JP3418911B2 - 多段フラッシュ蒸発器 - Google Patents

多段フラッシュ蒸発器

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JP3418911B2 JP25392398A JP25392398A JP3418911B2 JP 3418911 B2 JP3418911 B2 JP 3418911B2 JP 25392398 A JP25392398 A JP 25392398A JP 25392398 A JP25392398 A JP 25392398A JP 3418911 B2 JP3418911 B2 JP 3418911B2
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • Y02A20/124Water desalination

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  • Heat Treatment Of Water, Waste Water Or Sewage (AREA)
  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、例えば海水淡水
化に用いられる多段フラッシュ蒸発器に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】従来、海水淡水化に用いられる多段フラ
ッシュ蒸発器としては、減圧状態に維持された多数の長
いハウジングを備えており、各ハウジングの下部が蒸発
室となされていて、すべてのハウジングの蒸発室に加熱
ブライン(海水)をオリフィスを通じて順次流入し、フ
ラッシュ蒸発させるものが知られている(例えば特公昭
58−15001号公報参照)。 【0003】従来の多段フラッシュ蒸発器は、各ハウジ
ング下部の蒸発室が、仕切壁により高温蒸発段と低温蒸
発段とに区分され、各ハウジングの上部が凝縮部となさ
れ、凝縮部に凝縮管束が長手方向に貫通状に備えられる
とともに、凝縮管束の下方に樋状の凝縮物受けが全長に
わたって設けられている。また、凝縮管束の中央部が仕
切用管板に貫通状に支持せられ、凝縮部内の凝縮管束の
左右両側に、デミスタがそれぞれ全長にわたって設けら
れ、これらのデミスタと樋状の凝縮物受けとによって蒸
発室と凝縮部とが区分されている。そして、凝縮部の左
半前部においては、凝縮管束の前半上部が第1カバー部
材により被覆されて、凝縮管束前半部へのデミスタ通過
蒸気の流通が閉ざされ、かつ凝縮部の右半後部において
は、凝縮管束の後半上部が第2カバー部材により被覆さ
れて、凝縮管束後半部へのデミスタ通過蒸気の流通が閉
ざされているのに対し、凝縮部の左半後部と凝縮部の右
半前部とにおいては凝縮管束へのデミスタ通過蒸気の流
通が開放されているため、結局、仕切壁により区分され
た2つの蒸発段においてフラッシュ蒸発した蒸気を、単
一の凝縮管束を使用して凝縮できるようになされてい
た。このようなタイプの多段フラッシュ蒸発器は、ペア
ード・ステージ(PAIRED STAGE)・エバポレータ(登録
商標)と呼ばれていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の多段フラッシュ蒸発器では、各ハウジングの凝縮
部の凝縮管束が開放されている箇所に対応する高温蒸発
段の後半部や低温蒸発段の前半部では、これらに対応す
るデミスタ部分への蒸気の通過はきわめてスムーズであ
るのに対し、凝縮管束がカバー部材により被覆されてい
る箇所に対応する高温蒸発段の前半部や低温蒸発段の後
半部においては、これらに対応するデミスタ部分への蒸
気の通過が少なく、むしろ、これらのカバー部材被覆箇
所の蒸発段で生じたフラッシュ蒸気は、蒸発室内部を通
過して凝縮管束の開放されている側のデミスタ部分へと
