JP3827677B2 - 半導体装置の製造方法及びメッキ液 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置の製造方法とこれに用いられるメッキ液に関するものであり、特に、絶縁膜にあらかじめ形成した溝部に金属膜を充填して配線を形成する工程を含む半導体装置の製造方法と、この方法に用いられるメッキ液とに関するものである。
近年、半導体装置の配線形成工程として、電解メッキ法を用いたダマシン法が主流となってきている。一般的に電解メッキ法では、金属イオンを含むメッキ液が用いられる。特に、ダマシン法においては、硫酸銅を主成分とするメッキ液内にアノード電極と半導体装置を浸し、アノード電極と半導体装置間に電流を流すことにより半導体装置上に銅を還元して堆積させて溝(凹部)内を埋め込む。
しかしながら、微細化が進むにつれ、溝内への埋め込みが難しくなってきている。そこで、溝への埋め込みをよくするために、メッキに必要なシード層を薄く形成する技術が提案されている。
図4(a)〜(e)は、半導体装置の製造方法の従来例を示す断面図である。以下、図4を参照しながら、特開2003−96596号公報(特許文献1)に示された、微細加工された溝部の埋め込み方法について説明する。
まず、図4(a)に示すように、半導体基板1101にシリコン酸化膜1102を堆積した後にドライエッチングすることで、シリコン酸化膜1102上に、溝1106を形成する。ここで、溝1106は線状であってもコンタクトホール形状であってもよい。
次に、図4(b)に示すように、配線パターンが形成されたシリコン酸化膜1102上にスパッタによりTaN(タンタルナイトライド)を堆積し、厚さ0.035μm(35nm)のバリア膜(第1の金属膜)1103を成膜する。なお、バリア膜1103の材料としては、TaNに限らず、後工程で形成するシード膜1104やCu膜(第3の金属膜)1105(図4(d)参照)の構成材料がシリコン酸化膜1102に拡散するのを抑制できるような導電性材料であれば用いることができ、その膜厚は、上述の拡散を抑えられるだけの厚みがあればよい。また、バリア膜1103はCVD(気相成長)法により成膜された膜であってもよく、例えば、CVD法により成膜された厚さ0.01μmのTiN膜であってもよい。
次に、図4(c)に示すように、真空中で半導体基板を保持したまま、バリア膜1103の上にCu(銅)をスパッタにより0.15μm堆積し、シード膜(第2の金属膜)1104を成膜する。なお、シード膜1104の膜厚は0.15μmに限られず、本工程に続くメッキ工程において電流が流れて銅の堆積ができる膜厚であればよい。
次いで、図4(d)に示すように、電解メッキ法により半導体装置上にCuを堆積してCu膜(第3の金属膜)1105を形成する。本工程で用いたメッキ液は、硫酸濃度が178g/L、銅濃度が17.8g/L、塩素濃度が50ppmである。また添加剤は、例えば市販されているエンソン社製ViaformTMのDF75,DF78,DF79を用いる。なお、メッキ液中の硫酸濃度、銅濃度、塩素濃度は一例であって、メッキできる濃度であればどのような濃度でもよい。また、添加剤についても、一例であって有機分子であればどのような添加剤でもよい。
本工程における電解メッキの条件としては、メッキ液温度25℃、メッキ液流量6L/min、電流密度を10mA/cm2とし、半導体装置の回転数を20rpmとした。ただし、これらの条件については、ほんの一例であって、メッキ可能な条件であればよい。
次に、図4(e)に示すように、化学機械研磨(CMP)により、バリア膜1103,シード膜1104及びCu膜1105のうち溝1106内以外の部分を除去することで、半導体装置の配線を形成することができる。
特開2003−96596号公報 特開2002−93809号公報 特開2001−49491号公報
しかしながら、半導体製造の微細化が進んだ結果、従来の方法ではCuの溝部への埋め込みが難しくなっている。例えば、図4(d)に示す工程で、溝1106の底部では、メッキ膜の成膜速度が遅いために溝1106の底部がメッキされる前に溝1106の開口部が閉じてしまい、溝1106内にボイドが発生しやすい。また、シード膜1104を薄膜化すると、溝1106の側壁底部ではシード膜1104の膜厚が薄くなり過ぎ、Cu膜1105を十分に堆積することができない。その結果、やはり溝1106の底部でボイドが生じる。以上のように、電解メッキ法を用いた従来の半導体装置の製造方法では、溝1106の底部と開口部付近とでCuの成膜条件を調整することが難しく、溝1106内にボイド1107を生じやすかった。
