JP3830309B2 - Self-propelled mower - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メインカッターを有する走行基体部の左右方向一側に、上下方向に傾動可能にサイドカッター部が連結されてなる自走草刈機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の自走草刈機の従来例を、図7、図8を参照しながら簡単に説明する。
図示例の自走草刈機1は、主として畦草刈りに使用するもので、畦の上面に生えている草を刈り取るためのメインカッター11を有する走行基体部1Aの左右方向一側(左側)に、斜面(法面)に生えている草を刈り取るためのサイドカッター12を有するサイドカッター部1Sが、上下方向に傾動可能に連結されている。
【0003】
前記走行基体部1Aは、前記メインカッター11の他、該メインカッター11の上方側、左右方向一側(右側)、及び後方側を覆う下面が開放されたスカート状のメインシールドカバー6を備え、このメインシールドカバー6の前部側に、支持部材22を介して前輪2が支持されるとともに、該前輪2の取付高さ位置調節機構23及びフットガード16が設けられている。前記メインシールドカバー6の上面側には、前記メインカッター11及び前記サイドカッター12の回転駆動用兼走行用の動力を発生する原動機(空冷4サイクルガソリンエンジン)8が搭載保持され、また、前記メインシールドカバー6の後部側には、後輪(駆動輪)3、該後輪3に前記原動機8の動力を伝達するためのプロペラシャフトや変速機等からなる動力伝達機構9、基体フレーム5、二股状の操作ハンドル13が設けられている。この操作ハンドル13には、前記カッター11、12への動力伝達を断接するクラッチレバー14、前記原動機8用のスロットルレバー19等が設けられている。
【0004】
一方、前記サイドカッター部1Sは、前記メインシールドカバー6の後部側に、後述する回転伝達軸40に、その中心軸線Oを回動支点として上下方向に傾動可能に連結されたケース状支持部材36を介して取り付けられており、前記サイドカッター12の他、該サイドカッター12の上方側、左右方向一側(左側)、及び後方側を覆う下面が開放されたスカート状のサイドシールドカバー7を備え、このサイドシールドカバー7の前部側の左右方向一側部(左側部)に、支持部材24を介してサイド車輪4が支持されるとともに、該サイド車輪4の取付高さ位置調節機構25が設けられ、さらに前方に突出してフットガード17が設けられている。
【0005】
そして、前記原動機8の回転駆動力は、次のようにして前記メインカッター11及び前記サイドカッター12に伝達されるようになっている。すなわち、前記原動機8の出力軸8aの回転が、プーリ26、ベルト28、及びプーリ27を介して、前記メインシールドカバー6の左側部の前記回動軸線O上に配在されたメイン中間軸21に伝達され、該メイン中間軸21から前記メインカッター11の回転軸31に、プーリ32、ベルト34、及びプーリ33を介して伝達される。
【0006】
また、前記メイン中間軸21から前記サイドカッター12の回転軸52へは、順次、図示していない一対の傘歯車→前記回転伝達軸40→図示していない一対の傘歯車→前記サイドシールドカバー7の右側部の前記中心軸線O上に配在されたサイド中間軸51→プーリ53→ベルト55→プーリ54を介して伝達される。
なお、前記ベルト28、34には、それぞれ前記メインカッター11及びサイドカッター12への動力断接に供されるベルトテンションクラッチのテンションローラ29、35が添設されている。
【0007】
このような構成とされた前記自走草刈機1においては、畦の草刈りを行う際には、前記走行基体部1Aを畦の上面に、前記サイドカッター部1Sを傾動させて畦の法面に位置させ、前記メインカッター11及び前記サイドカッター12を回転させながら前進走行させる。これにより、畦の上面及び法面に生えている草が同時に刈り取られる。このときの、前記サイドカッター12による刈幅(サイド刈幅)Lsは、前記サイドカッター12の回転直径となり、一定である。
また、前記サイドカッター部1Sを前記走行基体部1Aと同じ平面に位置させ、前記メインカッター11及び前記サイドカッター12を回転させながら前進走行させることにより、平面の草刈りを幅広に行うことができる。このときの平面の刈幅(全刈幅)Laは、前記メインカッター11及び前記サイドカッター12の回転直径の和からそれらの左右方向のオーバーラップ幅を減じたものとなり、一定である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記した如くの従来の前記自走草刈機1においては、前記サイドカッター部1Sによる前記サイド刈幅Lsは、単一の前記サイドカッター12の回転直径のみに依存しているため、畦の草刈り等における法面の刈幅が不足する場合があった。そこで、前記サイドカッター部1Sによる前記サイド刈幅Lsを増大させるべく、前記サイドカッター部1Sにもう一枚、左右方向一側に張り出すようにサイドカッターを連設して二連式となすことが考えられている。
しかしながら、サイドカッター部を二連式とすると、今度は、法面の幅が短い場合に、その二連式サイドカッター部を法面上に乗せることができず、草刈り作業が行えなくなってしまう。
