JP3823604B2 - 手話教育装置、手話教育方法、及び、手話教育方法が記録された記録媒体 - Google Patents

手話教育装置、手話教育方法、及び、手話教育方法が記録された記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ユーザが対話的に手話の学習を行うことができる手話教育装置、手話教育方法、及び手話教育方法が記録された記録媒体提供するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
ユーザに手話を学習するための環境を提供する手話教育装置の技術としては、「みんなの手話」(株式会社NHKエデュケーショナル/日本アイ・ビー・エム(株))、「君の手がささやいている」(富士通ミドルウェア株式会社、1996年)、「手にことばを・入門編」(富士通株式会社、1996年)などがある。これらの技術では、手話のビデオ動画像、それらに対応する日本語文、およびそれぞれの手話文に関する説明をユーザに同時に提示することにより、手話と日本語との対応関係を学習させようとするものである。また、これらの技術では、日本語文中の特定の単語に対応する手話動画像を表示できる機能や、単語の一覧からユーザが任意に選択した日本語の単語に対応する手話動画像を表示できる機能を有する。さらに、「手にことばを・入門編」では、動作の形状や方向といった手話を構成している動作要素を選択することによって、手話を検索する機能も有する。
【0003】
また、「人工現実感を利用した手話学習システムの開発」(藤本、陳、水野、玉腰、藤本、第13回ヒューマン・インタフェース・シンポジウム論文集、pp。249−254、1997年)では、手話認識技術を含む手話学習装置を提案している。この装置では、手話を3次元表示する機能と手話動作を認識する機能が含まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の手話教育装置の技術では、手話の動作と日本語文との対応関係をユーザに表示することにより、ユーザが手話の動作を学習するという方法が中心であった。このような方法では、ユーザは手話動作を見て理解できるようにはなるが、ユーザ自身が手話動作を正しく行えるようになったかどうかを確認することはできないという問題がある。通常、動作を見て覚えただけでは、それを実際に動作として再現できない場合が多い。このため、ユーザが手話によるコミュニケーションを行うことができるようになることを目的とした手話教育装置としては、不十分であるという問題がある。また、装置内に格納されている手話に関する情報の検索という点では、日本語に基づいた検索のみであり、手話の動作から検索することができない。「手にことばを・入門編」では、手の形状や動き方などの動作の要素を順に指定することにより検索することが可能であるが、指定できる要素の種類や順序が決まっているなどの制限があり、柔軟な検索を行うことができないという問題がある。
【0005】
一方、従来技術「人工現実感を利用した手話学習システムの開発」では、ユーザの手話動作を評価するために手話認識の技術を用いることを提案しているが、手話認識を手話教育の過程でどのように用いるかということに関しては述べられていない。手話の学習を行う場合、手話が読みとれるだけでなく、覚えた手話を正しく表現できるかどうかも重要となる。このため、ユーザの手話が正しい動作であるかどうかを評価する手段が必要不可欠となる。その際、手話が正しいか正しくないかの評価だけでなく、どの程度正しい動作であるか、あるいは、動作のどの部分に問題があるか、等の情報も表示し、それらの情報を容易にユーザが確認できることが望ましい。
【0006】
本発明の目的は、手話を学習する過程において、ユーザが行った手話の動作が正しいかどうか、および、動作のどこに問題点があるかをユーザ自身が容易に確認し、効果的に手話の学習を行うことができる手段を提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、ユーザが行った手話動作から直接手話に関する情報を検索することができる手段を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、ユーザが行った手話動作をユーザ自身が確認できるようにするために、ユーザが入力した手話データから、その中に表現されている手話語を認識および評価し、その結果を表示する。評価結果としては、手話文や手話語に対する手話データが正しい手話文や手話語に比べてどの程度正しいかを表す数値により表示する。また、入力された手話データから生成した動画像と、装置内に格納されている情報から生成した正しい手話の動画像を同時に表示する。その際、入力した手話データを手話語の認識結果に基づいて、各手話語毎に切り出し、入力した手話データから生成した動画像と正しい手話の動画像を手話語毎に比較して表示できるようにする。さらにその際、両者の動画像に時間長の差が有る場合、一方の動画像の時間長を他方の動画像の時間長に合わせて表示を行う。
【0009】
また、手話に関する情報の検索において、日本語から情報を検索するだけでなく、ユーザが入力した手話データを認識し、認識された手話語を含む情報を検索することにより、手話動作からの情報の検索も可能とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図1から図26を用いて説明する。
【0011】
図1は本発明を適用した手話教育装置の概念ブロック図である。図1において、手話動作入力部101は、ユーザの手話動作を電気信号に変換し時系列の手話データとして入力するための手段であり、良く知られている手袋型装置102あるいはビデオカメラ103を使用することができる。文字入力部104はユーザからの情報を文字により入力するための手段であり、一般的に使用されるキーボード105を用いることができる。あるいは、既存の音声認識装置を文字入力部104に組み込むことによりマイクを用いることもできる。画面操作入力部106は、ユーザが画面上に表示されている特定の領域に対する操作を行うための手段であり、一般的に使用されているマウス107を用いることができる。あるいはトラックボール、タッチパネル等の良く知られている装置を用いることもできる。手話語情報格納部108には、手話における語である手話語に関する情報(手話語情報)が格納される。手話文情報格納部109には、手話語の組み合わせによって表現される手話文に関する情報(手話文情報)が格納される。手話文章情報格納部110には、複数の手話文によって構成される手話文章に関する情報(手話文章情報)が格納される。ユーザ情報格納部111には、手話教育装置を使用するユーザの学習履歴に関する情報(ユーザ情報)が格納される。
【0012】
手話認識部112は手話動作入力部101から入力されてくるユーザの手話データを受け取り、その中に表現されている各手話語を認識するための手段である。手話語を認識する技術としては既存の技術である「連続手話認識装置及び入力装置、特開平6−333022」等を用いることができる。検索部113は、ユーザから入力された音声言語の語や手話認識部112から送られてくる手話認識の結果に基づいて、関連する手話語情報や手話文情報、手話文章情報等の手話に関する情報を検索するための手段である。手話動画像生成部114は、手話の動画像を生成するための手段である。手話の動画像を生成する技術としては既存の技術である「手話生成装置および方法、特開平8−016821」等を用いることができる。あるいは、一般に用いられているビデオ映像を用いることもできる。出力部115は、手話に関する情報や、手話の検索結果に関する情報、その他手話教育に必要となる情報を表示するための手段で、既存のディスプレイ116を用いることができる。
【0013】
教育制御部117は、ユーザからの入力や、手話に関する情報等に基づいて、上記手話動作入力部101や文字入力部104、画面操作入力部106、手話認識部112、検索部113、手話動画像生成部114、出力部115の制御を行ったり、手話語情報格納部108、手話文情報格納部109、手話文章情報格納部110、ユーザ情報格納部111に対する情報の入出力を行う。なお、本発明の手話教育装置は、汎用コンピュータとソフトウェアで構成することもできる。
