JP3817627B2 - 書道用学習教材と書道用下敷と書道用半紙 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、書道技能習得用に用いる書道用学習教材と書道用下敷と書道用半紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、個人で書道技能を習得する際には手本を見ながら文字手本の形やバランスの取り方、筆の運び方を忠実に模倣しながら何度も繰り返し練習し、体で書道技能を習得していた。
【0003】
しかしながら、手本を見ながら何度も繰り返し練習することによって文字のおおよその形やバランスを習得することはできても、文字の肉付き具合やかすれ具合、しなやかさ、力強さ、スピード感等の毛筆独特の風合いや筆の運び方を習得するのは難しく、個人で習得できる技能範囲には限界があった。そのため、筆の運び方や毛筆独特の風合いを習得するためには巧みな技能を要した指導者による指導が必要とされ、独学で書道技能を習得するのが困難であるという課題があった。また、義務教育課程等では国語教師が児童に書道を指導しなければならないため、書道の不得手な国語教師が筆の運び方、力の入れ方、筆を運ぶ速さ等を児童に上手く説明及び指導するのが難しいという課題があった。
【0004】
このような課題に対処するため、いくつかの発明及び考案が開示されている。
例えば、特許文献1には、「教師用書道指導用紙」という名称で「灰色等の目立たない色の細い線で文字の輪郭と筆の運び(骨線)とが記載された」書道指導用紙に関する発明が開示されている。
この書道指導用紙は教師が生徒に書道を実地で指導する際に使用するものであり、筆の運びについては文字の骨格だけでなく、払い、曲がり、撥ね等についても表示されている。このため、書道の不得手な教師でも払い、曲がり、撥ね等の説明を生徒にうまく指導することができ、指導効果を向上させることができる。
【0005】
また、特許文献2には、「習字練習用紙」という名称で「一文字の漢字を複数の文字構成要素に分解し、各分解した文字構成要素を油性の印刷用インクで和紙上に印刷した」習字練習用紙に関する発明が開示されている。
和紙上に印刷された文字構成要素は、毛筆筆跡の外周縁を縁取った縁取り線の上に、縁取り線よりも大きい太線で毛筆の筆先の運筆通過線を表記したものであり、この運筆通過線に沿って毛筆の穂先を動かすことによって運始部分及び曲がり部分の筆の留めを理解しやすくするとともに、縁取り線中に筆跡が収まるように押圧しながら運筆することによって筆跡の線の太さ、すなわち、筆圧を理解しやすくすることができる。また、文字構成要素を油性の印刷用インクで印刷することによって、毛筆の筆先がなぞる運筆通過線が墨をはじくので、筆先が運筆通過線上を正しくなぞったか否かを運筆しながら視認することができ、筆の運び方の習得を向上させることができる。
【0006】
さらに、特許文献3には、「技能学習装置」という名称で科学的かつ統一的な学習手段を用いて指導者なしに書道や左官などの特殊技能の習得をするのに使用される技能学習装置に関する発明が開示されている。
【0007】
以下、図8を参照しながら、特許文献3に開示された技術について特許文献3を引用しながら説明する。
特許文献3に開示された技能学習装置はX軸及びY軸上の各2点の計4点で支持された学習ボードと、該4点の支持機構に各々に設けられた加重検出手段と、該加重検出手段で検出された4点の加重に基づき該学習ボードに付加された加重の重心位置や全加重(Z軸方向の力)、X軸方向の力、Y軸方向の力、加重重心の移動速度を計算する計算手段と、該計算手段の計算結果を時系列的に記憶する記憶手段と、計算された重心位置の動きに対応し全加重を図形の大きさで表しつつ重心位置の動きを画像表示する表示手段とから構成され、図8は学習ボード上に「岡」という文字を電子筆で記載した際の学習ボード上の4つの支持点における加重データをもとに加重の重心位置と全加重(Z軸方向の力)、X軸方向の力、Y軸方向の力、加重重心の移動速度を計算し、その計算結果をもとに表示された画像表示を示した図である。図8において、「岡」という文字を形成している様々な大きさの丸は全加重、すなわち、筆圧の強弱を丸の大きさによって表したものであり、同時に、重心位置の時系列的な動きも表している。また、図8の下部に掲載されている丸の配列表示は、加重値とそれに対応する丸の大きさの関係を示している。例えば、加重値が25g及び50gの場合には大きさが一番小さい丸で表示し、加重値が200gの場合には大きさが一番大きい丸で表示している。
