JP3826886B2 - 成形材料秤量装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉状或いは粒状の成形材料を所定容積の升で秤量して成形工程へと供給する成形材料秤量装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、図9に示す如く、成形材料1を所定容積の升2で秤量して圧縮成形機23へと供給する成形材料秤量装置は知られている(特開2000−127192号公報参照)。この成形材料秤量装置においては、ホッパー14から落下される成形材料1が複数の升2に充填され、各升2で秤量されて直圧型の圧縮成形機23へと供給され、この圧縮成形機23の下型21、上型22間で圧縮成形されて成形品が多数個取りされる。
【0003】
この場合、底部分が開口したホッパー14の下側に主プレート8がスライド動作されるように配設され、この主プレート8には複数の開口が形成されてその下側にテレスコープ式に伸縮自在なチューブ状の升2が付設されている。又、複数の升2の下側には主プレート8と平行に対向する受けプレート10がスライド動作されるように配設されており、この受けプレート10には各升2に対応して配置される複数の排出開口15が形成されている。なお、前記各スライド動作は、シリンダ25によって行われる。
【0004】
そして、図9(a)に示す如く、ホッパー14の下側に主プレート8の各升2が位置する状態で、この各升2内には同ホッパー14から成形材料1が落下して供給充填される。この状態で、各升2の開口した底部分は受けプレート10で閉じられている。次に、図9(b)に示す如く、主プレート8及び各升2と共に受けプレート10が圧縮成形機23へとスライド動作され、その際、各升2内に充填された成形材料1はホッパー14と主プレート8との両開口縁間で切り出されることにより所定容積に秤量される。続いて、受けプレート10のみがスライド動作され、この受けプレート10の排出開口15と各升2の底部分とが合致されて、同各升2から圧縮成形機23の下型21上に成形材料1が供給される。
【0005】
ここで、下型21には多数個取り用の複数の成形凹所24が配設されており、各成形凹所24に対応するよう各升2は配設されていて、各升2から各成形凹所24に所定容量の成形材料1が各々落下供給される。最後に、図9(c)に示す如く、主プレート8及び各升2と共に受けプレート10が前記とは逆方向にスライド動作されて、前記図9(a)に示した状態に復帰され、この状態で、圧縮成形機23の下型21及び上型22が型締め圧縮されて、所定形状の成形品を多数個取りすることができる。
【0006】
したがって、この場合、容積秤量しているので、すなわち、容積秤量はホッパー14から所定容積の升2に成形材料1を充填して切り出すことで成形品一個分の成形材料1を秤量するため、秤量時間が短く装置としても安価となる。又、この場合、複数の升2でまとめて秤量していて効率的であり、多数個取り用の圧縮成形機23への供給に適したものとなっている。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−127192号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術にあっては、容積秤量であるため、秤量の精度が良くなく、バリを多く発生させる必要がある。すなわち、升2内で成形材料1の実質的な容積が変化し易く、例えば、ホッパー14内に成形材料1が多量に貯溜されている状態では、同成形材料1の重量による圧力が升2内の成形材料1に加わって、この升2内の成形材料1の密度は高くなりその実質的な量が増加し、逆に、ホッパー14内の成形材料1が少量の状態では、升2内の成形材料1の密度が低くなりその実質的な量は減少する。
【0009】
このように、容積秤量の精度は良くないものであり、又、成形材料1が不足した場合には、圧縮成形機23の型内で充填不良が発生して、不良品を成形してしまうことになるので、それだけは絶対に避けなければならない。それ故、成形材料1を余裕をみて少し多めに秤量して供給する必要があるもので、すなわち、バリを多く発生させることが必要となる。そして、このようにバリを多く発生させると、成形後のバリ取り作業は困難となり、成形材料1が無駄になるという問題も発生する。
【0010】
一方、容積秤量に対しフィーダ式の重量秤量も一般的な技術である。この技術を成形工程へと供給する成形材料秤量装置に応用した場合、例えば、図10に示すような構造となる。この成形材料秤量装置では、秤5で重量を測定しながら目標重量(成形品略一個分の成形材料1の重量)に達するまでリニアフィーダ27で成形材料1を少しずつ供給し、目標重量に達した時点で同リニアフィーダ27を停止させて成形品一個分の成形材料1を秤量するため、精度が良く、バリの発生を少なくすることもできる。
【0011】
なお、図10に例示した成形材料秤量装置では、材料サイロ等から輸送されてホッパー14内に供給貯溜された成形材料1が、同ホッパー14からリニアフィーダ27へと落下供給され、このリニアフィーダ27から秤5の秤量受け皿部11上へとゆっくりと少しずつ落下されて、同秤5によりその重量が秤量される。そして、目標重量に達した時点でリニアフィーダ27の動作は停止され、分配機28により目標重量となった成形材料1がフィーダトレイ18に配設された複数の各ポット19に配給される。
【0012】
又、フィーダトレイ18は圧縮成形機23へとスライド動作されるものであり、これによって、同フィーダトレイ18の各ポット19から目標重量となった成形材料1が下型21上に各々落下供給される。圧縮成形機23では下型21及び上型22が型締め圧縮され、成形後に同圧縮成形機23の型が開かれて、取出機29により所定形状の成形品が多数個取りされる。取出機29により取り出された成形品には若干のバリが発生しているため、荒バリ処理機30で大きなバリを除去した後に、薄バリ仕上げ工程へと搬出される。