本発明の目的は、微細化が進んでも接続不良を来さずに埋め込み配線を形成することができる半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上に形成された絶縁膜に溝を形成した後、上記溝内を含む上記絶縁膜上に第1の導電膜を成膜する工程(a)と、上記第1の導電膜の上に第2の導電膜を成膜する工程(b)と、第1の金属のイオンを含むメッキ液を用いた電解メッキ法により、上記第2の導電膜の上に、上記第1の金属からなり、上記溝を埋める第3の導体膜を成膜する工程(c)と、上記第1の導電膜、上記第2の導電膜及び上記第3の導電膜を、上記溝内に設けられた部分を残して除去することにより配線またはコンタクトを形成する工程(d)とを含む半導体装置の製造方法であって、上記メッキ液には上記第1の金属の析出を抑制する抑制剤と、上記抑制剤の働きを補助する抑制補助剤とが添加され、且つ上記抑制補助剤より低い当量濃度で上記第1の金属よりもイオン化傾向の大きい第2の金属のイオンが含まれている。
この方法により、工程(c)では、抑制補助剤の働きを阻害する第2の金属イオンが従来より少ないメッキ液を用いているので、溝の側壁上部での第1の金属の析出を適度に抑制し、ボイドを発生させることなく溝を埋める配線を形成することができる。その結果、半導体装置の歩留まりを上げることができる。
上記第2の金属は、Naを除く第I族元素及び第II族元素から選ばれた少なくとも1つの元素である。これは、第I族元素及び第II族元素のイオンが抑制補助剤の働きを効果的に阻害するためである。なお、Naは従来の半導体プロセスにおいても混入防止が図られている金属であるため、第2の金属の選択肢から除いている。
上記メッキ液中の上記第2の金属イオンの当量濃度の合計値は、3×10-6eq/L以下であることにより、抑制補助剤を十分に働かせることができる。
上記工程(b)では、上記第2の導電膜に上記第2の金属を添加し、上記工程(b)の後で且つ上記工程(c)の前に、電解メッキ法により、上記第2の導電膜を補強する工程(e)をさらに含んでいることにより、工程(e)において第2の導電膜から第2の金属が溶出し、第1の金属の析出が促進される。そのため、溝の内部にもシード膜を十分な厚さで形成でき、工程(c)において第3の導体膜をより確実に溝内に充填することができる。
上記工程(c)を、上記工程(e)で用いたメッキ液を新たに入れ替えて行なうことにより、工程(e)と工程(c)とで共通のメッキ液を用いる場合に比べて、容易に第2の金属イオンの濃度を低くすることができるので好ましい。
上記抑制補助剤は、塩素イオン、塩素を含む化合物イオン、及び硫黄を含むイオンのうちのいずれかであることが好ましい。
上記第1の金属は銅であり、上記第2の導電膜の主成分は銅であることにより、Alなどよりも電気抵抗の小さい埋め込み配線を形成することができる。
本発明のメッキ液は、第1の金属のイオンを含み、上記第1の金属の析出を抑制する抑制剤と共に上記第1の金属からなる導電膜を成膜するために用いられるメッキ液であって、上記抑制剤の働きを補助する抑制補助剤と、上記抑制補助剤より低い当量濃度の、上記第1の金属よりもイオン化傾向の大きい第2の金属のイオンとをさらに含んでいる。
これにより、例えば溝が形成された基板上にメッキを行なう場合、抑制補助剤の働きが第2の金属イオンによって阻害されにくくなっているので、ボイドを生じさせることなく溝内部を埋めることが可能となる。
上記第2の金属イオンの当量濃度の合計値は、3×10-6eq/L以下であるとより好ましい。
また、上記第1の金属は銅であってもよい。
以上のように本発明の半導体装置の製造方法によれば、埋め込み配線材料よりもイオン化傾向の大きい金属を従来よりも低減したメッキ液を用いて埋め込み配線を形成することにより、埋め込み不良の発生を抑えた配線を有する半導体装置を製造できる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1(a)〜(e)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
まず、図1(a)に示すように、シリコンなどからなる半導体基板101の上面にシリコン酸化膜102を堆積する。図示しないが、半導体基板101の上にはMOSFETなどの半導体素子が設けられており、シリコン酸化膜102は半導体素子の上に設けられた層間絶縁膜である。
