JP3831276B2 - 内視鏡用オートクレーブ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡を高圧蒸気滅菌する内視鏡用オートクレーブ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、細長の挿入部を体腔内に挿入することにより、体腔内臓器などを観察したり、必要に応じて処置具チャンネル内に挿通した処置具を用いて各種治療処置の行える医療用の内視鏡が広く利用されている。
【0003】
特に、医療分野で使用される内視鏡は、挿入部を体腔内に挿入して、臓器などを観察したり、内視鏡の処置具チャンネル内に挿入した処置具を用いて、各種治療や処置を行える。
【0004】
このため、一度使用した内視鏡や処置具を他の患者に再使用する場合、内視鏡や処置具を介しての患者間感染を防止する必要から、検査・処置終了後に内視鏡装置の洗滌消毒を行わなければならなかった。
【0005】
近年では、煩雑な作業を伴わず、滅菌終了後、直ちに使用が可能で、ランニングコストが安価なオートクレーブ滅菌(高圧蒸気滅菌)が内視鏡機器の消毒滅菌処理の主流になりつつある。
【0006】
例えば、特開平5−285103号公報には内視鏡の機能に悪影響を及ぼすことなく内視鏡を高圧蒸気滅菌する内視鏡用オートクレーブ装置が示されている。
【0007】
この高圧蒸気滅菌の環境は、精密電子機器である内視鏡にとって非常に過酷な条件である。このため、この条件に耐性を有する内視鏡を実現させるためには、一般の消毒・滅菌手段での使用を前提にした内視鏡に比べ、高圧対策、高温対策、蒸気対策等、様々な対策が施されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特開平5−285103号公報の内視鏡用オートクレーブ装置では、内視鏡をチャンバー内に配置するとき、軟性の挿入部形状が任意であるため、例えば、挿入部の先端側を小さく丸めた状態にして配置されることが考えられる。この状態でオートクレーブ滅菌が行われると、軟性な挿入部に曲がり癖がつく可能性があり、曲がり癖がつくことによって挿入性が低下するおそれがあった。
【0009】
また、検査時の挿入性能を低下させることのないよう、挿入部を所定曲げ形状に保持する保持部材をチャンバー内に設けたオートクレーブ装置の場合、滅菌後、直ちに内視鏡を使用する場合には問題ないが、滅菌後、暫くの間、内視鏡の滅菌状態を維持するために、例えば滅菌パックに入れた状態でオートクレーブ滅菌を行おうとすると、チャンバー内に内視鏡を保持させることができなくなるおそれがあった。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、滅菌後直ちに内視鏡を使用する場合及び、滅菌後内視鏡の滅菌状態を暫くの間維持する場合にも、内視鏡の軟性な挿入部を所定形状に保持して、チャンバー内への配設してオートクレーブ滅菌を行える内視鏡用オートクレーブ装置を提供することを目的にしている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の内視鏡用オートクレーブ装置は、内視鏡が配置されるチャンバー内に高圧蒸気を充満させて、内視鏡を高圧蒸気滅菌する内視鏡用オートクレーブ装置であって、
記内視鏡の少なくとも軟性の挿入部を所定形状に保持する保持部材を有する内視鏡保持板と、
前記内視鏡保持板を前記チャンバー内の所定位置に着脱自在に配置する位置決め手段と、
を具備している。
【0013】
この構成によれば、内視鏡保持板の保持部材に保持された内視鏡は、チャンバー内で少なくとも挿入部が所定形状になる。そして、この内視鏡を保持した内視鏡保持は、チャンバー内の所定位置に着脱自在に配置される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1ないし図4は本発明の第1実施形態に係り、図1は内視鏡装置を説明する図、図2は内視鏡用オートクレーブ装置を説明する図、図3は図2のA‐A線断面図、図4はチャンバー内に配置した内視鏡保持板を示す図である。
