JP3826099B2 - Temperature sensor - Google Patents

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雅彦 西
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属酸化物などの半導体からなるサーミスタや金属抵抗体等を感温素子として備える温度センサに関する。更に詳しくは、自動車の排気ガス浄化装置の触媒コンバータ内部や排気管内等といった被測定流体(例えば排気ガス)が流通する流通路内に素子を配置し、被測定流体の温度検出を行う温度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、排気管(流通管)に装着され、排気ガス通路(流通路)内を流れる排気ガス(被測定流体)の温度を感温素子であるサーミスタ素子によって検出する温度センサ、いわゆる排気温センサが知られている。そして、この種の温度センサとして、サーミスタ素子を収納した金属チューブをフランジに固定した構造の温度センサが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−266609号公報(第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような金属チューブを備える温度センサでは、通常、金属管の先端部をカーリングした後、中心部に残る孔を溶接により塞いで形成した底壁部を有する金属チューブが使用される。しかし、金属チューブの底壁部を上述のように溶接により塞いで形成したのでは、溶接部自身がその他の金属チューブ(管壁)の厚さよりも厚くなってしまう。一方、通常の温度センサでは、排気管内の排気ガス温度を精度良く検出すべく、サーミスタ素子を金属チューブの底壁部側に近付けて配置させる構造が採用される。そのために、上述した金属チューブを備える温度センサでは、サーミスタ素子近傍に位置する溶接部(底壁部)の肉厚が他の部分の肉厚よりも厚いことに起因して、サーミスタ素子近傍に位置する金属チューブ先端側の受熱に偏りを生じ易く、センサ自身の応答性が低下して温度測定精度の低下を招くことがあった。
【0005】
また、金属チューブの底壁部に上記溶接部が存在する場合には、温度センサ自体を排気管に装着したときに、上記溶接部が排気ガス流通路内といった高温(200〜1000℃程度)環境下に直接晒されるため、長期間の使用に伴い酸化してしまうことがある。そして、この溶接部の外面はもとより内面までが酸化されると、金属チューブ内の酸素濃度が著しく低下し、感温素子の表面が還元される等の理由で同感温素子の特性変化を生ずることに繋がる。
【0006】
本発明は、上述した従来の問題点を解決するものであり、センサ自身の応答性に優れ、感温素子が収納された金属チューブ内部の酸素濃度の低下による当該感温素子の特性変化を抑制可能な温度センサを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
その解決手段は、内孔を有するフランジと、フランジの内孔内に圧入固定されるとともに、先端側に底壁部を有する有底筒状の金属チューブと、金属チューブの先端側内部に収納され、温度によって電気的特性が変化する感温素子とを備える温度センサであって、底壁部を含む前記金属チューブ全体が金属板の深絞り加工により形成されていると共に、固溶化熱処理がなされており、金属チューブのうちで、底壁部を含む感温素子近傍の厚さが、フランジに圧入固定されている部分の厚さよりも薄く形成されている温度センサである。
【0008】
本発明の温度センサにおいて注目すべきことは、感温素子を収納するための金属チューブ全体が、金属板の深絞り加工により形成されていることである。
【0009】
このように深絞り加工により底壁部を含む金属チューブ全体を形成した本発明の温度センサにおいては、底壁部に溶接部が存在しない。そのため、底壁部を含む感温素子近傍の金属チューブの厚さは、従来のように歪まず、略一定に形成される。したがって、本発明の温度センサでは、感温素子近傍に位置する金属チューブ先端側の受熱に偏りが生じ難く、センサ自身の応答性を従来に比して高めることができる。
【0010】
また、本発明の温度センサでは、金属チューブ先端側に当該金属チューブを閉塞するための溶接部が存在しないので、温度センサ自体を被測定流体が流れる流通管に装着したときに、従来のように酸化が生じて、溶接部にて生じて感温素子の特性変化を来たすといったおそれがない。そのため、本発明の温度センサは、自動車の触媒コンバータ内部、或いは排気管内等の高温雰囲気の温度検知を行う温度センサとして好適に用いることができる。
【0011】
深絞り加工に用いられる金属板としては、十分な強度及び耐熱性等を有しておれば特に限定されず、プレス成形加工に一般に用いられる圧延鋼板及び帯鋼等を使用することができる。また、深絞り加工に用いる金属板の材質としては、耐熱性、耐腐食性等の観点から、ステンレス鋼板またはインコネル鋼板を用いることが好ましい。
【0013】
さらに、本発明の温度センサでは、感温素子を収納する金属チューブとフランジとを圧入により固定している。ところで、金属チューブをフランジの内孔に圧入する場合、圧入時のフランジとの間の摩擦抵抗によってチューブ自体に変形が生じないように、金属チューブの厚さを厚くしておくことが好ましい。しかし、金属チューブ全体の厚さを厚くしたのでは、サーミスタ素子近傍に位置する金属チューブ先端側の厚みまでも厚くなるため、センサ自身の応答性の向上を図る観点からは好ましいものとは言い難い。
【0014】
そこで、本発明の温度センサでは、金属チューブのうちで底壁部を含む感温素子近傍の厚さを、フランジに圧入固定されている部分の厚さよりも薄く形成しているのである。なお、本発明においても、金属板の深絞り加工により、金属チューブ全体の肉厚を上述したように形成することができる。通常、金属板の深絞り加工は、ポンチとダイス型からなる絞り型を複数準備し、各絞り型を用いて段階的に絞りを加えていくことで行われるものであるが、その絞りを加えていく過程で、ダイス型の形状(ポンチとの間で金属板を挟む部分の形状)或いはポンチの形状(ダイス型との間で金属板を挟む部分の形状)を適宜調整しておくことで、金属チューブの上述した厚みを有する形態に調整可能である。
【0015】
このようにして、金属チューブのうちフランジに圧入固定される部分の厚みを厚く形成することで、圧入時における当該金属チューブの変形を抑制し、さらには先端側に位置する底壁部を含む感温素子近傍の厚みを上記フランジに圧入固定される部分よりも薄く形成することで、センサ自身の応答性の向上を図ることができる。なお、「金属チューブの底壁部を含む感温素子近傍」とは、金属チューブのうちで、少なくとも底壁部を含み且つ感温素子の径方向周囲を取り囲む部分を指すものとする。また、金属チューブのうちで底壁部を含む感温素子近傍の厚さが、フランジに圧入固定されている部分の厚さよりも薄く形成される形態には、圧入固定されている部分から底壁部に向けて連続的に厚さが変化する形態も含まれる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
