JP3830598B2 - 色調修正方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、色調修正方法に関し、特に、デジタル画像データとして用意された木目柄などのパターンに存在する色調変動(色調のゆらぎ、色調のムラ)をコンピュータを利用して修正する色調修正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
壁紙、床材、建具などの建築材料や、家具や弱電製品のキャビネットなどでは、木目柄や石目柄などの模様パターンが表面装飾として用いられることが多い。表面装飾として用いるこれらの模様パターンは、天然の木材や天然の石材などの表面あるいは人工的に創作した抽象柄から、写真撮影などの方法で取り込むのが一般的である。通常は、デジタル画像データの形式でコンピュータに取り込み、必要な画像処理を施した後に、このデジタル画像データを用いた製版処理が実行される。
【0003】
天然の木材や天然の石材などの表面から取り込んだ模様パターンには、自然の風合いが表現されており、建築材料などの装飾に広く利用されている。ただ、天然の模様であるため、必ずしも用途に最適な形で模様の抽出を行うことができず、通常は、取り込んだ画像に対してコンピュータ上で種々の修正が加えられる。また、撮影時の照明条件によって、いわゆる「照明ムラ」が生じる場合もあり、このような「照明ムラ」を除去するためにも修正が加えられる。このような修正作業は、一般に、画像に対するレタッチ処理が可能なアプリケーションソフトウエアを利用して行われており、ガンマ曲線の修正処理、色相・彩度・明度の修正処理、ブラシを用いたボカシ処理、グラデーション処理、FFTを応用した処理など様々な方法が適宜行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
天然の木材や天然の石材などの表面模様には、色調変動(色調のゆらぎ、色調のムラ)が生じている場合がある。たとえば、全体的に茶褐色の色調を帯びた木目柄パターンの中に、部分的に黄色がかった領域が存在したり、全体的に深緑色の色調を帯びた石目柄パターンの中に、部分的に赤っぽい領域が存在したりする場合がある。また、上述したような「照明ムラ」に基づいて色調変動が生じることもある。このような色調変動の存在は、天然の素材らしさが積極的に表現された結果であるとの肯定的な見方をすることもできるが、一般にはあまり好まれない傾向にある。このため、建築材料などの装飾に利用する場合は、上述したレタッチ処理を実行し、この色調変動を除去する色調修正作業を行うことが多い。
【0005】
しかしながら、上述したレタッチ処理による色調修正作業は、オペレータの感性に負う部分が多く、熟練したオペレータでなければ満足した結果を得ることができない。しかも、熟練したオペレータであっても、この色調修正作業には、多大な労力と時間を要しているのが実情であり、非常にコストが高くなり、大量生産に向いていないという問題が生じていた。その上、最終的に満足した結果が得られなかった場合には、作業をやり直すことは非常に困難であり、いわゆる試行錯誤的なプロセスを採ることも困難である。また、FFTを応用した手法も考えられるが、演算負担が大きいため、商用ベースで利用するには現実的ではない。
【0006】
そこで本発明は、色調変動の修正を容易に行うことが可能な色調修正方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1) 本発明の第1の態様は、所定のパターンが所定の色調で表現されたカラー画像における色調変動を修正する色調修正方法において、
修正対象となるカラー画像をN組の色成分に分解し、各色成分ごとに、所定の画素値を有する画素の配列からなる単色プレーンを構成し、修正対象となるカラー画像をN組の単色プレーンとして取り込む画像入力段階と、
このN組の単色プレーンについて、各プレーンごとに、それぞれプレーン全体の画素値についての全体ヒストグラムを求める第1の演算段階と、
カラー画像を構成する個々の画素についてそれぞれ所定の近傍領域を定義し、N組の単色プレーンについて、各プレーンごとに、ある1つの着目画素の近傍領域に関する限りのヒストグラムをこの着目画素についての個別ヒストグラムと定義することにより、各プレーンの個々の画素についてそれぞれ個別ヒストグラムを求める第2の演算段階と、
N組の単色プレーンについて、各プレーンごとに、それぞれ個々の画素の画素値を修正するために、修正対象となる画素について定義された個別ヒストグラム上で、その画素の修正前の画素値が占める相対位置を求め、修正対象となる画素を含むプレーンに関する全体ヒストグラム上で同じ相対位置に存在する画素値を求め、この求めた画素値を修正後の画素値とする修正を行う修正段階と、
修正後の画素値をもったN組の単色プレーンから構成されるカラー画像を、修正後の画像として出力する画像出力段階と、
を行うようにしたものである。
【0008】