【0014】
図2は、手話語情報格納部108に格納される手話語情報のフォーマットである。手話語名201は手話語につけられたラベルであり、任意の記号列を用いることができる。対応する音声言語の語数202は、手話語に対応する音声言語の語の数である。音声言語は任意の言語を用いることが可能であり、例えば、手話と日本語の関係を学習するための手話教育装置であるならば、音声言語として日本語が用いられる。対応する音声言語の語203から204は、手話語に対応する音声言語の語の名称である。手話認識用情報205は、ユーザが入力した手話動作を手話認識部112において認識するために用いられるテンプレートパターンを示す情報である。手話認識用情報205としては、テンプレートパターンに付けられた名称を記述しても良いし、あるいは、テンプレートパターンそのものを記述することもできる。テンプレートパターンの名称を記述する場合、テンプレートパターンそのものは、手話認識部112に格納しても良いし、あるいは、別途テンプレートパターンを格納するための格納部を設けても良い。また、テンプレートパターンのフォーマットは、手話認識部112で使用される認識方式に依存して決定される。
【0015】
手話動画像生成用情報206は、手話動画像生成部114において手話動画像を生成するために使用される情報である。手話動画像生成用情報206としては、手話動画像生成用の情報に付けられた名称を記述しても良いし、あるいは、手話動画像生成用の情報そのものを記述することもできる。手話動画像生成用の情報に付けられた名称を記述する場合、手話動画像生成用の情報そのものは、手話動画像生成部114に格納しても良いし、あるいは、別途手話動画像生成用の情報を格納するための格納部を設けても良い。また、手話動画像生成用の情報の記述は、手話動画像生成部114で使用する動画像生成方式に依存して決定される。関連情報207は、手話語の動作に関する説明や、手話語の動作を表現する際に注意するべき事柄、手話語の起源等に関する情報であり、文字および、写真やイラスト等の画像を組み合わせることができる。
【0016】
図3は、手話文情報格納部109に格納される手話文情報のフォーマットである。手話文名301はその手話文情報に付けられたラベルであり、任意の記号列を用いることができる。音声言語文字列302は、その手話文の意味を表す音声言語の文字列が記述される。手話語数303は手話文中に含まれる手話語の数である。手話語304から305は、手話文中に含まれる手話語の名称であり、手話語情報中の手話語名201を記述する。あるいは手話語に対応する音声言語の語203、204を用いることもできる。関連情報306は、その手話文の表現に関する説明や、その手話文を表現する際に注意すべき事柄等に関する情報であり、文字および写真やイラスト等の画像を組み合わせることができる。
【0017】
図4は手話文章情報格納部110に格納される手話文章情報のフォーマットである。手話文章名401は、手話文章情報に付けられたラベルであり、任意の記号列を用いることができる。手話文数402は、手話文章中に含まれる手話文の数である。手話者名403、405は各手話文に対応する手話者の名称である。手話文情報名404、406は手話文情報のラベルであり、図3に示した手話文名301を記述する。あるいは、手話文に対応する音声言語文字列302を用いることもできる。関連情報407は、手話文章に関する説明や、手話文章を表現する際に注意すべき事柄等に関する情報である。手話文章情報にはさらに、手話文章中に含まれる手話語に関する情報を含めることもできる。
【0018】
図5にユーザ情報格納部111に格納されるユーザ情報のフォーマットを示す。図5において、ユーザ名501はユーザ情報がどのユーザに関する情報であるかを表すためのユーザの名称である。一つの手話教育装置を複数のユーザが使用する場合、各ユーザは手話教育装置を使用する前にユーザ自身のユーザ情報を選択することにより、ユーザ自身の学習情報に基づいた学習を行うことが可能となる。手話語テスト結果情報502は、手話語に対応する音声言語の語をユーザに提示し、それに対するユーザの手話データを評価する手話語動作テストの結果に関する情報である。図6に手話語テスト結果情報502のフォーマットを示す。図6において、手話語数601は、テストを行った手話語の数である。手話語名602、605は、テストを行った手話語のラベルであり、図2に示した手話語名201を使用することができる。テスト回数603、606は各手話語のテストを行った回数を表す。評価結果604、607には、ユーザが入力した手話データを評価し、その結果得られた手話語の評価値の平均を記述する。あるいは、評価値の履歴を記述することもできる。また、評価結果として、評価値の他に、ユーザが入力した手話動作のどの部分に問題があったかに関する情報を記述することもできる。これは、手話認識部112における手話認識方式として「連続手話認識装置及び入力装置、特開平6−333022」のように、手話動作の詳細な評価を行うことができる方式を用いれば、容易に実現することができる。手話文テスト結果情報503は、手話文に対応する音声言語文字列をユーザに提示し、それに対するユーザの手話データを評価する手話文動作テストの結果に関する情報である。図7に手話文テスト結果情報503のフォーマットを示す。図7において、手話文数701は、テストを行った手話文の数である。手話文名702、706は、テストを行った手話文のラベルであり、図3に示した手話文名301を使用することができる。テスト回数703、707は各手話文のテストを行った回数を表す。正解回数704、708は、ユーザが入力した手話データを評価した結果、手話文中に含まれる全ての手話語が検出された回数を記述する。評価結果705、709は、ユーザが入力した手話データを評価した結果得られた手話文の評価値の平均と手話文中の手話語毎の評価値の平均を記述する。あるいは、手話文や手話語の評価値の履歴を記述することもできる。また、手話語テスト結果情報502と同様に、手話文中の各手話語毎に、ユーザが入力した手話データのどの部分に問題があったかに関する情報を記述することもできる。
【0019】
図8から図26を用いて、教育制御部117における処理について詳細に説明する。図8は教育制御部117の主要な処理の流れを示す図である。教育制御部117では、まず、ステップ801においてメインメニューの表示を行う。図9に、メインメニューの一例を示す。図9において、901はメニュー画面のタイトルを表す。902は手話文章の検索および表示により手話文章の学習を行う処理に移行するためのボタン、903は手話に関するテストを行う処理に移行するためのボタン、904は処理を終了するためのボタンである。ユーザは、キーボード105やマウス107を用いて画面上のボタンを選択し、それぞれの処理に移行することができる。また、手袋型装置102あるいはビデオカメラ103を用いて、動作によってボタンを選択するようにしてもよい。これを行うためには、手話語とは異なる特別の動作をあらかじめ手話認識部112に登録し、その動作がユーザによって入力された時、手話認識部112は特別の動作を認識したことを制御部117に通知するようにすれば良い。図8において、ステップ802では、ユーザがメニュー上のどの処理を選択したかを判定する。ステップ803では手話文章の検索および表示により手話文章の学習を行うための処理を実行する。ステップ804では手話に関するテスト処理を行う。各処理が終了するとステップ801に戻る。ステップ802において、終了が選択された場合は処理を終了する。
【0020】