【0015】
図1に示すように本実施形態の内視鏡装置1は図示しない撮像手段を備えた内視鏡2と、この内視鏡2に着脱自在に接続されて内視鏡2に設けられたライトガイド(不図示)に照明光を供給する光源装置3と、前記内視鏡2に信号ケーブル4を介して接続され、この内視鏡2の撮像手段を制御するとともに前記撮像手段で得た画像信号を映像信号に処理するビデオプロセッサ5と、このビデオプロセッサ5から出力される映像信号を表示するモニタ6とで主に構成されている。
前記内視鏡2は観察や処置に使用された後に洗滌され、その後高圧蒸気滅菌にて滅菌を行うことが可能な構成になっている。
【0016】
前記内視鏡2は、可撓性を有する細長の挿入部7と、この挿入部7の基端側に設けられた操作部8と、この操作部8の側部から延出する可撓性を有する連結コード9と、この連結コード9の端部に設けられ前記光源装置3に着脱自在に接続されるコネクタ部10とで構成されている。このコネクタ部10の側部には前記ビデオプロセッサ5に接続された前記信号ケーブル4を着脱自在に接続することが可能な電気コネクタ部11が設けられている。
【0017】
この電気コネクタ部11には内視鏡2の内部と外部とを連通する図示しない通気部が設けられている。このため、高圧蒸気滅菌の際には前記電気コネクタ部11に圧力調整弁付き防水キャップ33が着脱自在に接続される。そして、この防水キャップ33には圧力調整弁33aが設けてある。
【0018】
前記挿入部7と前記操作部8との接続部には接続部分における急激な曲がりを防止するため弾性部材を備えた挿入部側折れ止め部材12が設けられている。また、前記操作部8と前記連結コード9との接続部にも同様に操作部側折れ止め部材13が設けられ、前記連結コード9と前記コネクタ部10の接続部にも同様にコネクタ部側折れ止め部材14が設けられている。
【0019】
前記挿入部7は、操作部8側から順に可撓性を有する柔軟な可撓管部15と、この可撓管部15の先端に位置して前記操作部8に設けられている湾曲操作ノブ30の操作によって湾曲可能な湾曲部16と、この湾曲部16の先端側に位置して図示しない観察光学系及び照明光学系等を配設した先端部17を連接して構成されている。
【0020】
前記先端部17には、前記操作部8に設けられている送気送水操作ボタン28を送気操作或いは送水操作することによって、観察光学系の外表面の光学部材(不図示)に向けて洗滌液体や気体を噴出させる送気送水ノズルと、挿入部7に配設された処置具を挿通したり体腔内の液体を吸引するための図示しない処置具チャンネルの先端側開口である吸引口が設けられている。また、観察対象物に向けて開口した液体を噴出するための送液口も設けられている。
【0021】
前記コネクタ部10には前記光源装置3に内蔵された図示しない気体供給源と着脱自在に接続される気体供給口金21と、液体供給源である送水タンク22と着脱自在に接続される送水タンク加圧口金23及び液体供給口金24とが設けられている。また、前記吸引口より吸引を行うための図示しない吸引源と接続される吸引口金25が設けられている。さらに、前記送液口より送水を行うための図示しない送水手段と接続される注入口金26が設けられている。又、高周波処置等を行った際に、内視鏡2に高周波漏れ電流が発生した場合、この漏れ電流を図示しない高周波処置装置に帰還させるためのアース端子口金27が設けられている。
【0022】
前記操作部8には送気操作、送水操作を操作する送気送水操作ボタン28や前記湾曲部の湾曲操作を行うための湾曲操作ノブ30の他に、吸引操作を操作するための吸引操作ボタン29や前記ビデオプロセッサ5を遠隔操作する複数のリモートスイッチ31、前記処置具チャンネルに連通した基端側開口である処置具挿入口32が設けられている。
【0023】
上述のように構成されている内視鏡2を使用後等に高圧蒸気滅菌する際、この内視鏡2を内視鏡収納体である滅菌用収納ケース(以下、収納ケースと略記する)34に収納する。この収納ケース34は、トレイ35と、蓋部材36とで構成されている。
【0024】
ここで、高圧蒸気滅菌について説明する。
