JP3819691B2 - カリックスアレーン・フラーレン薄膜を有する光電変換素子用材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光電変換素子として用いるのに好適な材料に関し、特に、フラーレンを含む薄膜を有する光電変換素子用材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
フラーレンは、サッカーボール状分子として知られるC60で代表される球穀状炭素分子であり、1985年にクロトーとスモーリーにより発見されて以来、そのユニークな構造に由来する特異な機能を発揮する新たな材料を創製し得るものとして期待されている。例えば、C60は非常に電子を受け取りやすくアニオンラジカルとして安定に存在できるため、光電変換素子などの機能性材料として注目されている。このような材料として利用するためには薄膜の作製が必要不可欠となるが、C60は非常に会合しやすいため均一な薄膜の作製は困難であった。
【0003】
このような問題に対処するため従来より主として行なわれている手法は、薄膜形成性の置換基や基板に結合性の置換基でフラーレンを化学修飾することである。例えば、金基板と結合できるようにチオール部位などを修飾したC60が用いられた。しかし、このような手法は、煩雑な合成が必要であることに加えて、化学修飾によりフラーレンの性能低下が起こり、所望の特性を充分に発揮する材料が得られないという難点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、フラーレンをその本来の性質を損なうことなく薄膜化できる簡便な手法を確立し、光電変換素子に用いられるフラーレン由来の新規な材料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上述の目的を達成するために研究を重ねた結果、親水性のカリックスアレーンを用いることにより化学的に未修飾のフラーレンを非常に簡便な方法で基板上に積層できることを見出し、本発明を導き出した。
【0006】
かくして、本発明は、疎水性の上部端とイオン性の親水性官能基を有する下部端とを有するカリックスアレーン;フラーレン;および前記カリックスアレーンの親水性官能基と反対の電荷を持つ表面を有する導電性基板から構成され、
前記カリックスアレーンと前記フラーレンが2:1の比率で結合して形成された錯体が、前記基板の表面に単分子膜状に積層されていることを特徴とする光電変換素子用材料を提供するものである。
このようなカリックスアレーン・フラーレン薄膜を有する本発明の光電変換素子用材料の好ましい態様においては、フラーレンはC60であり、カリックスアレーンはホモオキサカリックス[3]アレーンであり、また、基板は金である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の光電変換素子用材料は、フラーレンをカリックスアレーンとの錯体(コンプレックス)として基板上に単分子膜状で積層した構造から成る。
【0008】
ここで、本発明で用いられるカリックスアレーンとは、複数個のフェノール単位がメチレン基などで結合され、全体として盃(杯)状の形状を有する環状オリゴマーであり、一般に、フェノール性水酸基のある側は下部端(lower rim)、その反対側は上部端(upper rim)と呼ばれる。このカリックスアレーンは、その上部端が環の大きさに応じて異なるサイズのパイ電子系から成る疎水性の空孔を呈するとともに、下部端のフェノール性水酸基を介していろいろな官能基を導入できるので、各種の機能を発揮する包接化合物として注目されている。
【0009】
本発明者は、下部端にイオン性(カチオン性またはアニオン性)の親水性官能基を導入したカリックスアレーンをフラーレンと水溶液中で混合すると、フラーレンが水溶化し、カリックアレーン:フラーレン=2:1の水溶性錯体が形成することを見出した。本発明は、さらに、このカリックスアレーン・フラーレン錯体の水溶液に、一定の表面処理を施した基板(カリックスアレーンの親水性官能基と反対の電荷の表面を有するように処理された基板)を浸漬すると該基板上にカリックスアレーン・フラーレン錯体の単分子膜が積層されることを見出した。
【0010】
このように、本発明の光電変換素子用材料は、カリックスアレーン・フラーレン錯体の水溶液を調製し、この溶液に基板を浸漬するというきわめて簡便な方法により得ることができる。
【0011】