図10に手話文章の検索および表示を行うための画面の一例を示す。図10において、1001は手話文章の検索方法を表示し、ユーザが必要に応じて検索方法を変更するための領域である。検索方法には、音声言語の語から検索する方法と、手話の動作から検索する方法が用意されている。図10には音声言語を日本語とした場合の表示例が示されている。1002は、音声言語の語から手話を検索する場合に、音声言語の語の名称を入力する領域である。1003は手話文章情報の検索を開始するためのボタンである。1004は検索された手話文章の名称の一覧を表示する部分である。表示される手話文章の名称は図4の手話文章名401である。1005は検索された手話文章の内容を表示する画面である。1004に表示されている手話文章の名称の内、ユーザが選択した手話文章の内容が1005上に表示される。1006、1009、1012は、手話文章中の各手話文に対応する手話者名であり、図4における手話者名403、405が使用される。1007、1010、1013は、手話文章中の各手話文の名称であり、図3における手話文名301が使用される。あるいは、手話文の意味を表す音声言語文字列302を使用しても良い。1008、1011、1014は手話文章中の手話文を構成する手話語の名称の列であり、図3における手話語名304、305が使用される。あるいは、各手話語に対応する音声言語の語の名称を用いることもできる。1015はユーザが選択した手話語、手話文、あるいは手話文章に対する動画像を表示するための画面である。1016は動画像の表示を停止するためのボタン、1017は動画像の表示を開始するためのボタンである。1017を選択した場合に表示される動画像は、1005上に表示されている手話文章情報中の手話文あるいは手話語の内、ユーザが選択した手話文あるいは手話語に対応する動画像である。1018は動画像の表示を一時的に停止するためのボタン、1019は動画像を逆戻しするためのボタン、1020は動画像を早送りするためのボタン、1021は動画像中の手話者の大きさを拡大するためのボタン、1022は動画像中の手話者の大きさを縮小するためのボタン、1023、1024は動画像中の手話者を見る角度を変更するためのボタンである。1025は、選択された手話文章の関連情報を表示するための領域であり、図4における関連情報407が表示される。また、1005上に表示されている手話文あるいは手話語を選択した場合は、1025には選択した手話文あるいは手話語に対する関連情報が表示される。1026は1005に表示されている手話文章情報中の手話文に対する動画像を最初から順に表示するためのボタンである。1027、1028は、1005に表示されている手話文章情報中の手話文の内、ボタン上に表示されていない手話者に対応する手話者の動画像を表示し、ボタン上に表示されている手話者に対応する手話文についてはユーザが実際に手話を表現することにより手話の練習を行うためのボタンである。1027、1028上の手話者名は、1005に表示されている手話文章情報の内容に基づいて表示される。また、手話文章中の手話者の数が変わると、それに基づいてこれらのボタンの数も変化する。図10において、1027を選択すると、まず手話者Aに対応する手話文1007の手話データを入力するようにユーザに指示するメッセージを1025上に表示する。メッセージは別画面に表示するようにしても良い。ユーザが手話データを入力した後、手話者Bに対応する手話文1010、1013を順に動画像表示する。他に手話文がある場合も、ボタン上に表示されている手話者に対応する手話文であるか、そうでないかに従って、同様の処理を行う。手話文章中の全ての手話文に対する処理が終わったら、ユーザの入力した手話データの評価結果を表示する。評価結果は1025に表示しても良いし、あるいは、別画面に表示するようにしても良い。また、ユーザが入力した手話データに対する評価結果を手話文章中の手話文に対する処理が全て終了した時点で表示する以外に、それぞれの手話文に対する手話データをユーザが入力する毎に表示するようにしても良い。この場合、評価結果が良くなければ、再度手話データを入力するようにユーザに指示することもできる。ユーザが手話データを入力する方法および入力された手話データの評価方法については後述する。1029は手話文章の一覧からユーザが表示したい手話文章を選択する画面を表示するためのボタンである。1029を選択すると、図11に示す手話文章の一覧が表示される。図11において、1101は手話文章の名称の一覧を表示する領域であり、図4における手話文章名401が使用される。あるいは、手話文章情報中に含まれる手話文の名称や手話語の名称を含めて表示することもできる。1101上に表示されている手話文章名を選択した後1102を選択すると、選択した手話文章情報の内容が図10の画面上に表示される。1103を選択すると、1101で選択した手話文章情報は無効となる。図10における1030は、1027、1028を選択した場合に行われる手話の練習において、ユーザが手話の動作を練習する際に、ユーザが入力した手話データを評価するかどうかを指定するためのボタンである。このボタンは選択する毎に、「動作入力無し」と「動作入力有り」の状態を切り替える。ボタン上に「動作入力無し」と表示されている場合は、その後の手話の練習では、1027、1028に表示されている手話者に対応する手話文では、手話動作を行うようにユーザに指示するメッセージを表示した後、ある決められた時間処理を停止する。処理が停止している間に、ユーザは手話動作を行う。この際、ユーザの手話データは入力されない。ある決められた時間停止後、処理を再開し、次の手話文に対する処理に移る。「動作入力有り」と表示されている場合は、その後の手話の練習では、1027、1028に表示されている手話者の手話文に対してユーザが入力した手話データを評価して、その結果を表示する。1031は、1005に表示されている手話文章情報の内、ユーザが指定した手話文あるいは手話語に対する手話データを入力し、それを評価した結果を表示するためのボタンである。1032を選択すると、手話文章学習処理を終了し、メインメニューに戻る。
【0021】
図12を用いて手話文章の検索方法を指定する方法を説明する。検索方法を表示する領域1001を選択すると、検索方法の一覧1201、1202が表示される。ここで、例えば、検索方法として「手話から検索」を選択すると、図13に示すように、選択した検索方法が1001に表示される。「日本語から検索」の場合、1001の下に、検索キーである日本語を入力する領域1002と、検索を開始するためのボタン1003が表示される。「手話から検索」を選択すると、図13に示すように、手話データの入力状態を表示するための領域1301と手話データの入力を開始するためのボタン1302が表示される。
【0022】
次に、図14の流れ図を用いて音声言語の語から手話文章情報を検索する方法について説明する。図10の1002に音声言語の語を入力した後、1003を選択すると、図14の流れ図で示す処理が開始される。ステップ1401において、まず、検索結果を格納する領域をクリアする。ステップ1402では、手話文章情報格納部110の内容を検索し、検索処理を行っていない手話文章情報があるかを調べる。検索処理を行っていない手話文章情報が無い場合はステップ1403で検索結果を出力し、検索処理を終了する。検索処理を行っていない手話文章情報がある場合は、ステップ1404に進む。ステップ1404では、検索処理を行っていない手話文章情報を1つ読み込む。ステップ1405では、手話文章情報中の手話文の内、処理を行っていない手話文があるかどうかを調べる。処理を行っていない手話文が無い場合は、ステップ1402に戻る。処理を行っていない手話文がある場合はステップ1406に進む。ステップ1406では、処理を行っていない手話文を1つ選択し、それに対応する手話文情報を図1の手話文情報格納部109から読み込む。ステップ1407では、読み込んだ手話文情報中に含まれる手話語の内、処理を行っていない手話語があるかどうかを調べる。処理を行っていない手話語が無い場合はステップ1405に戻る。処理を行っていない手話語がある場合はステップ1408に進む。ステップ1408では、手話文情報中の手話語のうち、処理を行っていない手話語を1つ選択し、それに対応する手話語情報を手話語情報格納部108から読み込む。ステップ1409では、1002に入力された音声言語の語と、手話語情報中の音声言語の語が一致するかどうかを調べる。一致すれば、手話文章情報を検索結果を格納する領域に格納し、ステップ1402に戻る。一致しなければ、ステップ1407に戻る。1002に入力する音声言語の語としては、複数個の語を入力し、それに基づいて手話文章情報を検索することもできる。この場合、ステップ1410において、1002に入力された音声言語の語の内、どの語が存在したかを表す情報のみを格納して1407に戻る。また、1405において、手話文章情報中の全ての手話文について処理を行ったと判定された場合に、1002に入力された全ての音声言語の語が存在していれば手話文章情報を検索結果を格納する領域に格納し、ステップ1402に戻るようにすればよい。あるいは、1405において、1002に入力された音声言語の語の内いずれか1つが含まれている手話文章情報を格納することにより、1002に入力した語の内いずれかを含む手話文章情報の検索を行うこともできる。さらに、検索結果を出力する際に、1002に入力された音声言語の語が含まれている数に応じて、手話文章情報に順位付けを行うこともできる。
