JP3819708B2 - 熱可塑性樹脂成形品の射出成形装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂成形品、特に熱可塑性樹脂発泡成形品、または溶融粘度が高く溶融成形が困難な熱可塑性樹脂の成形品の射出成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂発泡体を射出成形によって得る方法として、樹脂に対して非反応性である不活性ガス、例えば炭酸ガスや窒素ガスなどを発泡剤として射出される溶融樹脂中に含浸させ、不活性ガス含浸樹脂を金型内に射出し発泡させる方法がある。
【0003】
溶融樹脂中に上記のような発泡用の不活性ガスを含浸させる方法としては、1)シリンダー内に投入される前の固体状態の原料樹脂に予め不活性ガスを高圧下で含浸させておく方法と、2)米国特許5158986号明細書に記載されているようにシリンダー内で溶融状態とした樹脂に不活性ガスを含浸させる方法がある。
【0004】
しかしながら、固体状態の原料樹脂に不活性ガスを含浸させる前者の方法は、熱可塑性樹脂発泡体を得ることは可能であるが、不活性ガスと樹脂との親和性が低いことから、樹脂中にガスを完全に含浸させるには、例えば成形機への樹脂の供給を停止し、耐圧チャンバー内でガスを含浸させる必要があるので、ガス飽和含浸状態に達するのに数十時間を要してしまい、工業的に実施するのは困難である。
【0005】
一方、シリンダー内で溶融状態の樹脂に不活性ガスを含浸させる後者の方法は、原料供給口からシリンダー内へ供給される樹脂ペレットなどを、シリンダー内のスクリューの回転により溶融するとともに、スクリューを後退させてシリンダーの先端計量部にて溶融樹脂を計量する間に、シリンダーの1箇所に設けられたガス供給口から炭酸ガスを供給するものであるが、計量中のシリンダー内の樹脂は高圧状態であるため、供給ガスの圧力を溶融樹脂圧力より高くしないと溶融樹脂にガスを注入することが困難である。また、高圧ガスを用いるには、装置自体を高圧ガスに耐える耐圧構造にしなければならず、製造コストが増大する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、炭酸ガスや窒素ガスなどの不活性ガスを比較的低圧で熱可塑性樹脂に安定的かつ連続的に供給し、含浸させることができる射出成形方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明による第1の発明は、射出成形機のシリンダー内にてスクリュー回転によって樹脂を溶融状態にする樹脂溶融ゾーンと、同溶融ゾーンの下流端に連なり、かつ、スクリューに設けられたガス供給口からシリンダー内に不活性ガスを供給して溶融樹脂に含浸させるガス含浸ゾーンとを具備し、スクリュー上流端部にガス導入路が設けられ、ガス導入路に連通するガス供給路がスクリュー内部に長さ方向に貫通状に設けられ、上記ガス供給口が、ガス供給路を介してガス導入路に連通してなり、該ガス供給口はガス含浸ゾーンの上流端部にてスクリュー表面より突き出た突口状に形成され、隣合うスクリューフライト間における下流側フライト寄りに位置している射出成形装置において、樹脂溶融ゾーンにおける溶融樹脂送り量をガス含浸ゾーンにおける同送り量の1〜1.5倍になるようにすると共に上記ガス供給口から隣合うスクリューフライト間における下流側フライト寄りの樹脂非充満空間に不活性ガスを供給することを特徴とする熱可塑性樹脂成形品の射出成形方法である。
【0008】