カリックスアレーン・フラーレン錯体の水溶液の調製は、カリックスアレーンの水溶液にフラーレンを固体のまま混ぜ、攪拌、超音波処理を繰り返した後、溶け残ったフラーレンを適当な手段(例えば、遠心分離)により取り除くことにより簡単に行なうことができる。このカリックスアレーンとフラーレンから2:1の比率で形成される錯体は、サンドイッチ構造、すなわち、2分子のカリックスアレーンの疎水性上部端の間に1分子のフラーレンが挟まれ、それらの上部端の空孔内に疎水的結合を介して包接された構造を有するものと理解される。
【0012】
次に、カリックスアレーン・フラーレン錯体の水溶液に基板を浸漬する。本発明の光電変換素子用材料を得るのに用いられる基板としては、カリックスアレーン(の下部端)の親水性官能基とは反対の電荷を持つように表面処理され且つ導電性のものであればいずれも使用可能である。好ましい基板の例は、金(金電極)であり、この他に、ITO電極(透明導電膜)などを挙げることができる。
【0013】
例えば、金基板上にアニオン性表面を付与する処理を行なうには、メルカプトエタンスルホン酸(MES)のように、一方の末端に金と結合するチオール部位を有し、他方の末端にはアニオン性部位を有する化合物のエタノール溶液に金基板を浸す。その後、水で洗浄して結合していないMESを洗い流す。逆に、カチオン性表面を作製するときにはチオール部位とカチオン性部位を両末端に有する化合物(例えば、メルカプトエチルアミン塩酸塩)の水溶液を用いてアニオン性表面電極の場合と同様の操作を行なう。基板としてITO電極を用いる場合も、金基板と全く同じ手法により、表面がアニオン性またはカチオン性になるように処理する。
【0014】
このように、アニオン性またはカチオン性(カリックスアレーン下部端の親水性官能基と反対の電荷)を有するように表面処理された基板を、前述のカリックスアレーン・フラーレン錯体の水溶液に浸漬した後、水で洗浄して、基板に結合していないカリックスアレーン・フラーレン錯体を洗い流すことにより、基板上に該錯体が単分子膜状に積層された構造から成る本発明の光電変換素子用材料が簡単に得られる。
【0015】
なお、本発明で用いられる疎水性の上部端とイオン性(アニオン性またはカチオン性)の親水性官能基を有する下部端とを有するカリックスアレーンは、次の一般式(1)で表わすことができる。
【0016】
【化1】
【0017】
式(1)中、n+mは3〜8の整数である。X1およびX2は、それぞれ、−CH2−、−CH2OCH2−、−S−、−S(=O)−を表わし、X1およびX2は、一般に同一であるが、異なっていてもよい。
R1およびR2は、それぞれ、カチオン性またはアニオン性の親水性官能基を有する置換基または原子団を表わし、この置換基または原子団は間にアルキル基、エステル基、エーテル基、アミド基などを含んでいてもよい。カチオン性の親水性官能基は、例えば、アンモニウム基、ピリジニウム基などであり、アニオン性の親水性置換基としてはカルボニル基やスルホニル基が挙げられる。
R1’およびR2’は、それぞれ、水素原子または低級アルキル基(一般に炭素数6以下)を表わす。R1’およびR2’は、一般に同一であるが、異なっていてもよい。
【0018】
式(1)で表わされるようなカリックスアレーンを用いれば、その上部端(R1’およびR2’がある側)に形成される疎水性空孔内にフラーレンが包接され疎水的結合を介して、上述したように水溶液中でカリックスアレーン・フラーレン錯体が形成し、この錯体を基板表面上に積層させることにより、フラーレンを含む薄膜を得ることができる。但し、カリックスアレーンは、構成するフェノール単位の数が多くなる〔すなわち、式(1)においてn+mが大きくなる〕と、スタッキング(会合)を起こしフラーレンの錯体形成能が低くなる傾向がある。この点から、本発明において用いられるのに特に好ましいカリックスアレーンの例は、ホモオキサカリックス[3]アレーンである。
【0019】
カリックスアレーンの合成法については、多くの文献に詳述されている〔例えば、C.D. Gutshe, Acc. Chem. Res., 16, 161 (1983) ; B. Dhawan他、J. Org. Chem., 48, 1536 (1983) ; A, Ikeda他、Chem. Commun., 1403 (1999)など〕。
【0020】
また、本発明の原理は、フラーレンとしてC60の他、C70や更に炭素数の多いフラーレン〔Cn(n>76)〕から光電変換素子用材料を作製するのに適用できるが、立体対称性の分子構造を有するのでカリックスアレーンに安定して包接されて安定なカリックスアレーン・フラーレン錯体を形成すること、また、実用の面からもフラーレンとしてはC60を用いるのが特に好ましい。
【0021】