【0013】
この場合、成形品一個分に略相当する目標重量となるように成形材料1の重量をそのまま秤量するので、秤量の精度が良くなる。それ故、成形材料1をあまり余裕をみることなく、成形品一個分に略相当する目標重量に秤量して供給することができ、これによりバリの発生は少なくなる。したがって、上記従来の技術に示した成形材料秤量装置における、秤量精度が良くないことに伴うバリ発生に関する問題は一応解決される。しかしながら、この場合、成形品一個分ずつについて成形材料1の重量を秤量するのに、リニアフィーダ27をゆっくりと少しずつ動作させることになるので秤量時間が長く、同リニアフィーダ27を要するので装置としても高価になってしまう。
【0014】
本発明は、上記従来の技術における問題を悉く解決するために発明されたもので、その課題は、高速で且つ精度の良い秤量を行うことができて、成形時のバリの発生を抑えることもできる成形材料秤量装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の成形材料秤量装置は、成形材料を所定容積の升で秤量して供給する成形材料秤量装置であって、升として部品成形に必要な成形材料の目標重量相当近くでそれよりも小さな容積の粗供給升と複数の微小な容積の微量供給升とを有し、更に、同粗供給升で粗供給される成形材料の重量を測定する秤と、この秤で測定された重量と前記部品成形に必要な成形材料の目標重量とを比較してその不足重量分を算出し、この不足重量分相当の総容積となる前記微量供給升の個数を決定する制御手段と、この制御手段により動作制御されて同制御手段で決定された個数の微量供給升で微量供給される成形材料を前記粗供給される成形材料に追加して供給する供給動作手段と、を備えたものである。
【0016】
したがって、この場合、部品成形に必要な成形材料の目標重量相当近くの容積を粗供給升でまとめて秤量し、ここで秤量した成形材料の重量を秤で測定して不足重量分を算出し、この不足重量分に相当する容積の成形材料だけを必要個数の微量供給升で追加供給することになる。ここでは、粗供給升での容積秤量だけでなく、重量測定に基づく正確な成形材料の追加補充が微量供給升によって行われるので、秤量の精度は高くなる。それ故、成形材料の余分な供給を抑えて、成形時のバリの発生を少なくすることができる。
【0017】
しかも、重量を測定しながら少しずつ成形材料を供給するのでなく、重量の測定は粗供給される成形材料の重量をまとめて測定するだけであり、あくまでも粗供給升と微量供給升とによって容積秤量するものであるため秤量時間は短くて済み、秤量供給の高速化を図ることができる。又、成形材料を少しずつ供給するリニアフィーダのような供給設備は不要で、必要個数の微量供給升で微量供給される成形材料を粗供給される成形材料に追加しまとめて供給する供給動作手段を備えるだけであり、この供給動作手段を動作制御したり不足重量分を算出したりするのも制御手段によって行われ、装置を安価なものとすることができる。
【0018】
本発明の請求項2記載の成形材料秤量装置は、上記請求項1記載の成形材料秤量装置において、主プレートに貫通開口を形成し、この貫通開口の片側を開閉する受けプレートを設けることによって、同貫通開口の内部スペースを粗供給升或いは微量供給升としたことを特徴とするものである。
【0019】
したがって、この場合は特に、主プレートの貫通開口と受けプレートとで、所定容積となる凹状の粗供給升或いは微量供給升が簡単に形成され、しかも、受けプレートで貫通開口の片側を開閉して、粗供給升或いは微量供給升から成形材料を供給するための排出動作を容易に行うことができる。
【0020】
本発明の請求項3記載の成形材料秤量装置は、上記請求項2記載の成形材料秤量装置において、貫通開口の内周壁を全周にわたって角を有しないR形状に形成したことを特徴とするものである。
【0021】
したがって、この場合は特に、貫通開口の内周壁が全周にわたってR形状に形成され、この内周壁には角がなくなって成形材料は付着し難くなり、秤量精度が向上される。
【0022】
本発明の請求項4記載の成形材料秤量装置は、上記請求項2又は3記載の成形材料秤量装置において、一つの主プレートに粗供給升となる大きな貫通開口と複数の微量供給升となる小さな貫通開口とを形成し、同主プレートの下側に受けプレートを配置し、この受けプレートと主プレートとを相互にスライド動作させることによって各貫通開口が開閉されるようになしたことを特徴とするものである。
【0023】
したがって、この場合は特に、一つの主プレートに大きな貫通開口と小さな貫通開口とを形成して、粗供給升及び複数の微量供給升を簡単且つコンパクトに配設することができ、しかも、受けプレート、主プレートの少なくともいずれか一方をスライド動作させて、粗供給升或いは微量供給升となる各貫通開口を容易に開閉することができる。
【0024】
本発明の請求項5記載の成形材料秤量装置は、上記請求項4記載の成形材料秤量装置において、受けプレートを固定してその上側で主プレートがスライド動作されるようになし、この主プレートの上側で同受けプレートと対向するように固定される上プレートを配設し、この上プレート上に成形材料が投入されるホッパーを設けてその底部分で同上プレートを全ての貫通開口が配置された部位範囲よりも大きく開口させ、この開口の縁部分と主プレートの各貫通開口の縁部分との間にて、前記ホッパーから投入されて同各貫通開口の内部スペースに充填された成形材料を切り出すことで、成形材料が所定容積の各升で秤量されるようになしたことを特徴とするものである。