本発明による第2の発明は、射出成形機のシリンダー内にてスクリュー回転によって樹脂を溶融状態にする樹脂溶融ゾーンと、同溶融ゾーンの下流端に連なり、かつ、スクリューに設けられたガス供給口からシリンダー内に不活性ガスを供給して溶融樹脂に含浸させるガス含浸ゾーンとを具備し、スクリュー上流端部にガス導入路が設けられ、ガス導入路に連通するガス供給路がスクリュー内部に長さ方向に貫通状に設けられ、上記ガス供給口が、ガス供給路を介してガス導入路に連通してなり、上記スクリューは、ガス含浸ゾーンの上流端部に、スクリュー軸径が上流側に徐々に小さくなるコーン部を有し、上記ガス供
給口が、隣合うスクリューフライト間における下流側フライト寄りの位置に、該コーン部にてその表面より突き出た突口状に形成されている射出成形装置において、樹脂溶融ゾーンにおける溶融樹脂送り量をガス含浸ゾーンにおける同送り量の1〜1.5倍になるようにすると共に上記ガス供給口から隣合うスクリューフライト間における下流側フライト寄りの樹脂非充満空間に不活性ガスを供給することを特徴とする熱可塑性樹脂成形品の射出成形方法である。
【0009】
本発明で使用する射出成形装置において、ガス供給口は、スクリュー表面より突き出た突口状に形成されているので、溶融樹脂で覆われないで、樹脂非充満空間に露出するように溶融樹脂を送ることができる。したがって、ガスは供給口から樹脂非充満空間に支障なく供給され、溶融樹脂に含浸される。
【0010】
また、溶融樹脂の送り量を上記範囲にすることにより、ガス含浸ゾーンにおいて確実に樹脂非充満空間を形成し、ガス供給口が溶融樹脂で覆われるのを防止することができる。したがって、ガスは供給口から樹脂非充満空間に支障なく供給され、溶融樹脂に含浸される。
【0011】
樹脂溶融ゾーンとガス含浸ゾーンとで溶融樹脂の送り量の差違が大き過ぎると、ガス含浸ゾーンにおけるガス供給量が過剰になり、小さ過ぎると、ガス含浸ゾーンにおけるガス供給量が少な過ぎ、いずれも好ましくない。
【0012】
スクリューの好ましい形態は、ガス含浸ゾーンにおいて樹脂溶融ゾーンに比べ、大きなピッチでスクリューフライトを有するものである。
【0014】
上記ガス供給口は、好ましくは1〜2mm、より好ましくは1.2〜1.8mm、最も好ましくは約1.5mmの内径を有する。ガス供給口の内径が小さ過ぎると、ガス供給が十分に行えず、大き過ぎると、成形初期段階でガス供給口に樹脂詰まりが起きてガス供給に支障を来す恐れがある。
【0015】
本発明に使用される熱可塑性樹脂は特に限定されないが、たとえば、溶融粘度が高いため溶融成形が困難な樹脂、熱分解し易い樹脂、低沸点の添加剤もしくは熱分解し易い添加剤を含有する難成形樹脂などが挙げられる。
【0016】
溶融粘度が高いため溶融成形が困難な樹脂としては、例えば、超高分子量ポリエチレン、超高重合度ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミドなどのエンジニアリングプラスチック用の樹脂が挙げられる。
【0017】
熱分解し易い樹脂としては、ポリ乳酸、ポリヒドロキシブチレート等の生分解性樹脂や、高塩素化度ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリルなどが挙げられる。
【0018】
本発明で用いられる不活性ガスは、樹脂に対して非反応性で、樹脂を劣化させるなどの悪影響を樹脂に与えないものであれば特に限定されないが、例えば二酸化炭素、窒素、アルゴン、ネオン、ヘリウム、酸素等の無機系ガス、フロン、低分子量の炭化水素などの有機系ガスが挙げられる。
【0019】
これらのうち、環境に与える悪影響が低く、そしてガスの回収が必要でない点で無機ガスが好ましく、難成形樹脂に対する溶解度が高く、樹脂の溶融効果が大きく、そして直接大気中に放出してもほとんど害がないという観点から、二酸化炭素がより好ましい。なお、不活性ガスは、単独で用いても良く、あるいは2種類以上のガスを併用してもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ詳しく説明する。
【0021】
実施例1