(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1の態様に係る色調修正方法において、
修正段階で、修正対象となる画素Pについての修正前の画素値をPP、この画素Pについての個別ヒストグラムの平均をAp、分散をVpとし、修正に利用する全体ヒストグラムの平均をAg、分散をVgとし、修正対象となる画素Pについての修正後の画素値PPを、
PP=Ag+(Vg/Vp)・(PP−Ap)
なる演算によって求めるようにしたものである。
【0009】
(3) 本発明の第3の態様は、所定のパターンが所定の色調で表現されたカラー画像における色調変動を修正する色調修正方法において、
修正対象となるカラー画像をN組の色成分に分解し、各色成分ごとに、所定の画素値を有する画素の配列からなる単色プレーンを構成し、修正対象となるカラー画像をN組の単色プレーンとして取り込む画像入力段階と、
このN組の単色プレーンについて、各プレーンごとに、それぞれプレーン全体の画素値についての全体ヒストグラムを求め、各プレーンごとに求められた各全体ヒストグラムの平均および分散を、それぞれ各プレーンについての全体色調平均および全体色調分散と定義する第1の演算段階と、
カラー画像を複数のブロックに分割し、各プレーンの各ブロックごとにそれぞれ画素値のヒストグラムを求める第2の演算段階と、
各ブロック内にそれぞれ代表位置を定義し、各ブロックについて求められたヒストグラムの平均および分散を、それぞれ各ブロックの代表位置についての色調平均および色調分散と定義し、代表位置以外の各位置については、近傍に存在する複数の代表位置について定義された色調平均および色調分散に基づく補間により、それぞれ固有の色調平均および色調分散を定義する第3の演算段階と、
N組の単色プレーンについて、各プレーンごとに、それぞれ個々の画素の画素値を各プレーンについての全体ヒストグラムを利用して修正するために、修正対象となる画素Pについての修正前の画素値をPP、この画素Pの位置について定義された色調平均をAp、色調分散をVpとし、修正に利用する全体ヒストグラムについての全体色調平均をAg、全体色調分散をVgとし、修正対象となる画素Pについての修正後の画素値PPを、
PP=Ag+(Vg/Vp)・(PP−Ap)
なる演算によって求めて修正を行う修正段階と、
修正後の画素値をもったN組の単色プレーンから構成されるカラー画像を、修正後の画像として出力する画像出力段階と、
を行うようにしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。
【0011】
§1. 本発明に係る色調修正方法の基本手順
既に述べたように、一般の天然木から抽出した木目柄パターンや石目柄パターンには、色調変動(色調のゆらぎ、色調のムラ)が生じていることがある。また、撮影時の「照明ムラ」によって色調変動が生じていることもあり、色調変動は天然の素材から抽出した画像だけに限らず、人為的に創作した画像にも生じる場合がある。図1(a) および(b) に示す色調変動部Fは、このような色調変動が生じている領域を示すものである。このような色調変動部Fは、全体的な模様パターンの中の欠陥領域のように認識されるため、一般的には好まれていない。しかしながら、レタッチ処理によりこの色調変動部Fを除去するには、かなりの熟練を要し、大量生産を行う上では不適当である。ここで述べる色調修正方法によれば、このような色調変動部Fを自動的に修正除去することが可能になる。
【0012】
図2は、この本発明に係る色調修正処理の基本手順を示す流れ図である。この手順は、実際には、コンピュータを利用した画像処理として実行される。まず、ステップS11において、修正対象となる画像Pを各色成分ごとに取り込む画像入力段階が行われる。すなわち、図1(a) あるいは(b) に示すような画像を、N組の色成分に分解し、各色成分ごとに、所定の画素値を有する画素の配列からなる単色プレーンを構成する処理が行われる。印刷の分野では、カラー画像をC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック)の4組の色成分に分解するのが一般的であり、ここでは、N=4として、4組の色成分に分解する例について述べることにする。もちろん、C,M,Yの3組の色成分に分解したり、R(レッド),G(グリーン),B(ブルー)の3組の色成分に分解したりしてもかまわない。
【0013】
図3は、修正対象となるカラー画像Pを色分解することによって得られた4組の単色プレーンPc,Pm,Py,Pkを示す図である。ここで、各単色プレーン上には、縦横に並んだ画素の配列が定義されており、個々の画素には特定の画素値(たとえば、8ビットのデータで1つの画素値を表現した場合には、0〜255までの値)が定義されていることになる。ここでは、各単色プレーン上に二次元XY座標系を定義し、カラー画像Pについての第n番目の単色プレーン上の座標(x,y)の位置に定義された画素を画素P(n,x,y)と呼ぶことにし、この画素P(n,x,y)について定義された画素値を画素値PP(n,x,y)と呼ぶことにする。