本発明の実施形態1である温度センサ1について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の温度センサ1の構造を示す部分破断断面図である。この温度センサ1は、サーミスタ素子2を感温素子として用いたものであり、同センサ1を自動車の排気管に装着することにより、サーミスタ素子2を排気ガスが流れる排気管内に配置させて、排気ガスの温度検出に使用するものである。
【0017】
底壁部35を含む金属チューブ3全体は、ステンレス鋼板(具体的にはSUS310S鋼板)の深絞り加工により軸線方向に延びる形態で形成されており、この先端側31の内部にサーミスタ素子2が収納される。そして、金属チューブ3の内部であってサーミスタ素子2の周囲には、セメント10が充填されており、これにより使用時の振動等によるサーミスタ素子2の揺動が防止される。金属チューブ3の後端側32は開放されており、この後端側32はフランジ4に圧入固定されている。なお、本実施形態1の金属チューブ3は、上述したようにその全体が深絞り加工により形成されているものであって、厚みが全体にわたって0.3mmに形成され、軸線方向における全長が60mmに形成されている。また、金属チューブ3のフランジ4に圧入固定される部分の外径、及びサーミスタ素子2の径方向周囲を取り囲む部分の外径が3.3mmに形成されている。
【0018】
フランジ4は、ステンレス合金により形成されており、軸線方向に延びる鞘部42と、この鞘部42の先端側に位置し、径方向外側に向かって突出する突出部41と、軸線方向に貫通した内孔48とを有している。突出部41は、先端側に図示しない排気管の装着部のテーパ部に対応したテーパ形状をなす座面45が環状に形成されており、座面45が上記装着部のテーパ部に当接することで、排気ガスが排気管外部へ漏出するのを防止するようになっている。また、鞘部42は環状に形成される一方、先端側に位置する先端側段部44と先端側段部44よりも小さい外径を有する後端側段部43とを備える二段形状をなしている。
【0019】
金属チューブ3は、自身の後端側32からフランジ4の内孔48の先端側より挿入されて、該内孔48内に圧入固定されている。そして、金属チューブ3の外周面と、鞘部42の後端側段部43の内周面との重なり合う部分が、周方向にわたってレーザー溶接されている。このレーザー溶接がなされることにより、図1に示すように、鞘部42の後端側段部43と金属チューブ3とに跨る溶接部L1が形成され、金属チューブ3がフランジ4に対して強固に固定される。
【0020】
フランジ4の周囲には、六角ナット部51及びネジ部52を有するナット5が回動自在に嵌挿されている。温度センサ1は、排気管の装着部にフランジ4の突出部41の座面45を当接させ、ナット5により固定される。また、フランジ4の内で鞘部42の先端側段部44の径方向外側には、筒状の継手6が気密状態で接合されている。具体的には、鞘部42の先端側段部44の外周面に継手6の内周面が重なり合うように、同継手6を鞘部42の先端側段部44に圧入して、継手6と先端側段部44を周方向にわたってレーザー溶接している。このレーザー溶接がなされることにより、図1に示すように、鞘部42の先端側段部44と継手6とに跨る溶接部L2が形成される。
【0021】
金属チューブ3、フランジ4及び継手6の内部には、一対の金属芯線7を内包するシース部材8が配置される。金属チューブ3の内部においてシース部材8の先端側から突出する金属芯線7には、サーミスタ素子2がPt/Rh合金線9を介して接続される。この合金線9は、サーミスタ素子2と同時に焼成されるものである。合金線9及び金属芯線7は互いに抵抗溶接される。尚、シース部材8は、詳細は図示しないが、SUS310Sからなる金属製の外筒と、SUS310S等からなる導電性の一対の金属芯線7と、外筒と各金属芯線7の間を絶縁し、金属芯線7を保持する絶縁粉末とから構成される。
【0022】
継手6の内部にてシース部材8の後端側へ突き出す金属芯線7は、加締め端子11を介して一対の外部回路(例えば車両のECU等)接続用のリード線12が接続される。一対の金属芯線7及び一対の加締め端子11は、絶縁チューブ15により互いに絶縁される。リード線12は、ステンレス合金製の導線を絶縁性の被覆材にて被覆したものであり、継手6の後端側開口に備えられる耐熱ゴム製の補助リング13に挿通される。そして、補助リング13は、継手6の上から丸加締め或いは多角加締めされることにより、両者13、6が気密性を保ちながら互いに固定される。これにより、サーミスタ素子2が、金属チューブ3、フランジ4及び継手6を金属包囲部材として形成される閉空間に収容されることになる。そして、サーミスタ素子2の出力は、シース部材8の金属芯線7からリード線12により、図示しない外部回路に取り出され、排気ガスの温度が検出される。
【0023】
ここで、本実施形態1の温度センサ1では、外部からリード線12の内側の空隙を介して大気が継手6の内部に入り込むと、その大気は、継手6、金属チューブ3及びフランジ4の内部が閉空間に形成される関係上、金属チューブ3内にまで入り込むことになる。したがって、温度センサ1では、外部(リード線12の内部)から金属チューブ3内までの通気が確保されることになり、サーミスタ素子2を収納する金属チューブ3が酸化した場合にも、同金属チューブ3内の酸素濃度の低下が抑えられ、サーミスタ素子2の特性変化を抑制することができる。
【0024】
なお、この温度センサ1は1000℃にも達する高温環境下で使用されるため、各々の構成部材は十分な耐熱性を有している必要がある。そのため、金属チューブ3、フランジ4及び金属芯線7は、Feを主成分とし、C、Si、Mn、P、S、Ni及びCrを含有する耐熱合金であるSUS310Sにより形成されている。また、継手6は、SUS304に形成されている。
【0025】
ついで、上述した本実施形態1の温度センサ1の製造方法について説明する。まず、ポンチとダイス型からなる絞り型を複数(例えば15台)準備する。ついで、平らなSUS310S鋼板を準備し、この鋼板を第1のダイス型の所定位置にセットした上で、第1のポンチを用いて絞り加工を加える。そして、第1の絞り絞り型により絞られた鋼板を、第2の絞り型によりさらに絞り加工を加える。これを第3の絞り型以降においても順に繰り返していき、最終的に肉厚が略一定の有底筒状の金属チューブ3を形成する。なお、SUS310S鋼板の深絞り加工を行うにあたって、各絞り型のポンチとダイスの形状を、絞り後の金属チューブ全体の肉厚が略一定となるように、予め調整しておく。そして、深絞り加工後の金属チューブ3に対して、固溶化熱処理を行い、その後急冷を行うことで内部応力を除去したものを得る。また、別途SUS310Sの金属体に対して冷間鍛造又は/及び切削加工を施し、内孔48と、先端側段部44と後端側段部43とを有する二段形状をなす鞘部42と、この鞘部42の先端側に位置し、径方向外側に向かって突出する突出部41とを有するフランジ4を形成する。
