JP3819146B2 - モニタ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はモニタ装置に関し、詳しくは焼却施設などから発生し猛毒であることが知られている有機塩素化合物の一種であるダイオキシン、ニトロ化合物に代表される爆発物のような危険物から気化した蒸気および塩素やリン元素を含む農薬などを検出するためのモニタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ダイオキシンを分析する従来技術としては、高分解能の磁場型質量分析計を用いたガスクロマトグラフ質量分析計による方法が知られている。この方法は、複雑な前処理過程を経て濃縮されたダイオキシン混合物を、ガスクロマトグラフに導入して分離した後、電子線を照射してダイオキシンを正のイオンとし、これを高分解能の磁場型質量分析計によって検出する方法である。この方法では、検出されたイオンの質量数から、ダイオキシンの定性分析を行うことができ、結合された塩素の数、ジベンゾパラジオキシンあるいはジベンゾフランのいずれの骨格を有するのかなどを知ることができる。しかも、検出されたイオンの強度からダイオキシンの定量分析もできるという特長がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、高分解能磁場型質量分析計を用いた上記従来のダイオキシン分析方法では、装置が大型であること、高真空を必要とすることなどから、オンラインやオンサイトの分析が困難であるという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、従来のダイオキシン分析における上記問題を解決し、高分解能磁場型質量分析計など大型で高真空が必要な装置を用いることなしに、オンラインやオンサイトの分析に容易に使用することができるダイオキシンなどのモニタ装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、本発明のモニタ装置は、測定すべき試料を導入口を介して導入する手段と、導入された上記気体試料を負のコロナ放電させるコロナ放電部と、上記負のコロナ放電によって生成されたイオンの電流量を測定する手段を具備し、上記電流量の変化から上記気体試料中の所望物質のモニタを行うものである。
【0006】
すなわち、有機塩素化合物の一種であるダイオキシンは、負のコロナ放電によって負のイオンになりやすいとい性質を有している。一方、窒素ガスなどの標準ガスを流して負のコロナ放電を行った場合、その際に生成されるイオンの電流量は、負のイオンになりやすい物質が存在すると変化する。したがって、上記窒素などを標準ガスとして用いて負のコロナ放電を行い、生成されたイオンの量を測定することによって、ダイオキシンの有無を知ることができる。
【0007】
実際のモニタ装置としては、たとえば図1に示したように、測定すべき気体試料を導入口1を介して導入するための導入ポンプ2、負のコロナ放電を行うためのコロナ放電部7、コロナ放電電流の測定に必要な電極などを有するものであり、大型で高真空が必要な高分解能磁場型質量分析計は使用されず、上記従来技術よりはるかに簡便である。
【0008】
本発明のモニタ装置によって、ダイオキシン、ニトロ化合物および農薬を上記所望物質としてモニタすることができる。
【0009】
本発明のモニタ装置において、上記導入ポンプと上記コロナ放電部の間に、導入された上記気体試料を所望温度に加熱するための試料加熱炉を配置することができる。導入された気体試料をコロナ放電に先立ってあらかじめ所定温度に上昇させることは、実用上極めて有用であり、下記のように極めて好ましい結果が得られる。
【0010】
さらに、上記コロナ放電部を加熱するためのヒータを設け、導入された気体試料を所定の温度に上昇させるコロナ放電を行うと、下記のように極めて好ましい結果が得られる。上記負のコロナ放電は、上記コロナ放電部に設けられたワイヤ電極と対向電極の間に所定の放電電圧を印加することによって行うことができ、ワイヤ電極の代わりに針電極を用い、この針電極と対向電極の間に所定の放電電圧を印加して負のコロナ放電を行うようにしてもよい。
【0011】
測定すべきイオンが一種類ではなく複数種である場合に対応するため、上記負のコロナ放電によって生じた複数種のイオンを互いに分離する手段をさらに設けることができる。
