JP3821239B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3(A)および(B)は従来の液晶表示装置の一例を示したものである。この液晶表示装置では、液晶表示パネル1の下面にバックライト2が設けられている。このうち、液晶表示パネル1はガラス基板もしくは樹脂フィルム等からなる2枚の透明基板3、4間に液晶(図示せず)が封入された構造となっている。下側の透明基板4は上側の透明基板3の一辺から突出されて突出部4aが形成され、この突出部4aの上面の2箇所に接続端子5、6が設けられている。各接続端子5、6にはICチップ等の半導体チップ(駆動素子)7を搭載したTABテープ8の配線の一端部8aが異方導電性接着剤(図示せず)等を介して導電接続されている。なお、TABテープ8の配線の他端部8bははんだ(図示せず)等を介して回路基板(図示せず)に導電接続されるようになっている。
【0003】
バックライト2は導光板9とこの導光板9の右端部に埋設された発光ダイオード10とからなっている。導光板9はアクリル樹脂等の透明な樹脂9aと樹脂9aの下面に設けられた反射板9bとからなっており、右端部の発光ダイオード10から入射された光を反射板9bで反射させた後、樹脂9aで散乱し、均一に拡散された光を上面に出射させる。発光ダイオード10の所定の箇所は電源(図示せず)に導電接続されている。そして、導光板9の上面から発する光が液晶表示パネル1の下面(裏面)に照射されることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような液晶表示装置では、バックライト2が導光板9とこの導光板9の右端部に埋設された発光ダイオード10とからなっているので、バックライト2を薄型化するためにはどうしても発光ダイオード10を薄く形成する必要がある。しかしながら、発光ダイオード10をあまり薄く形成すると輝度が低下するため、バックライト2を薄型化することが困難であるという問題があった。この問題は他の発光体、例えば蛍光管でも同様である。そこで、図4(A)および(B)に示すように、導光板9の右端部を液晶表示パネル1の外側に突出させるとともに、この突出部分を肉厚にして肉厚の突出部9aを形成し、この肉厚の突出部9aに発光ダイオード10を埋設することで、発光ダイオード10を薄く形成することなくバックライト2を薄型化したものが提案されている。しかしながら、このような液晶表示装置では、導光板9の右端部を液晶表示パネル1の外側に突出させるとともに、この突出部分を肉厚にして肉厚の突出部9aを形成するので、全体が大型化するという問題があった。
この発明の目的は、全体を大型化することなく薄型化することができる液晶表示装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、それぞれ電極配線を有した相対向する一対の基板間に液晶が封入された液晶表示装置において、一対の基板の上側基板は、下側基板に対し少なくとも一辺が突出し、電極配線が延出されている突出部を有し、下側基板の下面には入射した光を表示部に出射させ、突出部に対応した位置に配置され且つ上方に突出する肉厚部を有する導光板が設けられ、突出部の下面には肉厚部に埋設された発光体が配置されているものである。請求項2記載の発明は、それぞれ電極配線を有した相対向する一対の基板間に液晶が封入された液晶表示装置において、前記一対の基板の上側基板は、下側基板に対し隣接する二辺が突出され且つ前記電極配線が延出されている突出部を有し、前記二辺のうちの一辺には前記上側基板に設けられた前記電極配線が延出されるとともに、前記二辺のうちの他辺には前記下側基板に設けられた前記電極配線が延出されており、前記下側基板の下面には入射した光を表示部に出射させ、前記突出部の前記二辺に対応した位置に配置され且つ上方に突出する肉厚部を有する導光板が設けられ、前記突出部の前記二辺の下面には前記肉厚部に埋設されたほぼL字状の発光体が配置されているものである。請求項3記載の発明は、下側基板の下面と導光板との間に偏光板を設けたものである。
【0006】
【作用】
この発明によれば、液晶表示装置の電極配線と、例えば液晶表示装置を駆動するための駆動素子や駆動素子に接続されたTABテープ、フレキシブル配線基板の配線とを接続するため、液晶表示装置の上側基板に電極配線を延出させた突出部を設けており、この突出部の下面の、ほぼ下側基板の厚さの空隙に、導光板に対し比較的厚みのある発光体を設けたので、液晶表示装置を大型化することなく、薄型化するとともに発光体を薄くすることなしに十分な輝度の表示を行うことができる。
