JP3831830B2 - 多段フラッシュ蒸発器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば海水淡水化に用いられる多段フラッシュ蒸発器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、海水淡水化に用いられる多段フラッシュ蒸発器としては、減圧状態に維持された多数の長いハウジングを備えており、各ハウジングの下部の蒸発室内底部にオリフィスを通じて加熱ブライン(海水)を順次流入させ、フラッシュ蒸発させるようになされている。そしてこの場合、オリフィスより蒸発室内に流入したブラインのうち、比較的上層のブラインのみがフラッシュ蒸発し、下層のブラインは未蒸発のまま蒸発室外へ流出されてしまうという問題があり、そこで、蒸発を少しでもよくする工夫として、オリフィス下流に種々の形の堰を設けていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の多段フラッシュ蒸発器の堰では、ブライン流量が多くなるに従って、性能低下は否めず、下層の高温ブラインと上層の低温ブラインとが入れ替わらずに、蒸発量が少なく、ブライン流の上下層の入れ替えを効率よく行なう堰形状の出現が強く要望されていた。
【0004】
この発明の目的は、上記の従来技術の問題を解決し、上記の要望に応えんとするもので、下層の高温ブラインを表層へと速やかに移動させて、フラッシュ蒸発せしめることができ、蒸発効率が大幅に向上した多段フラッシュ蒸発器を提供しようとすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明の請求項1記載の多段フラッシュ蒸発器は、減圧状態に維持された多数の長いハウジングを備えており、各ハウジングの下部が蒸発室となされて、すべてのハウジングの蒸発室に加熱ブラインをオリフィスを通じて順次流入し、各オリフィスの下流側に設けられた堰を越えまたは通過してフラッシュ蒸発させる多段フラッシュ蒸発器において、垂直板壁状の堰の下部に貫通孔があけられ、この貫通孔に連通するように水平パイプ部とこれの先端より上方に伸びる傾斜パイプ部とよりなる短い屈曲パイプが接続されて、堰の下部に、該堰を貫通しかつ堰上流側の下層ブラインを堰下流側の上層ブラインに混合するブライン上昇流を生じるためのバイパス流路が設けられていることを特徴としている。
【0006】
バイパス流路の傾斜パイプ部の角度は、30度〜90度であるのが、好ましい。
また、この発明の請求項3記載の多段フラッシュ蒸発器は、堰が、オリフィスの下流側に配置されかつ下部にブライン通過口を有する第1堰および第2堰と、第2堰の下流側に配置されたブライン通過口の無い第3堰とよりなるものであることを特徴としている。
【0007】
なおこの場合、相対的に第1堰の高さが最も高く、第2堰の高さがこれより低く、第3堰の高さが最も低いものであり、かつ第1堰のブライン通過口の高さが第2堰のブライン通過口の高さよりも高いものであるのが、望ましい。
また、この発明の請求項5記載の多段フラッシュ蒸発器は、堰が、オリフィスの下流側にハウジングの全長にわたって交互に配置されかつブライン流の前方下向きに傾斜した傾斜板よりなる第1堰とブライン流の前方上向きに傾斜した傾斜板よりなる第2堰とによって構成されていることを特徴としている。
【0008】
また、この発明の請求項6記載の多段フラッシュ蒸発器は、堰が、オリフィスの下流側にハウジングの全長にわたって交互に配置されかつブライン流の前方下向きに傾斜した傾斜面を有する三角柱形ブロック状第1堰とブライン流の前方上向きに傾斜した傾斜面を有する三角柱形ブロック状第2堰とによって構成され、各三角柱形ブロック状第1堰が、オリフィスの開口部に対向せしめられていることを特徴としている。
【0009】
さらに、この発明の請求項7記載の多段フラッシュ蒸発器は、オリフィスの下流側にハウジングの全長にわたって配置された堰が、交互に配置された堰部Aと堰部Bとによって構成され、堰部Aが、垂直壁部とこれの上端よりオリフィスの開口部側に突出した爪状の凸部とを有するものであり、堰部Bが、隣り合う堰部A同士の間に設けられた切欠きによりブライン流の前方上向きに傾斜した傾斜面を有するものであることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0011】
この明細書において、前後、左右は図2を基準とし、前とは図2の図面紙葉の表側、後とは同裏側をいゝ、また左とは同図の左側、右とは同右側をいうものとする。
【0012】
図1〜図4は、この発明の第1実施形態を示すものである。
【0013】