【0012】
このような複数種のイオンを互いに分離する手段としては、上記コロナ放電部の下流位置に設けられたシャッター電極と対向電極を用いることができる。また、上記コロナ放電部の下流位置に偏向電極と検出電極を設け、これらを使用してもよい。
【0013】
上記電流値の変化は、上記試料の導入によって生じる上記電流値の減少であり、このイオン電流値の減少からダイオキシンやトリクロロベンゼンなど被モニタ対象の検出が行われる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明において、測定すべき試料が気体の場合は、導入するための手段として気体試料導入ポンプを用いればよい。試料が液体の場合は、溶液試料が霧化器によって霧化され、その際に高速のジェットが発生するので気体試料導入ポンプを使用する必要はない。
【0015】
導入された気体試料を加熱するには、コイル状にした金属線のヒータを気体試料の通路に配置し、気体試料に接触させて加熱する方法が実用上便利である。
【0016】
負のコロナ放電を行うには、ワイヤ電極または針電極を気体の通路に配置し、上記通路の壁部の上記ワイヤ電極または針電極に対応した位置に対向電極を配置して、これらの電極の間に所定のコロナ放電電圧を印加するようにすればよい。負のコロナ放電によって生じたイオン電流は、上記対向電極に接続された微小電流計によって容易に測定される。
【0017】
【実施例】
〈実施例1〉
図1を用いて本発明の第1の実施例を説明する。図1は本実施例のモニタ装置の概略を示す図である。測定対象である気体試料は、気体試料導入ポンプ2によって気体試料導入口1から導入される。この気体試料導入ポンプ2としては、本実施例では、ダイアフラムポンプのようなメカニカルな機構を有する気体導入ポンプを用い、気体試料導入流量は毎分数リットルから数十リットル程度とした。
【0018】
気体試料がモニタ装置の内壁に吸着されるのを防止するため、本実施例では図1に示したように、気体試料導入ポンプ2によってに導入された気体試料を、まず気体試料加熱炉3に導入して気体試料の温度を上昇させた。この気体試料加熱炉3では、金属製のブロックの中に、石英のような高温に耐える材質でできた絶縁パイプ4を設け、その中に設けられた気体試料加熱用金属線ヒータ5を通電加熱して、この領域を通過する気体試料を高温に加熱した。なお、気体試料加熱用金属線ヒータ5としては、ニクロム線などの金属製のワイヤを多重に巻いたものを使用した。絶縁パイプの径は、流入する気体量にも依存するが、毎分2リットル程度の気体が導入される場合は5mm程度である。絶縁パイプの長さは、10cm程度とした。気体試料の加熱温度は、測定する試料の種類によって異なるが、本実施例では30〜400℃程度とした。
【0019】
導入された気体試料がコロナ放電領域に直接導入されると、粒子(水分などをも含む)などが直接コロナ放電領域に導入されて、コロナ放電が不安定になるので好ましくない。しかし、本実施例では、図1に示したように、コロナ放電部7の前に、気体試料加熱用金属線ヒータ5などを設けたので、上記粒子が導入されても、高温に加熱された気体試料加熱用金属線ヒータ5に衝突してこの領域で気化されるので、上記粒子がコロナ放電領域に導入される恐れはない。この気体試料加熱用金属線ヒータ15の温度は、金属線ヒータ加熱電源16によって制御し、この領域の温度を50から400℃程度に保った。
【0020】
試料加熱炉13を通過した気体試料は、コロナ放電部7に導入されてイオン化される。気体試料を効率的にコロナ放電用ワイヤ電極11のコロナ放電領域に送るため、気体試料導入経路8の先端の位置は、コロナ放電用のワイヤ電極11の近傍にした。図1に示したように、本実施例では気体試料導入経路8として先端の径が小さい、絞り付きのものを用いた。例えば、途中までの気体試料導入経路8の内径が5mm程度であるとき、その先端の内径を1mm程度にし、導入された気体試料が、確実にかつ効率的にコロナ放電用ワイヤ電極11のコロナ放電領域に導入されるようにした。この場合の気体試料導入経路8の長さは5cm程度にした。
【0021】
気体試料導入経路8としては、コロナ放電用ワイヤ電極11の先端部における電界を弱めないため、テフロン、マコールガラス、セラミック等、絶縁材製のものを用いた。また、この領域も加熱することが有効であり、本実施例では、コロナ放電部加熱ヒータ電源10およびコロナ放電部加熱ヒータ9によって、50〜300℃に保った。
