JP3820618B2 - 管の保持位置決め装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、試験管等の円筒状管の位置決め保持装置に関するものであり、詳しくは、例えば臨床検査分野で使用するラック(管立て)に保持された、試料等の入った管から試料をサンプリングする際に要求される、管の位置決め保持を自動的に行うための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
試験管や試料を入れた管を保持するラックは、通常、ラックへの管の出し入れ等を容易にするため、これら管の外径より大きい内径を有するホルダー部を有する。例えば糖化ヘモグロビン等、ヒト血液中の特定対象物を測定する場合、検体であるヒト由来血液は中心部にプローブ貫通用のゴム製の蓋が付いた円筒状の真空採血管に入れられて提供され、これを測定に供する場合にはラックに担持して(立てて)測定装置に供するが、ラックのホルダー部と管の外周間には間隙がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ヒトの血液をサンプリングするための前記蓋付真空採血管は、その製造元や使用目的によって種々のものが存在し、円筒状の外形を呈しているものの、管の外径や長さは同一ではない。従って、例えば臨床検査センター等では、種々の外径、長さの円筒状管を取扱う必要があった。このため、種々の管を担持できるラックが使用されているが、ラックの管ホルダー部の内径を種々の管の外径より大きくしなければならず、この結果、外径の小さな管ではホルダー部との間隙が大きくなってしまい、特に管から試料を取り出すサンプリング操作において、サンプリングプローブ(サンプリングニードル)が管の中心に下降しないために吸引不良やセンシング不良を発生させ、前述の真空採血管等においてはサンプルプローブが貫通用の管の中心部に下降しないために破損してしまうという課題があった。真空採血管は、通常、蓋の中心部のみがゴム等の貫通可能な部材で製造されているか、又は全体がゴム等で製造されていても、中心部のみ肉厚が薄く、プローブが容易に貫通し得るようになっているためである。サンプルプローブが蓋の中心部に下降した場合であってもプローブの下降が管の軸線に平行となっていない場合、例えばプローブが垂直に下降するものであって、管が傾いた状態でラックに担持されているような場合、にも、前記同様の課題がある。
【0004】
このような不都合を生じないよう、従来、ラックのホルダー部の内径を、担持させる管の外径に合わせるため種々のスペーサーを用意しておき、必要に応じて選択、使用していた。
【0005】
しかしながら、スぺーサーの選択により管の外径とホルダー部の内径を調整するのでは手間がかかり、特に早急かつ高精度の測定が要求される臨床検査の分野においては大きな課題であった。
【0006】
また、多種多様のスぺーサーを用意するのは困難で、実質的には代表的な外径の管用スペーサー以外は用意できないという課題があり、管の外周とホルダー部の内径の間隙を微調整することは困難であった。更には、被検者のIDラベル等を管に貼った場合、スペーサーの規格に適合せず、時にはホルダーに入らなくなるという課題も生じていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、これら課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、本発明を完成させた。即ち本発明は、円筒状管の外径より大きい内径のホルダー部を有するラックに担持された管を所定の位置に位置決め保持する装置であり、ラックの移送路と、該移送路に沿った任意の位置に設置された基板と、当該基板に水平面上で往復動又は摺動可能に保持された一の管押さえ部材とから構成されている装置である。
【0008】