まず図1〜図3を参照すると、海水淡水化に用いられる多段フラッシュ蒸発器は、減圧状態に維持された前後方向に長い多数のハウジング(1)を左右に並列状に備えており、各ハウジング(1)の下部が蒸発室(2)となされて、すべてのハウジング(1)の蒸発室(2)に加熱ブライン(海水)をオリフィス(10)を通じて順次流入し、各オリフィスの下流側に設けられた堰を越えまたは通過して、その水分をフラッシュ蒸発させるものである。
【0014】
多段フラッシュ蒸発器の各ハウジング(1)下部の蒸発室(2)は、ハウジング(1)の幅中央部において長手方向に伸びる仕切壁(4)により左側の高温蒸発段(2a)と右側の低温蒸発段(2b)とに区分されている。また各ハウジング(1)の上部は凝縮部(3)となされ、凝縮部(3)には、凝縮管束(5)が長手方向に貫通状に備えられるとともに、凝縮管束(5)の下方に樋状の凝縮物受け(6)が全長にわたって設けられている。
【0015】
凝縮管束(5)の中央部は仕切用管板(7)に貫通状に支持せられ、凝縮部(3)内の凝縮管束(5)の左右両側にデミスタ(8)(8)がそれぞれ全長にわたって設けられ、これらのデミスタ(8)(8)と樋状の凝縮物受け(6)とによって蒸発室(2)と凝縮部(3)とが区分されている。なお、蒸発室(2)の高温蒸発段(2a)と低温蒸発段(2b)との間の上記仕切壁(4)は、ハウジング(1)の底壁(1c)と樋状の凝縮物受け(6)の底壁(6c)との間に介在されている。
【0016】
また、各ハウジング(1)の下部の蒸発室(2)においてオリフィス(10)は、ハウジング(1)の左側壁(1a)の下端部と、ハウジング(1)の幅中央部の仕切壁(4)の下端部と、各ハウジング(1)の右側壁(1b)の下端部とにそれぞれ設けられており、各オリフィス(10)の下流側には、堰(20)が設けられている。
【0017】
この発明の特徴は、このオリフィス(10)の下流側に設けられた堰(20)の構造にある。すなわち、この発明の第1実施形態においては、図4に詳しく示すように、堰(20)は垂直な板壁状であり、堰(20)の下部に、該堰を貫通しかつ堰上流側の下層ブラインを堰下流側の上層ブラインに混合するブライン上昇流を生じるためのバイパス流路(21)が、各オリフィス(10)に対向するように所定間隔おきに設けられている。具体的には、垂直板壁状の堰(20)の下部に貫通孔があけられ、この貫通孔に連通するように水平パイプ部(22a)とこれの先端より上方に伸びる傾斜パイプ部(22b)とよりなる短い屈曲パイプ(22)が接続されて、バイパス流路(21)が設けられているものである。
【0018】
ここで、堰(20)の高さは、オリフィス(10)の開口高さの1.0〜2.0倍程度が好ましい。バイパス流路(21)の入口、すなわち垂直板壁状の堰(20)下部の貫通孔の高さは、オリフィス(10)の開口高さまでとする。また、バイパス流路(21)の傾斜パイプ部(22b)の角度は30度〜90度であるのが、好ましい。
【0019】
なお、オリフィス(10)と垂直板壁状の堰(20)との間隔は、例えばオリフィス(10)の開口高さの1.0〜2.0倍程度、また蒸発室の長さは、オリフィス(10)の開口高さの7〜14倍程度とするのが好ましい。
【0020】
その他、図1〜図3において、凝縮部(3)の左半前部において凝縮管束(5)の前半上部が、これの外面に沿いかつ樋状凝縮物受け(6)の左側壁(6a)上縁部に連なる横断面円弧状の第1カバー部材(11)により被覆されて、凝縮管束(5)前半部へのデミスタ通過蒸気の流通が閉ざされ、凝縮部(3)の左半後部においては凝縮管束(5)後半部へのデミスタ通過蒸気の流通が開放されている。
【0021】
これに対し、凝縮部(3)の右半前部において凝縮管束(5)前半部へのデミスタ通過蒸気の流通が開放され、凝縮部(3)の右半後部において凝縮管束(5)の後半上部が、これの外面に沿いかつ樋状凝縮物受け(6)の右側壁(6b)上縁部に連なる横断面円弧状の第2カバー部材(12)により被覆されて、凝縮管束(5)後半部へのデミスタ通過蒸気の流通が閉ざされている。
【0022】
また図2に示すように、ハウジング(1)の幅中央部の頂壁(1d)に垂下状にかつハウジング(1)の全長にわたって設けられた蒸気流路規制板(16)が、凝縮管束(5)内の上部中央に配置され、またハウジング(1)の前端壁(図示略)よりハウジング(1)中央部の仕切用管板(7)に至るまでの間において樋状凝縮物受け(6)の左側壁(6a)上縁より水平かつ右方突出状に蒸気流路規制板(17)が設けられて、この水平状蒸気流路規制板(17)が凝縮管束(5)内の左半前部中央に配置されていて、蒸気の流路がジグザグ状となるように規制されている。
【0023】
