JP3826294B2 - 予混合圧縮着火内燃機関 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、予混合圧縮着火内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧縮着火内燃機関において、燃料噴射弁より圧縮行程上死点近傍において燃料を燃焼室に噴射するよりも早い時期に燃料を噴射し、十分な混合時間を与えて希薄予混合気を形成することで、燃料の濃度分布がより均一となり、以てスモークの発生およびNOxの発生を抑制する予混合燃焼が行われている。しかし、予混合燃焼においては、内燃機関の負荷が高くなると、燃焼室内に噴射される燃料の量が増大するため、燃焼室内における燃料分布が不均一となり、予混合気が適正な時期より早い時期に着火燃焼する過早着火が発生する。
【0003】
そこで、内燃機関の負荷に応じて吸排気弁の閉弁時期を変更することで、内燃機関の実圧縮比および内部EGR量を制御し、燃焼室内の温度を予混合気の過早着火が発生しない温度とする技術が明示されている(例えば、特許文献1参照)
【0004】
【特許文献1】
特開2000−120457号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
圧縮着火内燃機関において、排出されるNOxの抑制と排気スモークの発生の抑制を目的として予混合燃焼が行われる場合、圧縮着火内燃機関の機関負荷が増加することにより、予混合気を形成する燃料の量が増加するため、燃料が圧縮行程上死点近傍よりも早い時期に、予混合気が着火燃焼するいわゆる過早着火が発生する場合がある。過早着火が生じることにより、燃焼室内の圧力が急激に上昇し、内燃機関に大きな衝撃や騒音が生じる結果となる。
【0006】
ここで予混合気の過早着火は、予混合気の燃料濃度分布、即ち空燃比分布が、特に理論空燃比近傍の値となる場合、その発生する可能性が高くなる。ここで、内燃機関の燃焼室に形成される予混合気において、その空燃比分布に偏りが生じた場合、例えば、燃焼室において空燃比分布が連続的に変化している分布となっている場合、その空燃比分布において理論空燃比近傍の空燃比を有する部位が存在しやすくなる。特に、内燃機関の機関負荷が増大し、燃焼室内へ比較的多量の燃料が噴射される場合は、その傾向が強くなり、予混合気の空燃比分布において過早着火の生じる可能性が高くなる。
【0007】
そこで、前記課題に鑑み、本発明では、圧縮着火内燃機関において予混合燃焼する場合に、燃焼室内に形成される予混合気の空燃比分布において、その偏りを減少させ、空燃比分布をより均一とすることで、該予混合気の過早着火を回避し、安定した燃焼を可能とする予混合圧縮着火内燃機関を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した課題を解決するために以下のような手段を採用した。即ち、圧縮着火内燃機関において、燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁から燃焼室内に燃料を噴射して該燃焼室内に予混合気を形成する予混合気形成手段と、前記予混合気形成手段によって前記燃焼室内に形成される予混合気の空燃比分布を検出する空燃比分布検出手段と、前記空燃比検出手段によって検出された空燃比分布に応じて前記燃料噴射弁の噴射圧を調整する噴射圧調整手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
上記の圧縮着火内燃機関においては、予混合気形成手段によって燃焼室内に予混合気を形成することで、スモークの発生の抑制およびNOxの発生の抑制を図る。しかし、燃焼室内において、予混合気形成手段によって形成された予混合気の空燃比分布の偏りが生じた場合、予混合気中の特定の部位で予混合気の過早着火が生じ得る空燃比となる虞がある。特に、圧縮着火内燃機関の負荷が高くなると、燃焼室内に噴射される燃料の量が増加し、予混合気を形成する燃料の量も増加するため、予混合気の偏りがより顕著となり、予混合気中の特定の部位で予混合気の過早着火が生じ得る空燃比となる可能性が非常に高くなる。そこで、燃焼室内に形成されている予混合気の空燃比分布を空燃比分布検出手段によって検出し、その検出された空燃比分布に応じて燃料噴射弁の噴射圧を調整することで、燃料噴射弁から噴射される燃料の飛距離を調整する。例えば、空燃比が高い部位、即ち燃料濃度が低い部位が存在する場合は、該部位の燃料濃度を上昇すべく該部位に燃料が飛来するように、噴射圧を調整する。その結果、燃焼室内における予混合気の空燃比分布の偏りを緩和させ、以て予混合気の過早着火の発生を抑止するものである。
【0010】
ここで、前記燃料噴射弁が前記燃焼室の概ね中央部に設けられている予混合気圧縮着火内燃機関において、燃焼室内における予混合気の空燃比分布の偏りを緩和させる手段について、具体的には、前記空燃比検出手段によって検出された空燃比分布において、前記燃焼室内の中央部の空燃比が前記燃焼室内の周辺部の空燃比より小さいときは前記燃料噴射弁の噴射圧を増大させ、前記燃焼室内の中央部の空燃比が前記燃焼室内の周辺部の空燃比より大きいときは前記燃料噴射弁の噴射圧を減少させることを特徴とする。燃料噴射弁の噴射圧が増大されると燃料の噴射距離が延び、逆に燃料噴射弁の噴射圧が減少されると燃料の噴射距離が短縮されることから、燃料噴射弁の噴射圧を調整することで、燃焼室内に形成される予混合気の空燃比分布を制御し、その偏りを緩和させることによって、予混合気の過早着火を回避するものである。
【0011】
また、予混合気の過早着火を回避する別の手段として、以下の手段が考えられる。即ち、圧縮着火内燃機関において、燃焼室内に燃料を噴射して該燃焼室内に予混合気を形成する予混合気形成手段と、前記予混合気形成手段によって前記燃焼室内に形成される予混合気の空燃比分布を検出する空燃比分布検出手段と、前記燃焼室内にスワールを発生させるスワール生成手段と、前記空燃比検出手段によって検出された空燃比分布に応じて、前記スワール生成手段によって生成されたスワールの強さを調整するスワール調整手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
