JP3825579B2 - 溶融スラグ流の画像認識方法 - Google Patents
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【発明の技術分野】
本発明は、溶融スラグ(溶融物)の画像認識方法に関し、特に、溶融炉装置等において生成される溶融スラグの流出速度、流出幅等を画像処理手法を用いて認識する方法に関し、それにより、その溶融スラグの組成、粘性等の性状を評価するとともに溶融炉装置等の状況を把握することができるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】
今日、世界的規模で環境問題と社会生活との連関及び調和についての認識が高まっており、ゼロエミッション社会、すなわち排出量をできるだけ少なくすることにより環境に優しい社会を目指すために、より一層の努力が図られるようになってきている。
溶融炉装置は、このような社会情勢において実用化が進められている固形物処理装置の一つであり、下水汚泥及び焼却灰等の被溶融物を無害化処理するだけでなく、有効利用可能なスラグを生産することができる点で注目されている。溶融炉装置では、被溶融物が下水汚泥である場合には、下水処理プロセス、及び汚泥濃縮・脱水プロセスの運転条件の他、季節的な要因にも左右されて生じる汚泥性状の変動を考慮して、溶融スラグを安定して生成することが要求される。一方、被溶融物が焼却灰である場合には、被焼却物に依存して生じる焼却灰の組成変動を考慮して、溶融スラグを安定して生成することが要求される。
溶融炉装置においては、上記したようにスラグの安定生成が要求されるため、被溶融物の供給並びに溶融に必要な燃料及び空気の供給を燃焼状態等に応じて制御するための自動制御手段が具備されおり、オペレータにより自動制御手段に設定される燃焼条件(操業条件)を適宜変更して、炉内のスラグの滞留及び固着を防止し、かつ安定したスラグの流れを確保できるようにしている。
【0003】
ところで、溶融炉が耐火物で覆われていて炉内の全ての部位を直接監視することが不可能であるため、一般には、分離されたスラグの流出状況をテレビカメラを用いてモニタ画面に表示し、オペレータがそれを監視して炉内の状況を判断している。すなわち、溶融炉の下部にテレビカメラを設置し、流出するスラグを捕らえてモニタ画面に表示し、オペレータがモニタ画面上の画像を目視して、スラグ流出位置とその変化、流出速度とその変化、スラグ幅とその変化、及び塊の有無等を監視している。そして、オペレータは、過去の経験に基づき、監視した流出状況を一つの判定要因としてその時点の燃焼条件の適否を判定し、必要に応じて燃焼条件を変更し、それにより、炉内のスラグの滞留及び固着を防止できるようにしている。
しかしながら、モニタ画面を監視しての炉内状況の判断及び燃焼条件の変更は、オペレータに相当の熟練を要求し、また、オペレータの判断結果が定量化しにくいためにオペレータ相互間での経験の伝承が困難であること等から、溶融炉装置の運転に有用な情報であっても、それを効果的に反映させることが困難である。さらに、オペレータがモニタ画面を常時監視しなければならないため、オペレータの負担が極めて大きくなっている。
【0004】
上記した問題点を解消するため、スラグの画像情報を処理して自動制御に応用しようとする試みがなされるようになった。例えば、前田知幸氏等による「画像データに基づく旋回溶融炉の燃焼状態評価手法」(第37回自動制御連合講演会論文集、P.287−288)及び「画像処理に基づく旋回溶融炉のインテリジェント制御技術」(学会誌「EICA」第2巻第3号(1998)、P.35−37)には、スラグの流量を観察し、それに応じてバーナの油量をフィードバック制御する手法が提案されている。
しかしながら、この手法においては、スラグ流量を定量的に把握しているものではなく、仮設定した安定溶融状態からの偏差に基づいて算出した画像評価値をスラグ流量の観測値としている。よって、仮定した安定溶融状態が真に安定の状態であるのか、すなわち、被溶融物とスラグの質量バランスがとれている状態であるのかが掴めないため、僅かな性状変化に伴う流量変化には追従可能であるものの、大幅な性状変化に伴う流量変化には追従することが不可能である。したがって、被溶融物の組成に大幅な変動が生じた場合、安定溶融状態を把握して画像評価値の設定条件を探し出すためには試行錯誤的な運転を繰り返さなければならない、という問題がある。
