JP3818785B2 - α,β−ジカルボニル化化合物のための製造方法 - Google Patents

α,β−ジカルボニル化化合物のための製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はα,β−ジカルボニル化化合物のための製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
文献には、α−ケトエステル、α−ケト酸及びα,β−ジケトンのための多数の合成法が開示されている。
例えば、下記の文献を挙げることができる:
− Kovacs,L.Recl.Trav.Chim.Netherlands 112,471−496(1996)
− Cooper,A.J.L.et al,Chem.Rev.83,321−358(1983),
− Weinstock,L.M.et al,Synth.Comm.11,943(1981),
− Wislicenus Ber 20.,592(1887),
− Friedman,L.and Kosower E.Organic Syntheses,Coll.Vol.III,510,
− Sohda,T.et al,Chem.Pharm.Bull.30,3601(1982),
− Inokushi,T.et al,Chem.Lett.,1411−1414 (1994),
− Muckawa,H.et al.,Chem.Lett.,1017−1020(1994),
− Bouveault,L.and Locquin R.Bull.Soc.Chim.Fr,31,1049,1055,1061,1143(1904)
− Locquin,R.Bull Soc.Chim.Fr.31,1068,1147(1904),
− Si,Z et al,Synthesis ,509−510(1990).
【0003】
しかしながら、記載された合成方法のいずれも工業的用途を意図できるものではない。
【0004】
実際には、記載された方法は市場でほとんど利用されていない原材料、又は高価な薬剤、又は工業的条件で再生できない操作条件を必要とし、汚染を生じる方法である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
出願人は驚くべきことに適切な反応溶媒中で適切な触媒の少量の存在下で適切な出発化合物と分子酸素を反応することによって良好な収率で経済的にα,β−ジカルボニル化化合物を得ることができることを発見した。
【0006】
即ち、本願の主題は下記式(I)のα,β−ジカルボニル化化合物
【化3】
Figure 0003818785
(式中、Rは1〜6の炭素原子を含有するアルキルラジカル、又は特に1〜6の炭素原子を含有するアルキル置換基によって、1〜4の炭素原子を含有するアルコキシ置換基によって又はハロゲン置換基によって環上で様々な方法で置換されることができるベンジルラジカル又はフェニルラジカル、又は2〜5の炭素原子を含有するカルボキシルエステルラジカルを表わし、Rは1〜4の炭素原子を含有するアルキルラジカル、又は1〜4の炭素原子を含有するアルコキシラジカル、又は2〜5の炭素原子を含有するカルボキシルエステルラジカルを表わす)のための製造方法において、下記式(II)のα,γジカルボニル化化合物
【化4】
Figure 0003818785
(式中、Rは1〜6の炭素原子を含有するアルキルラジカル、又は3〜6の炭素原子を含有するアルキルα−ケトカルボキシレートラジカル又は2〜5の炭素原子を含有するカルボキシルエステルラジカルを表わし、R及びRは前述と同じ意味を有する)を、触媒として塩化第二鉄又は硝酸銅(II)の存在下で分子酸素と、ニトリル型溶媒において反応することを特徴とする製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】
式(I)のα,β−ジカルボニル化化合物は本質的には生物学系と有機合成の両方で使用するために極めて有用な分子であるα−ケト酸及びその誘導体へのアクセスを与えるα−ケトエステルに関するものである。実際には、あるα−ケト酸は透析を受ける患者の治療に使用される。これは例えばメチルエチルピルビン酸、ジメチルピルビン酸又はイソプロピルピルビン酸が該当する。さらに、それらは薬剤、阻害酵素、α−ヒドロキシ酸、c−ヌクレオサイドについてのものの如き多数の合成、及び多数の複素環化合物の合成のための中間体として極めて有用である。