また図3に示すように、ハウジング(1)中央部の仕切用管板(7)よりハウジング(1)の後端壁に至るまでの間において樋状凝縮物受け(6)の右側壁(6b)上縁より水平かつ左方突出状に蒸気流路規制板(18)が設けられて、この水平状蒸気流路規制板(18)が凝縮管束(5)内の右半後部中央に配置されていて、同様に蒸気の流路がジグザグ状となるように規制されている。
【0024】
上記凝縮部(3)の左半前部において凝縮管束(5)の前半上部を被覆する横断面円弧状の第1カバー部材(11)は、樋状凝縮物受け(6)の左側壁(6a)上縁より右方に突出する水平状の蒸気流路規制板(17)と、ハウジング(1)の幅中央部の頂壁(1d)より垂下状の蒸気流路規制板(16)との間に設けられている。一方、凝縮部(3)の右半後部において凝縮管束(5)の後半上部を被覆する横断面円弧状の第2カバー部材(12)は、樋状凝縮物受け(6)の右側壁(6b)上縁より左方に突出する水平状の蒸気流路規制板(18)と、ハウジング(1)の幅中央部の頂壁(1d)より垂下状の蒸気流路規制板(16)との間に設けられている。
【0025】
上記の多段フラッシュ蒸発器は、減圧状態に維持されたハウジング(1)の前後方向の長さが、例えば二十数メートルあり、例えばハウジング(1)の15〜25基が左右に並列状に備えられている。各ハウジング(1)の蒸発室長さは、例えば3.5メートル程度である。
【0026】
上記の多段フラッシュ蒸発器において、図2〜図4に示すように、ハウジング(1)の左側壁(1a)下端部の多数のオリフィス(10)から蒸発室(2)の左側高温蒸発段(2a)に加熱ブラインが流入すると、ブラインの大半は、垂直板壁状の堰(20)に衝突し、堰(20)の上端を乗り越えて、次段の蒸発段に流出して行く。その間、ブラインの液面表層付近では、圧力の低下や液深の減少によりフラッシュ蒸発が起こるが、堰(20)の上流側のブラインの下層には未蒸発のブラインが残っている。
【0027】
堰(20)に衝突する流入ブラインの一部が堰(20)の下部に設けたバイパス流路(21)を通って堰(20)下流側のブライン層へと流れ込む。このときバイパス流路(21)の出口方向が30〜90度の角度で上方に向けられているため、下層ブラインを上層へ押し上げる流れを作る。下層にあるブラインが上層に押し上げられることで、液深の減少によりフラッシュ蒸発する。
【0028】
このように、蒸発室底部の未蒸発ブラインを上層に押し上げることによってフラッシュ蒸発量を増加させることにより、蒸発効率を高めることができる。
【0029】
ブラインは、ついで蒸発室(2)幅中央部の仕切壁(4)の下端部の多数のオリフィス(10)から右側低温蒸発段(2b)に流入するが、この場合も上記と同様に、オリフィス(10)通過後の加熱ブラインの大半は、垂直板壁状の堰(20)に衝突し、堰(20)の上端を乗り越えて、次段の蒸発段に流出し、その間、ブラインの液面表層付近では、圧力の低下や液深の減少によりフラッシュ蒸発が起こる。また堰(20)に衝突する流入ブラインの一部は、堰(20)下部のバイパス流路(21)を通って上昇流となって堰(20)下流側のブライン表層へと速やかに流れ込む。このとき下層にあるブラインが上層に押し上げられることで、液深の減少によりフラッシュ蒸発する。
【0030】
以下同様にして、右側低温蒸発段(2b)のブラインは、ハウジング(1)の右側壁(1b)下端部の多数のオリフィス(10)から流入し、堰(20)を乗り越えかつバイパス流路(21)を通過して次のハウジング(1)の蒸発室(2)の左側高温蒸発段(2a)内へと流入する。
【0031】
一方、ハウジング(1)の蒸発室(2)の高温蒸発段(2a)と低温蒸発段(2b)でフラッシュ蒸発した蒸気は、それぞれデミスタ(8)(8)を通過して凝縮部(3)に至り、デミスタ(8)(8)の通過の間に、蒸気に同伴される塩分を含む微小な水滴(ミスト)が除去される。このような加熱ブラインのフラッシュ蒸発は、高温蒸発段(2a)および低温蒸発段(2b)の全長にわたって生じるものである。
【0032】
上記の多段フラッシュ蒸発器は、凝縮部(3)の左半前部においては、凝縮管束(5)の前半上部が第1カバー部材(11)により被覆されて、凝縮管束(5)前半部へのデミスタ通過蒸気の流通が閉ざされ、かつ凝縮部(3)の右半後部においては、凝縮管束(5)の後半上部が第2カバー部材(12)により被覆されて、凝縮管束(5)後半部へのデミスタ通過蒸気の流通が閉ざされているのに対し、凝縮部(3)の左半後部と凝縮部(3)の右半前部とにおいては凝縮管束(5)へのデミスタ通過蒸気の流通が開放されているため、結局、仕切壁(4)により区分された2つの蒸発段(2a)(2b)においてフラッシュ蒸発した蒸気を、単一の凝縮管束(5)を使用して凝縮できるようになされており、このタイプの多段フラッシュ蒸発器は、ペアード・ステージ(PAIRED STAGE)・エバポレータ(登録商標)と呼ばれているものである。