高圧蒸気滅菌の代表的な条件である米国規格協会承認、医療機器開発協会発行の米国規格ANSI/AAMI ST37−1992では、プレバキュームタイプにおける滅菌工程は132℃で4分、グラビティタイプにおける滅菌工程は132℃で10分とされている。
【0025】
そして、高圧蒸気滅菌の滅菌工程時の温度条件については高圧蒸気滅菌装置の形式や滅菌工程の時間によって異なるが、一般的には115℃から138℃程度の温度範囲で設定される。滅菌装置の中には142℃程度に設定可能なものもある。
【0026】
また、時間条件については滅菌工程の温度条件によって異なるが、一般的には3分ないし60分程度に設定される。滅菌装置の種類によっては100分程度に設定可能なものもある。
この工程での滅菌室内の圧力は一般的には大気圧に対して+0.2MPa程度に設定される。
【0027】
一般的なプレバキュームタイプの高圧蒸気滅菌工程には滅菌対象機器を収容した滅菌室内を滅菌工程の前に減圧状態にするブレバキューム工程と、この後に滅菌室内に高圧高温蒸気を送り込んで滅菌を行う滅菌工程とが含まれている。
【0028】
プレバキューム工程は、後の滅菌工程時に滅菌対象機器の細部にまで蒸気を浸透させるための工程であり、滅菌室内を減圧させることによって滅菌対象機器全体に高圧高温蒸気が行き渡るようになる。このプレバキューム工程における滅菌室内の圧力は一般的には大気圧に対して−0.07MPa〜−0.09MPa程度に設定される。
【0029】
滅菌後の滅菌対象機器を乾燥させるために滅菌工程後には滅菌室内を再度減圧状態にする乾燥工程が含まれているものがある。この乾燥工程では滅菌室内を減圧して滅菌室内から蒸気を排除することにより滅菌室内の滅菌対象機器の乾燥を促進する。この工程における滅菌室内の圧力は一般的には大気圧に対して−0.07〜−0.09MPa程度に設定される。
【0030】
前記内視鏡2を高圧蒸気滅菌する際には、電気コネクタ部11に圧力調整弁33a付きの防水キャップ33を取り付けた状態にして行う。この状態では前記防水キャップ33の圧力調整弁33aは閉状態であり、前記通気口が防水キャップ33によって塞がれて、内視鏡2の内部と外部とが水密的に密閉状態になる。
【0031】
プレバキューム工程を有する滅菌方法の場合、このブレバキューム工程において滅菌室内の圧力が下がって、内視鏡2の内部よりも外部の圧力が低くなるような圧力差が生じたとき、前記圧力調整弁33aが開き、前記通気口を介して内視鏡2の内部と外部とが連通する。つまり、内視鏡2の内部と滅菌室内の圧力との間に大きな圧力差が生じるのを防ぐことによって、内視鏡2が内部と外部との圧力差によって破損することがないようにしている。
【0032】
滅菌工程においては滅菌室内が加圧されて内視鏡2の内部よりも外部の圧力が高くなるような圧力差が生じると前記圧力調整弁33aが閉じる。このことにより、高圧高温の蒸気は、防水キャップ33と前記通気口とを介しては内視鏡2の内部には積極的に侵入しない。しかし、高温高圧蒸気は、高分子材料で形成された前記可撓管部15の外皮や内視鏡2の外装体の接続部に設けられたシール手段であるフッ素ゴムやシリコンゴム等で形成されたOリング等を通過して内部に徐々に侵入していく。
【0033】
したがって、内視鏡2の外装体にはプレバキューム工程で減圧された圧力と、滅菌工程での加圧された圧力とが加算された外部から内部に向けた圧力が生じた状態になる。
【0034】
なお、滅菌工程後に減圧工程を含む方法の場合には、この減圧工程において滅菌室の圧力が減少することにより、内視鏡2の内部より外部の圧力が低くなるような圧力差が発生するとほぼ同時に前記圧力調整弁33aが開く。このことによって、前記通気口を介して内視鏡2の内部と外部とが連通して内視鏡2の内部と滅菌室内の圧力との間に大きな圧力差が生じるのを防ぐ。このことにより、内視鏡2は、内部と外部との圧力差によって破損することがない。
【0035】
そして、減圧工程が終わり、滅菌室内が加圧され内視鏡2の内部より外部の圧力が高くなるような圧力差が生じると前記圧力調整弁33aが閉じる。