上記の圧縮着火内燃機関においては、先述した予混合気形成手段、空燃比分布検出手段に加えて、スワール形成手段を有する。スワール形成手段は、燃焼室内に気筒の縦軸を中心とした旋回流、即ちスワールを形成する手段であって、該形成されたスワールの強さによって燃焼室内に形成される予混合気の空燃比分布を調整することが可能となる。スワール形成手段の具体例としては、圧縮着火内燃機関において吸気ポートが複数備えられている場合、各ポートに流入する吸気量を違えることで燃焼室内にスワールを形成する手段が考えられる。
【0013】
そこで、燃焼室内に形成されている予混合気の空燃比分布を空燃比分布検出手段によって検出し、その検出された空燃比分布に応じてスワールの強さを調整することで、燃焼室内における予混合気の拡散の程度を調整する。その結果、燃焼室内における予混合気の空燃比分布の偏りを緩和させ、以て予混合気の過早着火の発生を抑止するものである。
【0014】
ここで、前記燃料噴射弁が前記燃焼室の概ね中央部に設けられている予混合気圧縮着火内燃機関において、燃焼室内における予混合気の空燃比分布の偏りを緩和させる手段について、具体的には、前記空燃比検出手段によって検出された空燃比分布において、前記燃焼室内の中央部の空燃比が前記燃焼室内の周辺部の空燃比より小さいときは前記燃焼室におけるスワールの強さを増大させ、前記燃焼室内の中央部の空燃比が前記燃焼室内の周辺部の空燃比より大きいときは前記燃焼室内におけるスワールの強さを減少させることを特徴とする。スワールの強さが増大されると予混合気が燃焼室内の周辺部にまで広く形成され、逆にスワールの強さが減少されると予混合気が主に燃焼室中央部に形成され燃焼室の周辺部にまでは広く拡散はしない。即ち、スワールの強さを調整することで、スワールの有する遠心力の作用による燃料の拡散を調整し、その結果、燃焼室内に形成される予混合気の空燃比分布を制御し、その偏りを緩和させることによって、予混合気の過早着火を回避するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
<第1の実施例>
ここで、本発明に係る予混合圧縮着火内燃機関の実施の形態について図面に基づいて説明する。図1は、本発明が適用される圧縮着火内燃機関の燃焼室近傍の概略構成およびその制御系統の概略構成を示す図である。
【0016】
図1の圧縮着火内燃機関は、気筒1の内部において往復運動を行うピストン2を有している。さらに、気筒1とピストン2との間に設けられる燃焼室3に直接燃料を噴射する燃料噴射弁4を備えている。燃料噴射弁4は、燃料供給管52を介して蓄圧室50および燃料ポンプ51と連通している。燃料ポンプ51は内燃機関の出力軸(以後、「クランクシャフト」という)の回転を駆動源とし、図示されない燃料タンクより燃料を吸い上げ、蓄圧室50へと供給する。蓄圧室50では一定圧力に燃料が蓄圧されており、燃料噴射弁4に駆動電流が印加され燃料噴射弁が開弁することによって、燃焼室3内へ燃料が噴射される。また、燃料噴射弁4内において噴射されずに残った燃料は燃料送管53を経て図示されない燃料タンクへと戻る。図1中、実線の矢印は、燃料の流れを表すものである。
【0017】
次に、図1の圧縮着火内燃機関には、吸気枝管8が気筒1の燃焼室3と連通しており、吸気支管8と燃焼室3の間における吸気の移動は、吸気弁6の開閉動作を介して行われる。同様に、排気枝管9が気筒1の燃焼室3と連通しており、排気枝管9と燃焼室3の間における排気の移動は、排気弁7の開閉動作を介して行われる。また、圧縮着火内燃機関の燃焼室3における予混合気の空燃比を測定する空燃比センサ14aおよび14bが、気筒1の上部に設けられている。
【0018】
燃料噴射弁4は、電子制御ユニット(以下、ECU:Electronic Control Unitと呼ぶ)11からの制御信号によって開閉動作を行う。ここで、アクセル開度に応じた信号を発するアクセル開度センサ13は、電気的にECU11と接続されており、ECU11はアクセル開度センサ13から得たアクセル開度信号に応じて燃料噴射弁4の燃料噴射量を決定する。ここで、更にECU11と蓄圧室50とは電気的に接続されており、ECU11からの指令によって蓄圧室50内に蓄えられている燃料の燃料圧を変更することが可能となっている。蓄圧室50内の蓄圧が変更されることにより燃料噴射弁4における噴射圧が変更される。
【0019】
また、ピストン2が連結されているクランクシャフトの回転角を検出するクランクポジションセンサ12は、電気的にECU11と接続されており、クランクポジションセンサ12によって検出された回転角がECU11へ読み込まれ、圧縮着火内燃機関の機関回転数の算出や、気筒1の燃焼サイクルにおける行程の判断等が行われる。
【0020】
このように構成される気筒1においては、圧縮行程上死点より早い時期にECU11から燃料噴射弁4に対して燃料の噴射指令が出されて、燃料が燃焼室3の内部に噴射されることで、予混合気が形成される。このECU11からの指令に従った予混合気の形成が、本発明に係る予混合気形成手段に相当する。その後、圧縮行程上死点近傍において、再度ECU11から燃料噴射弁4に対して燃料の噴射指令が出されて、燃料が燃焼室3の内部に噴射されることで、燃焼室3に形成されている予混合気を含めた燃料の着火、燃焼が行われる。
【0021】
ここで、予混合気の過早着火を回避する本実施例について図2、図3および図4に基づいて、以降、説明する。
【0022】
図2は、気筒1の上部の概略構成図である。本実施例では、吸気弁6は吸気弁6aと6bの2弁で構成され、排気弁7は排気弁7aと7bの2弁で構成される。空燃比センサ14aは、燃焼室3の概ね中心部に設けられた燃料噴射弁4の近傍に位置し、一方の空燃比センサ14bは気筒1の周辺部に位置する。従って、空燃比センサ14aによって燃焼室3の概ね中心部の空燃比が、空燃比センサ14bによって燃焼室3の周辺部の空燃比が、それぞれ検出される。
【0023】
ここで、空燃比センサ14aおよび14bによって検出された燃焼室3内の空燃比はECU11へと送られ、ECU11によって燃焼室3内に形成される予混合気の空燃比分布が検出される。このECU11による燃焼室3内の空燃比分布の検出が、本発明に係る空燃比分布検出手段に相当する。図3は、空燃比センサ14aおよび14bによって検出された空燃比を基に、ECU11によって検出された燃焼室3内の空燃比分布を示す図である。横軸は、図2に示す直線Xに対応しており、縦軸は、直線X上の部位における空燃比を表す。
【0024】