【0033】
図5と図6は、この発明の請求項3記載の発明に対応する第2実施形態を示すものである。ここで、上記第1実施形態の場合と異なる点は、堰(20)の構造にある。
【0034】
すなわち、この2実施形態では、堰(20)が、潜りオリフィス(10)の下流側に所定間隔おきに配置されかつ下部にブライン通過口(23a)(24a)を有する薄板状の第1堰(23)および第2堰(24)と、第2堰(24)の下流側に配置されたブライン通過口の無い薄板状の第3堰(25)とよりなるものである。
【0035】
そして、相対的に第1堰(23)の高さが最も高く、第2堰(24)の高さがこれより低く、第3堰(25)の高さが最も低いものであり、かつ第1堰(23)のブライン通過口(23a)の高さが第2堰(24)のブライン通過口(24a)の高さよりも高いものとなされている。
【0036】
潜りオリフィス(10)と第1堰(23)との間の距離は、潜りオリフィス(10)の開口高さの1.0倍〜2.0倍とする。また第1堰(23)と第2堰(24)との間、および第2堰(24)と第3堰(25)との間の距離は、それぞれ潜りオリフィス(10)の開口高さの1.0倍〜1.5倍とするのが好ましい。
【0037】
またここで、薄板状の第1堰(23)〜第3堰(25)の高さは、潜りオリフィス(10)の開口高さの1.0倍から2.0倍である。なお、第1堰(23)〜第3堰(25)の高さがすべて同じでも構わない。
【0038】
また、第1堰(23)下部のブライン通過口(23a)は、オリフィス(10)の開口高さよりも低いものであり、例えば0.9〜0.5倍程度とするのが、好ましい。また第2堰(24)下部のブライン通過口(24a)は、この第1堰(23)のブライン通過口(23a)の開口高さよりもさらに低いものであり、例えばオリフィス(10)開口高さの0.8〜0.3倍程度とするのが、好ましい。
【0039】
上記の第2実施形態の多段フラッシュ蒸発器において、潜りオリフィス(10)を通過し減圧されたブラインは、上層付近のみ1枚目の垂直板壁状の第1堰(23)に衝突し、フラッシュ蒸発をしながら第1堰(23)の上端を乗り越え、液深の減少によりさらに蒸発する。一方、未蒸発の下層付近の高温ブラインは、第1堰(23)下部のブライン通過口(23a)を通過する。この堰通過ブラインは、2枚目の第2堰(24)に衝突したのち、上層部に移動してフラッシュ蒸発する。さらに最下層の高温ブラインは、第2堰(24)下部のブライン通過口(24a)を通過した後、3枚目の第3堰(25)に衝突し上層付近に持ち上げられ、液深の減少によりフラッシュ蒸発する。このように蒸発室底部の高温ブラインを順次上層付近に移動させることにより、充分な蒸発量を得ることができる。
【0040】
図7と図8は、請求項5記載の発明に対応するこの発明の第3実施形態を示すものである。
【0041】
ここで、上記第1実施形態の場合と異なる点は、堰(20)の構造にある。
【0042】
すなわち、この第3実施形態では、堰(20)が、オリフィス(10)の下流側にハウジング(1)の全長にわたって交互に配置されかつブライン流の前方下向きに傾斜した所定幅の傾斜板よりなる第1堰(28)とブライン流の前方上向きに傾斜した傾斜板よりなる第2堰(29)とによって構成されている。第1堰(28)および第2堰(29)の上端部は、それぞれ一対の脚部(30)(30)により支持されている。また図示のように、ブライン流の前方下向きに傾斜した所定幅の傾斜板よりなる各第1堰(28)が、オリフィス(10)の開口部に対向せしめられている。
【0043】
第1堰(28)と第2堰(29)の高さは、潜りオリフィス(10)の開口高さの1.0倍から1.5倍程度、第1堰(28)と第2堰(29)の幅は、オリフィス(10)の開口高さの0.2倍から1.0倍程度が、効果的である。また第1堰(28)と第2堰(29)のブライン流れ方向の長さは、両堰(28)(29)の高さの1〜3倍程度が好ましい。
【0044】
なお、各段のフラッシュ室より1段下流側のフラッシュ室では、上記第1堰(28)と第2堰(29)の配置を入れ替えるのが、好ましい。
【0045】
上記の第3実施形態の多段フラッシュ蒸発器において、潜りオリフィス(10)を通過して蒸発室に流入したブラインは、ブライン流前方下向き傾斜板よりなる第1堰(28)と、ブライン流前方上向き傾斜板よりなる第2堰(29)とによって二手に分流される。
【0046】