【0025】
したがって、この場合は特に、ホッパーから投入された成形材料が粗供給升及び複数の微量供給升となる各貫通開口の内部スペースにまとめて充填されて効率的であり、しかも、受けプレートと上プレートとの間で主プレートをスライド動作させることにより、成形材料は所定容積として正確に切り出され、粗供給升及び複数の微量供給升での秤量が精度良く且つまとめて簡単に行われる。
【0026】
本発明の請求項6記載の成形材料秤量装置は、上記請求項4又は5記載の成形材料秤量装置において、粗供給升となる貫通開口が受けプレートで開状態とされたときの同粗供給升の下方位置に秤の秤量受け皿部を配設したことを特徴とするものである。
【0027】
したがって、この場合は特に、粗供給升の下方位置に秤の秤量受け皿部が配設されて、この粗供給升となる貫通開口が受けプレートで開状態とされたとき、ここから同秤量受け皿部へと成形材料はスムーズに落下移送される。
【0028】
本発明の請求項7記載の成形材料秤量装置は、上記請求項6記載の成形材料秤量装置において、微量供給升で微量供給される成形材料が粗供給升で粗供給される成形材料に秤量受け皿部上で追加され、両者の成形材料が同秤量受け皿部からまとめて供給されるようになしたことを特徴とするものである。
【0029】
したがって、この場合は特に、秤量受け皿部に落下移送された粗供給される成形材料に、微量供給される成形材料が同秤量受け皿部上で追加され、ここからまとめて供給されるので、供給動作手段としての動作効率が向上される。
【0030】
本発明の請求項8記載の成形材料秤量装置は、上記請求項7記載の成形材料秤量装置において、微量供給升となる全ての貫通開口が受けプレートで開状態とされたときに、これとは別に各貫通開口を一つ一つ開閉する蓋部材を設け、各蓋部材の開閉を制御手段で動作制御して、これにより開けられた微量供給升から供給される成形材料を粗供給される成形材料に秤量受け皿部上で追加して供給する供給動作手段としたことを特徴とするものである。
【0031】
したがって、この場合は特に、受けプレートによる開閉とは別に制御手段で動作制御される蓋部材によって、微量供給升となる各貫通開口が一つ一つ開閉されて微量供給される供給動作手段となるので、この供給動作手段によると、微量供給升による成形材料の不足重量分の追加補充が正確に行われ、その動作制御も容易となる。
【0032】
本発明の請求項9記載の成形材料秤量装置は、上記請求項8記載の成形材料秤量装置において、微量供給升となる複数の貫通開口を一連に並設し、一つの蓋部材によって同複数の貫通開口が順次一つ一つ開閉されるようになしたことを特徴とするものである。
【0033】
したがって、この場合は特に、一連に並設される複数の微量供給升となる貫通開口が一つの蓋部材によって順次一つ一つ開閉されるので、同じ蓋部材により複数の微量供給升における秤量制御が効率良く行われ、より細分化した秤量供給も可能となる。
【0034】
本発明の請求項10記載の成形材料秤量装置は、上記請求項1〜8のいずれか一つに記載の成形材料秤量装置において、容積の異なる複数の微量供給升を有し、制御手段が算出した不足重量分に基づいていずれかの微量供給升を選択決定するものであることを特徴とするものである。
【0035】
したがって、この場合は特に、容積の異なる複数の微量供給升を有しているので、算出した不足重量分に基づいて制御手段がいずれかの微量供給升を選択決定することにより、具体的には、できるだけ大きな容積の微量供給升から順に選択すると共に不足重量分相当の総容積となる最適な組み合わせとして微量供給升を選択決定することにより、効率の良い秤量が行われてより微量な秤量供給も可能となり、又、微量供給升の数を削減することもできる。
【0036】
【発明の実施の形態】
図1〜3は、本発明の請求項1、2、4〜8に対応した第一の実施形態である成形材料秤量装置を示している。この実施形態の成形材料秤量装置は、成形材料1を所定容積の升2で秤量して供給する成形材料秤量装置である。そして、この成形材料秤量装置では、升2として、部品成形に必要な成形材料1の目標重量相当近くでそれよりも小さな容積の粗供給升3と、複数の微小な容積の微量供給升4と、を有している。
【0037】
更に、前記粗供給升3で粗供給される成形材料1bの重量を測定する秤5と、この秤5で測定された重量と前記部品成形に必要な成形材料1の目標重量とを比較してその不足重量分を算出し、この不足重量分相当の総容積となる前記微量供給升4の個数を決定する制御手段6と、この制御手段6により動作制御されて同制御手段6で決定された個数の微量供給升4で微量供給される成形材料1aを前記粗供給される成形材料1bに追加して供給する供給動作手段7と、を備えている。
【0038】
又、この実施形態の成形材料秤量装置では、主プレート8に貫通開口9を形成し、この貫通開口9の片側を開閉する受けプレート10を設けることによって、同貫通開口9の内部スペースを粗供給升3或いは微量供給升4としている。この場合には、一つの主プレート8に粗供給升3となる大きな貫通開口9bと複数の微量供給升4となる小さな貫通開口9aとを形成し、同主プレート8の下側に受けプレート10を配置し、この受けプレート10と主プレート8とを相互にスライド動作させることによって各貫通開口9が開閉されるようになしてもいる。
【0039】
しかも、この場合、受けプレート10を固定してその上側で主プレート8がスライド動作されるようになし、この主プレート8の上側で同受けプレート10と対向するように固定される上プレート13を配設し、この上プレート13上に成形材料1が投入されるホッパー14を設けてその底部分で同上プレート13を全ての貫通開口9が配置された部位範囲よりも大きく開口させ、この開口の縁部分と主プレート8の各貫通開口9の縁部分との間にて、前記ホッパー14から投入されて同各貫通開口9の内部スペースに充填された成形材料1を切り出すことで、成形材料1が所定容積の各升2で秤量されるようになしている。
