JP3824996B2 - 持ち運び容易な洗眼器具 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は持ち運び容易な洗眼器具に関するものである。「持ち運ばれる」とは、例えば人が都合携帯することができる、という意味である。
【0002】
当技術分野では、急性の状況で、および他の状況において使用するための、洗眼液を収容するフラスコ(flask)を含む幾つかの異なる洗眼器具が知られている。このフラスコは、往々にしてホルダ内に配置され、必要な場合に外されるが、特定のフラスコは、ホルダから取り出した時に開放する。このようなフラスコは、フラスコから液体が流入するアイ・カップを往々にして備えている。
【0003】
衣服のポケット、道具箱に入れて携帯するか、他の何らかの方法で人が持ち歩くことができるこのようなフラスコに対する要求が存在する。
【0004】
この種のフラスコでは、使用者の目に汚染物質が入らないよう、アイ・カップおよび周囲の区域に汚れなどの汚染物質がないことが望ましい。
【0005】
フラスコは、単純な手の操作で開放し、使用準備が整うことも望ましい。
【0006】
フラスコの再密封が不可能であることも望ましい。開放したフラスコを再密封するということは、フラスコの内容物が汚染され、その後に使用者の目の洗浄に使用すると、汚染物質が使用者の目に有害な影響を与えるかもしれない、ということである。
【0007】
既知の技術により構築されたフラスコは、これらの願望を全て一度に満足することができない。
【0008】
したがって、本発明は、アイ・カップが保護されており、容易に開放することが可能であり、再密封することができないフラスコに関するものである。
【0009】
すなわち、本発明は、洗眼液を収容するフラスコを有する持ち運び容易な洗眼器具であって、フラスコが、後にフラスコの開口となる箇所から突出しているクロージャ要素(閉鎖要素)によって閉鎖されており、またフラスコが、アイ・カップをさらに有している洗眼器具に関するものであり、この洗眼器具は、アイ・カップがクロージャ要素を取り囲んでいること、アイ・カップがスリーブに取り囲まれていること、およびスリーブが回転不可能な状態でクロージャ要素に取り付けられていることを特徴とする。
【0010】
次に、本発明をその例示的実施形態を参照して、また添付図面を参照して、より詳細に説明する。
【0011】
図は、洗眼液を含んだフラスコ1であって、後にフラスコの開口となる箇所から突出しているクロージャ要素2によって密封されたフラスコ1を有する洗眼器具を示す。フラスコはまたアイ・カップ3を備えている。
【0012】
本発明によれば、アイ・カップ3はクロージャ要素2の周囲に配置されており(図5、図6、図7参照)、クロージャ要素の周囲で回転することができる。
【0013】
本発明によれば、器具は、アイ・カップ3を取り囲むスリーブ5も含んでいる。スリーブ5の下方部分6は、フラスコの周囲にあって当接している(図7参照)。すなわち、アイ・カップは、例えば埃および汚れなどの汚染物質に対して、スリーブによって保護されている。スリーブ5は非回転自在にクロージャ要素2の上方部分7に対して取り付けられている。
【0014】
本発明の好ましい一実施形態によれば、クロージャ要素2は、フラスコの長手方向軸線の周囲で、軸線方向に対称ではない。本発明の図示の実施形態では、クロージャ要素は2つの拡張したウィング29、30を含む。しかし、クロージャ要素は、代わりに四角い断面形状を有してもよい。クロージャ要素は、もちろん、スリーブおよびそれとともにクロージャ要素がフラスコに対して回転するとフラスコが開放するような他の非対称形を有していてもよい。クロージャ要素2は、上述したフラスコの開口9の下に位置する腰部8を含む(図1参照)。アイ・カップ3の下方部分は、図5から明白なように、アイ・カップに設けた突起10、11によって前記腰部に係合する。このように、アイ・カップはフラスコ1の腰部領域にしっかりスナップ留めされる。さらに、スリーブ5の内部部分が、クロージャ要素2の非対称部分7の周囲に係合する。これは、図5、図6および図7に最もよく示されており、これはスリーブの上方部分が、内側下方向に突出した中空管状部分12であって、軸線方向に非対称なクロージャ要素の部分の周囲に係合する管状部分12を含むことを示している。スリーブ5は、前記クロージャ要素と協働する締め付け具要素13によって、クロージャ要素2にも取り付けられる。スリーブ5は、クロージャ要素2の上方部分7に取り付けることが好ましい。
【0015】
あるいは、この取付けは、クロージャ要素2の下方部分で把持する要素によって達成することもできる。
【0016】
クロージャ要素に2つの拡張ウィング29、30を設けることにより、前記管状部分がクロージャ要素と効果的に係合することができる。
