JP3823968B2 - ハイブリッド変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンとモータ/ジェネレータとを搭載したハイブリッド車両に有用なハイブリッド変速機、特に、これらエンジンとモータ/ジェネレータとの間を結合する差動装置により無段変速を行わせることが可能なハイブリッド変速機を、車両の4輪駆動が可能なように構成する技術に関するものである。
ハイブリッド変速機を、車両の4輪駆動が可能となるよう構成するに際しては従来、例えば特許文献1に記載のごとく、
ハイブリッド変速機に具えられたモータの他にモータを1個追加し、これを、ハイブリッド変速機により駆動しない側の車輪に対し関連して配置する技術が提案されている。
特開平11−332019号公報
しかし上記した従来の技術では、ハイブリッド変速機とは別にモータを設けて対応する車輪の動力源系に結合するため、コスト上不利になるほかに以下の問題もあった。
つまり、車体フロアにハイブリッド変速機の設置スペースとは別にモータおよびインバータの設置スペースを確保する必要があり、そのため、車体フロアを当該モータおよびインバータの設置が可能になるよう設計し直す面倒があった。
また、上記別に設けたモータにより駆動される車輪(後輪)の駆動パワーが当該モータのパワーにより決定され、主たる駆動輪にはない得ないため、必然的に、エンジンを結合されたハイブリッド変速機により駆動される車輪(前輪)が主たる駆動輪となり、前輪駆動車に対してしか有効でない4輪駆動化技術であると共に、前後輪駆動力配分の自由度が低いという問題も懸念される。
本発明は、上記の問題がとりもなおさずハイブリッド変速機とは別にモータを設けて、前後輪の一方をハイブリッド変速機により駆動し、他方をモータにより駆動することに起因するとの事実認識に基づき、
ハイブリッド変速機自身から2つの駆動力を、共線図上のバランスがとれた状態で、つまり、任意の変速状態が維持可能な状態で取り出し得るようなハイブリッド変速機を提案して上記の諸問題を一気に解消することを目的とする。
この目的のため本発明によるハイブリッド変速機は、請求項1に記載のごとくに構成する。
つまり、2要素の回転状態を決定すると他の要素の回転状態が決まる第1および第2差動装置の任意の1要素を入力要素クラッチにより相互に結合可能にすると共に、これら要素の一方にエンジンを結合する。
そして、これら相互に結合可能にされた要素以外の、第1および第2差動装置における1要素にそれぞれ第1および第2出力軸を結合する。
これら第1および第2出力軸を結合した要素、並びに上記相互に結合可能にされた要素以外の、上記一方の差動装置における要素に第1モータ/ジェネレータを、また、他方の差動装置における要素に第2モータ/ジェネレータをそれぞれ結合する。
更に、第1および第2差動装置における、共線図上の回転速度順が最後の要素間を、非連結状態と、逆転変速可能状態と、一体回転可能状態との3種の連結状態のうちの任意の状態に連結可能とし、
上記第1および第2モータ/ジェネレータをモータとして動作させたり、発電機として動作させることにより、上記連結状態と入力要素クラッチの締結・解放との組み合わせごとに任意の変速状態を維持し得るよう構成する。
かかる本発明のハイブリッド変速機によれば、第1および第2出力軸を結合した要素から2つの駆動力を取り出すことができ、従って、従来のようにハイブリッド変速機とは別にモータを設ける必要がなく、新たな車体フロアを用意しなくても一般的な車体フロアのままで4輪駆動化を実現することができる。
また、第1モータ/ジェネレータおよび第2モータ/ジェネレータをモータとして動作させたり、発電機として動作させることにより、エンジンの運転状態と相まって任意の変速状態を維持し得ることから、
第1および第2出力軸からの駆動力の配分を自由に決定することができ、従って、主たる駆動輪、従たる駆動輪の区別もなく、極めて自由度の高い4輪駆動化技術である得る。
更に、上記のごとく第1および第2モータ/ジェネレータをモータとして動作させたり、発電機として動作させることにより得られる任意の変速状態が、上記3種の連結状態と入力要素クラッチの締結・解放との組み合わせごとのものであることから、
当該組み合わせの選択により変速比の選択幅を大きくすることができて実用上大いに有利である。
以下本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の構成になるハイブリッド変速機1の制御システムを例示し、ハイブリッド変速機1を、本実施例においては後輪駆動車(FR車)用のトランスミッションとして用いるのに有用な、図2に示すごとき以下の構成となす。
図2において11は変速機ケースを示し、該変速機ケース11の軸線方向(図の左右方向)左側(エンジンENGに近い前側)に、2自由度の第1差動装置G1を成すフロント側の第1遊星歯車組GFを、また、変速機ケース11の軸線方向右側(エンジンENGから遠い後側)に、2自由度の第2差動装置G2を成すリヤ側の第2遊星歯車組GRをそれぞれ配置し、これら第1および第2遊星歯車組間に、2自由度の第3差動装置G3を成す中央の第3遊星歯車組GCを同軸に配して内蔵する。
また、図の左端(エンジンENGに近い前端)内には、例えば複合電流2層モータ12を可とするモータ/ジェネレータ組を上記の遊星歯車組GF,GC,GRに対し同軸に配して内蔵する。
フロント側の第1遊星歯車組GFはラビニョオ型プラネタリギヤセットとし、このラビニョオ型プラネタリギヤセットは、サンギヤS1,S1’、リングギヤR1およびキャリアC1を主たる要素とし、サンギヤS1およびリングギヤR1間にロングピニオンP1を噛合させて設け、このロングピニオンP1およびサンギヤS1’間にショートピニオンP1’を噛合させて設け、これらピニオンを共通なキャリアC1に回転自在に支持して構成する。
リヤ側の第2遊星歯車組GRはダブルピニオン遊星歯車組とし、このダブルピニオン遊星歯車組は、サンギヤS2、リングギヤR2およびキャリアC2を主たる要素とし、サンギヤS2に噛合する内側ピニオンP2、およびリングギヤR2よに噛合する外側ピニオンP2’を相互に噛合させると共に、これらピニオンを共通なキャリアC2に回転自在に支持して構成する。
中央の第3遊星歯車組GCは単純遊星歯車組とし、この単純遊星歯車組は、サンギヤS3、リングギヤR3、およびキャリアC3を主たる要素とし、サンギヤS3およびリングギヤR3に噛合するピニオンP3を共通なキャリアC3に回転自在に支持して構成する。
フロント側第1遊星歯車組GFのキャリアC1およびリヤ側第2遊星歯車組GRのキャリアC2間を入力要素クラッチCindにより相互に適宜結合可能にする。
これらキャリアC1,C2のうちリヤ側第2遊星歯車組GRのキャリアC2に、エンジンENGの回転を入力される入力軸13(図3の共線図では入力Inとして示す)をエンジンクラッチCinにより結合可能とする。
そして、フロント側第1遊星歯車組GFのリングギヤR1に第1出力軸Out1を、また、リヤ側第2遊星歯車組GRのリングギヤR2に第2出力軸Out2をそれぞれ結合し、第1出力軸Out1は、入力軸13に同軸に配置されて変速機ケース11の後端から突出する中空の出力軸とし、第2出力軸Out2は、第1出力軸Out1の中空孔を貫通して変速機ケース11から突出させる。
なお、これら第1出力軸Out1および第2出力軸Out2は、出力直結クラッチCoutにより直結可能にして第1および第2出力軸Out1, Out2の相対回転(差動)を所要に応じて0にし得るようになす。
複合電流2層モータ12は、内側ロータ12riと、これを包囲する環状の外側ロータ12roとを、変速機ケース11内に同心に回転自在に支持して具え、これら内側ロータ12riおよび外側ロータ12ro間における環状空間に同軸に配置した環状ステ-タ12sを変速機ケース11に固設して構成する。