すなわち、ブライン流前方下向き傾斜板よりなる第1堰(28)に向かったブライン流は、第1堰(28)を越流するものと、第1堰(28)の下側を流れ、中腹において隣りの第2堰(29)の上に流れるものとに分かれる。これに対し、ブライン流前方上向き傾斜板よりなる第2堰(29)に向かったブライン流は、第2堰(29)を越流するものと、中腹において隣りの第1堰(28)の上に流れるものとに分かれる。
【0047】
ここで、ブライン流の前方下向きに傾斜した傾斜板よりなる第1堰(28)の下方に潜り込んだブラインは、第1堰(28)の裏面に下側から衝突して、両側方に流出し、隣りのブライン流前方上向き傾斜板よりなる第2堰(29)の上面に沿って上昇してフラッシュ蒸発しつつ、第2堰(29)を越流する。一方、ブライン流前方下向き傾斜板よりなる第1堰(28)の上端を越流したブラインはフラッシュ蒸発しつつ、第1堰(28)の上面に沿って下降し、第1堰(28)の中腹において隣りのブライン流前方上向き傾斜板よりなる第2堰(29)の下側に潜り込んで、高温の下層ブラインと混合せしめられる。
【0048】
このように、第1堰(28)と第2堰(29)のそれぞれの越流時に、下層にあるブラインが上層になるため、フラッシュ蒸発しやすくなる。また、第1堰(28)および第2堰(29)のそれぞれ中腹で両側に二手に分かれたブライン流(上層と下層)が合流するため、熱交換が行なわれ、ブライン蒸発が誘起されることとなり、充分な蒸発量を得ることができる。
【0049】
図9と図10は、請求項6記載の発明に対応するこの発明の第4実施形態を示すものである。
【0050】
ここで、上記第1実施形態の場合と異なる点は、堰(20)の構造にある。
【0051】
すなわち、この第4実施形態では、堰(20)が、オリフィス(10)の下流側にハウジング(1)の全長にわたって交互に配置されかつブライン流の前方下向きに傾斜した傾斜面を有する三角柱形ブロック状第1堰(31)とブライン流の前方上向きに傾斜した傾斜面を有する三角柱形ブロック状第2堰(32)とによって構成され、各三角柱形ブロック状第1堰(31)が、オリフィス(10)の開口部に対向せしめられている。
【0052】
第1堰(31)と第2堰(32)の高さは、上記第4実施形態の場合と同様に、潜りオリフィス(10)の開口高さの1.0倍から1.5倍程度、第1堰(31)と第2堰(32)の幅は、オリフィス(10)の開口高さの0.2倍から1.0倍程度が、効果的である。また第1堰(31)と第2堰(32)のブライン流れ方向の長さは、両堰(31)(32)の高さの1〜3倍程度が好ましい。
【0053】
なお、各段のフラッシュ室より1段下流側のフラッシュ室では、上記第1堰(31)と第2堰(32)の配置を入れ替えるのが、好ましい。
【0054】
上記の第4実施形態の多段フラッシュ蒸発器において、潜りオリフィス(10)を通過して蒸発室に流入したブラインは、ブライン流前方下向き傾斜面を有する三角柱形ブロック状第1堰(31)と、ブライン流前方上向き傾斜面を有する三角柱形ブロック状第2堰(32)とによって二手に分流される。
【0055】
すなわち、ブライン流前方下向き傾斜面を有する三角柱形ブロック状第1堰(31)に向かったブライン流は、第1堰(31)を越流した後、第1堰(31)の上面に沿って下降し、第1堰(31)の中腹において両隣りの第2堰(32)(32)の傾斜上面の方に二手に分流する。これに対し、ブライン流前方上向き傾斜面を有する三角柱形ブロック状第2堰(32)に向かったブライン流は、第2堰(32)の上面に沿って上昇してフラッシュ蒸発しつつ、第2堰(32)を越流する。また第2堰(32)の中腹において両隣りの第1堰(31)(31)の傾斜上面の方に二手に分流する。
【0056】
このように、第1堰(31)と第2堰(32)のそれぞれの越流時に、下層にあるブラインが上層になるため、フラッシュ蒸発しやすくなる。また、第1堰(31)および第2堰(32)のそれぞれ中腹で両側に二手に分かれたブライン流(上層と下層)が合流するため、熱交換が行なわれ、ブライン蒸発が誘起されることとなり、充分な蒸発量を得ることができる。
【0057】
図11〜図13は、請求項7記載の発明に対応するこの発明の第5実施形態を示すものである。
【0058】
ここで、上記第1実施形態の場合と異なる点は、堰(20)の構造にある。
【0059】
すなわち、この第5実施形態では、オリフィス(10)の下流側にハウジング(1)の全長にわたって配置された堰(20)が、交互に配置された堰部Aと堰部Bとによって構成され、堰部Aが、垂直壁部(33)とこれの上端よりオリフィス(10)の開口部側に突出した爪状の凸部(34)とを有するものであり、堰部Bが、隣り合う堰部A同士の間に設けられた切欠き(35)によりブライン流の前方上向きに傾斜した傾斜面(36)を有するものである。