また、記憶手段によって計算結果を時系列的に記憶しておくことができるので、指導者と学習者のデータ、すなわち、学習ボードに各々が書いた文字を同時に画像表示することが可能となる。これによって指導者と学習者の書いた文字を色を変えて同画面に画像表示すれば、指導者と学習者の技能の相違を明瞭に可視化することが可能となる。したがって、手本となるデータを事前に装置内に記憶しておけば、この技能学習装置を用いて指導者なしに書道などの特殊技能を習得することができる。
【0008】
【特許文献1】
実開平5−73665号公報
【特許文献2】
特開2000−15959号公報
【特許文献3】
特開2001−282099号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来の技術においては、例えば特許文献1に開示された発明においては、実際に筆を動かしながら始筆、直角・折れ・曲がりの送筆、止め・撥ね・払いの終筆を基本とする筆の動きの概要を生徒に説明することはできるが、そのような基本部分における筆先の方向や筆圧、運筆速度までを詳しく説明及び指導することが困難であった。
【0010】
また、特許文献2に開示された発明においては、運筆通過線に沿って毛筆の穂先を動かすことで運始部分及び曲がり部分の筆の止め等における筆先の動きは習得できるものの、運筆通過線では始終筆部分や曲がり部分での筆の返しまではうまく表現されておらず、毛筆の細かい筆使いを習得することができないという課題があった。
【0011】
さらに、特許文献3に開示された発明においては、筆の重心の持って行き方や筆の運び方、文字の部分々々における力の入れ方を図形化することで、指導者がいなくても装置に記憶されたデータをもとに学習者が単独でこれらの技能を理解し習得することが可能であるものの、運筆速度の遅速に関しては全く明記されておらず、文字を構成する直線、曲線、点や角を描く際にどのくらいの速さで筆を動かせばよいのか理解しにくいという課題があった。また、指導者の文字、すなわち、手本との技能比較はあくまでもデジタル化された画像上でしか可視化することができないため、実際に半紙に文字を書いたときの墨のにじみ具合やかすれ具合、風合い等を実感しづらいという課題もあった。書道という表現方法においては文字の形の美しさに加えて、個性、深みや味わいのある作品が尊重されており、それらを表現する技巧を習得するためにはやはり実際に半紙上に文字を書いて練習することが好ましいと考えられる。さらに、毛筆文字なしで単に筆圧の強弱を丸の大きさで表現しているだけでは、実際に練習すべき字体などは把握できず、文字中における力の入れ具合は学ぶことができないという課題もあった。
【0012】
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、有能な指導者なしに書道技能における毛筆文字の形や文字全体のバランス、細かい筆の運び、力の入れ具合の理解及び習得に加えて、運筆速度の遅速を理解及び習得を半紙上で行うことができる書道用学習教材、書道用下敷及び書道用半紙を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明である書道用学習教材は、書道技能習得に用いる書道用学習教材において、文字手本の筆圧の強弱を大小で表す図形と、文字手本の筆の重心位置を表す点とを、筆の移動経路に沿って一定時間間隔で表示した書道用学習教材であって、前記文字手本を前記図形及び点よりも薄い色彩で前記図形及び点に重ねて表示したものである。
上記構成の書道用学習教材は、筆圧の強弱と筆の重心位置を視認化させるという作用を有するとともに、運筆速度の遅速は点の粗密によって表現され、これにより視認化させるという作用を有する。また、筆圧と運筆速度を把握しながら文字手本を上からなぞることで、練習を行うべき文字の中でどのように筆に力を入れればよいかあるいはどのような速さで筆を運べばよいかの理解が容易であるという作用を有する。
【0016】
また、請求項2記載の発明である書道用学習教材は、請求項1に記載の書道用学習教材において、文字手本の筆順又は始筆及び終筆を表記したものである。
上記構成の書道用学習教材においては、学習者に正しい筆順と始筆及び終筆表現を含んだ正確な文字を習得させるという作用を有する。
【0021】