移行し、そこでその場で生じている別のフラッシュ蒸気
と合流して、デミスタ部分を通過することになり、結
局、フラッシュ蒸気に偏流が生じてしまい、フラッシュ
蒸気が相対的に高速でかつ多量に通過するデミスタ部分
と、低速でかつ少量通過するデミスタ部分とが生じて、
特に、凝縮管束の中央部の仕切用管板に近いデミスタ部
分では蒸気が高速で通過するものと考えられ、該デミス
タ部分の水滴分離性能が局部的に劣化して、生産水の品
質低下につながるおそれがあるという問題があった。 【0005】この発明の目的は、上記の従来技術の問題
を解決し、凝縮部の凝縮管束がカバー部材により被覆さ
れている箇所に対応するデミスタ部分においても、蒸発
段からの蒸気が均等にデミスタ部分を通過することがで
き、これによってデミスタの特定部分での水滴分離性能
の劣化を防止することができて、デミスタの性能を全体
として均等に維持することができ、生産水の品質を高い
水準に保持することができる多段フラッシュ蒸発器を提
供しようとするにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明は、減圧状態に維持された多数の長いハ
ウジングを備えており、各ハウジングの下部が蒸発室と
なされていて、すべてのハウジングの蒸発室に加熱ブラ
インをオリフィスを通じて順次流入し、フラッシュ蒸発
させる多段フラッシュ蒸発器であって、各ハウジング下
部の蒸発室が、仕切壁により左側の高温蒸発段と右側の
低温蒸発段とに区分され、各ハウジングの上部が凝縮部
となされ、凝縮部に凝縮管束が長手方向に貫通状に備え
られるとともに、凝縮管束の下方に樋状の凝縮物受けが
全長にわたって設けられ、凝縮管束の中央部が仕切用管
板に貫通状に支持せられ、凝縮部内の凝縮管束の左右両
側に、デミスタがそれぞれ全長にわたって設けられ、こ
れらのデミスタと樋状の凝縮物受けとによって蒸発室と
凝縮部とが区分され、凝縮部の左半前部において凝縮管
束の前半上部が、これの外面に沿いかつ樋状凝縮物受け
の左側壁上縁部に連なる第1カバー部材により被覆され
て、凝縮管束前半部へのデミスタ通過蒸気の流通が閉ざ
され、凝縮部の左半後部においては凝縮管束後半部への
デミスタ通過蒸気の流通が開放され、凝縮部の右半前部
においては凝縮管束前半部へのデミスタ通過蒸気の流通
が開放され、凝縮部の右半後部において凝縮管束の後半
上部が、これの外面に沿いかつ樋状凝縮物受けの右側壁
上縁部に連なる第2カバー部材により被覆されて、凝縮
管束後半部へのデミスタ通過蒸気の流通が閉ざされてい
る、多段フラッシュ蒸発器において、左側高温蒸発段の
前半上部の左側デミスタ前半部の下側に、デミスタへの
蒸気の通過を均等にするための蒸気整流板が垂直状かつ
前後に並列状に設けられ、右側低温蒸発段の後半上部の
右側デミスタ後半部の下側に、デミスタへの蒸気の通過
を均等にするための蒸気整流板が垂直状かつ前後に並列
状に設けられていることを特徴としている。 【0007】 【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施の形態
を、図面を参照して説明する。 【0008】この明細書において、前後、左右は図2を
基準とし、前とは図2の図面紙葉の表側、後とは同裏側
をいゝ、また左とは同図の左側、右とは同右側をいうも
のとする。 【0009】まず図1を参照すると、海水淡水化に用い
られる多段フラッシュ蒸発器は、減圧状態に維持された
前後方向に長い多数のハウジング(1) を左右に並列状に
備えており、各ハウジング(1) の下部が蒸発室(2) とな
されていて、すべてのハウジング(1) の蒸発室(2) に加
熱ブライン(海水)をオリフィス(10)を通じて順次流入
し、その水分をフラッシュ蒸発させるものである。 【0010】ここで、図2〜図4を参照すると、多段フ
ラッシュ蒸発器の各ハウジング(1)下部の蒸発室(2)