【0005】
また、溶融物排出口の閉塞状況を監視し、その状況に応じて溶融炉の燃焼条件を変更して安定化しようとする試みも行われている。例えば、石川理氏等による「溶融炉スラグ排出口の監視制御について」(学会誌「EICA」第3巻第2号(1998)、P.1−6)には、このような手法が提案されている。
しかしながら、この手法においては、スラグ排出口の閉塞状況を監視して炉内圧力を適宜変更するものであるが、溶融スラグの時間的変動を考慮したものではないため、閉塞状況が確認されてからの調節では遅れが生じてしまい、結局、安定してスラグを提供することが困難である。
【0006】
本発明は、このような従来例の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、溶融炉装置等から流出する溶融スラグの流出特性、例えば、流出速度、位置、幅、体積速度、質量速度及びこれらの変化を定量的に認識することができるようにした画像認識方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明の溶融スラグの流動特性を認識する画像認識方法においては、
(a)溶融スラグ流を撮影して、複数の画像フレームの輝度データを得て記憶するステップと、
(b)記憶された輝度データの内で時間的に連続する幾つかのフレームの輝度データを選択して平均輝度データを算出するステップであって、平均輝度データの各ピクセルの輝度が、選択されたフレームの対応するピクセルの輝度平均となるように算出する、ステップと、
(c)平均輝度データと現在フレームの輝度データとの差である輝度差データを得るステップと、
(d)輝度差データの内、高輝度ピクセルが強調されるように補正するステップと、
(e)補正された輝度差データをピクセル毎に2値化して2値化データを得るステップと、
(f)2値化データの高輝度ピクセル群を特定し、その重心を検出するステップと、
(g)高輝度ピクセル群の重心の垂直方向の移動距離とその移動時間とから、溶融スラグ流の流動速度を演算するステップと
からなり、画像情報の処理により、溶融スラグ流の流速を演算することができることを特徴としている。
【0008】
本発明の画像認識方法においては、上記ステップ(a)〜(g)に加えて、
(h)ステップ(b)又は(e)で得られた平均輝度データ又は2値化データの水平方向の輝度分布に基づいて、溶融スラグ流の幅及び流出位置を検出するステップと、
(i)ステップ(h)で得られた溶融スラグ流の幅に基づいて、該溶融スラグ流の断面積を演算するステップと、
(j)ステップ(g)で得られた溶融スラグ流の流動速度及びステップ(i)で得られた溶融スラグ流の断面積に基づいて、溶融スラグ流の体積速度を演算するステップと、
(k)ステップ(j)で得られた溶融スラグ流の体積速度及びその密度に基づいて、溶融スラグ流の質量速度を演算するステップと、
(l)ステップ(k)で得られた溶融スラグ流の質量速度及びその連続流動時間に基づいて、該時間内の溶融スラグの流出量推定値を演算するステップと
を含ませることにより、溶融スラグ流の幅、流出位置、体積速度、質量速度、及び、流出量推定値を演算することができる。
なお、溶融炉装置等から得られるスラグ流の特性を演算認識するためには、スラグ流出口におけるスラグ流を撮影することが好ましいので、このような場合は、「流動」とは「流出」と同義である。
【0009】
【発明の実施の態様】
図1は、溶融炉装置に本発明の溶融スラグの画像認識方法を適用した場合の画像認識システムの模式図を示しており、図において、1は溶融炉装置、2はCCDカメラ等からなる工業用カメラ(ITVカメラ)、3は画像処理装置、4はCRTディスプレイ等からなるモニタである。溶融炉装置1は、一次燃焼室11、二次燃焼室12、排ガス排出部13、スラグ分離室14、スラグ排出部15、一次及び二次バーナ161、162を備えている。カメラ2は、スラグ排出部15に設けられた窓を介してスラグ排出部の内部を撮影できるよう配置されているが、図1に示した断面に対して垂直の方向から見た映像を得ることができるよう配置されている。
