JP3825429B2 - 水路構成工法 - Google Patents

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Description

本発明は、新設の下水管や老朽化した既設の下水管等の管路内における水路の構成工法に係り、特に、管路内に搬入され連結設置された水路構成部材を管路底面に確実に押え付けて容易に固定できる水路構成工法に関する。
従来、この種の水路構成工法で使用する水路構成部材としては、断面が樋状に形成され、その軸に沿った開口端面及び軸方向端面にそれぞれ半径方向へ延出する突縁が一体に形成され、軸方向端面の突縁に締結部材挿入孔が設けられ、また樋状の本体の突縁を含む両側面にアンカー部材取付部を設けて構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第2704976号公報(図3,4,6)
ところで、前記特許文献1に記載の水路構成工法は、水路構成部材と管路内面との間にセメントモルタルを打設する前に、水路構成部材のアンカー部材取付部にアンカー部材を取付けて管路に固定している。このアンカー固定の場合、短尺の水路構成部材を打設した下地コンクリートに、それぞれ固定しなければならず固定作業が煩雑となり、コスト面でも難があった。
また、この種の水路構成工法では、前記の特許文献1に従来の技術の問題点として記載のあるように、固定した水路構成部材と既設管路との間にモルタルを打設するとき、注入されるモルタルの勢いで水路構成部材が移動するのを防止するため、水路構成部材を強固に固定する必要があり、モルタル打設時には、この種の半割管浮上防止のために抑え木を使用していたが、抑え木や固定用の治具を使用する場合は取付け施工並びに取外し作業が困難であった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、管路内に挿入され連結設置された水路構成部材と管路との空間に、モルタル等を注入して水路構成部材を固定する際に水路構成部材が浮き上がることを容易に防止でき、モルタル等の注入が容易に行え、水路構成部材の管路への固定が短時間で行える水路構成工法を提供することにある。また、水路構成部材の固定後に、浮き上がり防止に使用した治具の撤去が容易である水路構成工法を提供することにある。さらに、管路が供用中である場合に、流れている汚水等を用いて水路構成部材が浮き上がることを防止できる水路構成工法を提供することにある。
前記目的を達成すべく、本発明に係る水路構成工法は、地中に埋設された管路内に新規の水路を構成する工法であって、管路内に、上方に開口し汚水等を流す樋状のインバート部を形成した水路構成部材を連結して所望の勾配を付ける工程と、連結された水路構成部材の上部に液体を収容可能の収容体を載置する工程と、該収容体内に液体を充填し前記水路構成部材に下方に向けた押圧力を付与する工程と、水路構成部材をモルタル等で管路に固定する工程とを備え、前記水路構成部材を前記管路に固定する工程は、2回に分けて行われ、水路構成部材を下方に向けて押え付けた状態で1回目の固定を行って前記水路構成部材の移動を防止した後、2回目の固定を行なうことを特徴とする。液体を収容する収容体としては、連結設置された水路構成部材の水路に沿って連続して載置されるものが好ましいが、1つ1つの水路構成部材の上に載置されるものでもよい。そして、水路構成部材を、モルタル等を打設して固定した後、収容体内に充填された液体を抜く工程を経て、収容体を撤去する。前記の第1の工程は、水路構成部材を連結してから勾配を付けてもよく、勾配を付けながら連結してもよい。