【0023】
図15から図18を用いて、手話から手話文章情報を検索する方法について説明する。手話から手話文章情報を検索するためには、まず、手話データを装置に入力する必要がある。これを行うためには、図13に示した開始ボタン1302を選択する。開始ボタン1302を選択すると、教育制御部117は手話動作入力部101から手話データの入力を開始し、入力された手話データを手話認識部112に送る。手話認識部112では、送られてくる手話データの内、手話の認識を行うべき部分と認識処理を行わなくて良い部分を監視しながら処理を進める。手話認識部112における処理を図15に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。手話動作入力部101からのデータ入力が開始されると、手話認識部112では、まず、ステップ1501において、手話の開始を表す動作である入力開始識別子を待っている状態であることを教育制御部117に通知する。入力開始識別子は、通常の手話単語以外の動作であれば、あらかじめ装置内に登録しておくことによりどのような動作でも利用することができる。あるいは、何らかのキーを押す、マウスのボタンを押すなどの操作によって行うこともできる。ステップ1502では、時系列データとして表される手話データの1時刻分のデータを読み込む。ステップ1503では、読み込んだ手話データを解析し、入力開始識別子であるかどうかを判定する。入力開始識別子でなければステップ1502に戻る。入力開始識別子であれば、ステップ1504に進み、データ入力の開始を待っている状態であることを教育制御部117に通知する。ステップ1505では、1時刻分の手話データを読み込み、データ入力開始の状態になったかどうかの判定を行う。データ入力の開始は、入力開始識別子を表現している状態から入力開始識別子でない状態に移った時刻とする。データ入力開始の状態でなければステップ1505に戻る。データ入力開始の状態であれば、ステップ1507に進み、データ入力中であることを教育制御部117に通知する。ステップ1508では、1時刻分の手話データを読み込む。ステップ1509では、データ入力が終了した状態であるかどうかの判定を行う。データ入力の終了は、入力終了識別子が表現されているかどうかを検出することにより行う。入力終了識別子は、入力開始識別子と同様に、通常の手話単語以外の動作であれば、あらかじめ装置内に登録しておくことによりどのような動作でも利用することができる。あるいは、何らかのキーを押す、マウスのボタンを押すなどの操作によって行うこともできる。入力終了識別子が検出されなければ、ステップ1510において認識処理を行い、ステップ1508に戻る。入力終了識別子が検出されれば、ステップ1511において、認識処理が終了したことを教育制御部117に通知する。されに、ステップ1512において認識結果を教育制御部117に対し出力する。手話動作入力部101から入力される手話データから手話の認識処理を行う部分と行わなくても良い部分を判定する処理は、手話認識部112ではなく、手動作入力部101あるいは教育制御部117で行うこともできる。この場合、手話の認識処理を行うべき手話データのみが手話認識部112に送られる。
【0024】
手話データの入力および認識処理を行っている間、教育制御部117では、手話認識部112からの通知に従って、処理の経過を表すメッセージを表示する。図16にメッセージの表示の一例を示す。図13の開始ボタン1302を選択すると、入力状態の表示領域1301には、図16の1601のように、手話データの入力を開始することを示す入力開始識別子を待っている状態を表すメッセージが表示される。また、開始ボタン1302の表示は1602に示すように「中止」となり、手話動作入力を中止するためのボタンとなる。入力開始識別子が検出されると、データ入力待ちの状態であることを示すメッセージを1603のように表示する。データ入力開始が検出されると、データ入力中の状態であることを示すメッセージを1604のように表示する。入力終了識別子が検出されると、データ入力が終了したことを示すメッセージが1605のように表示される。手話データ入力において、入力開始識別子や入力終了識別子を検出せず、開始ボタン1302を選択した時から、中止ボタン1602を選択するまでの間のデータを全て入力し、認識処理を行うこともできる。この場合、入力状態の表示領域1301に表示されるメッセージとしては、開始ボタン1302が選択された時から中止ボタン1602が選択された時までに、データ入力中を表すメッセージが表示されることになる。また、入力開始識別子を検出後、入力開始の状態の検出は行わず、入力識別子が検出された時刻から入力終了識別子が検出されるまでのデータを全て入力し、認識処理を行うようにしても良い。この場合は、データ入力の開始を待っている状態であること表すメッセージ1603は表示されない。
【0025】
図17に、手話語の認識結果のフォーマットを示す。1701は認識された手話語の名称である。1702は、認識された手話語の手話データ中における開始時刻である。1703は、認識された手話語の手話データ中における終了時刻である。1704は、認識された手話語に対する評価値である。1705は、認識結果中に含まれる手話語を構成する手の形状や方向、動き等の動作要素毎の評価値の数である。1706、1708は動作要素の種類を示す名称であり、1707、1709はそれぞれの動作要素の評価値である。例えば、既存の手話語を認識する技術である「連続手話認識装置及び入力装置、特開平6−333022」では、手の形状、手の方向および手の位置の3種類の動作要素を別々に認識するため、これらの3種類の動作要素に関する評価値を手話語の認識結果中に含めることが容易である。
【0026】
図18に示す流れ図を用いて、手話データから手話文章情報を検索する処理について説明する。図18のステップ1801において、手話動作の認識処理を行う。認識処理については、既に述べた通りである。ステップ1802において、手話動作の認識結果から、最も評価値の高い手話語の認識結果を選択する。ステップ1803において、検索結果を格納する領域をクリアする。ステップ1804では、手話文章情報格納部110の内容を検索し、検索処理を行っていない手話文章情報があるかどうかを調べる。検索処理を行っていない手話文章情報が無い場合はステップ1805で検索結果を出力し、検索処理を終了する。検索された手話文章情報は、図10の1004に一覧として表示される。検索処理を行っていない手話文章情報がある場合は、ステップ1806に進む。ステップ1806では、検索処理を行っていない手話文章情報を1つ読み込む。ステップ1807では、手話文章情報中の手話文の内、処理を行っていない手話文があるかどうかを調べる。処理を行っていない手話文が無い場合は、ステップ1804に戻る。処理を行っていない手話文がある場合はステップ1808に進む。ステップ1808では、処理を行っていない手話文を1つ選択し、それに対応する手話文情報を手話文情報格納部109から読み込む。ステップ1809では、読み込んだ手話文情報中に含まれる手話語の内、処理を行っていない手話語があるかどうかを調べる。処理を行っていない手話語が無い場合はステップ1807に戻る。