【0026】
そして、フランジ4の内孔48の先端側より金属チューブ3の後端側を挿入して、内孔48に対して金属チューブ3を圧入固定する。この両者の圧入後、フランジ4の鞘部42の後端側段部43と金属チューブ3を周方向にわたってレーザー溶接する。ついで、金属チューブ3内に所定量の未固化状態のセメント10を充填し、シース部材8の金属芯線7の先端部とサーミスタ素子2の電極とを接続した組立体を、サーミスタ素子2側から該金属チューブ3の内部に挿入する。その後、セメント10を固化させる。ついで、公知の手法により、加締め端子11を用いてシース部材8の金属芯線7の後端部とリード線12とを接続する。その後、筒状の継手6を、鞘部42の先端側段部44の径方向外側に圧入して、継手6と先端側段部44を周方向にわたってレーザー溶接する。そして、補助リング13やナット5等を適宜組み付ける。このようにして、温度センサ1が完成する。
【0027】
以上に説明したように、本実施形態1の温度センサ1では、底壁部35を含む金属チューブ3全体が、SUS310S鋼板の深絞り加工により形成されている。このため、従来のように底壁部を形成するにあたって溶接部を形成する必要はなく、底壁部35を含むサーミスタ素子2の径方向周囲を取り囲む部分はもとより、金属チューブ3の全長にわたって肉厚を略一定に形成することができる。したがって、本実施の形態の温度センサ1では、サーミスタ素子2近傍に位置する金属チューブ3の先端側31の受熱に偏りが生じ難く、センサ自身の応答性を従来に比して高めることができる。また、金属チューブ3の底壁部35に酸化しやすい溶接部を有しないため、耐久性、信頼性に優れた温度センサ1とすることができる。
【0028】
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2の温度センサ100について、図面を参照しつつ説明する。尚、本実施形態2の温度センサ100は、実施形態1の温度センサ1と比較して、金属チューブ3の形状が異なるものであり、その他の部分については略同様である。したがって、実施形態1と異なる部分を中心に説明し、同様な部分については、説明を省略または簡略化する。
【0029】
まず、温度センサ100の構造を示す部分破断断面図を図2に、図2に示す温度センサ100の要部である金属チューブの先端側131を拡大した断面図を図3に示す。上述した実施形態1の温度センサ1では、深絞り加工により形成される金属チューブ3の肉厚を、全体にわたって略一定に形成していた。これに対し、本実施形態2の温度センサ100では、底壁部135を含む金属チューブ130全体を、同様に金属板(具体的にはSUS310S鋼板)の深絞り加工により形成するが、底壁部135を含むサーミスタ素子2近傍の厚さがフランジ4に圧入固定される部分の厚さよりも薄くなるよう形成している。具体的には、フランジ4の内孔48に圧入固定される部分の厚さが0.3mm、サーミスタ素子2の径方向周囲を取り囲む部分から底壁部135にかけての厚さが0.2mmに形成されている。なお、金属チューブ130のうちで、圧入固定される部分とサーミスタ素子2の径方向周囲を取り囲む部分との間は、肉厚が連続的に薄くなるように形成されている。また、この金属チューブ130では、軸線方向における全長が60mmに形成されると共に、金属チューブ3のフランジ4に圧入固定される部分の外径が3.3mm、サーミスタ素子2の径方向周囲を取り囲む部分の外径が3.1mmに形成されている。
【0030】
本実施形態2の金属チューブ130においても、ポンチとダイス型からなる絞り型を複数(例えば15台)準備し、SUS310S鋼板に対して第1の絞り型、第2絞り型といった順に絞りを段階的に加えていくことで形成される。但し、本実施形態2では、この深絞り加工を行う際に、絞り後の金属チューブ130において底壁部135を含むサーミスタ素子2近傍の厚さがフランジ4に圧入固定される部分の厚さよりも薄くなるように、各絞り型のポンチとダイス型の形状を予め調整しておく。このようにして、深絞り加工により、上述した肉厚の分布を有する有底筒状の金属チューブ130を得ることができる。なお、本実施形態2においても、金属チューブ130の内部応力を除去するために、深絞り加工後の金属チューブ130に対し固溶化熱処理を行い、その後急冷を行っている。
【0031】
この実施形態2の温度センサ100では、金属チューブ130のフランジ4に圧入固定される部分の厚みを厚く形成することで、圧入時における金属チューブ130の変形を抑制することができる。その一方で、金属チューブ130の先端側131に位置するサーミスタ素子2近傍(底壁部135含む)の厚みについては、上記フランジ4に圧入固定される部分よりも薄く形成したので、センサ自身の応答性の向上を図ることができる。
【0032】
以上において、本発明を実施の形態に即して説明したが、本発明は上述した具体的な実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。例えば、実施形態1及び2において深絞り加工後の金属チューブ3、130に対して、狙いとする肉厚が変化しない範囲で適宜表面加工を施しても良い。また、実施形態1及び2の温度センサ1、100は、排気温センサのみならず、被測定流体として水や油等の液体が流れる流通路に取り付けられる温度センサにも適用可能である。
【0033】
(実験例)
本発明の効果を調べるために、以下の実験を行った。まず、上述したSUS310S鋼板の深絞り加工により形成された金属チューブ3、130を備える実施形態1及び2の温度センサ1、100を各5本ずつ準備すると共に、比較例として、底壁部を従来のようにカーリングした後に溶接により形成した金属チューブ(SUS310S製)を、実施形態1の温度センサ1の金属チューブ3と取り替えた温度センサを5本準備した。なお、実施形態1及び2の温度センサ1、100における金属チューブ3、130の肉厚は上述した通りである。また、比較例の温度センサにおける金属チューブの肉厚は、先端側に位置する溶接部の最大厚さを0.5mmとし、その他の部分を0.3mmとした。
【0034】
そして、各温度センサの応答性を評価した。なお、応答性の評価にあたっては、温度600℃で流速20m/secの気相中に、フランジよりも先端側に位置する金属チューブの部分(いわゆる感熱部)を室温から投入したときに、センサ検知温度(センサ出力電圧を温度換算した値)が室温(25℃)から飽和温度(600℃)の63%変化温度に到達するまでの時間を計測することで評価した。その結果を表1に示す。