図3における点P1および点P2は、それぞれ空燃比センサ14aおよび14bによって検出された空燃比であり、この2点を基にECU11によって、燃焼室3内の空燃比分布は線L1で表されている。本実施例では、空燃比センサ14aは燃焼室3のほぼ中心部に、燃料噴射弁4の近傍に設置されており、また空燃比センサ14bは燃焼室3の周辺部に設置されているため、空燃比センサ14aの位置を中心として概ね同心円上に空燃比分布が形成されているとの前提に基づいて、ECU11によって燃焼室3内の空燃比分布を検出したものである。従って、図3における線L1は、点P1を通る縦軸を中心としてほぼ線対称となる。尚、ECU11による燃焼室3内の空燃比分布の検出については、本実施例に限られるものではない。また、本実施例では、2つの空燃比センサから検出される空燃比の値を基に、直線的に燃焼室3内の空燃比分布を検出しているが、3つ以上の空燃比センサからの空燃比を基に、一定の関数に基づいて燃焼室3内の空燃比分布を検出してもよい。
【0025】
また図3における領域R1は、予混合気の過早着火が発生し得る空燃比の範囲を表す。即ち、燃焼室3内に形成される予混合気における空燃比の分布において、その特定の部位が領域R1に属する空燃比である場合、該特定の部位において予混合気が着火燃焼し、予混合気全体が過早着火することになる。従って、予混合気の空燃比分布において領域R1に属する空燃比を回避することで、予混合気の過早着火を抑制することが可能となる。
【0026】
ここで、図4に、燃料噴射弁の噴射圧を調整し、以て燃焼室3内の空燃比分布を調整することで、予混合気の過早着火を抑制するための噴射圧制御のフローチャートを示す。噴射圧制御は、ECU11によって繰り返し実行される制御であり、ECU11によって本制御が実行されることは本発明における噴射圧調整手段に相当する。
【0027】
まず、S101において、燃焼室3内に形成される予混合気の空燃比分布の検出が行われる。具体的には、ECU11が空燃比センサ14aおよび14bから各部位における空燃比を検出し、その空燃比を基に予混合気の空燃比分布を検出するのは、先述の図3の説明の通りである。S101の処理が終了すると、S102へ進む。
【0028】
S102では、燃焼室3内に形成される予混合気における空燃比分布において、所定の空燃比が含まれるか否かを判断する。ここで言う所定の空燃比とは、図3中に示される領域R1に属する空燃比である。即ち、空燃比センサ14a、14bから得られる空燃比を基に検出された燃焼室3内の空燃比分布において、予混合気の過早着火を発生し得る空燃比を有する部位が存在するか否かが判断される。本実施例においては、図3中に示される曲線L1が領域R1と交点を有するか否かで判断される。燃焼室3内に形成される予混合気における空燃比分布において、所定の空燃比が含まれないと判断される場合は、予混合気の過早着火が発生するおそれは無いので、S106へ進み、本制御を終了する。燃焼室3内に形成される予混合気における空燃比分布において、所定の空燃比が含まれると判断される場合は、S103へ進む。
【0029】
S103では、燃焼室3の中央部の空燃比と燃焼室3の周辺部の空燃比とが比較される。燃焼室3の中央部の空燃比は空燃比センサ14aによって検出される空燃比であり、燃焼室3の周辺部の空燃比は空燃比センサ14bによって検出される空燃比である。燃焼室3の中央部の空燃比が、燃焼室3の周辺部の空燃比以下である場合、即ち燃焼室3の中央部の予混合気の燃料濃度が、燃焼室3の周辺部の予混合気の燃料濃度以上である場合、S104へ進む。一方で、燃焼室3の中央部の空燃比が、燃焼室3の周辺部の空燃比より大きい場合、即ち燃焼室3の中央部の予混合気の燃料濃度が、燃焼室3の周辺部の予混合気の燃料濃度未満である場合、S105へ進む。
【0030】
S104では、燃料噴射弁4の噴射圧を増大する。これにより、燃焼室3内の予混合気の空燃比分布において、燃焼室3の中央部の空燃比が燃焼室3の周辺部の空燃比以下である場合、燃料噴射弁4の噴射圧が増大されることになる。従って、燃料の噴射距離が延び、燃焼室3の周辺部までより多くの燃料が到達する。その結果、燃焼室3内に形成される予混合気において、燃焼室3の中央部近傍の空燃比は上がり、燃焼室3の周辺部近傍の空燃比が下がることになり、以て空燃比分布の偏りが緩和される。そして、領域R1に属する空燃比を有する部位が燃焼室3内に存在しなくなることで、予混合気の過早着火を回避することが可能となる。
【0031】
S105では、燃料噴射弁4の噴射圧を減少する。これにより、燃焼室3内の予混合気の空燃比分布において、燃焼室3の中央部の空燃比が燃焼室3の周辺部の空燃比より大きい場合、燃料噴射弁4の噴射圧が減少されることになる。従って、燃料の噴射距離が短くなるため、燃焼室3の周辺部にまで到達する燃料の量が減少し、その中央部近傍に燃料が存在しやすくなる。その結果、燃焼室3内に形成される予混合気において、燃焼室3の中央部近傍の空燃比は下がり、燃焼室3の周辺部近傍の空燃比が上がることになり、以て空燃比分布の偏りが緩和される。そして、領域R1に属する空燃比を有する部位が燃焼室3内に存在しなくなることで、予混合気の過早着火を回避することが可能となる。
【0032】
S104またはS105の処理が終了すると、S106へ進み、本制御が終了する。
【0033】
本実施例においては、燃焼室3内に形成される予混合気の空燃比分布に応じて、燃料噴射弁4の噴射圧を調整することで燃料の噴射距離が調整される。その結果、該予混合気の空燃比分布の偏りが緩和されることで、該予混合気の過早着火を回避することが可能となる。
【0034】
<第2の実施例>
ここで、本発明に係る予混合圧縮着火内燃機関の第2の実施の形態について図面に基づいて説明する。第2の実施の形態おいて、圧縮着火内燃機関の燃焼室近傍の概略構成およびその制御系統の概略構成は、図1に示す構成とほぼ同様である。ここで、図5に、燃焼室3の内部にスワールを発生させるスワールコントロールバルブ(SCV)15を含む気筒1近傍の概略を示す。また、図6に、前記SCV15を用いて予混合気の過早着火を回避するスワール制御のフローを示す。ここで、スワール制御は、ECU11によって繰り返し実行される制御であり、ECU11によって本制御が実行されることは本発明におけるスワール調整手段に相当する。
【0035】