【0040】
又、この実施形態の成形材料秤量装置では、粗供給升3となる貫通開口9bが受けプレート10で開状態とされたときの同粗供給升3の下方位置に秤5の秤量受け皿部11を配設している。この場合には、微量供給升4で微量供給される成形材料1aが粗供給升3で粗供給される成形材料1bに秤量受け皿部11上で追加され、両者の成形材料1a、1bが同秤量受け皿部11からまとめて供給されるようになしてもいる。更に、微量供給升4となる全ての貫通開口9aが受けプレート10で開状態とされたときに、これとは別に各貫通開口9aを一つ一つ開閉する蓋部材12を設け、各蓋部材12の開閉を制御手段6で動作制御して、これにより開けられた微量供給升4から供給される成形材料1aを粗供給される成形材料1bに秤量受け皿部11上で追加して供給する供給動作手段7としている。
【0041】
以下、この実施形態の成形材料秤量装置を、より具体的に説明する。この実施形態の成形材料秤量装置においては、使用される成形材料1が熱硬化性樹脂である粉状或いは粒状のユリア樹脂であり、これによって直圧成形される成形品は配線器具であるコンセントのボディ等である。又、成形材料秤量装置以外については、上記図10に示した成形材料秤量装置の場合と同様であるので、同図10に基づいて説明する。
【0042】
成形材料1は材料サイロ等から空輸配管にてホッパー14上へと搬送され、このホッパー14内に供給貯溜される。そして、成形材料秤量装置から成形加工工程となる直圧型の圧縮成形機23へと成形材料1が秤量供給され、その際、同圧縮成形機23の下型21上面には多数個取り用の複数の成形凹所が配設されていて、各成形凹所に対応するように、前記所定容量に秤量された成形材料1は各々落下供給される。圧縮成形機23では下型21及び上型22が型締め圧縮され、成形後には同圧縮成形機23の型が開かれて、取出機29により所定形状に成形された成形品が多数個取りされる。取出機29によって取り出された成形品には若干のバリが発生しているため、荒バリ処理機30で大きなバリを除去した後に、薄バリ仕上げ工程へと搬出される。この場合、成形時にバリの発生が抑えられているため、バリ取り作業は容易となる。
【0043】
次に、この実施形態の成形材料秤量装置を、図1に基づいて説明する。装置本体上には受けプレート10が略水平に固定されており、この受けプレート10の上方に、これとは間隔をあけ略平行となるように対向して上プレート13が設置固定されている。受けプレート10と上プレート13との間の前記間隔スペースには、この両プレート10、13よりも小さなサイズの主プレート8が水平方向にスライド動作できるよう介在設置されている。
【0044】
上プレート13の上側には略筒形状のホッパー14が立設されており、このホッパー14の底部分は前記間隔スペースに開口されている。主プレート8には、後述する粗供給升3となる大きな貫通開口9bと複数の微量供給升4となる貫通開口9aとが配設形成されており、これ等の貫通開口9の配置された部位範囲よりも大きくなるように前記ホッパー14の底部分は開口されている。それ故、ホッパー14の下方に各貫通開口9が位置する状態となるように主プレート8をスライド動作させることにより、同ホッパー14から粗供給升3及び複数の微量供給升4へと成形材料1は落下されて充填供給される。
【0045】
そして、ホッパー14の下方に各貫通開口9が位置する状態から外れた状態へと主プレート8をスライド動作させることにより、この主プレート8の各貫通開口9の縁部分と同ホッパー14の底部分の開口の縁部分との間で、前記粗供給升3内及び複数の微量供給升4内に充填供給された成形材料1は切り出されることになる。これにより、粗供給升3及び複数の微量供給升4では、各々所定容積となるように成形材料1b、1aが容積秤量される。
【0046】
受けプレート10には、前記主プレート8の粗供給升3となる貫通開口9b及び複数の微量供給升4となる貫通開口9aに対応するよう、前記ホッパー14の下方位置から外れた位置に排出開口15b、15aが配設形成されている。この場合、粗供給升3と対応する排出開口15bは貫通開口9bと略等しいかそれより少し大きく開口形成されており、複数の微量供給升4と対応する排出開口15aは複数の貫通開口9aをまとめて囲むように開口形成されているが、この開口形態に限定されるものではない。例えば、各排出開口15aを各貫通開口9a毎に対応させて各々略等しいかそれより少し大きく開口形成してもよく、排出開口15b、15aの両者を連続させて全ての貫通開口9をまとめて囲むように開口形成してもよい。
【0047】
このように、受けプレート10に排出開口15b、15aが配設形成されていることで、前記の如く、ホッパー14の下方に各貫通開口9が位置する状態から外れた状態へと主プレート8をスライド動作させ、各貫通開口9が排出開口15b、15aと連通される位置にて同主プレート8のスライド動作を停止させることにより、この状態で、粗供給升3及び複数の微量供給升4から各々で容積秤量された成形材料1b、1aは同受けプレート10で受け止められなくなる。この場合、粗供給升3の成形材料1bは受けプレート10の排出開口15bを通って落下されるが、微量供給升4の成形材料1aは後述する蓋部材12が開動作されるまで落下されない。
【0048】