かくして、本発明に従えば、カリックスアレーン・フラーレン錯体が基板表面上に単分子膜状に積層されている構造から成り、光電変換機能を有する新規な材料が得られる。図1は、後の実施例にも記述するカリックスアレーン・フラーレン薄膜から成る本発明の光電変換素子材料の1例の構造を模式的に示すものである。図に示す例では、MESで処理されることによりアニオン性(SO3 −)の表面を有する金基板に、カリックスアレーン・フラーレン錯体(2:1錯体)が、その一方のカリックスアレーン分子の下部端のカチオン性親水性官能基(Me3N+)を介して結合し積層している様子が示されている。
【0022】
本発明の光電変換素子用材料において単分子膜が形成されていることは、適当な分析手段を用いて容易に確認することができる。特に好ましいのは、水晶発振子である。この水晶発振子はマイクロバランス(QCM:Quartz Crystal Microbalance)として知られ、その振動数変化(振動数減少)により、その表面上に積層されたナノグラムオーダーの物質の重量、積層状態、厚さなどを知ることができる。
【0023】
本発明の光電変換素子用材料は、図1に示されるような導電性基板上にカリックスアレーン・フラーレン錯体が単分子膜状に積層された構造のままでも光電変換機能を発揮するが、必要に応じて、更に別の物質を積層させた多層系としてその特性を変化または改良して使用することもできる。そのような多層系は、一般に、交互積層法として知られる手法に従い、最外層の物質と反対の電荷を有する物質の溶液に逐次浸漬することによって得られる。
以下に本発明の特徴を更に明らかにするため実施例を示すが、本発明はこの実施例によって制限されるものではない。
【0024】
【実施例】
カリックスアレーンとして下記の式(2)で表わされる水溶性ホモオキサカリックス[3]アレーン(以下、カリックス[3]アレーンと略称することがある)を用い、C60フラーレンとの錯体から本発明に従う光電変換素子用材料を調製し、その特性を評価した。
【0025】
【化2】
【0026】
カリックスアレーン [ 3 ] アレーンの合成
図2に示す反応スキームに従って合成した。すなわち、カリックス[3]アレーンのトリエステル体(3)を原料として、N,N−ジメチルプロパンジアミンを過剰に添加しアミノリシスによりカリックス[3]アレーンの前駆体(4)を合成した(工程i)(収率:68%)。この前駆体をジメチル硫酸を用いてN−メチル化することにより、4級アミンを末端に持つカリックス[3]アレーン(2)を合成した(工程ii)(収率:43%)。カリックス[3]アレーン(2)の帰属:δH(250 MHz, [2H6]DMSO)8.11(s, 3H, NH), 6.91(s, 6H, ArH), 4.69および4.48(各d, 各6H, ArCH2O), 4.21(s, 6H, OCH2CO), 3.37(s, 9H, CH3OSO3), 3.20-3.37(m, 6H, NCH2), 2.98-3.15(m, 33H, NCH3およびNCH2), 1.93(m, 6H, CH2CH2CH2), 1.05(s, 27H, But) ; m/z (ESI-TOF MS) 1270([M-CH3OSO3 −]+。
【0027】
カリックス [ 3 ] アレーン・C 60 錯体の調製
上記のように合成したカリックス[3]アレーンの水溶液(10ml、0.50mmol/dm3)にC60フラーレンの固体(72mg、0.10mmol)を混ぜ、攪拌、超音波処理を繰り返し、溶け残ったフラーレンを遠心分離により取り除くことにより、カリックス[3]アレーン・C60錯体の水溶液を調製した。得られた錯体は、元素分析および可視・紫外吸収スペクトルの吸光度から、カリックス[3]アレーン:C60=2:1の錯体であることが確認された。
【0028】
カリックス [ 3 ] アレーン・C 60 錯体の単分子膜積層
QCM(USI Systems製)を用いてカリックス[3]アレーン・C60錯体の積層状態を調べるために、両面を金電極で被覆したAT−cut 9MHzの水晶発振子を用いた。先ず、この金被覆水晶発振子を2−メルカプトスルホン酸ナトリウム(1.0mmol/dm3)を含有するエタノール溶液に浸して、金電極表面にアニオン性電荷(SO3 −)を付与した。イオン交換水で洗浄し、窒素ガスを流して乾燥した後、この水晶発振子を、上記のように調製したカリックス[3]アレーン・C60錯体の水溶液(0.25mmol/dm3)に浸漬した。イオン交換水による洗浄および窒素ガスによる乾燥を行なった後、再び錯体の水溶液に浸漬する操作を繰り返し、各操作毎に、振動数変化を測定した。比較のために、カリックス[3]アレーンのみを含有する水溶液(0.50mmol/dm3)にも水晶発振子を浸漬し、同様に振動数変化を測定した。