この場合、請求項2記載の発明のように、上側基板の突出部は下側基板に対し隣接する二辺が突出しており、発光体はほぼL字状に配置されれば、発光面積がより広くなり、さらに高い輝度を得ることができる。また、請求項3記載の発明のように、下側基板の下面と導光板との間に偏光板を設けていれば、下側基板の厚さ分に加えて偏光板の厚さ分の段差が生じるのでより大きい発光体を設けることが可能になり、より輝度の高い表示を行うことができる。
【0007】
【実施例】
図1(A)および(B)はこの発明の第1実施例における液晶表示装置を示したものである。この液晶表示装置では、液晶表示パネル21の下面にバックライト22が設けられている。このうち、液晶表示パネル21はガラス基板もしくは樹脂フィルム等からなる2枚の透明基板23、24間に液晶(図示せず)が封入された構造となっている。両透明基板23、24には互いに交差するように複数の配線が設けられており、また上側の透明基板23は下側の透明基板24の一辺から突出されて突出部23aが形成され、この突出部23aの下面の2箇所に配線からの接続端子25、26が設けられている。各接続端子25、26とICチップ等の半導体チップ(駆動素子)27を搭載したTABテープ28の半導体チップ27に接続された配線の一端部28aが異方導電性接着剤(図示せず)等を介して導電接続されている。なお、TABテープ28の配線の他端部28bははんだ(図示せず)等を介して回路基板(図示せず)に導電接続されるようになっている。
【0008】
バックライト22は導光板29とこの導光板29に埋設された発光ダイオード(発光体)30とからなっている。導光板29はアクリル樹脂等の透明な樹脂29aと樹脂29aの下面に設けられた反射板29bとからなっている。ここで液晶表示パネル21の突出部23aの下面には、バックライト22の発光ダイオード30を覆う肉厚部31が配置されている。この場合、肉厚部31と突出部23aとの間には上側の透明基板23に導電接続されたTABテープ28が介在しているが、発光ダイオード30は肉厚部31の下部に埋設されており、TABテープ28とは絶縁されているので発光ダイオード30は、一定で且つ十分な光を導光板29に入射するようになっている。発光ダイオード30の所定の箇所は電源(図示せず)に導電接続されている。そして、導光板29の上面から発する光が液晶表示パネル21の下面(裏面)に照射され、液晶表示パネル21に所定の電圧を印加されることにより明るい表示が行われる。
【0009】
このように、導光板29における液晶表示パネル21の突出部23aに対応する部分を上方に突出させることで肉厚に形成し、この肉厚に形成した導光板29の肉厚部31に発光ダイオード30を埋設したので、導光板29を下側の透明基板24の分薄く形成することができ、全体を大型化することなく薄型化することができる。また、発光ダイオード30を薄型化しないので、発光ダイオード30の輝度を低下させることがない。ここで、具体的な一例を示すと、一般に液晶表示パネル21に用いられる透明基板23、24の厚さは小型の液晶表示パネル21の場合、0.3〜0.4mm程度であり、大型の液晶表示パネル21の場合、0.9〜1.5mm程度であるので、0.3〜1.5mm程度の薄型化が可能である。
【0010】
図2はこの発明の第2実施例における液晶表示装置を示したものである。この液晶表示装置では、液晶表示パネル21の上側の透明基板23の上面および下側の透明基板24の下面に下側の透明基板24とほぼ同一形状の偏光板32、33がそれぞれ設けられている。この場合、導光板29を下側の透明基板24および下側の偏光板33の分薄く形成することができ、全体を大型化することなくより一層薄型化することができる。ここで、具体的な一例を示すと、一般に液晶表示装置に用いられる偏光板32、33の厚さはそれぞれ0.1〜0.2mm程度であるので、下側の透明基板24の厚さ(0.3〜1.5mm程度)の分を加えて0.4〜1.7mm程度薄型化が可能である。
【0011】