次に、シリコン酸化膜102の一部をドライエッチングすることで、シリコン酸化膜102に、溝(凹部)106を形成する。ここで、溝106は線状であってもよいし、コンタクトホール形状であってもよい。ここで作成した溝の幅、あるいはコンタクトホールの直径は、0.20μmであるが、それよりも細くてもよい。
次いで、図1(b)に示すように、配線パターンが形成されたシリコン酸化膜102を含む基板上にスパッタによりTaNを堆積して厚さ0.035μmのバリア膜(第1の導電膜)103を成膜する。ここで、バリア膜103の形成にはスパッタを用いたが、CVD法などを用いることもできる。また、バリア膜103の材料としては、TaNに限らず、後の工程で形成するシード膜(第2の導電膜)104やCu膜(第3の導電膜)105(図1(d)参照)の構成材料がシリコン酸化膜102に拡散するのを抑制できるような導電性材料であれば用いることができ、その膜厚は、上述の拡散を抑えられるだけの厚みがあればよい。例えば、バリア膜103は、CVD法により成膜された厚さ0.01μmのTiN膜であってもよい。
次に、図1(c)に示すように、真空中で半導体基板を保持したまま、バリア膜103の上に銅をスパッタにより0.15μm堆積し、シード膜(第2の導電膜)104を成膜する。なお、シード膜104の膜厚は0.15μmに限られず、本工程に続くメッキ工程において電流が流れて銅の堆積ができる膜厚であればよい。なお、シード膜104の形成をCVD法によって行なうことも可能である。
次いで、図1(d)に示すように、電解メッキ法により半導体装置上に銅を堆積してCu膜(第3の導電膜)1105を形成する。本工程で用いるメッキ液は、硫酸濃度が178g/L、銅濃度が17.8g/L、塩素濃度が50ppm(およそ50mg/L)である。さらに、本工程で用いるメッキ液は、従来とは異なり、Cuよりもイオン化傾向の高い金属の総量(合計)イオン当量濃度が、3×10-6eq/L以下である。これにより、ボイドを生じることなく溝106を埋めるCu膜105を形成することができる。ここで、メッキ液中の硫酸濃度は10g/L程度であってもよいし、銅濃度は40g/L程度までの値であってもよい。
なお、メッキ液に含まれる、銅よりもイオン化傾向の高い金属には、例えばマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、カリウム(K)、亜鉛(Zn)、マンガン(Mn)などが挙げられる。また、添加剤は、例えば市販されているエンソン社製ViaformTMのDF75、DF78、DF79を用いる。メッキ液中の硫酸濃度、銅濃度、塩素濃度は一例であって、メッキできる濃度であればどのような濃度でもよい。また、添加剤についても、上述の例の他、有機分子であればどのような添加剤でもよい。
本工程における電解メッキの条件としては、メッキ液の温度を25℃、メッキ液流量を6L/min、電流密度を10A/cm2、半導体装置の回転数を20rpmとする。ただし、これらの条件については、ほんの一例であって、メッキ可能な条件であればよい。
次に、図1(e)に示すように、例えばCMPによってバリア膜103、シード膜104及びCu膜105のうち溝106内以外の部分を除去することで、半導体装置の埋め込み銅配線を形成することができる。
次に、以上で説明した方法により形成した銅配線と、従来の方法により形成した銅配線とを比較した結果を示す。
図2は、従来の銅配線の形成方法と本実施形態の銅配線の形成方法とを比較して示す図である。図2に示すメッキ液1は従来の方法で用いられるメッキ液で、Mg、K、Caなどを比較的高濃度に含んでいる。メッキ液1に含まれるI族及びII族金属の総量濃度、すなわち各金属のイオン当量濃度の合計値は、約2.35×10-5eq/Lとなっている。
これに対し、本実施形態の方法で用いられるメッキ液2は、メッキ液1に比べてI族及びII族金属の濃度が低くなっている。メッキ液1に含まれるI族及びII族金属の総量濃度は、約1.57×10-6eq/Lとなっている。なお、メッキ液1、メッキ液2の該金属以外の成分は、上述した通りとする。なお、ナトリウム(Na)イオンは半導体装置に悪影響を及ぼすため、メッキ液2だけでなく従来のメッキ液1からも除かれている。
本願発明者がメッキ液1及びメッキ液2をそれぞれ用いて上述の方法で銅配線を形成したところ、図2に示すように、メッキ液1を用いた場合には溝内にボイドが多数見られたのに対し、メッキ液2を用いた場合には溝内にボイドは生じていなかった。さらに、少なくともNaを除くI族及びII族金属で、イオン化傾向が銅より大きい金属の総量濃度を3×10-6eq/L程度としたメッキ液を用いた場合にもボイドはほとんど生じなかった。