【0014】
このようにカラー画像を、N組の単色プレーン上の画素データの集合としてコンピュータ内に取り込む具体的な方法は、既に種々の方法が公知である。たとえば、カラー写真上の画像あるいはフィルム上の画像をスキャナ装置で取り込んだり、デジタルカメラなどを用いて直接撮影を行ったりすれば、図3に示すような複数の単色プレーンの画像データが用意できる。
【0015】
続いて、ステップS12において、各プレーンごとに全体ヒストグラムを求める第1の演算段階が実行される。ここで、全体ヒストグラムとは、ある1枚のプレーン上に配置されている全画素の画素値を母集団としたヒストグラムである。たとえば、図3に示すカラー画像Pの第n番目の単色プレーンについては、個々の画素値PP(n,x,y)についてのヒストグラムが求められることになる。図4は、このようにして求められた1枚のプレーンについてのヒストグラムの一例を示すグラフである。この例では、横軸に画素値(たとえば、0〜255)、縦軸に頻度(特定の画素値を有する画素が1プレーン上に何個存在するか)が示されている。このようなヒストグラムが得られれば、必要に応じて、その平均(ここでは、全体色調平均Agと呼ぶ)および分散(ここでは全体色調分散Vgと呼ぶ)を演算によって求めることができる。結局、ここに示す例では、カラー画像Pについて4個のヒストグラムが求まることになる。
【0016】
次のステップS13では、各プレーンの各画素ごとに、それぞれ個別ヒストグラムを求める第2の演算段階が実行される。すなわち、個々の画素についてそれぞれ所定の近傍領域を定義し、ある1つの着目画素の近傍領域に関する限りのヒストグラムをこの着目画素についてのヒストグラムと定義することにより、各プレーンの個々の画素についてそれぞれ固有の個別ヒストグラムが求められることになる。
【0017】
図5は、この各画素ごとの個別ヒストグラムを求める手法を説明する概念図である。たとえば、カラー画像Pの第n番目の単色プレーン上の座標(x,y)に位置する特定の画素P(n,x,y)についての個別ヒストグラムは、次のようにして求めることができる。まず、画素P(n,x,y)について、所定の近傍領域Ep(n,x,y)を定義する。たとえば、座標(x,y)を中心として所定の半径をもった円を近傍領域Ep(n,x,y)と定義するようにしてもよい。そして、この近傍領域Ep(n,x,y)内に所属する複数の画素について画素値のヒストグラムを求め、これを画素P(n,x,y)についての個別ヒストグラムと定義し、更に、この個別ヒストグラムについての平均および分散を、画素P(n,x,y)についての色調平均Ap(n,x,y)および色調分散Vp(n,x,y)と定義するのである。このような定義を各プレーンごとに、全画素について行えば、各プレーンの各画素ごとに、それぞれ独立した個別ヒストグラムが定義され、それぞれ独立した色調平均および色調分散が定義されることになる。要するに、ある着目画素についての個別ヒストグラムは、その着目画素の近傍に存在する複数の画素を母集団としたときの画素値の出現頻度を示すパラメータということになる。
【0018】
続くステップS14では、求めたヒストグラムを利用して、各プレーンの各画素の画素値を修正する修正段階が実行される。すなわち、カラー画像Pを構成する4組の単色プレーンPc,Pm,Py,Pkについて、各プレーンごとに、それぞれステップS12で求めた全体ヒストグラムを参照して、個々の画素P(n,x,y)の画素値PP(n,x,y)を修正する処理が行われることになる。この修正処理の要点は次のとおりである。ここでは、カラー画像Pを構成する第n番目の単色プレーン上の特定の画素P(n,x,y)を修正対象となる画素とし、この修正対象となる画素の画素値PP(n,x,y)を新たな画素値PP(n,x,y)に修正する場合の具体的な手順を述べよう。
【0019】
まず、修正対象となる画素P(n,x,y)が有する修正前の画素値PP(n,x,y)について、この画素P(n,x,y)についての個別ヒストグラム上での相対位置を求める。たとえば、前述したステップS13の処理によって、この修正対象となる画素P(n,x,y)について、図6に示すような個別ヒストグラムが得られていたとする。上述したように、この図6に示す個別ヒストグラムは、図5に示す近傍領域Ep(n,x,y)内に位置する複数の画素を母集団としたときの画素値の出現頻度を示すパラメータであり、修正対象となる画素P(n,x,y)の近傍の色調分布を示している。いま、この個別ヒストグラム上において、修正対象となる画素P(n,x,y)が有する画素値PP(n,x,y)が、図示したように、「中心よりやや右寄りの位置」にあったとしよう。もちろん実際の演算では、相対位置を示すのに、「中心よりやや右寄りの位置」というような曖昧な表現を用いることはできないので、何らかの定量的な表現を採る必要がある。この実施形態では、この個別ヒストグラムの平均Ap(n,x,y)と分散Vp(n,x,y)とを利用して、この相対位置を定量的に表現する手法を採っている。すなわち、画素値PP(n,x,y)と平均Ap(n,x,y)との隔たりLpを求め(Lp=(PP(n,x,y)−Ap(n,x,y))、この隔たりLpの分散Vp(n,x,y)に対する比「Lp/Vp(n,x,y)」によって、画素値PP(n,x,y)の個別ヒストグラム上での相対位置を定義している。分散Vp(n,x,y)は、この個別ヒストグラム全体の横方向の広がりを示すパラメータであり、この分散Vp(n,x,y)に対するLpの比を定義することによって、個別ヒストグラム上での相対位置が定義できる。