【0009】
かかる不具合を解消すべく、二連のサイドカッターの相対位置を変えることにより刈幅を可変となすことも考えられているが、二連のサイドカッターの相対位置を変えようとすると、それらを覆うシールドカバー同士が干渉する、それらの間に間隙が形成される、サイド車輪の位置、姿勢も変わり、走行性能や草刈り性能が低下する、等の種々の問題が生じる。
本発明は、前記した如くの従来の自走草刈機に伴う問題を解消すべくなされたもので、その目的とするところは、二連式サイドカッター部による刈幅を、シールドカバー同士の干渉等を生じさせることなく、容易にかつ合理的に変えることができ、しかも、走行性能や草刈り性能の低下を招来することがないようにされた自走草刈機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成すべく、本発明に係る自走草刈機は、基本的には、前輪、後輪、サイド車輪、メインカッター、第一サイドカッター、及び、第二サイドカッターを有し、前記メインカッター及び前記第一及び第二サイドカッターを回転駆動する原動機を有する走行基体部と、該走行基体部の左右方向一側に上下方向に傾動可能に連結された二連式サイドカッター部と、を備える。
そして、前記メインカッターより後方側に前記第一サイドカッターが配在され、前記二連式サイドカッター部によるサイド刈幅を可変とすべく、前記第二サイドカッターは、前記第一サイドカッターより前方側でかつ左右方向一側寄りに配在されるとともに、前記第一サイドカッターの回転軸を回動支点軸として左右方向に回動可能とされており、前記二連式サイドカッター部は、前記第一サイドカッターの上方側、左右方向一側、及び後方側を覆う下面が開放された第一シールドカバーと、前記第二サイドカッターの上方側及び左右方向一側を覆う下面が開放された第二シールドカバーと、を有し、前記第一サイドカッターの前記回転軸に回動可能に支持アームの基端部が連結され、前記支持アームの先端部に前記第二サイドカッターの回転軸が軸支されるとともに、該回転軸に回動可能に前記第二シールドカバーが支持されていることを特徴としている。
【0011】
前記二連式サイドカッター部は、好ましくは、前記第一シールドカバーと前記第二シールドカバーとにおける左右方向一側間に配在された中間シールドカバーと、をさらに有し、前記第二シールドカバー及び前記中間シールドカバーは、前記サイド刈幅を変えるべく前記第二サイドカッターが回動せしめられるとき、その回動に追従して、前記第一シールドカバーとの間に干渉及び間隙を生じさせることなく、その位置姿勢を変化させるようにされる。
【0012】
好ましい態様では、前記第一シールドカバーと前記第二シールドカバーとの間に、該第二シールドカバーを前記第一シールドカバーに対して予め設定された複数の回動位置のいずれかにて保持固定する保持固定手段が設けられる。
他の好ましい態様では、前記第二シールドカバーの左右方向一側に前記サイド車輪が常時前記第二シールドカバーより前方側に突出するように取り付けられる。
また、前記第一サイドカッターの地上高は、好ましくは、前記メインカッター及び前記第二サイドカッターのより低くされる。
【0013】
さらに別の好ましい態様では、前記回転軸に回動可能に前記第二シールドカバーが支持される。
より具体的な好ましい態様では、前記支持アームと平行に、かつ、前記第一及び第二シールドカバー間を架け渡すようにリンク部材が配在され、該リンク部材の両端部がそれぞれ前記第一及び第二シールドカバーに回動自在に連結される。
【0014】
このような構成とされた本発明に係る自走草刈機の好ましい態様においては、前記二連式サイドカッター部によるサイド刈幅を狭めるときは、前記第二サイドカッター、前記第二シールドカバー等からなる回動部を、前記走行基体側に近づけるように、つまり、前方側に畳むように回動させて、前記保持固定手段により予め設定された複数の回動位置のいずれかにて保持固定する。
前記とは逆に、前記二連式サイドカッター部によるサイド刈幅を拡げるときは、前記第二サイドカッター、前記第二シールドカバー等からなる回動部を、前記走行基体から離すように回動させて、前記保持固定手段により予め設定された複数の回動位置のいずれかにて保持固定する。
【0015】
前記のようにしてサイド刈幅が変更されるときは、前記リンク部材の作用により、前記第二シールドカバーは、前記第二サイドカッターの回転軸を回動支点軸として回動せしめられ、これにより、前記第二シールドカバー及び前記中間シールドカバーは、前記第一シールドカバーとの間に干渉及び間隙を生じさせることなく、その位置姿勢を変化させるとともに、前記サイド車輪は傾斜することなく走行方向に平行な初期姿勢を保つ。
【0016】
このようにされることにより、二連式サイドカッター部による刈幅を、シールドカバー同士の干渉等を生じさせることなく、容易にかつ合理的に変えることができ、また、サイド車輪は、刈幅可変としても、草刈り、走行の障害となることがなく、走行性能や草刈り性能の低下を招くことはない。