【0060】
堰部Aと堰部Bの高さは、例えば潜りオリフィス(10)の開口高さの1.0倍から1.5倍程度、堰部Aと堰部Bの幅は、オリフィス(10)の開口高さの0.2倍から1.0倍程度が、効果的である。また堰部Aと堰部Bのブライン流れ方向の長さは、両堰部Aと堰部Bの高さの1〜3倍程度が好ましい。
【0061】
なお、各段のフラッシュ室より1段下流側のフラッシュ室では、上記堰部Aと堰部Bの配置を入れ替えるのが、好ましい。
【0062】
上記の第5実施形態の多段フラッシュ蒸発器において、潜りオリフィス(10)を通過して蒸発室に流入したブラインは、堰部Aと堰部Bとによって二手に分流される。
【0063】
すなわち、堰部Aに向かったブライン流は、堰部Aの垂直壁部(33)に衝突して、これの上端のオリフィス開口部側に突出した爪状の凸部(34)を越流する。このとき、爪状の凸部(34)の存在によりブライン上昇流の垂直方向の力が与えられる。これに対し、堰部Bに向かったブライン流は、堰部Bの切欠き(35)を通過し、ブライン流前方上向きの傾斜面(36)上面に沿って上昇してフラッシュ蒸発しつつ、堰部Bを越流する。こうして、堰部Aと堰部Bのそれぞれの越流時に、下層にあるブラインが上層になるため、フラッシュ蒸発しやすくなる。
【0064】
つまり、この第5実施形態では、潜りオリフィス(10)に近い堰部Aにおいて、堰部Aの垂直壁部(33)に衝突した未蒸発の下層高温ブラインが、爪状の凸部(34)を越流して、上層部に移動し、フラッシュ蒸発するとともに、時間的に早い時期に低温ブラインと入れ替わる。一方、堰部Bの切欠き(35)を通過して、傾斜面(36)上面に沿って上昇した未蒸発の下層高温ブラインは、潜りオリフィス(10)より遠い場所において堰部Bを越流して、上層部に移動し、フラッシュ蒸発するとともに、時間的に遅い時期に低温ブラインと入れ替わるものであり、これによって高温ブラインと低温ブラインとの入れ替えが効率よく行なわれるため、安定した充分な蒸発を得ることができる。また、堰部Bの切欠き(35)を通過して傾斜面(36)上面に沿って上昇した高温ブラインは、堰部Bの越流後に横方向に広がり(図13参照)、上層部に移動して、効率よく低温ブラインと入れ替わるものである。
【0065】
【発明の効果】
述のように、この発明の請求項1記載の多段フラッシュ蒸発器は、垂直板壁状の堰の下部に貫通孔があけられ、この貫通孔に連通するように水平パイプ部とこれの先端より上方に伸びる傾斜パイプ部とよりなる短い屈曲パイプが接続されて、堰の下部に、該堰を貫通しかつ堰上流側の下層ブラインを堰下流側の上層ブラインに混合するブライン上昇流を生じるためのバイパス流路が設けられているものであるから、オリフィスから加熱ブラインが流入すると、ブラインの大半は堰に衝突し、堰の上端を乗り越えて、次段の蒸発段に流出して行く。その間、ブラインの液面表層付近で、圧力の低下や液深の減少によりフラッシュ蒸発が起こる。一方、堰に衝突する流入ブラインの一部が、堰の下部に設けたバイパス流路を通って堰下流側のブライン層へと流れ込む。このときバイパス流路の出口方向の角度が上方に向けられているため、下層ブラインを上層へ押し上げる流れを作る。下層にあるブラインが上層に押し上げられることで、液深の減少によりフラッシュ蒸発する。このように、蒸発室底部の未蒸発ブラインを上層に押し上げることによってフラッシュ蒸発量を増加させ、蒸発効率を高めることができるという効果を奏する。
【0066】
また、この発明の請求項3記載の多段フラッシュ蒸発器は、堰が、オリフィスの下流側に配置されかつ下部にブライン通過口を有する第1堰および第2堰と、第2堰の下流側に配置されたブライン通過口の無い第3堰とよりなるものであるものであるから、潜りオリフィスを通過し減圧されたブラインは、上層付近のみ1枚目の第1堰に衝突し、フラッシュ蒸発をしながら第1堰の上端を乗り越え、液深の減少により蒸発する。一方、未蒸発の下層付近の高温ブラインは、第1堰下部のブライン通過口を通過する。この堰通過ブラインは、2枚目の第2堰に衝突したのち、上層部に移動してフラッシュ蒸発する。さらに最下層の高温ブラインは、第2堰下部のブライン通過口を通過した後、3枚目の第3堰に衝突し上層付近に持ち上げられ、液深の減少によりフラッシュ蒸発する。このように蒸発室底部の高温ブラインを順次上層付近に移動させることにより、充分な蒸発量を得ることができるという効果を奏する。
【0067】
