JP3821489B2 - 削岩機制御方法および装置 - Google Patents

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Description

〔技術分野〕
本発明は、穿孔が油圧作動の回転モータの圧力回路中で作用しかつ穿孔ロッドの回転抵抗に比例する圧力に基づいて制御される削岩機を制御するための方法に関する。
本発明はさらに、油圧作動回転モータの油圧回路中で作用している圧力を測定しかつ測定された圧力に基づいて削岩機の作動を制御するための手段からなる削岩機を制御するための装置に関する。
〔背景技術〕
削岩機で孔を穿孔するとき、種々のいわゆる自動割れ目穿孔方法および穿孔のモーメントを調整する方法が穿孔ロッドの回転モータに作用している圧力を利用している。これは、圧力値が穿孔の間中穿孔ロッドに作用している回転抵抗に比例しかつ調整がそれゆえこの圧力値を基礎にして実施され得るという概念に基礎を置いている。かかる方法において、例えば、送りの量および方向は圧力値を基礎にして調整される。送りを調整するとき、送り力は回転抵抗を示している圧力値が増加するとき減少され、かつしたがって、送り力は圧力値が減少するとき増加される。したがって、回転抵抗が一定レベルに増加するならば、送りは圧力に基づいて戻り運動に切り換えられ、その結果穿孔刃は破砕された岩等にくっつかない。
公知の方法において実行された調整方法は装置それ自体に発生する損失からかつ圧力流体の粘度の変化から生じる圧力の変化が従来の装置においてはいずれにしても考慮され得ないために問題がある。また、穿孔が始まりかつ装置が冷えるとき圧力流体の温度により粘度は通常の温度を有する装置におけるよりことなり、そのことは、不都合に穿孔を減速するかまたは不必要な戻り運動を発生する。さらに、穿孔ロッドの数が増加するような長い孔の穿孔において、穿孔ロッドに対する回転抵抗は増加しかつそれゆえ穿孔はより大きい穿孔力を必要とする。従来の装置はこの状況を考慮せず、それは長い孔の穿孔間中結果として上述した問題の発生を生じる。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は従来の方法の欠点を回避しかつ装置のより正確なかつ信頼し得る作動を提供する方法および装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明による方法は、実際の穿孔前に回転モータの圧力導管中に作用している理想圧力の値が穿孔ロッドが回転させられるとき測定され、前記値が実際の穿孔を制御するための基準値として使用されており、そして穿孔を制御するのに使用される制御値が穿孔中に測定された回転モータの圧力導管に作用している圧力と前記理想圧力との間の差であることを特徴としている。
本発明による装置は、穿孔ロッドが実際の穿孔の前に回転させられるとき回転モータの圧力流体導管に作用している理想圧力の値を測定しかつメモリ中に測定された理想圧力値を記憶しかつ回転モータの圧力流体導管中に作用している圧力値を穿孔の間中測定しかつ穿孔の間中測定された圧力値とメモリ中に記憶された理想圧力との間の差に基づいて削岩機を制御する制御ユニットからなることを特徴としている。
本発明の基本的な概念は、実際の穿孔前に、回転モータに作用している圧力が測定されかつこの測定された、いわゆる理想圧力が回転モータに作用している圧力に基礎が置かれる調整方法の使用の間中ゼロレベルまたは基準値として使用される。かかる場合において、実際の調整がそれに基礎を置いている圧力値は理想圧力と調整の間中測定された圧力との間の差である。この測定は穿孔刃が岩に接触する前の穿孔の始めにおいてかつしたがって、送りおよび衝突が通常の穿孔にしたがってそれらの値に設定される前の、長い孔の穿孔において実施され得る。
本発明は、穿孔の開始において実施される理想圧力値の測定が装置の作動モードに比例する信頼し得るゼロレベルを常に提供しかつ実際の穿孔方法の圧力値の測定が信頼し得る方法においてそれに比較されることができる。かかる場合において、圧力流体の温度および粘度の値から結果として生じる差および装置に発生する他の損失が考慮され、かつそれゆえ調整は信頼し得るかつ正確な方法において実施され得る。また、共通の欠陥が本発明による方法で回避されることができる。本発明はまた、長い孔の穿孔の間中ゼロレベルが回転モータに作用しかつ延長ロッドと穿孔孔の壁との間の摩擦および延長ロッドの質量によって発生される圧力値にすることができるという利点を有し、そして通常の穿孔調整はしたがって理想回転の上述した圧力値と実際の圧力値との間の差に基づいている。本発明はまた、通常の穿孔のみでなくまた穿孔中に発生する特殊な状況の良好な制御を可能にしている。かかる特殊な状況は、例えば、削岩の急激な前進運動において結果として以前に生じた貫通穿孔を含んでいる。本発明による装置および方法において、貫通穿孔は理想の回転と実際の回転の圧力値との間の差が急速にゼロに近くなると直ぐに検出され、その結果穿孔調整が予め定めた方法において繰り返す。