ここで、図5に基づきSCV15の作用について説明する。図5に示す気筒1においては、燃焼室3に吸気弁6aおよび6bを介してそれぞれに吸気ポート8aおよび8bが連通するとともに、排気弁7aおよび7bを介してそれぞれに排気ポート9aおよび9bが連通している。更に、吸気ポート8aの途中に、該吸気ポートを流れる吸気の流量を調整するSCV15が設けられている。このように構成される気筒1においては、SCV15の開度によっては、それぞれの吸気ポート8aまたは8bを流れる吸気量が相違することになる。その結果、それぞれの吸気弁6aまたは6bの開弁によって燃焼室内へ流入する吸気量が相違するため、燃焼室3の内部にスワールが発生する。このSCV15の開閉によって燃焼室3内にスワールを発生させる手段が、本発明に係るスワール形成手段に相当する。このスワールの強さは、それぞれの吸気ポート8aおよび8bを流れる吸気量の差に応じて変化し、その吸気量の差が最大となるとき、即ちSCVを全閉としたときが、スワールの強さは最も強くなる。
【0036】
図6に示すスワール制御は、SCV15を有する圧縮着火内燃機関においてECU11によって実行される制御であり、予混合気を形成する場合、SCV15の開度を調整し、燃焼室3内に発生するスワールの強度を調整することで、燃焼室3の内部の空燃比分布を調整するものである。ここで、図4に示す噴射圧制御と重複する処理があるところは、図4と同一の参照番号を付することで、当該処理の説明を省略する。
【0037】
S111では、スワールの強さを増大する。これにより、燃焼室3内の予混合気の空燃比分布において、燃焼室3の中央部の空燃比が燃焼室3の周辺部の空燃比以下である場合、SCV15の開度を閉じ側にすることで燃焼室3内に発生するスワールの強さを増大させる。従って、スワールの遠心力の効果が強まるため、燃料噴射弁4から噴射された燃料が燃焼室3内に広く拡散し、燃焼室3の周辺部にまでより多くの燃料が到達する。その結果、燃焼室3内に形成される予混合気において、燃焼室3の中央部近傍の空燃比は上がり、燃焼室3の周辺部近傍の空燃比が下がることになり、以て空燃比分布の偏りが緩和される。そして、領域R1に属する空燃比を有する部位が燃焼室3内に存在しなくなることで、予混合気の過早着火を回避することが可能となる。
【0038】
S112では、スワールの強さを減少する。これにより、燃焼室3内の予混合気の空燃比分布において、燃焼室3の中央部の空燃比が燃焼室3の周辺部の空燃比より大きい場合、SCV15の開度を開き側にすることで燃焼室3内に発生するスワールの強さを減少させる。従って、スワールによる遠心力の効果が弱まるため、燃料噴射弁4から噴射された燃料の燃焼室3内における拡散が抑制され、燃焼室3の周辺部にまで到達する燃料の量が減少し、燃焼室3の中央部近傍に燃料が存在しやすくなる。その結果、燃焼室3内に形成される予混合気において、燃焼室3の中央部近傍の空燃比は下がり、燃焼室3の周辺部近傍の空燃比が上がることになり、以て空燃比分布の偏りが緩和される。そして、領域R1に属する空燃比を有する部位が燃焼室3内に存在しなくなることで、予混合気の過早着火を回避することが可能となる。
【0039】
S111またはS112の処理が終了すると、S106へ進み、本制御が終了する。
【0040】
本実施例においては、燃焼室3内に形成される予混合気の空燃比分布に応じて、スワールの強さを調整することで燃料の燃焼室3内における拡散の程度が調整される。その結果、該予混合気の空燃比分布の偏りが緩和されることで、該予混合気の過早着火を回避することが可能となる。
【0041】
尚、先述した第1の実施例にあるように、図4中のS104もしくはS105で燃料噴射弁4の噴射圧を調整した場合に、燃焼室3内に形成される予混合気の空燃比分布の偏りがまだ残存するときは、本実施例で示したように更にスワールの強さを調整することで予混合気の過早着火を回避することが可能となる。
【0042】
【発明の効果】
本発明に係る予混合圧縮着火内燃機関は、圧縮着火内燃機関において予混合燃焼する場合に、燃焼室内に形成される予混合気の空燃比分布の偏りを減少させ、空燃比分布をより均一とする。これにより、燃焼室内において形成される予混合気の過早着火を回避し、安定した燃焼が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る予混合圧縮着火内燃機関およびその制御系統の概略構成を示す図である。
【図2】本実施の形態に係る予混合圧縮着火内燃機関における吸排気弁の概略的な配置を示す図である。
【図3】本実施の形態に係る予混合圧縮着火内燃機関において、空燃比センサによって検出された空燃比を基に、検出された燃焼室内の空燃比分布を示す図である。
【図4】本実施の形態に係る予混合気形成時の該予混合気の過早着火を回避するための制御を示すフロー図である。
【図5】本実施の形態に係る予混合圧縮着火内燃機関における吸気ポートに設けられたスワール発生装置の概略的な配置を示す図である。
【図6】本実施の形態に係る予混合気形成時の該予混合気の過早着火を回避するための制御を示す第2のフロー図である。
【符号の説明】
1・・・・気筒
2・・・・ピストン
3・・・・燃焼室
4・・・・燃料噴射弁
6・・・・吸気弁
6a・・・・吸気弁
6b・・・・吸気弁
7・・・・排気弁
7a・・・・排気弁
7b・・・・排気弁
11・・・・ECU
14a・・・・空燃比センサ
14b・・・・空燃比センサ
15・・・・スワールコントロールバルブ(SCV)
50・・・・蓄圧室
【発明の属する技術分野】
本発明は、予混合圧縮着火内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧縮着火内燃機関において、燃料噴射弁より圧縮行程上死点近傍において燃料を燃焼室に噴射するよりも早い時期に燃料を噴射し、十分な混合時間を与えて希薄予混合気を形成することで、燃料の濃度分布がより均一となり、以てスモークの発生およびNOxの発生を抑制する予混合燃焼が行われている。しかし、予混合燃焼においては、内燃機関の負荷が高くなると、燃焼室内に噴射される燃料の量が増大するため、燃焼室内における燃料分布が不均一となり、予混合気が適正な時期より早い時期に着火燃焼する過早着火が発生する。
【0003】
そこで、内燃機関の負荷に応じて吸排気弁の閉弁時期を変更することで、内燃機関の実圧縮比および内部EGR量を制御し、燃焼室内の温度を予混合気の過早着火が発生しない温度とする技術が明示されている(例えば、特許文献1参照)