前記受けプレート10の排出開口15b、15aの下方には電子天秤である秤5が配置固定されており、この秤5の秤量受け皿部11上には前記粗供給升3から先に成形材料1bが落下され、その重量を測定した結果は制御手段6へと通知される。制御手段6では、通知された重量測定結果(粗供給升3で粗秤量された成形材料1bの重量)と予め設定記憶されている目標重量(成形品略一個分に相当する成形材料1の重量)とを比較して、その成形材料1の不足重量分を算出し、この不足重量分相当の総容積となるように前記微量供給升4の必要個数を決定して、後述する蓋部材12が開動作されるように供給動作手段7を制御する。
【0049】
又、秤5の秤量受け皿部11は通常略水平状態にあるが、前記制御手段6によって同略水平状態と傾斜状態との間で回動されるように制御される。そして、前記制御手段6にて決定された個数の微量供給升4から落下される成形材料1aは、秤量受け皿部11上で先に粗供給升3から落下された成形材料1bに追加され、この状態で同秤量受け皿部11が回動制御され傾斜状態となることによって、粗供給升3と必要個数の微量供給升4とで所定容積に秤量されて部品成形に必要な目標重量と略等しくなった成形材料1は、供給動作手段7から供給送出される。
【0050】
供給動作手段7から供給送出される成形材料1は、パレット16によって受けられる。パレット16は縦・横二軸で水平方向に動作されるもので、前記制御手段6によってその動作が制御される。又、パレット16の底部分には開閉動作されるシャッター17が設けられており、このシャッター17が開動作されることで、同パレット16内に充填された前記所定容積の成形材料1は落下排出される。パレット16から落下排出される成形材料1を受けるのは、上記図10に示したものと同様のフィーダトレイ18である。
【0051】
フィーダトレイ18には九個のポット19が縦横方向に三個ずつ配列形成されており、各ポット19には前記パレット16によって所定容積に秤量された成形材料1が配給される。そして、フィーダトレイ18は前記圧縮成形機23へとスライド動作されるものであり、これによって、同フィーダトレイ18の各ポット19から部品成形に必要な目標重量と略等しくなった成形材料1が、前記下型21上面の各成形凹所に各々落下供給される。この場合、フィーダトレイ18の各ポット19は下型21の各成形凹所と対応するように配設形成されており、各ポット19の底部分が開口される等して成形材料1は落下供給される。又、この場合には、九個の成形品がまとめて成形される九個取りの型を有した圧縮成形機23とされている。
【0052】
図2は、この実施形態の成形材料秤量装置において、主プレート8に配設形成される升2(粗供給升3、微量供給升4)の形態を示している。主プレート8には、粗供給升3となる大きな矩形状の貫通開口9bと、微量供給升4となる五つの小さな矩形状の貫通開口9aと、が並設されている。この場合、粗供給升3となる貫通開口9bの内部スペースは成形材料1の重量16.5g〜18gに概略相当する容積に形成され、微量供給升4となる各貫通開口9aの内部スペースは同成形材料1の重量 0.3gに相当する容積に形成されており、この微量供給升4となる五つの貫通開口9aの総容積は 1.5g相当となる。
【0053】
又、一個の成形品を成形するのに必要な成形材料1の目標重量は18gに設定されており、粗供給升3によって16.5g〜18gの範囲で秤量される。そして、粗供給升3による秤量での前記目標重量18gに対する不足重量分が、微量供給升4によって 0.3g〜 1.5gの範囲(粗供給升3での秤量が18gのときには微量供給升4から供給せず 0gとしてもよい)で 0.3gの単位毎に秤量され追加補充されて供給される。
【0054】
粗供給升3と微量供給升4とは主プレート8のスライド動作方向に並設されており、同微量供給升4となる各貫通開口9aは同スライド動作方向と直交する方向に五つ配列されている。各微量供給升4には各々の貫通開口9aを一つ一つ個別に開閉する蓋部材12が付設されており、各蓋部材12はその外側端の開閉レバー20で前記主プレート8のスライド動作方向と略平行な方向にスライド動作されることにより開閉される。なお、この蓋部材12、主プレート8のスライド動作、前記秤5の秤量受け皿部11の回動動作、前記パレット16の水平方向動作及びそのシャッター17の開閉動作等は全て制御手段6で制御されるもので、この制御手段6はシーケンサであり、各動作をエアシリンダ等を介してシリンダ制御する。
【0055】
図3は、この実施形態の成形材料秤量装置における秤量過程(手順)を示している。図3(a)の過程では、制御手段6の動作制御により主プレート8がスライド動作されて、成形材料1は粗供給升3及び微量供給升4で切り出されて所定容積に秤量される。そして、粗供給升3からのみ成形材料1bが秤5の秤量受け皿部11上に落下(粗供給)されて重量測定され、この重量測定値(17.7g)が制御手段6に通知される。制御手段6では、予め設定記憶された目標重量(18.0g)と通知された重量測定値(17.7g)とを比較して、不足重量分( 0.3g)が算出される。
【0056】
図3(b)の過程では、前記不足重量分( 0.3g)相当の総容積となる微量供給升4の個数(一個)が制御手段6にて決定され、この制御手段6により制御されて同個数だけの蓋部材12がスライド動作され開かれる。すると、必要個数(一個)の微量供給升4から成形材料1a( 0.3g)は落下(微量供給)され、前記粗供給升3からの成形材料1b(17.7g)が粗供給された秤5の秤量受け皿部11上に追加される。
【0057】
図3(c)の過程では、前記粗供給及び微量供給の完了に伴って、制御手段6の動作制御により秤5の秤量受け皿部11が傾斜するよう回動し、この秤量受け皿部11からパレット16へと前記成形材料1bと成形材料1aとが合わさって略目標重量となった成形材料1(18.0g)が供給される。そして、図3(d)では、制御手段6の動作制御によりパレット16が二軸移動されそのシャッター17が開かれることで、同パレット16からフィーダトレイ18の各ポット19に所定容積に秤量された前記成形材料1(成形材料1a+成形材料1b)が配給される。
