JP3827728B2 - 加熱式呼吸器治療加湿器 - Google Patents

Description

本発明は、患者に暖かくて湿った空気を与え、または返還する装置、特に、呼吸装置または麻酔装置と患者の間に伸びる空気供給ダクトを含む装置で熱および湿度の損失を補償するための装置に関する。
それで、この装置は、人工鼻の外部に置くと同様にこの人工鼻の一部にすることもできる。人工鼻は、Ｈ．Ｍ．Ｅ．という略称でも知られている。
本発明の目的は、循環空気の熱レベルおよび湿度比率を要求されるレベルに維持し、空気供給ダクトの任意の位置に結合することができて、非常に大きな柔軟性が保証される装置を規定することである。
本発明の更なる非常にはっきりした目的は、患者にとって厄介で時には危険である、そのような装置に付属する空気供給ダクトの中の凝結水の溜り過ぎに対する解決策を提案し、これまで存在する全ての装置に設けられているウォータトラップがもう必要ないようにすることである。
本発明によってこれを可能にするために、本発明による装置は、ハウジングと、そのハウジングに結合された継手とを備え、この継手が、この継手を上記空気供給ダクトに結合するための第１継手部および第２継手部を有していて、これら第１継手部および第２継手部の間に空気通路が形成されており、また、上記空気通路の側方でハウジング内に取付けられ、水は通さないが水蒸気を通す特性を有する膜と、水を蒸発させるためにハウジング内に取付けられ、この膜の、この空気通路に面していない側の表面に対向する位置にある発熱抵抗体と、ハウジング内の、上記発熱抵抗体と上記膜との間の位置へ水を導入するための水供給ダクトとを備えた装置において、上記空気通路と上記膜との間に孔明き金属板が取付けられ、上記発熱抵抗体がＰＴＣ型の自己調整抵抗体であることを特徴とする。
また、上記装置は、追加の発熱抵抗体を備えることができる。
更に、本発明は、上記ハウジングが円筒形で、上記発熱抵抗体が円筒部品の中に取付けられ、その円筒部品の平坦側が、上記膜に面しており、その平坦側に少なくとも一つの横溝が設けられている。
本発明のその他の詳細および利点は、患者に暖かくて湿った空気を与え、または返還する装置で熱および湿度の損失を補償するための装置の以下の説明から明白となろう。
この説明は、例としてのみ呈示し、本発明は限定しない。参照番号は、これに添付する図に関する。
図１は、本発明による装置を表す、分解透視図である。
図２は、本発明による装置の拡大縦断面図である。
図３は、第１変形の、一部を省略した縦断面図である。
図４は、第２変形の、一部を省略した縦断面図である。
図５は、本発明による装置を結合した、麻酔を維持するための装置を模式的に示す。
図６は、本発明による装置を結合した、呼吸装置を模式的に示す。
これらの図、特に図１が表す装置は、最も好適な実施形態で円筒形であるハウジング１を含む。
この円筒形ハウジング１は、最も小さい直径の円筒部品２’に円筒部品２を嵌めることによって実現する。円筒部品２と２’を嵌め合うことは、明白な解決策を使うことによって、例えばバヨネット継手３を使うことによって実現する。
円筒部品２に、使用する際患者への空気供給ダクトの一部である継手４を結合する。ここで説明する継手は、Ｔ形に表されているが、必要ならば他の形を採ることもできる。空気供給ダクトということで、図示しない麻酔装置または図示しない呼吸装置に結合したダクトの部分を理解すべきである。
図５に、麻酔装置を人工鼻６に接続するダクト５が示されている。この人工鼻の下流に、本発明による装置が現れる。ハウジング１で示すこの装置の先で、気管カテーテル７が患者につながる。図６に、ダクト８を人工鼻６とハウジング１で表す本発明による装置との間に取付けた、もう一つの装置を示す。本発明による装置の下流で、空気供給ダクト９が患者に達する。
どちらの場合も、水が容器１０から水供給ダクト１１を経てこの装置に入れられる。このダクト１１に、液滴計数器１２が接続されている。
本発明による装置の円筒形ハウジングに、図には表さない発熱抵抗体が最小直径の円筒部品２’に取付けられている。そのような抵抗体は、正の温度係数（ＰＴＣ）型の自己調整抵抗体である。
参照番号１８で、それぞれこの発熱抵抗体に通ずる電気伝導体を表す。
円筒部品２’の平坦側１３に、少なくとも一つの横溝１４が設けられている。Ｏリング１５が最小直径の円筒部品２’の壁の円形くぼみに取付けられている。
本出願の前文に記載した目的を達成するために、即ち、患者に与えなければならない空気の熱および湿度を所望のレベルに維持するために、親水性の特徴を持つ膜１６が平坦側１３に載っている。次に、この上に第２の膜、即ち水は通さないが水蒸気を通す膜１７が載っている。両膜は、両膜が一体となるように、複合材料でもよい。この装置に与えなければならない水は、水供給ダクト１１を経て円筒部品２の内部に達する。
図２から図４に関する部分から分るように、この水は、装置の中を、既に先に述べた膜１６および１７のすぐ下で、最小直径の円筒部品２’の平坦側１３の上を流れる。この水が親水性膜１６の中で理想的に拡散することを保証するために、円筒部品２’の平坦側１３は、少なくとも一つの横溝１４を有する。それで、水供給ダクト１１から供給された水は、平坦側１３の上に均等に拡散し、この平坦側１３に載る親水性膜１６を濡らす。
膜１７が水は通さないが水蒸気を通す性質を示すので、この膜を通して所望の水蒸気レベルを維持することができる。
そのような特性の膜は、知られていて、同じ目的で別の装置に使われている。それらは、マイクログラスファイバの支持体に接着した多孔質ＰＴＦＥ（ポリテトラフルオロエチレン）で作ることができる。ここに、同じ特性を持つ他の膜を使ってもよい。
さて、技術的に簡単であるが確実な手段によって、所望の温度でもたらされる湿った空気の最大可能量を一定のレベルに維持し、それをこの状態で患者に供給するために、本発明の精神で、継手４の付近に、孔明き金属板１９から成る要素を結合する。図１に、そのような孔明き金属板をはっきり示す。
上記金属板１９を追加の自己調整電気発熱抵抗体で置換えることによって、同じ目的を達成することができる。
図３による変形では、追加の発熱抵抗体２４を継手４の一部の周りに部分的に配置する。
図４による変形では、追加の発熱抵抗体２０を密閉箱２１の中に取付ける。その目的で継手４の壁に設けられた開口を、軽金属から成る板２２が閉じる。
これら三つの場合、即ち、孔明き板１９（図１および図２）を使うことによって、またはそれぞれ追加の抵抗体２４（図３）若しくは２０（図４）を設けることによって、空気供給ダクトの中に所望の熱レベルを保証する。これによって、これらのダクトの中に起る、患者にとって非常に好ましくない、凝結も防ぐ。参照番号１８’で、それぞれ追加の抵抗体２０、２４への電力供給を保証する電気伝導体を示す。
凝結現象を軽減するために、孔明き金属板１９が本質的役割を果す。この孔明き板１９が本当に熱交換器として作用し、それで循環空気がこの装置内に発散された水蒸気によってだけでなく、この板によっても所望の理想的温度に維持される。
金属板１９が行う熱交換は、双方向的で、それでそのフィードバック特性、即ち部品２’の中にある発熱抵抗体の自己調整機能によって影響されることがあり、大きい空気流の場合、この抵抗体が多くの量の水を蒸発させる。
本発明による装置の発熱抵抗体は、全て本当にＰＴＣ型である。
管理下の装置の中の湿った空気の温度を厳密に維持することによって、ここに凝結水が出来過ぎることを防ぎ、それが本発明の本質的目的である。
それで、本発明の目的は、明らかに患者に空気を与えまたは返還するダクトの中の水蒸気を所望の熱レベルに維持し、およびこれらのダクトの中に最少の凝結しか起らない湿度レベルを保証することである。
最後に、本発明による装置は、人工鼻が無くても、小児科で使うことができることを注記する。