【0004】
【特許文献1】
特開2000−120457号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
圧縮着火内燃機関において、排出されるNOxの抑制と排気スモークの発生の抑制を目的として予混合燃焼が行われる場合、圧縮着火内燃機関の機関負荷が増加することにより、予混合気を形成する燃料の量が増加するため、燃料が圧縮行程上死点近傍よりも早い時期に、予混合気が着火燃焼するいわゆる過早着火が発生する場合がある。過早着火が生じることにより、燃焼室内の圧力が急激に上昇し、内燃機関に大きな衝撃や騒音が生じる結果となる。
【0006】
ここで予混合気の過早着火は、予混合気の燃料濃度分布、即ち空燃比分布が、特に理論空燃比近傍の値となる場合、その発生する可能性が高くなる。ここで、内燃機関の燃焼室に形成される予混合気において、その空燃比分布に偏りが生じた場合、例えば、燃焼室において空燃比分布が連続的に変化している分布となっている場合、その空燃比分布において理論空燃比近傍の空燃比を有する部位が存在しやすくなる。特に、内燃機関の機関負荷が増大し、燃焼室内へ比較的多量の燃料が噴射される場合は、その傾向が強くなり、予混合気の空燃比分布において過早着火の生じる可能性が高くなる。
【0007】
そこで、前記課題に鑑み、本発明では、圧縮着火内燃機関において予混合燃焼する場合に、燃焼室内に形成される予混合気の空燃比分布において、その偏りを減少させ、空燃比分布をより均一とすることで、該予混合気の過早着火を回避し、安定した燃焼を可能とする予混合圧縮着火内燃機関を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した課題を解決するために以下のような手段を採用した。即ち、圧縮着火内燃機関において、燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁から燃焼室内に燃料を噴射して該燃焼室内に予混合気を形成する予混合気形成手段と、前記予混合気形成手段によって前記燃焼室内に形成される予混合気の空燃比分布を検出する空燃比分布検出手段と、前記空燃比検出手段によって検出された空燃比分布に応じて前記燃料噴射弁の噴射圧を調整する噴射圧調整手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
上記の圧縮着火内燃機関においては、予混合気形成手段によって燃焼室内に予混合気を形成することで、スモークの発生の抑制およびNOxの発生の抑制を図る。しかし、燃焼室内において、予混合気形成手段によって形成された予混合気の空燃比分布の偏りが生じた場合、予混合気中の特定の部位で予混合気の過早着火が生じ得る空燃比となる虞がある。特に、圧縮着火内燃機関の負荷が高くなると、燃焼室内に噴射される燃料の量が増加し、予混合気を形成する燃料の量も増加するため、予混合気の偏りがより顕著となり、予混合気中の特定の部位で予混合気の過早着火が生じ得る空燃比となる可能性が非常に高くなる。そこで、燃焼室内に形成されている予混合気の空燃比分布を空燃比分布検出手段によって検出し、その検出された空燃比分布に応じて燃料噴射弁の噴射圧を調整することで、燃料噴射弁から噴射される燃料の飛距離を調整する。例えば、空燃比が高い部位、即ち燃料濃度が低い部位が存在する場合は、該部位の燃料濃度を上昇すべく該部位に燃料が飛来するように、噴射圧を調整する。その結果、燃焼室内における予混合気の空燃比分布の偏りを緩和させ、以て予混合気の過早着火の発生を抑止するものである。
【0010】
ここで、前記燃料噴射弁が前記燃焼室の概ね中央部に設けられている予混合気圧縮着火内燃機関において、燃焼室内における予混合気の空燃比分布の偏りを緩和させる手段について、具体的には、前記空燃比検出手段によって検出された空燃比分布において、前記燃焼室内の中央部の空燃比が前記燃焼室内の周辺部の空燃比より小さいときは前記燃料噴射弁の噴射圧を増大させ、前記燃焼室内の中央部の空燃比が前記燃焼室内の周辺部の空燃比より大きいときは前記燃料噴射弁の噴射圧を減少させることを特徴とする。燃料噴射弁の噴射圧が増大されると燃料の噴射距離が延び、逆に燃料噴射弁の噴射圧が減少されると燃料の噴射距離が短縮されることから、燃料噴射弁の噴射圧を調整することで、燃焼室内に形成される予混合気の空燃比分布を制御し、その偏りを緩和させることによって、予混合気の過早着火を回避するものである。
【0011】
また、予混合気の過早着火を回避する別の手段として、以下の手段が考えられる。即ち、圧縮着火内燃機関において、燃焼室内に燃料を噴射して該燃焼室内に予混合気を形成する予混合気形成手段と、前記予混合気形成手段によって前記燃焼室内に形成される予混合気の空燃比分布を検出する空燃比分布検出手段と、前記燃焼室内にスワールを発生させるスワール生成手段と、前記空燃比検出手段によって検出された空燃比分布に応じて、前記スワール生成手段によって生成されたスワールの強さを調整するスワール調整手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
上記の圧縮着火内燃機関においては、先述した予混合気形成手段、空燃比分布検出手段に加えて、スワール形成手段を有する。スワール形成手段は、燃焼室内に気筒の縦軸を中心とした旋回流、即ちスワールを形成する手段であって、該形成されたスワールの強さによって燃焼室内に形成される予混合気の空燃比分布を調整することが可能となる。スワール形成手段の具体例としては、圧縮着火内燃機関において吸気ポートが複数備えられている場合、各ポートに流入する吸気量を違えることで燃焼室内にスワールを形成する手段が考えられる。
【0013】
そこで、燃焼室内に形成されている予混合気の空燃比分布を空燃比分布検出手段によって検出し、その検出された空燃比分布に応じてスワールの強さを調整することで、燃焼室内における予混合気の拡散の程度を調整する。その結果、燃焼室内における予混合気の空燃比分布の偏りを緩和させ、以て予混合気の過早着火の発生を抑止するものである。
【0014】