環状ステータ12sと外側ロータ12roとで外側のモータ/ジェネレータである第1のモータ/ジェネレータMG1を構成し、環状ステータ12sと内側ロータ12riとで内側のモータ/ジェネレータである第2のモータ/ジェネレータMG2を構成する。
ここでモータ/ジェネレータMG1,MG2はそれぞれ、複合電流をモータ側が負荷として供給される時は供給電流に応じた個々の方向と速度(停止を含む)の回転を出力するモータとして機能し、複合電流を発電機側が負荷として印加された時は外力による回転に応じた電力を発生する発電機として機能する。
フロント側第1遊星歯車組GFのロングピニオンP1に直接噛合したサンギヤS1には第1モータ/ジェネレータMG1(外側ロータ12ro)を結合し、リヤ側第2遊星歯車組GRのサンギヤS2には第2モータ/ジェネレータMG2(内側ロータ12ri)を結合する。
フロント側第1遊星歯車組GFのロングピニオンP1にショートピニオンP1’を介して噛合させたサンギヤS1’を中間の第3遊星歯車組GCを成すサンギヤS3に結合し、リヤ側第2遊星歯車組GRのサンギヤS2を第3遊星歯車組GCのリングギヤR3に結合する。
第3遊星歯車組GCは、第1遊星歯車組GFにおけるサンギヤS1’と、第2遊星歯車組GRにおけるサンギヤS2との間を、非連結状態と、逆転変速可能状態と、一体回転可能状態との3種の連結状態のうちの任意の状態に連結可能にするためのもので、これがため第3遊星歯車組GCのキャリアC3を固定して上記の逆転変速可能状態を実現可能にするブレーキBを設けると共に、第3遊星歯車組GCのキャリアC3およびサンギヤS3間を直結して上記の一体回転可能状態を実現可能にするモードクラッチCmを設ける。
なお上記の非連結状態は、ブレーキBおよびモードクラッチCmを共に解放させることで実現可能である。
本実施例のハイブリッド変速機1は、図1に示すようにエンジンENGの後方に同軸に配して車両に縦置きに搭載する。
そして、第1出力軸Out1をディファレンシャルギヤ装置31を介して左右前輪32L,32Rに駆動結合し、第2出力軸Out2をプロペラシャフト33およびディファレンシャルギヤ装置34を介して左右後輪35L,35Rに駆動結合する。
エンジンENGおよびハイブリッド変速機1の制御システムは以下のごときものとする。
21は、エンジンENGおよびハイブリッド変速機1(モータ/ジェネレータMG1,MG2)の統合制御を司るハイブリッドコントローラで、このハイブリッドコントローラ21は後述するエンジンENGのトルクTeに関する指令をエンジンコントローラ22に供給し、エンジンコントローラ22はエンジンENGを当該指令値Teが達成されるよう運転させる。
ハイブリッドコントローラ21は更に、後述するモータ/ジェネレータMG1,MG2のトルクTm1,Tm2に関する指令をモータコントローラ23に供給し、モータコントローラ23はインバータ24およびバッテリ25によりモータ/ジェネレータMG1,MG2をそれぞれ、上記したトルク指令値Tm1,Tm2が達成されるよう制御する。
更にハイブリッドコントローラ21は、ハイブリッド変速機1内におけるクラッチCin,Cind,,Cm,CoutおよびブレーキBを締結、解放制御するための信号Scbをハイブリッド変速機1に供給し、ハイブリッド変速機1は油圧源28からの油圧を用いて、この信号Scbを基に対応するクラッチCin,Cind,,Cm,CoutおよびブレーキBを締結、解放制御する。
上記の各種制御のためハイブリッドコントローラ21には、アクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)APOを検出するアクセル開度センサ26からの信号と、車速VSP(出力回転数Noに比例)を検出する車速センサ27からの信号とを入力する。
図2の構成になるハイブリッド変速機1は、共線図により表すと図3のごとくになり、
第1差動装置G1を成すフロント側遊星歯車組GFにおける要素の回転速度順は、サンギヤS1、キャリアC1、リングギヤR1およびサンギヤS1’であり、
第2差動装置G2を成すリヤ側遊星歯車組GRにおける要素の回転速度順はキャリアC2、リングギヤR2、およびサンギヤS2であり、
第3差動装置G3を成す中間の遊星歯車組GCにおける要素の回転速度順は、サンギヤS3、キャリアC3、リングギヤR3である。
フロント側遊星歯車組GFにおける回転速度順が第2位のキャリアC1と、リヤ側遊星歯車組GRにおける回転速度順が第1位のキャリアC2とを相互に、図3では示していないが、図2に示した入力要素クラッチCindの締結により適宜結合可能とし、後者のキャリアC2にエンジンENG(図1および図2参照)からの入力InをエンジンクラッチCinを介して結合する。
フロント側遊星歯車組GFにおける回転速度順が第3位のリングギヤR1と、リヤ側遊星歯車組GRにおける回転速度順が中間のリングギヤR2とにそれぞれ第1出力軸Out1および第2出力軸Out2を結合し、これらの間を図2の出力直結クラッチCoutにより直結してデフロックが可能となるようにする。
フロント側遊星歯車組GFにおける回転速度順が第1位のサンギヤS1に第1モータ/ジェネレータMG1(外側ロータ12ro)を結合し、リヤ側遊星歯車組GRにおける回転速度順が第3位のサンギヤS2に第2モータ/ジェネレータMG2(内側ロータ12ri)を結合する。
そして、リヤ側遊星歯車組GRにおける回転速度順が第3位のサンギヤS2およびフロント側遊星歯車組GFにおける回転速度順が第4位のサンギヤS1’間の連結状態を、第3差動装置G3を成す中間の遊星歯車組GCにより、非連結状態にしたり、または、逆転変速可能状態(回転数が相互に接近するよう、若しくは、逆に離反するよう変速可能な状態)にしたり、一体回転可能状態にするため、
これらサンギヤS2およびサンギヤS1’にそれぞれ、中間の遊星歯車組GCにおける回転速度順が第3位のリングギヤR3および第1位のサンギヤS3を結合すると共に、遊星歯車組GCにおける回転速度順が中間のキャリアC3をブレーキBにより固定可能にしたり、このキャリアC3およびサンギヤS3間をモードクラッチCmにより直結可能にする。
上記非連結状態は、ブレーキBおよびモードクラッチCmの解放により実現可能で、または、逆転変速可能状態は、ブレーキBの締結およびモードクラッチCmの解放により実現可能で、一体回転可能状態は、ブレーキBの解放およびモードクラッチCmの締結により実現可能である。
なお図3の横軸は、遊星歯車組GF,GRのギヤ比により決まる回転要素間の距離比、つまりリングギヤR1(R2)およびキャリアC1(C2)間の距離を1とした時のキャリアC1(C2)およびサンギヤS1間の距離の比をαで、また、リングギヤR2(R1)およびサンギヤS2間の距離の比をβで示し、
遊星歯車組GCのギヤ比により決まる回転要素間の距離比、つまりサンギヤS3およびキャリアC3間の距離を1とした時のキャリアC3およびリングギヤR3間の距離の比をδで示す。
図3の縦軸は、0を基準として上方に前進回転(正回転)数、また、下方に後進回転(逆回転)数を示す。
図3の縦軸には更に、第1および第2モータ/ジェネレータMG1,MG2のトルクTm1,Tm2と、エンジントルクTeと、第1および第2出力軸Out1,Out2のトルクTo1,To2とを、それぞれベクトルとして併記した。
上記した図3の共線図により表されるハイブリッド変速機においては、フロント側遊星歯車組GFが図3におけるレバーGF(G1)により表され、リヤ側遊星歯車組GRが図3におけるレバーGR(G2)により表され、中間の遊星歯車組GCが図3におけるレバーGC(G3)により表される。