さらに、請求項3に記載の発明である書道用下敷は、請求項1又は請求項2に記載の書道用学習教材を転写したものである。
上記構成の書道用下敷においては、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用を備えながら、これを敷くことで何も表記されていない白紙の半紙の上で手本文字を練習させるという作用を有する。
【0022】
最後に、請求項4に記載の発明である書道用半紙は、請求項1又は請求項2に記載の書道用学習教材を転写したものである。
上記構成の書道用半紙においても請求項1又は請求項2に記載の発明の作用を備えながら、白紙の半紙上よりも効率よく基本的技能を習得させるという作用を有する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る書道用学習教材、書道用下敷及び書道用半紙の実施の形態を図1乃至図7に基づき説明する。
【0024】
はじめに、本発明に係る書道用学習教材の実施の形態を図1乃至図5に基づき説明する。(請求項1又は請求項2に対応)
【0025】
図1は本発明の実施の形態に係る書道用学習教材の実施例1の概念図であり、筆圧円1と中心点2で「ビル」という文字を配置枠3内に描いたものである。配置枠3は手本文字の各文字、ここでは「ビ」と「ル」にそれぞれ一枠ずつ設けられており、大きさの異なる四角枠と十字状の中心線によって用紙上での各文字の配置位置を示している。さらに下方には筆圧表示例4を付記して筆圧円1の筆圧の量的な把握を可能としている。
このような配置枠を設けることによって、「ビ」あるいは「ル」という一つの手本文字のバランスの取り方や用紙上での配置位置、「ビ」と「ル」という手本文字同士の用紙上での配置関係を学習者が効率よく習得することができる。また、この配置枠3に加えて筆圧の強さを丸の大きさの大小で表現した筆圧円1を0.1秒間隔で表示することによって、手本文字の筆圧の強弱を理解しやすくして文字を描く際の力の入れ具合をイメージしやすくし、力強い文字を描く技能を習得することが可能となる。
さらに、これらの配置枠3及び筆圧円1に加えて、文字の骨格を表しつつ筆圧円よりも小径の点の密度によって運筆速度の遅速を表した中心点2を加えることによって、文字のかすれ具合や風合い、スピード感を習得することができるとともに、勢いのある文字を描く技能を習得することを可能にする。中心点2は筆圧円1よりも速い0.025秒ごとに表示されているので、筆圧円1の時系列表示と混同することなく、しかもこの筆圧円1よりも細かにこの中心点2の粗密によって運筆速度を理解することが可能となる。
【0026】
図2は、本発明の実施の形態に係る書道用学習教材の実施例2の概念図であり、図1の実施例1に筆圧円1、中心点2及び配置枠3よりも薄い色で表記した手本5を加えて同時に表示したものである。(特に請求項3に対応)
図2において、図1に示された部分と同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。図1では主に筆圧や運筆速度のイメージさせることによって、学習者に筆圧や筆の運び方を習得させることを可能にしていたが、実施例2ではこれに文字手本を加えることによって文字の形やバランスと筆圧及び運筆速度を同時に効率よく効果的に習得させることを可能とする。
【0027】
図3は、本発明の実施の形態に係る書道用学習教材の実施例3の概念図であり、図2の実施例2に筆順表記7と終筆表記8,9を加えたものである。(特に請求項2に対応)
【0028】
ここで、筆の運び方について説明する。例えば、「ビル」という文字を書く場合、まずはじめに、用紙上部の配置枠3内に「ビ」を書く。「ビ」の一画目は、配置枠3上部左寄りの位置から手本5をなぞりながら中心線6に従ってほぼ一定の力で筆を水平に動かし、一旦戻して止める(筆順表記7矢印で示した筆順1)。黒丸で記されている終筆表記8は「筆を止める」という表示である。次に、二画目は一画目の始点よりも少し高い位置に勢いよく点を打った後、一旦筆を戻してから上から下に動かす。そして、中央の水平線を少し過ぎたところで力を抜いて右に力強くカーブさせた後、一旦筆を戻して止める(筆順表記7矢印で示した筆順2)。最後に、三及び四画目は一画目の終点の右上部に終点に近いほうから点を2点並べて書き、一旦筆を戻して止める(筆順表記7矢印で示した筆順3、4)。こうして、「ビ」が完成する。続いて、用紙下部の配置枠3内に「ル」を書く。