被溶融物である焼却灰等の粉体は、一次燃焼室11に旋回噴入され高温で熱せられて、旋回しながら溶融される。そして、溶融物は溶融スラグとしてスラグ排出部15より排出される。スラグ排出部15から流出するスラグ流は、カメラ2により撮像され、その画像がモニタ4上に表示されるか、又は画像処理装置3により処理された後にモニタ4上に表示される。
【0010】
次に、図2〜図6を参照して、図1に示した溶融炉装置の動作を説明する。
図2は、溶融スラグの流速を演算するため処理フローを示しており、ステップS1において、スラグ排出部15中を流れ落ちるスラグ流の映像をカメラ2により撮影することによって表示動作が開始されると、ステップS2において、スラグ流の原画映像が、図3に示されるように、モニタ4上に表示される。
【0011】
図3において、SLGはスラグ排出部15中のスラグ流の映像を表しており、Fはスラグ排出部15に設けられた撮影用の窓枠の映像を表している。また、X−Yで表されている直線は、投入された被溶融物の性状等に基づいてオペレータにより予め設定された水平スケールであり、該スケールの中心点は、スラグの理想的な流出位置(水平位置)を示すものである。スケールX−Yは、例えばスラグの粘性が高いと想定される場合にモニタ・スクリーンの右方向に、粘性が低いと想定される場合に左方向に初期設定される。したがって、溶融炉装置1が動作中に、スラグ流の映像SLGが図2に示した位置から例えばY方向(右方向)に移動した場合は、スラグの粘性が理想的な状態に比べて高くなったことを表し、オペレータがこの変位量を目視することにより、燃焼条件を調整する必要が生じたか否かが分かる。
1水平ライン上のステップS1で得られた画像データの輝度分布は、水平座標X−Yの部分を切り取って表示すると、例えば図4に示すように表される。
【0012】
スラグ流の画像がモニタ4に表示されるとともに、カメラ2からの画像信号が画像処理装置3に入力され、ステップS3において、複数フレーム分の画像信号の輝度データが画像処理装置3中のメモリに順次格納される。輝度データの取得速度は、例えば、30フレーム/秒程度である。該メモリは、複数フレーム(最低3フレーム)分の輝度データを格納可能な記憶容量を備えており、輝度データの取得タイミング毎に、最古に記憶されたフレームの輝度データが消去されて、新規なフレームの輝度データが記憶される。そして、ステップS4に進み、画像処理装置3は、メモリに記憶された複数フレームの輝度データの内、連続する幾つかのフレーム(例えば、3フレーム)の輝度データを用い、これら複数のフレームにおける対応するピクセルの輝度の平均を演算して平均輝度データを得、これをメモリに記憶する。
平均輝度データを、例えばフレーム1〜3の輝度データに基づいて演算する場合、フレーム1〜3の各ピクセル位置(i,j)の輝度をD1(i,j)〜D3(i,j)で表すと、各ピクセル(i,j)の平均輝度Dav(i,j)は、例えば、
Dav(i,j)=(D1(i,j)−D3(i,j))/D2(i,j)+D3(i,j)
を演算することにより求めることができる。その他、単純な加重平均又は相乗平均としても演算することができる。
なお、スラグの幅は水平スケールX−Yの範囲に通常含まれると考えられるので、平均輝度データの水平横軸は、座標X−Yの範囲に限定しても良い。この場合、平均輝度データを得るための演算量が低減される。
【0013】
次に、ステップS5において、現在フレームの輝度データから平均輝度データを減算して輝度差データを得、そしてステップS6において、輝度差データ中の高輝度ピクセルの輝度がより強調されるように、輝度差データを補正する。この補正は、輝度差データ中の各ピクセル(i,j)の輝度をD(i,j)とし、補正後のデータの輝度をD’(i,j)とすると、例えば、以下の式を演算することによって実行される。
D’(i,j)=a・logbD(i,j)+c
ただし、a、b、cは定数であり、例えば、a=b=0.2、c=1に設定される。上記の式に限定されるものではないこと、さらには上記の式を採用したとしても、上記の係数値に限定されるものではないことは、言うまでもない。
なお、輝度差データは、現在フレームの輝度データと平均輝度データとの差であることから全体的に値が小さくなっており、したがって、輝度差データにおける低輝度ピクセルと高輝度ピクセルとの差を強調するために、このような補正を行うことが有効である。
【0014】
