JP3828325B2 - イヤホン及びイヤホンマイク - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耳介に直接装着し、音響機器から出力される電気信号を音に変換して出力するイヤホンに関し、特に耳の外周部に掛ける耳掛け部を備えるイヤホンの技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯型のオーディオ装置に用いるための手軽で小型軽量のイヤホンとして様々なタイプのものが使用されている。このようなイヤホンは移動しながら使用されることが多いため、耳からの脱落を防止することが重要である。そのため、スピーカを収納したイヤホン本体部に耳掛け部を取り付けて、耳の外側に沿って耳掛け部を掛けてイヤホン本体部を保持し、スピーカを耳穴上に配置する構造が一般的に採用される。
【0003】
また、この種のイヤホンでは様々な耳の形状にフィットさせるため、イヤホン本体部と耳掛け部の相対的な位置関係を調整可能なものが提案されている。この場合、イヤホン装着に際して、スピーカの中心位置を耳穴上に定めた後、耳掛け部を耳の外側に沿って適切に配置させることができる。
【0004】
一方、最近ではイヤホンとマイクを一体化したイヤホンマイクが普及しつつある。特に、自動車内で携帯電話装置を使用する際にイヤホンマイクを利用すれば、両手を用いることなく通話ができるので有用性が高い。このようなイヤホンマイクの場合も、自動車内で良好な通話を行うために、スピーカやマイクの位置決めが重要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のイヤホンでは、イヤホンを耳に装着するに際し、使用者はイヤホン本体部と耳掛け部の双方について微妙な位置調整を行って、イヤホンを耳にフィットさせていた。しかしながら、このような調整を使用者が片手で行うのは困難であり、両手を用いて行う必要があった。更に、左右両側の耳にイヤホンを装着する場合は、両手を用いたイヤホンの調整を2回にわたって行う必要があった。このように、従来の耳掛け部を備えるイヤホンを装着するには、使用者にとって操作が煩わしく、装着までに時間がかかるという問題があった。
【0006】
また、上記従来のイヤホンを装着する際に位置調整を行ったとしても、時間の経過に伴いスピーカと耳穴の位置関係が変動することが問題となる。これに加えて、イヤホンマイクの場合は、マイクと口の位置関係も変動することになり、例えば携帯電話装置の送話音量の低下などにより通話に支障を来す。更には、装着したイヤホンが耳から脱落し、運転中のドライバがイヤホンマイクを拾う場合には、運転の危険性が高まる。
【0007】
そこで、本発明はこのような問題に鑑みなされたものであり、イヤホン本体部と耳掛け部の位置を容易に調整でき、片手を用いて簡単に装着可能で、脱落しにくく耳に安定に保持される使い勝手のよいイヤホンを提供すると共に、自動車の運転中であっても安定に位置決めできるイヤホンマイクを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載のイヤホンは、耳穴上に装着され、スピーカを収納するイヤホン本体部と、耳介の外周部に巻き掛けられる湾曲形状の耳掛け部と、前記イヤホン本体部に取り付けられ、前記耳掛け部を回動自在に支持する支持部材とを備え、前記支持部材は、前記イヤホン本体部に近づく回動方向に前記耳掛け部を付勢すると共に、前記イヤホン本体部から遠ざかる軸方向に前記耳掛け部を付勢する弾性部材と、所定の回動位置において、前記軸方向の付勢力により前記耳掛け部がロックされて回動を停止し、前記耳掛け部に対し前記軸方向の付勢力と反対方向に所定の力を加えると、ロックが解除されるロック手段とを有することを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、耳掛け部を回動させて所定の回動位置に達したとき、耳掛け部が弾性部材により回動軸の上方に付勢され、ロック手段によりロック状態となるので、耳掛け部を容易に耳に巻き掛けることができる。この状態で、耳掛け部に対し回動軸の下方に向かって、指で握るなどして力を加えると、耳掛け部のロック状態は解除され、弾性部材により耳掛け部とイヤホン本体部が相対的に近接するよう回動する結果、自然にイヤホン本体部が耳に装着される。
【0010】
よって、両手でイヤホンを装着する必要はなく、片手を用いて、弾性部材とロック手段の相互作用で容易に耳にイヤホンを装着できる。また、装着後は弾性部材の付勢力によりイヤホンが耳に安定に保持され、イヤホンの脱落が防止される。このように、装着が煩わしくなく短時間に行うことができ、使い勝手が良好で、装着時に脱落しにくいイヤホンが提供される。
【0011】
請求項2に記載のイヤホンは、請求項1に記載のイヤホンにおいて、前記弾性部材はコイルバネであることを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、耳掛け部をイヤホン本体部から遠ざかる軸方向に付勢するためにコイルバネのテンション力を利用でき、耳掛け部をイヤホン本体部に近づく回動方向に付勢するためにコイルバネのトーション力を利用できる。よって、支持部材内部にコイルバネを収納して耳掛け部を取り付け、比較的簡単な構成で上述の作用を持つイヤホンを構成することができる。
【0013】
請求項3に記載のイヤホンは、請求項1又は請求項2に記載のイヤホンにおいて、前記支持部材は、前記耳掛け部の軸方向の移動を規制する当接面を有し、前記ロック手段は、前記所定の回動位置において、前記当接面と前記耳掛け部の対向面のうち、一方に設けた凸部と他方に設けた凹部を係合してロック状態にすることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、耳掛け部が弾性部材により回動軸の上方に付勢されると、支持部材の当接面によって移動を規制されるので、この位置で耳掛け部が回動する。そして、耳掛け部が所定の回動位置に達したとき、当接されている箇所の凹部と凸部が係合してロック状態となる。よって、ロック手段は、凹部又は凸部を形成するだけの簡単な構造となる共に、ロック解除に際して、例えば使用者が耳掛け部を凹凸形状の深さ分だけ押し込めばよいので、簡単な構成で煩わしい操作を行うことなく装着可能なイヤホンが提供される。
【0015】
請求項4に記載の両耳用のイヤホンは、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のイヤホンを右耳用と左耳用の2つ備えることを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、左耳用のイヤホンと右耳用のイヤホンは、両方とも上述のような作用を有し、これらを組み合わせて両耳用のイヤホンとする。よって、左耳用のイヤホンを左手を用いて装着し、同時に右耳用のイヤホンを右手を用いて装着することができ、簡易な操作で短時間に装着できるイヤホンによりステレオ音声等を聴くことができる。
【0017】
請求項5に記載の両耳用のイヤホンは、請求項4に記載の両耳用のイヤホンにおいて、前記右耳用のイヤホンの一端には、第1の凹凸形状を設け、前記左耳用のイヤホンの一端には、前記第1の凹凸形状と係合する第2の凹凸形状を設け、前記第1の凹凸形状と前記第2の凹凸形状とを着脱自在に係合して、前記右耳用イヤホンと前記左耳用イヤホンが合体又は分離可能であることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、上述のような両耳用のイヤホンを収納する場合に、左耳用のイヤホンと右耳用のイヤホンのそれぞれに設けた凹凸形状が着脱自在に係合できるので、両者を合体又は分離させることができる。よって、コンパクトに収納可能で、配線のからまり等の生じにくい両耳用のイヤホンを提供できる。