【0020】
こうして求めた相対位置「Lp/Vp(n,x,y)」は、修正対象となる画素P(n,x,y)のもつ画素値が、その近傍領域の画素のもつ画素値に比べてどの程度の値であるかを示す指標になる。たとえば、相対位置「Lp/Vp(n,x,y)」の値が0であれば、近傍領域の中でもほぼ平均的な画素値であり、値が正であれば平均以上、値が負であれば平均以下の画素値であることが示される。ただし、ここで言う「平均以上」とか、「平均以下」と言った尺度は、あくまでも近傍領域内の画素を母集団としたときの尺度であり、カラー画像の全領域を母集団としたものではない。
【0021】
さて、修正対象となる画素P(n,x,y)の修正前の画素値PP(n,x,y)について、その個別ヒストグラム上での相対位置が求まったら、続いて、この修正対象となる画素P(n,x,y)を含むプレーンに関する全体ヒストグラム上で、同じ相対位置に存在する画素値を求める。たとえば、上述の例の場合、修正対象となる画素P(n,x,y)は、第n番目のプレーン上の画素であるから、第n番目のプレーンについての全体ヒストグラム上で、同じ相対位置に存在する画素値が求められる。ここでは、この第n番目のプレーンに関する全体ヒストグラムが、図7に示すようなものであったとしよう。この図7に示す全体ヒストグラムの平均Ag(n)および分散Vg(n)は、通常、図6に示す個別ヒストグラムの平均Ap(n,x,y)および分散Vp(n,x,y)とは異なる。本発明の基本概念は、両ヒストグラムについて、相対位置が同じになるような画素値を対応づけるという点にある。たとえば、図6に示す個別ヒストグラムにおける画素値PP(n,x,y)については、図7に示す全体ヒストグラムにおける画素値PP(n,x,y)が対応づけられることになる。こうして、画素値PP(n,x,y)が求まったら、修正対象となる画素P(n,x,y)の修正前の画素値PP(n,x,y)を、新たな画素値PP(n,x,y)に修正するのである。
【0022】
このような修正処理を、カラー画像Pの第n番目の単色プレーン上の全画素について実行し、更に、全N組の単色プレーンすべてについて実行すれば、ステップS14の処理は完了である。要するに、このステップS14の処理は、修正対象となる画素P(n,x,y)のもつ修正前の画素値PP(n,x,y)が、個別ヒストグラム上で、たとえば「中心よりやや右寄りの位置」にあった場合には、全体ヒストグラム上で「中心よりやや右寄りの位置(同じ相対位置)」にある画素値PP(n,x,y)をみつけ、この画素値PP(n,x,y)を画素P(n,x,y)の新たな画素値として置換する処理ということができる。このような修正処理を行うと、修正対象となる画素近傍の模様パターンを維持しつつ、その色調だけを全画像領域の平均的な色調に近付ける修正を行うことが可能になる。すなわち、個々の画素の画素値を修正しても、個別ヒストグラム上での相対位置には変わりはないため、隣接する画素間の濃淡の関係は、そのまま維持されることになり、もとのパターンの表現はそのまま維持されるのである。たとえば、修正前の状態において、画素P1が濃く(画素値が大きい)、画素P2が淡い(画素値が小さい)という関係があった場合、修正後においても、この濃淡関係はそのまま維持されることになる。このように、個々の画素値の個別ヒストグラム上での相対位置は変わらないものの、画素値の絶対値は変わるため、色調だけが全体ヒストグラムの示す平均的な色調に修正されることになる。
【0023】
図6に示す修正前の画素値PP(n,x,y)と、図7に示す修正後の画素値PP(n,x,y)とを比較すれば、画素値の絶対値は全く異なるが、ヒストグラム上での相対位置は同じであることが理解できよう。このような修正処理は、色調変動を解消するのに効果的である。たとえば、修正前の画像に、図1(a) あるいは(b) に示すような色調変動部Fが存在していた場合を考える。この場合、色調変動部F付近の画素についての個別ヒストグラムは、全体ヒストグラムと比較すると画素値を示す軸上の位置がかなりずれたものになる。たとえば、図7に示す全体ヒストグラムに比べて、図6に示す個別ヒストグラムは、全体的に横軸(画素値を示す軸)に関して左方向にずれているが、これは、画素P(n,x,y)の近傍領域についての第n番目の単色に関する色調が、画像全体の平均的な色調に比べて画素値の小さい方(たとえば、淡い方)にずれていることを示している。ところが、ステップS14の修正処理により、この画素P(n,x,y)のもつ修正前の画素値PP(n,x,y)は、図7に示す全体ヒストグラム上の新たな画素値PP(n,x,y)に置き換えられてしまう。したがって、色調変動部F内の画素が、特異な色調を示す画素値を有していたとしても、この修正処理により画素値は置換されてしまい、色調変動は解消されることになる。