前記のごとく構成された本発明の水路構成工法は、管路内に所定の勾配を付けて連結設置された水路構成部材を管路に固定する際に、構成された水路上に収容体を載せ、この収容体内に水等の液体を充填する。液体の充填により収容体は重量が増し、その重量で水路構成部材を管路の底面に押圧する。このため、水路構成部材と管路との空間にモルタル等に充填材を注入して水路構成部材を固定するとき、モルタル等の注入圧力で水路構成部材が移動するのが防止され、部材の浮力による浮き上がりが防止され、所定の位置に精度良く固定できる。そして、1回目の固定により水路構成部材の移動を防止した後、水路構成部材と管路との間をモルタル等で充填するため、固定作業を効率良く実施できる。固定後は収容体内の液体を放流することにより、収容体が小型化して容易に収容体の撤去が行える。水路構成部材により構成された新規の水路は、勾配が適切に保たれ、水路の断面積が小さくなることにより汚水等の流速を確保でき、汚水や雨水等を円滑に流すことができる。
また、本発明に係る水路構成工法の好ましい具体的な態様としては、地中に埋設された管路内に新規の水路を構成する工法であって、前記管路内に、上方に開口し汚水等を流す樋状のインバート部を形成した水路構成部材を連結して所望の勾配を付ける工程と、連結された前記水路構成部材の上部に液体を収容可能の収容体を載置する工程と、該収容体内に液体を充填し前記水路構成部材に下方に向けた押圧力を付与する工程と、前記水路構成部材と前記管路との間に充填材を充填して該水路構成部材を前記管路に固定する工程とを備え、前記水路構成部材を前記管路に固定する工程において、前記収容体に液体を充填したときの大きさが前記水路構成部材のインバート部に載置されるものであることを特徴としている。ホースはインバート部の幅と略等しい直径であると好適である。この構成によれば、連結固定された水路構成部材の水路上に収容体としてホースを載置し、ホースの下流側の一端を閉塞して上流側の他端から液体を注入すると、液体はホース内に充填され、一度の注入作業で全ての水路構成部材を下方に向けて均等に押圧することができる。インバート部の幅とホースの直径が略等しいので、重しとしてのホースが安定して載置できる。
さらに、本発明に係る水路構成工法の好ましい具体的な他の態様としては、前記水路構成部材を前記管路に固定する工程において、前記収容体に液体を充填したときの重量は、前記充填材充填時の前記水路構成部材の浮力を押圧できる程度に調整されていることを特徴としている。この構成によれば、水路構成部材を管路に固定する工程において、液体を充填した収容体の重量は、モルタル等の充填材を充填するとき水路構成部材の浮上りを防止できるため、水路構成部材の管路への固定を容易に行える。供用中に流れている汚水を一旦、堰き止め、この汚水を液体として収容体あるいはホース内に充填することで、連結設置された水路構成部材を下方に押圧でき、水路構成部材の固定が容易となる。また、液体として例えば水道水の使用を省略することができると共に、管路が供用中の場合には汚水の水替え工程を兼用することができる。
前記のごとく構成された本発明の水路構成工法は、管路内に短尺の水路構成部材を挿入して連結設置し、連結された水路構成部材に所定の勾配を付けてからインバート部に重しとなる収容体を載置し、この収容体内に液体を収容して充填する。これにより水路構成部材は収容体内の液体の重量で下方に押圧され、水路構成部材と管路内面との間にモルタル等を注入するときに水路構成部材の浮力による浮き上がりが防止され、所定の位置に、所望の勾配が保たれたままの状態でモルタル等が充填され、水路構成部材を固定することができる。水路構成部材の固定後に、液体を抜くことで収容体の撤去は容易に行える。管路が供用中の下水管の場合、水替えの工程を兼用でき、効率良く新規の水路を構成できる。
以下、本発明に係る水路構成工法の一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。先ず、本実施形態の水路構成工法を実施するための水路を構成する水路構成部材について、図1,2を参照して説明する。図1は、本実施形態の水路構成工法を実施するための新規の水路を構成する水路構成部材を示し、(a)は正面図、(b)は連結状態を示す側面図、図2は連結状態を示す斜視図である。