【0019】
請求項6に記載のイヤホンマイクは、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のイヤホンと、音声が入力されるマイクを収納するマイク部とを備えることを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、イヤホンマイクは上記イヤホンとマイク部から構成され、イヤホンを耳に装着した状態で、マイク部に収納されるマイクに向かって発声すれば、音声信号を得ることができる。よって、上述のようにイヤホンが耳に安定にフィットされると共に脱落しにくいため、人間の口とマイクの位置関係を適切に保つことができる。例えば、携帯電話装置にイヤホンマイクを接続して自動車内で通話する際には、十分な送話音量を確保でき、更には安全性の面でもメリットがある。
【0021】
請求項7に記載のイヤホンマイクは、請求項6に記載のイヤホンマイクにおいて、前記イヤホンと前記マイク部は、共通のコードを介して外部接続されることを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、イヤホンマイクから、外部機器を接続する配線を一体化した共通のコードが引き出される構造を有し、このコードを介してイヤホンとマイク部がそれぞれ外部接続可能になっている。よって、スピーカやマイクを別々のコードを用いて引き回す際に生じやすい配線どうしのからまり等の不具合を防止し、簡単な構造で扱いやすいイヤホンマイクを提供できる。
【0023】
請求項8に記載のイヤホンマイクは、請求項7に記載のイヤホンマイクにおいて、前記イヤホンと前記マイク部の間のコード長は、略80mmから110mmの範囲内であることを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、イヤホンを耳に装着した状態で、マイク部の位置は、イヤホンから略80〜110mm分のコード長分だけ隔てた範囲となる。よって、イヤホンマイクのスピーカとマイクの位置を、一般的な耳と口の位置関係に対応して適切に保つことができる。
【0025】
請求項9に記載のイヤホンマイクは、請求項6から請求項8のいずれかに記載のイヤホンマイクにおいて、前記マイク部には、外部接続機器を制御するための切り換えスイッチが設けられていることを特徴とする。
【0026】
この発明によれば、イヤホンマイクのマイク部には切り換えスイッチが設けられ、このスイッチの押下状態はコードを介して外部接続機器に送出され、所望の制御を行うことができる。よって、マイク部は、マイクに音声を入力するため人間に近接配置されるので、手元でスイッチの切り換えができ、外部接続機器に対する操作性を高めることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0028】
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係るイヤホンの構成について説明する。図1は、本実施形態に係るイヤホンの正面図である。図2は、図1に示すイヤホンの側面図である。なお、以下では、左耳用のイヤホンの場合について説明を行う。
【0029】
図1に示すように、本実施形態に係るイヤホン1は、スピーカユニットを収納するイヤホン本体部11と、イヤホン本体部11に一体化されて取付けられた支持部材12と、支持部材12に回動自在に支持され、アーム状に伸びる耳掛け部13とを備えて構成されている。
【0030】
イヤホン本体部11は、スピーカユニットの形状に適合させるため、耳穴に対向する前面部分から見た図1では、略円形の外観形状を有していると共に、上部から見た図2では、適度な厚みを持った板状の外観形状を有している。また、イヤホン1の装着時には、スピーカユニットの中心付近が耳穴のほぼ中央部に合致するような位置関係となる。イヤホン本体部11は、例えば合成樹脂材料より形成され、耳に対向する側はスピーカユニットから出力される音を通過させるカバーで覆われれている。また、イヤホン本体部11の内部に収納されるスピーカユニットに電気信号を供給する配線を含むコード(不図示)が接続されており、図1の背面部から外部に向かって引き出されている。
【0031】
支持部材12は、イヤホン本体部11の一端に取り付けられており、中空に形成された内部には、長手方向に沿って後述のコイルバネが設けられ、このコイルバネに接続された耳掛け部13を回動自在に保持する構造を有する。図2に示すように、支持部材12の上端には、耳掛け部13の断面形状に合致する円形孔が設けられ、内部に耳掛け部13の一端が挿入される構造を有している。この支持部材12の内部構造について、より詳しくは後述する。
【0032】
耳掛け部13は、支持部材12に一端を支持され、他端まで緩やかに湾曲しつつアーム状に伸びており、先端部に行くほど細くなっている。耳掛け部13は、イヤホン1の耳への装着感を良好にするため、軽量かつ柔軟な部材から形成されている。イヤホン1を耳に装着する際は、耳介上側の外周部に沿って耳掛け部13を巻き掛けた状態で保持するため、人間の耳の一般的な形状に適合する湾曲形状を耳掛け部13に持たせている。
【0033】
また、耳掛け部13は、支持部材12を軸にして、図1の手前方向に回動させることができる。上部から見た図2では、耳掛け部13が支持部材12を軸にして、B方向に回動自在になっており、耳掛け部13が耳に保持される状態で、イヤホン本体部11と耳との距離を調整することが可能である。そして、耳掛け部13がイヤホン本体部11に対して所定の回動角になったとき、耳掛け部13はその位置でロックされてB方向への回動を停止すると共に、図1のA方向に耳掛け部13を押し込むことによりロックが解除される。耳掛け部13の回動のロックとその解除のメカニズムについては後述する。
【0034】
次に図3を参照して、イヤホン1における支持部材12の内部構造を説明する。図3(a)は、イヤホン1を正面から見た場合の図を示し、図3(b)は、イヤホン1を図1のA方向から見た場合の図を示す。
【0035】
図3(a)に示すように、支持部材12の中空部12aには、本発明の弾性部材としてのコイルバネ21が収納されている。また、支持部材12上部の円形孔を介して耳掛け部13の軸部13aが挿入されている。コイルバネ21は、その下端が中空部12aの下面に固定され、その上端が耳掛け部13に形成されたロック部材22に固定されている。ロック部材22は軸部13aを取り巻く薄い円筒状の外形を有し、軸部13aに一体化されている。このロック部材22の上側には、ロック用つめ22aが形成され、中空部12aの上面にはロック用溝12bが形成されている。そして、後述するように、図3(b)において耳掛け部13の回動位置がロック位置PLである場合は、ロック部材22のロック用つめ22aと中空部12aのロック用溝12bとが係合可能なように、互いの形状が合致している。
【0036】
コイルバネ21には、図3(a)に示すように、上方向に向かうテンション力F1が作用すると共に、図3(b)に示すように、巻き方向に沿ってイヤホン本体部11に向かうトーション力F2が作用する。すなわち、中空部12aの上面をコイルバネ21の垂直方向の平衡位置より下方に配置しているので、コイルバネ21は中空部12aの上面に位置規制されつつ、常に軸方向上側にテンション力F1が作用する状態にある。なお、ロック用つめ22aとロック用溝12bが係合した状態でも、テンション力F1が作用する。また、耳掛け部13の回動角は、図3(b)の基準位置P0で最小となるが、このときの回動角より小さい回動角でコイルバネ21が巻き方向に平衡状態となる関係にしているので、コイルバネ21は常にトーション力F2が作用する状態にある。
