JP3817862B2 - 弱酸性軟水の生成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水道水を弱酸性の軟水に変換する弱酸性軟水の生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、水には酸性水とアルカリ性水とがあり、またカルシウムやマグネシウムを多く含んだ硬水とこれらの含有量が少ない軟水とがある。このような水の中でも、特に弱酸性の軟水は、例えば肌や髪に対して刺激が少なく、美容によく、さらに洗面化粧台や浴槽設備、便器、システムキッチン等に対して汚れの付着を低減し、石鹸の泡立ちが良く、制菌作用もあることから、家庭でも簡単かつ安全に利用できることが望まれる。
【0003】
従来、弱酸性でありかつ軟水である水を生成するためには、陽イオン交換樹脂に水道水を通じる方法などによって得られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
官能基の末端がナトリウム型の陽イオン交換樹脂に水道水を通じると、樹脂に備わっているナトリウムイオンと、水道水中のカルシウム、マグネシウム等の陽イオンとがイオン交換するため、得られる水は、軟化される。
しかし、これでは軟水が得られるだけであり、肌や髪によいアストリンゼント効果や、制菌作用等のある弱酸性軟水を得ることができない。
【0005】
官能基末端が水素型の陽イオン交換樹脂に水道水を通じると、樹脂に備わっている水素イオンと、水道水中のカルシウム、マグネシウム等の陽イオンとがイオン交換するため、得られる水は、軟化が行われると同時に水素イオンが増加するために、pHが減少する方向に行く。一方、水道水中には炭酸水素塩、炭酸塩などのアルカリ度成分が含まれているため、これらによって陽イオン交換樹脂から放出された水素イオンが消費され、pHの減少を阻んでしまう現象が生じる。そのため、弱酸性軟水を生成するのに限界があった。
【0006】
本発明は、上記従来の技術の問題を解決するものであり、陽イオン交換樹脂の寿命を長期化する手段を備えた弱酸性軟水の生成装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた本発明においては、水道水から弱酸性の軟水を生成する装置であって、水道水中のカルシウムイオンやマグネシウムイオン等の陽イオンを交換し、交換後の水道水が弱酸性軟水を呈するように陽イオン交換樹脂と、水道水中のアルカリ度を除去する手段を備える構成とした。
【0008】
ここで言う陽イオン交換樹脂とは、強酸性型陽イオン交換樹脂、弱酸性型陽イオン交換樹脂、さらにキレート樹脂などである。
陽イオン交換樹脂の官能基の末端は、水素型、ナトリウム型などである。
【0009】
本発明の好ましい態様においては、水道水中の炭酸水素塩、炭酸塩などのアルカリ度成分を除去でき、陽イオン交換樹脂から放出された水素イオンが、水道水中のアルカリ度成分によって消費されることはないことから、陽イオン交換樹脂の官能基の末端は、水素型である。
【0010】
本発明の好ましい態様においては、水道水中のアルカリ度を除去する手段が、酸である。
【0011】
酸としては、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、酢酸等の有機酸、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸などである。好ましくは、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸等の水溶性の有機酸から選ばれる1種もしくは複数種である。
【0012】
水溶性の有機酸の中でも、食品添加物でかつ、水への溶解度が高く、またコスト面からクエン酸がよい。さらに、水道水中の残留塩素を分解する点において、アスコルビン酸を混合するとよい。さらに、取扱いの簡便さ、容器のコンパクト性、長期徐放させるためには粉末を水溶液にして行うのが好ましいという点から、これらの水溶液の有機酸は粉末であることが好ましい。