高圧蒸気滅菌の全ての工程が終了すると、内視鏡2の外装体には減圧工程で減圧された分外部から内部に向けた圧力が生じた状態になる。
ここで、前記防水キャップ33を電気コネクタ部11から取り外すと、前記通気口により内視鏡2の内部と外部とが連連して内視鏡2の内部も大気圧となり、内視鏡2の外装体に生じていた圧力差による負荷がなくなる。
【0036】
図2に示すようにオートクレーブ装置40は、装置本体41と、この装置本体41側に設けられた内視鏡機器配置空間となるチャンバー42と、前記装置本体41に対して回動自在に取り付けられ、このチャンバー42を密閉状態に塞ぐ扉43と、前記オートクレーブ装置40の運転に関する制御を行う制御部44等で構成されている。
【0037】
なお、図示は省略するが前記装置本体41内には蒸気発生装置、真空ポンプなどが内蔵されている。また、前記制御部44においては、電源のON/OFF操作、滅菌行程の開始或いは中止、滅菌条件の変更等が行えるようになっている。
【0038】
前記チャンバー42内には前記内視鏡2と組み合わせて使用される処置具47等を覆うピールパック48を吊り下げる一対のチャンバーフック45が例えば二組み設けられている。一方、前記扉43には位置決め手段となる一対の扉フック46が設けられている。
【0039】
前記扉フック46には内視鏡保持手段である内視鏡保持板50が着脱自在配置されるようになっている。そのため、この内視鏡保持板50の所定位置には前記扉フック46に対応する一対の貫通孔である重力方向に対して細長な長孔51が形成してある。そして、前記扉43は、この扉フック46に前記内視鏡保持板50を配置した状態で開閉自在になっている。
【0040】
また、前記内視鏡保持板50は、前記扉フック46、即ち、前記扉43から取り外すことが可能であり、取り外した状態の内視鏡保持板50は前記収納ケース34のトレイ35内に収納可能な大きさに形成してある。なお、前記トレイ35や蓋部材36自体を内視鏡保持板50と同一であってもよい。
【0041】
前記内視鏡保持板50の一面側には複数の保持部材52,…,52が配設されている。これら保持部材52は、図に示すように内視鏡2を保持するためのものであり、図3に示すように前記保持部材52aによって可撓管部15は、重力方向及び側方にずれ落ちないように保持される。なお、図示は省略するが他の保持部材52も、この保持部材52aと同様の構成であり、内視鏡2を重力方向だけでなく、側方にもずれ落ちないように保持している。
【0042】
また、前記内視鏡保持板50の一面側には1つ以上のポケット53が設けられている。このポケット53内には、例えば送気送水操作ボタン28,吸引操作ボタン29等、内視鏡2に着脱自在な附属部品が収納されるようになっている。
【0043】
前記内視鏡保持板50の保持部材52に内視鏡2を配置させると、挿入部7の先端から可撓管部15の所定位置まで略ストレート状態になり、それ以降で曲げられた形状になる。そして、本実施形態においては、前記挿入部7の先端部17の先端面から例えば70cm程度までを略ストレート状態で保持するように形成してある。
【0044】
このことは、具体的には、例えば大腸内視鏡において、大腸の肛門から盲腸部までを極力余分な撓みを除くようにして挿入させた場合(最短距離で挿入させたとき)、約70cmまでの部分が挿入されるからである。つまり、この70cmまでの部分は殆ど全ての患者に対して挿入される部分であり、このように挿入される約70cmまでの部分の軟性部に曲がり癖が付くことを防止することにより、良好な挿入性を確保することができる。
【0045】
上述のように構成した内視鏡用オートクレーブ装置40の作用を説明する。◎
予め、扉43に内視鏡保持板50を取り付けておく。このため、検査終了後の内視鏡2をオートクレーブ滅菌する際には、洗浄後、前記扉43に配置された前記内視鏡保持板50の保持部材52に洗滌済みの内視鏡2を配置する。このとき、内視鏡保持板50が扉43に設けた扉フック46に吊り下げられているので、前記内視鏡保持板50がチャンバー42内に位置する場合に比べて、内視鏡2を所定形状に配置する作業を容易に行える。