【0024】
さて、本発明では、概念的には上述したように、ヒストグラム上で同じ相対位置にある画素値を求めるわけであるから、図6に示す個別ヒストグラム上で「中心よりやや右寄りの位置」にある修正前の画素値PP(n,x,y)に対しては、図7に示す全体ヒストグラム上で「中心よりやや右寄りの位置」にある画素値PP(n,x,y)を修正後の画素値として求めればよい。ただ、実際の演算では、より定量的な処理を行う必要がある。既に述べたように、この実施形態では、ヒストグラムの平均と分散を利用して、相対位置を定量的に表現する手法を採っており、図6に示す個別ヒストグラム上での画素値PP(n,x,y)の相対位置は、「Lp/Vp(n,x,y)」なる値によって定量的に表現されている。したがって、図7に示す全体ヒストグラム上での画素値PP(n,x,y)の相対位置も、同じ「Lp/Vp(n,x,y)」なる値によって定量的に表現される位置になればよい。結局、図7に示す全体ヒストグラムの平均をAg(n)、分散をVg(n)とし、画素値PP(n,x,y)の平均Ag(n)からの隔たりをLg(Lg=PP(n,x,y)−Ag(n))としたときに、
Lp/Vp(n,x,y) = Lg/Vg(n) (1)
なる式が成り立つような隔たりLgを求めることができればよい。したがって、隔たりLgは、
Lg=(Vg(n)/Vp(n,x,y))・Lp (2)
なる演算により求めることができる。ここで、Lp=PP(n,x,y)−Ap(n,x,y)であるから、
Figure 0003830598
なる演算によって、修正後の画素値PP(n,x,y)を一義的に求めることができることがわかる。
【0025】
この式(3) は、カラー画像Pの第n番目のプレーン上の座標(x,y)に位置する特定の画素P(n,x,y)の修正後の画素値PP(n,x,y)を求める式であるが、一般に、カラー画像P内の修正対象となる画素Pについての修正前の画素値をPP、この画素Pについての個別ヒストグラムの平均をAp、分散をVpとし、修正に利用する全体ヒストグラムの平均をAg、分散をVgとすれば、修正対象となる画素Pについての修正後の画素値PPは、
PP=Ag+(Vg/Vp)・(PP−Ap) (4)
なる演算によって求めることができる。
【0026】
こうして、ステップS14において、カラー画像Pの全N組のプレーン上の全画素について、画素値の修正が行われたら、ステップS15において、この修正後のカラー画像Pを出力する画像出力段階を行う。この画像出力は、後のプロセスに適した形式で行えばよい。たとえば、この画像データに基づいて原版フィルムを作成するのであれば、C,M,Y,Kの各版ごとにフィルム上に画像を出力すればよいし、この画像データに基づいて直接印刷版を作成するのであれば、印刷版作成装置が要求するデータフォーマットでデジタルデータのまま出力を行えばよい。
【0027】
なお、上述した画素値の平均および分散を利用した定量的な取扱いは、理論的には、ヒストグラムが正規分布をとるという前提に基づくものであるが、実用上は、正規分布以外のヒストグラムについて適用しても何ら問題は生じない。別言すれば、正規分布以外のヒストグラムをとる一般的な画像に対して、上述の演算による色調修正を行った場合、もとのパターンにおける各画素間の濃淡関係は厳密には維持されなくなる。しかしながら、実用上は、人間の目で観察する上では、ほぼ同一のパターンが維持されていると認識できる程度の修正結果が得られるので、何ら問題は生じない。
【0028】
§2. 本発明に係る色調修正方法の実用的な手順
上述の§1では、本発明に係る色調修正方法の基本手順を述べた。しかしながら、この基本手順によると、個々の画素ごとにそれぞれ近傍領域を定義して、各プレーンの個々の画素ごとにそれぞれ個別ヒストグラムを求める必要があるため、コンピュータによる演算負担は非常に大きなものになる。特に、解像度の高い画像を用いた場合、画素の総数は膨大な数になり、演算負担を配慮すると必ずしも効率的な手法とは言えない。また、修正後の画像が、最終的には人間の目によって観察されることを考慮すると、肉眼では認識不可能な個々の画素単位の解像度で、個別ヒストグラムを求めることはあまり有意義でない。そこで、ここでは、§1で述べた基本概念を利用した実用的な手法を説明する。
【0029】