図1,2において、水路構成部材1は、基本的には円筒を軸方向に沿って半割にしたような形状をしており、上方に開口し汚水等が流れる水路を構成する樋状のインバート部2を備えている。インバート部2は、例えば断面は半径が100〜150mm程度の略半円弧状に形成され、長さが0.5〜1m程度の樋形状をしている。水路構成部材1の水路方向の両端部には、外側に向けて直角に延出する接合フランジ部3,3が形成され、所定の間隔で複数の連結孔4が穿設されている。水路構成部材1はインバート部2の上端から外側に向けて上昇して連続する傾斜部5,5を備えており、傾斜部5,5の勾配は20%程度が好ましい。
水路構成部材1はガラス繊維等で補強した強化プラスチック(FRP)で一体的に形成されているが、FRPに限られるものでなく、強化されていない通常のプラスチック成形品や金属鋳物、板金加工品、陶器、セラミックス等から形成してもよく、また補強のために、例えばインバート部2と傾斜部5,5とのコーナー部分にアングル材等を埋め込むようにしてもよい。なお、水路構成部材1の汚水等が流れる水路方向の長さは50cm程度に形成されているが、この長さに限られるものでなく、挿入できるマンホールの大きさに合わせて任意の長さに設定できる。
前記した水路構成部材1は、水路を繋ぐ方向に所定数だけ連結して水路を構成することができる。すなわち、水路構成部材1,1の接合フランジ部3,3を対接して連結孔4をボルトナットあるいは長ボルトと2つのナット等の締結部材6(図1b)で締結することにより水路方向に必要な長さだけ連結して、管路内に新規の水路を構成することができる。また、前記のように、接合フランジ部同士を対接させて連結するほかに、接合フランジ部3,3同士の間に後述するスペーサ7を挟んで連結することもできる。スペーサ7は、接合フランジ部3と同一形状の対接部7aと、この対接部から下方に延出する脚部7bとを備えており、対接部7aには接合フランジ部の連結孔4と同じ位置に貫通孔が形成され、脚部7bには切断用の折線が形成されている。スペーサ7は、折線で切断することでその高さを変更でき、連結された水路構成部材1に勾配を付ける勾配付与部材として機能する。このようにして形成した新規の水路は、不同沈下等で勾配が変化した管路内に、任意の勾配を設定した水路を形成することができる。
つぎに、前記の水路構成部材1を用いて、例えば既設の管路P内に新規の水路を構成する水路構成工法について、図3〜5を参照して説明する。図3は水路構成部材を管路内に設置した状態の断面図、図4はその長手方向の断面図、図5は水路構成工法の一実施形態の工程を示す断面図である。本実施形態に係る水路構成工法は、先ず、前記した水路構成部材1をマンホールから管路P内に搬入し、連結しようとする水路構成部材1,1の接合フランジ部3,3を対向させ、両部材間にスペーサ7を挟んでボルトナット等の締結部材6を連結孔4および貫通孔に通して締結して連結する。
水路構成部材1を連結する際には、予め測定しておいた現場の管路Pの勾配に合わせて、スペーサ7の脚部の高さを切断して設定しておく。そして、高さを設定したスペーサ7を接合フランジ部3,3で挟んでボルトナット等の締結部材6で締結し、この作業を繰り返して、例えば2つのマンホール間の管路に相当する長さの水路構成部材を管路P内に挿入して連結する。このようにして、連結設置された水路構成部材1…のインバート部2は、適切な勾配の付いた新規の水路となる。
前記の工程で、管路P内に新規の水路が構成されると、この水路上に液体の収容体としてホース10を載置する(図5a)。このホースは軟質のもので、内部に液体11が入っていない状態では、潰れて平坦となるものが好ましい。このようなホースは潰した状態で巻き取ることができ、搬送やマンホールから管路への搬入にも適している。また、ホースの直径はインバート部2の幅と略等しいものが好ましく、ホースの長さは連結された水路構成部材の長さより長いものが好ましい。載置されたホースの一端(下流側が好適)を閉塞し、他端側から液体として水11を注入すると、ホース内には水が充填されて円柱状となるので、他端側も閉塞する。ホースの端部の閉塞は軟質ホースの場合、例えばロープ等で縛って閉塞するようにしてもよく、キャップ状の蓋体で閉塞してもよい。