処理を行っていない手話語がある場合はステップ1810に進む。ステップ1810では、手話文情報中の手話語のうち、処理を行っていない手話語を1つ選択する。ステップ1811では、ステップ1802において選択された手話語名と、手話文情報中から選択された手話語名が一致するかどうかを調べる。一致すれば、手話文章情報を検索結果を格納する領域に格納し、ステップ1804に戻る。一致しなければ、ステップ1809に戻る。ステップ1802において、手話動作の認識結果から最も評価値の高い手話語を選択するかわりに、評価値の高い順に、あらかじめ決められた個数の手話語を選択し、それらの手話語が含まれる手話文章情報を検索するようにすることもできる。これを行うためには、ステップ1812において、どの手話語が含まれていたかを表す情報を格納し、ステップ1809に戻る。また、ステップ1807において、手話文章中の全ての手話文について検証されたと判断された場合に、ステップ1802で選択された手話語が含まれていた手話文章情報を検索結果を格納する領域に格納すればよい。検索結果を出力する際には、手話語が含まれる数および手話語の評価値に基づいて検索された手話文章情報に評価値を付け、評価値に基づいて順位付けを行うこともできる。
【0027】
次に、図10におけるボタン1027、1028が選択された時の処理について、図19から図23を用いて詳細に説明する。1027、1028を選択すると、既に説明したように、手話文章情報に含まれる手話文の内、ボタン上に表示されている手話者に対応する手話文の動作をユーザが練習できる環境を提供する。この際、ボタン1030により、「動作入力無し」の状態になっている場合は、指定された手話者に対応する手話文ではユーザに手話を行うように指示するメッセージを表示して動画像の表示を一時中断し、指定されていない手話者に対応する手話文では動画像の表示を行うことを順に繰り返せばよいだけであるので、容易に実現できる。ユーザに対するメッセージは、図10の1025に表示しても良いし、あるいは、別の画面に表示することもできる。「動作入力有り」の場合は、図19に示す流れ図に従って処理を行う。図19のステップ1901において、手話文章情報中のどの手話文かを表すカウンタを1(最初の手話文)に設定する。ステップ1902では、カウンタが示す手話文情報を読み込む。ステップ1903では、指定された手話者に対応する手話文であるかどうかの判定を行う。指定された手話者であれば、ステップ1904に進む。ステップ1904では、ユーザに手話を入力するように指示するメッセージを表示し、ユーザの手話データを入力し、手話の認識処理を行う。メッセージは、図10の1025に表示しても良いし、あるいは、別の画面に表示することもできる。手話データの入力および認識処理に関しては、手話データから手話文章情報を検索する処理と全く同様にして行うことができる。ステップ1905では、手話データの認識結果から、手話文を構成する手話語の候補を全て抽出する。ステップ1906では、抽出した手話語の認識結果の時間的な関係に基づいて、手話文を構成する手話語と同じ順序となる認識された手話語の組み合わせを求める。例えば、手話文を構成する手話語が図20に示すように「私」2001、「名前」2002、「佐藤」2003、「有る」2004の4つであり、それぞれの手話語に対応する認識された手話語は2005、2006、2007、2008であるとする。ここで、手話文を構成する手話語は時間的に重なり合わないという条件を付けて、認識された手話語の組み合わせを検索すると、図21に示す4つの組み合わせ候補2101、2102、2103、2104が求められる。認識された手話語の組み合わせを検索する際に、手話語間の重なりの大きさに対して閾値を設け、その範囲内の重なりは許容するようにしても良い。また、手話語間の時間的な空白に関しても閾値を設け、手話語間の時間的な空白が閾値以下になる手話語の組み合わせのみを候補として求めるようにすることもできる。さらに、求めた手話語の組み合わせに対して評価値を求める。評価値は、組み合わせ中に含まれている手話語の評価値の和として求める。あるいは、手話語の評価値と手話語の時間長(終了時刻−開始時刻+1)の積の和として評価値を求めることもできる。さらに、手話語の評価値と手話語の時間長の積の和を手話語の時間長の和で割った値を用いることもできる。ステップ1907では、求めた手話語の組み合わせの内、評価値がもっとも高い組み合わせを選択する。ステップ1903において、指定された手話者に対応する手話文でなければステップ1908に進む。ステップ1908では、読み込んだ手話文情報を動画像表示する。ステップ1909では、カウンタの値を1つ進める。ステップ1910では、カウンタの値を参照し、最後の手話文まで処理が行われたかどうかを判定する。最後の手話文まで処理が行われていなければステップ1902に戻る。最後の手話文まで処理が行われていればステップ1911に進む。ステップ1911では、手話データの評価結果を表示する。
【0028】
図22に、手話データの評価結果を表示する画面を示す。図22では、2つの手話文に対応する手話データの評価が行われたことを表している。図22において、2201および2203は手話文とそれに対する評価結果を表す。手話文の評価結果は、手話文を構成する手話語の評価値を適当な関数を用いることにより100点満点で評価した点数に変換して表示する。例えば、手話認識部112から出力される認識された手話語の評価値が0。0から1。0の値に正規化されていれば、その平均値を100倍した値を得点として用いることができる。あるいは、手話語の評価値の平均値をそのまま表示することもできる。2202、2204、2205、2206、2207、2208は、手話文を構成する手話語およびそれに対する評価結果である。手話語に対する評価結果は、図19のステップ1907で選択された手話語の組み合わせ候補に含まれる手話語の評価値を適当な関数を用いて100点満点で評価した点数に変換して表示する。あるいは、手話語の評価値をそのまま用いることもできる。図22における2209は、手話語を構成する動作要素毎の評価結果を表示するためのボタンである。手話語の認識方法として「連続手話認識装置及び入力装置、特開平6−333022」のように、手の形状や方向、位置等の手話を構成する要素毎に評価を行う認識方法を用いた場合、図17に示したように、手話語の評価値に動作要素毎の評価値を含めることは容易である。図22の画面上に表示されている手話語を選択し、ボタン2209を選択すると、図23のように、選択した手話語の評価結果中に含まれている動作要素毎の評価結果を示す画面が表示される。図23において、2301は図22中で選択した手話語の名称および評価結果を表示する領域、2302、2303、2304は選択した手話語を構成する動作要素毎の名称と評価結果を表示する領域である。動作要素毎の評価結果の表示方法としては、手話文や手話語の場合と同様の方法を用いることができる。図23では、手の形状、手の方向、手の位置の3種類の動作要素が手話語の評価結果中に含まれている場合の画面の例を示している。図23において、2305は、動作要素毎の評価結果の表示画面を終了し、図22の画面に戻るためのボタンである。図22において、2210は、ユーザが入力した手話データと正しい手話の動画像とを同時に表示する画面を表示するためのボタンである。図22の画面上に表示されている手話文あるいは手話語を選択し、ボタン2210を選択すると、図24のような画面が表示される。図24おいて、2401はユーザが入力した手話データから生成した動画像を表示する領域、2402は手話文情報および手話語情報に基づいて生成した動画像を表示する領域である。手話文が選択されている場合は、ユーザが入力した手話データをそのまま使用して動画像を生成すればよい。また、手話語が選択されている場合は、手話語の認識結果に含まれる開始時刻および終了時刻におけるデータのみをユーザが入力した手話データから抽出して動画像を生成する。この場合、開始時刻から終了時刻までのデータのみでなく、その前後の時刻のデータをあらかじめ決められた時刻分含めてデータを抽出するようにしてもよい。さらに、ユーザが入力した手話データから生成した動画像と、正しい手話の動画像の時間長が異なる場合、一方の動画像の時間長を他方の動画像の時間長に合わせて伸縮させるようにしても良い。