また本発明は、円筒状管の外径より大きい内径のホルダー部を有するラックに担持された管を所定の位置に位置決め保持する装置であり、ラックの移送路と、該移送路に沿った任意の位置に設置された基板と、当該基板に平面上で往復動又は摺動可能に保持された一の管押さえ部材とから構成されている装置である。
【0009】
また本発明は、円筒状管の外径より大きい内径のホルダー部を有するラックに担持された管を所定の位置に位置決め保持する装置であり、ラックの移送路と、該移送路に沿った任意の位置に設置された基板と、当該基板に平面上で往復動又は摺動可能に保持された二の管押さえ部材とから構成され、該それぞれの管押さえ部材は、同一管に対して同時に接触可能で、かつ、同一平面上を往復動又は摺動可能に保持されている装置である。
【0010】
更に本発明は、円筒状管の外径より大きい内径のホルダー部を有するラックに担持された管を所定の位置に位置決め保持する装置であり、ラックの移送路と、該移送路に沿った任意の位置及び移送路を挟んで当該任意の位置に対向する位置に設置された二の基板と、当該それぞれの基板に水平面上で往復動又は摺動可能に保持された二の管押さえ部材とから構成され、該それぞれの管押さえ部材は、同一管に対して同時に接触可能で、かつ、同一平面上を往復動又は摺動可能に保持されている装置である。以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】
本発明の装置は、それ自体独立して構成することができる。そして本発明によれば、管の位置決めに加え、管の傾きを調節し、これにより管の軸線を例えばサンプルプローブ等の運動方向(例えば斜めに下降する方向)と平行或いは一致させることも可能である。このような意味において、本発明によれば、管の角度及び位置決め保持が可能である。
【0012】
ラックは、ラックが担持する管に本発明の管押さえ部材が接触し得る構造を有していれば制限はなく、その一例を示せば、一般的に種々の場面で使用される真空採血管等の円筒状管の最大外径のより15mm程度大きな内径を有するホルダー部を有するものが例示できる。このようなラックの具体例として、市販のラック(システメックス標準ラック、東亜医用電子(株)製)が例示できる。このラックは、管の外径が12mm〜15mmで、更にラベルが貼られたものをも担持することが可能である。なお、縦長の、複数の管を一定間隔で担持可能なラック以外にも、例えば一の管ごとに別個に構成されたラックであっても問題はない。
【0013】
本発明の位置決め保持装置は、例えば管に入れられた試料中の対象物について自動測定を行う装置等と一体として構成することができる。より具体的には、自動測定装置における管の位置決めが重要な部分、例えば試料のサンプリング位置や試料のセンシング位置、即ち試料の容量を検知するための液面検出位置を位置決め保持すべき任意の位置として適用することが例示できる。
【0014】
自動測定装置等においては、通常、ラックに担持された管はラック移送装置により自動的にサンプリング位置等に移送される。本発明は、好ましくはこのように自動的に移送されたラックに担持された管について位置決め保持を行なうのである。むろんラックの移送を自動的に行う必要はなく、手動でも良い。位置決め保持の対象となる管は、ラックに担持され、ラック移送に伴ってラック移送路を移送される。ラックが前記したような縦長で複数の管を保持するものである場合には、ラックの移送を管同士の離間距離と概ね同一のピッチで間欠的に移送すれば、全ての管について位置決め保持を行ない、更にサンプリングする等することが可能である。
【0015】
本発明の基板は、ラック移送路に沿った任意の位置に設置される。この任意の位置とは前述の通り、管の位置決めが重要な部分、例えば試料のサンプリング位置や試料のセンシング位置等である。基板はまた、特に支障がない場合には、ラックの搬送路上まで延長され、搬送路の一部を覆うようにされていても良い。例えばサンプリングのためにプローブを垂直に管に下降させない場合等は基板が邪魔にならず、このような構成が可能となる。
【0016】