【0035】
【表1】

Figure 0003826099
【0036】
表1の結果より、SUS310S鋼板の深絞り加工により形成された金属チューブ3、130を備える実施形態1及び2の温度センサ1、100では、応答時間の平均が比較例よりも短く、応答性に優れることが分かる。また、応答性のばらつきについても、実施形態1及び2の温度センサ1、100では3σで0.40以下であり、比較例の温度センサにおける0.93に比較して小さいことが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】底壁部を含む金属チューブ全体を金属板の深絞り加工により形成してなる温度センサの一実施例を示す部分破断断面図である。
【図2】底壁部を含む金属チューブ全体を金属板の深絞り加工により形成してなる温度センサの別実施例を示す部分破断断面図である。
【図3】図2に示す温度センサの要部である金属チューブの先端側を拡大した断面図である。
【符号の説明】
1、100・・・温度センサ、2・・・サーミスタ素子(感温素子)、3、130・・・金属チューブ、35、135・・・底壁部、4・・・フランジ、48・・・内孔、5・・・ナット、6・・・継手、7・・・金属芯線、8・・・シース部材、10・・・セメント、12・・・リード線[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a temperature sensor including a thermistor made of a semiconductor such as a metal oxide, a metal resistor, or the like as a temperature sensitive element. More particularly, the present invention relates to a temperature sensor for detecting the temperature of a fluid to be measured by disposing an element in a flow passage through which a fluid to be measured (for example, exhaust gas) flows, such as in a catalytic converter or an exhaust pipe of an automobile exhaust gas purification device. .
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a temperature sensor that is attached to an exhaust pipe (flow pipe) and detects the temperature of exhaust gas (measuring fluid) flowing through the exhaust gas passage (flow passage) by a thermistor element that is a temperature sensing element, a so-called exhaust temperature sensor It has been known. As this type of temperature sensor, a temperature sensor having a structure in which a metal tube containing a thermistor element is fixed to a flange is known (for example, see Patent Document 1).
[0003]
[Patent Document 1]
JP 2000-266609 A (FIG. 1)
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In a temperature sensor having such a metal tube, a metal tube having a bottom wall part formed by closing a hole remaining in the center part by welding after curling the tip part of the metal pipe is usually used. However, if the bottom wall portion of the metal tube is closed by welding as described above, the welded portion itself becomes thicker than the thickness of the other metal tube (tube wall). On the other hand, a normal temperature sensor employs a structure in which the thermistor element is disposed close to the bottom wall side of the metal tube in order to accurately detect the exhaust gas temperature in the exhaust pipe. Therefore, in the temperature sensor including the metal tube described above, the thickness of the welded portion (bottom wall portion) located in the vicinity of the thermistor element is thicker than the thickness of the other portions, so that it is located in the vicinity of the thermistor element. The heat reception on the metal tube tip side tends to be biased, and the responsiveness of the sensor itself is lowered, leading to a decrease in temperature measurement accuracy.