【0008】
それらは有機合成に使用するために極めて有用な化合物であるα,β−ジケトンであることもできる。
【0009】
適切な触媒として、試験された銅、鉄、コバルト及びマンガンの多数の塩のうち、塩化第二鉄(ferric chloride)及び硝酸銅(II)(copperII nitrate)が工業的に利用可能な有用な合成収率を与えることを驚くべきことに発見した。
【0010】
さらに、適切な溶媒として、選択された触媒のうち、ニトリル型溶媒(特に脂肪族又は芳香族のもの)だけが有用な合成収率を得ることができ工業的に使用できること、脂肪族型の溶媒が最良の収率を与えることを驚くべきことに発見した。
【0011】
本発明による方法は上記式(I)のα,β−ジカルボニル化化合物を良好な収率で経済的に得ることができる。
【0012】
式(I)、式(II)では、以下1〜6の炭素原子を含有するアルキルラジカルという用語は例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキシルラジカル、好ましくはメチル又はエチルラジカル、特にエチルラジカルを表わす。
【0013】
式(I)では、以下フェニルラジカル及びベンジルラジカルは1以上の置換基によって、好ましくは3又は2又は1の1〜6の炭素原子を含有するアルキル置換基、1〜4の炭素原子を含有するアルコキシ又はハロゲン原子(好ましくは塩素及び臭素)によって環上で様々な方法で置換されることができるが、好ましくは置換されないものである。
【0014】
式(I)では、以下1〜4の炭素原子を含有するアルコキシラジカルという用語は例えばブトキシ又はプロピロキシ又はエトキシ又はメトキシラジカル、好ましくはエトキシ又はメトキシラジカル、特にエトキシラジカルを表わす。
【0015】
式(I)、式(II)では、以下2〜5の炭素原子を含有するカルボキシルエステルラジカルという用語は例えばブチル又はプロピル又はエチル又はメチルカルボキシレート、好ましくはエチル又はメチルカルボキシレートラジカル、特にエチルカルボキシレートを表わす。
【0016】
式(II)では、以下3〜6の炭素原子を含有するアルキルα−ケトカルボキシレートラジカルという用語は例えばブチル、プロピル、エチル又はメチルα−ケトカルボキシレートラジカル、好ましくはエチル又はメチルα−ケトカルボキシレートラジカル、特にエチルα−ケトカルボキシレートラジカルを表わす。
【0017】
本発明の方法を実施するための好ましい条件下では、ニトリル型反応溶媒は脂肪族ニトリル型のものであり、特にアセトニトリルである。
【0018】
上記方法を実施するための他の好ましい条件によれば、塩化第二鉄又は硝酸銅(II)の量は式(II)の出発基質(starting substrate)に対して0.1mol当量〜0.001mol当量、特に0.05mol当量〜0.01mol当量である。
【0019】
上記方法を実施するための他の好ましい条件によれば、反応は反応媒体を通して酸素又は空気を泡立たせることによって達成される、酸素で飽和された媒体において実施される。
【0020】
上記方法を実施するための他の好ましい条件によれば、反応は1〜5気圧単位の酸素圧力下で達成される、酸素で飽和された媒体で実施される。
【0021】
さらに上記方法を実施するための好ましい条件下では、使用される酸素は空気圧力下又は空気供給から来る。
【0022】
本発明による方法は特に周囲温度で実施されるが、使用した触媒の量又は反応時間を減らすためにより高い温度で実施されることができる。
【0023】
本発明による方法はニトリル型溶媒における基質(substrate)のより大きな希釈によって魅力が増すが、方法の工業的用途に対しては、ニトリル型溶媒において20〜25重量%の濃度の基質で作用することが好ましいことがさらに述べられる。
【0024】
本発明による方法は三つ口フラスコの如き受け器で1mol当量の式(II)の基質、0.05〜0.01mol当量の塩化第二鉄又は硝酸銅(II)及び基質の重量に対して75〜80重量%のニトリル型溶媒を混合することによって有利に実施される。