また、前記第一サイドカッターの地上高を、前記メインカッター及び前記第二サイドカッターの地上高より低くすることにより、平面刈りのときの刈り高さが揃いやすくなり、また、刈幅が狭いときは、刈り草を細断することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係る自走草刈機の一実施形態を示している。本実施形態の自走草刈機10は、前述した図7、図8に示される従来の自走草刈機1と同様に、主として畦草刈り取りに使用するものであり、前記従来の自走草刈機1のサイドカッター部1Sが単一のサイドカッター12を備えるのに対し、本実施の形態におけるサイドカッター部1Sは二連式となっているが、走行基体部1Aは略同一構成である。
【0018】
本実施形態の自走草刈機10の前記走行基体部1Aは、メインカッター11の他、該メインカッター11の上方側、左右方向一側(右側)、及び後方側を覆う下面が開放されたスカート状のメインシールドカバー6を備え、このメインシールドカバー6の前部側に、支持部材22を介して前輪2が支持されるとともに、該前輪2の取付高さ位置調節機構23及びフットガード16が設けられている。前記メインシールドカバー6の上面側には、前記メインカッター11及び前記サイドカッター部1Sの回転駆動用兼走行用の動力を発生する原動機(空冷4サイクルガソリンエンジン)8が搭載保持され、また、前記メインシールドカバー6の後部側には、後輪(駆動輪)3、該後輪3に前記原動機8の動力を伝達するためのプロペラシャフトや変速機等からなる動力伝達機構9、基体フレーム5、二股状の操作ハンドル13が設けられている。この操作ハンドル13には、前記メインカッター11、及び前記サイドカッター部1Sへの動力伝達を断接するクラッチレバー14、前記原動機8用のスロットルレバー19等が設けられている。
【0019】
一方、本実施形態の自走草刈機10の二連式サイドカッター部1Sは、前記メインシールドカバー6の後部側に、後述する回転伝達軸40(図2、図3参照)に、その中心軸線Oを回動支点として上下方向に傾動可能に連結されたケース状支持部材36を介して取り付けられている。
この二連式サイドカッター部1Sは、前記メインカッター11より後方側に配在された第一サイドカッター12Aと、この第一サイドカッター12Aより前方側でかつ左右方向一側(左側)寄りに配在された第二サイドカッター12Bと、を有するとともに、前記第一サイドカッター12Aの上方側、左右方向一側(左側)、及び後方側を覆う、下面が開放されたスカート状の第一シールドカバー70Aと、前記第二サイドカッター12Bの上方側及び左右方向一側(左側)を覆う、下面が開放された第二シールドカバー70Bと、前記第一シールドカバー70Aと前記第二シールドカバー70Bとにおける左右方向一側(左側)間に配在された中間シールドカバー71と、を備える。
【0020】
ここでは、図4を参照すればよくわかるように、前記第一サイドカッター12Aの回転軸52に、該回転軸52に直交する平面内で回動可能に、ケース状の支持アーム60の基端部60Aが連結部材62を介して連結され、前記支持アーム60の先端部60Bに、前記第二サイドカッター12Bの回転軸61が軸支されるとともに、該回転軸61に支持部材64を介して回動可能に前記第二シールドカバー70Bが支持されている。
【0021】
前記第二シールドカバー70Bと前記中間シールドカバー71は、図5、図6に示される如くに、ねじりコイルばね73付きヒンジ部材72により連結されていて、前記中間シールドカバー71は、常時前記第一シールドカバー70A側に向けて付勢されており、後述する如くに、前記二連式サイドカッター部1Sによるサイド刈幅Lsを変えるべく、前記第二シールドカバー70Bや前記第二サイドカッター12B等からなる回動部70が、前記第一サイドカッター12Aの前記回転軸52を回動支点として回動せしめられるとき、それに追従して、前記第二シールドカバー70B及び前記中間シールドカバー71は、前記第一シールドカバー70Aとの間に干渉及び間隙を生じさせることなく、カッター部をシールドしつつその位置姿勢を変化させるようにされている。
【0022】
また、前記第二シールドカバー70Bの前部側の左右方向一側部(左側部)に、支持部材24を介してサイド車輪4が前記第二シールドカバー70B及び前記第二サイドカッター12Bより常時前方に突出した状態で支持されるとともに、前記サイド車輪4の取付高さ位置調節機構25が設けられ、さらに、前方に突出してフットガード17が設けられている。
また、前記支持アーム60と平行に、かつ、前記第一及び第二シールドカバー70A、70B間を架け渡すようにリンク部材75が配在され、該リンク部材75の両端部75A、75Bが、それぞれ前記第一及び第二シールドカバー70A、70Bにそれぞれ一体的に設けられた取付板76、77に、ピン76a、77aで回動自在に軸着されている。
【0023】
前記に加え、前記支持アーム60と前記第一シールドカバー70Aとの間に、前記第二シールドカバー70B及び第二サイドカッター12Aを前記第一シールドカバー70Aに対して予め設定された複数の回動位置のいずれかにて保持固定する保持固定手段が設けられている。この保持固定手段は、図4〜図6を参照すればよくわかるように、前記支持アーム60の前記基端部60Aに設けられた前記連結部材62と、該連結部材62の取付部63にボルト66、66で取り付けられた回動操作用取手65と、前記第一シールドカバー70Aに固定された位置調節板67と、を備えて構成されている。前記位置調節板67には、前記回転軸52を中心とした同一円周上に所定間隔をあけて三箇所に最小刈幅用係止部67a、中間刈幅用係止部67b、最大刈幅用係止部67cが設けられており、前記回動操作用取手65を押引することにより前記支持アーム60を介して前記回動部70を回動させて、前記回動操作用取手65に保持されているピン65aを、前記いずれかの係止部67a、67b、又は67cに挿入係止させることにより、前記回動部70がその回動位置にて保持固定される。