本発明を添付図面においてより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による方法を実行するための油圧線図を略示する概略図、そして
第2図は回転モータに作用している圧力値についての圧力流体の粘度の作用をグラフで略示する図である。
〔発明を実施するための最良の形態〕
第1図は削岩機の油圧線図を略示している。この図は圧力流体ポンプ2および3を回転させるモータ1を示している。圧力流体は圧力流体ポンプ2から導管4を介して制御弁5へそしてそこから回転モータ6へ流れる。制御圧力導管7が回転モータ6の圧力導管から、圧力制御容量流れポンプである、ポンプ2へ延びている。回転量はしたがってポンプが回転モータ6を介して圧力流体の一定の容量流れを送るとき圧力に関係なく一定のままである。圧力流体は、また圧力制御容量流れポンプである、圧力流体ポンプ3から、導管8を経由して衝撃装置9へかつさらに第2制御弁10を経由して送りモータまたは送りシリンダ11へ流れる。制御圧力導管12は送りシリンダ11の圧力流体導管からシャトル弁13を介してポンプ3の制御圧力導管へ延びている。対応して、第2の制御圧力導管14が圧力流体導管8からシャトル弁13へ延びかつ該シャトル弁を通ってポンプ3の制御圧力導管へ接続され、その結果より高い圧力を有している導管12または14が容量流れポンプを制御するように接続される。
圧力指示器15が供給方向において回転モータ6の入口導管に作用している圧力を指示するために回転モータ6の送り導管に接続される。圧力指示器15は信号チャンネル16を経由して制御ユニット17に接続されている。接続ユニット17はさらに、装置の弁5および10およびポンプ3の制御圧力導管の圧力を制限する圧力加減弁22および23の作動を導くように制御信号チャンネル18ないし21を介して接続されている。測定および制御データは制御ユニット17から別個の特徴的な装置へ導かれることができ、それにより、例えば、ポンプ、弁、回転機構等に関連して通常の値を基礎にして回転装置の状態の制御を可能にしている。特徴的な装置はそれ自体本発明の範囲に含まれないので、ここではより詳細には説明されない。さらに、制御ユニットに装置の作動を導く制御値を設定することができる。
本方法によれば、孔の穿孔が開始されるとき、圧力指示器15が圧力値、すなわち、穿孔刃が岩石に触れる前の回転モータの圧力導管中に作用している理想圧力を指示する。この測定された理想圧力値は理想的な運動の間中の作動圧力を指示するために制御ユニットのメモリに記憶され、そして穿孔中後で測定される圧力値がそれに比較される。穿孔の間中、回転モータの圧力導管内の圧力レベルは圧力指示器15によって連続して指示されかつ制御ユニットは、必要ならば、測定された圧力値と理想圧力との間の差にしたがって、穿孔を調整する。例えば圧力が回転モータ6の圧力導管内で増加するとき、制御ユニット17は、圧力が増加するとき送りが弱まりかつ、圧力が降下し始めるとき送りが対応して早められるように弁22を案内することにより送りを調整する。さらに、圧力値が予め定めた圧力限界を超えるならば、言い換えれば回転モータの圧力導管内に存在する圧力と最初に測定された基準レベルを指示する自由回転圧力との間の差が設定された圧力差値を超えるならば、制御ユニット17は弁10を案内しかつ送りの方向を逆にすることができる。
対応して、長い孔の穿孔中、圧力指示器15はまた実際の穿孔が開始されないときの穿孔ロッドと穿孔孔との間の摩擦によって発生される理想圧力を指示する。それゆえ、新たな延長ロッドが追加されたかまたは幾つかの場合に新たな穿孔ロッドが追加される前に、現行の回転抵抗を指示するために制御ユニットのメモリ中の対応する圧力値を設定することができ、そして調整はかくして常に理想回転の最後に測定された圧力値に基づいて実施される。この場合に、後で記憶された圧力値は理想圧力に関する設定値として使用され、そして制御ユニットは穿孔が継続されるとき測定される値と後で記憶された前述の値との間の差に基づいて穿孔を調整する。かかる場合に、制御は、例えば、穿孔を開始することに関して上記で開示された方法において調整され得る。対応して、穿孔ロッドが取り外されるとき理想圧力は以前の穿孔ロッドが除去されたとき測定されることができ、その結果回転抵抗が極度に増加するとき穿孔ロッドの取り外しの間中圧力差にしたがって削岩機の作動および送りを対応して制御することができる。
対応して、この方法において測定された圧力と理想圧力との間の差は、回転および衝撃のごとき、他の穿孔作業を制御するのに使用され得る。種々の穿孔パラメータがその場合に所望の穿孔結果を提供するために相対的に適宜に調整されることができる。