【0037】
そして、コイルバネ21のテンション力F1の作用により、ロック部材22を介して耳掛け部13が軸方向上側に付勢される。そのため、耳掛け部13の上方から力を加えて下方に押し込んだとしても、その力を除去したときはテンション力F1によってロック部材22が中空部12aの上面に当接されるまで押し戻される。ここで、テンション力F1は、通常はロック用つめ22aと中空部12の平坦部が接触する部分にて働くが、耳掛け部13の回動位置がロック位置PLにある場合は、ロック用つめ22aとロック用溝12bの間に働くことになる。
【0038】
一方、コイルバネ21のトーション力F2の作用により、ロック部材22を介して耳掛け部13がイヤホン本体部11に近づく回動方向に付勢される。そのため、耳掛け部13に対しロック位置PLに達する手前においてイヤホン本体部11から遠ざかる方向に力を加えて回動させた場合も、その力を除去したときはトーション力F2によって耳掛け部13が基準位置P0に達するまで回動しつつ戻される。よって、イヤホン1を耳に装着した状態では、耳に保持される耳掛け部13に向かって、イヤホン本体部11が相対的に耳に向かうようにトーション力F2が働くことになり、イヤホン1の脱落の可能性を低くして安定に耳に保持することができる。
【0039】
次に、耳掛け部13の回動のロックとその解除のメカニズムについて説明する。図3(b)において、トーション力F2の逆向きに力を加えると、耳掛け部13の回動角は大きくなっていき、回動位置PLに達する。すると、上述のように、図3(a)においてロック用つめ22aとロック用溝12bの位置が重なり、テンション力F1が作用して耳掛け部13と共にロック部材22を上方に距離dだけ押し上げて、ロック用つめ22aとロック用溝12bとが係合する。このとき、ロック用つめ22aとロック用溝12bは、互いの側面部分が接触して側方の移動を妨げられるため、耳掛け部13の回動が停止してロック状態になる。
【0040】
このようにロック状態となった耳掛け部13に対し、上方からテンション力F1の逆向きに力を加え、ロック部材22を下方に距離d以上押し下げた場合、係合状態にあるロック用つめ22aとロック用溝12bが互いに解放される。これにより、耳掛け部13のロック状態は解除されて、再び回動可能となる。そのため、コイルバネ21からトーション力F2を受けて、耳掛け部13をイヤホン本体部11に近づける方向に回動することになる。
【0041】
次に図4を参照して、イヤホン1の耳への装着手順を説明する。図4においては、使用者が左手を用いてイヤホン1を左耳Eに装着するまでの手順の各段階を示している。
【0042】
図4(a)に示すように、最初は耳掛け部13をロック位置PLにてロック状態にしておくものとする。この状態で使用者は耳掛け部13の上方とイヤホン本体部11の下方を握り、耳掛け部13を耳介の外周部に巻き掛けて、イヤホン本体部11の一端を左耳Eに近接させる。
【0043】
次に、図4(b)に示すように、図4(a)の状態から使用者は左手に力を加え、イヤホン本体部11の位置を保持しつつ耳掛け部13を下方に向かって押し込む。すると、上述したように、ロック用つめ22aとロック用溝12bの係合が離れ、ロック状態が解除されて耳掛け部13が回動可能となる。
【0044】
そして、図4(c)に示すように、使用者はイヤホン1を左手に保持した状態で、トーション力F2が作用して耳掛け部13がイヤホン本体部11に向かって自然に回動し、最終的に耳掛け部13が上述の基準位置P0の近くまで達し、イヤホン本体部11が耳介に当接されて回動を停止する。
【0045】
その後、使用者はイヤホン1から左手を離し、必要に応じて耳掛け部13やイヤホン本体部11の位置を微調整すれば、イヤホン1が左耳Eにフィットした状態で装着されることになる。これ以降は、耳掛け部13が湾曲形状を有すると共に、トーション力F2が耳掛け部13を常に頭部に押し付けることになるので、イヤホン1は安定に装着された状態を保つことができる。
【0046】
なお、図1〜図4を用いて、左耳用のイヤホン1について説明を行ったが、右耳用のイヤホンについては、図1〜図4を左右対称に置き換えて考えれば、構造、動作、装着手順などは同様となる。
【0047】
このように、本実施形態に係るイヤホン1は、使用者が片手で装着できる点で使い勝手に優れている。すなわち、従来のイヤホンでは、例えば左耳用のイヤホン装着に際し、左手でイヤホン本体部を握りながら、右手で耳掛け部を回動させて耳に近づけるという操作が必要であった。これに対し、本実施形態に係るイヤホン1は、耳掛け部13にトーション力F2が作用して自然に耳に付勢されるので、単に指を添えているだけでよく、左手のみで容易に装着できる。また、装着後も常にトーション力F2の作用により、イヤホン本体部11が頭部に押し付けられた状態で保持されるので、イヤホン1が耳にフィットして脱落しにくくなる。
【0048】
これに加えて、本実施形態に係るイヤホン1は、ロック位置PLにて耳掛け部13をロック状態にできるので、耳に装着をする前にロック状態にしておくことにより、耳掛け部13とイヤホン本体部11の間の距離を確保でき、最初に位置合わせするのが容易となる。その後、ロック状態を解除することにより、容易にイヤホン1を装着することができる。
【0049】
また、両耳用のイヤホンを装着する場合は、使用者は左手で左耳用のイヤホンを装着するのと同時に、右手で右耳用のイヤホンを装着できる点で使い勝手に優れている。すなわち、従来のイヤホンでは、両耳用のイヤホン装着に際し、両手で一方のイヤホンを装着した後、更に両手で他方のイヤホンを装着するという手順で、それぞれ別々の操作が必要であった。これに対し、本実施形態に係る両耳用のイヤホンの場合は、装着に必要な時間を大幅に短縮することができる。
【0050】
なお、上述の実施形態では、本実施形態に係るイヤホン1の弾性部材としてコイルバネ21を用いる場合を説明したが、これに限られることなく、テンション力F1とトーション力F2に対応する力を耳掛け部13に与えて付勢することができれば、他の手段を弾性部材として用いることができる。
【0051】
次に、図5を参照して、本実施形態に係る両耳用のイヤホンの収納状態を説明する。例えば、出荷時や未使用時に両耳用のイヤホンを一体的に収納しておく場合に有用となる。図5(a)は、左耳用のイヤホン1aと右耳用のイヤホン1bとが係合されて一体化された状態を示す図である。また、図5(b)は、図5(a)における左耳用のイヤホン1aと右耳用のイヤホン1bとの係合部分Cの拡大断面図である。
【0052】
図5(a)に示すように、左耳用イヤホン1aと右耳用イヤホン1bは、耳掛け部13が基準位置P0に回動した状態で、両者の支持部材12の側面にある係合部分Cにおいて係合され合体した状態にある。左耳用イヤホン1aと右耳用イヤホン1bでは、イヤホン本体部11と支持部材12と耳掛け部13が互いに左右対称的な配置になっている。
【0053】
図5(b)は、係合部分Cの断面図であり、合体直前の分離した状態を示している。図5(b)に示すように、左耳用イヤホン1aと右耳用イヤホン1bは、それぞれの支持部材12の側面に凹凸形状が形成され、互いに噛み合う構造になっている。なお、図5(b)は断面図であるが、横方向には係合可能な所定の長さで凹凸形状が伸びている。