また、この発明の請求項5記載の多段フラッシュ蒸発器は、堰が、オリフィスの下流側にハウジングの全長にわたって交互に配置されかつブライン流の前方下向きに傾斜した傾斜板よりなる第1堰とブライン流の前方上向きに傾斜した傾斜板よりなる第2堰とによって構成されているものであるから、潜りオリフィスを通過して蒸発室に流入したブラインは、ブライン流前方下向き傾斜板よりなる第1堰と、ブライン流前方上向き傾斜板よりなる第2堰とによって二手に分流され、第1堰に向かったブライン流は、第1堰を越流するものと、第1堰の下側を流れて中腹において隣りの第2堰の上に流れるものとに分かれるのに対し、第2堰に向かったブライン流は、第2堰を越流するものと、中腹において隣りの第1堰の上に流れるものとに分かれる。第1堰および第2堰のそれぞれの越流時に、下層にあるブラインが上層になるため、フラッシュ蒸発しやすくなる。また、第1堰および第2堰のそれぞれ中腹で両側に二手に分かれたブライン流(上層と下層)が合流するため、熱交換が行なわれ、ブライン蒸発が誘起されることとなり、充分な蒸発量を得ることができるという効果を奏する。
【0068】
また、この発明の請求項6記載の多段フラッシュ蒸発器は、堰が、オリフィスの下流側にハウジングの全長にわたって交互に配置されかつブライン流の前方下向きに傾斜した傾斜面を有する三角柱形ブロック状第1堰とブライン流の前方上向きに傾斜した傾斜面を有する三角柱形ブロック状第2堰とによって構成され、各三角柱形ブロック状第1堰が、オリフィスの開口部に対向せしめられているものであるから、潜りオリフィスを通過して蒸発室に流入したブラインは、第1堰と第2堰とによって二手に分流され、第1堰に向かったブライン流は、第1堰を越流した後、第1堰上面に沿って下降し、また第1堰の中腹において両隣りの第2堰の傾斜上面の方に二手に分流する。これに対し、第2堰に向かったブライン流は、第2堰の上面に沿って上昇してフラッシュ蒸発しつつ、第2堰を越流し、また第2堰の中腹において両隣りの第1堰の傾斜上面の方に二手に分流する。このように、第1堰と第2堰のそれぞれの越流時に、下層にあるブラインが上層になるため、フラッシュ蒸発しやすくなる。また、第1堰および第2堰のそれぞれ中腹で両側に二手に分かれたブライン流(上層と下層)が合流するため、熱交換が行なわれ、ブライン蒸発が誘起されることとなり、充分な蒸発量を得ることができるという効果を奏する。
【0069】
さらに、この発明の請求項7記載の多段フラッシュ蒸発器は、オリフィスの下流側にハウジングの全長にわたって配置された堰が、交互に配置された堰部Aと堰部Bとによって構成され、堰部Aが、垂直壁部とこれの上端よりオリフィスの開口部側に突出した爪状の凸部とを有するものであり、堰部Bが、隣り合う堰部A同士の間に設けられた切欠きによりブライン流の前方上向きに傾斜した傾斜面を有するものであるから、潜りオリフィスを通過して蒸発室に流入したブラインは、堰部Aと堰部Bとによって二手に分流され、堰部Aに向かったブライン流は、堰部Aの垂直壁部に衝突して、これの上端のオリフィス開口部側に突出した爪状の凸部を越流し、このとき、爪状の凸部の存在によりブライン上昇流の垂直方向の力が与えられる。これに対し、堰部Bに向かったブライン流は、堰部Bの切欠きを通過し、ブライン流前方上向きの傾斜面上面に沿って上昇してフラッシュ蒸発しつつ、堰部Bを越流し、堰部Aと堰部Bのそれぞれの越流時に、下層にあるブラインが上層になるため、フラッシュ蒸発しやすくなる。すなわち、潜りオリフィスに近い堰部Aにおいて、堰部Aの垂直壁部に衝突した未蒸発の下層高温ブラインが爪状の凸部を越流して、上層部に移動し、フラッシュ蒸発する一方、堰部Bの切欠きを通過して、傾斜面上面に沿って上昇した未蒸発の下層高温ブラインは、潜りオリフィスより遠い場所において堰部Bを越流して、上層部に移動し、フラッシュ蒸発するものであり、これによって高温ブラインと低温ブラインとの入れ替えを良くすることで、ブラインの蒸発を促し、結果としてブライン下流部断面の非平衡温度差が小さくなるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の多段フラッシュ蒸発器の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】 図1の多段フラッシュ蒸発器の前半部分の拡大横断面図である。
【図3】 同多段フラッシュ蒸発器の後半部分の拡大横断面図である。
【図4】 同多段フラッシュ蒸発器のオリフィスと堰部分の拡大縦断面図である。
【図5】 この発明の多段フラッシュ蒸発器の第2実施形態を示すオリフィスと堰部分の拡大縦断面図である。
【図6】 同部分拡大斜視図である。
【図7】 この発明の多段フラッシュ蒸発器の第3実施形態を示すオリフィスと堰部分の拡大縦断面図である。
【図8】 同部分拡大斜視図である。
【図9】 この発明の多段フラッシュ蒸発器の第4実施形態を示すオリフィスと堰部分の拡大縦断面図である。