ホース10内に水11が充填されると(図5b)、ホースは断面が円形となりインバート部2に密着し、その重量により連結された水路構成部材1…は管路Pの底面に向けて押圧され、浮力による浮き上がりが防止されると共に、安定して設置されるので、次工程の水路構成部材1…の管路への固定が円滑に行える。この固定工程では、水路構成部材1…を下方に向けて押え付けた状態で、水路構成部材の水路方向と交差する方向の両側の空間にモルタルM等の充填材を打設する。モルタルMの打設は、例えば2回に分けて行うことが好ましく、1回目のモルタルを打設した後、半日程度放置して硬化させ、翌日に2回目のモルタルの打設を行うと好適である。
1回目のモルタル打設(図5c)は、水路構成部材1…のスペーサ7の部分が埋まる程度、あるいは全注入量の半分程度の注入量で行う。1回目に打設されたモルタルM1が硬化すると、スペーサ7の下部が管路Pの底面に強固に固定されて水路構成部材1…の移動が防止されるため、2回目のモルタル打設が容易に行える。このようにして、水路構成部材1…を、管路Pとの間にモルタルMを充填して管路に固定した後、ホース10の下流側の閉塞部を開けると充填された水は放流され、ホース10は潰れて平坦となるのでこれを巻き取って撤去する。ホース10は巻き取られて小径となり、軽量であるため容易に撤去することができる。すなわち、連結設置された水路構成部材の下方への押圧が容易に行え、押圧に用いた器具等の撤去も容易に行えるため、水路構成部材の固定作業が短時間で終了できる。
2回目の打設(図5d)は、水路構成部材1…の傾斜部5,5まで行い、モルタルM2の上面は傾斜部の勾配に合わせて傾斜面Maにコテ等で仕上げる。このように、モルタルの打設作業を2回に分けて行うと、コテ作業も効率良く実施でき作業性が向上する。なお、モルタルの打設は一度打ちで完了してもよく、特に管路が小径の場合に適している。前記の工程を経て水路構成部材を連結設置して形成した新規の水路は、既設の管路の勾配が適切でない場合でも、勾配が適切に保たれ、水路の断面積が小さくなることと相俟って汚水等の流速を確保でき、汚水等の円滑な流下が可能となる。
本発明の他の実施形態を図6に基づき詳細に説明する。図6は本発明に係る水路構成工法の他の実施形態として、供用中の汚水を充填する水替え工程を示す長手方向の断面図である。なお、この実施形態は前記した実施形態に対し、連結設置された水路構成部材に載置されるホース等の収容体に収容される液体として、供用中の既設管路内を流れる汚水を用いることを特徴とする。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図6において、この工法ではホース10内に流下中の汚水12を充填するため、連結設置した水路構成部材1…の上流側、下流側に堰15,16を作り、汚水を堰き止める。そして、堰き止められた汚水12をポンプ17で汲み出してホース10内に注入する。ホース10の下流側の端部は閉塞され、ホース内が汚水で充満したときに放流するためのバルブ18が設置される。このバルブ18を調整することにより、ホース10内に汚水12を貯めてその重量で水路構成部材1…を押圧すると共に、汚水を下流側に流下させることができる。
このように構成することにより、従来、既設管路内に新規の水路を構成する場合に、供用中の汚水処理のための別途の配管を敷設し、その配管に汚水を流す水替え工程が必要であったが、重しとして用いるホース10内に充填する液体として汚水を利用できるため水替えの工程を兼用することができ、別に上水等を引く手間が省け、無駄な上水の使用を省くことができる。なお、この実施形態では、堰15,16間に水路構成部材1…を固定するモルタルMを注入すると好適である。堰の代わりに土のうを使用して水を堰き止めてもよい。
つぎに、ホース内に供用中の汚水を充填する水替え工程の他の実施形態を図7に基づいて説明する。この実施形態で示す水替え工程では、前記した図6に示す工程のようにポンプやバルブを必要としないことを特徴とするものである。