【0054】
そして、図5(b)の矢印方向に力を加えると、左耳用イヤホン1aと右耳用イヤホン1bの係合部分Cにおいて噛み合って合体し、図5(a)の状態となる。この状態から左耳イヤホン1aと右耳用イヤホン1bを所定の力で引っ張ることにより、再び両者は分離することになる。なお、図5(a)に示す係合部分Cは係合可能であれば他の部分に形成してもよい。両耳用イヤホンに図5のような構造を持たせることにより、コンパクトに一体化させて収納することができる。また、左耳用イヤホン1aと右耳用イヤホン1bとの相対的位置が固定的に定まるので、コードのからまり等を未然に防止することができる。
【0055】
次に、図6を参照して、本実施形態に係るイヤホンマイクについて説明する。本実施形態では、上述のイヤホンにマイクを付加してイヤホンマイクを構成し、例えば携帯電話装置等に接続して通話する場合に用いる。
【0056】
図6に示すように、本実施形態に係るイヤホンマイク2は、イヤホン本体部11と、支持部材12と、耳掛け部13と、イヤホン本体部11から引き出されるコードの途中の所定位置に一体的に取付けられたマイク部14とを備えて構成されている。このうち、イヤホン本体部11、支持部材12、耳掛け部13の構成及び形状については、図1に示すイヤホン1と同様であるため、その説明を省略する。
【0057】
マイク部14の内部にはマイク(不図示)が収納されている。そして、マイク部14に形成されたマイク孔14aを介して人間が発声した音声をマイクに入力し、電気信号に変換して外部出力する。また、マイク部14の側面には、スイッチ14bが設けられており、スイッチ14bの押下に伴い、後述するように外部接続機器の特定の機能を切り換えることができる。
【0058】
また、マイク部14の一端には、イヤホン本体部11とマイク部14の間を結ぶ上側コード15aが接続されると共に、マイク部14の他端には、外部接続用の下側コード15bが接続されている。上側コード15aには、イヤホン本体部11内部のスピーカユニットに接続される配線が含まれている。また、下側コード15bには、上記スピーカユニットに接続される配線に加え、マイク部14内部のマイクに接続される配線と、スイッチ14bに接続される配線が一体的に含まれている。
【0059】
図6に示すように、上側コード15aはコード長L1を有している。すなわち、イヤホン1を耳に装着した場合、イヤホン本体部11から上側コード15aが垂れ下がるので、イヤホン本体部11とマイク部14は装着時に概ねコード長L1だけ上下に隔てて配置されることになる。本実施形態の場合は、上側コード15aのコード長L1を略80mm〜110mmの範囲に設定することが望ましい。これは、人間の耳と口の位置関係を考慮した場合、イヤホン装着時にマイクに入力される音声レベルを十分確保するために最適な距離範囲に対応する。
【0060】
一方、下側コード15bのコード長は適宜に設定することができ、先端部には外部接続機器に接続するためのプラグ(不図示)を備えている。このように、外部からスピーカに供給される電気信号と、マイクから外部に送出される電気信号のそれぞれに必要な配線は、共通の下側コード15bを経由して外部接続可能な構造としたので、イヤホンマイク2のコードのからまり等が生じにくく、使い勝手の面で優れている。
【0061】
下側コード15bを介してイヤホンマイク2と接続される外部接続機器としては、例えば、携帯電話装置がある。使用者が携帯電話装置によって通話するとき、イヤホン本体部11のスピーカが受話器として機能し、マイク部14のマイクが送話器として機能する。よって、使用者は通話中に携帯電話装置を手に持つ必要がなく、また、いったん装着したイヤホンマイク2は耳に安定に保持して使用可能である。そのため、本発明に係るイヤホンマイク2は、特に自動車内で使用する際に有用性が高く、安全面でもメリットがある。
【0062】
ここで、イヤホンマイク2を外部接続機器に接続した場合、マイク部14のスイッチ14bの押下状態を外部接続機器の側で判別することが可能である。よって、外部接続機器を制御するための機能をスイッチ14bに割り当てて制御することができる。例えば、イヤホンマイク2に携帯電話装置を接続する場合、スイッチ14bを通話ボタンとして機能させてもよい。この場合、携帯電話装置の着信時に、使用者が通話ボタンとしてのスイッチ14bを押下して、イヤホンマイク2による通話を始めることができる。他の外部接続機器をイヤホンマイク2に接続する場合も所定の機能をスイッチ14bに割り当てることにより、ユーザが手元で外部接続機器を切り換え制御でき、操作性の向上を図ることができる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、耳掛け部を回動方向と軸方向に付勢する弾性部材を設けたので、イヤホンの装着時に両手を用いる必要はなく、片手だけで装着でき使い勝手がよく、耳にフィットして脱落しにくいイヤホンを提供することができ、更には、自動車内における通話等に好適なイヤホンマイクを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るイヤホンの正面図である。
【図2】図1のA方向から見たイヤホンの側面図である。
【図3】イヤホンの支持部材の内部構造を示す図であり、(a)はイヤホンを正面から見た場合の図、(b)はイヤホンを図1のA方向から見た場合の図である。
【図4】イヤホンの耳への装着手順を説明する図であり、(a)、(b)、(c)の順で装着の各段階を示す図である。
【図5】本実施形態に係る両耳用のイヤホンの収納状態を説明する図であり、(a)は両耳用イヤホンの係合時の全体図、(b)は(a)の係合部分Cの拡大断面図である。
【図6】本実施形態に係るイヤホンマイクの正面図である。
【符号の説明】
1…イヤホン
11…イヤホン本体部
12…支持部材
12a…中空部
12b…ロック用溝
13…耳掛け部
13a…軸部
14…マイク部
14a…マイク孔
14b…スイッチ
15a…上側コード
15b…下側コード
21…コイルバネ
22…ロック部材
22a…ロック用つめ
【発明の属する技術分野】
本発明は、耳介に直接装着し、音響機器から出力される電気信号を音に変換して出力するイヤホンに関し、特に耳の外周部に掛ける耳掛け部を備えるイヤホンの技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯型のオーディオ装置に用いるための手軽で小型軽量のイヤホンとして様々なタイプのものが使用されている。このようなイヤホンは移動しながら使用されることが多いため、耳からの脱落を防止することが重要である。そのため、スピーカを収納したイヤホン本体部に耳掛け部を取り付けて、耳の外側に沿って耳掛け部を掛けてイヤホン本体部を保持し、スピーカを耳穴上に配置する構造が一般的に採用される。
【0003】
また、この種のイヤホンでは様々な耳の形状にフィットさせるため、イヤホン本体部と耳掛け部の相対的な位置関係を調整可能なものが提案されている。この場合、イヤホン装着に際して、スピーカの中心位置を耳穴上に定めた後、耳掛け部を耳の外側に沿って適切に配置させることができる。
【0004】