第2図は、順次、例えば、圧力流体の粘度が自由回転および運転の中に測定される圧力値にどのように影響を及ぼすかを略示している。この図は自由回転および種々の穿孔段階の両方で種々の粘度値で測定された圧力値を略示する。図が示すように、穿孔刃が岩石に触れる前の自由回転の間中、理想圧力の値は、例えば、一定の種類の削岩機により測定された約22〜62バールにすることができる。通常の穿孔中の回転圧力の平均値が十または理想回転の間に得られた圧力値より高い約45バールであるとき、他の状況において自由回転の圧力値は同様に自由回転と全力回転の圧力値間の差より高い。自由回転の平均圧力値が基準値として本発明により使用されかつ圧力差のみが穿孔を制御するのに使用されるとき、制御および調整ははるかにより正確かつ信頼され得る。圧力差が使用されるとき、装置の穿孔作業は、装置の作業によって引き起こされる理想圧力の作用が圧力の変化が測定されるとき基準圧力またはゼロレベルとしてこの圧力を設定することにより相殺されるので作業によって発生された変化にのみ依存している。
本発明は例としてのみ明細書および図面において説明され、かつ本発明は決してそれに限定されない。作業を案内する制御接続および調整は、装置の理想運動、すなわち穿孔ロッドの単なる回転から生じる圧力値が、穿孔が1本の穿孔ドリルの回転の場合に開始されるとき、または新たな延長ロッドが、長い孔の穿孔の場合に、好ましくはその追加の後に追加されるとき本方法にしたがって先ず測定され、そして回転モータの圧力導管中の圧力がその後理想運動の間中に測定された圧力値と制御および調整のための穿孔中に測定された理想圧力との間の差を使用することにより測定される。

Claims (9)

  1. 穿孔が油圧作動の回転モータの圧力回路中で作用しかつ穿孔ロッドの回転抵抗に比例する圧力に基づいて制御される削岩機を制御するための削岩機制御方法において、実際の穿孔前に、前記回転モータの圧力導管中に作用している理想圧力の値が前記穿孔ロッドが回転させられるとき測定され、前記値が実際の穿孔を制御するための基準値として使用されており、そして穿孔を制御するのに使用される制御値が穿孔中に測定された前記回転モータの圧力導管に作用している圧力と前記理想圧力との間の差であることを特徴とする削岩機制御方法。
  2. 前記理想の圧力値が実質上各孔の穿孔の直前に測定され、そして穿孔が前記孔の穿孔の間中に測定された圧力値と前記孔の穿孔前にメモリに記憶された前記理想圧力との間の差に基づいて制御されることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の削岩機制御方法。
  3. 前記理想圧力値は穿孔刃が穿孔されるべき岩石に触れる前に測定されることを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の削岩機制御方法。
  4. 長い孔の穿孔の間中、前記理想圧力の値が相互に接続された穿孔ロッドがすでに部分的に穿孔された孔内で回転させられるとき測定されることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第3項のいずれか1項に記載の削岩機制御方法。
  5. 前記理想圧力の値が新たな穿孔ロッドの追加後実際の穿孔が継続される前に測定されることを特徴とする請求の範囲第4項に記載の削岩機制御方法。
  6. 油圧作動の回転モータの圧力回路中で作用している圧力を測定しかつ測定された圧力に基づいて削岩機の作業を制御するための手段からなる削岩機制御装置において、該装置が前記穿孔ロッドが実際の穿孔の前に回転させられるとき前記回転モータの圧力流体導管に作用している理想圧力の値を測定しかつメモリ中に測定された理想圧力値を記憶しそして前記回転モータの圧力流体導管中に作用している圧力値を穿孔の間中測定しかつ穿孔の間中測定された圧力値と前記メモリ中に記憶された理想圧力との間の差に基づいて削岩機を制御する制御ユニットからなることを特徴とする削岩機制御装置。
  7. 前記制御ユニットが各孔の穿孔が開始される前の前記理想圧力値を測定するのに配置されそして前記孔の穿孔の間中に測定された圧力値と孔の穿孔の直前に前記メモリ内に記憶された理想の圧力値との間の差に基づいて削岩機を制御することを特徴とする請求の範囲第6項に記載の削岩機制御装置。
  8. 長い孔の穿孔の間中、前記制御ユニットは、前記穿孔ロッドが実際の穿孔が継続される前にすでに穿孔された孔内で回転させられるとき前記理想圧力値を測定するために配置されることを特徴とする請求の範囲第6項または第7項に記載の削岩機制御装置。
  9. 前記制御ユニットが新たな穿孔ロッドが以前の穿孔ロッドに追加されたとき前記理想圧力値を測定するために配置されることを特徴とする請求の範囲第8項に記載の削岩機制御装置。
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