図面は本発明で使用する射出成形装置の1つの実施の形態を示すものである。
【0022】
射出成形装置(A) は、図1〜図3に示すように、射出成形機(1) と、これにガスを送るガス注入装置(B) とからなる。射出成形機(1) は、シリンダー(2) と、その内部に配されたスクリュー(3) とから主に構成されている。そして、射出成形機(1) は、シリンダー(2) 内にてスクリュー回転によって樹脂を溶融状態にする樹脂溶融ゾーン(C) と、同溶融ゾーン(C) の下流端に連なり、かつ、スクリュー(3) に設けられたガス供給口(5) からガスをシリンダー(2) 内に供給して溶融樹脂に含浸させるガス含浸ゾーン(D) とを具備する。
【0023】
スクリュー(3) は駆動モータ(13)で回転され、かつ、前後進させられる。ガス含浸ゾーン(D) の上流端部において、スクリュー軸径が上流側に徐々に小さくなるコーン部(8) が形成されている。
【0024】
スクリュー(3) は、図2に示すように、樹脂溶融ゾーン(C) に比べガス含浸ゾーン(D) において大きなピッチでスクリューフライト(9) を有する。スクリュー(3) は、このように形成されているので、樹脂溶融ゾーンに比べガス含浸ゾーンにて溶融樹脂を1.18倍多く、すなわち速く送ることができる。
【0025】
スクリュー(3) の上流端部にはガス導入路(11)が設けられ、ガス導入路(11)に連通するガス供給路(6) がスクリュー内部に長さ方向に貫通状に設けられ、ガス供給口(5) が、ガス供給路(6) を介してガス導入路(11)に連通している。ガス供給路(6) 上においてガス供給口(5) 寄りに、ガス供給口(5) からガス供給路(6) への溶融樹脂の入り込みを防ぐ逆流防止弁(7) が設けられている。ガス導入路(11)にはガス導入管(16)を介してガス注入装置(B) が接続されている。ガス導入管(16)はガス導入路(11)を覆うシールボックス(12)に接続され、シールボックス(12)内の密閉空間がガス導入路(11)に連通している。
【0026】
ガス含浸ゾーン(D) において、ガス供給路(6) のガス出口端は、コーン部(8) よりやや下流側にてスクリュー(3) の円柱部表面に到達し、かつ隣合うスクリューフライト(9) 間の下流側フライト寄りに位置する。この出口端に、スクリュー(3) 表面より突き出たピン型のノズル(10)が接続されている。こうして、ガス供給口(5) は、ガス含浸ゾーン(D) の上流端部にてスクリュー(3) 表面より突き出た突口状に形成されている。ガス供給口(5) の内径は約1.5mmである。
【0027】
上記構成の射出成形装置(A) において、原料樹脂はホッパー(17)から原料供給口(15)を経てシリンダー(2) 内へ供給され、原料樹脂はスクリュー(3) の回転によって溶融混練されながらシリンダー(2) の先端方向へ送られる。溶融混練された樹脂は圧力開放部、すなわち、ガス含浸ゾーン(D) へ送られる。
【0028】
一方、ガス注入装置(B) を出た炭酸ガスは、導入管(16)を経てシールボックス(12)内に入り、ガス導入路(11)、ガス供給路(6) および逆流防止弁(7) を経て突口状のガス供給口(5) に到達する。そして、同ガスは、ここからガス含浸ゾーン(D) における隣合うスクリューフライト(9) 間の下流側フライト寄りの樹脂非充満空間(14)に供給され、ガス含浸ゾーン(D) 内を下流側へ送られる溶融樹脂に含浸させられる。ガス供給口(5) は、スクリュー(3) 表面より突き出た突口状に形成されているので、溶融樹脂で覆われないで、樹脂非充満空間(14)に露出している。よって、ガス供給が溶融樹脂によって妨げられることがなく、ガスは比較的低圧で溶融樹脂に含浸させられる。
【0029】