一方、最近ではイヤホンとマイクを一体化したイヤホンマイクが普及しつつある。特に、自動車内で携帯電話装置を使用する際にイヤホンマイクを利用すれば、両手を用いることなく通話ができるので有用性が高い。このようなイヤホンマイクの場合も、自動車内で良好な通話を行うために、スピーカやマイクの位置決めが重要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のイヤホンでは、イヤホンを耳に装着するに際し、使用者はイヤホン本体部と耳掛け部の双方について微妙な位置調整を行って、イヤホンを耳にフィットさせていた。しかしながら、このような調整を使用者が片手で行うのは困難であり、両手を用いて行う必要があった。更に、左右両側の耳にイヤホンを装着する場合は、両手を用いたイヤホンの調整を2回にわたって行う必要があった。このように、従来の耳掛け部を備えるイヤホンを装着するには、使用者にとって操作が煩わしく、装着までに時間がかかるという問題があった。
【0006】
また、上記従来のイヤホンを装着する際に位置調整を行ったとしても、時間の経過に伴いスピーカと耳穴の位置関係が変動することが問題となる。これに加えて、イヤホンマイクの場合は、マイクと口の位置関係も変動することになり、例えば携帯電話装置の送話音量の低下などにより通話に支障を来す。更には、装着したイヤホンが耳から脱落し、運転中のドライバがイヤホンマイクを拾う場合には、運転の危険性が高まる。
【0007】
そこで、本発明はこのような問題に鑑みなされたものであり、イヤホン本体部と耳掛け部の位置を容易に調整でき、片手を用いて簡単に装着可能で、脱落しにくく耳に安定に保持される使い勝手のよいイヤホンを提供すると共に、自動車の運転中であっても安定に位置決めできるイヤホンマイクを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載のイヤホンは、耳穴上に装着され、スピーカを収納するイヤホン本体部と、耳介の外周部に巻き掛けられる湾曲形状の耳掛け部と、前記イヤホン本体部に取り付けられ、前記耳掛け部を回動自在に支持する支持部材とを備え、前記支持部材は、前記イヤホン本体部に近づく回動方向に前記耳掛け部を付勢すると共に、前記イヤホン本体部から遠ざかる軸方向に前記耳掛け部を付勢する弾性部材と、所定の回動位置において、前記軸方向の付勢力により前記耳掛け部がロックされて回動を停止し、前記耳掛け部に対し前記軸方向の付勢力と反対方向に所定の力を加えると、ロックが解除されるロック手段とを有することを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、耳掛け部を回動させて所定の回動位置に達したとき、耳掛け部が弾性部材により回動軸の上方に付勢され、ロック手段によりロック状態となるので、耳掛け部を容易に耳に巻き掛けることができる。この状態で、耳掛け部に対し回動軸の下方に向かって、指で握るなどして力を加えると、耳掛け部のロック状態は解除され、弾性部材により耳掛け部とイヤホン本体部が相対的に近接するよう回動する結果、自然にイヤホン本体部が耳に装着される。
【0010】
よって、両手でイヤホンを装着する必要はなく、片手を用いて、弾性部材とロック手段の相互作用で容易に耳にイヤホンを装着できる。また、装着後は弾性部材の付勢力によりイヤホンが耳に安定に保持され、イヤホンの脱落が防止される。このように、装着が煩わしくなく短時間に行うことができ、使い勝手が良好で、装着時に脱落しにくいイヤホンが提供される。
【0011】
請求項2に記載のイヤホンは、請求項1に記載のイヤホンにおいて、前記弾性部材はコイルバネであることを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、耳掛け部をイヤホン本体部から遠ざかる軸方向に付勢するためにコイルバネのテンション力を利用でき、耳掛け部をイヤホン本体部に近づく回動方向に付勢するためにコイルバネのトーション力を利用できる。よって、支持部材内部にコイルバネを収納して耳掛け部を取り付け、比較的簡単な構成で上述の作用を持つイヤホンを構成することができる。
【0013】
請求項3に記載のイヤホンは、請求項1又は請求項2に記載のイヤホンにおいて、前記支持部材は、前記耳掛け部の軸方向の移動を規制する当接面を有し、前記ロック手段は、前記所定の回動位置において、前記当接面と前記耳掛け部の対向面のうち、一方に設けた凸部と他方に設けた凹部を係合してロック状態にすることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、耳掛け部が弾性部材により回動軸の上方に付勢されると、支持部材の当接面によって移動を規制されるので、この位置で耳掛け部が回動する。そして、耳掛け部が所定の回動位置に達したとき、当接されている箇所の凹部と凸部が係合してロック状態となる。よって、ロック手段は、凹部又は凸部を形成するだけの簡単な構造となる共に、ロック解除に際して、例えば使用者が耳掛け部を凹凸形状の深さ分だけ押し込めばよいので、簡単な構成で煩わしい操作を行うことなく装着可能なイヤホンが提供される。
【0015】
請求項4に記載の両耳用のイヤホンは、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のイヤホンを右耳用と左耳用の2つ備えることを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、左耳用のイヤホンと右耳用のイヤホンは、両方とも上述のような作用を有し、これらを組み合わせて両耳用のイヤホンとする。よって、左耳用のイヤホンを左手を用いて装着し、同時に右耳用のイヤホンを右手を用いて装着することができ、簡易な操作で短時間に装着できるイヤホンによりステレオ音声等を聴くことができる。
【0017】
請求項5に記載の両耳用のイヤホンは、請求項4に記載の両耳用のイヤホンにおいて、前記右耳用のイヤホンの一端には、第1の凹凸形状を設け、前記左耳用のイヤホンの一端には、前記第1の凹凸形状と係合する第2の凹凸形状を設け、前記第1の凹凸形状と前記第2の凹凸形状とを着脱自在に係合して、前記右耳用イヤホンと前記左耳用イヤホンが合体又は分離可能であることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、上述のような両耳用のイヤホンを収納する場合に、左耳用のイヤホンと右耳用のイヤホンのそれぞれに設けた凹凸形状が着脱自在に係合できるので、両者を合体又は分離させることができる。よって、コンパクトに収納可能で、配線のからまり等の生じにくい両耳用のイヤホンを提供できる。
【0019】
請求項6に記載のイヤホンマイクは、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のイヤホンと、音声が入力されるマイクを収納するマイク部とを備えることを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、イヤホンマイクは上記イヤホンとマイク部から構成され、イヤホンを耳に装着した状態で、マイク部に収納されるマイクに向かって発声すれば、音声信号を得ることができる。よって、上述のようにイヤホンが耳に安定にフィットされると共に脱落しにくいため、人間の口とマイクの位置関係を適切に保つことができる。例えば、携帯電話装置にイヤホンマイクを接続して自動車内で通話する際には、十分な送話音量を確保でき、更には安全性の面でもメリットがある。
【0021】
請求項7に記載のイヤホンマイクは、請求項6に記載のイヤホンマイクにおいて、前記イヤホンと前記マイク部は、共通のコードを介して外部接続されることを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、イヤホンマイクから、外部機器を接続する配線を一体化した共通のコードが引き出される構造を有し、このコードを介してイヤホンとマイク部がそれぞれ外部接続可能になっている。よって、スピーカやマイクを別々のコードを用いて引き回す際に生じやすい配線どうしのからまり等の不具合を防止し、簡単な構造で扱いやすいイヤホンマイクを提供できる。