ここで、モードクラッチCmおよびブレーキBを共に解放することにより中間の遊星歯車組GCがサンギヤS2およびS1’間を非連結状態にし、且つ、入力要素クラッチCindの締結によりキャリアC1,C2へエンジンクラッチCinからのエンジン回転Neが共に等しく入力される場合、図3の一点鎖線で囲まれた四角内における要素は対応する要素同士が一体的に回転し、構成としては中間の遊星歯車組GCが存在しない場合と同様なものとなる。
そして、第1および第2出力軸Out1,Out2の回転数も同じ値Noであることから、図3の共線図は、レバーGF(G1)およびGR(G2)が図4に例示するように一直線上に相互に重なった共線図に等価なものとなる。
図4に示す変速状態(変速比)では、エンジンクラッチCinからのエンジントルクTeがプラス(正)トルクであり、第1および第2出力軸Out1,Out2の出力トルクTo1,To2が共に走行抵抗であるが故に負荷(マイナス)トルクである。
図4の共線図におけるレバーGF(G1)およびGR(G2)が、エンジントルクTeおよび出力トルクTo1,To2によってもバランスしているためには、サンギヤS1に結合した第1モータ/ジェネレータMG1の第1モータ/ジェネレータトルクTm1は、回転数を0に向かわせる発電(マイナス)トルクである必要があり、サンギヤS2に結合した第2モータ/ジェネレータMG2の第2モータ/ジェネレータトルクTm2は、逆に回転数を0から遠ざけるモータ(プラス)トルクである必要がある。
この時第1および第2モータ/ジェネレータMG1,MG2は、発電動作とモータ動作とを行うことから、バッテリ電力25(図1参照)が0であっても、発電側モータ/ジェネレータMG1からの電力でモータ側モータ/ジェネレータMG2をモータ動作させて、図3のレバーGF(G1)およびGR(G2)で表される変速状態(変速比)を維持することができる。
なお維持できない場合は、モータ/ジェネレータMG1,MG2の上記電力バランスを崩して、図4のレバーGF(G1)およびGR(G2)で表される変速状態(変速比)を維持することも可能である。
図5のレバーGF(G1)およびGR(G2)により示す変速状態(変速比)は、エンジントルクTeがプラス(正)トルクであり、第1および第2出力軸Out1,Out2の出力トルクTo1,To2が共に負荷(マイナス)トルクであるも、第2モータ/ジェネレータMG2の回転数Nm2が負値となって出力軸回転数Noを図4の場合よりも低くするロー側変速状態を示す。
図5の共線図におけるレバーGF(G1)およびGR(G2)が、エンジントルクTeおよび出力トルクTo1,To2によってもバランスしているためには、第1モータ/ジェネレータトルクTm1が図4の場合と同じく、回転数を0に向かわせる発電(マイナス)トルクである必要があるが、第2モータ/ジェネレータトルクTm2が、図4の場合と逆に、回転数を0に向かわせる発電(マイナス)トルクである必要がある。
この時は、第1および第2モータ/ジェネレータMG1,MG2が共に発電動作を行うことによって、バッテリ25(図1参照)への充電を行いつつ、図5のレバーGF(G1)およびGR(G2)で表されるロー側変速状態(ロー側変速比)を維持することができる。
図6のレバーGF(G1)およびGR(G2)により示す変速状態(変速比)は、エンジントルクTeがプラス(正)トルクであり、第1および第2出力軸Out1,Out2の出力トルクTo1,To2が共に負荷(マイナス)トルクであるも、第1モータ/ジェネレータMG1の回転数Nm1が負値となって図4の場合よりもハイ側変速状態を示す。
図6の共線図におけるレバーGF(G1)およびGR(G2)が、エンジントルクTeおよび出力トルクTo1,To2によってもバランスしているためには、第2モータ/ジェネレータトルクTm2は図4の場合と同じく、回転数を0から遠ざけるモータ(プラス)トルクである必要があるが、第1モータ/ジェネレータトルクTm1は、図4の場合と逆に、回転数を0から遠ざけるモータ(プラス)トルクである必要がある。
この時は、第1および第2モータ/ジェネレータMG1,MG2が共に、バッテリ25(図1参照)からの電力を消費しつつモータ動作を行うことによって、図6のレバーGF(G1)およびGR(G2)で表される図4の場合よりもハイ側変速状態を維持することができる。
図7は、上記した変速作用時において、変速比i(Ne/No)に対する第1および第2モータ/ジェネレータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2およびトルクTm1,Tm2の変化傾向を、モータ/ジェネレータMG1,MG2の通過パワーPと共に示し、この通過パワーPは、モータ/ジェネレータMG2の回転数Nm2が0で、且つ、モータ/ジェネレータMG1のトルクTm1が0である時の変速比iにおいて、また、モータ/ジェネレータMG2のトルクTm2が0で、且つ、モータ/ジェネレータMG1の回転数Nm1が0である時の変速比iにおいてそれぞれ0になる。
従って、図4の変速状態は、モータ/ジェネレータMG1,MG2の通過パワーPが0になる変速比iおよびi間の変速比領域での変速状態に相当し、この変速比領域では、発電側モータ/ジェネレータMG1が発電した電力でモータ側モータ/ジェネレータMG2をモータ動作させて、バッテリ電力25(図1参照)の電力に頼ることなく変速状態(変速比)を維持することができる。
また図5の変速状態は、図7の変速比iよりもロー側の変速比領域での変速状態に相当し、この変速比領域では、両モータ/ジェネレータMG1,MG2を共に発電機として動作させることにより、バッテリ電力25(図1参照)への充電を行いながら変速状態(変速比)を維持することとなる。
しかしこの変速比領域では、第2モータ/ジェネレータトルクTm2または第1モータ/ジェネレータ回転数Nm1が大きくなることから、モータ/ジェネレータMG1,MG2の大型化を避けられない。
更に図6の変速状態は、図7の変速比iよりもハイ側の変速比領域での変速状態に相当し、この変速比領域では、両モータ/ジェネレータMG1,MG2を共にモータとして動作させることにより、バッテリ電力25(図1参照)からの電力を消費しながら変速状態(変速比)を維持することとなる。
しかしこの変速比領域では、第1モータ/ジェネレータトルクTm1または第2モータ/ジェネレータ回転数Nm2が大きくなることから、この場合もモータ/ジェネレータMG1,MG2の大型化を避けられない。
ところで、変速比iおよびi間の変速比領域においては、バッテリ電力25(図1参照)の電力に頼ることなく変速状態(変速比)を維持し得てバッテリ25の小型化が可能であることの他に、図7から明らかなごとくモータ/ジェネレータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2およびトルクTm1,Tm2が共に小さくてモータ/ジェネレータMG1,MG2の小型化も可能であることから、上記したハイブリッド変速機1の動作状態では変速比iおよびi間におけるハイ側変速比領域を実用変速範囲として用いることとし、これによりバッテリ25の小型化およびモータ/ジェネレータMG1,MG2の小型化を実現する。
図4〜図6の共線図におけるレバーGF(G1)およびGR(G2)に関する回転のバランス式およびトルクのバランス式を示すと、以下の(1)式〜(13)式のごときものなる。
Ne+α(Ne-No)=Nm1・・・(1)
No+β(No-Ne)=Nm2・・・(2)
Te・i=To・・・(3)
i=Ne/No・・・(4)
To=To1+To2・・・(5)
Te=Te1+Te2・・・(6)
Tm1+Te1+To1=0・・・(7)
Tm2+Te2+To2=0・・・(8)
Nm2・Tm2+Nm1・Tm1=0・・・(9)
α・Tm1=To1・・・(10)
Te2=α・Tm2・・・(11)
Tm2=-(Nm1・Te・i)/{Nm1(1+β)+α・Nm2}・・・(12)
Tm1=-(Nm2・Te)/{Nm2(1+α)+β・Nm1}・・・(13)