【0013】
本発明の好ましい態様においては、水道水中のアルカリ度を除去する手段を充填した容器で構成させている。
【0014】
本発明の好ましい態様においては、陽イオン交換樹脂と、アルカリ度を除去する手段を充填した容器は、取り替え可能とされていることをが好ましい。
【0015】
本発明の好ましい態様においては、水道水中のアルカリ度を除去する手段を有する容器は、水溶性の有機酸の流出を徐放する手段を備えることである。
更に好ましくは、水溶性の有機酸の流出を徐放する開口部が多孔質膜で形成されていることである。
多孔質膜を用いることによって、水溶性の有機酸の水道水への溶解量を制限でき無駄に消費されない。
【0016】
本発明の好ましい態様においては、陽イオン交換樹脂の官能基の末端が水素型の場合、水道水のアルカリ度を除去する手段は、陽イオン交換樹脂の前段に備えることである。水道水のアルカリ度を除去する手段を、陽イオン交換樹脂の前段に備えることにより、水道水中のカルシウム、マグネシウム等の陽イオンと、後段の陽イオン交換樹脂中の水素イオンとがイオン交換して水素イオンが放出される場合、放出された水素イオンが、水道水のアルカリ度によって消費されないため、弱酸性軟水の生成能力が長く保持され好ましい。
【0017】
陽イオン交換樹脂の官能基の末端がナトリウム型の場合、水道水のアルカリ度を除去する手段は、陽イオン交換樹脂の後段に備える方が、陽イオン交換樹脂中で、ナトリウムイオンと水素イオンのイオン交換が生じないため、軟水化効率がよくなり好ましい。
【0018】
本発明の好ましい態様においては、使用目的で、弱酸性軟水にする必要がない場合も考えられ、陽イオン交換樹脂、水道水中のアルカリ度を除去する手段の寿命の面からも、水道水中のアルカリ度を除去する手段の前段に、アルカリ度を除去する手段への通水可否を切り替える手段が備えられることをが好ましい。
【0019】
本発明の好ましい態様においては、水道水を分割して、一方を水道水中のアルカリ度を除去する手段を備えた通路に通水し、他方を陽イオン交換樹脂を備えた通路に通水し、これら通路からの水を混合し、混合水のpHを検出するpHセンサを備え、このpHセンサによって検出されるpHの値に応じて、流量調節バルブを制御することとした。
pHセンサは、人間の肌や髪のpHに近いように、得られる水のpHが4から6となる範囲に流量調整バルブを制御することが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。
【0021】
図1は、本発明に係わる弱酸性軟水の生成装置で陽イオン交換樹脂として、官能基の末端が水素型の強酸性型陽イオン交換樹脂、水道水中のアルカリ度を除去する手段を、クエン酸、アスコルビン酸の水溶性の有機酸とした。
図1において、処理する水道水は、まずクエン酸等の水溶性の有機酸を充填したアルカリ度除去容器1を通過する。アルカリ度除去容器1からは、水溶性の有機酸が徐放され、水道水中の炭酸水素塩、炭酸塩などのアルカリ度成分が除去される。アルカリ度が除去された水道水は、陽イオン交換樹脂を充填した容器2へと流れ、水道水中に存在するカルシウムイオン、マグネシウムイオンといった硬度成分と、陽イオン交換樹脂中に存在する水素イオンとがイオン交換し、弱酸性かつ軟水が得られる。
【0022】
図2は、本発明の他の実施の形態の弱酸性軟水の生成装置で、水道水を2つの層に分岐して後で混合するタイプである。図2において、処理する水道水は、まず流量調整バルブ3で流量調整が行われ、アルカリ度除去容器1に通過する水と、陽イオン交換樹脂を充填した容器2に通過する水とに分岐される。
【0023】
アルカリ度除去容器1に通過した水は、水溶性の有機酸が徐放されるため、弱酸性水が得られる。一方陽イオン交換樹脂を充填した容器2に通過した水は、水道水中に存在するカルシウムイオン、マグネシウムイオンといった硬度成分と、陽イオン交換樹脂中に存在する水素イオンとがイオン交換し、弱酸性かつ軟水が得られる。