本発明において二の基板を使用する場合、第二の基板は移送路を挟んでこの任意の位置に対向する位置を選択する。このように二の基板を使用する場合においては、特に、移送路を中心として線対象の位置に第二の基板を設置することで、例えば押さえ部材の構成を比較的容易にすることが可能であり、好ましい。またこの構成によれば、二の管押さえ部材を使用する場合、これらを直線上に配置することも可能である。この他本発明においては、二の基板を移送路中心上の点を基準として点対象の位置等に対向配置することもできる。
【0017】
基板は、一の押さえ部材を使用する場合はこれを平面上で往復動又は摺動可能に保持する。本発明でいう平面は、通常の意味での水平面を含み、一点で位置決め保持されるべき管の軸線と交差する無数の面及び該軸線を含む全ての面を意味する。基板は、本発明の管押さえ部材を往復動又は摺動可能に保持する以上の意味を持たず、従って自動測定装置に本発明を適用する場合、当該装置筐体のサンプリング位置近傍等を基板として利用できる。
【0018】
本発明における管押さえ部材は、全体として往復動又は摺動可能に基板に保持されていれば良いが、更に例えばその管と接触する部分が微動可能にされていても良い。管押さえ部材は、管押さえ部材が管と接触した時に管に上方向のベクトルを与えないよう平面上を往復動又は摺動させることが好ましい。上方向のベクトルが生じることで、管がラックから逸脱すること等を防ぐためである。例えば対向配置した二の管押さえ部材を使用するか、一の基板に取り付けた逆方向に摺動可能な二の管押さえ部材を使用し、これら管押さえ部材が管を押す力のベクトルの合力がゼロとなるようにすることが例示できる。また、一の管押さえ部材を使用する場合、後述の押さえ板を設置するか又はラックのホルダー部を利用し、管押さえ部材で管を押した際に発生するこれらによる反作用との合力をゼロとするように構成することもできる。また、通常サンプルプローブ等は垂直に下降するように構成されることが多いことから、この意味においては管の軸線が傾かない様に考慮すると良い。例えば、対向配置した二の管押さえ部材が管を押した場合や一の押さえ部材が管を押し、押さえ板、ホルダー部が反作用が生じた場合に、これらにより管に回転力が生じないようにすると良い。しかし、積極的に管を傾いた状態に角度及び位置決め保持する場合にはこの限りではない。即ち、例えばサンプルプローブを斜めに下降させる構成とした場合であって、管の軸線を該プローブの下降方向に平行にする場合等である。
【0019】
本発明では、一の基板に一の管押さえ部材又は二の管押さえ部材を保持させ、或いは二の基板にそれぞれ一の管押さえ部材を保持させることができる。二の管押さえ部材を保持させる場合、両者とも往復動可能とし、又は両者とも摺動可能とし、或いは一方を往復動可能に、他方を摺動可能とすることができるが、構成を容易にするには両者の運動を同一とすることが好ましく、中でも両者が往復動可能な構成は、装置を小型化でき、かつ、運動機構を簡素化できることから特に好ましい。また、管押さえ部材を往復動可能に基板に保持する場合、その数に関わらず、ラック移送に伴う管の移送進行方向に直角に往復動するように構成することが装置の小型化の観点から好ましい。むろん、管の移送方向に直角ではなく、角度を持って往復動させることも可能である。
【0020】
二の管押さえ部材を対向配置して使用し、これら部材を同一平面上で往復動又は摺動可能とすることで、両押さえ部材が管を押す力の合力をゼロとすることができる。このため、押さえ板等を利用しなくとも管に上方向のベクトルを与えることを防止することができる。一の基板に二の管押さえ部材を保持させる場合には、これらを逆方向に摺動させ、また二の基板のそれぞれに管押さえ部材を配置し、これら部材が管を押すベクトルの合力をゼロとするのである。なお、二の基板のそれぞれに管押さえ部材を往復動可能に保持する場合であって、管を管押さえ部材で挟み込んで位置決め保持しようとする場合には、両者を直線上に保持させると良い。
【0021】