【0029】
図25を用いて、一方の動画像の時間長を他方の動画像の時間長に合わせて伸縮させる方法について説明する。図25では、手話文情報および手話語情報に基づいて生成した動画像の時間長に、ユーザが入力した手話データから生成した動画像の時間長を合わせる場合について説明している。図25において、2501は手話文情報および手話語情報に基づいて生成した動画像を、2502はユーザが入力した手話データから生成した動画像を、2503は2502の動画像の時間長を2501の動画像の時間長に合わせた後の動画像を表している。2501、2502および2503中のそれぞれの四角は動画像を構成する一時刻分の画像データ2504を表している。2505、2506および2507は、手話文情報および手話語情報に基づいて生成した動画像中の各手話語の時間範囲を、2508、2509、2510および2511は各手話語間の遷移動作の時間範囲を表す。2512、2513および2514は、ユーザが入力した手話データから生成した動画像中の各手話語の時間範囲を、2515、2516、2517および2518は各手話語間の遷移動作の時間範囲を表す。ユーザが入力した手話データから生成した動画像中の各手話語の時間範囲は、手話データから認識された手話語の時間範囲、すなわち図17の開始時刻1702および終了時刻1703によって表される時間範囲を用いる。2519、2520および2521は、ユーザが入力した手話データから生成した動画像の時間長を手話文情報および手話語情報に基づいて生成した動画像の時間長に合わせた後の各手話語の時間長を、2522、2523、2524および2525は手話語間の遷移動作を表す。2526、2527、2528および2529は、ユーザが入力した手話データから生成した動画像の時間長を手話文情報および手話語情報に基づいて生成した動画像の時間長に合わせる場合に削除される画像データを、2530、2531、2532、2533、2534および2535は挿入される画像データを表す。画像データの削除および挿入は、例えば、次のようにして行うことができる。まず、手話文情報および手話語情報に基づいて生成した動画像およびユーザが入力した手話データから生成した動画像において、対応する手話語あるいは遷移動作の間の時間長を比較する。時間長が同じであれば画像データの削除あるいは挿入は必要ない。ユーザが入力した手話データから生成した動画像中の手話語あるいは遷移動作の時間長が、手話文情報および手話語情報に基づいて生成した動画像中の手話語あるいは遷移動作の時間長より長い場合、両者の時間長の差より削除すべき画像データの数を求める。手話語あるいは遷移動作の時間長がそれらの動画像を構成する画像データの数で表されている場合は、時間長の差を削除すべき画像データの数として使用することができる。さらに、ユーザが入力した手話データから生成した動画像中の手話語あるいは遷移動作の時間範囲を(削除すべき画像データの数+1)の領域に分割する。そして、分割した領域の境界にある画像データを一つづつ削除する。一方、ユーザが入力した手話データから生成した動画像中の手話語あるいは遷移動作の時間長が、手話文情報および手話語情報に基づいて生成した動画像中の手話語あるいは遷移動作の時間長より短い場合、両者の時間長の差より挿入すべき画像データの数を求める。さらに、ユーザが入力した手話データから生成した動画像中の手話語あるいは遷移動作の時間範囲を(挿入すべき画像データの数+1)の領域に分割する。そして、分割した領域の境界にその直前にある画像データと同じ画像データを挿入する。(挿入すべき画像データの数+1)が、ユーザが入力した手話データから生成した動画像中の手話語あるいは遷移動作を構成する画像データの数と同じか大きい場合、ユーザが入力した手話データから生成した動画像中の手話語あるいは遷移動作の時間範囲を(手話語あるいは遷移動作を構成する画像データの数−1)の領域に分割し、(手話語あるいは遷移動作を構成する画像データの数−1)と挿入すべき画像データの数の差に応じて複数の画像データを分割した領域の境界に挿入するようにする。動画像中の各手話語あるいは遷移動作について以上の処理を行うことにより、ユーザが入力した手話データから生成した動画像の時間長を手話文情報および手話語情報に基づいて生成した動画像の時間長に一致させることができる。以上の方法では、動画像中の各手話語あるいは遷移動作毎に時間長を調整していたが、動画像全体について均等に時間長を調整するようにしてもよい。この場合、動画像全体を一つの手話語あるいは遷移動作とみなして上記と同様の処理を行えばよい。また、以上の処理では、手話文情報および手話語情報に基づいて生成した動画像の時間長にユーザが入力した手話データから生成した動画像の長さを合わせていたが、それとは逆に、ユーザが入力した手話データから生成した動画像の長さに手話文情報および手話語情報に基づいて生成した動画像の時間長を合わせるようにしてもよい。またさらに、ユーザが入力した手話データから生成した動画像の長さと手話文情報および手話語情報に基づいて生成した動画像の時間長を合わせる方法としては、上記の方法に限らず、動画像の時間長を合わせるために画像の削除や挿入を行う方法であればどのような方法でも使用することができる。
【0030】
図24において、2403はユーザの手話データから生成した動画像の内、表示中の動画像がどの手話語に対応するかを表す情報、2404は手話文情報および手話語情報から生成した動画像の内、表示中の動画像がどの手話語に対応するかを表す情報である。表示される情報としては、手話語の名称あるいは、手話語に対応する音声言語の語の名称のいずれかとする。ユーザの手話データから生成した動画像に関しては、手話語の認識結果に基づいて、動画像中の時刻がどの手話語に対応しているかを決定する。手話文情報および手話語情報から生成した動画像に関しては、図2における手話語情報中に含まれる手話動画像生成用情報206を用いて手話文の動画像が生成されるため、動画像中のどの時刻にどの手話語が対応しているかは容易に求めることができる。
【0031】
動画像を表示する処理は図26に示す流れ図に従って行われる。まず、ステップ2601において、動画像中の時刻を表すカウンタを1にセットする。ステップ2602では、カウンタを検証し、終了時刻であるかどうかを判定する。終了時刻でなければステップ2603に進む。終了時刻であれば処理を終了する。ステップ2603では、ユーザの手話データから生成した手話動画像および、手話文情報あるいは手話語情報から生成した手話動画像から、カウンタの示す時刻の画像を読み込んで、それぞれ2401、2402上に表示する。ステップ2604では、ユーザの手話データから認識された手話語の内、カウンタの示す時刻を含む手話語が存在するかどうかを検証する。該当する手話語が存在すれば、ステップ2605において、手話語の名称あるいは手話語に対応する音声言語の語の名称を2401上に表示する。該当する手話語が無ければステップ2606に進む。ステップ2606では、手話文情報あるいは手話語情報中の手話語の内、カウンタの示す時刻を含む手話語が存在するかどうかを検証する。該当する手話語が存在すれば、ステップ2607において、手話語の名称あるいは手話語に対応する音声言語の語の名称を2402上に表示する。該当する手話語が無ければステップ2608に進む。ステップ2608では、カウンタの値を1つ進め、ステップ2602に戻る。
【0032】
また、ユーザの手話データから生成した手話動画像と、手話文章情報および手話語情報から生成した手話動画像を表示する際、図24に示すように、並べて表示するだけでなく、図27に示すように2つの動画像を重ねて表示するこもできる。図27において、2701および2702は手話文情報および手話語情報から生成した手話動画像の手の部分、2703および2704はユーザの手話データから生成した手話動画像の手の部分である。2705は表示中の動画像がどの手話語に対応しているかを表す情報である。図27では、手の部分のみ2種類の動画像を重ねて表示するようにしているが、身体の部分を含めて重ねて表示を行うこともできる。この場合、身体の部分も異なった形態で表示を行う必要がある。また、図27では、ユーザの手話データから生成した動画像より手話文情報および手話語情報から生成した動画像をより強調した表示となっているが、ユーザの手話データから生成した動画像を強調して表示することも容易である。