【0017】
締め付け具要素13は概ね半円形であり、2つの舌部分14、15を含む(図4参照)。締め付け具要素の外形は、概ねスリーブの最上部分に対応している。締め付け具要素が、図4および図5の矢印16の方向から、前記スリーブの端部分に挿入されると、スリーブと締め付け具要素が滑らかで均一なユニットを形成する。
【0018】
クロージャ要素2の上方部分7は、周方向に延びる凹所17を含む。締め付け具要素をスリーブに挿入すると、舌部分14、15が、図4、図5および図7で示すように、凹所17に当接するように位置する。スリーブ5は、舌部分とともに、フラスコにしっかりと取り付けられる。
【0019】
すなわち、フラスコ1は、フラスコにしっかりと取り付けられたアイ・カップと、フラスコの非使用時に回転不可能な状態でフラスコに固定されたスリーブとを備えている。
【0020】
フラスコは、第1ステップでは、図1に示すユニットの形態で作成される。フラスコは、フラスコの製造中に洗眼液が充填され、次に、アイ・カップが設けられ、その後、締め付け具要素によってスリーブを取り付けて固定すると、前記フラスコは図3に示す形状を有するようになる。
【0021】
フラスコを開放するときには、スリーブに対してフラスコを回転させ、それによってフラスコの開口9となる位置でクロージャ要素が破断される。すなわち、フラスコが回転するにつれて、スリーブと、スリーブにしっかりと配置されたクロージャ要素の上方部分とが自動的に解放される。残るのは、フラスコおよびそれに取り付けられたアイ・カップである。次にアイ・カップ3を使用者の目の上に配置し、フラスコを逆さまにすると、そこから洗浄液が流れる。洗浄液は、アイ・カップの短辺にあるV字形通路を介して排出される。
【0022】
スリーブ5、およびスリーブに付随するクロージャ要素2の部分は、フラスコ上に戻されることはできるけれども、フラスコに残ったクロージャ要素の前記部分に固定することはできない。スリーブをアイ・カップに取り付けることもできない。この実施形態は、開放したフラスコが再密封されることを防止する。
【0023】
フラスコ1、アイ・カップ3およびスリーブ5は、適切なプラスチック材料で構成される。
【0024】
本発明の器具は、導入部分で言及した願望を全て満足することが明白である。
【0025】
幾つかの実施形態を以上で説明したが、フラスコが、その構造的設計に関して変更可能であることは当業者には明白である。
【0026】
したがって、特許請求の範囲内で変形がなされ得るので、本発明は、前述したその例示的実施形態に制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のフラスコの側面図である。
【図2】 図1に示したフラスコの上面図である。
【図3】 スリーブを設けた場合の本発明によるフラスコの側面図である。
【図4】 図3によるフラスコの上面図である。
【図5】 図3の線A−Aで切り取った断面図である。
【図6】 図7の線C−Cで切り取った断面図である。
【図7】 図4の線B−Bで切り取った本発明によるフラスコの側面図である。

Claims (4)

  1. 洗眼液を収容するフラスコ(1)の形態の持ち運び容易な洗眼器具であって、前記フラスコが閉鎖要素を備え、該閉鎖要素は前記フラスコの開口を密封するとともに該開口から突出しており、また前記フラスコが、アイ・カップ(3)を備えている洗眼器具において、
    前記アイ・カップ(3)が前記閉鎖要素(2)を取り囲んでおり、スリーブ(5)が前記アイ・カップを取り囲んでおり、該スリーブ(5)が、回転不可能な状態で前記閉鎖要素(2)に取り付けられていることを特徴とする洗眼器具。
  2. 前記閉鎖要素(2)が前記フラスコ(1)の長手方向軸線に関連して非対称であり、前記スリーブ(5)の内部部分(12)が、前記閉鎖要素の、軸線方向に非対称な前記部分と係合するようになっており、前記スリーブ(5)が、前記閉鎖要素の上方部分(7)に、該上方部分と協働する締め付け具要素(13)である媒体を介して取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の洗眼器具。
  3. 前記閉鎖要素(2)が、前記開口(9)の下に位置する腰部(8)を含み、前記アイ・カップ(39の)下方部分が前記腰部と係合することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の洗眼器具。
  4. 前記スリーブ(5)の下方部分(6)が前記フラスコの周囲で、フラスコに当接していることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の洗眼器具。
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