図7において、この水路構成工法ではホース10内に流下中の汚水12を充填するため、連結設置した水路構成部材1…の上流側、下流側に汚水等の貯留部30,35を形成する。上流側の貯留部30は容器状に形成され、上流側には汚水を堰き止めると共に上部開口から汚水が流入する仕切り板31が形成され、下流側には貯留された汚水をホース10に注入するための排出口32が形成されている。排出口32はホース10の外径と略等しい径の断面円形が好ましい。仕切り板31は排出口32の上端より高さが高く設定されている。そして、ホース10と排出口32とはベルト等により漏水の無い状態に連結される。また、管路と貯留部30とは漏水が無い状態とされ、必要に応じて管路Pの底面に堰33が形成される。
下流側の貯留部35は、上流側にホース10が結合される流入口36が形成され、この流入口もホース10の外径と略等しい径の断面円形が好ましく、上流側の貯留部30の排出口32より低い位置に形成されている。そして、ホース10と流入口36とはベルト等により漏水の無い状態に連結される。貯留部35の下流側の壁面は汚水12の排出板37となっており、排出板37の上端は流入口36より高い位置となっていると共に、貯留部30の仕切り板31より僅かに低い位置に設定されている。これにより、貯留部30,35及びホース10内が汚水12で充満されたとき、下流側の排出板37から汚水が下流に流れるように構成されている。貯留部35と管路Pの底面との間には、必要に応じて堰38が形成され、汚水等が漏水しないように構成されている。
このように構成された図7の水替え工程では、汚水12等が図の右側の上流側より流れてくると、貯留部30により堰き止められて水位が上昇する。このように、供用中の汚水が堰き止められ、新規の水路を構成する区間を清掃できることにより、管路内での新規の水路の構成が容易に行える。汚水12が溜まると仕切り板31の上部から貯留部30に流入し、貯留部内に徐々に貯留される。貯留された汚水の水位が上昇し、排出口32より高くなると汚水はホース10内を流れ、下流側の貯留部35にも貯留される。さらに、汚水の流入が続くと、ホース10内は汚水12で充満され、下流側の排出板37のレベルを超えると下流側に排出する。この状態ではホース10内は汚水で充満されているため、この汚水の重量により水路構成部材1…は下方に押圧され、スペーサ7は管路底面に押え付けられるため水路構成部材1…は移動が阻止される。このように、汚水が堰き止められ、水路構成部材が押圧された状態で管路底面よりモルタルを注入しスペーサ7を埋め込んで水路構成部材1…を固定するので、固定作業を容易に行うことができる。
つぎに、水路構成部材の他の実施形態を図8,9に基づいて説明する。前記した実施形態では、水路構成部材1…に勾配を付ける手段として、水路構成部材の間に挟んだスペーサ7の高さを変更する例を示したが、この実施形態で示す水路構成部材1Aは、少なくとも1以上の脚部20を備えるもので、それぞれの脚部20の長さDを変更することにより勾配を付けるものである。この水路構成部材1Aは、図8bに示すように接合フランジ部3を締結部材6で連結し、下端の球体を管路内面に対接させ、2つの脚部20の長さD(図8a参照)を調整して、全体の高さと、勾配を設定することができる。
なお、勾配を付ける手段としては、前記の構成に限られないことは勿論であり、例えば勾配を付けたレール(図示せず)に沿わせて水路構成部材1…を管路P内に挿入して固定するようにすることもできる。また、水路構成部材1Aの脚部20は2つに限られるものでなく、例えば4つの脚部を備えるように構成してもよく、4つの脚部を備えた水路構成部材と脚部を備えていない水路構成部材を交互に連結し、交互に位置する4つの脚部の長さを調整して勾配を設定することもできる。