(1)式〜(11)式を解いて得られる(12)式および(13)式からモータ/ジェネレータトルクTm2,Tm1を求めることができ、これらモータ/ジェネレータトルクTm2,Tm1をエンジントルクTeと共にそれぞれ、対応するモータコントローラ23およびエンジンコントローラ22に指令することで所定の変速制御を実現することができる。
同様に(1)式〜(11)式を、第1および第2出力軸Out1,Out2の駆動トルク(前後輪駆動トルク)To1,To2について解くと、これら前後輪駆動トルクTo1,To2は図8に示すごとくに求めることができ、変速比iおよびi間の変速比領域において、比較的大きな駆動力を要求されるロー側では後輪駆動、若しくは4輪駆動となし、比較的小さな駆動力でよいハイ側では前輪駆動となすことができ、車両の車輪駆動方式として変速比ごとに優れた前後輪駆動トルク配分を実現することができる。
本実施例の、図3の共線図により表されるハイブリッド変速機において、モードクラッチCmを解放すると共にブレーキBを締結することにより中間の遊星歯車組GCがサンギヤS2およびS1’間を前記した逆転変速可能状態にし、且つ、入力要素クラッチCindの解放によりキャリアC2にエンジンクラッチCinからのエンジン回転Neが入力されず、このエンジン回転がキャリアC1のみに入力されるようにした場合、
これらキャリアC1,C2の回転数を異ならせることが可能になると共に、中間の遊星歯車組GCがサンギヤS2,S1’間の連結状態を逆転変速可能状態にするため、そして、第1および第2出力軸Out1,Out2の回転数が同じ値Noであることから、図3の共線図は、レバーGF(G1)およびGR(G2)が図9に例示するごとく相互に交差した共線図として表される。
図9に示す変速状態(変速比)では、エンジンクラッチCinからのエンジントルクTeがプラス(正)トルクであり、第1および第2出力軸Out1,Out2の出力トルクTo1,To2が共に走行抵抗であるが故に負荷(マイナス)トルクである。
図9の共線図におけるレバーGF(G1)およびGR(G2)が、エンジントルクTeおよび出力トルクTo1,To2によってもバランスしているためには、サンギヤS1に結合した第1モータ/ジェネレータMG1の第1モータ/ジェネレータトルクTm1は、回転数を0に向かわせる発電(マイナス)トルクである必要があり、サンギヤS2に結合した第2モータ/ジェネレータMG2の第2モータ/ジェネレータトルクTm2は、逆に回転数を0から遠ざけるモータ(プラス)トルクである必要がある。
この時第1および第2モータ/ジェネレータMG1,MG2は、発電動作とモータ動作とを行うことから、バッテリ電力25(図1参照)が0であっても、発電側モータ/ジェネレータMG1からの電力でモータ側モータ/ジェネレータMG2をモータ動作させて、図9のレバーGF(G1)およびGR(G2)で表される変速状態(最ロー側変速比)を維持することができる。
なお維持できない場合は、モータ/ジェネレータMG1,MG2の上記電力バランスを崩して、図9のレバーGF(G1)およびGR(G2)で表される変速状態(変速比)を維持することも可能である。
図10のレバーGF(G1)およびGR(G2)により示す変速状態(変速比)は、これらレバーGF(G1)およびGR(G2)の交差状態をレバーGC(G3)により、第1モータ/ジェネレータMG1の回転数Nm1が図9の負値から正値に切り替わるよう変化させた場合の変速状態(変速比)を示す。
この場合、エンジントルクTeがプラス(正)トルクであり、第1および第2出力軸Out1,Out2の出力トルクTo1,To2が共に負荷(マイナス)トルクであるも、第1モータ/ジェネレータMG1の回転数Nm1が正値であることから、エンジン回転数Neを図9の場合よりも低くするハイ側変速状態となる。
図10の共線図におけるレバーGF(G1)およびGR(G2)が、エンジントルクTeおよび出力トルクTo1,To2によってもバランスしているためには、第1モータ/ジェネレータトルクTm1が図9の場合と逆に、回転数を0から遠ざける負荷(プラス)トルクである必要があり、第2モータ/ジェネレータトルクTm2が、図9の場合と逆に、回転数を0に向かわせる発電(マイナス)トルクである必要がある。
この時第1および第2モータ/ジェネレータMG1,MG2は、モータ動作と発電動作とを行うことから、バッテリ電力25(図1参照)が0であっても、発電側モータ/ジェネレータMG2からの電力でモータ側モータ/ジェネレータMG1をモータ動作させて、図10のレバーGF(G1)およびGR(G2)で表される変速状態(ハイ側変速比)を維持することができる。
なお維持できない場合は、モータ/ジェネレータMG1,MG2の上記電力バランスを崩して、図10のレバーGF(G1)およびGR(G2)で表される変速状態(変速比)を維持することも可能である。
図11のレバーGF(G1)およびGR(G2)により示す変速状態(変速比)は、これらレバーGF(G1)およびGR(G2)の交差状態をレバーGC(G3)により、第2モータ/ジェネレータMG2の回転数Nm2が図10の正値から負値に切り替わるよう変化させた場合の変速状態(変速比)を示す。
この場合、エンジントルクTeがプラス(正)トルクであり、第1および第2出力軸Out1,Out2の出力トルクTo1,To2が共に負荷(マイナス)トルクであるも、第2モータ/ジェネレータMG2の回転数Nm2が負値であることから、エンジン回転数Neを図10の場合よりも更に低くする更にハイ側の変速状態となる。
図11の共線図におけるレバーGF(G1)およびGR(G2)が、エンジントルクTeおよび出力トルクTo1,To2によってもバランスしているためには、第1モータ/ジェネレータトルクTm1が図10の場合と逆に、回転数を0に向かわせる発電(マイナス)トルクである必要があり、第2モータ/ジェネレータトルクTm2が、図10の場合と逆に、回転数を0から遠ざける負荷(プラス)トルクである必要がある。
この時第1および第2モータ/ジェネレータMG1,MG2は、発電動作とモータ動作とを行うことから、バッテリ電力25(図1参照)が0であっても、発電側モータ/ジェネレータMG1からの電力でモータ側モータ/ジェネレータMG2をモータ動作させて、図11のレバーGF(G1)およびGR(G2)で表される変速状態(更にハイ側の変速比)を維持することができる。
なお維持できない場合は、モータ/ジェネレータMG1,MG2の上記電力バランスを崩して、図11のレバーGF(G1)およびGR(G2)で表される変速状態(変速比)を維持することも可能である。
図12は、本実施例の構成とした場合において、変速比i(Ne/No)に対する第1および第2モータ/ジェネレータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2およびトルクTm1,Tm2の変化傾向を、モータ/ジェネレータMG1,MG2の通過パワーPと共に示し、この通過パワーPは、モータ/ジェネレータMG2の回転数Nm2が0で、且つ、モータ/ジェネレータMG1のトルクTm1が0である時の変速比iにおいて、また、モータ/ジェネレータMG2のトルクTm2が0で、且つ、モータ/ジェネレータMG1の回転数Nm1が0である時の変速比iにおいてそれぞれ0になる。
従って、図9の変速状態は、モータ/ジェネレータMG1,MG2の通過パワーPが0になるロー側変速比iよりもロー側変速比領域での変速状態に相当し、また図10の変速状態は、モータ/ジェネレータMG1,MG2の通過パワーPが0になるロー側変速比iおよびハイ側変速比i間の中間変速比領域での変速状態に相当し、更に図11の変速状態は、モータ/ジェネレータMG1,MG2の通過パワーPが0になるハイ側変速比iよりもハイ側変速比領域での変速状態に相当する。