ここで、前記燃料噴射弁が前記燃焼室の概ね中央部に設けられている予混合気圧縮着火内燃機関において、燃焼室内における予混合気の空燃比分布の偏りを緩和させる手段について、具体的には、前記空燃比検出手段によって検出された空燃比分布において、前記燃焼室内の中央部の空燃比が前記燃焼室内の周辺部の空燃比より小さいときは前記燃焼室におけるスワールの強さを増大させ、前記燃焼室内の中央部の空燃比が前記燃焼室内の周辺部の空燃比より大きいときは前記燃焼室内におけるスワールの強さを減少させることを特徴とする。スワールの強さが増大されると予混合気が燃焼室内の周辺部にまで広く形成され、逆にスワールの強さが減少されると予混合気が主に燃焼室中央部に形成され燃焼室の周辺部にまでは広く拡散はしない。即ち、スワールの強さを調整することで、スワールの有する遠心力の作用による燃料の拡散を調整し、その結果、燃焼室内に形成される予混合気の空燃比分布を制御し、その偏りを緩和させることによって、予混合気の過早着火を回避するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
<第1の実施例>
ここで、本発明に係る予混合圧縮着火内燃機関の実施の形態について図面に基づいて説明する。図1は、本発明が適用される圧縮着火内燃機関の燃焼室近傍の概略構成およびその制御系統の概略構成を示す図である。
【0016】
図1の圧縮着火内燃機関は、気筒1の内部において往復運動を行うピストン2を有している。さらに、気筒1とピストン2との間に設けられる燃焼室3に直接燃料を噴射する燃料噴射弁4を備えている。燃料噴射弁4は、燃料供給管52を介して蓄圧室50および燃料ポンプ51と連通している。燃料ポンプ51は内燃機関の出力軸(以後、「クランクシャフト」という)の回転を駆動源とし、図示されない燃料タンクより燃料を吸い上げ、蓄圧室50へと供給する。蓄圧室50では一定圧力に燃料が蓄圧されており、燃料噴射弁4に駆動電流が印加され燃料噴射弁が開弁することによって、燃焼室3内へ燃料が噴射される。また、燃料噴射弁4内において噴射されずに残った燃料は燃料送管53を経て図示されない燃料タンクへと戻る。図1中、実線の矢印は、燃料の流れを表すものである。
【0017】
次に、図1の圧縮着火内燃機関には、吸気枝管8が気筒1の燃焼室3と連通しており、吸気支管8と燃焼室3の間における吸気の移動は、吸気弁6の開閉動作を介して行われる。同様に、排気枝管9が気筒1の燃焼室3と連通しており、排気枝管9と燃焼室3の間における排気の移動は、排気弁7の開閉動作を介して行われる。また、圧縮着火内燃機関の燃焼室3における予混合気の空燃比を測定する空燃比センサ14aおよび14bが、気筒1の上部に設けられている。
【0018】
燃料噴射弁4は、電子制御ユニット(以下、ECU:Electronic Control Unitと呼ぶ)11からの制御信号によって開閉動作を行う。ここで、アクセル開度に応じた信号を発するアクセル開度センサ13は、電気的にECU11と接続されており、ECU11はアクセル開度センサ13から得たアクセル開度信号に応じて燃料噴射弁4の燃料噴射量を決定する。ここで、更にECU11と蓄圧室50とは電気的に接続されており、ECU11からの指令によって蓄圧室50内に蓄えられている燃料の燃料圧を変更することが可能となっている。蓄圧室50内の蓄圧が変更されることにより燃料噴射弁4における噴射圧が変更される。
【0019】
また、ピストン2が連結されているクランクシャフトの回転角を検出するクランクポジションセンサ12は、電気的にECU11と接続されており、クランクポジションセンサ12によって検出された回転角がECU11へ読み込まれ、圧縮着火内燃機関の機関回転数の算出や、気筒1の燃焼サイクルにおける行程の判断等が行われる。
【0020】
このように構成される気筒1においては、圧縮行程上死点より早い時期にECU11から燃料噴射弁4に対して燃料の噴射指令が出されて、燃料が燃焼室3の内部に噴射されることで、予混合気が形成される。このECU11からの指令に従った予混合気の形成が、本発明に係る予混合気形成手段に相当する。その後、圧縮行程上死点近傍において、再度ECU11から燃料噴射弁4に対して燃料の噴射指令が出されて、燃料が燃焼室3の内部に噴射されることで、燃焼室3に形成されている予混合気を含めた燃料の着火、燃焼が行われる。
【0021】
ここで、予混合気の過早着火を回避する本実施例について図2、図3および図4に基づいて、以降、説明する。
【0022】
図2は、気筒1の上部の概略構成図である。本実施例では、吸気弁6は吸気弁6aと6bの2弁で構成され、排気弁7は排気弁7aと7bの2弁で構成される。空燃比センサ14aは、燃焼室3の概ね中心部に設けられた燃料噴射弁4の近傍に位置し、一方の空燃比センサ14bは気筒1の周辺部に位置する。従って、空燃比センサ14aによって燃焼室3の概ね中心部の空燃比が、空燃比センサ14bによって燃焼室3の周辺部の空燃比が、それぞれ検出される。
【0023】
ここで、空燃比センサ14aおよび14bによって検出された燃焼室3内の空燃比はECU11へと送られ、ECU11によって燃焼室3内に形成される予混合気の空燃比分布が検出される。このECU11による燃焼室3内の空燃比分布の検出が、本発明に係る空燃比分布検出手段に相当する。図3は、空燃比センサ14aおよび14bによって検出された空燃比を基に、ECU11によって検出された燃焼室3内の空燃比分布を示す図である。横軸は、図2に示す直線Xに対応しており、縦軸は、直線X上の部位における空燃比を表す。
【0024】
図3における点P1および点P2は、それぞれ空燃比センサ14aおよび14bによって検出された空燃比であり、この2点を基にECU11によって、燃焼室3内の空燃比分布は線L1で表されている。本実施例では、空燃比センサ14aは燃焼室3のほぼ中心部に、燃料噴射弁4の近傍に設置されており、また空燃比センサ14bは燃焼室3の周辺部に設置されているため、空燃比センサ14aの位置を中心として概ね同心円上に空燃比分布が形成されているとの前提に基づいて、ECU11によって燃焼室3内の空燃比分布を検出したものである。従って、図3における線L1は、点P1を通る縦軸を中心としてほぼ線対称となる。尚、ECU11による燃焼室3内の空燃比分布の検出については、本実施例に限られるものではない。また、本実施例では、2つの空燃比センサから検出される空燃比の値を基に、直線的に燃焼室3内の空燃比分布を検出しているが、3つ以上の空燃比センサからの空燃比を基に、一定の関数に基づいて燃焼室3内の空燃比分布を検出してもよい。
【0025】