【0024】
また、ここでは、前記第一サイドカッター12Aの地面Gからの地上高H12Aは、前記メインカッター11及び前記第二サイドカッター12Bの地上高H11、H12Bより低くされており、前記第二サイドカッター12Bの地上高H12Bは、前記メインカッター11より低くされている。
そして、前記原動機8の回転駆動力は、次のようにして前記メインカッター11及び前記第一及び第二サイドカッター12A、12Bに伝達されるようになっている。すなわち、図1に加えて図2及び図3を参照すればよくわかるように、前記原動機8の出力軸8aの回転が、プーリ26、ベルト28、及びプーリ27を介して、前記メインシールドカバー6の左側部の前記回動軸線O上に配在されたメイン中間軸21に伝達され、該メイン中間軸21から前記メインカッター11の回転軸31に、プーリ32、ベルト34、及びプーリ33を介して伝達される。
【0025】
また、前記メイン中間軸21から前記第一及び第二サイドカッター12A、12Bの前記回転軸52、61へは、順次、前記メイン中間軸21に外嵌固定された傘歯車41→軸受筐38にベアリング39、39、39を介して軸支された前記回転伝達軸40に外嵌固定された傘歯車42→前記回転伝達軸40→該回転伝達軸40に外嵌固定された傘歯車43→前記サイドシールドカバー7の右側部の前記中心軸線O上に配在されたサイド中間軸51→プーリ53→ベルト55→プーリ54を介して前記第一サイドカッター12Aの前記回転軸52に伝達され、さらに、該回転軸52に外嵌固定されたプーリ56→ベルト58→プーリ57を介して前記第二サイドカッター12Bの前記回転軸61に伝達される。
【0026】
前記ケース状の支持部材36には、前記プーリ53、前記ベルト55、前記プーリ54、56が収納され、前記ケース状の支持部材60には、前記プーリ54、56、前記ベルト58、前記プーリ57が収納されている。
なお、前記ベルト28、34には、それぞれ前記メインカッター11及び前記サイドカッター12A、12Bへの動力断接に供される、ベルトテンションクラッチのテンションローラ29、35が添設されている。
【0027】
かかる構成において、前記二連式サイドカッター部1Sを、前記支持部材36を介して、図3において仮想線で示される如くに、前記回転伝達軸40の中心軸線Oを回動支点として上下方向に傾動させたとしても、前記第一シールドカバー70Aに支持されている前記軸受筐38内で噛合している前記一対の傘歯車43−44が噛み合ったまま変位せしめられるだけで、その噛み合いは常に継続されるので、傾動具合如何によって動力伝達系に何ら不具合は生じない。
【0028】
このような構成とされた自走草刈機1においては、畦の草刈りを行う際には、前記二連式サイドカッター部1Sによるサイド刈幅Lsを畦の法面の幅等に合わせて予め調節しておく。ここで、前記二連式サイドカッター部1Sによるサイド刈幅Lsを狭めるときは、前記第二サイドカッター12B、前記第二シールドカバー70B等からなる回動部70を、前記走行基体1A側に近づけるように、つまり、前方側に畳むように回動させて、前記回動操作用取手65に保持されている前記ピン65aを、前記最小刈幅用係止部67a又は中間刈幅用係止部67bのどちらかに挿入係止することにより、前記回動部70をその回動位置にて保持固定する。前記サイド刈幅Lsが最小のとき〔Ls(min)〕の状態が、図1及び図5に示されている。
【0029】
前記とは逆に、前記二連式サイドカッター部1Sによるサイド刈幅Lsを拡げるときは、前記回動部70を、前記走行基体1Aから離すように回動させて、前記回動操作用取手65に保持されている前記ピン65aを、前記最大刈幅用係止部67c又は中間刈幅用係止部67bのどちらかに挿入係止することにより、前記回動部70をその回動位置にて保持固定する。前記サイド刈幅Lsが最大のとき〔Ls(max)〕の状態が図6に示されている。
【0030】
前記のようにしてサイド刈幅Lsが変更されるときは、前記リンク部材75の作用により、前記第二シールドカバー70Bは、前記第二サイドカッター12Bの前記回転軸61を回動支点軸として回動せしめられ、これにより、前記第二シールドカバー70B及び前記中間シールドカバー71は、前記第一シールドカバー70Aとの間に干渉及び間隙を生じさせることなく、その位置姿勢を変化させるとともに、前記サイド車輪4は傾斜することなく走行方向に平行な初期姿勢を保つ。
このようにされることにより、前記二連式サイドカッター部1Sによる刈幅Lsを、シールドカバー同士の干渉等を生じさせることなく、容易にかつ合理的に変えることができ、また、サイド車輪4は、刈幅可変としても、カッター同士の間に位置することがないので、草刈り、走行の障害となることがなく、走行性能や草刈り性能の低下を招くことはない。
【0031】
また、前記第一サイドカッター12Aの地上高H12Aを、前記メインカッター11及び前記第二サイドカッター12Bの地上高H11、H12Bより低くすることにより、平面刈りのときの刈り高さが揃いやすくなり、また、刈幅が狭いときは、刈り草を細断することができる。