【0024】
アルカリ度除去容器1と陽イオン交換樹脂を充填した容器2を通過した水は、混合される。そして後段に備えたpHセンサ部4を通過した混合水は、弱酸性でかつ軟水となる。このとき、pHセンサ部4の出力は、図2の破線で示すように、流量調整バルブ3に出力される。流量調整バルブ3は、供給される水道水を2方向に分割すると共に、その流量比率も制御することが可能となっており、この2方向に分割する水道水の流量比率は、pHセンサ部4からの出力によって制御する。
【0025】
目標とする弱酸性軟水のpHが高いときにはアルカリ度除去容器1に通過する水量を多く、逆に目標とする弱酸性軟水のpHが低いときには陽イオン交換樹脂を充填した容器2に通過する水量を多くするように流量調整バルブ3を調整する。
【0026】
pHの値としては、人間の肌や髪のpHに近い4から6程度にしたほうが、刺激が少なく美容によい。
【0027】
尚、図2では、流量調整バルブ3は、上流側に配置された構成について説明したが、アルカリ度除去容器1からの水を、陽イオン交換樹脂を充填した容器2からの水を混合させる合流点に設けても良い。
【0028】
図3は、本発明の他の実施の形態の弱酸性軟水の生成装置である。処理する水道水は、まずアルカリ度除去容器1に通過する。アルカリ度除去容器1からは、水溶性の有機酸が徐放され、水道水中の炭酸水素塩、炭酸塩などのアルカリ度成分が除去される。アルカリ度が除去された水道水は、流量調整バルブ3によって分岐される。
【0029】
分岐された水の一方は、陽イオン交換樹脂を充填した容器2に通過し、他方は、バイパス路に通過する。陽イオン交換樹脂を充填した容器2に通過した水は、水道水中に存在するカルシウムイオン、マグネシウムイオンといった硬度成分と、陽イオン交換樹脂中に存在する水素イオンとがイオン交換するために、弱酸性かつ軟水となる。
【0030】
それぞれ2つの通路を通過した水は、混合される。そして後段に備えたpHセンサ部4を通過した混合水は、弱酸性かつ軟水となる。
このとき、pHセンサ部4の出力は、図3の破線で示すように、流量調整バルブ3に出力される。流量調整バルブ3は、供給される水道水を2方向に分割すると共に、その流量比率も制御することが可能となっており、この2方向に分割する水道水の流量比率は、pHセンサ部4からの出力によって制御する。
【0031】
図4は、図1から図3の水溶性の有機酸がアルカリ度除去容器に水道水が通過することによって減少していく度合いを使用者に認識できるためののぞき窓5を設けたものである。このようにすることによって、通過する水の量に比例して水溶性の有機酸が減少していくのが目視できるため、水溶性の有機酸の補充時期が容易にわかる。
【0032】
図5は、図1から図3のアルカリ度除去容器の内部構造であり、水溶性の有機酸の流出が、アルカリ度除去容器の徐放手段により徐放される構造を示すものである。
【0033】
アルカリ度除去容器の内部のカ−トリッジ6には、水溶性の有機酸が充填しており、カ−トリッジ6の下部には、多孔質膜7が備えられている。カ−トリッジ6内には、水溶性の有機酸と、水とが充填されており、溶解度の分だけ水溶性の有機酸が溶解している。ゆえに、カ−トリッジ6には、水溶性の有機酸の飽和水溶液と、溶解していない粉末の水溶性の有機酸が充填された状態となっている。
【0034】
図5(a)は、通水停止時の状態を示したものである。通水停止時においては、図示していないが、カ−トリッジ6上部に備え付けられたスプリングにより、カ−トリッジ6、整流コマ8共に下に落ちた状態であるために多孔質膜7がストッパ9によって塞がれた状態になり、水溶性の有機酸は、徐放されない。
【0035】