は、ハウジング(1) の幅中央部において長手方向に伸び
る仕切壁(4) により左側の高温蒸発段(2A)と右側の低温
蒸発段(2B)とに区分されている。また各ハウジング(1)
の上部は凝縮部(3) となされ、凝縮部(3) には、凝縮管
束(5) が長手方向に貫通状に備えられるとともに、凝縮
管束(5) の下方に樋状の凝縮物受け(6) が全長にわたっ
て設けられている。 【0011】凝縮管束(5) の中央部は仕切用管板(7) に
貫通状に支持せられ、凝縮部(3) 内の凝縮管束(5) の左
右両側にデミスタ(8)(8)がそれぞれ全長にわたって設け
られ、これらのデミスタ(8)(8)と樋状の凝縮物受け(6)
とによって蒸発室(2) と凝縮部(3) とが区分されてい
る。なお、蒸発室(2) の高温蒸発段(2A)と低温蒸発段(2
B)との間の上記仕切壁(4) は、ハウジング(1) の底壁(1
c)と樋状の凝縮物受け(6) の底壁(6c)との間に介在され
ている。 【0012】また、凝縮部(3) の左半前部において凝縮
管束(5) の前半上部が、これの外面に沿いかつ樋状凝縮
物受け(6) の左側壁(6a)上縁部に連なる横断面円弧状の
第1カバー部材(11)により被覆されて、凝縮管束(5) 前
半部へのデミスタ通過蒸気の流通が閉ざされ、凝縮部
(3) の左半後部においては凝縮管束(5) 後半部へのデミ
スタ通過蒸気の流通が開放されている。 【0013】これに対し、凝縮部(3) の右半前部におい
て凝縮管束(5) 前半部へのデミスタ通過蒸気の流通が開
放され、凝縮部(3) の右半後部において凝縮管束(5) の
後半上部が、これの外面に沿いかつ樋状凝縮物受け(6)
の右側壁(6b)上縁部に連なる横断面円弧状の第2カバー
部材(12)により被覆されて、凝縮管束(5) 後半部へのデ
ミスタ通過蒸気の流通が閉ざされている。 【0014】この実施形態においては、図2に示すよう
に、ハウジング(1) の幅中央部の頂壁(1d)に垂下状にか
つハウジング(1) の全長にわたって設けられた蒸気流路
規制板(16)が、凝縮管束(5) 内の上部中央に配置され、
またハウジング(1) の前端壁(図示略)よりハウジング
(1) 中央部の仕切用管板(7) に至るまでの間において樋
状凝縮物受け(6) の左側壁(6a)上縁より水平かつ右方突
出状に蒸気流路規制板(16)が設けられて、この水平状蒸
気流路規制板(17)が凝縮管束(5) 内の左半前部中央に配
置されていて、蒸気の流路がジグザグ状となるように規
制されている。 【0015】また図3に示すように、ハウジング(1) 中
央部の仕切用管板(7) よりハウジング(1) の後端壁(1e)
に至るまでの間において樋状凝縮物受け(6) の右側壁(6
b)上縁より水平かつ左方突出状に蒸気流路規制板(18)が
設けられて、この水平状蒸気流路規制板(17)が凝縮管束
(5) 内の右半後部中央に配置されていて、同様に蒸気の
流路がジグザグ状となるように規制されている。 【0016】上記凝縮部(3) の左半前部において凝縮管
束(5) の前半上部を被覆する横断面円弧状の第1カバー
部材(11)は、樋状凝縮物受け(6) の左側壁(6a)上縁より
右方に突出する水平状の蒸気流路規制板(17)と、ハウジ
ング(1) の幅中央部の頂壁(1d)より垂下状の蒸気流路規
制板(16)との間に設けられている。一方、凝縮部(3)の
右半後部において凝縮管束(5) の後半上部を被覆する横
断面円弧状の第2カバー部材(12)は、樋状凝縮物受け
(6) の右側壁(6b)上縁より左方に突出する水平状の蒸気
流路規制板(18)と、ハウジング(1) の幅中央部の頂壁(1
d)より垂下状の蒸気流路規制板(16)との間に設けられて
いる。 【0017】また、各ハウジング(1) の下部の蒸発室
(2) においてオリフィス(10)は、ハウジング(1) の左側
壁(1a)の下端部と、ハウジング(1) の幅中央部の仕切壁