押さえ部材の管と接触する部分は、位置決め保持されるべき円筒状管の外形に適合した凹状の形状であることが好ましい。また、当該部分には、管を破損せず、かつ、当該管を良好に保持可能な弾性体を取り付けることが好ましい。好適な弾性体としてゴムが例示できる。例えば、凹状の形状に構成したゴム等の弾性体を取り付けることを例示できる。前述のように、管を傾いた状態に角度及び位置決め保持しようとする場合には、当該接触部に管が所望の傾いた状態で適合するような傾斜を設けると良い。
【0022】
また特に好ましくは、管押さえ部材の管と接触する部分に回転可動部品を取り付けると良い。後述のように、例えばローラー等を水平方向にローリングし得るように取り付け、管を位置決め保持する過程での押さえ部材と管との摩擦を低減することが例示できる。特に一の管押さえ部材に二以上のローラー等の回転可動部品を適当に離間させて取り付ければ、これら部品の間に管を保持できる。
【0023】
また例えば、管押さえ部材の管と接触する部分は先細りテーパー形又は逆先細りテーパー形とすることが例示できる。例えば先細りテーパー型の場合、管押さえ部材の往復動により管は基板反対方向に押し出すようにして保持することが可能であり、逆先細り形の場合管押さえ部材の摺動により管を基板側に引き寄せて保持することが可能となる。
【0024】
押さえ部材は、管が存在しない場合に所定の位置に位置し、ラックの移送に伴う管の移送による管の外周との接触により管に負荷をかけつつ当該位置から往復動又は摺動し、そして管の通過により前記所定の位置に復帰するように受動駆動手段を介して基板に保持することができる。即ち、ラックを移送する力を利用して管の位置決め保持を行うのである。このような構成により、ラック移送に伴い管が移送されると、その力により自動的に管を位置決め保持することが可能となる。受動駆動手段としては適当な伸縮性を有する弾性部材を利用すれば良いが、例えばスプリング、板バネ、線バネ又はゴム等を例示することができる。一方、押さえ部材を、ラックの移送に伴う管の移送によっては管の外周と接触しない所定の位置に位置し、当該位置から往復動又は摺動することにより管の外周と接触するように能動駆動手段を介して基板に保持させることも可能である。この構成によれば、管の移送中は管と管押さえ部材に摩擦を生じない。能動駆動手段としては、例えばソレノイド、モータ、又はエアシリンダやオイルシリンダ等のシリンダを含む駆動手段が例示できる。
【0025】
本発明において、一の管押さえ部材を往復動させた場合には、管を当該部材とラックのホルダー部の内縁とで挟み込み、位置決め保持することが可能である。例えば往動の際に管をその往復動方向に押す構成であれば、ホルダー部の基板に対向する縁に管は接触、保持され、同様の運動であっても先細りテーパー形の場合等、管を押しのける形状の場合には、管を基板に対向する縁のラック移送方向より又はその逆方向に接触、保持される。また例えば、先端が二股形状の、一の管押さえ部材を用いれば、この二股の間に管を位置決め保持することができる。本発明において、一の基板に二の管押さえ部材を保持させ、これらを往復動させた場合には、管は、これら部材の間かつホルダー部の内縁に接触、保持される。一の管押さえ部材を摺動させた場合にも、管を当該部材とラックのホルダー部の内縁とで挟み込み位置決め保持するか、又は先端が二股形状押さえ部材であれば、この二股部分に管を位置決め保持することがことが可能である。
【0026】
本発明で、管の位置決め保持にホルダー部の内縁を関与させたくない場合には、前記例の他、二の管押さえ部材を使用するか、或いはラック搬送路を挟んで基板と対向する側に押さえ板を設置し、二の管押さえ部材により管を位置決め保持する構成を採用すれば良い。
【0027】