図5(b)は、通水時の状態を示したものである。弱酸性軟水を生成すべく通水を開始すると、カ−トリッジ6下部から水が流れ、整流コマ8と同時にカ−トリッジ6を上部に押し上げる。その結果ストッパ9とカ−トリッジ6の間に、停止時にはなかった通水路10が生じる。
【0036】
流れてきた水は、大部分がカ−トリッジのわき11を通って上部に流れるが、一部は、多孔質膜7の中心部を通ってカ−トリッジ6内に入り込む。カ−トリッジ6内には、水溶性の有機酸の飽和水溶液が満量充填されているため、多孔質膜7の外周部から水溶性の有機酸の飽和水溶液が徐放され、多孔質膜7を通過せずにカ−トリッジのわき11を流れる水に合流する。その結果としてアルカリ度が除去された水が得られる。
【0037】
図6は、本発明のアルカリ度除去容器の他の実施の内部構造である。図6のように、水溶性の有機酸を細管12を通じて徐放させるようにする。
すなわち、水溶性の有機酸の水溶液を充填した本発明のアルカリ度除去容器を水道水の通水路13の途中に据え付ける。細管12は、水の流れがない停水時には、水溶性の有機酸の水溶液が通水路13に流れ出ないような寸法にする。水の流れがない停水時に細管12からは、水溶性の有機酸の水溶液が流れ出てこないが、水道水の通水時には、水の流れによって細管12内が減圧されるために、アルカリ度除去容器に充填した水溶性の有機酸の水溶液が流れ出て、通水路13内に入るため、アルカリ度が除去された水が得られる。
【0038】
図7は、図1の装置を用いて、アルカリ度除去手段として、水溶性の有機酸としてクエン酸を用いた場合と、アルカリ度除去手段を用いない場合と、図3の装置を用いて、アルカリ度除去手段として、水溶性の有機酸としてクエン酸を用いた場合の通水実験結果である。陽イオン交換樹脂としては、強酸性型の陽イオン交換樹脂を用いた。
【0039】
図7によりアルカリ度を除去することにより、pH6以下の弱酸性軟水の生成寿命が大幅に長期化していることが分かる。
さらに図3の装置のように分岐した場合は、pHの好ましい値の4から6に、かなり長期にわたり維持できることが分かる。
【0040】
図8は、本発明の他の実施の形態の弱酸性軟水の生成装置である。図8において、水、お湯の温度調節機能を有する水洗金具の後段に、弱酸性軟水の生成装置を備える。
【0041】
図9に図8の内部構造を示す。弱酸性軟水の生成装置には、水またはお湯がある一定の断面積を有する通水路14を通って入ってくるが、その通水路14の途中に、通水路14より小さいある一定長さの通水路15を設け、さらに再び通水路14を設けるようにアスピレ−タ部16を設ける。
アスピレ−タ部16に、2つの管17、18とを設け、クエン酸、アスコルビン酸混入のカ−トリッジ19と通水路がつながるようにしておく。
【0042】
カ−トリッジ19の中には、クエン酸、アスコルビン酸の粉末24を十分量充填し、水を満量にしておくと、これらの粉末の飽和水溶液25が常に満たされていることになる。カ−トリッジ19は、透明な容器でできており、中に充填されたクエン酸、アスコルビン酸の粉末24が見える構造になっていて、クエン酸、アスコルビン酸の粉末24の減少が認識できる。
【0043】
上記アスピレ−タ部16を設けた構造により通水路14と、通水路15の圧力差によりクエン酸、アスコルビン酸の飽和水溶液25が、管17から徐放される。水が、管18から供給されるために、常にクエン酸粉末、アスコルビン飽和水溶液が、満水状態である。
徐放されたクエン酸、アスコルビンの飽和水溶液25により水またはお湯の中のアルカリ度と、残留塩素が除去される。
【0044】
通水路後段部分には、陽イオン交換樹脂が充填された陽イオン交換樹脂カ−トリッジ20を備えており、クエン酸、アスコルビン酸混入のカ−トリッジ19を通った水の一部(20〜80%)が、管26を通って陽イオン交換樹脂を通水することにより、陽イオン交換樹脂中の水素イオンと、水中のカルシウム、マグネシウムやその他の陽イオンとイオン交換が生じ、弱酸性でかつ軟水が得られ、これが管27を通って陽イオン交換樹脂カ−トリッジ20に通水されなかった水またはお湯と合流される。