また図3における領域R1は、予混合気の過早着火が発生し得る空燃比の範囲を表す。即ち、燃焼室3内に形成される予混合気における空燃比の分布において、その特定の部位が領域R1に属する空燃比である場合、該特定の部位において予混合気が着火燃焼し、予混合気全体が過早着火することになる。従って、予混合気の空燃比分布において領域R1に属する空燃比を回避することで、予混合気の過早着火を抑制することが可能となる。
【0026】
ここで、図4に、燃料噴射弁の噴射圧を調整し、以て燃焼室3内の空燃比分布を調整することで、予混合気の過早着火を抑制するための噴射圧制御のフローチャートを示す。噴射圧制御は、ECU11によって繰り返し実行される制御であり、ECU11によって本制御が実行されることは本発明における噴射圧調整手段に相当する。
【0027】
まず、S101において、燃焼室3内に形成される予混合気の空燃比分布の検出が行われる。具体的には、ECU11が空燃比センサ14aおよび14bから各部位における空燃比を検出し、その空燃比を基に予混合気の空燃比分布を検出するのは、先述の図3の説明の通りである。S101の処理が終了すると、S102へ進む。
【0028】
S102では、燃焼室3内に形成される予混合気における空燃比分布において、所定の空燃比が含まれるか否かを判断する。ここで言う所定の空燃比とは、図3中に示される領域R1に属する空燃比である。即ち、空燃比センサ14a、14bから得られる空燃比を基に検出された燃焼室3内の空燃比分布において、予混合気の過早着火を発生し得る空燃比を有する部位が存在するか否かが判断される。本実施例においては、図3中に示される曲線L1が領域R1と交点を有するか否かで判断される。燃焼室3内に形成される予混合気における空燃比分布において、所定の空燃比が含まれないと判断される場合は、予混合気の過早着火が発生するおそれは無いので、S106へ進み、本制御を終了する。燃焼室3内に形成される予混合気における空燃比分布において、所定の空燃比が含まれると判断される場合は、S103へ進む。
【0029】
S103では、燃焼室3の中央部の空燃比と燃焼室3の周辺部の空燃比とが比較される。燃焼室3の中央部の空燃比は空燃比センサ14aによって検出される空燃比であり、燃焼室3の周辺部の空燃比は空燃比センサ14bによって検出される空燃比である。燃焼室3の中央部の空燃比が、燃焼室3の周辺部の空燃比以下である場合、即ち燃焼室3の中央部の予混合気の燃料濃度が、燃焼室3の周辺部の予混合気の燃料濃度以上である場合、S104へ進む。一方で、燃焼室3の中央部の空燃比が、燃焼室3の周辺部の空燃比より大きい場合、即ち燃焼室3の中央部の予混合気の燃料濃度が、燃焼室3の周辺部の予混合気の燃料濃度未満である場合、S105へ進む。
【0030】
S104では、燃料噴射弁4の噴射圧を増大する。これにより、燃焼室3内の予混合気の空燃比分布において、燃焼室3の中央部の空燃比が燃焼室3の周辺部の空燃比以下である場合、燃料噴射弁4の噴射圧が増大されることになる。従って、燃料の噴射距離が延び、燃焼室3の周辺部までより多くの燃料が到達する。その結果、燃焼室3内に形成される予混合気において、燃焼室3の中央部近傍の空燃比は上がり、燃焼室3の周辺部近傍の空燃比が下がることになり、以て空燃比分布の偏りが緩和される。そして、領域R1に属する空燃比を有する部位が燃焼室3内に存在しなくなることで、予混合気の過早着火を回避することが可能となる。
【0031】
S105では、燃料噴射弁4の噴射圧を減少する。これにより、燃焼室3内の予混合気の空燃比分布において、燃焼室3の中央部の空燃比が燃焼室3の周辺部の空燃比より大きい場合、燃料噴射弁4の噴射圧が減少されることになる。従って、燃料の噴射距離が短くなるため、燃焼室3の周辺部にまで到達する燃料の量が減少し、その中央部近傍に燃料が存在しやすくなる。その結果、燃焼室3内に形成される予混合気において、燃焼室3の中央部近傍の空燃比は下がり、燃焼室3の周辺部近傍の空燃比が上がることになり、以て空燃比分布の偏りが緩和される。そして、領域R1に属する空燃比を有する部位が燃焼室3内に存在しなくなることで、予混合気の過早着火を回避することが可能となる。
【0032】
S104またはS105の処理が終了すると、S106へ進み、本制御が終了する。
【0033】
本実施例においては、燃焼室3内に形成される予混合気の空燃比分布に応じて、燃料噴射弁4の噴射圧を調整することで燃料の噴射距離が調整される。その結果、該予混合気の空燃比分布の偏りが緩和されることで、該予混合気の過早着火を回避することが可能となる。
【0034】
<第2の実施例>
ここで、本発明に係る予混合圧縮着火内燃機関の第2の実施の形態について図面に基づいて説明する。第2の実施の形態おいて、圧縮着火内燃機関の燃焼室近傍の概略構成およびその制御系統の概略構成は、図1に示す構成とほぼ同様である。ここで、図5に、燃焼室3の内部にスワールを発生させるスワールコントロールバルブ(SCV)15を含む気筒1近傍の概略を示す。また、図6に、前記SCV15を用いて予混合気の過早着火を回避するスワール制御のフローを示す。ここで、スワール制御は、ECU11によって繰り返し実行される制御であり、ECU11によって本制御が実行されることは本発明におけるスワール調整手段に相当する。
【0035】
ここで、図5に基づきSCV15の作用について説明する。図5に示す気筒1においては、燃焼室3に吸気弁6aおよび6bを介してそれぞれに吸気ポート8aおよび8bが連通するとともに、排気弁7aおよび7bを介してそれぞれに排気ポート9aおよび9bが連通している。更に、吸気ポート8aの途中に、該吸気ポートを流れる吸気の流量を調整するSCV15が設けられている。このように構成される気筒1においては、SCV15の開度によっては、それぞれの吸気ポート8aまたは8bを流れる吸気量が相違することになる。その結果、それぞれの吸気弁6aまたは6bの開弁によって燃焼室内へ流入する吸気量が相違するため、燃焼室3の内部にスワールが発生する。このSCV15の開閉によって燃焼室3内にスワールを発生させる手段が、本発明に係るスワール形成手段に相当する。このスワールの強さは、それぞれの吸気ポート8aおよび8bを流れる吸気量の差に応じて変化し、その吸気量の差が最大となるとき、即ちSCVを全閉としたときが、スワールの強さは最も強くなる。
【0036】