【0033】
図24において、2405は動画像の表示を停止するためのボタン、2406は動画像の表示を開始するためのボタン、2407は動画像の表示を一時停止するためのボタン、2408は動画像を時間的に逆方向に戻すためのボタン、2409は動画像を早送りするためのボタン、2410は手話動画像中の人物像を拡大するためのボタン、2411は手話動画像中の人物像を縮小するためのボタン、2412、2413は動画像中の人物像を見る角度を変更するためのボタンである。2414は動画像の表示を終了するためのボタンである。また、図22において、2211は手話データの認識結果の表示を終了するためのボタンである。
【0034】
図28から図30を用いて、手話テストの処理について説明する。図9の手話テストボタン903を選択すると、図28に示すような手話テストメニューが表示される。図28において、2801は手話語に対する手話データをユーザが入力し、それを評価して結果を表示する手話語入力テストを行うためのボタン、2802は手話文に対する手話データをユーザが入力し、それを評価して結果を表示する手話文入力テストを行うためのボタン、2803は手話テストを終了し、図9に示すメインメニューに戻るためのボタンである。手話語入力テストを行うためのボタン2801を選択すると、教育制御部117は手話語情報格納部108から、あらかじめ決められている数の手話語情報をランダムに選択し、それを手話語入力テストにおける問題とする。この際、図5のユーザ情報中の手話語テスト結果情報502を参照し、過去に行ったテストの結果が良好でない手話語を優先的に選択するようにする。また、手話語テスト結果情報502に評価結果の履歴が記述されている場合、評価結果が改善されていない手話語を優先的に選択するようにすることもできる。さらに、テスト問題として出題する手話語をあらかじめ格納しておき、その情報を参照してテスト問題を作成することもできる。またさらに、あらかじめ格納されている問題と、手話語をランダムに選択して作成した問題とを混在させることもできる。テスト問題を作成した後、図29に示すような手話語入力テスト画面が表示される。図29において、2901は手話語入力テストにおける問題を表示する領域、2902はユーザに対する指示を与えるための問題文、2903は問題として選択された手話語に対する音声言語の語である。2904は手話認識部112の状態を表示するための領域であり、図13の1301と同様の機能を有する。2905は直前の問題に戻るためのボタン、2906は現在の問題をスキップし、次の問題に移るためのボタン、2907は手話語入力テストを中止し、図28に示す手話テストメニューに戻るためのボタンである。表示されている問題に対するユーザの手話データの入力方法は、図10における手話文章情報の検索および表示画面において手話からの検索を行う場合の手話データ入力方法と全く同様にして行うことができる。また、手話データの評価は、問題となっている手話語が認識結果中に含まれているかどうかによって行うことができる。最後の問題までユーザが手話動作の入力を行うと、図30に示すようなテスト結果表示画面が表示される。図30において、3001はテスト全体に対する評価結果であり、出題された全ての手話語の評価結果を適当な関数により100点満点で評価した値に変換した値を用いる。あるいは、全ての手話語の評価結果の平均値や和を用いることもできる。3002は出題されたそれぞれの手話語に対する評価結果を表示する領域である。3003は問題番号、3004は出題された手話語名あるいは手話語に対する音声言語の語、3005はそれぞれの手話語に対する評価結果である。3006は、手話語を構成する動作要素毎の評価結果を表示するためのボタンである。図30の画面上に表示されている手話語を選択し、ボタン3006を選択すると、図23と同様の動作要素毎の評価結果を示す画面が表示される。3007はユーザが入力した手話動作と正しい手話動作を比較して表示するためのボタンであり、図24あるいは図27の画面と同様の画面を用いて表示される。3008はテスト結果の表示を終了し、手話テストメニューに戻るためのボタンである。
【0035】
手話文入力テストは、問題が手話語から手話文になるのみで、手話語テストの場合と全く同様にして問題作成および出題を行うことができる。手話文に対する手話データの評価方法は、図19で説明した評価方法と全く同様にして行うことができる。また、手話文の評価結果の表示は、図22の画面に、図30におけるテスト全体に対する評価結果3001を追加した形で表示する。手話文入力テストにおけるテスト全体に対する評価結果は、出題された全ての手話文の評価結果を適当な関数により100点満点で評価した値に変換した値を用いる。あるいは、全ての手話文の評価結果の平均値や和を用いることもできる。
【0036】
以上の実施例により、ユーザは自分の手話動作が正しいかどうかを確認しながら手話の会話を行うために必要な知識を習得することが可能となる。以上の実施例には、手話文章の検索および表示と、手話語および手話文の入力テストのみが含まれているが、この他、手話単語の検索および表示、手話文の検索および表示を行う機能も、図10から図27において説明した表示画面、検索方法および評価方法の対象を手話文章情報から手話語情報あるいは手話文情報に変更することにより容易に実現することができる。また、手話テストにおいて、手話語や手話文に対応する動画像をユーザに表示し、それに対応する音声言語の語や文を入力する手話語読み取りテストや手話文読み取りテストを追加することも容易である。この場合、図29に示したテスト問題表示画面では、動画像を表示する領域を追加し、解答は文字あるいはあらかじめ表示されている選択肢から選択することにより実現できる。
【0037】
【発明の効果】
ユーザから入力された手話データに対して、正しいか正しくないかの評価だけでなく、どの程度正しい手話動作に近いかという相対的かつ連続的な評価をユーザに表示し、また、ユーザの行った手話動作と正しい手話動作の動画像を比較して表示することにより、ユーザは自分の手話動作の問題点を容易に確認し、効果的に手話の学習を行うことが可能となる。また、手話動作から手話に関する情報を検索することにより、意味が分からない手話動作やはっきり覚えていない手話動作に関しても容易に検索を行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による手話教育装置の概念ブロック図。
【図2】手話語情報のフォーマット。
【図3】手話文情報のフォーマット。
【図4】手話文章情報のフォーマット。
【図5】ユーザ情報のフォーマット。
【図6】手話語テスト結果のフォーマット。
【図7】手話文テスト結果のフォーマット。
【図8】教育制御部の主要な処理の流れ図。
【図9】メインメニューの画面。
【図10】手話文章情報の表示画面。
【図11】手話文章情報の一覧を表示する画面。
【図12】検索方法の指定方法を説明する図。
【図13】検索方法を変更した後の表示を説明する図。
【図14】音声言語の語から手話文章情報を検索する処理の流れ図。
【図15】手話動作の入力および認識処理の流れ図。
【図16】手話動作の入力および認識処理の間に表示されるメッセージを説明する図。
【図17】認識された手話語のフォーマット。
【図18】手話動作から手話文章情報を検索する処理の流れ図。
【図19】ユーザが指定した手話者の手話を練習するための処理の流れ図。
【図20】手話文中の手話語とそれらに対応する認識された手話語の例。
【図21】認識された手話語から生成された手話文の候補の例。
【図22】ユーザが入力した手話動作を評価した結果の表示画面。
【図23】ユーザが入力した手話動作を動作要素毎に評価した結果の表示画面。
【図24】ユーザが入力した手話動作と正しい手話動作の比較を行う画面。