ところで本実施例においては、図9〜図11の何れの変速状態でも(全ての変速比領域で)、発電側モータ/ジェネレータMG1またはMG2が発電した電力でモータ側モータ/ジェネレータMG2またはMG1をモータ動作させて、バッテリ電力25(図1参照)の電力に頼ることなく変速状態(変速比)を維持し得てバッテリ25の小型化が可能である。
とりわけ変速比iおよびi間の変速比領域においては、上記の通りバッテリ25の小型化が可能であることの他に、図12から明らかなごとくモータ/ジェネレータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2およびトルクTm1,Tm2が共に小さくてモータ/ジェネレータMG1,MG2の小型化も可能であることから、本動作形態では図13に示すように、主に変速比iおよびi間のロー側変速比領域を実用変速範囲として用いるが、ここでは、図8に示すハイ側実用変速範囲との間での切り替え(モード切り替え)制御を行い易くするために変速比iおよびi間の変速比領域よりも広い領域を実用変速範囲として用いることとする。
図9〜図11の共線図におけるレバーGF(G1)、およびGR(G2)、並びにGC(G3)に関する回転のバランス式およびトルクのバランス式を示すと、以下の(14)式〜(31)式のごときものなる。
Nm1={(α+1)/β}Nm2+{1+(α+1)/β}No・・・(14)
Nm2=-(1/δ)N3・・・(15)
N3=-β・Ne+(1+β)No・・・(16)
Te・i=To・・・(17)
i=Ne/No・・・(18)
To=To1+To2・・・(19)
T1+T3A=Tm2・・・(20)
Tm1+T1+To1=0・・・(21)
Te+T2+To1=0・・・(22)
δ・T3B+T3A=0・・・(23)
T3B=T2・・・(24)
Nm1・Tm1+Nm2・Tm2=Pb・・・(25)
β・T2=Te・・・(26)
Tm1(α+1)=β・T1・・・(27)
Tm1=-{(1+β-i・β)/ (1+α+β)}・Te・・・(28)
Tm2=-(Pb-Nm1・Te)/Nm2・・・(29)
To2=[{(1+β)/β}-i]・Te・・・(30)
To1={(1+β)/β}・Te・・・(31)
ただし上記の式における各符号は、図9〜図11の共線図においてレバーGC(G3)をレバーGF(G1)およびGR(G2)から切り離したものに相当する図14に示した各部の回転数およびトルクを意味する。
なお、図14に示されていないPbはバッテリ電力を意味するものとする。
(14)式〜(27)式を解いて(28)式〜(31)式を得ることができ、(28)式および(29)式から求めたモータ/ジェネレータトルクTm2,Tm1ををエンジントルクTeと共にそれぞれ、対応するモータコントローラ23およびエンジンコントローラ22に指令することで所定の変速制御を実現することができる。
第1および第2出力軸Out1,Out2の駆動トルク(前後輪駆動トルク)To1,To2は(31)式および(30)式から求めることができ、これら前後輪駆動トルクTo1,To2は本実施の例では図15に示すごときものとなる。
従って本動作形態では、大きな駆動力を必要とするロー側変速比領域において4輪駆動となし、ハイ側変速比になるにつれて前後輪駆動トルクTo1を低下させて徐々に後2輪駆動へ移行させることができ、車両の車輪駆動方式として変速比ごとに優れた前後輪駆動トルク配分を実現することができる。
本実施例の、図3の共線図により表されるハイブリッド変速機において、モードクラッチCmを締結すると共にブレーキBを解放することにより中間の遊星歯車組GCがサンギヤS2およびS1’間を前記した一体回転可能状態にし、且つ、入力要素クラッチCindの解放によりキャリアC2にエンジンクラッチCinからのエンジン回転Neが入力されず、このエンジン回転がキャリアC1のみに入力されるようにした場合、
これらキャリアC1,C2の回転数を異ならせることが可能になるも、中間の遊星歯車組GCがサンギヤS2,S1’間の連結状態を一体回転可能状態にするため、そして、第1および第2出力軸Out1,Out2の回転数が同じ値Noであることから、図3の共線図は、レバーGF(G1)およびGR(G2)が図16に例示するごとく相互に一直線上に重なった共線図として表される。
図16に示す変速状態(変速比)では、エンジンENGからのエンジントルクTeがプラス(正)トルクであり、第1および第2出力軸Out1,Out2の出力トルクTo1,To2が共に走行抵抗であるが故に負荷(マイナス)トルクである。
図16の共線図におけるレバーGF(G1)およびGR(G2)が、エンジントルクTeおよび出力トルクTo1,To2によってもバランスしているためには、サンギヤS1に結合した第1モータ/ジェネレータMG1の第1モータ/ジェネレータトルクTm1は、回転数を0から遠ざけるモータ(プラス)トルクである必要があり、サンギヤS2に結合した第2モータ/ジェネレータMG2の第2モータ/ジェネレータトルクTm2は、逆に回転数を0に向かわせる発電(マイナス)トルクである必要がある。
この時第1および第2モータ/ジェネレータMG1,MG2は、モータ動作と発電動作とを行うことから、バッテリ電力25(図1参照)が0であっても、発電側モータ/ジェネレータMG2からの電力でモータ側モータ/ジェネレータMG1をモータ動作させて、図16のレバーGF(G1)およびGR(G2)で表される変速状態(出力回転数Noがエンジン回転数Neよりも低くなるロー側変速比)を維持することができる。
なお維持できない場合は、モータ/ジェネレータMG1,MG2の上記電力バランスを崩して、図16のレバーGF(G1)およびGR(G2)で表される変速状態(変速比)を維持することも可能である。
図17のレバーGF(G1)およびGR(G2)により示す変速状態(変速比)は、第1モータ/ジェネレータMG1の回転数Nm1が図16の正値から負値に切り替わるよう変化させ、第2モータ/ジェネレータMG2の回転数Nm2が図16の負値から正値に切り替わるよう変化させた場合の変速状態(変速比)を示す。
この場合、エンジントルクTeがプラス(正)トルクであり、第1および第2出力軸Out1,Out2の出力トルクTo1,To2が共に負荷(マイナス)トルクであるも、第1モータ/ジェネレータMG1の回転数Nm1が負値であり、第2モータ/ジェネレータMG2の回転数Nm2が正値であることから、出力回転数Noをエンジン回転数Neよりも高くするオーバードライブ変速比選択状態となる。
図17の共線図におけるレバーGF(G1)およびGR(G2)が、エンジントルクTeおよび出力トルクTo1,To2によってもバランスしているためには、第1モータ/ジェネレータトルクTm1が図16の場合と逆に、回転数を0に向かわせる発電(マイナス)トルクである必要があり、第2モータ/ジェネレータトルクTm2が、図16の場合と逆に、回転数を0から遠ざける負荷(プラス)トルクである必要がある。
この時第1および第2モータ/ジェネレータMG1,MG2は、発電動作とモータ動作とを行うことから、バッテリ電力25(図1参照)が0であっても、発電側モータ/ジェネレータMG1からの電力でモータ側モータ/ジェネレータMG2をモータ動作させて、図17のレバーGF(G1)およびGR(G2)で表される変速状態(オーバードライブ変速比)を維持することができる。
なお維持できない場合は、モータ/ジェネレータMG1,MG2の上記電力バランスを崩して、図17のレバーGF(G1)およびGR(G2)で表される変速状態(ハイ側変速比)を維持することも可能である。
図18のレバーGF(G1)およびGR(G2)により示す変速状態(変速比)は、第2モータ/ジェネレータMG2の回転数Nm2が図16の負値から正値に切り替わるよう変化させた場合の変速状態(変速比)を示す。