シリンダー(2) の先端に溶融樹脂が続けて送られて来るに伴って、スクリュー(3) は送られた樹脂量に応じて徐々に後退し、シリンダー(2) の先端計量部にて所定量の溶融樹脂を計量する。
【0030】
このようにして、計量が終了したガス含浸溶融樹脂は射出成形機(1) の先端(4) より射出金型(図示せず)内に射出され、発泡成形品が得られる。
【0031】
以上のように構成されて射出成形装置(A) を用いた成形方法によれば、短時間で均一に溶融樹脂中にガスを含浸させることができ、その結果、高い生産性をもって、均質で微細な発泡成形体を提供することができる。
【0032】
実施例2
ガス含浸ゾーン(D) において、図4に示すように、ガス供給路(6) のガス出口端は、コーン部(8) に到達し、かつ隣合うスクリューフライト(9) 間の下流側フライト寄りに位置する。この出口端に、スクリュー(3) 表面より突き出たピン型のノズル(10)が接続されている。こうして、ガス供給口(5) は、ガス含浸ゾーン(D) の上流端部にてスクリュー(3) 表面より突き出た突口状に形成されている。ガス供給口(5) の内径は約1.5mmである。
【0033】
その他の構成は実施例1のものと同じである。
【0034】
比較例1
ガス含浸ゾーン(D) において、ガス供給口は、コーン部(8) よりやや下流側にてスクリュー(3) の円柱部表面に、隣合うスクリューフライト(9) 間の下流側フライト寄りに開口している。ピン型のノズルはない。ガス供給口の内径は約1.5mmである。
【0035】
その他の構成は実施例1のものと同じである。
【0036】
比較例2
ガス含浸ゾーン(D) において、ガス供給口は、コーン部(8) よりやや下流側にてスクリュー(3) の円柱部表面に、隣合うスクリューフライト(9) 間の上流側フライト寄りに開口している。ピン型のノズルはない。ガス供給口の内径は約1.5mmである。
【0037】
その他の構成は実施例1のものと同じである。
【0038】
比較例3
樹脂溶融ゾーン(C) における溶融樹脂送り量がガス含浸ゾーン(D) における同送り量の1.66倍になるように、樹脂溶融ゾーン(C) およびガス含浸ゾーン(D) におけるスクリューフライト(9) のピッチが調整されている。
【0039】
その他の構成は実施例1のものと同じである。
【0040】
比較例4
樹脂溶融ゾーンに比べガス含浸ゾーンにて溶融樹脂が0.91倍多く送られるように、樹脂溶融ゾーン(C) およびガス含浸ゾーン(D) におけるスクリューフライト(9) のピッチが調整されている。
【0041】
その他の構成は実施例1のものと同じである。
【0042】
性能評価試験
実施例1の射出成形装置を用いて、下記の条件で熱可塑性樹脂の射出成形品を得た。すなわち、成形材料としてポリプロピレン(JPO社製、モンテルPF814)樹脂のペレットをホッパー(17)に投入し、原料供給口(15)を経てシリンダー(2) 内に供給した。シリンダー(2) の温度を200℃にした。スクリュー(3) の回転により樹脂を溶融すなわち可塑化し、スクリュー(3) の後退により樹脂の計量を行った。溶融中、ガス注入装置(B) より、3MPa、4MPa、5MPa、6MPaの圧力でそれぞれ炭酸ガスを導入管(16)、シールボックス(12)、ガス導入路(11)、ガス供給路(6) 、逆流防止弁(7) 、ガス供給口(5) を経て、ガス含浸ゾーン(D) の樹脂非充満空間(14)に供給し、ガス含浸ゾーン(D) 内に充填された溶融樹脂に含浸させた。射出成形機(1) の先端(4) より計量樹脂を射出し、射出成形品へのガスの含浸状態を調べた。
【0043】
実施例1および2の射出成形装置を用いて得られた射出成形品についても、上記と同様の操作で評価試験を行った。
【0044】
試験結果を表1にまとめて示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】