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の精神を逸脱しない範囲で、設計において、種々の変更ができるものである。
【0032】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように、本発明によれば、二連式サイドカッター部による刈幅を、シールドカバー同士の干渉等を生じさせることなく、容易にかつ合理的に変えることができ、しかも、走行性能や草刈り性能の低下を招来することがないようにされた自走草刈機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自走草刈機の一実施形態を示す平面図。
【図2】図1のII−II矢視断面図。
【図3】図1のIII−III矢視断面図。
【図4】図1のIV−IV矢視要部破断図。
【図5】図1に示される自走草刈機の二連式サイドカッター部が最小刈幅状態にあるときを示す部分拡大平面図。
【図6】図1に示される自走草刈機の二連式サイドカッター部が最大刈幅状態にあるときを示す部分拡大平面図。
【図7】従来の自走草刈機の一例を示す斜視図。
【図8】図7に示される自走草刈機の平面図。
【符号の説明】
1A 走行基体部
1S 二連式サイドカッター部
2 前輪
3 後輪
4 サイド車輪
8 原動機
10 自走草刈機
11 メインカッター
12A 第一サイドカッター
12B 第二サイドカッター
52 第一サイドカッターの回転軸
60 支持アーム
61 第二サイドカッターの回転軸
62、63、65、67 保持固定手段
70A 第一シールドカバー
70B 第二シールドカバー
71 中間シールドカバー
75 リンク部材
Ls サイド刈幅
H11 メインカッターの地上高
H12A 第一サイドカッターの地上高
H12B 第二サイドカッターの地上高[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a self-propelled mower in which a side cutter is connected to one side in a left-right direction of a traveling base having a main cutter so as to be tiltable in the vertical direction.
[0002]
[Prior art]
A conventional example of this type of self-propelled mower will be briefly described with reference to FIGS.
The self-propelled grass mower 1 in the illustrated example is mainly used for mowing grass, and on the left and right sides (left side) of the
[0003]
In addition to the
[0004]
On the other hand, the side cutter unit 1S is connected to a
[0005]
The rotational driving force of the
[0006]
Further, from the main
The
[0007]
In the self-propelled mower 1 configured as described above, when mowing a cocoon, the
Further, the side cutter unit 1S is positioned on the same plane as the
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional self-propelled grass mower 1 as described above, the side mowing width Ls by the side cutter portion 1S depends only on the rotation diameter of the
However, if the side cutter portion is a double type, this time, when the slope is short, the double side cutter cannot be placed on the slope, and the mowing work cannot be performed.
[0009]