【0022】
コロナ放電部7に設けられた上記コロナ放電用ワイヤ電極11には、コロナ放電用電源12によって負の高電圧が印加できるようにした。この高電圧は、コロナ放電用ワイヤ電極11と対向電極16の間の距離にもよるが−1〜−6kV程度が適当であった。コロナ放電用ワイヤ電極11と対向電極16の間の距離は数mm程度とした。
【0023】
本実施例のモニタ装置を用いて、空気中に含まれるpptからppmレベルのダイオキシンを確実に検出することができた。
【0024】
〈実施例2〉
本実施例は、図2に示したように、実施例1において用いたコロナ放電用ワイヤ電極11の代わりに、コロナ放電用針電極14を用いて例である。本実施例では、図2に示したように、コロナ放電用針電極14を、気体試料の流れに対して斜めの位置に配置した。本実施例では、コロナ放電用針電極14の先端のみを露出し、根元の部分はテフロンコートして、コロナ放電用針電極14の先端と対向電極16間の電界の均一性を向上させた。
【0025】
実施例1の場合と同様に、本実施例のモニタ装置を用いて、空気中に含まれるpptからppmレベルのダイオキシンを確実に検出することができた。
【0026】
〈実施例3〉
本実施例は、図3に示したように、気体試料導入ポンプ2をコロナ放電部7の下流位置に配置した例である。このような配置であっても、気体試料導入口1から気体試料を支障なく導入することができた。しかも、気体状試料が気体試料導入ポンプ2の内部を通らずにコロナ放電部7内に導入されるので、気体試料導入ポンプ2の内部に気体状試料の吸着が生ずる恐れはない。
【0027】
本実施例のモニタ装置を用いても、上記実施例1、2の場合と同様に、空気中に含まれるpptからppmレベルのダイオキシンを確実に検出することができた。
【0028】
〈実施例4〉
本実施例は図4に示したように、ふた電極15をコロナ放電部7の後に設けた例である。本実施例によれば、コロナ放電部7とふた電極15の間の隙間から、気体状試料が系外に排出されるので、コロナ放電領域での圧力が高まり、コロナ放電領域での分子密度が上がるので、イオン化効率が上昇する。しかも、外部から余分なガスがコロナ放電部に流入しにくくなるという特長がある。
【0029】
本実施例のモニタ装置を用いて、空気中に含まれるpptからppmレベルのダイオキシンを確実に検出することができた。
【0030】
なお、図1〜図4にそれぞれ示した上記実施例1〜4のいずれにおいても、上記コロナ放電用ワイヤ電極11やコロナ放電用針電極14によって生成された負のコロナ放電によるイオンの一部は、対向電極16に流れ、微小電流計13によって検出される。
【0031】
〈実施例5〉
図2に示した装置を用いて、乾燥空気の流量を毎分5リットルとして、負のコロナ放電電流の時間変化を測定して得られた結果を図5に示した。図5から明らかなように、最初の1分程度のところで急激な電流値の上昇が生じ、負のコロナ放電の開始を示す。コロナ放電には針電極を用い、印加電圧は−2.5kV、気体試料加熱炉3の温度は150℃とした。
【0032】
しかし、図5に示した試料導入開始のところ(時間が約6分の位置)で乾燥空気内に1、2、3トリクロロベンゼンを導入するとコロナ放電の電流値は急激に低下し、試料導入停止のところで1、2、3トリクロロベンゼンの導入を停止すると、電流値は導入前の値に戻った。
【0033】
すなわち、1、2、3トリクロロベンゼンは、負のコロナ放電によって負のイオンになりやすい物質であるため、対向電極16で検出される電流値が1、2、3トリクロロベンゼンによって減少したのである。従って、ある気体状試料を導入した際の、標準ガスにおけるコロナ放電電流の変化量を測定すれば、その気体状試料の量を推定できる。
【0034】
なお、1、2、3トリクロロベンゼンが導入された場合に負のコロナ放電電流が減少する理由は、次のように考えられる。すなわち、乾燥空気を用いて観測される酸素イオンなどの小さなイオンより、1、2、3トリクロロベンゼンのような大きなイオンの方が大気中でのドリフト速度(ある大気圧下にある電界中をイオンが進む速度)が小さく、従って、コロナ放電用針電極14の先端と対向電極16間で形成される電界中を進むのに時間がかかることになる。その間、気体試料導入ポンプ2で形成された電界に直行する気体の流れによって、コロナ放電用針電極近傍で生成されたイオンは、ドリフト速度が小さいと対向電極16に到達しにくくなり、それだけ観測されるイオン量は減少する。