【0023】
請求項8に記載のイヤホンマイクは、請求項7に記載のイヤホンマイクにおいて、前記イヤホンと前記マイク部の間のコード長は、略80mmから110mmの範囲内であることを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、イヤホンを耳に装着した状態で、マイク部の位置は、イヤホンから略80〜110mm分のコード長分だけ隔てた範囲となる。よって、イヤホンマイクのスピーカとマイクの位置を、一般的な耳と口の位置関係に対応して適切に保つことができる。
【0025】
請求項9に記載のイヤホンマイクは、請求項6から請求項8のいずれかに記載のイヤホンマイクにおいて、前記マイク部には、外部接続機器を制御するための切り換えスイッチが設けられていることを特徴とする。
【0026】
この発明によれば、イヤホンマイクのマイク部には切り換えスイッチが設けられ、このスイッチの押下状態はコードを介して外部接続機器に送出され、所望の制御を行うことができる。よって、マイク部は、マイクに音声を入力するため人間に近接配置されるので、手元でスイッチの切り換えができ、外部接続機器に対する操作性を高めることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0028】
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係るイヤホンの構成について説明する。図1は、本実施形態に係るイヤホンの正面図である。図2は、図1に示すイヤホンの側面図である。なお、以下では、左耳用のイヤホンの場合について説明を行う。
【0029】
図1に示すように、本実施形態に係るイヤホン1は、スピーカユニットを収納するイヤホン本体部11と、イヤホン本体部11に一体化されて取付けられた支持部材12と、支持部材12に回動自在に支持され、アーム状に伸びる耳掛け部13とを備えて構成されている。
【0030】
イヤホン本体部11は、スピーカユニットの形状に適合させるため、耳穴に対向する前面部分から見た図1では、略円形の外観形状を有していると共に、上部から見た図2では、適度な厚みを持った板状の外観形状を有している。また、イヤホン1の装着時には、スピーカユニットの中心付近が耳穴のほぼ中央部に合致するような位置関係となる。イヤホン本体部11は、例えば合成樹脂材料より形成され、耳に対向する側はスピーカユニットから出力される音を通過させるカバーで覆われれている。また、イヤホン本体部11の内部に収納されるスピーカユニットに電気信号を供給する配線を含むコード(不図示)が接続されており、図1の背面部から外部に向かって引き出されている。
【0031】
支持部材12は、イヤホン本体部11の一端に取り付けられており、中空に形成された内部には、長手方向に沿って後述のコイルバネが設けられ、このコイルバネに接続された耳掛け部13を回動自在に保持する構造を有する。図2に示すように、支持部材12の上端には、耳掛け部13の断面形状に合致する円形孔が設けられ、内部に耳掛け部13の一端が挿入される構造を有している。この支持部材12の内部構造について、より詳しくは後述する。
【0032】
耳掛け部13は、支持部材12に一端を支持され、他端まで緩やかに湾曲しつつアーム状に伸びており、先端部に行くほど細くなっている。耳掛け部13は、イヤホン1の耳への装着感を良好にするため、軽量かつ柔軟な部材から形成されている。イヤホン1を耳に装着する際は、耳介上側の外周部に沿って耳掛け部13を巻き掛けた状態で保持するため、人間の耳の一般的な形状に適合する湾曲形状を耳掛け部13に持たせている。
【0033】
また、耳掛け部13は、支持部材12を軸にして、図1の手前方向に回動させることができる。上部から見た図2では、耳掛け部13が支持部材12を軸にして、B方向に回動自在になっており、耳掛け部13が耳に保持される状態で、イヤホン本体部11と耳との距離を調整することが可能である。そして、耳掛け部13がイヤホン本体部11に対して所定の回動角になったとき、耳掛け部13はその位置でロックされてB方向への回動を停止すると共に、図1のA方向に耳掛け部13を押し込むことによりロックが解除される。耳掛け部13の回動のロックとその解除のメカニズムについては後述する。
【0034】
次に図3を参照して、イヤホン1における支持部材12の内部構造を説明する。図3(a)は、イヤホン1を正面から見た場合の図を示し、図3(b)は、イヤホン1を図1のA方向から見た場合の図を示す。
【0035】
図3(a)に示すように、支持部材12の中空部12aには、本発明の弾性部材としてのコイルバネ21が収納されている。また、支持部材12上部の円形孔を介して耳掛け部13の軸部13aが挿入されている。コイルバネ21は、その下端が中空部12aの下面に固定され、その上端が耳掛け部13に形成されたロック部材22に固定されている。ロック部材22は軸部13aを取り巻く薄い円筒状の外形を有し、軸部13aに一体化されている。このロック部材22の上側には、ロック用つめ22aが形成され、中空部12aの上面にはロック用溝12bが形成されている。そして、後述するように、図3(b)において耳掛け部13の回動位置がロック位置PLである場合は、ロック部材22のロック用つめ22aと中空部12aのロック用溝12bとが係合可能なように、互いの形状が合致している。
【0036】
コイルバネ21には、図3(a)に示すように、上方向に向かうテンション力F1が作用すると共に、図3(b)に示すように、巻き方向に沿ってイヤホン本体部11に向かうトーション力F2が作用する。すなわち、中空部12aの上面をコイルバネ21の垂直方向の平衡位置より下方に配置しているので、コイルバネ21は中空部12aの上面に位置規制されつつ、常に軸方向上側にテンション力F1が作用する状態にある。なお、ロック用つめ22aとロック用溝12bが係合した状態でも、テンション力F1が作用する。また、耳掛け部13の回動角は、図3(b)の基準位置P0で最小となるが、このときの回動角より小さい回動角でコイルバネ21が巻き方向に平衡状態となる関係にしているので、コイルバネ21は常にトーション力F2が作用する状態にある。
【0037】
そして、コイルバネ21のテンション力F1の作用により、ロック部材22を介して耳掛け部13が軸方向上側に付勢される。そのため、耳掛け部13の上方から力を加えて下方に押し込んだとしても、その力を除去したときはテンション力F1によってロック部材22が中空部12aの上面に当接されるまで押し戻される。ここで、テンション力F1は、通常はロック用つめ22aと中空部12の平坦部が接触する部分にて働くが、耳掛け部13の回動位置がロック位置PLにある場合は、ロック用つめ22aとロック用溝12bの間に働くことになる。
【0038】
一方、コイルバネ21のトーション力F2の作用により、ロック部材22を介して耳掛け部13がイヤホン本体部11に近づく回動方向に付勢される。そのため、耳掛け部13に対しロック位置PLに達する手前においてイヤホン本体部11から遠ざかる方向に力を加えて回動させた場合も、その力を除去したときはトーション力F2によって耳掛け部13が基準位置P0に達するまで回動しつつ戻される。よって、イヤホン1を耳に装着した状態では、耳に保持される耳掛け部13に向かって、イヤホン本体部11が相対的に耳に向かうようにトーション力F2が働くことになり、イヤホン1の脱落の可能性を低くして安定に耳に保持することができる。