従来のメッキ液を用いても、I族及びII族金属が銅メッキの内部に混入するわけではないので、これまではメッキ液中のイオン化傾向が銅より大きいI族及びII族金属(Naを除く)について特に意識されていなかった。これに対し、本願発明者らは、上述の実験結果などから、メッキ液中のI族及びII族金属の濃度を抑えることによって幅の狭い溝であってもボイドを生じることなく銅を埋め込むことができることを見出したのである。
次に、本実施形態のメッキ液がボイドの発生を抑えることができる理由について説明する。電解メッキの際には、メッキしたい金属イオンを含むメッキ液の他に、メッキの形成を促進する促進剤や、メッキしたい金属の析出を抑える抑制剤、メッキ表面の平坦性を向上させる平坦化剤などが用いられ、これらの薬剤の配合を調節することで埋め込み性の良いメッキが形成できる。また、メッキ液中の塩素イオンは、シード膜の表面に引き寄せられる。この塩素イオンの存在によって上述の抑制剤の働きが補助され、溝の底部にまでメッキすることが可能となる。すなわち、塩素イオンはメッキの抑制補助剤として機能する。抑制補助剤としては、塩素(塩素イオン)の他にも塩素を含む化合物イオンやイオウ(S)またはイオウを含む化合物イオンなどがある。
ところが、銅よりもイオン化傾向の大きいI族金属イオンあるいはII族金属イオンがメッキ液中に含まれていると、塩素の抑制補助剤としての機能が阻害されると考えられる。そのため、従来のメッキ液を用いて微細化された溝を埋める際には、溝の底部が埋まる前に溝の上部が閉じてしまい、ボイドが発生しやすくなっていたものと推定される。これに対し、本実施形態のメッキ液では、I族金属イオン及びII族金属イオンの総量濃度が低減されているので、抑制補助剤の機能が阻害されず、ボイドの発生を抑制できるものと推定できる。なお、メッキの抑制補助剤(例えば塩素)を阻害する、銅よりイオン化傾向の大きい金属イオン(Na除く)の当量濃度は、上記理由から、少なくとも抑制補助剤の当量濃度よりも小さいことが必須である。さらに、上述の実験結果から、銅よりイオン化傾向の大きい金属イオンの総量濃度は、3×10-6eq/L以下であることが好ましいと分かる。ただし、I族元素のうちNaイオンはメッキ液には基本的に含まれない。また、I族およびII族元素のうちリチウム(Li)、ベリリウム(Be)は従来のメッキ液および本実施形態のメッキ液に含まれないか、含まれたとしても微量である。従って、本実施形態のメッキ液には、Naを除く銅よりイオン化傾向の大きい金属イオン、あるいは原子量24以上のI族金属イオン及びII族金属イオンが含まれており、それら金属イオンの総量濃度が抑制補助剤の当量濃度よりも小さくなっている。
以上のように、本実施形態の半導体装置の製造方法では、図1(d)に示す工程で銅よりもイオン化傾向の大きいI族金属イオンあるいはII族金属イオンの濃度を従来よりも低減したメッキ液を用いることで、溝内のボイドの発生が抑えられている。そのため、本実施形態の方法によれば、歩留まりを向上させ、信頼性の高い半導体装置を製造することができる。
なお、本実施形態の説明ではシード膜104及びCu膜105を銅で形成した例を挙げたが、銅に代えて銀(Ag)やコバルト(Co)、ニッケル(Ni)などを用いることもできる。ただし、これらの金属をメッキする際には、これらの金属を含むイオンを含むメッキ液を用いる必要がある。
なお、本実施形態では層間絶縁膜としてシリコン酸化膜102を用いる例を説明したが、シリコン酸化膜102に代えて例えばシリコン窒化膜、あるいはLow−k絶縁膜など他の絶縁膜を用いてもよい。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態として、第1の実施形態におけるシード膜104の形成工程を改変する半導体装置の製造方法を説明する。第1の実施形態の方法によれば、Cu膜105の溝106への埋め込み性は従来より著しく改善できる。しかしながら、溝106の底部付近でシード膜104が十分な厚さで形成できない場合に、ボイドが残ってしまう可能性は残されていた。そこで、以下に説明する本実施形態の半導体装置の製造方法は、シード膜104が十分な厚さで形成できるように工程の一部が改変されている。
図3(a)〜(f)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
まず、図3(a)に示すように、半導体基板101の上面にシリコン酸化膜102を堆積する。その後、シリコン酸化膜102の一部をドライエッチングすることで、シリコン酸化膜102上に、溝(凹部)106を形成する。ここで、溝106は線状であってもよいし、コンタクトホール形状であってもよい。コンタクトホール形状の溝の場合、その幅(または直径)は、例えば0.2μmとする。ただし、コンタクトホールの直径は0.2μm未満であってもよい。