In order to solve such a problem, it is considered that the cutting width can be changed by changing the relative position of the two side cutters. However, if the relative position of the two side cutters is changed, they are covered. Various problems arise, such as interference between shield covers, formation of a gap between them, position and posture of the side wheels, and deterioration in running performance and mowing performance.
The present invention has been made to solve the problems associated with the conventional self-propelled mower as described above, and its purpose is to reduce the cutting width by the double side cutter, interference between shield covers, etc. It is an object of the present invention to provide a self-propelled mower that can be changed easily and rationally without causing a decrease in running performance and mowing performance.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the self-propelled mower according to the present invention basically includes a front wheel, a rear wheel, a side wheel, a main cutter, a first side cutter, and a second side cutter, A traveling base unit having a main cutter and a prime mover that rotationally drives the first and second side cutters, and a double-sided side cutter unit that is connected to the lateral side of the traveling base unit so as to be tiltable in the vertical direction; Is provided.
And the said 1st side cutter is distribute | arranged to the back side from the said main cutter, and the said 2nd side cutter is ahead rather than the said 1st side cutter in order to make the side cutting width by the said 2 type side cutter part variable. with the Zaisa distribution on the side a and the left-right direction one side toward the being rotatable in the horizontal direction to the rotation axis of the first side cutter as a rotation fulcrum shaft, the duplex side cutter portion, said A first shield cover having an open lower surface covering the upper side of the first side cutter, one side in the left-right direction, and a rear side; and a lower surface covering the upper side and the one side in the left-right direction of the second side cutter. A second shield cover, and a base end portion of a support arm is rotatably connected to the rotation shaft of the first side cutter, and a rotation of the second side cutter is connected to a distal end portion of the support arm. Together with the shaft is rotatably supported, it is characterized by pivotally the second shield cover to the rotating shaft is supported.