本発明の熱可塑性樹脂成形品の射出成形方法によれば、従来技術のごとく溶融樹脂のガス含浸に長時間を要することがなく、比較的低圧で安定して連続的にガスを供給して溶融樹脂に含浸させることができる。したがって、生産性が高いと共に、均質で微細な高機能(断熱、緩衝、計量)の発泡成形体を射出成形で安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、射出成形装置の1つの実施形態を示す切欠側面図である。
【図2】図2は、射出成形装置の射出成形機の全体概要を示す切欠側面図である。
【図3】図3は、スクリューのガス供給口の設置形態を示す拡大縦断面図である。
【図4】図4は、スクリューのガス供給口の他の設置形態を示す拡大縦断面図である。
【符号の説明】
(A) :射出成形装置
(B) :ガス注入装置
(C) :樹脂溶融ゾーン
(D) :ガス含浸ゾーン
(1) :射出成形機
(2) :シリンダー
(3) :スクリュー
(5) :ガス供給口
(6) :ガス供給路
(8) :コーン部
(9) :スクリューフライト
(10):ピン型のノズル
(11):ガス導入路
(13):駆動モータ
(14):樹脂非充満空間
(16):ガス導入管
Claims (4)
- 射出成形機のシリンダー内にてスクリュー回転によって樹脂を溶融状態にする樹脂溶融ゾーンと、同溶融ゾーンの下流端に連なり、かつ、スクリューに設けられたガス供給口からシリンダー内に不活性ガスを供給して溶融樹脂に含浸させるガス含浸ゾーンとを具備し、スクリュー上流端部にガス導入路が設けられ、ガス導入路に連通するガス供給路がスクリュー内部に長さ方向に貫通状に設けられ、上記ガス供給口が、ガス供給路を介してガス導入路に連通してなり、該ガス供給口はガス含浸ゾーンの上流端部にてスクリュー表面より突き出た突口状に形成され、隣合うスクリューフライト間における下流側フライト寄りに位置している射出成形装置において、樹脂溶融ゾーンにおける溶融樹脂送り量をガス含浸ゾーンにおける同送り量の1〜1.5倍になるようにすると共に上記ガス供給口から隣合うスクリューフライト間における下流側フライト寄りの樹脂非充満空間に不活性ガスを供給することを特徴とする熱可塑性樹脂成形品の射出成形方法。
- 射出成形機のシリンダー内にてスクリュー回転によって樹脂を溶融状態にする樹脂溶融ゾーンと、同溶融ゾーンの下流端に連なり、かつ、スクリューに設けられたガス供給口からシリンダー内に不活性ガスを供給して溶融樹脂に含浸させるガス含浸ゾーンとを具備し、スクリュー上流端部にガス導入路が設けられ、ガス導入路に連通するガス供給路がスクリュー内部に長さ方向に貫通状に設けられ、上記ガス供給口が、ガス供給路を介してガス導入路に連通してなり、上記スクリューは、ガス含浸ゾーンの上流端部に、スクリュー軸径が上流側に徐々に小さくなるコーン部を有し、上記ガス供給口が、隣合うスクリューフライト間における下流側フライト寄りの位置に、該コーン部にてその表面より突き出た突口状に形成されている射出成形装置において、樹脂溶融ゾーンにおける溶融樹脂送り量をガス含浸ゾーンにおける同送り量の1〜1.5倍になるようにすると共に上記ガス供給口から隣合うスクリューフライト間における下流側フライト寄りの樹脂非充満空間に不活性ガスを供給することを特徴とする熱可塑性樹脂成形品の射出成形方法。
- スクリューが、ガス含浸ゾーンにおいて樹脂溶融ゾーンに比べ、大きなピッチでスクリューフライトを有することを特徴とする請求項1または2記載の熱可塑性樹脂成形品の射出成形方法。
- 上記ガス供給口が内径1〜2mmを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂成形品の射出成形方法。
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