次に、図1(b)に示すように、配線パターンが形成されたシリコン酸化膜102を含む基板上にスパッタによりTaNを堆積して厚さ0.035μmのバリア膜(第1の導電膜)103を成膜する。ここで、バリア膜103の形成にはスパッタを用いたが、CVD法などを用いることもできる。また、バリア膜103の材料としては、TaNに限らず、後の工程で形成するシード膜(第2の導電膜)104やCu膜(第3の導電膜)105(図3(e)参照)の構成材料がシリコン酸化膜102に拡散するのを抑制できるような導電性材料であれば用いることができ、その膜厚は、上述の拡散を抑えられるだけの厚みがあればよい。例えば、バリア膜103は、CVD法により成膜された厚さ0.01μmのTiN膜であってもよい。
次に、図3(c)に示すように、例えばスパッタによって溝106内を含む基板上に銅を含む金属膜を堆積し、シード膜104を形成する。本工程においては、スパッタの金属膜ターゲットの中に、イオン化傾向が銅よりも大きい金属、例えばMgを、原子の含有率5%未満の割合で混入する。これにより、Mgが少量混入した銅が、シード膜104として基板上に堆積する。ただし、溝106の幅が狭い場合、溝106内でシード膜104の厚さが不十分になる部分が生じることがある。
続いて、図3(d)に示すように、電解メッキ法を用いてシード膜104の補強を行なう。これにより、バリア膜103上に補強されたシード膜107が形成される。本工程で用いられるメッキ液、添加剤などの組成は、図1(d)に示す第1の実施形態のメッキ工程で用いられたものと同一とする。本工程において、シード膜104に含まれるMgは銅よりイオン化傾向が大きいためにメッキ液中に溶解する。そして、Mgの溶解によってメッキ液中の銅イオンの析出が促進されることで、シード膜104の厚さが十分でなかった溝106の内部にまで銅を堆積させることができる。なお、本工程はシード膜104の補強を行なうためのものなので、短時間行えばよく、溝106を完全に埋めてしまわないようにする。
次に、図3(e)に示すように、メッキ液を入れ替えて電解メッキを行ない、補強されたシード膜107上に溝を埋める厚さ1μm程度のCu膜(第3の導電膜)105を形成する。ここで、本工程で用いるメッキ液及び添加剤は、第1の実施形態のメッキ工程で用いたものと同一とする。電解メッキの条件も第1の実施形態と同様、メッキ液の温度を25℃、メッキ液流量を6L/min、電流密度を10A/cm2、半導体装置の回転数を20rpmとする。
次いで、図3(f)に示すように、例えばCMPによってバリア膜103、補強されたシード膜107及びCu膜105のうち溝106内以外に設けられた部分を、半導体基板101が露出するまで除去することで、半導体装置の埋め込み銅配線を形成することができる。
本実施形態の半導体装置の製造方法によれば、図3(c)に示す工程でシード膜104に5%未満のMgを導入した後、電解メッキによりシード膜104の補強を行うので、溝106の側壁下方など、シード膜104が付きにくい場所にも十分な膜厚の(補強後の)シード膜107を形成することができる。そのため、図3(e)に示すメッキ工程で溝106の底部付近にまで銅を充填することが可能となり、配線の接続不良などを従来よりも大幅に減らすことができるようになる。特に、溝106が狭い場合にもより確実に銅配線を形成できるので、微細化された半導体装置の歩留まりを向上させることができる。また、図3(e)に示すCu膜105を形成するためのメッキ工程において、図3(d)に示すシード膜104の補強工程で用いたメッキ液を入れ替えているので、溝106内でのボイドの発生を抑えることができる。
なお、図3(c)に示す工程でシード膜104に導入する金属は、Mgに限らず、銅よりイオン化傾向が大きい金属であればよい。
−第2の実施形態の変形例−
図3(c)に示す工程で、シード膜104に含まれるMgの割合を、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法よりも小さくする(例えば数%以下)。続いて、図3(d)に示す工程を省き、図3(e)に示すメッキ工程を行なう。
ここで、図3(c)に示す工程では、図3(e)に示す工程で用いるメッキ液に溶け出す該金属(銅よりイオン化傾向が大きい金属)の総量濃度が3×10-6eq/L以下となるように、銅よりイオン化傾向が大きい金属をシード膜104に微量導入するようにする。