【0039】
次に、耳掛け部13の回動のロックとその解除のメカニズムについて説明する。図3(b)において、トーション力F2の逆向きに力を加えると、耳掛け部13の回動角は大きくなっていき、回動位置PLに達する。すると、上述のように、図3(a)においてロック用つめ22aとロック用溝12bの位置が重なり、テンション力F1が作用して耳掛け部13と共にロック部材22を上方に距離dだけ押し上げて、ロック用つめ22aとロック用溝12bとが係合する。このとき、ロック用つめ22aとロック用溝12bは、互いの側面部分が接触して側方の移動を妨げられるため、耳掛け部13の回動が停止してロック状態になる。
【0040】
このようにロック状態となった耳掛け部13に対し、上方からテンション力F1の逆向きに力を加え、ロック部材22を下方に距離d以上押し下げた場合、係合状態にあるロック用つめ22aとロック用溝12bが互いに解放される。これにより、耳掛け部13のロック状態は解除されて、再び回動可能となる。そのため、コイルバネ21からトーション力F2を受けて、耳掛け部13をイヤホン本体部11に近づける方向に回動することになる。
【0041】
次に図4を参照して、イヤホン1の耳への装着手順を説明する。図4においては、使用者が左手を用いてイヤホン1を左耳Eに装着するまでの手順の各段階を示している。
【0042】
図4(a)に示すように、最初は耳掛け部13をロック位置PLにてロック状態にしておくものとする。この状態で使用者は耳掛け部13の上方とイヤホン本体部11の下方を握り、耳掛け部13を耳介の外周部に巻き掛けて、イヤホン本体部11の一端を左耳Eに近接させる。
【0043】
次に、図4(b)に示すように、図4(a)の状態から使用者は左手に力を加え、イヤホン本体部11の位置を保持しつつ耳掛け部13を下方に向かって押し込む。すると、上述したように、ロック用つめ22aとロック用溝12bの係合が離れ、ロック状態が解除されて耳掛け部13が回動可能となる。
【0044】
そして、図4(c)に示すように、使用者はイヤホン1を左手に保持した状態で、トーション力F2が作用して耳掛け部13がイヤホン本体部11に向かって自然に回動し、最終的に耳掛け部13が上述の基準位置P0の近くまで達し、イヤホン本体部11が耳介に当接されて回動を停止する。
【0045】
その後、使用者はイヤホン1から左手を離し、必要に応じて耳掛け部13やイヤホン本体部11の位置を微調整すれば、イヤホン1が左耳Eにフィットした状態で装着されることになる。これ以降は、耳掛け部13が湾曲形状を有すると共に、トーション力F2が耳掛け部13を常に頭部に押し付けることになるので、イヤホン1は安定に装着された状態を保つことができる。
【0046】
なお、図1〜図4を用いて、左耳用のイヤホン1について説明を行ったが、右耳用のイヤホンについては、図1〜図4を左右対称に置き換えて考えれば、構造、動作、装着手順などは同様となる。
【0047】
このように、本実施形態に係るイヤホン1は、使用者が片手で装着できる点で使い勝手に優れている。すなわち、従来のイヤホンでは、例えば左耳用のイヤホン装着に際し、左手でイヤホン本体部を握りながら、右手で耳掛け部を回動させて耳に近づけるという操作が必要であった。これに対し、本実施形態に係るイヤホン1は、耳掛け部13にトーション力F2が作用して自然に耳に付勢されるので、単に指を添えているだけでよく、左手のみで容易に装着できる。また、装着後も常にトーション力F2の作用により、イヤホン本体部11が頭部に押し付けられた状態で保持されるので、イヤホン1が耳にフィットして脱落しにくくなる。
【0048】
これに加えて、本実施形態に係るイヤホン1は、ロック位置PLにて耳掛け部13をロック状態にできるので、耳に装着をする前にロック状態にしておくことにより、耳掛け部13とイヤホン本体部11の間の距離を確保でき、最初に位置合わせするのが容易となる。その後、ロック状態を解除することにより、容易にイヤホン1を装着することができる。
【0049】
また、両耳用のイヤホンを装着する場合は、使用者は左手で左耳用のイヤホンを装着するのと同時に、右手で右耳用のイヤホンを装着できる点で使い勝手に優れている。すなわち、従来のイヤホンでは、両耳用のイヤホン装着に際し、両手で一方のイヤホンを装着した後、更に両手で他方のイヤホンを装着するという手順で、それぞれ別々の操作が必要であった。これに対し、本実施形態に係る両耳用のイヤホンの場合は、装着に必要な時間を大幅に短縮することができる。
【0050】
なお、上述の実施形態では、本実施形態に係るイヤホン1の弾性部材としてコイルバネ21を用いる場合を説明したが、これに限られることなく、テンション力F1とトーション力F2に対応する力を耳掛け部13に与えて付勢することができれば、他の手段を弾性部材として用いることができる。
【0051】
次に、図5を参照して、本実施形態に係る両耳用のイヤホンの収納状態を説明する。例えば、出荷時や未使用時に両耳用のイヤホンを一体的に収納しておく場合に有用となる。図5(a)は、左耳用のイヤホン1aと右耳用のイヤホン1bとが係合されて一体化された状態を示す図である。また、図5(b)は、図5(a)における左耳用のイヤホン1aと右耳用のイヤホン1bとの係合部分Cの拡大断面図である。
【0052】
図5(a)に示すように、左耳用イヤホン1aと右耳用イヤホン1bは、耳掛け部13が基準位置P0に回動した状態で、両者の支持部材12の側面にある係合部分Cにおいて係合され合体した状態にある。左耳用イヤホン1aと右耳用イヤホン1bでは、イヤホン本体部11と支持部材12と耳掛け部13が互いに左右対称的な配置になっている。
【0053】
図5(b)は、係合部分Cの断面図であり、合体直前の分離した状態を示している。図5(b)に示すように、左耳用イヤホン1aと右耳用イヤホン1bは、それぞれの支持部材12の側面に凹凸形状が形成され、互いに噛み合う構造になっている。なお、図5(b)は断面図であるが、横方向には係合可能な所定の長さで凹凸形状が伸びている。
【0054】
そして、図5(b)の矢印方向に力を加えると、左耳用イヤホン1aと右耳用イヤホン1bの係合部分Cにおいて噛み合って合体し、図5(a)の状態となる。この状態から左耳イヤホン1aと右耳用イヤホン1bを所定の力で引っ張ることにより、再び両者は分離することになる。なお、図5(a)に示す係合部分Cは係合可能であれば他の部分に形成してもよい。両耳用イヤホンに図5のような構造を持たせることにより、コンパクトに一体化させて収納することができる。また、左耳用イヤホン1aと右耳用イヤホン1bとの相対的位置が固定的に定まるので、コードのからまり等を未然に防止することができる。
【0055】
次に、図6を参照して、本実施形態に係るイヤホンマイクについて説明する。本実施形態では、上述のイヤホンにマイクを付加してイヤホンマイクを構成し、例えば携帯電話装置等に接続して通話する場合に用いる。
【0056】
図6に示すように、本実施形態に係るイヤホンマイク2は、イヤホン本体部11と、支持部材12と、耳掛け部13と、イヤホン本体部11から引き出されるコードの途中の所定位置に一体的に取付けられたマイク部14とを備えて構成されている。このうち、イヤホン本体部11、支持部材12、耳掛け部13の構成及び形状については、図1に示すイヤホン1と同様であるため、その説明を省略する。
【0057】
マイク部14の内部にはマイク(不図示)が収納されている。そして、マイク部14に形成されたマイク孔14aを介して人間が発声した音声をマイクに入力し、電気信号に変換して外部出力する。また、マイク部14の側面には、スイッチ14bが設けられており、スイッチ14bの押下に伴い、後述するように外部接続機器の特定の機能を切り換えることができる。
