JP3831732B2 - 加湿器 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の一実施形態に係る加湿器を示すものである。同図に示すように、この加湿器11は、加湿を行うための蒸発水を内部に収容する蒸発水槽13と、蒸発水槽13内の水を加熱して水蒸気を発生させる電気ヒータ14と、給水口21から取り入れた水を濾過する濾過器31と、濾過器31を通過した濾過水をさらに浄化するため濾過器31の後段に設けた浄水器32とを備え、これら各構成(蒸発水槽13、電気ヒータ14、濾過器31および浄水器32)を単一のケース12内に収容したものである。
加湿器11の運転開始時には、制御パネルの運転スイッチの閉成操作によって給水口21の電磁バルブ22とバイパスバルブ46が開かれ、給水口21から流入した水が、吸熱管25、濾過器31およびバイパス管45を通って給水水槽15内に流れ込み、接続管17を通じて蒸発水槽13内に供給される。そして、蒸発水槽13に所定の水位まで水が溜まると、断水表示灯が消灯するとともにバイパスバルブ46が閉鎖される。このとき、水圧計33で給水口21から供給される水の水圧が、逆浸透膜(浄水器32)による浄水処理に必要な値(例えば0.1MPa)以上であることを確認することが可能である。
電気ヒータ14により蒸発水槽13内の水が熱せられて加湿が始まると、給水口21から取り入れられた水は、吸熱管25を通過することによって温められた後、濾過器31に流入する。濾過器31では、活性炭フィルタによって有機物や残留塩素、コロイド状の鉄錆などの不純物が除去され、濾過された水は浄水器32に送られる。浄水器32では、逆浸透膜によって水に電離している無機成分であるミネラル分や微小ウイルス等の細菌がさらに取り除かれ、浄化された水は給水水槽15に送られて蒸発水槽13に流入する。そして、蒸発水槽13内で電気ヒータ14により加熱され、水蒸気となって蒸発して蒸気取出管18および蒸気配管を通じて加湿場所に送られる。
本発明(または前記実施形態)に係る加湿器の特長をまとめて述べれば、次のとおりである。
(1)電気ヒータにより高精度の加湿が可能である。濾過器(活性炭フィルタ)および浄水器(逆浸透膜)による浄化手段を内蔵しているから、蒸発水槽の貯留水を入れ替えるブロー操作が不要であり、従来のようにブロー時の加湿ダウンが生じることがない。
(2)活性炭フィルタと逆浸透膜によって蒸発水中の不純物をほぼ完全に取り除くことが出来るから、クリーンな加湿を実現することが出来る。
(3)また、泡立ちや詰まりによるトラブルが生じ難く、信頼性が高い。
(4)逆浸透膜による処理を行う前に蒸発水槽の熱を利用して加温を行うから、供給水の水圧が低い場合や、冬季あるいは寒冷地のような水温が低い場合にも、十分な量の蒸発水を確保し、加湿を行うことが可能である。また、ポンプを使用する必要もない。
(5)消耗部品(活性炭フィルタカートリッジ、逆浸透膜カートリッジ等)を簡便に交換することが可能で、メンテナンス性に優れる。
(6)必要な構成がケース内に一体に収納されているから、取扱いが簡便で設置工事に手間を要しない。
(7)また、浄水器を別に取り付ける必要がなく、ポンプも必要ないから、設置スペースが小さくて済む。
(8)溢水検知センサを備えているから、例えばメンテナンス時に濾過器フィルタや浄水器フィルタの取付け(配管との接続部の締め)が甘く、あるいは排水配管(排水口)が詰まるようなことがあっても、給水が自動的に遮断され、水漏れ事故を防ぐことが出来る。したがって安全性が高い。
(9)運転音が小さく騒音を生じない。従来の加湿器では、ブロー・給水時等の電磁弁やヒータをオンオフする電磁スイッチの動作音が生じたが、給水はフロートバルブにより調整されて僅かしかなく、また自動ブローが不要で排水電磁弁も使用しないから、運転時に騒音を生じることがほとんどなく静かである。
上記のような特長を備えているため、例えば、恒温恒湿室や各種試験室、クリーンルーム、電子部品工場、印刷校正室、美術館展示室、収蔵庫、電算室、一般保健空調室、手術室、寝室その他様々な場所で使用するのに好適である。
12 装置ケース
13 蒸発水槽
14 電気ヒータ
15 給水水槽
16 フロートバルブ
17 接続管
18 蒸気取出管
21 給水口
25 吸熱管
31 濾過器(活性炭フィルタ)
32 浄水器(逆浸透膜)
33 水圧計
35 ブロー管
36 ブロー量調整バルブ
41 排水管
42 排水バルブ
43 排水口
45 バイパス管
46 バイパスバルブ
Claims (5)
- 水を収容し、該収容した水を加熱する加熱手段を備えて水蒸気を発生可能な蒸発水槽と、
該蒸発水槽に供給する水を取り入れる給水口と、
を備えた加湿器であって、
前記蒸発水槽と前記給水口との間に、
活性炭により前記蒸発水槽への供給水を濾過する活性炭濾過手段と、
該活性炭濾過手段を通過した濾過水を取り入れてさらに逆浸透膜を通過させる逆浸透膜手段と、
該逆浸透膜手段の前段に設けられ、前記蒸発水槽への供給水が通過可能でかつ前記加熱手段に由来する熱を吸収可能な熱交換手段と、
を備えたことを特徴とする加湿器。 - 前記蒸発水槽、活性炭濾過手段および逆浸透膜手段を単一のケース内に収容した
ことを特徴とする請求項1に記載の加湿器。 - 前記熱交換手段は、前記蒸発水槽から発生される熱を吸収可能に前記ケース内に配された吸熱管を含む
ことを特徴とする請求項2に記載の加湿器。 - 前記熱交換手段は、前記蒸発水槽または前記蒸発水槽に接続された水蒸気導出管の外面に熱交換可能に接触して配置された吸熱管を含む
ことを特徴とする請求項1または2に記載の加湿器。 - 前記熱交換手段は、前記蒸発水槽または前記蒸発水槽に接続された水蒸気導出管の内部に配置された吸熱管を含む
ことを特徴とする請求項1または2に記載の加湿器。
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