【0035】
図5において、8分程度の位置に観測されるコロナ放電電流の上昇は、メタノール蒸気を導入した際に得られたものである。メタノールのように小さい分子であるとドリフト速度が大きく、それが大量にある場合には、電流の上昇という形で観測される場合がある。
【0036】
なお、上記実施例2〜4に示した装置を用いても、同様の結果が得られた。
【0037】
〈実施例6〉
上記実施例1に示したモニタ装置に、1、2、3トリクロロベンゼン蒸気を導入し、コロナ放電電流値の時間的変化を測定した結果を図6を用いて説明する。1、2、3トリクロロベンゼン蒸気を導入して得られたコロナ放電電流の減少は、図6(a)に示したように、標準ガスが流れている状況でのコロナ放電電流をベースとすれば、図6(b)のように、1、2、3トリクロロベンゼン蒸気によるピークの出現とみることもできる。すなわち、コロナ放電で得られる電流をIとすれば、それをA−I(Aはある定数)で表示することに対応する。このように表示すると、検出結果を見やすくすることができる。図7に示したのはその一例である。これは、1、2、3トリクロロベンゼンを入れた試料瓶を加熱炉に置き、生成した蒸気を検出した例である。加熱炉の温度を上げていくと、試料からの蒸気が増加し、それだけ観測されるピーク強度が上昇しているように見なすことができる。また、この結果は、測定すべき試料を加熱することの重要性も示しており、固体試料からの蒸気のサンプリングに際しては、ランプを使用して固体試料を加熱するなどの手段を用いることも重要である。これまでの例では、クロロベンゼンの結果を述べてきたが、塩素を有するダイオキシンなどの有機塩素化合物や、ニトロ基を有するニトロ化合物などの検出にも有効であることは言うまでもない。また、リンや塩素を有する農薬の検出にも有効である。
【0038】
〈実施例7〉
本実施例はコロナ放電部7の後に分離手段を設けて、導入する気体試料が混合物である場合に、互いに分離して検出することを可能にした例であり、図8を用いて説明する。
【0039】
本実施例では、大気中におけるドリフト速度が、イオン種によって異なることを利用したイオン移動計を設けた。この部分では、コロナ放電用針電極14によって生成されたイオンをメッシュ状の収束電極17に集めた後、メッシュ状のシャッター電極18を一定時間(数マイクロ秒から数十マイクロ秒程度)オープンにして、メッシュ状のシャッター電極18とメッシュ状対向電極19間を一斉にドリフトさせた。イオンをドリフトさせるために、メッシュ状のシャッター電極18とメッシュ状対向電極19間には、数kVオーダーの電圧が印加されるが、メッシュ状対向電極に印加する電圧の大きさは、メッシュ状のシャッター電極18に印加する電圧より小さくする。これらの電極18、19に印加される電圧は、イオン移動度計制御回路21によって制御した。このとき、イオンの進行方向とは逆方向から、乾燥窒素などの標準ガスを流した。
【0040】
コレクタ電極20に到達したイオンは増幅された後、データ処理装置22に送られる。このようなイオン移動度計を使用することによって、図9に示した二つのピークから明らかなように、例えば、成分の数が2である場合には、二つの成分が互いに分離されて検出される。検出に要する時間はある一定条件下では同一であるので、この時間から物質の種類を推定することも可能である。分離時間は数ミリ秒〜数十ミリ秒程度であり、データ処理を含めても数秒程度と検出時間が短いので、モニタとして使用できる。
【0041】
〈実施例8〉
他のイオン分離手段を用いた実施例を図10を用いて説明する。コロナ放電用針電極14によって生成されたイオンは、その一部が対向電極16で検出されるとともに、偏向電極23に向かう。負のイオンが導入された場合、偏向電極23に負の電圧を印加すると、気体の流れに抗して検出電極25の方向に移動する力が生じる。このとき、導入されたイオンの移動度が高い(小さいイオン)と、偏向電極23に印加された電圧が低くても、検出電極25に到達して観測される。これとは逆に、イオンの移動度が低い(大きなイオン)場合は、偏向電極に印加する電圧は高くしなければならない。
【0042】