【0058】
したがって、この実施形態の成形材料秤量装置においては、成形品一個分に相当する成形材料1の目標重量相当近くの容積を粗供給升3でまとめて秤量し、ここで秤量した成形材料1bの重量を秤5で測定して不足重量分を算出し、この不足重量分に相当する容積の成形材料1aだけを必要個数の微量供給升4で追加して供給することになる。ここでは、粗供給升3での容積秤量だけでなく、重量測定に基づく正確な成形材料1aの追加補充が微量供給升4によって行われることになるので、秤量精度は高くなる。それ故、成形材料1の余分な供給を抑えることができ、これにより、成形時のバリの発生を少なくすることができる。
【0059】
しかも、上記図10で示したように、重量を測定しながらリニアフィーダ27で少しずつゆっくりと成形材料1を供給するのでなく、重量の測定は粗供給される成形材料1bの重量をまとめて測定するだけであり、あくまでも粗供給升3と微量供給升4とによって容積秤量するものであるため秤量時間は短くて済み、秤量供給の高速化を図ることができる。又、リニアフィーダ27のような供給設備は不要で、必要個数の微量供給升4で微量供給される成形材料1aを粗供給される成形材料1bに追加しまとめて供給する供給動作手段7を備えるだけであり、この供給動作手段7を動作制御したり不足重量分を算出したりするのも制御手段6によって行われ、装置を安価なものとすることができる。
【0060】
又、この実施形態の成形材料秤量装置においては、主プレート8の貫通開口9と受けプレート10とで、所定容積となる凹状の粗供給升3或いは微量供給升4が簡単に形成され、しかも、受けプレート10で貫通開口9の片側を開閉して、粗供給升3或いは微量供給升4から成形材料1b、1aを供給するための排出動作を容易に行うことができる。更に、この場合、一つの主プレート8に大きな貫通開口9bと小さな貫通開口9aとを形成して、粗供給升3及び複数の微量供給升4を簡単且つコンパクトに配設することができ、しかも、主プレート8をスライド動作させて、粗供給升3或いは微量供給升4となる各貫通開口9b、9aを容易に開閉することができる。
【0061】
又、この実施形態の成形材料秤量装置においては、ホッパー14から投入された成形材料1が粗供給升3及び複数の微量供給升4となる各貫通開口9b、9aの内部スペースにまとめて充填されて効率的であり、しかも、受けプレート10と上プレート13との間で主プレート8をスライド動作させることにより、成形材料1は所定容積として正確に切り出され、粗供給升3及び複数の微量供給升4での秤量が精度良く且つまとめて簡単に行われる。
【0062】
又、この実施形態の成形材料秤量装置においては、粗供給升3の下方位置に秤5の秤量受け皿部11が配設されて、この粗供給升3となる貫通開口9bが受けプレート10で開状態とされたとき、ここから同秤量受け皿部11へと成形材料1bはスムーズに落下移送される。しかも、秤量受け皿部11に落下移送された粗供給される成形材料1bに、その後に、微量供給される成形材料1aが同秤量受け皿部11上で追加され、ここからまとめて供給されるので、供給動作手段7としての動作効率が向上される。
【0063】
又、この実施形態の成形材料秤量装置においては、受けプレート10による開閉(主プレート8をスライド動作させることによる各貫通開口9の開閉)とは別に制御手段6で動作制御される蓋部材12によって、微量供給升4となる各貫通開口9aが一つ一つ個別に開閉されて微量供給される供給動作手段7となるので、この供給動作手段7によると、微量供給升4による成形材料1aの不足重量分の追加補充が正確に秤量されて行われ、同供給動作手段7は全体として動作制御が容易なものとなる。
【0064】
図4は、本発明の請求項1〜8に対応した第二の実施形態である成形材料秤量装置を示している。この実施形態の成形材料秤量装置では、粗供給升3となる貫通開口9b及び複数の微量供給升4となる各貫通開口9aが、いずれも角にR形状の施された平面視で略矩形状に形成されている。なお、それ以外は、上記第一の実施形態と同様に構成されており、同第一の実施形態におけると同様の作用効果が奏されるので、ここではそれ等の説明を省略する。
【0065】
図5は、本発明の請求項1〜8に対応した第三の実施形態である成形材料秤量装置を示している。この実施形態の成形材料秤量装置では、粗供給升3となる貫通開口9b及び複数の微量供給升4となる各貫通開口9aが、いずれも平面視で略円形状に形成されている。なお、それ以外は、上記第一の実施形態と同様に構成されており、同第一の実施形態におけると同様の作用効果が奏されるので、ここではそれ等の説明を省略する。
【0066】
上記図4、5で示した第二、第三の実施形態では、図6(b)に示す如く、貫通開口9の内周壁を全周にわたって角を有しないR形状に形成している。したがって、この場合、貫通開口9の内周壁が全周にわたってR形状に形成され、この内周壁には角がなくなり、図6(a)に示す如く、貫通開口9の内周壁に角を有する場合に比して、成形材料1は同内周壁に付着し難く、滑らかに落下供給されるようになり、各升2での秤量精度が向上されることとなる。
【0067】
図7は、本発明の請求項1、2、4〜9に対応した第四の実施形態である成形材料秤量装置を示している。この実施形態の成形材料秤量装置では、微量供給升4となる複数の貫通開口9aを一連に並設し、一つの蓋部材12によって同複数の貫通開口9aが順次一つ一つ開閉されるようになしている。更に、この場合、一つの蓋部材12によって開閉される複数の貫通開口9aが、複数組として一連に配列されるよう配設されている。
【0068】