ステップS6からステップS7に進み、補正済の輝度差データを所定のスレショルド値と比較して2値化を行って2値化データを形成する。そしてステップS8において、スレショルド値以上である高輝度ピクセルの内、近接していて群として考えられるものをグループ化して高輝度粒子群として特定し、ステップS9において高輝度粒子群をCRTディスプレイすなわちモニタ4上に表示する。特定された1つの高輝度粒子群は、当然ながら時間経過とともに下方に落下していくが、その様子は、モニタ4への入力を切り換えることにより、例えば、図5の(A)〜(C)に示されるようにモニタ4上で目視できる。なお、図3に示した画像と図5に示した画像とを、モニタ4上の画面の左右等に分割表示してもよく、また、切換表示してもよい。さらには、モニタを2つ設けて、それぞれの画像を個別表示してもい。
【0015】
それと共に、ステップS10において、高輝度粒子群の重心を算出し、ステップS11において、該重心位置の移動距離L及びその移動に要した時間Tに基づき、高輝度粒子群の流出速度Vを、
V=L/T
により演算する。高輝度粒子群の流出速度Vがスラグ流の速度と等しいことは言うまでもなく、したがって、スラグの流出速度Vを算出できたことになる。
以上の処理により、画像処理装置3は画像の輝度データに基づいてスラグの流出速度Vを演算することができ、必要に応じて、得られた速度Vをモニタ4上に数値又はグラフ表示し、若しくはプリンタにおいて印字する。
【0016】
図6は、図2のフローチャートで示した処理において得られた平均輝度データ(ステップS4)又は2値化データ(ステップS7)及び流出速度(ステップS11)を用いて、スラグ流の幅、位置を定量化すると共に、スラグ流の断面積、体積速度、質量速度、及びスラグ流出力積算値を算出するための処理フローを示している。この処理フローにおいては、まず、ステップS12において、平均輝度データ又は2値化データを用い、その水平ライン上の変化を検出することによって、スラグ流の幅W及び位置Pを演算し、ステップS13において、スラグ流の幅Wに基づいてスラグ流の断面積Sを算出する。スラグ流の断面積Sは、
S=γ・π(W/2)2
として演算することができる。ただし、γは円形状係数であり、断面が円形であると推定される場合には、γ=1に設定する。
【0017】
次いで、ステップS14において、ステップS11で得られた流出速度VとステップS13で得られた断面積Sとから、体積速度VVを、
VV=S・V
により演算し、そしてステップS15において、質量速度MVを、
MV=ρ・VV
(ただし、ρはスラグの密度)
により演算する。
さらに、ステップS16において、溶融炉装置1を所定の期間T、連続運転を行う場合に得られるであろうスラグ流の総流出量を推定するために、スラグ流出量の積算値Mを、
M=MV・T
により演算する。
得られたスラグ流の位置、幅、断面積、体積速度、質量速度、及び積算値は、必要に応じて、モニタ上に表示されるとともにプリンタにおいて印字される。
図2及び図6に示した本発明の画像認識方法は、例えば、30分毎、1時間毎等のように周期的に実行してもよく、その周期は、必要に応じて設定すればよい。
【0018】
上記説明した本発明の画像認識方法を用いて、実機テストにより、溶融炉装置におけるスラグ流の流出速度、幅、断面積、体積速度及び質量速度を実際に演算した。実機テストでは、下水処理場から発生する汚泥を乾燥後、溶融炉装置に投入し、カメラによりスラグの流出状態を撮影した。算出されたスラグ流の幅W、流出速度V、体積速度VV、及び、質量速度MVは、以下のとおりであった。ただし、スラグの密度ρは、別途分析の結果、ρ=1500kg/m3であった。
したがって、この実機テストにおいては、溶融スラグの4日間(96時間)の総発生量(スラグ流出量積算値M)は6768kgと演算されたが、この値は、溶融物ホッパのロードセルで実際に積算される値とほぼ一致していた。したがって、本発明の画像認識方法によれば、実際の溶融スラグの流出状況に合致する情報が得られることが実証され、よって、本発明の有効性が実証された。
【0019】
本発明の画像認識方法により得られる情報は、溶融炉装置の運転管理情報として活用することができる。