図8,9において、水路構成部材1Aは、前記の水路構成部材1と同様に、上方に開口し汚水等が流れる水路を構成する樋状のインバート部2を備え、水路方向の両端部には、外側に向けて直角に延出する接合フランジ部3,3が形成され、所定の間隔で複数の連結孔4が穿設されている。この水路構成部材1Aも、接合フランジ部3を、他の水路構成部材1Aの接合フランジ部3と対接させ、締結部材6として連結孔4に例えばボルトを挿入してナットで締めることにより、インバート部2を延長させるように連結することができる。水路構成部材1Aはインバート部2の上端から外側に向けて上昇して連続する傾斜部5,5を備えており、この傾斜部の外周端は上方に向けて延出され立上げ部8,8が形成されている。傾斜部5,5の勾配は20%程度が好ましく、立上げ部8,8は鉛直方向に延出されている。傾斜部5から連続する立上げ部8は、必ずしも必要ではない。
この水路構成部材1Aは、例えば既設のパイプ状の管路P内に設置される場合に、水路構成部材1Aを支持するために、管路P内面に下端が当接する伸縮自在の少なくとも1以上の脚部20…を備えている。すなわち、傾斜部5,5の下面には、片側の接合フランジ部3に近接して2つの取付板部9が固着されており、取付板部9は中間部分で水平方向に折り曲げられ、この取付板部9の水平方向の延出端部に鉛直方向に脚部20が固定されている。このため、2つの脚部20は、各々が平行状態で鉛直方向に伸縮可能となっており、2点が管路に対接する構成となっている。取付板部9を接合フランジ部3から離しているのは、水路構成部材1Aを連結するときにボルトナット等の締結部材6で連結しやすいようにするためである。
脚部20は外周の固定パイプ部21と、内周の中心軸部22とから二重構造に形成され、固定パイプ部21の内周ねじ部に中心軸部22の外周ねじ部が螺合している。固定パイプ部21は外周が六角柱をしており、上端が縮径されたねじ部21a(図9参照)で取付板部9に螺着されている。内周の中心軸部22は軸の全長にわたって外周にねじが形成され、上端には六角棒スパナSが嵌合できる六角穴23(図9参照)が形成され、下端にはねじ穴が形成され球体24が螺着されている。したがって、六角穴23に六角棒スパナSを嵌合させて回転することにより、中心軸部22は固定パイプ部21に対して上下し、その鉛直方向の長さDを連続的に変えることができる。本実施形態の脚部20は、同一長の固定パイプ部21と中心軸部22との二重構造であり、縮めた状態は比較的小型にでき、縮めた状態から最大に延ばした状態までの調整幅を大きく取れる長所がある。
また、脚部20の下端に固定された球体24により、脚部の管路内面と当接する側の端部は球面となっており、脚部20はこの球面で管路Pの内壁に当接するように構成されている。このように、球面が管路Pの内壁面と点接触で対接するため、脚部20の中心軸部22を連続的に回転させたときに、水路構成部材1Aを連続的に上下させることができ、上下の昇降の途中で水路構成部材1Aが急激に上昇や下降することを防止できる。そして、脚部20の球体24と管路P壁面とが点接触のため、水路構成部材1Aの管路P内への挿入は抵抗が小さく容易に行える。なお、脚部20の下端に球体を固定せず、中心軸部22の下端を球面に形成してもよい。
脚部20の上端は、設置後に調整可能なように、水路構成部材1Aの上面から露出しており、水路構成部材の上下位置を調整する調整部である六角穴23が露出し、上方からの調整操作が可能となっている。このため、六角穴23に上方から六角棒スパナSを挿入して中心軸部22を回転させ、長さDを調整することができる。なお、中心軸部22を例えば右回転して下降させると、六角穴23は固定パイプ部21の奥深くに移動するため、六角棒スパナSは固定パイプ部21の長さより大きい長さが必要である。また、前記した脚部20は、外周の固定パイプ部21と中心軸部22との二重構造であるが、図示していないが三重構造や、四重構造として、調整幅を大きくすることもできる。
この実施形態で示す勾配付与部材としての脚部20は、上面に露出している六角穴23に六角棒スパナSを嵌合させて回転することにより、その長さDを調整することで連結された水路構成部材1A…の勾配を容易に設定ができ、一度設定した勾配を変更することも容易に行える。このようにして連結して所望の勾配を付けられた水路構成部材1A…の場合も、上部に液体を収容可能のホース10等の収容体を載置し、ホース10内に液体を充填し水路構成部材1A…に下方に向けた押圧力を付与し、水路構成部材1A…を管路Pに押え付けた状態でモルタル等により脚部20を固定することができる。そして、固定後には液体を放流することにより、ホース10を容易に撤去することができる。さらに、液体として、供用中の汚水等を使用することもできる。