【図25】ユーザの手話データから生成した手話動画像の時間長を手話文情報および手話語情報から生成した手話動画像に合わせる方法を説明するための図。
【図26】ユーザの手話データから生成した手話動画像と、手話文情報および手話語情報から生成した手話動画像を表示する処理の流れ図。
【図27】ユーザの手話データから生成した手話動画像と、手話文情報および手話語情報から生成した手話動画像を重ねて表示する画面の図。
【図28】手話テストメニューの画面。
【図29】手話語入力テストの出題画面。
【図30】手話語入力テスト結果の表示画面。

Claims (10)

  1. 手話における動作を電気信号に変換し手話データとして入力する手話動作入力手段と、
    文字を入力する文字入力手段と、
    画面上の特定領域に対して選択等の操作を行う画面操作入力手段と、
    手話語の名称や、手話語に対応する音声言語の語の名称、手話語を表す動作に関する情報、手話の動画像を生成するための情報等の、手話語に関する情報を記憶する手話語情報格納手段と、
    手話文を構成する手話語の列、手話文の意味を表す音声言語の文等の、手話文に関する情報を記憶する手話文情報格納手段と、
    手話文章を構成する手話文の列、手話文章の内容を表す音声言語の文等の、手話文章に関する情報を記憶する手話文章情報格納手段と、
    手話語、手話文あるいは手話文章に関する情報を検索する検索手段と、
    入力された手話データと、手話語情報格納手段に記憶されている手話の動作に関する情報とを比較して、入力された手話データ中に表現されている1つ以上の手話語を認識し、個々の手話単語あるいは手話文の評価、あるいは手話語を構成する手の形状や手の方向等の要素毎の評価を行う手話認識手段と、
    入力された手話データや手話語情報、手話文情報から手話の動画像を生成する手話動画像生成手段と、
    手話語、手話文あるいは手話文章の検索結果の表示、手話文の評価結果、手話語の評価結果あるいは手話語を構成する手の形状や手の方向等の要素毎の評価結果の内、いずれか1つ以上の表示、およびユーザが入力した手話データから生成した動画像と上記手話語情報や手話文情報から生成した動画像とをそれぞれ個別に表示あるいは同時に表示する出力手段と、
    ユーザの要求や、あらかじめ決められた学習の流れに応じて、手話教育に必要となる操作や表示の制御を行う教育制御手段とを有することを特徴とする手話教育装置。
  2. 請求項1記載の手話教育装置において教育制御手段は、
    ユーザが入力した手話データから生成した動画像と、手話語に関する情報中に記憶されている手話の動画像を生成するための情報から生成した手話語あるいは手話文に対する動画像を生成するように手話動画像生成部を制御し、生成された二種類の動画像を並べて表示するように、あるいはユーザが入力した手話データから生成した動画像と、手話語に関する情報中に記憶されている手話の動画像を生成するための情報から生成した手話語あるいは手話文に対する動画像を重ねた動画像を生成するように手話動画像生成部を制御し、生成された動画像を表示するように出力手段を制御することを特徴とする手話教育装置。
  3. 請求項2記載の手話教育装置において教育制御手段は、
    ユーザが入力した手話データから生成した手話の動画像を表示する際、手話語の認識結果に基づいて、表示中の画像がどの手話語に対応していると認識されたかを示す情報を動画像と共に表示するように出力手段を制御することを特徴とする手話教育装置。
  4. 請求項2記載の手話教育装置において教育制御手段は、
    ユーザが入力した手話データから生成した手話の動画像と、手話語に関する情報中に記憶されている手話の動画像を生成するための情報から生成した手話語あるいは手話文に対する動画像と、を表示する際に、手話語に関する情報中に記憶されている手話の動画像を生成するための情報から生成した手話語あるいは手話文に対する動画像の時間長に合わせてユーザが入力した手話データから生成した動画像全体の時間長を伸縮させるように手話動画像生成手段を制御する、または、
    ユーザが入力した手話データの手話語の認識結果に基づいて、手話語に関する情報中に記憶されている手話の動画像を生成するための情報から生成した手話語あるいは手話文に対する動画像中の各手話語および遷移動作の時間長に合わせてユーザが入力した手話データから生成した動画像中の各手話語および遷移動作に対応する動画像の時間長を伸縮させるように手話動画像生成手段を制御することを特徴とする手話教育装置。
  5. 請求項2記載の手話教育装置において教育制御手段は、
    ユーザが入力した手話文に対応する手話データ中の手話語毎の動画像を表示する際、ユーザが入力した手話データの手話語認識結果に基づいて、ユーザが入力した手話データを分割し、分割した手話データから動画像を生成するように手話動画像生成手段を制御し、さらに、ユーザが入力した手話文に対応する手話データ中の手話語毎の動画像を表示するために、生成された動画像を表示するよう出力手段を制御することを特徴とする手話教育装置。
  6. 請求項1記載の手話教育装置において手話認識手段は、
    ユーザが手話データを入力してその手話データを評価する際に、手話データを入力して良いかどうか、手話データが正しく入力されているか、手話データの入力が正しく終了したか、等を表す、手話認識手段の状態に関する情報を教育制御手段に通知し、
    教育制御手段は、手話認識手段から受けた通知に従って手話認識手段の状態に関する情報を表示するように出力手段を制御することを特徴とする手話教育装置。
  7. 請求項1記載の手話教育装置において教育制御手段は、
    手話文章中の全ての手話文に対して、最初の手話文から順に、ユーザが選択した手話文に関してはユーザにその手話文に対応する手話データを入力させるための指示とユーザが入力した手話データの評価結果とを出力するように出力手段を制御し、ユーザが選択しなかった手話文に関してはその手話文に対応する動画像を出力するように出力手段を制御する第一の制御と、
    手話文章中の全ての手話文に対して、最初の手話文から順に、ユーザが選択した手話文に関してはユーザにその手話文に対応する手話動作を行わせるための指示を出力するように出力手段を制御した後あらかじめ定められた時間の間処理を停止し、ユーザが選択しなかった手話文に関してはその手話文に対応する動画像を表示するように出力手段を制御する第二の制御と、
    を自由に切り替えて行えることを特徴とする手話教育装置。
  8. 請求項1記載の手話教育装置において教育制御手段は、
    ユーザが入力した手話データを認識した結果に基づいて手話語、手話文、あるいは手話文章に関する情報を検索するように検索手段を制御することを特徴とする手話教育装置。
  9. 請求項1記載の手話教育装置において教育制御手段は、
    手話語情報格納手段あるいは手話文情報格納手段に格納されている情報をもとに手話のテストを行うための問題を作成し、問題毎にユーザの手話データを入力し、入力された手話データを評価するように手話動作入力部および手話認識部を制御し、入力された手話データの評価結果を出力するように出力手段を制御することにより、ユーザが手話語や手話文の手話動作を学習できているかどうかを確認するテストを行うことを特徴とする手話教育装置。
  10. 請求項9記載の手話教育装置において、
    ユーザの名称と、テストにおいて出題された手話語、テストにおいて出題された手話語の点数の履歴、テストにおいて出題された手話語の要素毎の点数の履歴、テストにおいて出題された手話文、テストにおいて出題された手話文の点数の履歴、テストにおいて出題された手話文中の手話単語毎の点数の履歴、テストにおいて出題された手話文中の手話単語の要素毎の点数の履歴の内の少なくとも一つ以上と、を記憶するためのユーザ情報格納部を有し、
    教育制御部はユーザ情報格納部の内容に基づいてテスト問題を作成することを特徴とする手話教育装置。
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