例えば、溶融スラグの流出位置、幅、流出速度、及びそれらの変位量にそれぞれ、過去の運転経験から得られたスレショルド値を割り付けておき、それぞれの計測値がスレショルド値に達したときに警報を発生すれば、オペレータに確認を促すことができる。
また、本発明により得られる情報及び溶融炉の壁面温度等の他の情報を、経験に基づいて構築された因果関係ルールとコンピュータにより照合することにより、溶融炉の現在の状況が安定しているか又は不安定状況に移行しつつあるのかの診断を自動的に行えるようにプログラムし、診断結果をオペレータに提供できるようにすれば、経験が乏しいオペレータでも燃焼条件を適切に変更することが可能となる。
さらに進んで、本発明により得られる溶融スラグ流に関する情報を溶融炉装置の自動制御手段の入力情報として活用して、燃焼の自動制御を行うようにすれば、オペレータを介することなく、安定した溶融スラグの供給が可能となる。
【0020】
本発明の画像認識方法は以上のように構成されているので、溶融スラグの流出位置、幅、流出速度、体積速度、質量速度等の情報をリアルタイムで定量化することができるので、該情報を溶融炉の燃焼状況の把握及び燃焼条件の調整に用いることにより、溶融スラグを安定して生成することができる。
なお、以上の説明から明らかであろうが、本発明の画像認識方法は、溶融炉装置における溶融スラグだけでなく、任意の溶融装置で生成される溶融スラグ流の状態を検出するために適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶融スラグの画像認識方法を実行可能な、溶融炉装置を含んだ画像認識システムの模式図である。
【図2】本発明の画像認識方法に係る、溶融スラグの流出速度を算出するための処理フローを説明するための図である。
【図3】本発明の画像認識方法において生成されるモニタ画像を示す模式図である。
【図4】本発明の画像認識方法において得られる水平ライン上の輝度分布曲線のグラフである。
【図5】本発明の画像認識方法において生成されるモニタ画像を示す模式図である。
【図6】本発明の画像認識方法に係る、溶融スラグの幅、体積速度、質量速度、及び流出量積算値を算出するための処理フローを説明するための図である。
Claims (3)
- 画像処理により流出する溶融スラグの流出特性を認識する画像認識方法において、
(a)溶融スラグ流を撮影して、複数の画像フレームの輝度データを得て記憶するステップと、
(b)記憶された輝度データの内で時間的に連続する幾つかのフレームの輝度データを選択して平均輝度データを算出するステップであって、平均輝度データの各ピクセルの輝度が、選択されたフレームの対応するピクセルの輝度平均となるように算出する、ステップと、
(c)現在フレームの輝度データと平均輝度データとの差である輝度差データを得るステップと、
(d)輝度差データの内、高輝度ピクセルに対応する輝度が強調されるように、輝度差データを補正するステップと、
(e)補正された輝度差データをピクセル毎に2値化して2値化データを得るステップと、
(f)2値化データの高輝度ピクセル群を特定し、その重心を検出するステップと、
(g)高輝度ピクセル群の重心の垂直方向の移動距離とその移動時間とから、溶融スラグ流の流出速度を演算するステップと、
(h)ステップ(b)又は(e)で得られた平均輝度データ又は2値化データの水平方向の輝度分布に基づいて、溶融スラグ流の幅及び流出位置を検出するステップと、
(i)ステップ(h)で得られた溶融スラグ流の幅に基づいて、該溶融スラグ流の断面積を演算するステップと、
(j)ステップ(g)で得られた溶融スラグ流の流出速度及びステップ(i)で得られた溶融スラグ流の断面積に基づいて、溶融スラグ流の体積速度を演算するステップと
からなることを特徴とする画像認識方法。 - 請求項1記載の画像認識方法において、該方法はさらに、
(k)ステップ(j)で得られた溶融スラグ流の体積速度及びその密度に基づいて、溶融スラグ流の質量速度を演算するステップ
を含んでいることを特徴とする画像認識方法。 - 請求項2記載の画像認識方法において、該方法はさらに、
(l)ステップ(k)で得られた溶融スラグ流の質量速度及びその連続流出時間に基づいて、該時間内の溶融スラグの流出量推定値を演算するステップと
を含んでいることを特徴とする画像認識方法。
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