例えば糖化ヘモグロビンの自動分析等で使用される真空採血管等においては、円筒状の管の外径は種々異なるものの、そのゴム蓋の外径は概ね均一である。従って、前述の押さえ板を使用することにより、真空採血管をホルダー部の内縁に沿わない場所で位置決め保持できる。例えば管を、ラックのホルダー部の軸線と管の軸線が一致する地点に位置決め保持したい場合等、上記のような構成を使用すると良い。なお本発明における円筒状管の外周にはその管の蓋部側面も包含される。管を傾いた状態に角度及び位置決め保持しようとする場合には、例えば管押さえ部材とホルダー部の内縁や押さえ板からの反作用により管に回転力が生じるように構成すれば良い。この場合、管とホルダー部の内縁や押さえ板との接触点が回転の中心となり、管押さえ部材が管を押す方向に管は傾く。むろん、二の押さえ部材を使用した場合であっても、管に回転力を与えることは可能である。例えば二の往復運動可能な対向設置された押さえ部材を使用し、又は二の逆方向に摺動可能なこれらを平行な面であって、管の軸線方向に上下した面上で運動させる等すれば良い。
【0028】
本発明で、二以上の押さえ部材を使用した場合には、管をホルダー部の内縁に接触させずに位置決め保持することが可能である。即ち、一の基板に摺動可能な二の管押さえ部材を保持させた場合や二の基板のそれぞれに管押さえ部材を保持させた場合である。例えば一の基板に二の管押さえ部材を保持させ、或いは二の基板のそれぞれに管押さえ部材を保持させた構成で、これらを逆方向に摺動させ、かつ、例えば一方の管押さえ部材の管と接触する部分を先細りテーパー状等その摺動により管を引き寄せる形状とし、他方を逆方向に摺動させかつ管と接触する部分を逆先細りテーパー状等その摺動により管を押し出す形状とすれば良い。また、同様の構成であって、それぞれの管と接触する部分を円筒状管の外形に適合した凹状としておいても良い。更には二の基板のそれぞれに往復動可能に管押さえ部材を保持させ、それぞれの管と接触する部分を円筒状管の外形に適合した凹状にしておき両側から押し出す構成や、例えば管と接触する部分を先細りテーパー状の形状とし、一方の管押さえ部材はラックの進行方向に押し出させ、他方をラックの進行方向の逆方向に押し出させるように両者を同一平面上で直線上に位置しないようにずらして対向配置すれば良い。いずれの場合も、二つの管押さえ部材が管に与える負荷(管を押す力)のベクトルを合成した場合、その合力がゼロで合成点は管の軸線上に位置し、かつ、所定の位置決め保持地点上にくるように構成したり、特に管とホルダー部の間隙が均一である場合、積極的に管を傾かせるようにすることも可能である。
【0029】
管の軸線をラックのホルダー部の軸線と一致させて位置決め保持するには、前述の通り二つの管押さえ部材又は一の管押さえ部材と押さえ板が管に与える負荷(管を押す力)のベクトルを合成した場合、その合成点がゼロで管の軸線上に位置し、かつ、ホルダー部の軸線上に位置するようにすれば良い。前述の真空採血管等のように、蓋の外形が概ね均一である場合には、固定された押さえ板によってもこのような位置決め保持を容易に達成できる。二以上の管押さえ部材を使用してこれを達成するためには、例えば、ラックのホルダー部の軸線上の一点から等距離の地点に管押さえ部材を配置しておき、ほぼ同時に、ほぼ同一の駆動力で、往復動又は摺動させることが例示できる。このような構成は、能動駆動手段を用いるよりも、受動駆動手段を用いた方が実現が容易である。即ち二の基板を設置し、それぞれの基板に保持された管押さえ部材を、管が存在しない場合に所定の位置に位置し、ラックの移送に伴う管の移送による管の外周との接触により管に負荷をかけつつ当該位置から往復動又は摺動し、そして管の通過により前記所定の位置に復帰するように構成するのである。このような構成では、能動的に管押さえ部材を往復動又は摺動させる必要がなく、かつ、管の移送により、自動的に、ほぼ同時にかつほぼ均等な力で管押さえ部材が往復動又は摺動を開始するからである。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、ラックのホルダー部に担持された(立てられた)円筒状管を、任意の位置に位置決めしかつ保持することが可能である。従って、ラックのホルダー部の内径が管よりも大きい場合においても、適当なスペースを装着した時と同様の効果が得られる。しかも、管にラベル等が貼られており、既存のスペーサでは対応できない場合等でも同様の効果を達成できることから、特に有利である。