【0045】
得られた弱酸性軟水は、例えばシャワ−ホ−スに供され、身体用洗浄水などとして使われる。
【0046】
クエン酸、アスコルビン酸混入のカ−トリッジ19と、陽イオン交換樹脂が充填された陽イオン交換樹脂カ−トリッジ20は、取り替え可能な構造になっている。
【0047】
取り替え時期に関しては、クエン酸、アスコルビン酸混入のカ−トリッジ19は透明な容器であり、クエン酸、アスコルビン酸の粉末が減少していくのが目で見ることができるため、使用者にも簡単に認知できる。これらの粉末の寿命と陽イオン交換樹脂の寿命(イオン交換能力がなくなるまでの時間)を同時期にしておき、これら2つのカ−トリッジを使用者は同時に交換することによって、弱酸性軟水生成のための性能を維持することができる。
【0048】
また、図8に示すように弱酸性軟水と水道水の切り替えレバ−21を備えており、弱酸性軟水を使用したくないときには、このレバ−21によって普通の水道水を使用することができる。
【0049】
更に、図9に示すように、水抜き穴22が設けており、弱酸性水使用後には、少なくともアスピレ−タ部16の通水路15の水が抜ける構造になっている。
水抜き穴22の後段には、例えばシャワ−ヘッド側から逆流してくる水がこないように、逆止弁を設けることも可能である。
【0050】
図10は、図8の内部構造で、図9の他の実施の形態である。図10では図5のような徐放膜構造23を用いていることと、陽イオン交換樹脂カ−トリッジ20と、クエン酸、アスコルビン酸混入のカ−トリッジ19が通水路に対して上段に設けている点で違い、その他は、図9と同様である。
【0051】
図8では、クエン酸、アスコルビン酸混入のカ−トリッジ部を通過した水またはお湯は、陽イオン交換樹脂カ−トリッジに流れるものと流れないものに分岐されるようになっているが、図11のように分岐しなくても構わない。但しこの場合は、陽イオン交換樹脂の寿命は、短くなる。
【0052】
【発明の効果】
以上に説明した如く本発明の弱酸性軟水の生成装置によれば、水道水中のカルシウムイオンやマグネシウムイオン等の陽イオンを交換する陽イオン交換樹脂と、水道水中のアルカリ度を除去する手段を備えるので、水道水中に含まれる炭酸水素塩、炭酸塩などのアルカリ度成分が、水溶性の有機酸などのアルカリ度除去手段により除去できる。
【0053】
陽イオン交換樹脂の官能基の末端を水素型にした場合は、イオン交換によって陽イオン交換樹脂中から発生した水素イオンが、水道水中の炭酸水素塩、炭酸塩により消費されることがないので、pHの減少を阻まず、陽イオン交換樹脂の寿命が延びる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一の実施の形態である弱酸性軟水の生成装置の構成を示す図
【図2】本発明の他の実施の形態である弱酸性軟水の生成装置の構成を示す図
【図3】本発明の他の実施の形態である弱酸性軟水の生成装置の構成を示す図
【図4】上記弱酸性軟水の生成装置のアルカリ度除去容器の構成を示す図
【図5】本発明のアルカリ除去容器の内部構造を示す図
【図6】本発明のアルカリ除去容器の他の実施の内部構造を示す図
【図7】本発明の図1、図3の弱酸性軟水の生成装置と、アルカリ除去手段を用いない場合の通水実験結果を示す図
【図8】本発明の他の実施の形態である弱酸性軟水の生成装置の構成を示す図
【図9】図8の一の実施の形態である内部構造を示す図
【図10】図8の他の実施の形態である内部構造を示す図
【図11】本発明の他の実施の形態である弱酸性軟水の生成装置の構成を示す図
【符号の説明】
1 アルカリ度除去容器
2 陽イオン交換樹脂を充填した容器
3 流量調整バルブ
4 pHセンサ部
5 のぞき窓
6 カ−トリッジ
7 多孔質膜
8 整流コマ
9 ストッパ
10,13,14,15 通水路
11 わき
12 細管
16 アスピレ−タ部
17,18,26,27 管