【0046】
前記内視鏡2の保持部材52への配置が完了したなら、扉43を閉じて滅菌行程を開始する。このとき、被滅菌物として処置具47等がある場合には、この処置具47をピールパック48に収納し、チャンバーフック45に前記ピールパック48の孔部49を配置させておく。このことによって、内視鏡2及び処置具47のオートクレーブ滅菌を同時に行える。
【0047】
オートクレーブ滅菌時、前記可撓管部15や連結コード9の軟性部は、高圧蒸気に曝される。このことによって、外皮樹脂に曲がり癖が付く可能性はあるが、上述した保持部材52,…,52によって、所定範囲は略ストレート状に配置されているので、それらの部分に曲がり癖が付くことが防止される。このことによって、挿入性などの性能に悪影響が及ぶことが殆どない。
【0048】
そして、上述のように洗浄・滅菌を行った内視鏡2は直ちに検査に使用される。つまり、これら検査と、洗浄・滅菌が1日のうちに何回か繰り返し行われる。しかし、その日の最後の検査が終わったとき、上述と異なる手順で滅菌を行う。これは、最後の滅菌の際には、滅菌後の内視鏡2を保管しなければならないためである。
【0049】
したがって、その日、最後の滅菌を行うときには、図4に示すように内視鏡保持板50を扉43の扉フック46から取り外しておく。そして、取り外した内視鏡保持板50を例えば収納ケース34内に配置し、この収納ケース34内に配置した内視鏡保持板50の保持部材52に内視鏡2を所定形状に配置する。この後、前記蓋部材36が完全に閉め、この収納ケース34をチャンバー42内に配置してオートクレーブ滅菌を行う。このとき、前記収納ケース34内には図示しないフィルタによって蒸気は供給されるが、細菌や液体が侵入できない状態になっている。
【0050】
なお、前記内視鏡保持板50を収納ケース34に配置する代わりに、内視鏡2を配置した状態の内視鏡保持板50を内視鏡収納体であるピールパックで覆うようにしてもよい。
【0051】
いずれにせよ、蒸気は通過させるが細菌の侵入は阻止する収納ケース34等に収納した状態の内視鏡2を、チャンバー42に配置して、その日最後の滅菌を行うことによって、滅菌後、チャンバー42内から内視鏡2を収納した収納ケース34を取り出して、長時間に渡る保管を行える。
【0052】
このように、検査間で滅菌を行い、滅菌作業直後に次の検査を行う場合と、検査後に保管する場合とで、内視鏡保持板の取扱い方法を分けることによって、検査間においては速やかに内視鏡を所定形状に配置する等の滅菌作業を容易に行うことができるとともに、その日最後の滅菌後に滅菌状態を確実にした保管を行うことができる。
【0053】
なお、本実施形態においては、保持部材52,52aを内視鏡保持板50に取り付けた構成を説明したが、前記保持部材52,52aを直接チャンバー42内や扉43に着脱自在に取り付ける構成にしてもよい。その場合、前記保持部材52の個数が多くなるときには、本実施形態のように複数の保持部材52を1つの内視鏡保持板50に設け、その内視鏡保持板50をチャンバー42内や扉43の任意の位置に着脱自在に取り付ける構成にする。このことによって、1回の着脱作業で取付けを行え、作業が容易になる。
【0054】
図5は本発明の第2実施形態にかかる内視鏡用オートクレーブ装置の他の構成を説明する図である。なお、図5(a)は作業板をチャンバー内に収納した状態を示す図、図5(b)は作業板をチャンバーから引き出した状態を示す図である。
図に示すように本実施形態のオートクレーブ装置40Aではチャンバー54の形態が異なっている。即ち、オートクレーブ装置40Aのチャンバー54にレール部55を設けている。そして、このレール部55に沿って作業板56を摺動自在、つまり、作業板56をチャンバー54から出し入れできるようにしている。そして、この作業板56には前記扉フック46に対応する一対のフック58が固設してあり、このフック58に前記内視鏡保持板50を着脱自在に取り付けられるようになっている。
【0055】
上述のように構成したオートクレーブ装置40Aの作用を説明する。
