記載のライター。
- 作動組立体の係合部分は、トリガに設けられていることを特徴とする請求項35記載のライター。
- 作動組立体は、点火器組立体と作用的に連係した連接棒と、ハウジングに連結されていて、トリガと連接棒との間に設けられた回動部材とを更に有し、連接棒は、作動組立体の係合部分を有していることを特徴とする請求項35記載のライター。
- ハウジングに結合されたラッチ部材を更に有し、付勢部材は、ラッチ部材と作用的に連係していることを特徴とする請求項35記載のライター。
- 付勢部材の第2の位置では、第1のトリガ力よりも小さな第2のトリガ力が、作動組立体に加えられると、弁は、その第1の位置からその第2の位置に動くことを特徴とする請求項35記載のライター。
- ライターであって、
燃料供給源を備えたハウジングと、
燃料を選択的に小出しするよう移動可能な作動部材と、
放出された燃料に点火する点火器組立体と、
ハウジング内に設けられていて、作動部材に第1の場所で係合する第1の付勢位置から、作動部材に第2の場所で係合する第2の付勢位置に動くことができる付勢部材とを有し、付勢部材は、初期長さを有し、付勢部材は、付勢部材が作動部材に係合した状態で作動部材を動かすと、付勢部材の長さが、第1の長さとこれとは異なる第2の長さとの間で変わるよう構成され、
作動部材は、付勢部材がその第1の位置にあるとき及び付勢部材がその第2の位置にあるとき、燃料を小出しするよう動くことができることを特徴とするライター。 - 付勢部材の第2の位置では、付勢部材は、作動部材の運動に抵抗しないことを特徴とする請求項42記載のライター。
- 第1の長さは、第2の長さよりも短いことを特徴とする請求項42記載のライター。
- 付勢部材の第2の位置では、付勢部材は、作動部材に傾斜表面のところで接触することを特徴とする請求項42記載のライター。
- ライターであって、
燃料供給源を備えたハウジングと、
放出された燃料に点火する点火器組立体と、
ハウジングと連係した作動部材とを有し、作動部材を作動位置に動かしてライターを作動させるには所定の作動力が必要であり、
ハウジングと関連した付勢部材を更に有し、付勢部材はユーザにより、作動部材を作動位置に動かすのに前記所定の作動力よりも大きな第1の作動力が必要であるように付勢部材が作動部材と連係した第1の位置に再位置決め可能であり、
作動部材は、ライターを付勢部材の位置とは無関係に作動させるよう動くことができることを特徴とするライター。 - 付勢部材は、ユーザが第2の作動力を及ぼして作動部材を作動位置に動かすよう第2の位置に動くことができ、第2の作動力は、第1の作動力よりも小さいことを特徴とする請求項46記載のライター。
- 第2の作動力は、前記所定の作動力と実質的に同一であることを特徴とする請求項47記載のライター。
- 作動部材は、トリガであることを特徴とする請求項46記載のライター。
- 作動部材は、作動組立体の一部であることを特徴とする請求項46記載のライター。
- 作動組立体は、トリガを有し、作動組立体は連接棒であることを特徴とする請求項50記載のライター。
- トリガは、大きな力のモード及び小さな力のモードで選択的に動作可能であることを特徴とする請求項35記載のライター。
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