いま、図8に示すように、カラー画像Pを複数のブロックに分割する。図示の例では、画像を縦方向に4分割、横方向に5分割、合計20分割しており、20個のブロックB1〜B20が定義されている。そして、図2の手順におけるステップS13では、個々の画素単位ではなく、個々のブロック単位でそれぞれ独立したヒストグラムを求めるようにし、ステップS14における修正段階では、修正対象となる画素が所属するブロックについてのヒストグラムを用いるようにしてみる。たとえば、カラー画像Pの第n番目のプレーン上のブロックB1に所属する画素が修正対象となる画素である場合には、このブロックB1についてのヒストグラム(すなわち、ブロックB1に所属する全画素を母集団としたヒストグラム)上で、修正対象となる画素の画素値の相対位置を求め、この第n番目のプレーンについての全体ヒストグラム上で、同一の相対位置を示す画素値を修正後の画素値とすればよい。
【0030】
このような手法を採れば、ヒストグラムを求める演算は、個々の画素ごとに行う必要はなく、個々のブロックごとに行えば足りる。この手法は、いわば§1で述べた手法において、同一のブロック内に所属する画素については、このブロック領域を共通の近傍領域と定義した実施形態ということができる。すなわち、ブロックB1内のいずれの画素についても、ブロックB1を近傍領域として定義したと考えれば、この手法は、§1で述べた手法の範疇のひとつになる。
【0031】
しかしながら、このままの手法では、各ブロックの境界線において、色調の変化が不連続になるという新たな弊害が生じる。たとえば、ブロックB1内の画素の色調修正に用いるヒストグラムと、これに隣接するブロックB2内の画素の色調修正に用いるヒストグラムとは、それぞれ別個のヒストグラムになるため、最終的に得られた修正後の画像Pにおいて、ブロックB1とブロックB2との境界線で色調の変化が不連続になってしまうのである。結局、肉眼で観察した場合に、色調変化の不連続線として、各ブロックの境界線が認識されてしまうことになる。
【0032】
このような弊害を避けるために、本実施形態では、次のような工夫を施している。まず、図9に示すように、各ブロック内にそれぞれ代表位置Hを定義する。図示の例では、各ブロックの中心点に代表位置Hを定義しているが、代表位置Hは必ずしも中心点に定義する必要はなく、たとえば、ブロックの境界線を構成する矩形の左上隅点などを代表位置Hと定義することも可能である。そして、個々のブロックについて求められたヒストグラムの平均および分散を、それぞれ個々のブロックの代表位置Hについての色調平均および色調分散と定義する。たとえば、図9に示すカラー画像Pの第n番目のプレーン上のブロックB18の代表位置Hの座標が(x,y)であったとしよう。この場合、この代表位置H(n,x,y)について定義される色調平均Ap(n,x,y)および色調分散Vp(n,x,y)は、ブロックB18についてのヒストグラム(すなわち、ブロックB18に所属する全画素を母集団としたヒストグラム)についての色調平均および色調分散ということになる。
【0033】
結局、各プレーンごとに合計20個の代表位置Hが定義され、個々の代表位置Hのそれぞれについて、色調平均と色調分散とが定義されたことになる。いま、個々の代表位置Hにそれぞれ格子点を配置したとすれば、図10に示すように、各プレーン上にそれぞれ一定間隔で格子点が配置されたことになり、各格子点にはそれぞれ固有の色調平均および色調分散が定義されていることになる。たとえば、図10に示すカラー画像Pでは、代表位置Hに配置された格子点a〜dには、それぞれ固有の色調平均および色調分散が定義されているが、任意の位置の点eには、そのような定義はなされていない。そこで、補間法を用いることにより、格子点以外の任意の点についても、それぞれ固有の色調平均および色調分散が定義されるようにする。すなわち、任意の点eについては、その近傍に存在する複数の格子点a〜dについて定義された色調平均および色調分散に基づく補間を行い、固有の色調平均および色調分散を定義する。このように、離散的なスカラー場に基づいて、連続的なスカラー場を定義する補間法は、種々の方法が公知であるため、ここでは具体的な補間法についての詳細な説明は省略するが、要するに、スカラー値に不連続が生じないように、なだらかに値が変化する連続的なスカラー場が定義できれば、どのような補間法を用いてもかまわない。たとえば、図10のカラー画像P内に示されている任意の点eについての色調平均を定義するのであれば、周囲の4つの格子点a〜dに定義された4つの色調平均値について、距離に応じた重みづけ(近い格子点ほど大きな重みづけをする)を行った加重平均を求めればよい。色調分散についての補間も全く同様である。
【0034】
このような補間法を適用すれば、格子点以外の任意の点についても、それぞれ固有の色調平均および色調分散の値が補間値として得られることになる。しかも、これらの補間値は空間的に連続した値となり、全画像領域にわたって不連続は生じない。すなわち、この補間法により色調平均および色調分散を定義した段階においては、もはやブロックの境界線において、色調平均および色調分散が不連続になることもない。
【0035】