また本発明によれば、管の軸線がホルダー部の軸線と一致するように位置決め保持したり、管の軸線がホルダー部の軸線と平行になるように位置決め保持したり、更には管を積極的に傾けてその軸線をホルダー部の軸線が交差するように位置決め保持すること等が可能である。通常、ラックの移送路上にはサンプリング等を行う重要な位置が決定されており、ラックのホルダー部の軸線はラック移送路の中心に沿って移送されることから、ホルダー部の軸線と管の軸線が一致した位置等で位置決め保持できれば、サンプリング等においてプローブ(ニードル)が管に挿入されない等の不都合が生じることを防止できる。仮にプローブの下降方向が垂直ではない場合であっても、管を積極的に傾けて角度及び位置決め保持できる構成を選択することにより上述のような不都合を生じることを防止できる。
【0031】
特に糖化ヘモグロビン自動分析機器のように、ラックに担持された蓋付真空採血管から試料となる血液検体を自動的にサンプリングして分析する装置では、真空採血管の蓋の中心をプローブが貫通するようにしなければならないが、本発明はこのような装置の位置決め保持機構に好適に適用できる。
【0032】
本発明の装置では、管押さえ部材とホルダー部の間、管押さえ部材と押さえ板、そして管押さえ部材間に管を保持することが可能であるが、管押さえ部材の駆動手段を調節することにより押さえ力を適宜調節することが可能である。従って、前記真空採血管からサンプリングする場合、上方向からプローブが下降し蓋の貫通部に到達する局面においては有効な位置決め装置として、またサンプリング終了後にプローブを蓋から引き抜く際には管が上方向に引き上げられることを防止することもできる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面及び実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら図面に記載された発明に限定されるものではない。
【0034】
図1及び図2は、本発明の構成の一例を示す図であり、図1は装置を斜め方向から観察した場合、図2は同装置の一部を観察した場合を示している。
【0035】
円筒状の管4は、その外径より大きい内径のホルダー部5を有するラック(全体は不図示)に担持されている。なおこの図では1本の管のみを記載したが、縦長ラックの場合、等距離を置いて複数の管が担持されるのが普通である。 この構成では、二の管押さえ部材1を、これらが1本の管4に対して同時に接触可能で、かつ、同一水平面上を摺動(回転動)可能にすべく、不図示の基板上の点2で保持させている。なおこの例では、管押さえ部材1には管の外形に適合した凹状のゴム3が取り付けられている。
【0036】
図2により明瞭に示されたように、管押さえ部材には管の外形に適合した凹状のゴム6が取り付けられ、その摺動により「く」の字型に屈曲した先端部分は矢印のように往復動に近い運動をする。各管押さえ部材は逆向きに摺動し、二方向から管に負荷を与える(管を押す)ように構成されており、管を押さえた時の力のベクトルの合力はゼロで、合成点は管の軸線上かつホルダーの軸線上に位置するよう構成されている。本例では、二の管押さえ部材が同一の水平面上で摺動する例を示したが、水平面でなくとも、先に説明した条件を満たしていれば軸線と傾きを持って交わる平面上で摺動する構成であっても良い。即ち、押さえ部材1は水平面上で摺動する必要はなく、管の軸線に対して角度をもって交差する面や、管の軸線を含む面であっても良い。
【0037】
図3は二の管押さえ部材を不図示の二の基板に往復動可能に保持した本発明の装置を上方から観察した場合を示す図である。図中、10は位置決め保持されるべき管であり、上段及び中断の図は管押さえ部材の管と接触する部分を管の外形に適合した凹状11とした場合を示し、下段は二の回転可動部品(ローラー)12を取り付けた例を示している。
【0038】