[0005]
Further, when the welded portion is present on the bottom wall portion of the metal tube, when the temperature sensor itself is mounted on the exhaust pipe, the welded portion is in a high temperature (about 200 to 1000 ° C.) environment such as in the exhaust gas flow passage. Because it is directly exposed to the bottom, it may oxidize with prolonged use. When the outer surface of the welded part as well as the inner surface is oxidized, the oxygen concentration in the metal tube is remarkably lowered, and the temperature of the temperature sensing element is reduced. It leads to.
[0006]
The present invention solves the above-mentioned conventional problems, has excellent responsiveness of the sensor itself, and suppresses changes in characteristics of the temperature sensing element due to a decrease in oxygen concentration inside the metal tube in which the temperature sensing element is housed. The object is to provide a possible temperature sensor.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The solution is accommodated in a flange having an inner hole, a bottomed cylindrical metal tube having a bottom wall portion on the distal end side and press-fitted and fixed in the inner hole of the flange, and inside the distal end side of the metal tube. A temperature sensor having a temperature-sensitive element whose electrical characteristics change according to temperature, and the entire metal tube including the bottom wall portion is formed by deep drawing of a metal plate and is subjected to a solution heat treatment. In the metal tube, the thickness of the vicinity of the temperature sensing element including the bottom wall is thinner than the thickness of the portion press-fitted and fixed to the flange .
[0008]
What should be noted in the temperature sensor of the present invention is that the entire metal tube for housing the temperature sensitive element is formed by deep drawing of a metal plate.
[0009]
Thus, in the temperature sensor of the present invention in which the entire metal tube including the bottom wall portion is formed by deep drawing, there is no weld on the bottom wall portion. Therefore, the thickness of the metal tube in the vicinity of the temperature sensing element including the bottom wall portion is formed to be substantially constant without distortion as in the conventional case. Therefore, in the temperature sensor of the present invention, it is difficult for the heat reception on the tip side of the metal tube located near the temperature sensing element to be biased, and the responsiveness of the sensor itself can be improved as compared with the conventional one.
[0010]
Further, in the temperature sensor of the present invention, there is no welded portion for closing the metal tube on the tip side of the metal tube, so when the temperature sensor itself is attached to the flow pipe through which the fluid to be measured flows, There is no risk of oxidation occurring and occurring at the weld and causing changes in the characteristics of the temperature sensitive element. Therefore, the temperature sensor of the present invention can be suitably used as a temperature sensor that detects the temperature of a high-temperature atmosphere inside a catalytic converter of an automobile or an exhaust pipe.
[0011]
The metal plate used for deep drawing is not particularly limited as long as it has sufficient strength, heat resistance, and the like, and a rolled steel plate and a strip steel generally used for press forming can be used. Moreover, as a material of the metal plate used for deep drawing, it is preferable to use a stainless steel plate or an Inconel steel plate from the viewpoint of heat resistance, corrosion resistance and the like.
[0013]
Furthermore, in the temperature sensor of the present invention, the metal tube for housing the temperature sensitive element and the flange are fixed by press fitting. By the way, when the metal tube is press-fitted into the inner hole of the flange, it is preferable to increase the thickness of the metal tube so that the tube itself is not deformed by frictional resistance with the flange during press-fitting. However, increasing the thickness of the entire metal tube also increases the thickness of the metal tube tip located in the vicinity of the thermistor element, which is not preferable from the standpoint of improving the response of the sensor itself. .
[0014]
Therefore, in the temperature sensor of the present invention, the thickness in the vicinity of the temperature sensing element including the bottom wall portion in the metal tube is formed thinner than the thickness of the portion press-fitted and fixed to the flange. In the present invention, the thickness of the entire metal tube can be formed as described above by deep drawing of the metal plate. Normally, deep drawing of a metal plate is performed by preparing multiple drawing molds consisting of punches and dies, and adding the drawing in stages using each drawing mold. By adjusting the shape of the die (the shape of the part that sandwiches the metal plate with the punch) or the shape of the punch (the shape of the part that sandwiches the metal plate with the die) during the process The metal tube can be adjusted to the above-described thickness.
[0015]
In this way, by forming the thickness of the portion of the metal tube that is press-fitted and fixed to the flange, the deformation of the metal tube at the time of press-fitting is suppressed, and further, the feeling including the bottom wall portion located on the distal end side. The responsiveness of the sensor itself can be improved by forming the thickness in the vicinity of the temperature element thinner than the portion that is press-fitted and fixed to the flange. “The vicinity of the temperature sensing element including the bottom wall of the metal tube” refers to a portion of the metal tube that includes at least the bottom wall and surrounds the periphery of the temperature sensing element in the radial direction. Further, in the form in which the thickness in the vicinity of the temperature sensing element including the bottom wall portion of the metal tube is formed to be thinner than the thickness of the portion press-fitted and fixed to the flange, the bottom wall extends from the portion that is press-fitted and fixed. A form in which the thickness continuously changes toward the part is also included.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
(Embodiment 1)
The temperature sensor 1 which is Embodiment 1 of this invention is demonstrated referring drawings. FIG. 1 is a partially broken sectional view showing the structure of a temperature sensor 1 of the present invention. This temperature sensor 1 uses a thermistor element 2 as a temperature-sensitive element. By mounting the sensor 1 on an exhaust pipe of an automobile, the thermistor element 2 is disposed in an exhaust pipe through which exhaust gas flows, and the exhaust gas is exhausted. It is used for gas temperature detection.