【0025】
好ましくは、混合物は所望の温度(周囲温度であることが最も多い)で維持されながら、特に1〜5気圧単位の圧力下で又は泡立たせることによって反応媒体を酸素で飽和させながら攪拌される。
【0026】
形成されたα,β−ジカルボニル化化合物は次いで反応媒体において定量される。この生成物は公知の方法によって単離及び精製され、本発明を示す実施例において説明される。
【0027】
本発明の方法によってアクセス可能な式(I)のα,β−ジカルボニル化化合物としては次のものが挙げられる:
− エチルα−ケトヘキサノエート
− エチルα−ケトブチレート
− エチルフェニルピルベート
− エチルピルベート
− エチルフェニルグリオキサレート
− ブタン−2,3−ジオン
− ジエチルメソキサレート
【0028】
本発明はまた上記式(I)のα,β−ジカルボニル化化合物、特に上述のものを得るための上記方法の用途である。
【0029】
【実施例】
本発明は下記実施例によってさらに良く理解される。
【0030】
実施例 1
サーモメーター、電磁攪拌機、酸素供給管及びガス洗浄ボトルを上に載せた凝縮器を備えた125mlの三つ口フラスコに、下記のものを導入する:
− 24.7g(0.13mol、1当量)の2−nブチルアセトアセテート(純度97%)、
− 0.3204g(1.3mmol、0.01当量)の三水和硝酸銅(II)(純度99%)、
− 100gのアセトニトリル。
【0031】
混合物を水浴で20−25℃の温度に維持しながら酸素泡立ち(100ml/min)下で攪拌する。
【0032】
形成された酢酸及び溶媒を減圧下で蒸発する。次いで、100mlの酢酸エチル及び30mlの水を加える。攪拌が実施され、相が分離される。有機相を10mlの水で洗浄する。次いで酢酸エチルを減圧下で蒸発する。23gの得られた粗生成物を蒸留する。17gのエチルα−ケトヘキサノエート(83%収率)を回収し、それを68℃/4mmHg(lit.84℃/10mmHg)で蒸留する。(生成物の構造はH NMR分析200MHzによって確認された。)
【0033】
実施例 2
サーモメーター、電磁攪拌機、酸素供給浸漬管及びガス洗浄ボトルを上に載せた凝縮器を備えた100mlの三つ口フラスコに、下記のものを導入する:
− 0.98g(6mmol)のエチル2−エチルアセトアセテート(純度〜97%)、
− 0.0476g(0.3mmol、0.05当量)の塩化第二鉄(純度〜98%)、
− 23.5gのアセトニトリル。
【0034】
混合物を酸素泡立ち(〜30ml/min)下で20℃で攪拌する。
【0035】
6時間反応後、0.78gのエチルα−ケトブチレート、即ち80%の収率がHPLCによって(メトキシルアミンでのオキシム化(oximation)後の外部検量によって)媒体において定量される。
【0036】
実施例 3
サーモメーター、電磁攪拌機、浸漬管及びガス洗浄ボトルを上に載せた凝縮器を備えた500mlの三つ口フラスコに、下記のものを導入する:
− 33gのエチル2−ベンジルアセトアセテート(純度98%min)(0.147mol)、
− 1.80gの三水和硝酸銅(純度99%min)(7.45mmol)、
− 300gのアセトニトリル。
反応混合物を攪拌下20℃で6時間維持し、酸素を泡立たせる(60ml/min)。
【0037】
10gのIRC718樹脂(Rohm and Haas)を加える。反応混合物を周囲温度で1時間攪拌下維持し、次いで樹脂を濾過し、1lのアセトニトリルを用いてフィルター上で洗浄する。媒体を水ポンプによって与えられた減圧下で回転蒸発器を用いて40℃で濃縮し、次いで得られた粗生成物を蒸留する。2.5gのベンズアルデヒド(2mmのHg下で沸点=55℃)を回収し、次いで1mmのHg下で110−115℃で蒸留する7.5gの黄色油を回収し(lit.149−151℃、15mmのHg下)、それはH NMR200Mzによって確認される構造、少量のエノール形を含有するエチルフェニルピルペートであることがNMRによって確認される。エチルフェニルピルベートの収率は出発生成物に対して27%である。
【0038】
実施例 4