具体的には、一つの蓋部材12によって開閉される各貫通開口9aを各 0.1gずつ秤量する容積として三個を一列横方向に配設し、この三個配設されて計 0.3g秤量分に相当する一組の各貫通開口9aを縦方向に五列配設して、合計 1.5g秤量に相当する容積となっている。この場合には、各蓋部材12のスライド動作量を変える制御を行うことで、開閉される貫通開口9aの数を調整することにより、微量供給升4からの供給量を 0.1g〜 1.5gの範囲で 0.1gの単位毎に微調整することができる。
【0069】
したがって、この実施形態の成形材料秤量装置においては、一連に並設される複数の微量供給升4となる同じ容積を有した貫通開口9aが、一つの蓋部材12によって順次一つ一つ開閉されるので、同じ蓋部材12により複数の微量供給升4における秤量制御が効率良く行われ、しかも、より小さく分割形成される同貫通開口9aによって更に細分化した秤量供給を行うことができる。なお、それ以外は、上記第一の実施形態と同様に構成されており、同第一の実施形態におけると同様の作用効果が奏されるので、ここではそれ等の説明を省略する。又、この実施形態においても、上記図6に示すと同様に、各貫通開口9の内周壁を全周にわたって角を有しないR形状に形成することもできる。
【0070】
図8は、本発明の請求項1、2、4〜8、10に対応した第五の実施形態である成形材料秤量装置を示している。この実施形態の成形材料秤量装置では、容積の異なる複数の微量供給升4を有し、制御手段6が、自ら算出した不足重量分に基づいていずれかの微量供給升4を選択決定するものである。この場合、容積の異なる複数の微量供給升4となる各貫通開口9aを、容積の大きさの順で一連に配設している。
【0071】
具体的には、微量供給升4となる 0.1g相当容積の貫通開口9aA、 0.2g相当容積の貫通開口9aB、 0.4g相当容積の貫通開口9aC、 0.8g相当容積の貫通開口9aDを、この順で四個配設しており、各貫通開口9aA、9aB、9aC、9aDが各別に蓋部材12で開閉されるようになっている。この場合には、四個の貫通開口9aの組み合わせを変えることにより、微量供給升4からの供給量を 0.1g〜 1.5gの範囲で 0.1gの単位毎に微調整することができる[例示: 0.5g供給時=9aC( 0.4g)+9aA( 0.1g)、 1.1g供給時=9aD( 0.8g)+9aB( 0.2g)+9aA( 0.1g)等]。
【0072】
したがって、この実施形態の成形材料秤量装置においては、容積の異なる複数の微量供給升9aを有しているので、算出した不足重量分に基づいて制御手段6がいずれかの微量供給升9aを必要なだけ選択決定することにより、具体的には、できるだけ大きな容積の微量供給升9aから順に選択すると共に不足重量分相当の総容積となる最適な組み合わせとして必要な微量供給升9aを選択決定することにより、効率の良い秤量が行われてより微量な秤量供給も可能となる。
【0073】
又、この場合、大きな容積の微量供給升9aを優先的に選択することにより、小さな容積の微量供給升9aによる供給を少なくすることができて、微量供給升9aのトータルとしての個数を削減することもできる。なお、それ以外は、上記第一の実施形態と同様に構成されており、同第一の実施形態におけると同様の作用効果が奏されるので、ここではそれ等の説明を省略する。又、この実施形態においても、上記図6に示すと同様に、各貫通開口9の内周壁を全周にわたって角を有しないR形状に形成することもできる。
【0074】
【発明の効果】
上述の如く、本発明の請求項1記載の成形材料秤量装置においては、重量測定に基づく正確な成形材料の追加補充が行われるので、秤量の精度は高くなり、成形時のバリの発生を抑えることができ、しかも、重量を測定しながら少しずつ成形材料を供給するのでないので、秤量時間は短くて済み、秤量供給の高速化を図ることができて装置も安価となる。
【0075】
又、本発明の請求項2記載の成形材料秤量装置においては、特に、主プレートの貫通開口と受けプレートとで所定容積となる粗供給升或いは微量供給升が簡単に形成され、受けプレートによる開閉で排出動作も容易となる。
【0076】
又、本発明の請求項3記載の成形材料秤量装置においては、特に、貫通開口の内周壁がR形状に形成され、この内周壁には角がなくなって成形材料は付着し難くなり、秤量精度が向上される。
【0077】
又、本発明の請求項4記載の成形材料秤量装置においては、特に、一つの主プレートに粗供給升及び複数の微量供給升が簡単且つコンパクトに配設され、しかも、受けプレート、主プレートの少なくともいずれか一方をスライド動作させるいとう容易な開閉動作となる。
【0078】
又、本発明の請求項5記載の成形材料秤量装置においては、特に、ホッパーから投入された成形材料が粗供給升内及び複数の微量供給升内にまとめて充填されて効率的であり、しかも、受けプレートと上プレートとの間で主プレートをスライド動作させることにより、成形材料は所定容積として正確に切り出され、秤量が精度良く且つまとめて簡単に行われる。
【0079】
又、本発明の請求項6記載の成形材料秤量装置においては、特に、粗供給升となる貫通開口が受けプレートで開状態とされたとき、その下方に位置する秤の秤量受け皿部へと成形材料はスムーズに落下移送される。
【0080】
又、本発明の請求項7記載の成形材料秤量装置においては、特に、粗供給される成形材料に微量供給される成形材料が秤の秤量受け皿部上で追加され、ここからまとめて供給されるので、供給動作手段としての動作効率が向上される。
【0081】
又、本発明の請求項8記載の成形材料秤量装置においては、特に、制御手段で動作制御される蓋部材によって微量供給升となる各貫通開口が一つ一つ開閉されるので、これによる成形材料の不足重量分の追加補充は正確に行われ、その動作制御も容易となる。