[0017]
The entire metal tube 3 including the bottom wall portion 35 is formed in a form extending in the axial direction by deep drawing of a stainless steel plate (specifically, a SUS310S steel plate), and the thermistor element 2 is accommodated inside the distal end side 31. Is done. The cement tube 10 is filled inside the metal tube 3 and around the thermistor element 2, thereby preventing the thermistor element 2 from swinging due to vibration during use. The rear end side 32 of the metal tube 3 is open, and the rear end side 32 is press-fitted and fixed to the flange 4. In addition, as described above, the entire metal tube 3 of the first embodiment is formed by deep drawing, the thickness is formed to 0.3 mm over the entire length, and the total length in the axial direction is 60 mm. Is formed. Moreover, the outer diameter of the part press-fitted and fixed to the flange 4 of the metal tube 3 and the outer diameter of the part surrounding the periphery in the radial direction of the thermistor element 2 are formed to 3.3 mm.
[0018]
The flange 4 is made of a stainless alloy, and has a sheath portion 42 extending in the axial direction, a projecting portion 41 located on the distal end side of the sheath portion 42 and projecting radially outward, and penetrated in the axial direction. And an inner hole 48. The protruding portion 41 has a seat surface 45 having a tapered shape corresponding to the tapered portion of the exhaust pipe mounting portion (not shown) on the distal end side, and the seat surface 45 abuts on the tapered portion of the mounting portion. Thus, the exhaust gas is prevented from leaking outside the exhaust pipe. The sheath portion 42 is formed in a ring shape, and has a two-stage shape including a front end side step portion 44 located on the front end side and a rear end side step portion 43 having an outer diameter smaller than that of the front end side step portion 44. ing.
[0019]
The metal tube 3 is inserted from its rear end side 32 from the front end side of the inner hole 48 of the flange 4 and is press-fitted and fixed in the inner hole 48. And the part which the outer peripheral surface of the metal tube 3 and the inner peripheral surface of the rear-end side step part 43 of the sheath part 42 overlap is laser-welded over the circumferential direction. By performing this laser welding, as shown in FIG. 1, a welded portion L <b> 1 straddling the rear end side stepped portion 43 of the sheath portion 42 and the metal tube 3 is formed, and the metal tube 3 is strong against the flange 4. Fixed to.
[0020]
A nut 5 having a hexagonal nut portion 51 and a screw portion 52 is rotatably fitted around the flange 4. In the temperature sensor 1, the seat surface 45 of the projecting portion 41 of the flange 4 is brought into contact with the mounting portion of the exhaust pipe, and is fixed by the nut 5. In addition, a tubular joint 6 is joined in an airtight state on the radially outer side of the front end side step portion 44 of the sheath portion 42 in the flange 4. Specifically, the joint 6 is press-fitted into the distal end side step portion 44 of the sheath portion 42 such that the inner peripheral surface of the joint 6 overlaps the outer peripheral surface of the distal end side step portion 44 of the sheath portion 42. The front end side step portion 44 is laser-welded over the circumferential direction. By performing this laser welding, as shown in FIG. 1, a welded portion L <b> 2 straddling the distal end side stepped portion 44 of the sheath portion 42 and the joint 6 is formed.
[0021]
A sheath member 8 that includes a pair of metal core wires 7 is disposed inside the metal tube 3, the flange 4, and the joint 6. The thermistor element 2 is connected via a Pt / Rh alloy wire 9 to a metal core wire 7 protruding from the distal end side of the sheath member 8 inside the metal tube 3. This alloy wire 9 is fired simultaneously with the thermistor element 2. The alloy wire 9 and the metal core wire 7 are resistance-welded to each other. Although not shown in detail, the sheath member 8 insulates between a metal outer tube made of SUS310S, a pair of conductive metal core wires 7 made of SUS310S, and the like, and between the outer tube and each metal core wire 7. And an insulating powder for holding the metal core wire 7.
[0022]
A lead wire 12 for connecting a pair of external circuits (e.g., an ECU of a vehicle) is connected to a metal core wire 7 protruding to the rear end side of the sheath member 8 inside the joint 6 via a crimping terminal 11. The pair of metal core wires 7 and the pair of crimp terminals 11 are insulated from each other by an insulating tube 15. The lead wire 12 is formed by coating a stainless alloy conductive wire with an insulating covering material, and is inserted into an auxiliary ring 13 made of heat-resistant rubber provided in the rear end side opening of the joint 6. And the auxiliary | assistant ring 13 is fixed mutually while maintaining both airtightness by carrying out the round crimping or the polygonal crimping from the top of the coupling 6. FIG. Thereby, the thermistor element 2 is accommodated in the closed space formed by using the metal tube 3, the flange 4 and the joint 6 as a metal surrounding member. The output of the thermistor element 2 is taken out from the metal core wire 7 of the sheath member 8 to the external circuit (not shown) through the lead wire 12, and the temperature of the exhaust gas is detected.
[0023]
Here, in the temperature sensor 1 of the first embodiment, when the atmosphere enters the inside of the joint 6 from the outside through the gap inside the lead wire 12, the atmosphere is inside the joint 6, the metal tube 3, and the flange 4. Is formed in the closed space, so that the metal tube 3 enters. Therefore, in the temperature sensor 1, ventilation from the outside (inside the lead wire 12) to the inside of the metal tube 3 is ensured, and even when the metal tube 3 containing the thermistor element 2 is oxidized, the metal tube 3 is suppressed, and the characteristic change of the thermistor element 2 can be suppressed.