位置決め保持されるべき管の外径が最大で15mmである真空採血管等の場合、15m〜20mの半円状の凹状又は押さえ部の幅が5mm〜20mmで先端が60°〜120°の切り込みを入れた凹状とすることが好ましく例示できる。また、最下段の例のように、二つ以上の回転可動部品(ローラー)を使用することで、管との摩擦を減少させ、管のラベル等に傷等の損傷を与えることなくラックを移送しつつ管の位置決め保持が可能となる。なお、下段の例では、管押さえ部材をスプリング13からなる受動駆動手段を介して各基板に保持させている(図では、装置の各部を説明するために管と管押さえ部材を離間して記載したが、実際、管押さえ部材はラック移送により管が移送されてきた段階で管と接触する)。位置決め保持されるべき管の外径が最大で15mmである真空採血管等の場合、回転可動部品(ローラー)の円状の外径は5m〜15mmが好適である。
【0039】
これらの例では、二の管押さえ部材は直線上に対向配置され、これらが管に与える負荷(管を押す力)のベクトルの合力はゼロで、合成点は管の軸線上かつ及びホルダーの軸線上に位置するように構成されている。
【0040】
図4上段は一の基板14に一の管押さえ部材15を往復動可能に保持させた例を上方から観察した図であり、下段は同装置を斜めから観察した図である。この例では、基板14に対向して押さえ板16を設置し、管押さえ部材15と押さえ板16で管17を位置決め保持するように構成してある。
【0041】
ラックのホルダー部18と17の間には空隙19が存在するが、ラックが矢印の方向に移送され、管が位置決め保持されるべき位置に移送されると、基板に設けられたソレノイド20により管押さえ部材15が管方向に延び、管を押さえ板16との間で挟み込む。サンプリング等が終了した後、ソレノイド20により管押さえ部材15は所定の位置に復帰し、スムースなラックの移送が可能となる。なおこの例では、管押さえ部材の往復動はラック移送による管の移送進行方向に直角(矢印)である。また管押さえ部材と押さえ板が同一平面上に存在するため管に回転力は生じない。
【0042】
本例の装置は、本発明の装置により位置決め保持しようとする管の蓋部分が均一の場合、例えば一般的に使用される真空採血管の蓋(ゴムキャップ)の外径がほぼ15mmで均一となっている、等の場合、一の押さえ部材を用いることによって管の軸線をホルダー部の軸線と一致させることが可能で、特に好適である。図5は、矢印で示したラックの移送路から、等距離離間して対向配置した二の基板21に往復運動可能に管押さえ部材22をそれぞれバネ23を介して保持させた例を示す。本例では、管押さえ部材の管と接触する部分には二の回転可動部品(ローラー)24が取り付けられ、ラックの移送に伴う管25の移送により両管押さえ部材は基板側に運動し、同時に管に対して負荷(押す力)を与える。即ち、管押さえ部材の間隙に割り込むことで、管には、進行方向に直角な二方向から押されるが、これら管押さえ部材は同一平面上に配置されているため管に回転力を与えない。それぞれの管押さえ部材が管を押す力のベクトルの合力はゼロで、合成点は管の軸線上かつホルダーの軸線上に位置するように構成されている。
【0043】
実施例
市販のラック(シスメックス標準ラック、東亜医用電子(株)製)を用いて以下の実験を行った。なお、このラックのホルダー部の内径は15mmである。市販の糖化ヘモグロビン測定装置(723GHbIII 、東ソー(株)製)のサンプリング位置に図6に示した本発明の管の位置決め保持装置を組込み、使用した。糖化ヘモグロビン測定に供される血液試料は真空採血管に入れられいるが、真空採血管のほとんどはゴム製の蓋付で、その蓋の外径はメーカや管の外径寸法によらずほぼ15mmと均一であることを利用して、図6に示した本発明の位置決め保持装置を使用した。なお、前記糖化ヘモグロビン測定装置のサンプリングプローブは、サンプリング位置で上方から垂直に下降し、真空採血管の中央部を貫通するタイプのものである。
【0044】