この場合、エンジントルクTeがプラス(正)トルクであり、第1および第2出力軸Out1,Out2の出力トルクTo1,To2が共に負荷(マイナス)トルクであるも、第2モータ/ジェネレータMG2の回転数Nm2も正値であることから、図16および図17の中間の変速比が選択された中間変速比状態となる。
図18の共線図におけるレバーGF(G1)およびGR(G2)が、エンジントルクTeおよび出力トルクTo1,To2によってもバランスしているためには、第1モータ/ジェネレータトルクTm1が図16の場合と同じく、回転数を0から遠ざける負荷(プラス)トルクである必要があり、第2モータ/ジェネレータトルクTm2が、図16の場合と逆に、回転数を0から遠ざける負荷(プラス)トルクである必要がある。
この時は、第1および第2モータ/ジェネレータMG1,MG2が共に、バッテリ25(図1参照)からの電力を消費しつつモータ動作を行うことによって、図18のレバーGF(G1)およびGR(G2)で表される変速状態(中間変速比)を維持することができる。
図19は、本動作形態において、変速比i(Ne/No)に対する第1および第2モータ/ジェネレータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2およびトルクTm1,Tm2の変化傾向を、モータ/ジェネレータMG1,MG2の通過パワーPと共に示し、この通過パワーPは、モータ/ジェネレータMG2の回転数Nm2が0で、且つ、モータ/ジェネレータMG1のトルクTm1が0である時の変速比iにおいて、また、モータ/ジェネレータMG2のトルクTm2が0で、且つ、モータ/ジェネレータMG1の回転数Nm1が0である時の変速比iにおいてそれぞれ0になる。
従って、図16の変速状態は、モータ/ジェネレータMG1,MG2の通過パワーPが0になるロー側変速比iよりもロー側変速比領域での変速状態に相当し、また図18の変速状態は、モータ/ジェネレータMG1,MG2の通過パワーPが0になるロー側変速比iおよびハイ側変速比i間の中間変速比領域での変速状態に相当し、更に図17の変速状態は、モータ/ジェネレータMG1,MG2の通過パワーPが0になるハイ側変速比iよりもハイ側のオーバードライブ変速比領域での変速状態に相当する。
ところで、変速比iよりもロー側の変速比領域、および変速比iよりもハイ側のオーバードライブ変速比領域においては上記したごとく、バッテリ電力25(図1参照)の電力に頼ることなく変速状態(変速比)を維持し得てバッテリ25の小型化が可能である。
一方で変速比i,i間の中間変速比領域においては上記したごとく、バッテリ電力25(図1参照)からの電力の持ち出しによって変速状態(変速比)を維持するが、この中間変速比領域では、図19から明らかなごとくモータ/ジェネレータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2およびトルクTm1,Tm2が共に小さくてモータ/ジェネレータMG1,MG2の小型化が可能である。
ここで、どの変速比領域を用いるかは、バッテリ25の小型化を優先させるべきか、モータ/ジェネレータMG1,MG2の小型化を優先させるべきかによって決まり、余裕があればバッテリ25およびモータ/ジェネレータMG1,MG2の実用可能な範囲においてできるだけ広い変速比領域を用い得ること勿論である。
しかし本実施例においては、図4〜図7につき前述した動作形態で実用変速範囲を図8に示すごとくハイ側変速比領域に設定し、図9〜図11につき前述した動作形態で実用変速範囲を図13に示すごとくロー側変速比領域に設定したから、図16〜図18につき上述した動作形態ではオーバードライブ変速比領域に実用変速範囲を設定することとする。
なお上記した何れの動作形態でも、図2に示すエンジンクラッチCinは締結状態を維持することとしてその設置意義を説明しなかったが、ハイブリッド変速機1からの動力を全部モータ/ジェネレータMG1,MG2からの動力で賄って車両を電気走行させる時にエンジンクラッチCinを解放させ、これにより電気走行中におけるエンジンENGの引きずり負荷を減ずるのに有用である。
以上説明した通り本実施例によれば、第1および第2出力軸Out1,Out2を結合したリングギヤR1,R2から前後輪駆動力を取り出すことから、従来のようにハイブリッド変速機とは別にモータを設けることなくハイブリッド変速機による4輪駆動化を実現することができ、従って、新たな車体フロアを用意しなくても一般的な車体フロアのままで4輪駆動化が可能である。
また、第1モータ/ジェネレータMG1および第2モータ/ジェネレータMG2を前記した通りモータとして動作させたり、発電機として動作させることにより、エンジンの運転状態と相まって任意の変速状態を維持し得ることから、第1および第2出力軸Out1,Out2からの駆動力の配分を自由に決定することができ、従って、主たる駆動輪、従たる駆動輪の区別もなく、極めて自由度の高い4輪駆動化技術たり得る。
更に、上記のごとく第1および第2モータ/ジェネレータMG1,MG2をモータとして動作させたり、発電機として動作させることにより得られる任意の変速状態が、第3差動装置G3としての遊星歯車組GCによるサンギヤS1’,S2間の連結状態(非連結状態、逆回転変速可能状態、一体回転可能状態)と、入力要素クラッチCindの締結・解放との組み合わせごとのものであることから、
当該組み合わせの選択により変速比の選択幅を大きくすることができて実用上大いに有利である。
しかも前記した通り、バッテリ電力25(図1参照)の電力に頼ることなく変速状態(変速比)を維持し得てバッテリ25の小型化が可能であると共に、モータ/ジェネレータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2およびトルクTm1,Tm2が共に小さくてモータ/ジェネレータMG1,MG2の小型化も可能である。
また、遊星歯車組GCによるサンギヤS1’,S2間の連結状態(非連結状態、逆回転変速可能状態、一体回転可能状態)の切り替えによるモードの切り替えは、エンジンENGが結合されなかった差動装置G1(G3)に係わるモータ/ジェネレータMG1の回転数が0の時、若しくは、ハイ側変速比選択モードにおいて行うようにすることとし、これによりモード切り替え制御を容易なものにすることができる。
そして、図2に示すごとく第1出力軸Out1を中空軸としてエンジンENGから遠い変速機後端より突出させ、第2出力軸Out2を、該中空の第1出力軸Out1に貫通させて変速機後端より突出させたため、
ハイブリッド変速機1の同じ箇所から2つの動力を取り出すことができて、4輪駆動系の取り回しが容易となる。
この際、図1に示すように第1出力軸Out1を前輪に結合し、第2出力軸Out2を後輪に結合すれば、ハイブリッド変速機1を縦置きにして車両に搭載した場合における4輪駆動系の取り回しが一層容易になる。
更に、第1および第2モータ/ジェネレータMG1,MG2を同心一体構造として、エンジンENGと、エンジンに近い側に配した遊星歯車組GF(G1)との間に同軸に配置したため、
2個のモータ/ジェネレータMG1,MG2を内蔵するといえども、ハイブリッド変速機1をコンパクトに構成することができてその車載性を向上させることができる。
図20は、本発明ハイブリッド変速機1の他の実施例を示し、図中、図2におけると同様の部分を同一符号にて示す。
本実施例では、変速機ケース11の軸線方向(図の左右方向)右側(エンジンENGから遠い後側)に、2自由度の第1差動装置G1を成すリヤ側の第1遊星歯車組GRを、また、変速機ケース11の軸線方向左側(エンジンENGに近い前側)に、2自由度の第2差動装置G2を成すフロント側の第2遊星歯車組GFをそれぞれ配置し、これら第1および第2遊星歯車組間に、2自由度の第3差動装置G3を成す中央の第3遊星歯車組GCを同軸に配して内蔵する。
つまり、図2の構成に対し第1差動装置G1および第2差動装置G2を前後逆配置にして構成する。