本実施形態においては、内視鏡保持板50を予め作業板56上のフック58に配置しておく。このため、内視鏡2を滅菌処理するときには以下の手順になる。
【0056】
まず、扉57を開け、内視鏡保持板50が配置されている作業板56を手前に引き出す。次に、この引き出した状態の作業板56を作業台にして内視鏡2を内視鏡保持板50の保持部材52に配置する。このとき、作業板56は内視鏡2の重力方向に位置しているので、作業中、内視鏡2を誤って床面に落とす心配が少なくなる。
そして、内視鏡2の保持部材52への配置を完了したなら、前記作業板56をチャンバー54内に収納し、扉57を閉じ、オートクレーブ滅菌を行う。
【0057】
なお、最後の検査後の滅菌処理方法は第1実施形態と略同じであり、前記内視鏡保持板50を収納ケース34内に配置し、この収納ケース34を作業板56の上に載置した状態で、内視鏡2が所定形状になるように保持部材52に配置する。その後、収納ケース34が載置された作業板56をチャンバー内に配置し、前記蓋部材36を完全に閉めてオートクレーブ滅菌を行う。
【0058】
このように、保持板をチャンバーに対して摺動する作業板に配置させることによって、内視鏡の配置作業中に、誤って重力方向に内視鏡を落としてしまうことを防止することができる。その他の作用及び効果は前記第1実施形態と同様である。
【0059】
図6は本発明の第3実施形態にかかる、内視鏡用オートクレーブ装置の別の構成を説明する図である。
図に示すように本実施形態のオートクレーブ装置40Bは、チャンバー60を密閉する扉61が天井側に開閉できる構成になっており、前記内視鏡保持板50はチャンバー60の重力方向面である底面に配置される。そして、前記内視鏡保持板50は突没自在な例えば一対のスライド式フック62によって底面に固定配置されるようになっている。
【0060】
なお、前記スライド式フック62は、押し込み操作を行うことによってチャンバー60の側壁内に引っ込み、押し込み操作を止めることによって付勢力により元の突出した状態(図に示す状態)に自然復帰する構成になっている。また、前記チャンバー60の開口は、略天井側を向いているものの、作業性を考慮して作業者側に斜めに傾いている。
【0061】
上述のように構成したオートクレーブ装置40Bの作用を説明する。
検査間においては前記内視鏡保持板50を予めチャンバー60の底面に配置しておく。この状態のとき、前記内視鏡保持板50は略重力方向に位置して、既にチャンバー60内に配置されているので、内視鏡2を内視鏡保持板50の保持部材52に配置する作業中に内視鏡2を床面に落としてしまう心配は全くない。
【0062】
また、前記第2実施形態で説明したように前記作業板56をこのチャンバー60に対して出し入れする作業も不要である。さらに、滅菌後、内視鏡2を内視鏡保持板50から取り外す際、スライド式フック62によって内視鏡保持板50の動きが規制されているので、内視鏡2を取り外すとき、内視鏡保持板50がチャンバー60から外に出てしまうことが確実に防止されている。
【0063】
このように、チャンバーの底面に内視鏡保持板を配置しておくことにより、内視鏡を所定形状に配置する作業性を大幅に向上させることができる。その他の作用及び効果は上述した実施形態と同様である。
【0064】
なお、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【0065】
[付記]
以上詳述したような本発明の上記実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。
【0066】
(1)内視鏡が配置されるチャンバー内に高圧蒸気を充満させて、内視鏡を高圧蒸気滅菌する内視鏡用オートクレーブ装置において、
前記チャンバー内に配置され、前記内視鏡の少なくとも軟性の挿入部を所定形状に保持する保持部材を設けた内視鏡保持手段を有する内視鏡用オートクレーブ装置。
【0067】
(2)前記内視鏡保持手段を前記チャンバー内の所定位置に着脱自在に配置させる位置決め手段を設けた内視鏡用オートクレーブ装置。
【0068】