【0029】
振動数変化の測定結果を図3に示す。図3に示されるように、カリックス[3]アレーン・C60錯体の水溶液に浸漬した場合には、最初の浸漬操作で振動数変化(−ΔF)は飽和し、その後の浸漬操作によっても実質的に振動数変化は見られず、カリックス[3]アレーン・C60錯体が単分子膜として金基板上に積層(吸着)されていることが理解される。これに対して、カリックス[3]アレーンの水溶液に浸漬した場合には、浸漬操作毎に振動数が直線的に減少しており、カリックス[3]アレーンが多層を成して積層していることが理解される。また、原子間力顕微鏡および走査型電子顕微鏡による表面観察を行なったところ、金表面のみの場合に類似する平滑な表面を呈しており、カリックス[3]アレーン・C60錯体の凝集は認められず、この点からも単分子膜の形成が裏付けられた。
【0030】
光電流応答の測定
上述のように調製した金基板上にカリックス[3]アレーン・C60錯体が単分子膜状に積層した材料について、光電流測定実験を行なった。測定は、25℃において、犠牲試薬としてアスコルビン酸(50mmol/dm3)を含有するNa2SO4溶液(0.1mol/dm3)中で行ない、作動電極としてカリックス[3]アレーン・C60錯体が積層した金電極(1.8cm2)、カウンター電極としてPt、参照電極としてAg/AgCl(3mol/dm3 NaCl)を用いた。比較のために金電極上にカリックス[3]アレーンのみが積層した構造体についても同様の測定を行った。
【0031】
カリックス[3]アレーン・C60錯体が積層した金電極に、30cm離した出力150Wのキセノンランプ(300nm<波長<510nm、ガラスフィルターによる)から光照射したところ、約0.5μAの光電流が確認された(図4参照)。光照射のオン−オフを繰り返しても、この現象は可逆的に認められた。カリックス[3]アレーンのみが積層した金電極については、このような光化学的応答は全く認められなかった。
【0032】
カリックス[3]アレーン・C60錯体が単分子膜状に積層した金電極に見られるこの光電変換現象は、図5に模式的に示すように次のような機構によるものと考えられる。すなわち、カリックス[3]アレーン・C60錯体に光が照射されるとC60の3重項状態ができ、この3重項C60がドナーであるアスコルビン酸から電子を引き抜くことによりC60のアニオンラジカルが生成し、このC60アニオンラジカルが電極に電子を供与することにより光電流が発生するものと理解される。
【0033】
【発明の効果】
本発明に従えば、カリックスアレーン・フラーレン錯体を含有する水溶液に導電性基板を浸漬するという簡便な手法により、フラーレンを化学修飾することなく薄膜化した構造を有する光電変換素子用材料が得られる。本発明の光電変換素子用材料は、新しいタイプの有機系光電変換素子として各種の分野での応用展開が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】カリックスアレーン・フラーン薄膜を有する本発明の光電変換素子材料の構造を模式的に示す。
【図2】本発明において用いられるホモオキサカリックス[3]アレーンを合成する反応スキームを示す。
【図3】基板上にカリックスアレーン・フラーレン錯体の単分子膜が形成されていることを示すQCMの測定結果を示す。
【図4】本発明の光電変換素子材料について行なった光電流応答測定の結果を示す。
【図5】本発明の光電変換素子用材料に見られる光電変換現象の機構を模式的に示す。
Claims (4)
- 疎水性の上部端とイオン性の親水性官能基を有する下部端とを有するカリックスアレーン;フラーレン;および前記カリックスアレーンの親水性官能基と反対の電荷を持つ表面を有する導電性基板から構成され、
前記カリックスアレーンと前記フラーレンが2:1の比率で結合して形成された錯体が、前記基板の表面に単分子膜状に積層されていることを特徴とする光電変換素子用材料。 - フラーレンが、C60であることを特徴とする請求項1の光電変換素子用材料。
- カリックスアレーンが、ホモオキサカリックス[3]アレーンであることを特徴とする請求項1または請求項2の光電変換素子用材料。
- 基板が、金であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの光電変換素子用材料。
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