図の左端(エンジンENGに近い前端)内に、モータ/ジェネレータMG1,MG2の同心一体構造に成る複合電流2層モータ12を、上記の遊星歯車組GF,GC,GRに対し同軸に配して内蔵するのは、図2と同じである。
リヤ側の第1遊星歯車組GRは、サンギヤS1,S1’、リングギヤR1およびキャリアC1を主たる要素とし、サンギヤS1およびリングギヤR1間にロングピニオンP1を噛合させて設け、このロングピニオンP1およびサンギヤS1’間にショートピニオンP1’を噛合させて設け、これらピニオンを共通なキャリアC1に回転自在に支持して構成したラビニョオ型プラネタリギヤセットとする。
フロント側の第2遊星歯車組GFは、サンギヤS2、リングギヤR2およびキャリアC2を主たる要素とし、サンギヤS2およびリングギヤR2に噛合するピニオンP2を共通なキャリアC2に回転自在に支持して構成した単純遊星歯車組とする。
中央の第3遊星歯車組GCは、図2におけると同様に、サンギヤS3、リングギヤR3、およびキャリアC3を主たる要素とする単純遊星歯車組とする。
リヤ側第1遊星歯車組GRのキャリアC1およびフロント側第2遊星歯車組GFのリングギヤR2間を入力要素クラッチCindにより相互に適宜結合可能にし、キャリアC1に、エンジンENGの回転を入力される入力軸13(図21の共線図では入力Inとして示す)をエンジンクラッチCinにより結合可能とする。
そして、フロント側第2遊星歯車組GFのキャリアC2に中空の第1出力軸Out1を、また、リヤ側第1遊星歯車組GRのリングギヤR1に第2出力軸Out2をそれぞれ結合し、第2出力軸Out2を第1出力軸Out1の中空孔から変速機後方に突出させる。
これら第1出力軸Out1および第2出力軸Out2は、出力直結クラッチCoutにより直結可能にして第1および第2出力軸Out1, Out2の相対回転(差動)を所要に応じて0にし得るようになす。
複合電流2層モータ12は、図2におけると同様のもので、環状ステータ12sと外側ロータ12roとにより外側の第1モータ/ジェネレータMG1を構成し、環状ステータ12sと内側ロータ12riとにより内側の第2モータ/ジェネレータMG2を構成するが、
第1差動装置G1および第2差動装置G2を図2の構成に対し前後逆配置にしたことから、変速機ケース11に対するステータ12sの支持方向が図2の場合と逆になる。
従って、ステータ12sの好適な支持方向に応じ、第1差動装置G1および第2差動装置G2の前後配置を図2のようにするか、図20のようにするかを決めればよい。
リヤ側第1遊星歯車組GRのサンギヤS1には第1モータ/ジェネレータMG1(外側ロータ12ro)を結合し、フロント側第2遊星歯車組GFのサンギヤS2には第2モータ/ジェネレータMG2(内側ロータ12ri)を結合する。
リヤ側第1遊星歯車組GRのサンギヤS1’を中間の第3遊星歯車組GCを成すサンギヤS3に結合し、フロント側第2遊星歯車組GFのサンギヤS2を第3遊星歯車組GCのリングギヤR3に結合する。
第3遊星歯車組GCは図2の構成にする場合と同じく、第1遊星歯車組GRにおけるサンギヤS1’と、第2遊星歯車組GFにおけるサンギヤS2との間を、非連結状態と、逆転変速可能状態と、一体回転可能状態との3種の連結状態のうちの任意の状態に連結可能にするためのもので、これがため第3遊星歯車組GCのキャリアC3を固定して上記の逆転変速可能状態を実現可能にするブレーキBを設けると共に、第3遊星歯車組GCのキャリアC3およびサンギヤS3間を直結して上記の一体回転可能状態を実現可能にするモードクラッチCmを設ける。
なお上記の非連結状態は、ブレーキBおよびモードクラッチCmを共に解放させることで実現可能である。
本実施例のハイブリッド変速機1も、図1に示すようにエンジンENGの後方に同軸に配して車両に縦置きに搭載し、第1出力軸Out1をディファレンシャルギヤ装置31を介して左右前輪32L,32Rに駆動結合し、第2出力軸Out2をプロペラシャフト33およびディファレンシャルギヤ装置34を介して左右後輪35L,35Rに駆動結合する。
図20の構成になる本実施例のハイブリッド変速機1も、共線図により表すと図3と同様な図21に示すごときものとなる。
しかし、上記構成上の違いにより共線図上の要素が図3の場合と異なるのは言うまでもない。
そして本実施例のハイブリッド変速機1も、前記した実施例と共線図が同じになることから、前記した各種の作用効果を同様に奏することができる。
本発明によるハイブリッド変速機の車載状態を、その制御システムと共に概略平面図である。 本発明の一実施例になるハイブリッド変速機を示す線図的縦断側面図である。 同ハイブリッド変速機の共線図である。 同ハイブリッド変速機がハイ側変速レンジにおいて中間変速比を選択した時の共線図である。 同ハイブリッド変速機がハイ側変速レンジにおいてロー側変速比を選択した時の共線図である。 同ハイブリッド変速機がハイ側変速レンジにおいてハイ側変速比を選択した時の共線図である。 同ハイブリッド変速機のハイ側変速レンジでの変速比に対する第1および第2モータ/ジェネレータの回転数およびトルクの変化特性を、これらモータ/ジェネレータへの通過パワーと共に示す変化特性図である。 同ハイブリッド変速機がハイ側変速レンジで出力する前後輪駆動トルクの配分特性を変速比に関して示すと共に、同ハイブリッド変速機のハイ側変速レンジにおける実用変速範囲を併せ示した特性図である。 同ハイブリッド変速機がロー側変速レンジにおいてロー側変速比を選択した時の共線図である。 同ハイブリッド変速機がロー側変速レンジにおいてハイ側変速比を選択した時の共線図である。 同ハイブリッド変速機がロー側変速レンジにおいてオーバードライブ変速比を選択した時の共線図である。 同ハイブリッド変速機のロー側変速レンジにおいて変速比に対する第1および第2モータ/ジェネレータの回転数およびトルクの変化特性を、これらモータ/ジェネレータへの通過パワーと共に示す変化特性図である。 同ハイブリッド変速機のロー側変速レンジにおける実用変速範囲を示す特性図である。 図9〜図11の共線図における回転数のバランス式およびトルクのバランス式を求める時に用いた符号の説明図である。 同ハイブリッド変速機がロー側変速レンジにおいて出力する前後輪駆動トルクの配分特性を変速比に関して示した特性図である。 同ハイブリッド変速機がオーバードライブ変速レンジにおいてロー側変速比を選択した時の共線図である。 同ハイブリッド変速機がオーバードライブ変速レンジにおいてハイ側変速比を選択した時の共線図である。 同ハイブリッド変速機がオーバードライブ変速レンジにおいて中間変速比を選択した時の共線図である。 同ハイブリッド変速機のオーバードライブ変速レンジでの変速比に対する第1および第2モータ/ジェネレータの回転数およびトルクの変化特性を、これらモータ/ジェネレータへの通過パワーと共に示す変化特性図である。 本発明の他の実施例になるハイブリッド変速機を示す線図的縦断側面図である。 同ハイブリッド変速機の共線図である。
符号の説明
1 ハイブリッド変速機
11 変速機ケース
ENG エンジン
12 複合電流2層モータ
MG1 第1モータ/ジェネレータ
MG2 第2モータ/ジェネレータ
13 入力軸
Out1 第1出力軸
Out2 第2出力軸
G1 第1差動装置
G2 第2差動装置
G3 第3差動装置
GF フロント側遊星歯車組
GC 中間の遊星歯車組
GR リヤ側遊星歯車組
S1,S1’,S2,S3 サンギヤ
R1,R2,R3 リングギヤ
C1,C2,C3 キャリア
Cin エンジンクラッチ
Cind 入力要素クラッチ
Cout 出力直結クラッチ
Cm モードクラッチ
B ブレーキ
21 ハイブリッドコントローラ
22 エンジンコントローラ
23 モータコントローラ
24 インバータ
25 バッテリ
26 アクセル開度センサ