[0024]
Since the temperature sensor 1 is used in a high temperature environment as high as 1000 ° C., each component member needs to have sufficient heat resistance. Therefore, the metal tube 3, the flange 4 and the metal core wire 7 are formed of SUS310S which is a heat-resistant alloy containing Fe as a main component and containing C, Si, Mn, P, S, Ni and Cr. The joint 6 is formed on SUS304.
[0025]
Next, a method for manufacturing the temperature sensor 1 of the first embodiment described above will be described. First, a plurality of (for example, 15) drawing dies including a punch and a die are prepared. Next, a flat SUS310S steel plate is prepared, and the steel plate is set at a predetermined position of the first die mold, and then drawn using a first punch. The steel sheet drawn by the first drawing die is further drawn by the second drawing die. This is repeated in order even after the third drawing die, and finally a bottomed cylindrical metal tube 3 having a substantially constant thickness is formed. In addition, when performing deep drawing of a SUS310S steel plate, the shapes of the punches and dies of each drawing die are adjusted in advance so that the thickness of the entire metal tube after drawing is substantially constant. And the metal tube 3 after deep drawing is subjected to solution heat treatment, and then subjected to rapid cooling to obtain a material from which internal stress has been removed. Further, a cold forging or / and cutting process is separately performed on a metal body of SUS310S, and a sheath part 42 having a two-stage shape including an inner hole 48, a front end side step part 44, and a rear end side step part 43, The flange 4 having a projecting portion 41 located on the distal end side of the sheath portion 42 and projecting radially outward is formed.
[0026]
Then, the rear end side of the metal tube 3 is inserted from the front end side of the inner hole 48 of the flange 4, and the metal tube 3 is press-fitted and fixed to the inner hole 48. After the press-fitting of both, the rear end side step portion 43 of the sheath portion 42 of the flange 4 and the metal tube 3 are laser-welded over the circumferential direction. Next, an assembly in which a predetermined amount of unsolidified cement 10 is filled in the metal tube 3 and the tip of the metal core wire 7 of the sheath member 8 and the electrode of the thermistor element 2 are connected to each other from the thermistor element 2 side. Insert into the inside of the metal tube 3. Thereafter, the cement 10 is solidified. Next, the rear end portion of the metal core wire 7 of the sheath member 8 and the lead wire 12 are connected using a crimping terminal 11 by a known method. Thereafter, the tubular joint 6 is press-fitted radially outward of the distal end side step portion 44 of the sheath portion 42, and the joint 6 and the distal end side step portion 44 are laser welded in the circumferential direction. Then, the auxiliary ring 13 and the nut 5 are assembled as appropriate. In this way, the temperature sensor 1 is completed.
[0027]
As described above, in the temperature sensor 1 of the first embodiment, the entire metal tube 3 including the bottom wall portion 35 is formed by deep drawing of a SUS310S steel plate. For this reason, it is not necessary to form a welded portion when forming the bottom wall portion as in the prior art, and the thickness of the metal tube 3 is increased not only in the portion surrounding the periphery of the thermistor element 2 including the bottom wall portion 35 in the radial direction. Can be formed substantially constant. Therefore, in the temperature sensor 1 of the present embodiment, the heat reception on the distal end side 31 of the metal tube 3 located in the vicinity of the thermistor element 2 is less likely to be biased, and the responsiveness of the sensor itself can be improved as compared with the conventional one. Further, since the bottom wall portion 35 of the metal tube 3 does not have a welded portion that easily oxidizes, the temperature sensor 1 having excellent durability and reliability can be obtained.
[0028]
(Embodiment 2)
Next, the temperature sensor 100 of Embodiment 2 of this invention is demonstrated, referring drawings. In addition, the temperature sensor 100 of this Embodiment 2 differs in the shape of the metal tube 3 compared with the temperature sensor 1 of Embodiment 1, and it is substantially the same about another part. Therefore, the description will be centered on parts different from the first embodiment, and description of similar parts will be omitted or simplified.
[0029]
First, FIG. 2 is a partially broken cross-sectional view showing the structure of the temperature sensor 100, and FIG. 3 is an enlarged cross-sectional view of the distal end 131 of the metal tube, which is the main part of the temperature sensor 100 shown in FIG. In the temperature sensor 1 of the first embodiment described above, the thickness of the metal tube 3 formed by deep drawing is formed substantially constant throughout. In contrast, in the temperature sensor 100 of the second embodiment, the entire metal tube 130 including the bottom wall portion 135 is similarly formed by deep drawing of a metal plate (specifically, a SUS310S steel plate). The thickness in the vicinity of the thermistor element 2 including 135 is formed to be thinner than the thickness of the portion press-fitted and fixed to the flange 4. Specifically, the thickness of the portion press-fitted and fixed to the inner hole 48 of the flange 4 is 0.3 mm, and the thickness from the portion surrounding the periphery of the thermistor element 2 in the radial direction to the bottom wall portion 135 is 0.2 mm. Has been. In the metal tube 130, a portion between the portion to be press-fitted and the portion surrounding the periphery of the thermistor element 2 in the radial direction is formed so as to be continuously thin. Further, in this metal tube 130, the entire length in the axial direction is formed to be 60 mm, the outer diameter of the portion that is press-fitted and fixed to the flange 4 of the metal tube 3 is 3.3 mm, and the portion that surrounds the periphery of the thermistor element 2 in the radial direction Is formed with an outer diameter of 3.1 mm.