そのため、偏向電極に印加する電圧をスキャンすると、図9に示したような電流−電圧曲線が得られる。この場合、気体試料導入ポンプ2の流量が毎分数リットル程度、偏向電極23と検出電極26の距離が数ミリメートル程度のときに、偏向電極に印加する電圧は数百ボルト〜数キロボルト程度である。
【0043】
なお、データ処理装置22としては、最終的な表示を図9に示したようなクロマトグラムではなく、さらに簡略化した表示にしてもよい。例えば、危険物探知装置の場合は、問題となるニトロ化合物が検出されたか否かを表示するだけでもよい。
【0044】
ある検出すべきイオンに対して所定のノイズレベルがある場合は、このノイズレベル以上の信号が検出されたときに、このイオンが検出されたとされる。この場合、単なるスパイクノイズと区別するために、ノイズレベル以上の信号がある一定時間以上観測された場合に、信号とみなすようなアルゴリズムを用いる。このようなアルゴリズムを加えることによって、誤作動を低減することができる。このとき、最終表示としては、ある検出すべきイオンに対応する物質のインジケータを表示器に表示しておき、上記のようなアルゴリズムによって、例えば、Aが検出されたとすれば、Aを点滅させることによって、Aが検出されたことをらせる。このとき、どの程度の濃度か(簡単には、量が多いか少ないかといった程度の情報でよい)を知らせる量のインジケータや、アラームを同時に設けてもよい。
【0045】
上記各実施例例では、気体試料を用いた場合を示したが、気体試料のみではなく溶液試料であってもよい(ダイオキシンでは有機溶媒に溶けている場合もある。この場合は、たとえば、ガスによる霧化器や加熱による霧化器を用いて溶液試料を霧化し、これを図2に示したような気体試料加熱炉3に導入すれば、気体試料の場合と同様に分析することができる。このとき、霧化器からは高速のジェットが生成するので、気体試料導入ポンプを使用する必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す図。
【図2】本発明の第2の実施例を示す図。
【図3】本発明の第3の実施例を示す図。
【図4】本発明の第4の実施例を示す図。
【図5】本発明の第5の実施例を示す図。
【図6】本発明の第6の実施例を示す図。
【図7】本発明の第6の実施例を示す図。
【図8】本発明の第7の実施例を示す図。
【図9】本発明の第7実施例を示す図。
【図10】本発明の第8の実施例を示す図。
【符号の説明】
1…気体試料導入口、2…気体試料導入ポンプ、3…気体試料加熱炉、4…絶縁パイプ、5…気体試料加熱用金属線ヒータ、6…金属線ヒータ加熱電源、7…コロナ放電部、8…気体試料導入経路、9…コロナ放電部加熱ヒータ、10…コロナ放電部加熱ヒータ電源、11…コロナ放電用ワイヤ電極、12…コロナ放電用電源、13a、b…微小電流計、14…コロナ放電用針電極、15…ふた電極、16…対向電極、17…メッシュ状収束電極、18…メッシュ状シャッター電極、19…メッシュ状対向電極、20…コレクタ電極、21…イオン移動度計制御回路、22…データ処理装置、23…偏向電極、24…偏向電極用電源、25…検出電極。
Claims (4)
- 測定すべき気体試料を導入口を介して導入する手段と、
放電電極と対向電極とを備え、導入された前記気体試料を前記放電電極と前記対向電極との間に印加された放電電圧により負のコロナ放電させるコロナ放電部と、
前記コロナ放電部の下流位置に設けられ、前記負のコロナ放電によって生じた複数種のイオンを互いに分離する手段と、
前記負のコロナ放電によって生成され前記対向電極に流れたイオンの電流量を測定する前記対向電極に接続された電流量測定手段とを具備し、
前記電流量の変化から前記気体試料中の所望物質のモニタを行うことを特徴とするモニタ装置。 - 請求項1に記載のモニタ装置において、前記複数種のイオンを互いに分離する手段は、シャッター電極と対向電極であることを特徴とするモニタ装置。
- 請求項1に記載のモニタ装置において、前記複数種のイオンを互いに分離する手段は、偏向電極および検出電極であることを特徴とするモニタ装置。
- 請求項1に記載のモニタ装置において、前記気体試料を導入する手段と前記コロナ放電部との間に、導入された前記気体試料を加熱する加熱手段を備えたことを特徴とするモニタ装置。
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