[0011]
The duplex side cutter unit, rather preferably further includes a, an intermediate shield cover that Zaisa distribution between the left and right direction one side of said second shield cover and the first shield cover, the second When the second side cutter is rotated to change the side cutting width , the shield cover and the intermediate shield cover follow the rotation and generate interference and a gap with the first shield cover. The position and orientation are changed without causing the change.
[0012]
In a preferred aspect, the second shield cover is held and fixed at any one of a plurality of rotation positions set in advance with respect to the first shield cover between the first shield cover and the second shield cover. Holding and fixing means is provided.
In another preferred aspect, the side wheel is attached to one side in the left-right direction of the second shield cover so as to always protrude forward from the second shield cover.
The ground clearance of the first side cutter is preferably lower than that of the main cutter and the second side cutter.
[0013]
In yet another preferred embodiment, pivotally the second shield cover to the rotating shaft is supported.
In a more specific preferred embodiment, a link member is disposed in parallel with the support arm and spanning between the first and second shield covers, and both end portions of the link member are the first and second ends, respectively. The second shield cover is pivotally connected.
[0014]
In a preferred embodiment of the self-propelled mower according to the present invention configured as described above, when narrowing the side mowing width by the double side cutter, from the second side cutter, the second shield cover, etc. The rotating portion is rotated so as to be closer to the traveling base, that is, folded forward, and held and fixed at any one of a plurality of rotation positions set in advance by the holding and fixing means.
Contrary to the above, when widening the side cutting width by the double side cutter, the rotating part composed of the second side cutter, the second shield cover, etc. is rotated so as to be separated from the traveling base. Then, it is held and fixed at any one of a plurality of rotation positions set in advance by the holding and fixing means.
[0015]
When the side cutting width is changed as described above, the second shield cover is rotated with the rotation axis of the second side cutter as a rotation fulcrum shaft by the action of the link member. The second shield cover and the intermediate shield cover change their position and orientation without causing interference and a gap with the first shield cover, and the side wheels are not inclined and travel in the running direction. Maintain a parallel initial posture.
[0016]
By doing so, the cutting width by the double side cutter can be easily and rationally changed without causing interference between the shield covers, and the side wheel has a cutting width. Even if it is variable, there is no obstacle to mowing and running, and there is no deterioration in running performance and mowing performance.
In addition, by making the ground height of the first side cutter lower than the ground height of the main cutter and the second side cutter, it becomes easy to align the cutting height at the time of flat cutting, and when the cutting width is narrow Can shred the cut grass.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
FIG. 1 shows an embodiment of a self-propelled mower according to the present invention. The self-propelled
[0018]
The traveling
[0019]
On the other hand, the double side cutter 1S of the self-propelled
The double side cutter 1S is arranged on the rear side of the
[0020]
Here, as can be clearly understood with reference to FIG. 4, the base end of the case-
[0021]
As shown in FIGS. 5 and 6, the
[0022]
In addition, the
Further, a
[0023]
In addition to the above, between the
[0024]
Here, the ground height H 12A from the ground G of the
The rotational driving force of the
[0025]
Further, from the main
[0026]
The case-
The
[0027]
In such a configuration, the double side cutter 1S is moved in the vertical direction with the center axis O of the
[0028]
In the self-propelled mower 1 having such a configuration, when mowing the cocoon, the side mowing width Ls by the double side cutter 1S is adjusted in advance according to the width of the slope of the cocoon, etc. Keep it. Here, when the side cutting width Ls by the double side cutter 1S is reduced, the rotating
[0029]
Contrary to the above, when widening the side cutting width Ls by the double side cutter 1S, the turning
[0030]
When the side cutting width Ls is changed as described above, due to the action of the
By doing so, the cutting width Ls by the double side cutter 1S can be easily and rationally changed without causing interference between the shield covers, and the
[0031]
Also, the road clearance H 12A of the
Although one embodiment of the present invention has been described in detail above, the present invention is not limited to the above-described embodiment, and various designs can be used without departing from the spirit of the invention described in the claims. Can be changed.