[0030]
Also in the metal tube 130 according to the second embodiment, a plurality of (for example, 15) drawing dies composed of punches and dies are prepared, and the drawing is stepped in the order of the first drawing die and the second drawing die for the SUS310S steel plate. It is formed by adding to. However, in the second embodiment, when this deep drawing is performed, the thickness of the metal tube 130 after the drawing in the vicinity of the thermistor element 2 including the bottom wall portion 135 is larger than the thickness of the portion press-fitted and fixed to the flange 4. The shape of each punch and die is adjusted in advance so as to be thin. Thus, the bottomed cylindrical metal tube 130 having the above-described wall thickness distribution can be obtained by deep drawing. In the second embodiment as well, in order to remove the internal stress of the metal tube 130, a solution heat treatment is performed on the metal tube 130 after deep drawing, and then rapid cooling is performed.
[0031]
In the temperature sensor 100 of the second embodiment, deformation of the metal tube 130 at the time of press-fitting can be suppressed by forming a thick portion of the metal tube 130 that is press-fitted and fixed to the flange 4. On the other hand, the thickness of the thermistor element 2 (including the bottom wall portion 135) located on the distal end side 131 of the metal tube 130 is thinner than the portion press-fitted and fixed to the flange 4, so that the response of the sensor itself It is possible to improve the performance.
[0032]
In the above, the present invention has been described with reference to the embodiments. However, the present invention is not limited to the specific embodiments described above, and can be applied with appropriate modifications without departing from the scope of the present invention. Needless to say. For example, in Embodiments 1 and 2, the metal tubes 3 and 130 after deep drawing may be appropriately subjected to surface processing within a range where the target thickness does not change. Further, the temperature sensors 1 and 100 of the first and second embodiments are applicable not only to the exhaust temperature sensor but also to a temperature sensor attached to a flow path through which a liquid such as water or oil flows as a fluid to be measured.
[0033]
(Experimental example)
In order to examine the effect of the present invention, the following experiment was conducted. First, five temperature sensors 1 and 100 of Embodiments 1 and 2 each including the metal tubes 3 and 130 formed by deep drawing of the SUS310S steel plate described above are prepared, and a bottom wall portion is conventionally used as a comparative example. Five temperature sensors were prepared by replacing the metal tube (manufactured by SUS310S) formed by welding after curling as described above with the metal tube 3 of the temperature sensor 1 of the first embodiment. In addition, the thickness of the metal tubes 3 and 130 in the temperature sensors 1 and 100 of the first and second embodiments is as described above. Moreover, the thickness of the metal tube in the temperature sensor of the comparative example was set to 0.5 mm for the maximum thickness of the welded portion located on the distal end side and 0.3 mm for the other portions.
[0034]
And the responsiveness of each temperature sensor was evaluated. In evaluating responsiveness, sensor detection is performed when a metal tube portion (so-called heat sensitive portion) located on the tip side of the flange is introduced from room temperature into a gas phase at a temperature of 600 ° C. and a flow rate of 20 m / sec. The temperature (value obtained by converting the sensor output voltage into a temperature) was evaluated by measuring the time required to reach the 63% change temperature from the room temperature (25 ° C.) to the saturation temperature (600 ° C.). The results are shown in Table 1.
[0035]
[Table 1]
Figure 0003826099
[0036]
From the results of Table 1, in the temperature sensors 1 and 100 of Embodiments 1 and 2 including the metal tubes 3 and 130 formed by deep drawing of a SUS310S steel plate, the average response time is shorter than that of the comparative example, and the response is improved. It turns out that it is excellent. In addition, it can be seen that the variation in responsiveness is 3σ in the temperature sensors 1 and 100 of Embodiments 1 and 2 is 0.40 or less, and is smaller than 0.93 in the temperature sensor of the comparative example.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partially broken cross-sectional view showing an embodiment of a temperature sensor formed by deep drawing a metal plate on the entire metal tube including a bottom wall portion.
FIG. 2 is a partially broken cross-sectional view showing another embodiment of a temperature sensor formed by deep drawing a metal plate on the entire metal tube including the bottom wall portion.
3 is an enlarged cross-sectional view of the distal end side of a metal tube, which is a main part of the temperature sensor shown in FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1,100 ... Temperature sensor, 2 ... Thermistor element (temperature sensing element) 3, 130 ... Metal tube, 35, 135 ... Bottom wall part, 4 ... Flange, 48 ... Inner hole, 5 ... nut, 6 ... joint, 7 ... metal core wire, 8 ... sheath member, 10 ... cement, 12 ... lead wire

Claims (1)

内孔を有するフランジと、前記フランジの前記内孔内に圧入固定されるとともに、先端側に底壁部を有する有底筒状の金属チューブと、前記金属チューブの先端側内部に収納され、温度によって電気的特性が変化する感温素子とを備える温度センサであって、
前記底壁部を含む前記金属チューブ全体が金属板の深絞り加工により形成されていると共に、固溶化熱処理がなされており、前記金属チューブのうちで、前記底壁部を含む前記感温素子近傍の厚さが、前記フランジに圧入固定されている部分の厚さよりも薄く形成されていることを特徴とする温度センサ。
A flange having an inner hole, a press-fitted and fixed in the inner hole of the flange, and a bottomed cylindrical metal tube having a bottom wall portion on the tip side, and housed in the tip side inside the metal tube, A temperature sensor having a temperature-sensitive element whose electrical characteristics change according to
The entire metal tube including the bottom wall portion is formed by deep drawing of a metal plate and is subjected to a solution heat treatment, and among the metal tubes, in the vicinity of the temperature sensitive element including the bottom wall portion Is formed thinner than the thickness of the portion press-fitted and fixed to the flange .
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