Claims (8)

1. 呼吸装置または麻酔装置と患者の間に延びる空気供給ダクトから患者に空気を与える装置における熱および湿度の損失を補償するための装置であって、ハウジング（１）と、そのハウジング（１）に結合された継手（４）とを備え、上記継手（４）が、該継手（４）を上記空気供給ダクトに結合するための第１継手部および第２継手部を有していて、これら第１継手部および第２継手部の間に空気通路が形成されており、また、上記空気通路の側方で上記ハウジング（１）内に取付けられ、水は通さないが水蒸気を通す特性を有する膜（１６，１７）と、水を蒸発させるために上記ハウジング（１）内に取付けられ、上記膜（１６，１７）の、上記空気通路に面していない側の表面に対向する位置にある発熱抵抗体と、上記ハウジング（１）内の、上記発熱抵抗体と上記膜（１６，１７）との間の位置へ水を導入するための水供給ダクト（１１）とを備えた装置において、
   上記空気通路と上記膜（１６，１７）との間に孔明き金属板（１９）が取付けられ、上記発熱抵抗体がＰＴＣ型の自己調整抵抗体であることを特徴とする装置。
2. 請求項１による装置において、上記膜が親水性の膜（１６）と水蒸気を通すが水は通さない膜（１７）とに分けられており、該親水性の膜（１６）が上記発熱抵抗体に面していることを特徴とする装置。
3. 請求項１または請求項２による装置において、上記ハウジングの中に入った水を拡散するための溝（１４）が、上記ハウジング（１）内の、上記膜（１６）と上記発熱抵抗体との間に設けられていることを特徴とする装置。
4. 請求項１から請求項３の何れか一項による装置において、追加の発熱抵抗体（２０，２４）を備えていることを特徴とする装置。
5. 請求項４による装置において、追加の発熱抵抗体（２０）が、上記空気供給ダクトに結合された上記継手（４）の壁に設けた開口を板（２２）によって閉じて形成した密閉箱（２１）の中に取付けられていることを特徴とする装置。
6. 請求項４による装置において、追加の発熱抵抗体（２４）が、上記継手（４）の一部の周りに取付けられていることを特徴とする装置。
7. 請求項１から請求項６までの何れか一項による装置において、上記ハウジングが円筒形で、上記発熱抵抗体が円筒部分（２'）の中に取付けられ、その円筒部品（２'）の平坦側（１３）が、上記膜（１６，１７）に面しており、上記平坦側（１３）に少なくとも一つの横溝（１４）が設けられていることを特徴とする装置。
8. 請求項１から請求項７までの何れか一項による装置において、上記ハウジングが互いに取外せる二つの円筒部品（２）および（２'）から成り、その最小直径の円筒部品（２'）が密封Ｏリング（１５）を備えることを特徴とする装置。

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