サーモメーター、機械的攪拌機及びガス洗浄ボトルを上に載せた凝縮器を備えた100mlの三つ口フラスコに、下記のものを導入する:
− 2.80gのジエチルメチルマロネート(純度99%)(16mmol)、
− 0.194mgの三水和硝酸銅(II)(純度99%min.)(0.8mmol)、
− 32.2gのアセトニトリル。
【0039】
反応混合物を16時間攪拌下維持し、酸素を泡立たせる(30ml/min)。1.74gのエチルピルベート、即ち93.5%の収率がHPLCによって(メトキシルアミンでのオキシム化後の外部検量によって)定量される。
【0040】
実施例 5
サーモメーター、電磁攪拌機、酸素供給浸漬管及びガス洗浄ボトルを上に載せた凝縮器を備えた100mlの三つ口フラスコに、下記のものを導入する:
− 2.8g(13mmol)の粗ジエチル−2−オキサリルブチレート(Organic Synthesis Coll.Vol.II,272−273に従って合成)、
− 0.151g(0.65mmol)の三水和硝酸銅(II)(純度99%min)、
− 32.2gのアセトニトリル。
【0041】
反応混合物を攪拌下維持し、酸素をT=20℃で16時間泡立たせる。1.44gのエチルα−ケトブチレート、即ち84.5%の収率がHPLCによって(メトキシルアミンでのオキシム化後の外部検量によって)反応媒体において定量される。
【0042】
実施例 6
サーモメーター、機械的攪拌機及び酸素供給浸漬管を備えた500mlの三つ口フラスコに、下記のものを導入する:
− 50gのジエチルフェニルマロネート(純度98%)(0.207mol)、
− 2.55gの硝酸銅(II)(純度99%min)(10.5mmol)、
− 450gのアセトニトリル。
【0043】
反応混合物を攪拌下維持し、酸素を20℃の温度で12時間泡立たせる(60ml/min)。20gのIRC718樹脂(Rohm and Haas)を反応媒体に加え、攪拌を周囲温度で1時間維持する。樹脂を濾過し、少量のアセトニトリルで洗浄する。濾液を水ポンプによる減圧下で回転蒸発器を用いて濃縮し、次いで蒸留する。1mmのHg下で95−100℃で蒸留する画分(lit.80℃、0.2mmHg下)、即ち74.6%の収率に相当する27.5gを回収する。
【0044】
エチルフェニルグリオキシレート構造はH NMR分析200Mzによって確認された。
【0045】
実施例 7
サーモメーター、電磁攪拌機、ガス供給及びガス洗浄ボトルを上に載せた凝縮器を備えた100mlの三つ口フラスコに、下記のものを導入する:
− 1.1571g(9.7mmol)の3−メチルアセチルアセトン(technical)、
− 0.1188g(0.48mmol)の三水和硝酸銅(II)(純度99%min)、
− 23.5gのアセトニトリル。
【0046】
混合物の温度を氷浴で5−10℃に低下する。反応混合物を酸素で泡立たせながら(30ml/min)攪拌する。0.57gのブタン−2,3−ジオン(68%収率)が8時間後HPLCによって(メトキシルアミンでのオキシム化後の外部検量によって)定量される。
【0047】
実施例 8
サーモメーター、電磁攪拌機、酸素供給浸漬管及びガス洗浄ボトルを上に載せた凝縮器を備えた100mlの三つ口フラスコに、下記のものを導入する:
− 0.656gのジエチル−2−アセチルマロネートtechn.(3.24mmol)、
− 0.0466gの三水和硝酸銅(II)(純度99%min)(0.188mmol)、
− 17gのアセトニトリル。
【0048】
反応混合物を攪拌下維持し、酸素を16時間20℃でそれを通るように泡立たせる(〜30ml/min)。1gのIRC718樹脂(Rohm and Haas)を加える。反応混合物を周囲温度で1時間攪拌下維持する。樹脂を濾過し、少量のアセトニトリルで洗浄する。濾液(18.7g)には0.20gのジエチルメソキサレート、即ち32.5%の収率がキャピラリーGC(内部検量、ジエチルオキサレート標準)によって定量される。
【0049】
比較実施例 1
サーモメーター、電磁攪拌機、酸素供給浸漬管及びガス洗浄ボトルを上に載せた凝縮器を備えた100mlの三つ口フラスコに、下記のものを導入する:
− 0.98g(6mmol)のエチル2−エチルアセトアセテート(純度〜97%)、