【図10】 同部分拡大斜視図である。
【図11】 この発明の多段フラッシュ蒸発器の第5実施形態を示すオリフィスと堰部分の拡大縦断面図である。
【図12】 同部分拡大斜視図である。
【図13】 同部分拡大水平断面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング
2 蒸発室
2a 左側蒸発段
2b 右側蒸発段
3 凝縮部
4 仕切壁
10 オリフィス
20 堰
21 バイパス流路
23 第1堰
23a ブライン通過口
24 第2堰
24a ブライン通過口
25 第3堰
28 傾斜板よりなる第1堰
29 傾斜板よりなる第2堰
31 三角柱形ブロック状第1堰
32 三角柱形ブロック状第2堰
33 堰部Aの垂直壁部
34 堰部Aの爪状凸部
35 堰部Bの切欠き
36 堰部Bの傾斜面

Claims (7)

  1. 減圧状態に維持された多数の長いハウジングを備えており、各ハウジングの下部が蒸発室となされて、すべてのハウジングの蒸発室に加熱ブラインをオリフィスを通じて順次流入し、各オリフィスの下流側に設けられた堰を越えまたは通過してフラッシュ蒸発させる多段フラッシュ蒸発器において、垂直板壁状の堰の下部に貫通孔があけられ、この貫通孔に連通するように水平パイプ部とこれの先端より上方に伸びる傾斜パイプ部とよりなる短い屈曲パイプが接続されて、堰の下部に、該堰を貫通しかつ堰上流側の下層ブラインを堰下流側の上層ブラインに混合するブライン上昇流を生じるためのバイパス流路が設けられていることを特徴とする、多段フラッシュ蒸発器。
  2. バイパス流路の傾斜パイプ部の角度が、30度〜90度である、請求項1記載の多段フラッシュ蒸発器。
  3. 減圧状態に維持された多数の長いハウジングを備えており、各ハウジングの下部が蒸発室となされて、すべてのハウジングの蒸発室に加熱ブラインをオリフィスを通じて順次流入し、各オリフィスの下流側に設けられた堰を越えまたは通過してフラッシュ蒸発させる多段フラッシュ蒸発器において、堰が、オリフィスの下流側に配置されかつ下部にブライン通過口を有する第1堰および第2堰と、第2堰の下流側に配置されたブライン通過口の無い第3堰とよりなるものであることを特徴とする、多段フラッシュ蒸発器。
  4. 相対的に第1堰の高さが最も高く、第2堰の高さがこれより低く、第3堰の高さが最も低いものであり、かつ第1堰のブライン通過口の高さが第2堰のブライン通過口の高さよりも高いものである、請求項3記載の多段フラッシュ蒸発器。
  5. 減圧状態に維持された多数の長いハウジングを備えており、各ハウジングの下部が蒸発室となされて、すべてのハウジングの蒸発室に加熱ブラインをオリフィスを通じて順次流入し、各オリフィスの下流側に設けられた堰を越えまたは通過してフラッシュ蒸発させる多段フラッシュ蒸発器において、堰が、オリフィスの下流側にハウジングの全長にわたって交互に配置されかつブライン流の前方下向きに傾斜した傾斜板よりなる第1堰とブライン流の前方上向きに傾斜した傾斜板よりなる第2堰とによって構成されていることを特徴とする、多段フラッシュ蒸発器。
  6. 減圧状態に維持された多数の長いハウジングを備えており、各ハウジングの下部が蒸発室となされて、すべてのハウジングの蒸発室に加熱ブラインをオリフィスを通じて順次流入し、各オリフィスの下流側に設けられた堰を越えまたは通過してフラッシュ蒸発させる多段フラッシュ蒸発器において、堰が、オリフィスの下流側にハウジングの全長にわたって交互に配置されかつブライン流の前方下向きに傾斜した傾斜面を有する三角柱形ブロック状第1堰とブライン流の前方上向きに傾斜した傾斜面を有する三角柱形ブロック状第2堰とによって構成され、各三角柱形ブロック状第1堰が、オリフィスの開口部に対向せしめられていることを特徴とする、多段フラッシュ蒸発器。
  7. 減圧状態に維持された多数の長いハウジングを備えており、各ハウジングの下部が蒸発室となされて、すべてのハウジングの蒸発室に加熱ブラインをオリフィスを通じて順次流入し、各オリフィスの下流側に設けられた堰を越えまたは通過してフラッシュ蒸発させる多段フラッシュ蒸発器において、オリフィスの下流側にハウジングの全長にわたって配置された堰が、交互に配置された堰部Aと堰部Bとによって構成され、堰部Aが、垂直壁部とこれの上端よりオリフィスの開口部側に突出した爪状の凸部とを有するものであり、堰部Bが、隣り合う堰部A同士の間に設けられた切欠きによりブライン流の前方上向きに傾斜した傾斜面を有するものであることを特徴とする、多段フラッシュ蒸発器。
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