【0058】
また、マイク部14の一端には、イヤホン本体部11とマイク部14の間を結ぶ上側コード15aが接続されると共に、マイク部14の他端には、外部接続用の下側コード15bが接続されている。上側コード15aには、イヤホン本体部11内部のスピーカユニットに接続される配線が含まれている。また、下側コード15bには、上記スピーカユニットに接続される配線に加え、マイク部14内部のマイクに接続される配線と、スイッチ14bに接続される配線が一体的に含まれている。
【0059】
図6に示すように、上側コード15aはコード長L1を有している。すなわち、イヤホン1を耳に装着した場合、イヤホン本体部11から上側コード15aが垂れ下がるので、イヤホン本体部11とマイク部14は装着時に概ねコード長L1だけ上下に隔てて配置されることになる。本実施形態の場合は、上側コード15aのコード長L1を略80mm〜110mmの範囲に設定することが望ましい。これは、人間の耳と口の位置関係を考慮した場合、イヤホン装着時にマイクに入力される音声レベルを十分確保するために最適な距離範囲に対応する。
【0060】
一方、下側コード15bのコード長は適宜に設定することができ、先端部には外部接続機器に接続するためのプラグ(不図示)を備えている。このように、外部からスピーカに供給される電気信号と、マイクから外部に送出される電気信号のそれぞれに必要な配線は、共通の下側コード15bを経由して外部接続可能な構造としたので、イヤホンマイク2のコードのからまり等が生じにくく、使い勝手の面で優れている。
【0061】
下側コード15bを介してイヤホンマイク2と接続される外部接続機器としては、例えば、携帯電話装置がある。使用者が携帯電話装置によって通話するとき、イヤホン本体部11のスピーカが受話器として機能し、マイク部14のマイクが送話器として機能する。よって、使用者は通話中に携帯電話装置を手に持つ必要がなく、また、いったん装着したイヤホンマイク2は耳に安定に保持して使用可能である。そのため、本発明に係るイヤホンマイク2は、特に自動車内で使用する際に有用性が高く、安全面でもメリットがある。
【0062】
ここで、イヤホンマイク2を外部接続機器に接続した場合、マイク部14のスイッチ14bの押下状態を外部接続機器の側で判別することが可能である。よって、外部接続機器を制御するための機能をスイッチ14bに割り当てて制御することができる。例えば、イヤホンマイク2に携帯電話装置を接続する場合、スイッチ14bを通話ボタンとして機能させてもよい。この場合、携帯電話装置の着信時に、使用者が通話ボタンとしてのスイッチ14bを押下して、イヤホンマイク2による通話を始めることができる。他の外部接続機器をイヤホンマイク2に接続する場合も所定の機能をスイッチ14bに割り当てることにより、ユーザが手元で外部接続機器を切り換え制御でき、操作性の向上を図ることができる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、耳掛け部を回動方向と軸方向に付勢する弾性部材を設けたので、イヤホンの装着時に両手を用いる必要はなく、片手だけで装着でき使い勝手がよく、耳にフィットして脱落しにくいイヤホンを提供することができ、更には、自動車内における通話等に好適なイヤホンマイクを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るイヤホンの正面図である。
【図2】図1のA方向から見たイヤホンの側面図である。
【図3】イヤホンの支持部材の内部構造を示す図であり、(a)はイヤホンを正面から見た場合の図、(b)はイヤホンを図1のA方向から見た場合の図である。
【図4】イヤホンの耳への装着手順を説明する図であり、(a)、(b)、(c)の順で装着の各段階を示す図である。
【図5】本実施形態に係る両耳用のイヤホンの収納状態を説明する図であり、(a)は両耳用イヤホンの係合時の全体図、(b)は(a)の係合部分Cの拡大断面図である。
【図6】本実施形態に係るイヤホンマイクの正面図である。
【符号の説明】
1…イヤホン
11…イヤホン本体部
12…支持部材
12a…中空部
12b…ロック用溝
13…耳掛け部
13a…軸部
14…マイク部
14a…マイク孔
14b…スイッチ
15a…上側コード
15b…下側コード
21…コイルバネ
22…ロック部材
22a…ロック用つめ
Claims (9)
- 耳穴上に装着され、スピーカを収納するイヤホン本体部と、
耳介の外周部に巻き掛けられる湾曲形状の耳掛け部と、前記イヤホン本体部に取り付けられ、前記耳掛け部を回動自在に支持する支持部材と、
を備え、
前記支持部材は、
前記イヤホン本体部に近づく回動方向に前記耳掛け部を付勢すると共に、前記イヤホン本体部から遠ざかる軸方向に前記耳掛け部を付勢する弾性部材と、
所定の回動位置において、前記軸方向の付勢力により前記耳掛け部がロックされて回動を停止し、前記耳掛け部に対し前記軸方向の付勢力と反対方向に所定の力を加えると、ロックが解除されるロック手段と、
を有することを特徴とするイヤホン。 - 前記弾性部材はコイルバネであることを特徴とする請求項1に記載のイヤホン。
- 前記支持部材は、前記耳掛け部の軸方向の移動を規制する当接面を有し、
前記ロック手段は、前記所定の回動位置において、前記当接面と前記耳掛け部の対向面のうち、一方に設けた凸部と他方に設けた凹部を係合してロック状態にすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のイヤホン。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のイヤホンを右耳用と左耳用の2つ備えることを特徴とする両耳用のイヤホン。
- 前記右耳用のイヤホンの一端には、第1の凹凸形状を設け、前記左耳用のイヤホンの一端には、前記第1の凹凸形状と係合する第2の凹凸形状を設け、前記第1の凹凸形状と前記第2の凹凸形状とを着脱自在に係合して、前記右耳用イヤホンと前記左耳用イヤホンが合体又は分離可能であることを特徴とする請求項4に記載の両耳用のイヤホン。
- 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のイヤホンと、
音声が入力されるマイクを収納するマイク部と、
を備えることを特徴とするイヤホンマイク。 - 前記イヤホンと前記マイク部は、共通のコードを介して外部接続されることを特徴とする請求項6に記載のイヤホンマイク。
- 前記イヤホンと前記マイク部の間のコード長は、略80mmから110mmの範囲内であることを特徴とする請求項7に記載のイヤホンマイク。
- 前記マイク部には、外部接続機器を制御するための切り換えスイッチが設けられていることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれかに記載のイヤホンマイク。
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-
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- 1999-11-30 JP JP34102999A patent/JP3828325B2/ja not_active Expired - Fee Related
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