【0082】
又、本発明の請求項9記載の成形材料秤量装置においては、特に、複数の微量供給升となる貫通開口が一つの蓋部材によって順次一つ一つ開閉されるので、同じ蓋部材により複数の微量供給升における秤量制御が効率良く行われ、より細分化した秤量供給も可能となる。
【0083】
又、本発明の請求項10記載の成形材料秤量装置においては、特に、容積の異なる複数の微量供給升を有しているので、算出した不足重量分に基づいて制御手段がいずれかの微量供給升を選択決定することにより、効率の良い秤量が行われてより微量な秤量供給も可能で、微量供給升の数を削減することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態である成形材料秤量装置を示す概略構成図。
【図2】同成形材料秤量装置における升の形態を示す概略平面図。
【図3】同成形材料秤量装置における秤量過程を示し、(a)〜(b)は各過程での概略構成図。
【図4】本発明の第二の実施形態である成形材料秤量装置における升の形態を示す概略平面図。
【図5】本発明の第三の実施形態である成形材料秤量装置における升の形態を示す概略平面図。
【図6】升の形状と成形材料の付着状態との関係を示し、(a)は升が角張った矩形状である場合の概略平面図、(b)は升が丸みをもった略矩形状或いは略円形状である場合の概略平面図。
【図7】本発明の第四の実施形態である成形材料秤量装置における升の形態を示す概略平面図。
【図8】本発明の第五の実施形態である成形材料秤量装置における升の形態を示す概略平面図。
【図9】従来例である成形材料秤量装置における秤量過程を示し、(a)〜(c)は各過程での概略構成断面図。
【図10】従来に考えられる別の成形材料秤量装置を示す概略構成図。
【符号の説明】
1 成形材料
1a 微量供給される成形材料
1b 粗供給される成形材料
2 升
3 粗供給升
4 微量供給升
5 秤
6 制御手段
7 供給動作手段
8 主プレート
9 貫通開口
9a 微量供給升となる貫通開口
9b 粗供給升となる貫通開口
10 受けプレート
11 秤量受け皿部
12 蓋部材
13 上プレート
14 ホッパー

Claims (10)

  1. 成形材料を所定容積の升で秤量して供給する成形材料秤量装置であって、升として部品成形に必要な成形材料の目標重量相当近くでそれよりも小さな容積の粗供給升と複数の微小な容積の微量供給升とを有し、更に、同粗供給升で粗供給される成形材料の重量を測定する秤と、この秤で測定された重量と前記部品成形に必要な成形材料の目標重量とを比較してその不足重量分を算出し、この不足重量分相当の総容積となる前記微量供給升の個数を決定する制御手段と、この制御手段により動作制御されて同制御手段で決定された個数の微量供給升で微量供給される成形材料を前記粗供給される成形材料に追加して供給する供給動作手段と、を備えた成形材料秤量装置。
  2. 主プレートに貫通開口を形成し、この貫通開口の片側を開閉する受けプレートを設けることによって、同貫通開口の内部スペースを粗供給升或いは微量供給升としたことを特徴とする請求項1記載の成形材料秤量装置。
  3. 貫通開口の内周壁を全周にわたって角を有しないR形状に形成したことを特徴とする請求項2記載の成形材料秤量装置。
  4. 一つの主プレートに粗供給升となる大きな貫通開口と複数の微量供給升となる小さな貫通開口とを形成し、同主プレートの下側に受けプレートを配置し、この受けプレートと主プレートとを相互にスライド動作させることによって各貫通開口が開閉されるようになしたことを特徴とする請求項2又は3記載の成形材料秤量装置。
  5. 受けプレートを固定してその上側で主プレートがスライド動作されるようになし、この主プレートの上側で同受けプレートと対向するように固定される上プレートを配設し、この上プレート上に成形材料が投入されるホッパーを設けてその底部分で同上プレートを全ての貫通開口が配置された部位範囲よりも大きく開口させ、この開口の縁部分と主プレートの各貫通開口の縁部分との間にて、前記ホッパーから投入されて同各貫通開口の内部スペースに充填された成形材料を切り出すことで、成形材料が所定容積の各升で秤量されるようになしたことを特徴とする請求項4記載の成形材料秤量装置。
  6. 粗供給升となる貫通開口が受けプレートで開状態とされたときの同粗供給升の下方位置に秤の秤量受け皿部を配設したことを特徴とする請求項4又は5記載の成形材料秤量装置。
  7. 微量供給升で微量供給される成形材料が粗供給升で粗供給される成形材料に秤量受け皿部上で追加され、両者の成形材料が同秤量受け皿部からまとめて供給されるようになしたことを特徴とする請求項6記載の成形材料秤量装置。
  8. 微量供給升となる全ての貫通開口が受けプレートで開状態とされたときに、これとは別に各貫通開口を一つ一つ開閉する蓋部材を設け、各蓋部材の開閉を制御手段で動作制御して、これにより開けられた微量供給升から供給される成形材料を粗供給される成形材料に秤量受け皿部上で追加して供給する供給動作手段としたことを特徴とする請求項7記載の成形材料秤量装置。
  9. 微量供給升となる複数の貫通開口を一連に並設し、一つの蓋部材によって同複数の貫通開口が順次一つ一つ開閉されるようになしたことを特徴とする請求項8記載の成形材料秤量装置。
  10. 容積の異なる複数の微量供給升を有し、制御手段が算出した不足重量分に基づいていずれかの微量供給升を選択決定するものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の成形材料秤量装置。
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