図6に示したように、矢印で示したラックの移送路に沿った位置(サンプリング位置)の装置筐体32を基板とし、その対向する位置に押さえ板26を設置した。基板には管押さえ部材27を往復動可能とすべくバネ28で保持させた。また管押さえ部材27の管と接触する部分には二の回転可動部品(ローラー)29を取り付け、管押さえ部材27と押さえ板26で管を挟み込み、管30の軸線がホルダー部31の軸線と一致した位置で位置決め保持されるようにした。
【0045】
管押さえ部材27に取り付けたローラは外径が10mmであり、これを概ね15mmの蓋を効果的に保持し得るよう、14mm離間して取り付けた。このようにローラーを取り付けた管押さえ部材を使用したことで、押さえ部材を能動的に駆動する手段は不要となった。なお、バネにより管押さえ部材が管を押す力は50gf〜250gfである。
【0046】
スペーサを用いずに、外径が12mmの真空採血管2本、この真空採血管にラベルを一枚又は二枚(二重)貼ったもの各4本、合計10本を使用し、位置決め保持位置で長さ約15.5cmのサンプリングプローブを11.5cm下降させた。この真空採血管の蓋は、その中心に直径約5mmのプローブ貫通部を有しているが、それ以外の部分は肉厚が厚い。また使用した装置ではサンプルプローブが上方から垂直に下降する。このため、管の軸線がラックのホルダー部の軸線と一致していないとサンプリングプローブの彎曲等の不都合の生じることがある。その結果、全ての真空採血管においてその軸線がホルダー部の軸線と一致した状態で位置決め保持され、真空採血管の蓋のほぼ中心をプローブが貫通したことによりプローブに破損等の不都合は生じなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の装置の構成を示す図である。
【図2】図2は、本発明の装置の構成を示す図である。
【図3】図3は二の管押さえ部材を二の基板に往復動可能に保持した本発明の装置の構成を示す図である。
【図4】図4は一の基板に一の管押さえ部材を往復動可能に保持させた本発明の装置の構成を示す図である。
【図5】図5は、ラックの移送路から等距離離間して対向配置した二の基板に往復運動可能に管押さえ部材をそれぞれバネを介して保持させた本発明の構成を示す図である。
【図6】図6は、糖化ヘモグロビン測定装置のサンプリング位置に本発明を組み込んだ例を示すものである。
【符号の説明】
1、7、15、22、27 管押さえ部材
2 基板上の点
3、6 管押さえ部材に取り付けられた凹状のゴム6
4、8、10、17、25、30 円筒状の管
5、9、18、31 ラックのホルダ−部
11 管の外形に適合した凹状部
12、24、29 回転可動部品(ローラー)
13 スプリング
14、21 基板
16、26 押さえ板
19 ホルダ−部と管の間の空隙
20 ソレノイド
23、28 バネ
32 糖化ヘモグロビン分析装置の筐体
Claims (3)
- 円筒状管の外径より大きい内径のホルダー部を有するラックに担持された管を所定の位置に位置決め保持する装置であり、ラックの移送路と、該移送路に沿った任意の位置に設置された基板と、当該基板に保持された、管と接触する部分が二つのローラーである管押さえ部材であって、該管押さえ部材は、(ア)水平面上で、ラック移送に伴う管の移送進行方向に直角に往復動可能に保持され、そして、(イ)管が存在しない場合に所定の位置に位置し、ラックの移送に伴う管の移送による管の外周との接触により管に負荷をかけつつ当該位置から往復動し、そして管の通過により前記所定の位置に復帰するように受動駆動手段を介して基板に保持されている、とから構成され、この装置は、(a)管を、管押さえ部材とラックのホルダー内縁とで挟み込むか、又は(b)管を、管押さえ部材とラックの移送路を挟んで基板と対向する側に配置された押さえ板とで挟み込む、装置。
- 受動駆動手段が弾性部材により構成されていることを特徴とする請求項1の装置。
- 弾性部材が板バネ、線バネ又はゴムであることを特徴とする請求項2の装置。
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