(4) の下端部と、各ハウジング(1) の右側壁(1b)の下端
部とにそれぞれ設けられており、各オリフィス(10)の下
流側には、上端に露呈面積を増大するための水平壁部(1
4)を有する堰(ダム)(13)が設けられ、各堰(13)の上方
近くには、ブライン跳ね上がり防止板(15)が水平状に設
けられている。 【0018】そして、この発明においては、ハウジング
(1) の蒸発室(2) において、左側高温蒸発段(2A)の前半
上部の左側デミスタ(8) 前半部の下側に、デミスタ(8)
への蒸気の通過を均等にするための蒸気整流板(20)が垂
直状かつ前後に並列状に設けられるとともに、右側低温
蒸発段(2B)の後半上部の右側デミスタ(8) 後半部の下側
に、デミスタ(8) への蒸気の通過を均等にするための蒸
気整流板(20)が垂直状かつ前後に並列状に設けられてい
る。 【0019】なお、上記蒸気整流板(20)の形状、大き
さ、配置間隔、および配置個数は、各蒸発段における減
圧の程度、ブラインの加熱温度、ブラインの容量等の諸
条件を勘案して、適宜定められるものである。 【0020】すなわち、上記の多段フラッシュ蒸発器
は、減圧状態に維持されたハウジング(1) の前後方向の
長さが、例えば二十数メートルあり、例えばハウジング
(1) の15〜25基が左右に並列状に備えられている。
各ハウジング(1) の蒸発室長さは、例えば3.5メート
ル程度である。 【0021】そして、蒸気整流板(20)の配置個数は、勿
論、多ければ多いほど蒸気の整流作用を果たし得るので
好ましいが、コストの面からは少ない方が好ましく、蒸
気整流板(20)の配置間隔は、通常、数メートル程度が好
ましい。 【0022】また蒸気整流板(20)の形状は、コストの面
から平板が好ましく、その大きさは、例えばデミスタ
(8) の幅と同じ幅とするのが、好ましい。 【0023】上記の多段フラッシュ蒸発器において、ハ
ウジング(1) の左側壁(1a)下端部の多数のオリフィス(1
0)から蒸発室(2) の左側高温蒸発段(2A)に加熱ブライン
(海水)を導入すると、加熱ブラインは、上端に水平壁
部(14)を有する堰(ダム)(13)を越えて流入する。その
間にフラッシュ蒸発し、蒸気が発生する。ブラインは、
ついで蒸発室(2) 幅中央部の仕切壁(4) の下端部の多数
のオリフィス(10)から右側低温蒸発段(2B)に流入し、そ
のさいブラインは、水平壁部(14)を有する堰(ダム)(1
3)を越えて流れ込む。その間にフラッシュ蒸発し、蒸気
が発生する。ブラインは、さらにハウジング(1) の右側
壁(1b)下端部の多数のオリフィス(10)から次ぎのハウジ
ング(1) の蒸発室(2) 内へと流入するものである。 【0024】一方、ハウジング(1) の蒸発室(2) の高温
蒸発段(2A)と低温蒸発段(2B)でフラッシュ蒸発した蒸気
は、それぞれデミスタ(8)(8)を通過して凝縮部(3) に至
り、デミスタ(8)(8)の通過の間に、蒸気に同伴される塩
分を含む微小な水滴(ミスト)が除去される。 【0025】このような加熱ブラインのフラッシュ蒸発
は、高温蒸発段(2A)および低温蒸発段(2B)の全長にわた
って生じるが、ハウジング(1) の凝縮部(3) において凝
縮管束(5) が開放されている箇所に対応する高温蒸発段
(2A)の後半部や低温蒸発段(2B)の前半部では、そこで発
生したフラッシュ蒸気が、それぞれの真上のデミスタ
(8)(8)部分を通過して凝縮部(3) に至り、多数の凝縮管
と速やかに接触して凝縮し、凝縮した水滴が樋状の凝縮
物受け(6) に受けられるため、これらのデミスタ(8)(8)
部分への蒸気の通過はきわめてスムーズであると言え
る。 【0026】これに対し、ハウジング(1) の凝縮部(3)
において凝縮管束(5) 上部がカバー部材(11)(12)により
被覆されている箇所に対応する高温蒸発段(2A)の前半部