本変形例においては、図3(c)に示す工程で銅よりイオン化傾向が大きい金属をシード膜104に微量導入することで、Cu膜105を溝106の底部にまで確実に充填することができる。また、本変形例によれば、第2の実施形態の方法に比べてシード膜104を補強する工程を省くことができるので、製造コストをより低減することができる。
以上に説明したように、本発明は、埋め込み型のCu配線を有する半導体装置の製造に有用である。
本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 従来の銅配線の形成方法と本発明の銅配線の形成方法とを比較して示す図である。 (a)〜(f)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 (a)〜(e)は、半導体装置の製造方法の従来例を示す断面図である。
符号の説明
101 半導体基板
102 シリコン酸化膜
103 シード膜
103 バリア膜
104 シード膜
105 Cu膜
106 溝
107 補強されたシード膜

Claims (10)

  1. 半導体基板上に形成された絶縁膜に溝を形成した後、上記溝内を含む上記絶縁膜上に第1の導電膜を成膜する工程(a)と、
    上記第1の導電膜の上に第2の導電膜を成膜する工程(b)と、
    第1の金属のイオンを含むメッキ液を用いた電解メッキ法により、上記第2の導電膜の上に、上記第1の金属からなり、上記溝を埋める第3の導体膜を成膜する工程(c)と、
    上記第1の導電膜、上記第2の導電膜及び上記第3の導電膜を、上記溝内に設けられた部分を残して除去することにより配線またはコンタクトを形成する工程(d)と
    を含む半導体装置の製造方法であって、
    上記メッキ液には上記第1の金属の析出を抑制する抑制剤と、上記抑制剤の働きを補助する抑制補助剤とが添加され、且つ上記抑制補助剤より低い当量濃度で上記第1の金属よりもイオン化傾向の大きい第2の金属のイオンが含まれている、半導体装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
    上記第2の金属は、Naを除く第I族元素及び第II族元素から選ばれた少なくとも1つの元素である、半導体装置の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法において、
    上記メッキ液中の上記第2の金属イオンの当量濃度の合計値は、3×10-6eq/L以下である、半導体装置の製造方法。
  4. 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法において、
    上記工程(b)では、上記第2の導電膜に上記第2の金属を添加し、
    上記工程(b)の後で且つ上記工程(c)の前に、電解メッキ法により、上記第2の導電膜を補強する工程(e)をさらに含んでいる、半導体装置の製造方法。
  5. 請求項4に記載の半導体装置の製造方法において、
    上記工程(c)は、上記工程(e)で用いたメッキ液を新たに入れ替えて行なう、半導体装置の製造方法。
  6. 請求項1〜5のうちいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法において、
    上記抑制補助剤は、塩素イオン、塩素を含む化合物イオン、及び硫黄を含むイオンのうちのいずれかである、半導体装置の製造方法。
  7. 請求項1〜5のうちいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法において、
    上記第1の金属は銅であり、
    上記第2の導電膜の主成分は銅である、半導体装置の製造方法。
  8. 第1の金属のイオンを含み、上記第1の金属の析出を抑制する抑制剤と共に上記第1の金属からなる導電膜を成膜するために用いられるメッキ液であって、
    上記抑制剤の働きを補助する抑制補助剤と、
    上記抑制補助剤より低い当量濃度の、上記第1の金属よりもイオン化傾向の大きい第2の金属のイオンと
    をさらに含んでいる、メッキ液。
  9. 請求項8に記載のメッキ液において、
    上記第2の金属イオンの当量濃度の合計値は、3×10-6eq/L以下である、メッキ液。
  10. 請求項8または9に記載のメッキ液において、
    上記第1の金属は銅である、メッキ液。
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