図6に示すスワール制御は、SCV15を有する圧縮着火内燃機関においてECU11によって実行される制御であり、予混合気を形成する場合、SCV15の開度を調整し、燃焼室3内に発生するスワールの強度を調整することで、燃焼室3の内部の空燃比分布を調整するものである。ここで、図4に示す噴射圧制御と重複する処理があるところは、図4と同一の参照番号を付することで、当該処理の説明を省略する。
【0037】
S111では、スワールの強さを増大する。これにより、燃焼室3内の予混合気の空燃比分布において、燃焼室3の中央部の空燃比が燃焼室3の周辺部の空燃比以下である場合、SCV15の開度を閉じ側にすることで燃焼室3内に発生するスワールの強さを増大させる。従って、スワールの遠心力の効果が強まるため、燃料噴射弁4から噴射された燃料が燃焼室3内に広く拡散し、燃焼室3の周辺部にまでより多くの燃料が到達する。その結果、燃焼室3内に形成される予混合気において、燃焼室3の中央部近傍の空燃比は上がり、燃焼室3の周辺部近傍の空燃比が下がることになり、以て空燃比分布の偏りが緩和される。そして、領域R1に属する空燃比を有する部位が燃焼室3内に存在しなくなることで、予混合気の過早着火を回避することが可能となる。
【0038】
S112では、スワールの強さを減少する。これにより、燃焼室3内の予混合気の空燃比分布において、燃焼室3の中央部の空燃比が燃焼室3の周辺部の空燃比より大きい場合、SCV15の開度を開き側にすることで燃焼室3内に発生するスワールの強さを減少させる。従って、スワールによる遠心力の効果が弱まるため、燃料噴射弁4から噴射された燃料の燃焼室3内における拡散が抑制され、燃焼室3の周辺部にまで到達する燃料の量が減少し、燃焼室3の中央部近傍に燃料が存在しやすくなる。その結果、燃焼室3内に形成される予混合気において、燃焼室3の中央部近傍の空燃比は下がり、燃焼室3の周辺部近傍の空燃比が上がることになり、以て空燃比分布の偏りが緩和される。そして、領域R1に属する空燃比を有する部位が燃焼室3内に存在しなくなることで、予混合気の過早着火を回避することが可能となる。
【0039】
S111またはS112の処理が終了すると、S106へ進み、本制御が終了する。
【0040】
本実施例においては、燃焼室3内に形成される予混合気の空燃比分布に応じて、スワールの強さを調整することで燃料の燃焼室3内における拡散の程度が調整される。その結果、該予混合気の空燃比分布の偏りが緩和されることで、該予混合気の過早着火を回避することが可能となる。
【0041】
尚、先述した第1の実施例にあるように、図4中のS104もしくはS105で燃料噴射弁4の噴射圧を調整した場合に、燃焼室3内に形成される予混合気の空燃比分布の偏りがまだ残存するときは、本実施例で示したように更にスワールの強さを調整することで予混合気の過早着火を回避することが可能となる。
【0042】
【発明の効果】
本発明に係る予混合圧縮着火内燃機関は、圧縮着火内燃機関において予混合燃焼する場合に、燃焼室内に形成される予混合気の空燃比分布の偏りを減少させ、空燃比分布をより均一とする。これにより、燃焼室内において形成される予混合気の過早着火を回避し、安定した燃焼が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る予混合圧縮着火内燃機関およびその制御系統の概略構成を示す図である。
【図2】本実施の形態に係る予混合圧縮着火内燃機関における吸排気弁の概略的な配置を示す図である。
【図3】本実施の形態に係る予混合圧縮着火内燃機関において、空燃比センサによって検出された空燃比を基に、検出された燃焼室内の空燃比分布を示す図である。
【図4】本実施の形態に係る予混合気形成時の該予混合気の過早着火を回避するための制御を示すフロー図である。
【図5】本実施の形態に係る予混合圧縮着火内燃機関における吸気ポートに設けられたスワール発生装置の概略的な配置を示す図である。
【図6】本実施の形態に係る予混合気形成時の該予混合気の過早着火を回避するための制御を示す第2のフロー図である。
【符号の説明】
1・・・・気筒
2・・・・ピストン
3・・・・燃焼室
4・・・・燃料噴射弁
6・・・・吸気弁
6a・・・・吸気弁
6b・・・・吸気弁
7・・・・排気弁
7a・・・・排気弁
7b・・・・排気弁
11・・・・ECU
14a・・・・空燃比センサ
14b・・・・空燃比センサ
15・・・・スワールコントロールバルブ(SCV)
50・・・・蓄圧室
Claims (4)
- 燃料噴射弁と、
前記燃料噴射弁から燃焼室内に燃料を噴射して該燃焼室内に予混合気を形成する予混合気形成手段と、
前記予混合気形成手段によって前記燃焼室内に形成される予混合気の空燃比分布を検出する空燃比分布検出手段と、
前記空燃比検出手段によって検出された空燃比分布に応じて、前記燃料噴射弁の噴射圧を調整する噴射圧調整手段と、を備えることを特徴とする予混合圧縮着火内燃機関。 - 前記燃料噴射弁は、前記燃焼室の概中央部に設けられ、
前記噴射圧調整手段は、前記空燃比検出手段によって検出された空燃比分布において、前記燃焼室内の中央部の空燃比が前記燃焼室内の周辺部の空燃比より小さいときは前記燃料噴射弁の噴射圧を増大させ、前記燃焼室内の中央部の空燃比が前記燃焼室内の周辺部の空燃比より大きいときは前記燃料噴射弁の噴射圧を減少させることを特徴とする請求項1に記載の予混合圧縮着火内燃機関。 - 燃焼室内に燃料を噴射して該燃焼室内に予混合気を形成する予混合気形成手段と、
前記予混合気形成手段によって前記燃焼室内に形成される予混合気の空燃比分布を検出する空燃比分布検出手段と、
前記燃焼室内にスワールを発生させるスワール生成手段と、
前記空燃比検出手段によって検出された空燃比分布に応じて、前記スワール生成手段によって生成されたスワールの強さを調整するスワール調整手段と、を備えることを特徴とする予混合圧縮着火内燃機関。 - 前記燃料噴射弁は、前記燃焼室の概中央部に設けられ、
前記スワール調整手段は、前記空燃比検出手段によって検出された空燃比分布において、前記燃焼室内の中央部の空燃比が前記燃焼室内の周辺部の空燃比より小さいときは前記燃焼室におけるスワールの強さを増大させ、前記燃焼室内の中央部の空燃比が前記燃焼室内の周辺部の空燃比より大きいときは前記燃焼室内におけるスワールの強さを減少させることを特徴とする請求項3に記載の予混合圧縮着火内燃機関。
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