や低温蒸発段(2B)の後半部では、そこで発生したフラッ
シュ蒸気は、それぞれの真上のデミスタ(8)(8)部分を通
過し難く、これらのデミスタ(8)(8)部分への蒸気の通過
量が少ない。というのは、これらのデミスタ(8)(8)部分
の上方においては、蒸気と凝縮管との接触が無く、凝縮
作用が生じないため、蒸気圧が高いまゝの状態となって
いるからである。そして、むしろ、これらの高温蒸発段
(2A)の前半部や低温蒸発段(2B)の後半部で生じたフラッ
シュ蒸気は、蒸発室(2) 内部を通過して凝縮管束(6) の
開放されている側のデミスタ(8)(8)部分へと移行し、そ
こでその場で生じている別のフラッシュ蒸気と合流し
て、デミスタ(8)(8)部分を通過することになり、結局、
フラッシュ蒸気に偏流が生じて、蒸気が多量にかつ高速
で通過するデミスタ部分では、水滴分離性能が劣化する
おそれがある。 【0027】そこで、この発明においては、凝縮管束
(6) がカバー部材(11)により被覆されている箇所に対応
する左側高温蒸発段(2A)の前半上部の左側デミスタ(8)
前半部の下側に、デミスタ(8) への蒸気の通過を均等に
するための蒸気整流板(20)が垂直状かつ前後に並列状に
設けられ、同様に凝縮管束(6) がカバー部材(12)により
被覆されている箇所に対応する右側低温蒸発段の後半上
部の右側デミスタ後半部の下側に、デミスタへの蒸気の
通過を均等にするための蒸気整流板(20)が垂直状かつ前
後に並列状に設けられているものである。これにより、
凝縮管束(6) がカバー部材(11)(12)により被覆されてい
る箇所に対応するデミスタ(8)(8)部分においても、蒸発
段(2A)(2B)からの蒸気が均等にデミスタ(8)(8)部分を通
過することができ、これによってデミスタ(8)(8)の特定
部分での水滴分離性能の劣化を防止することができて、
デミスタ(8)(8)の性能を全体として均等に維持すること
ができて、生産水の品質を高い水準に保持することがで
きるものである。 【0028】 【発明の効果】この発明は、上述のように、減圧状態に
維持された多数の長いハウジングを備えており、各ハウ
ジングの下部が蒸発室となされていて、すべてのハウジ
ングの蒸発室に加熱ブラインをオリフィスを通じて順次
流入し、フラッシュ蒸発させる多段フラッシュ蒸発器で
あって、各ハウジング下部の蒸発室が、仕切壁により左
側の高温蒸発段と右側の低温蒸発段とに区分され、各ハ
ウジングの上部が凝縮部となされ、凝縮部に凝縮管束が
長手方向に貫通状に備えられるとともに、凝縮管束の下
方に樋状の凝縮物受けが全長にわたって設けられ、凝縮
管束の中央部が仕切用管板に貫通状に支持せられ、凝縮
部内の凝縮管束の左右両側に、デミスタがそれぞれ全長
にわたって設けられ、これらのデミスタと樋状の凝縮物
受けとによって蒸発室と凝縮部とが区分され、凝縮部の
左半前部において凝縮管束の前半上部が、これの外面に
沿いかつ樋状凝縮物受けの左側壁上縁部に連なる第1カ
バー部材により被覆されて、凝縮管束前半部へのデミス
タ通過蒸気の流通が閉ざされ、凝縮部の左半後部におい
ては凝縮管束後半部へのデミスタ通過蒸気の流通が開放
され、凝縮部の右半前部においては凝縮管束前半部への
デミスタ通過蒸気の流通が開放され、凝縮部の右半後部
において凝縮管束の後半上部が、これの外面に沿いかつ
樋状凝縮物受けの右側壁上縁部に連なる第2カバー部材
により被覆されて、凝縮管束後半部へのデミスタ通過蒸
気の流通が閉ざされている、多段フラッシュ蒸発器にお
いて、左側高温蒸発段の前半上部の左側デミスタ前半部
の下側に、デミスタへの蒸気の通過を均等にするための
蒸気整流板が垂直状かつ前後に並列状に設けられ、右側
低温蒸発段の後半上部の右側デミスタ後半部の下側に、
デミスタへの蒸気の通過を均等にするための蒸気整流板
が垂直状かつ前後に並列状に設けられているもので、こ
の発明によれば、凝縮部の凝縮管束がカバー部材により