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、液体の収容体としてホースの例を示したが、円筒状の容器を水路構成部材上に個別に載置し、複数の円筒状容器をパイプで連結し、このパイプで液体を順次送るように構成してもよい。パイプを連結する場合は、ねじ込みパイプが好適である。
また、軸方向に伸縮自在の蛇腹管を用いて、伸ばした蛇腹管内に液体を収容し充填してもよい。この場合は、蛇腹管を収縮することにより、容易に撤去できる。さらに、水路構成部材として、インバート部、接合フランジ部、傾斜部を備える形状のものを示したが、傾斜部を備えない形状のものでもよい。また、接合フランジ部を備えず、接合用の溝部を有して圧入連結するもの、接着により接合するもの等、適宜用いることができる。
本発明に係る水路構成工法の一実施形態に使用する水路構成部材を示し、(a)は正面図、(b)は連結状態を示す側面図。 図1の水路構成部材の連結状態を示す斜視図。 図1の水路構成部材を管路内に設置した状態の断面図。 図1の水路構成部材を管路内に設置した状態の長手方向の断面図。 本発明に係る水路構成工法の一実施形態の工程を示す断面図。 本発明に係る水路構成工法の他の実施形態を示し、液体を充填する工程と兼用する水替え工程を示す長手方向の断面図。 図6の水替え工程の他の実施形態を示す管路長手方向の断面図。 (a)は水路構成部材の他の例を示す斜視図、(b)はその連結状態を示す要部側面図。 図8に示す水路構成部材の高さ調整部の要部断面図。
符号の説明
1,1A…水路構成部材、2…インバート部、7…スペーサ(勾配付与部材)、10…ホース(液体の収容体)、11…水(液体)、12…汚水(液体)、20…脚部(勾配付与部材)、30,35…貯留部、M,M1,M2…モルタル(充填材)、P…管路

Claims (3)

  1. 地中に埋設された管路内に新規の水路を構成する工法であって、
    前記管路内に、上方に開口し汚水等を流す樋状のインバート部を形成した水路構成部材を連結して所望の勾配を付ける工程と、連結された前記水路構成部材の上部に液体を収容可能の収容体を載置する工程と、該収容体内に液体を充填し前記水路構成部材に下方に向けた押圧力を付与する工程と、前記水路構成部材を前記管路に固定する工程とを備え
    前記水路構成部材を前記管路に固定する工程は、2回に分けて行われ、水路構成部材を下方に向けて押え付けた状態で1回目の固定を行って前記水路構成部材の移動を防止した後、2回目の固定を行なうことを特徴とする水路構成工法。
  2. 地中に埋設された管路内に新規の水路を構成する工法であって、
    前記管路内に、上方に開口し汚水等を流す樋状のインバート部を形成した水路構成部材を連結して所望の勾配を付ける工程と、連結された前記水路構成部材の上部に液体を収容可能の収容体を載置する工程と、該収容体内に液体を充填し前記水路構成部材に下方に向けた押圧力を付与する工程と、前記水路構成部材と前記管路との間に充填材を充填して該水路構成部材を前記管路に固定する工程とを備え、
    前記水路構成部材を前記管路に固定する工程において、前記収容体に液体を充填したときの大きさが前記水路構成部材のインバート部に載置されるものであることを特徴とする水路構成工法。
  3. 前記水路構成部材を前記管路に固定する工程において、前記収容体に液体を充填したときの重量は、前記充填材充填時の前記水路構成部材の浮力を押圧できる程度に調整されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の水路構成工法。
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