かくして、カラー画像P内の画素について色調修正を施す場合、このように補間法により得られた色調平均および色調分散を利用すればよい。たとえば、図10のカラー画像P内の第n番目のプレーン上の任意の点eに位置する画素が修正対象の場合、この点eについて定義された色調平均および色調分散と、第n番目のプレーンについての全体ヒストグラムの色調平均(以下、全体色調平均と呼ぶ)および色調分散(以下、全体色調分散と呼ぶ)を利用して、補正後の画素値を求めるようにする。これを具体的な演算式で示せば次のようになる。すなわち、カラー画像P内の修正対象となる画素Pについての修正前の画素値をPP、この画素Pの位置について定義された色調平均をAp、色調分散をVpとし、修正に利用する全体ヒストグラムについての全体色調平均をAg、全体色調分散をVgとすれば、修正対象となる画素Pについての修正後の画素値PPは、
PP=Ag+(Vg/Vp)・(PP−Ap) (4)
なる演算によって求めることができる。
【0036】
ここでは、このようなブロック分割を利用した概念を取り入れた色調修正方法の手順を、図11の流れ図に示す。まず、ステップS21において、修正対象となる画像Pを各色成分ごとに取り込む画像入力段階が行われる。すなわち、修正対象となるカラー画像をN組の色成分に分解し、各色成分ごとに、所定の画素値を有する画素の配列からなる単色プレーンを構成し、カラー画像をN組の単色プレーンとして取り込む処理が行われることになる。続くステップS22では、このN組の単色プレーンについて、各プレーンごとに、それぞれプレーン全体の画素値についての全体ヒストグラムを求め、各プレーンごとに求められた各全体ヒストグラムの平均および分散を、それぞれ各プレーンについての全体色調平均および全体色調分散と定義する。
【0037】
次に、ステップS23において、カラー画像を複数のブロックに分割し、各プレーンの各ブロックごとにそれぞれ画素値のヒストグラムを求める第2の演算段階を実行する。更に、ステップS24において、各ブロック内にそれぞれ代表位置を定義し、各ブロックについて求められたヒストグラムの平均および分散を、それぞれ各ブロックの代表位置についての色調平均および色調分散と定義し、これら代表位置以外の各位置については、近傍に存在する複数の代表位置について定義された色調平均および色調分散に基づく補間により、それぞれ固有の色調平均および色調分散を定義する第3の演算段階を実行する。
【0038】
次のステップS25では、N組の単色プレーンについて、各プレーンごとに、それぞれ個々の画素の画素値を各プレーンについての全体ヒストグラムを利用して修正する修正段階が実行される。具体的には、修正対象となる画素Pについての修正前の画素値をPP、この画素Pの位置について定義された色調平均をAp、色調分散をVpとし、修正に利用する全体ヒストグラムについての全体色調平均をAg、全体色調分散をVgとすれば、修正対象となる画素Pについての修正後の画素値PPは、
PP=Ag+(Vg/Vp)・(PP−Ap) (4)
なる演算によって求めることになる。
【0039】
最後に、ステップS26において、修正後の画素値をもったN組の単色プレーンから構成されるカラー画像を、修正後の画像として出力する画像出力段階が実行される。
【0040】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明に係る色調修正方法によれば、部分的なヒストグラム上での相対位置と同じ相対位置を占める全体ヒストグラム上での画素値を用いて修正を行うようにしたため、色調変動の修正を容易に行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る色調修正方法の適用対象となる色調変動を有する画像の例を示す図である。
【図2】本発明に係る色調修正方法の基本手順を示す流れ図である。
【図3】図2に示す流れ図のステップS11の画像入力段階によって用意された4組の単色プレーンを示す図である。
【図4】図3に示す単色プレーンのうちの1枚について求められた全体ヒストグラムの一例を示すグラフである。
【図5】各プレーン上の各画素Pごとに、それぞれ近傍領域を定義して個別ヒストグラムを求める手法を示す概念図である。
【図6】図5に示す手法で求めた個別ヒストグラムの一例を示すグラフである。
【図7】図6に示す個別ヒストグラム上での相対位置と同じ相対位置にある画素値PPを、全体ヒストグラム上で求めたグラフである。
【図8】各プレーンをブロック分割し、各ブロックごとにヒストグラムを求める手法を説明する概念図である。
【図9】図8に示す各ブロックの代表位置(中心位置)に、それぞれ格子点を定義し、各格子点に色調平均および色調分散を定義した状態を示す図である。
【図10】図9に示す格子点を用いた補間法により、任意の点についての色調平均および色調分散を定義する手法を示す図である。
【図11】ブロック分割の手法を利用した本発明に係る色調修正方法の実用的な手順を示す流れ図である。
【符号の説明】
a〜d…格子点
e…任意の点