被覆されている箇所に対応するデミスタ部分において
も、蒸発段からの蒸気が均等にデミスタ部分を通過する
ことができ、これによってデミスタの特定部分での水滴
分離性能の劣化を防止することができて、デミスタの性
能を全体として均等に維持することができ、生産水の品
質を高い水準に保持することができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明の多段フラッシュ蒸発器の実施の形態
を示す断面図である。 【図2】図1の多段フラッシュ蒸発器の前半部分の拡大
横断面図である。 【図3】同多段フラッシュ蒸発器の後半部分の拡大横断
面図である。 【図4】図1の多段フラッシュ蒸発器の長さの中央部分
の拡大縦断面図で、これは図3AーA線に沿うものであ
る。 【符号の説明】 1 ハウジング 2 蒸発室 2A 左側蒸発段 2B 右側蒸発段 3 凝縮部 4 仕切壁 5 凝縮管束 6 樋状の凝縮物受け 7 仕切用管板 8 デミスタ 10 オリフィス 11 第1カバー部材 12 第2カバー部材 13 堰(ダム) 20 蒸気整流板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−186903(JP,A) 特公 昭58−15001(JP,B2) 特表 昭58−500937(JP,A) 特表 昭58−500936(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 3/06 C02F 1/06

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 減圧状態に維持された多数の長いハウジ
    ングを備えており、各ハウジングの下部が蒸発室となさ
    れていて、すべてのハウジングの蒸発室に加熱ブライン
    をオリフィスを通じて順次流入し、フラッシュ蒸発させ
    る多段フラッシュ蒸発器であって、各ハウジング下部の
    蒸発室が、仕切壁により左側の高温蒸発段と右側の低温
    蒸発段とに区分され、各ハウジングの上部が凝縮部とな
    され、凝縮部に凝縮管束が長手方向に貫通状に備えられ
    るとともに、凝縮管束の下方に樋状の凝縮物受けが全長
    にわたって設けられ、凝縮管束の中央部が仕切用管板に
    貫通状に支持せられ、凝縮部内の凝縮管束の左右両側
    に、デミスタがそれぞれ全長にわたって設けられ、これ
    らのデミスタと樋状の凝縮物受けとによって蒸発室と凝
    縮部とが区分され、凝縮部の左半前部において凝縮管束
    の前半上部が、これの外面に沿いかつ樋状凝縮物受けの
    左側壁上縁部に連なる第1カバー部材により被覆され
    て、凝縮管束前半部へのデミスタ通過蒸気の流通が閉ざ
    され、凝縮部の左半後部においては凝縮管束後半部への
    デミスタ通過蒸気の流通が開放され、凝縮部の右半前部
    においては凝縮管束前半部へのデミスタ通過蒸気の流通
    が開放され、凝縮部の右半後部において凝縮管束の後半
    上部が、これの外面に沿いかつ樋状凝縮物受けの右側壁
    上縁部に連なる第2カバー部材により被覆されて、凝縮
    管束後半部へのデミスタ通過蒸気の流通が閉ざされてい
    る、多段フラッシュ蒸発器において、左側高温蒸発段の
    前半上部の左側デミスタ前半部の下側に、デミスタへの
    蒸気の通過を均等にするための蒸気整流板が垂直状かつ
    前後に並列状に設けられ、右側低温蒸発段の後半上部の
    右側デミスタ後半部の下側に、デミスタへの蒸気の通過
    を均等にするための蒸気整流板が垂直状かつ前後に並列
    状に設けられていることを特徴とする、多段フラッシュ
    蒸発器。
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