なお、上記両実施例では、上側の透明基板23が下側の透明基板24の一辺から突出して突出部23aが形成された液晶表示パネル21について説明したが、これに限定されず、上側の透明基板23が下側の透明基板24の隣接する二辺から突出してほぼL字状の突出部が形成された液晶表示パネル21であってもよい。この場合、一辺には上側の透明基板23に設けられた配線が延出され、他辺には下側の透明基板24に設けられた配線を、液晶を封止する図示しないシール材に設けられた配線を介して接続された配線が延出されている。発光体としては、ほぼL字状の突出部に1本もしくは2本の発光ダイオードからなるL字状の発光ダイオード30を埋設することができ、発光面積を大きくすることで輝度を向上させることができる。
また、上記両実施例では、発光体として発光ダイオード30について説明したが、これに限定されず、例えば蛍光管、ハロゲンランプ、有機エレクトロルミネセンス素子であってもよい。
【0012】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、液晶表示装置の電極配線と、例えば液晶表示装置を駆動するための駆動素子や駆動素子に接続されたTABテープ、フレキシブル配線基板の配線とを接続するため、液晶表示装置の上側基板に電極配線を延出させた突出部を設けており、この突出部の下面の、ほぼ下側基板の厚さの空隙に、導光板に対し比較的厚みのある発光体を設けたので、液晶表示装置を大型化することなく、薄型化するとともに発光体を薄くすることなしに十分な輝度の表示を行うことができる。
この場合、請求項2記載の発明のように、上側基板の突出部は下側基板に対し隣接する二辺が突出しており、発光体はほぼL字状に配置されたので、発光面積がより広くなり、さらに高い輝度を得ることができる。また、請求項3記載の発明のように、下側基板の下面と導光板との間に偏光板を設けたので、下側基板の厚さ分に加えて偏光板の厚さ分の段差が生じるのでより大きい発光体を設けることが可能になり、より輝度の高い表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はこの発明の第1実施例における液晶表示装置を示す平面図、(B)はそのB−B線に沿う断面図。
【図2】この発明の第2実施例における液晶表示装置を示す図1(B)と同一箇所における断面図。
【図3】(A)は従来の液晶表示装置の一例を示す平面図、(B)はそのB−B線に沿う断面図。
【図4】(A)は従来の液晶表示装置の他の例を示す平面図、(B)はそのB−B線に沿う断面図。
【符号の説明】
21 液晶表示パネル
22 バックライト
23、24 透明基板
23a 突出部
29 導光板
30 発光ダイオード(発光体)
31 肉厚部
32、33 偏光板
Claims (3)
- それぞれ電極配線を有した相対向する一対の基板間に液晶が封入された液晶表示装置において、前記一対の基板の上側基板は、下側基板に対し少なくとも一辺が突出し、前記電極配線が延出されている突出部を有し、前記下側基板の下面には入射した光を表示部に出射させ、前記突出部に対応した位置に配置され且つ上方に突出する肉厚部を有する導光板が設けられ、前記突出部の下面には前記肉厚部に埋設された発光体が配置されていることを特徴とする液晶表示装置。
- それぞれ電極配線を有した相対向する一対の基板間に液晶が封入された液晶表示装置において、前記一対の基板の上側基板は、下側基板に対し隣接する二辺が突出され且つ前記電極配線が延出されている突出部を有し、前記二辺のうちの一辺には前記上側基板に設けられた前記電極配線が延出されるとともに、前記二辺のうちの他辺には前記下側基板に設けられた前記電極配線が延出されており、前記下側基板の下面には入射した光を表示部に出射させ、前記突出部の前記二辺に対応した位置に配置され且つ上方に突出する肉厚部を有する導光板が設けられ、前記突出部の前記二辺の下面には前記肉厚部に埋設されたほぼL字状の発光体が配置されていることを特徴とする液晶表示装置。
- 前記下側基板の下面と前記導光板との間に偏光板を設けたことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
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JP33236994A JP3821239B2 (ja) | 1994-12-14 | 1994-12-14 | 液晶表示装置 |
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