− 0.05当量の割合で触媒、
− 23.5gのアセトニトリル。
【0050】
混合物を酸素で泡立たせながら(〜30ml/min)20℃で攪拌する。
【0051】
2〜4時間反応後、形成されたエチルα−ケトブチレートがHPLC(メトキシルアミンでのオキシム化後の外部検量)によって媒体において定量される。
【0052】
結果を下記表Iに示す。
【表1】
Figure 0003818785
【0053】
これらの結果の分析は硝酸銅(II)(試験1)及び塩化第二鉄(試験12)が試験された他の全ての触媒と比較するとはるかに優れた触媒であることを明らかに示す。
【0054】
比較実施例 2
サーモメーター、電磁攪拌機、ガス供給及びガス洗浄ボトルを上に載せた凝縮器を備えた100mlの三つ口フラスコに、下記のものを導入する:
− 0.98g(6mmol、1当量)のエチル2−エチルアセトアセテート(純度〜97%)。
0.0732g(0.3mmol、0.05当量)の三水和硝酸銅(II)(純度99%min)を加え、様々なニトリル型溶媒(基質の質量濃度:溶媒に対して4%)中で溶解する。
【0055】
酸素で泡立たせながら(30ml/min)水浴で20℃の温度に維持して混合物を攪拌する。形成されたエチルα−ケトブチレートはHPLCによって(メトキシルアミンでのオキシム化後の外部検量によって)反応時間の関数として反応媒体において定量される。
【0056】
結果を下記表IIに示す。
【表2】
Figure 0003818785
【0057】
硝酸銅(II)は異なる脂肪族ニトリルにおいてほぼ同じ反応性を有する。それは芳香族ニトリルにおいてわずかに低い。
【0058】
比較実施例 3
様々な極性、非極性、プロトン、非プロトン溶媒で、溶媒混合物で触媒Cu(NO,3HO及びFeClの有効性を検討した。
【0059】
サーモメーター、電磁攪拌機及び浸漬管を備えた100mlの三つ口フラスコに、下記のものを導入した:
− 0.98g(6mmol)のエチル2−エチルアセトアセテート(純度〜97%)、
− 0.05当量の割合でCu(NO,3HO又はFeCl及び様々な溶媒又は溶媒混合物。
【0060】
混合物を酸素を泡立たせながら(〜30ml/min)20℃で攪拌する。
【0061】
2〜4時間反応後、形成されたエチルα−ケトブチレートがHPLCによって(メトキシルアミンでのオキシム化後の外部検量によって)媒体において定量される。
【0062】
結果を下記表IIIに示す:
【表3】
Figure 0003818785
【0063】
硝酸銅(II)及び塩化第二鉄はアセトニトリルにおいて触媒活性を示すにすぎない。それらは他の溶媒、特に酢酸及びエタノールにおいて活性を全く持たない。
【0064】
これらの結果は反応が溶媒混合物において実施されうることも示す。しかしながら、アセトニトリルの存在は必須であり、反応速度はアセトニトリルの割合が増加するとき増加する。
【0065】
実施例 9
反応速度について触媒Cu(NO,3HOの量の有効性も検討した。
【0066】
サーモメーター、電磁攪拌機、酸素供給浸漬管及びガス洗浄ボトルを上に載せた凝縮器を備えた100mlの三つ口フラスコに、下記のものを導入した:
− 0.98g(6mmol)のエチル2−エチルアセトアセテート(純度〜97%)、
− 0.05〜0.001当量の割合のCu(NO,3HO触媒、
− 23.5gのアセトニトリル。
【0067】
混合物を酸素を泡立たせながら(〜30ml/min)20℃で攪拌する。
【0068】
2〜4時間反応後、形成されたエチルα−ケトブチレートがHPLCによって(メトキシルアミンでのオキシム化後の外部検量によって)媒体において定量される。
【0069】
結果を下記表IVに示す:
【表4】
Figure 0003818785
【0070】
反応は金属塩の量を増大することによって増強される。温度を高くするとその量を減らすことができる。ニトリルの量は同様に重要である。混合物中の基質の20〜25%の濃度が好ましい。
【0071】
実施例 10
サーモメーター、電磁攪拌機、ガス供給及びガス洗浄ボトルを上に載せた凝縮器を備えた100mlの三つ口フラスコに、下記のものを導入する:
− 0.98g(6mmol、1当量)のエチル2−エチルアセトアセテート(純度〜97%)、