19 クエン酸、アスコルビン酸混入のカ−トリッジ
20 陽イオン交換樹脂カ−トリッジ
21 水道水の切り替えレバ−
22 水抜き穴
23 徐放膜構造
24 クエン酸、アスコルビン酸の粉末
25 クエン酸、アスコルビン酸の飽和水溶液

Claims (14)

  1. 水道水から弱酸性の軟水を生成する装置であって、水道水中のカルシウムイオンやマグネシウムイオン等の陽イオンを交換し、交換後の水道水が弱酸性軟水を呈するように陽イオン交換樹脂と、水道水中のアルカリ度を除去する手段とを備える、弱酸性軟水の生成装置において、陽イオン交換樹脂は、官能基の末端が水素型になっていることを特徴とする弱酸性軟水の生成装置。
  2. 請求項1に記載の弱酸性軟水の生成装置において、水道水中のアルカリ度を除去する手段は、酸であることを特徴とする弱酸性軟水の生成装置。
  3. 請求項に記載の弱酸性軟水の生成装置において、水道水中のアルカリ度を除去する手段の酸は、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸等の水溶性の有機酸から選ばれる1種もしくは複数種であることを特徴とする弱酸性軟水の生成装置。
  4. 請求項2、3に記載の弱酸性軟水の生成装置において、水道水中のアルカリ度を除去する手段は、酸を充填した容器としたことを特徴とする弱酸性軟水の生成装置。
  5. 請求項に記載の弱酸性軟水の生成装置において、陽イオン交換樹脂と、酸を充填した容器は、取り替え可能とされていることを特徴とする弱酸性軟水の生成装置。
  6. 請求項に記載の弱酸性軟水の生成装置において、酸を充填した容器は、水溶性の有機酸の流出を徐放する手段を備えることを特徴とする弱酸性軟水の生成装置。
  7. 請求項に記載の弱酸性軟水の生成装置において、酸を充填した容器は、水溶性の有機酸の流出を徐放する開口部が多孔質膜で形成されていることを特徴とする弱酸性軟水の生成装置。
  8. 請求項に記載の弱酸性軟水の生成装置において、酸を充填した容器は、水溶性の有機酸の流出を徐放する開口部が細管で形成されていることを特徴とする弱酸性軟水の生成装置。
  9. 請求項に記載の弱酸性軟水の生成装置において、酸を充填した容器は、酸の減少が認識できる構造であることを特徴とする弱酸性軟水の生成装置。
  10. 請求項に記載の弱酸性軟水の生成装置において、水道水中のアルカリ度を除去する手段は、陽イオン交換樹脂の前段に備えることを特徴とする弱酸性軟水の生成装置。
  11. 請求項10に記載の弱酸性軟水の生成装置において、水道水中のアルカリ度を除去する手段の前段に、アルカリ度を除去する手段への通水可否を切り替える手段が備えられることを特徴とする弱酸性軟水の生成装置
  12. 請求項に記載の弱酸性軟水の生成装置において、水道水を分割して、一方を水道水中のアルカリ度を除去する手段を備えた通路に通水し、他方を陽イオン交換樹脂を備えた通路に通水し、これら通路からの水を混合し、混合水のpHを検出するpHセンサを備え、このpHセンサによって検出されるpHの値に応じて、流量調節バルブを制御することを特徴とする弱酸性軟水の生成装置。
  13. 請求項に記載の弱酸性軟水の生成装置において、水道水中のアルカリ度を除去する手段と陽イオン交換樹脂の間に流量調整バルブを設け、流量調整バルブによって、一方を陽イオン交換樹脂を備えた通路に通水し、他方をバイパス通路に通水し、これらの通路からの水を混合し、混合水のpHを検出するpHセンサを備え、このpHセンサによって検出されるpHの値に応じて、流量調節バルブを制御することを特徴とする弱酸性軟水の生成装置。
  14. 請求項12、13に記載の弱酸性軟水の生成装置において、pHセンサは流量調整バルブを得られる水のpHが4から6となる範囲に制御することを特徴とする弱酸性軟水の生成装置。
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