27 車速センサ
28 油圧源
31 前輪用ディファレンシャルギヤ装置
32L,32R 左右前輪
33 プロペラシャフト
34 後輪用ディファレンシャルギヤ装置
35L,35R 左右後輪

Claims (10)

  1. 2要素の回転状態を決定すると他の要素の回転状態が決まる第1および第2差動装置を具え、
    これら差動装置の任意の1要素を入力要素クラッチにより相互に結合可能にすると共に、これら要素の一方にエンジンを結合し、
    これら相互に結合可能にされた要素以外の、前記両差動装置における1要素にそれぞれ第1および第2出力軸を結合し、
    これら第1および第2出力軸を結合した要素、並びに前記相互に結合可能にされた要素以外の、前記一方の差動装置における要素に第1モータ/ジェネレータを、また、他方の差動装置における要素に第2モータ/ジェネレータをそれぞれ結合し、
    前記両差動装置における、共線図上の回転速度順が最後の要素間を、非連結状態と、逆転変速可能状態と、一体回転可能状態との3種の連結状態のうちの任意の状態に連結可能とし、
    前記第1および第2モータ/ジェネレータをモータとして動作させたり、発電機として動作させることにより、前記連結状態と入力要素クラッチの締結・解放との組み合わせごとに任意の変速状態を維持し得るよう構成したことを特徴とするハイブリッド変速機。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド変速機において、
    前記第1差動装置における、共線図上の回転速度順が第2位の要素と、前記第2差動装置における、共線図上の回転速度順が第1位の要素とを入力要素クラッチにより相互に結合可能にすると共に、これら要素の一方にエンジンを結合し、
    前記第1差動装置における、共線図上の回転速度順が第3位の要素、および前記第2差動装置における、共線図上の回転速度順が第2位の要素にそれぞれ第1および第2出力軸を結合し、
    前記第1差動装置における、共線図上の回転速度順が第1位の要素、および前記第2差動装置における、共線図上の回転速度順が第3位の要素にそれぞれ前記第1および第2モータ/ジェネレータを結合し、
    前記第1差動装置における、共線図上の回転速度順が第4位の要素、および前記第2差動装置における、共線図上の回転速度順が第3位の要素間を、非連結状態と、逆転変速可能状態と、一体回転可能状態との3種の連結状態のうちの任意の状態に連結可能としたことを特徴とするハイブリッド変速機。
  3. 請求項1または2に記載のハイブリッド変速機において、
    前記連結状態を第3の差動装置と、該差動装置の1要素を固定して前記逆転変速可能状態を提供するブレーキおよび任意の2要素間を直結して前記一体回転可能状態を提供するモードクラッチとにより達成するよう構成したことを特徴とするハイブリッド変速機。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のハイブリッド変速機において、
    前記入力要素クラッチを締結すると共に前記連結状態を非連結状態にすることでハイ側変速比選択モードとし、
    前記入力要素クラッチを解放すると共に前記連結状態を逆転変速可能状態にすることでロー側変速比選択モードとし、
    前記入力要素クラッチを解放すると共に前記連結状態を一体回転可能状態にすることでオーバードライブ選択モードとするよう構成したことを特徴とするハイブリッド変速機。
  5. 請求項4に記載のハイブリッド変速機において、
    前記連結状態を非連結状態または一体回転可能状態と、逆転変速可能状態との間で切り替える必要のある選択モードの切り替えを、前記エンジンが結合されなかった差動装置に係わるモータ/ジェネレータの回転数が0の時、若しくは、ハイ側変速比選択モードにおいて行うよう構成したことを特徴とするハイブリッド変速機。
  6. 請求項2乃至5のいずれか1項に記載のハイブリッド変速機において、
    前記第1差動装置をラビニョオ型プラネタリギヤセットで構成して前記エンジンに近い側に配した第1遊星歯車組とし、
    前記第2差動装置をダブルピニオン遊星歯車組で構成して前記エンジンから遠い側に配した第2遊星歯車組とし、
    前記第3差動装置を単純遊星歯車組で構成して前記第1遊星歯車組と第2遊星歯車組との間に同軸に配した第3遊星歯車組とし、
    第1遊星歯車組のキャリアおよび第2遊星歯車組のキャリア間を前記入力要素クラッチにより相互に結合可能にすると共に、これらキャリアのうち第2遊星歯車組のキャリアにエンジンを結合し、
    前記第1遊星歯車組のリングギヤおよび前記第2遊星歯車組のリングギヤにそれぞれ前記第1および第2出力軸を結合し、
    前記第1遊星歯車組のロングピニオンに直接噛合したサンギヤ、および前記第2遊星歯車組のサンギヤにそれぞれ前記第1および第2モータ/ジェネレータを結合し、
    前記第1遊星歯車組のロングピニオンにショートピニオンを介して噛合したサンギヤを第3遊星歯車組のサンギヤに結合すると共に、第2遊星歯車組のサンギヤを第3遊星歯車組のリングギヤに結合し、
    第3遊星歯車組のキャリアを固定可能となるよう前記ブレーキを配置すると共に第3遊星歯車組のキャリアおよびサンギヤ間を直結可能となるよう前記モードクラッチを配置したことを特徴とするハイブリッド変速機。
  7. 請求項2乃至5のいずれか1項に記載のハイブリッド変速機において、
    前記第1差動装置をラビニョオ型プラネタリギヤセットで構成して前記エンジンから遠い側に配した第1遊星歯車組とし、
    前記第2差動装置を単純遊星歯車組で構成して前記エンジンに近い側に配した第2遊星歯車組とし、
    前記第3差動装置を単純遊星歯車組で構成して前記第1遊星歯車組と第2遊星歯車組との間に同軸に配した第3遊星歯車組とし、
    第1遊星歯車組のキャリアおよび第2遊星歯車組のリングギヤ間を前記入力要素クラッチにより相互に結合可能にすると共に、これらのうち第1遊星歯車組のキャリアにエンジンを結合し、
    前記第2遊星歯車組のキャリアおよび前記第1遊星歯車組のリングギヤにそれぞれ前記第1および第2出力軸を結合し、
    前記第1遊星歯車組のロングピニオンにショートピニオンを介して噛合したサンギヤ、および前記第2遊星歯車組のサンギヤにそれぞれ前記第1および第2モータ/ジェネレータを結合し、
    前記第1遊星歯車組のロングピニオンに直接噛合したサンギヤを第3遊星歯車組のサンギヤに結合すると共に、第2遊星歯車組のサンギヤを第3遊星歯車組のリングギヤに結合し、
    第3遊星歯車組のキャリアを固定可能となるよう前記ブレーキを配置すると共に第3遊星歯車組のキャリアおよびサンギヤ間を直結可能となるよう前記モードクラッチを配置したことを特徴とするハイブリッド変速機。
  8. 請求項6または7に記載のハイブリッド変速機において、
    前記第1出力軸を中空軸としてエンジンから遠い変速機後端より突出させ、
    前記第2出力軸を、該中空の第1出力軸に貫通させて変速機後端より突出させたことを特徴とするハイブリッド変速機。
  9. 請求項6乃至8のいずれか1項に記載のハイブリッド変速機において、
    前記第1および第2モータ/ジェネレータを同心一体構造として、前記エンジンと、エンジンに近い側に配した遊星歯車組との間に同軸に配置したことを特徴とするハイブリッド変速機。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載のハイブリッド変速機において、
    前記第1および第2出力軸をそれぞれ車両の前後輪に結合したことを特徴とするハイブリッド変速機。
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