− 0.0732g(0.3mmol、0.05当量)の三水和硝酸銅(II)(純度99%min)、
− 23.5gのアセトニトリル。
【0072】
空気で泡立たせながら(85ml/min)水浴で20℃の温度に維持して混合物を攪拌する。0.78gのエチルα−ケトブチレートが4時間後HPLCによって(メトキシルアミンでのオキシム化後の外部検量によって)反応媒体において定量される(収率>95%)。
【0073】
実施例 11
機械的攪拌機、ガス供給、サーモメーター及び二重ジャケットオイル循環ヒーターを備えた2lのガラスオートクレーブに、下記のものを導入する:
− 135g(0.85mol、1当量)のエチル2−エチルアセトアセテート、
− 2g(0.0085mol、0.01当量)の三水和硝酸銅(II)、
− 500gのアセトニトリル。
【0074】
混合物を40℃以下の一定の温度に維持しながら攪拌し、反応器に5barsの圧力で酸素を充填する。圧力が2bars以下に低下するとすぐに、酸素を再充填し(5bars)、酸素消費が無視できるまで(約6時間)、それを行う。
【0075】
媒体を次いで減圧下蒸留し、77gのエチルα−ケトブチレート、即ち約70%の収率が(直接GCによって)得られる。

Claims (9)

  1. 下記式(I)のα,β−ジカルボニル化化合物
    Figure 0003818785
    (式中、Rは1〜6の炭素原子を含有するアルキルラジカル、又は環上で様々な方法で置換されることができるベンジルラジカル又はフェニルラジカル、又は2〜5の炭素原子を含有するカルボキシルエステルラジカルを表わし、Rは1〜4の炭素原子を含有するアルキルラジカル、又は1〜4の炭素原子を含有するアルコキシラジカル、又は2〜5の炭素原子を含有するカルボキシルエステルラジカルを表わす)のための製造方法において、下記式(II)のα,γジカルボニル化化合物
    Figure 0003818785
    (式中、Rは1〜6の炭素原子を含有するアルキルラジカル、又は3〜6の炭素原子を含有するアルキルα−ケトカルボキシレートラジカル又は2〜5の炭素原子を含有するカルボキシルエステルラジカルを表わし、R及びRは前述と同じ意味を有する)を、触媒として塩化第二鉄又は硝酸銅(II)の存在下で分子酸素と、ニトリル型溶媒において反応することを特徴とする製造方法。
  2. 反応溶媒が脂肪族又は芳香族ニトリル型溶媒であることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 反応溶媒が脂肪族ニトリル型のものであることを特徴とする請求項2記載の製造方法。
  4. 塩化第二鉄又は硝酸銅(II)の量が式(II)の出発基質(starting substrate)に対して0.1mol当量〜0.001mol当量であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の製造方法。
  5. 塩化第二鉄又は硝酸銅(II)の量が式(II)の出発基質(starting substrate)に対して0.05mol当量〜0.01mol当量であることを特徴とする請求項4記載の製造方法。
  6. 反応が反応混合物を通して酸素又は空気を泡立たせることによって達成される酸素で飽和された媒体で実施されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の製造方法。
  7. 反応が1〜5気圧単位の酸素圧力下で達成される酸素で飽和された媒体で実施される請求項1〜5のいずれか記載の製造方法。
  8. 使用される酸素が空気圧力下又は空気供給から来ることを特徴とする請求項6又は7記載の製造方法。
  9. 前記α,β−ジカルボニル化化合物が、エチルα−ケトブチレート、エチルフェニルピルベート、エチルピルベート、エチルフェニルグリオキシレート、ブタン−2,3−ジオン又はジエチルメソキサレートであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載の製造方法。
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