Ag…全体色調平均(全体ヒストグラムの平均)
Ap(n,x,y)…色調平均(個別ヒストグラムの平均)
B1〜B20…ブロック
Ep(n,x,y)…近傍領域
F…色調変動部
H(n,x,y)…代表位置(ブロックの中心位置)
Lp…個別ヒストグラム上での色調平均Ap(n,x,y)と特定の画素値PP(n,x,y)との距離
Lg…全体ヒストグラム上での全体色調平均Ag(n)と特定の画素値PP(n,x,y)との距離
P…カラー画像
Pc,Pm,Py,Pk…カラー画像Pを構成する各単色プレーン
P(n,x,y)…カラー画像Pを構成する第n番目の単色プレーン上の座標(x,y)に位置する画素
PP(n,x,y)…画素P(n,x,y)のもつ画素値
Vg(n)…全体色調分散(全体ヒストグラムの分散)
Vp(n,x,y)…色調分散(個別ヒストグラムの分散)

Claims (3)

  1. 所定のパターンが所定の色調で表現されたカラー画像における色調変動を修正する色調修正方法であって、
    修正対象となるカラー画像をN組の色成分に分解し、各色成分ごとに、所定の画素値を有する画素の配列からなる単色プレーンを構成し、前記カラー画像をN組の単色プレーンとして取り込む画像入力段階と、
    前記N組の単色プレーンについて、各プレーンごとに、それぞれプレーン全体の画素値についての全体ヒストグラムを求める第1の演算段階と、
    前記カラー画像を構成する個々の画素についてそれぞれ所定の近傍領域を定義し、前記N組の単色プレーンについて、各プレーンごとに、ある1つの着目画素の近傍領域に関する限りのヒストグラムをこの着目画素についての個別ヒストグラムと定義することにより、各プレーンの個々の画素についてそれぞれ個別ヒストグラムを求める第2の演算段階と、
    前記N組の単色プレーンについて、各プレーンごとに、それぞれ個々の画素の画素値を修正するために、修正対象となる画素について定義された個別ヒストグラム上で、その画素の修正前の画素値が占める相対位置を求め、修正対象となる画素を含むプレーンに関する全体ヒストグラム上で前記相対位置に存在する画素値を求め、この求めた画素値を修正後の画素値とする修正を行う修正段階と、
    修正後の画素値をもったN組の単色プレーンから構成されるカラー画像を、修正後の画像として出力する画像出力段階と、
    を有することを特徴とする色調修正方法。
  2. 請求項1に記載の色調修正方法において、
    修正段階で、修正対象となる画素Pについての修正前の画素値をPP、この画素Pについての個別ヒストグラムの平均をAp、分散をVpとし、修正に利用する全体ヒストグラムの平均をAg、分散をVgとし、前記修正対象となる画素Pについての修正後の画素値PPを、
    PP=Ag+(Vg/Vp)・(PP−Ap)
    なる演算によって求めるようにしたことを特徴とする色調修正方法。
  3. 所定のパターンが所定の色調で表現されたカラー画像における色調変動を修正する色調修正方法であって、
    修正対象となるカラー画像をN組の色成分に分解し、各色成分ごとに、所定の画素値を有する画素の配列からなる単色プレーンを構成し、前記カラー画像をN組の単色プレーンとして取り込む画像入力段階と、
    前記N組の単色プレーンについて、各プレーンごとに、それぞれプレーン全体の画素値についての全体ヒストグラムを求め、各プレーンごとに求められた各全体ヒストグラムの平均および分散を、それぞれ各プレーンについての全体色調平均および全体色調分散と定義する第1の演算段階と、
    前記カラー画像を複数のブロックに分割し、各プレーンの各ブロックごとにそれぞれ画素値のヒストグラムを求める第2の演算段階と、
    各ブロック内にそれぞれ代表位置を定義し、各ブロックについて求められたヒストグラムの平均および分散を、それぞれ各ブロックの代表位置についての色調平均および色調分散と定義し、前記代表位置以外の各位置については、近傍に存在する複数の代表位置について定義された色調平均および色調分散に基づく補間により、それぞれ固有の色調平均および色調分散を定義する第3の演算段階と、前記N組の単色プレーンについて、各プレーンごとに、それぞれ個々の画素の画素値を各プレーンについての全体ヒストグラムを利用して修正するために、修正対象となる画素Pについての修正前の画素値をPP、この画素Pの位置について定義された色調平均をAp、色調分散をVpとし、修正に利用する全体ヒストグラムについての全体色調平均をAg、全体色調分散をVgとし、前記修正対象となる画素Pについての修正後の画素値PPを、
    PP=Ag+(Vg/Vp)・(PP−Ap)
    なる演算によって求めて修正を行う修正段階と、
    修正後の画素値をもったN組の単色プレーンから構成されるカラー画像を、修正後の画像として出力する画像出力段階と、
    を有することを特徴とする色調修正方法。
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