[0032]
【The invention's effect】
As understood from the above description, according to the present invention, the cutting width by the double side cutter part can be easily and rationally changed without causing interference between the shield covers, Moreover, it is possible to provide a self-propelled mower that does not cause a decrease in traveling performance and mowing performance.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view showing an embodiment of a self-propelled mower according to the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view taken along the line II-II in FIG.
3 is a cross-sectional view taken along arrow III-III in FIG.
4 is a cutaway view taken along the line IV-IV in FIG.
FIG. 5 is a partially enlarged plan view showing a state in which the double side cutter portion of the self-propelled grass cutter shown in FIG. 1 is in a minimum cutting width state.
6 is a partially enlarged plan view showing when the double side cutter of the self-propelled grass cutter shown in FIG. 1 is in a maximum cutting width state. FIG.
FIG. 7 is a perspective view showing an example of a conventional self-propelled mower.
FIG. 8 is a plan view of the self-propelled mower shown in FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (7)
前記メインカッター(11)より後方側に前記第一サイドカッター(12A)が配在され、前記二連式サイドカッター部(1S)によるサイド刈幅(Ls)を可変とすべく、前記第二サイドカッター(12B)は、前記第一サイドカッター(12A)より前方側でかつ左右方向一側寄りに配在されるとともに、前記第一サイドカッター(12A)の回転軸(52)を回動支点軸として左右方向に回動可能とされており、
前記二連式サイドカッター部(1S)は、前記第一サイドカッター(12A)の上方側、左右方向一側、及び後方側を覆う下面が開放された第一シールドカバー(70A)と、前記第二サイドカッター(12B)の上方側及び左右方向一側を覆う下面が開放された第二シールドカバー(70B)と、を有し、
前記第一サイドカッター(12A)の前記回転軸(52)に回動可能に支持アーム(60)の基端部(60A)が連結され、前記支持アーム(60)の先端部(60B)に前記第二サイドカッター(12B)の回転軸(61)が軸支されるとともに、該回転軸(61)に回動可能に前記第二シールドカバー(70B)が支持されていることを特徴とする自走草刈機。The main cutter (11) has a front wheel (2), a rear wheel (3), a side wheel (4), a main cutter (11), a first side cutter (12A), and a second side cutter (12B). And a traveling base portion (1A) having a prime mover (8) for rotationally driving the first and second side cutters (12A, 12B), and can be tilted vertically to one side in the left-right direction of the traveling base portion (1A). In the self-propelled mower (10) provided with a double side cutter (1S) connected to
The first side cutter (12A) is disposed on the rear side of the main cutter (11), and the second side is arranged so that the side cutting width (Ls) by the double side cutter (1S) is variable. The cutter (12B) is disposed in front of the first side cutter (12A) and closer to one side in the left-right direction, and the rotation shaft (52) of the first side cutter (12A) is a pivot fulcrum shaft. It is rotatable in the lateral direction,
The double side cutter (1S) includes a first shield cover (70A) having an open lower surface covering the upper side, one side in the left-right direction, and the rear side of the first side cutter (12A); A second shield cover (70B) having an open lower surface covering the upper side and one side in the left-right direction of the two-side cutter (12B),
A base end portion (60A) of a support arm (60) is rotatably connected to the rotation shaft (52) of the first side cutter (12A), and the tip end portion (60B) of the support arm (60) is The rotating shaft (61) of the second side cutter (12B) is pivotally supported, and the second shield cover (70B) is rotatably supported by the rotating shaft (61). Running mower.
前記第二シールドカバー(70B)及び前記中間シールドカバー(71)は、前記サイド刈幅(Ls)を変えるべく前記第二サイドカッター(12B)が回動せしめられるとき、その回動に追従して、前記第一シールドカバー(70A)との間に干渉及び間隙を生じさせることなく、その位置姿勢を変化させるようにされていることを特徴とする請求項1に記載の自走草刈機。 The double side cutter (1S) includes an intermediate shield cover (71) disposed between the left and right sides of the first shield cover (70A) and the second shield cover (70B). In addition,
When the second side cutter (12B) is rotated to change the side cutting width (Ls), the second shield cover (70B) and the intermediate shield cover (71) follow the rotation. , interference and without causing gaps, self-propelled mowing machine according to claim 1, characterized in that it is adapted to change its position and orientation between the first shield cover (70 a).
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