(3)前記位置決め手段を前記チャンバーを密閉する扉に設け、前記内視鏡保持手段を前記扉に配置した付記2記載の内視鏡用オートクレーブ装置。
【0069】
(4)前記位置決め手段を前記チャンバーに対して摺動自在な作業板に設け、前記内視鏡保持手段を前記作業板に配置した付記2記載の内視鏡用オートクレーブ装置。
【0070】
(5)前記位置決め手段を前記チャンバーの側壁部の所定位置に設け、前記内視鏡保持手段をこのチャンバーの底部に配置した付記2記載の内視鏡用オートクレーブ装置。
【0071】
(6)前記内視鏡を配置した状態の内視鏡保持手段を収納する内視鏡収納体を有し、前記チャンバー内に、前記内視鏡を配置した状態の内視鏡保持手段を納めた前記内視鏡収納体を収納可能にした付記1記載の内視鏡用オートクレーブ装置。
【0072】
(7)前記保持部材は、前記内視鏡の重力方向及び側方を保持する付記1記載の内視鏡用オートクレーブ装置。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、滅菌後直ちに内視鏡を使用する場合及び、滅菌後内視鏡の滅菌状態を暫くの間維持する場合にも、内視鏡の軟性な挿入部を所定形状に保持して、チャンバー内への配設してオートクレーブ滅菌を行える内視鏡用オートクレーブ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図4は本発明の第1実施形態に係り、図1は内視鏡装置を説明する図
【図2】内視鏡用オートクレーブ装置を説明する図
【図3】図2のA‐A線断面図
【図4】チャンバー内に配置した内視鏡保持板を示す図
【図5】本発明の第2実施形態にかかる、内視鏡用オートクレーブ装置の他の構成を説明する図
【図6】本発明の第3実施形態にかかる、内視鏡用オートクレーブ装置の別の構成を説明する図
【符号の説明】
2…内視鏡
40…オートクレーブ装置
42…チャンバー
43…扉
46…扉フック
50…内視鏡保持板
51…長孔
52…保持部材

Claims (6)

  1. 内視鏡が配置されるチャンバー内に高圧蒸気を充満させて、内視鏡を高圧蒸気滅菌する内視鏡用オートクレーブ装置において、
    記内視鏡の少なくとも軟性の挿入部を所定形状に保持する保持部材を有する内視鏡保持板と、
    前記内視鏡保持板を前記チャンバー内の所定位置に着脱自在に配置する位置決め手段と、
    を具備することを特徴とする内視鏡用オートクレーブ装置。
  2. 前記チャンバーを密閉状態に塞ぐ扉を備え、
    前記扉に前記位置決め手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用オートクレーブ装置。
  3. 前記チャンバー内に該チャンバーに設けられたレール部に沿って摺動自在な作業板を備え、
    前記作業板に前記位置決め手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用オートクレーブ装置。
  4. 前記チャンバーを密閉状態に塞ぐ扉が、天井側に開閉自在な構成において、
    前記位置決め手段は、前記内視鏡保持板を該チャンバーの底面に配置させることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡用オートクレーブ装置。
  5. さらに、内視鏡用オートクレーブ装置が前記チャンバー内に配置される、蒸気は供給されるが細菌や液体の侵入を阻止する、内視鏡収納体を備える構成において、
    前記内視鏡保持板は、前記内視鏡収納体に収納可能であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用オートクレーブ装置。
  6. 前記位置決め手段は、扉に設けられた扉フック、作業板に固設されたフック、またはチャンバーの側壁に設けられたスライド式フック等のフックである請求項2乃至請求項4の何れか1つに記載の内視鏡用オートクレーブ装置。
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