「ル」は、はじめに配置枠3上部の垂直線に近い位置に力強く点を打ち、一旦筆を戻してから中心線6に従って手本5をなぞりながら左斜め下に向って勢いよく払う(筆順表記7矢印で示した筆順1)。白抜きの星印で記されている終筆表記9は「筆を払う」という表示である。次に、二画目は一画目の始点の右斜め上に力強く点を打った後、上から下へとほぼ一定の力で筆を動かして一画目の終点の位置よりも少し下の位置で筆を軽く止め、ここで力を溜める。そして、ゆっくりと筆を返して勢いよく右斜め上に向って撥ねる(筆順表記7矢印で示した筆順2)。ここで、「ル」が完成する。以上のように、手本にさらに筆順表記や始筆及び終筆表記を加えることによって、文字の正しい筆順や基本的な止め、撥ね、払いの技能を習得することが可能となる。また、線は点の集まりによって形成されるものであり、中心線6は文字の骨格と運筆速度を表す中心点が集まったもので文字の骨格を表している。
【0029】
次に、本発明の実施の形態に係る書道用学習教材の実施例4について図4に基づき説明する。
【0030】
図4は本発明の実施の形態に係る書道用学習教材の実施例4の概念図であり、これを開いた状態を示す図である。図4において、図1乃至3に示された部分と同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図4に示すように、実施例4はノート型形状をしており、見開き左のページには配置枠3、手本12及び氏名等の配置を示す配置枠10とが印刷されたテキスト13が綴じられ、反対の見開き右のページには図2に示した書道用教材が印刷された半紙11数枚が綴じられている。このように、手本と練習用の半紙とを同見開きページ上に表示することによって、従来の練習方法と同様に手本を見ながら半紙上で文字の練習をすることができる。また、手本と練習用の半紙とが一冊のノートになっているので、手本の紛失を防止することもできる。
さらに、練習用の半紙11上の綴じ目側に切取線14を設けることによって、半紙を切り離して手本とは別々に練習者の望む配置とすることができる。また、一の手本に複数の半紙を綴じておけば、一番上の半紙11を使い終わったら、これを切取線14に沿って切取ってその次の下の半紙を使用し、繰り返し文字の練習を行うことができる。そのため、半紙を交換するという手間も省け、より効率よく練習を行うことができる。
さらに、半紙より硬めの用紙を用いて書道用教材を印刷しておけば、切り取って半紙の下敷きとしても利用できるため、何度も練習用に書道用教材が印刷された半紙を使用する必要がなくなり経済的である。
なお、図4では見開き右のページに図2に示した書道用学習教材を使用したが、この図2の書道用学習教材の代わりに図1または図3に示した書道用学習教材を綴じて文字の練習を行ってもよい。
【0031】
ここで、本発明の実施の形態に係る書道用学習教材の実施例5を図5に基づき説明する。
【0032】
図5は、本発明の実施の形態に係る書道用学習教材の実施例5の概念図である。図5において、図1乃至4に示された部分と同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図5において、複数の配置枠3中に描かれている番号1乃至17の図形は、筆圧円1と中心点2とを1秒ごとに描画した「ビ」という文字の分解図であり、符号15はこれらの分解図によって完成された完成文字である。図1や図4乃至6のような完成型の文字だけを手本とした書道用学習教材を用いる場合でも書道技能の習得は可能であるが、文字の任意部分を集中して練習したい場合にはこのような分解図を使用するといい。文字をより時系列的に理解することができる。特に、複雑な文字を練習する場合には、一気に完成文字を繰り返し練習するよりは文字構成要素毎に繰り返し練習をし、文字構成要素のポイントを押さえた上で完成文字全体の練習を行った方が書道技能の上達が速く、筆の運び方も確実に習得することができるためこのような分解図が有効である。
【0033】
続いて、本発明の実施の形態に係る書道用下敷について図6に基づき説明する。(請求項3に対応)
【0034】
図6は、本発明の実施の形態に係る書道用下敷の概念図である。図6において、図1乃至5に示された部分と同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図6において、符号16は合成樹脂製の下敷であり、表面には図2に示した書道用学習教材が印刷されており、この下敷16の上に半紙を重ねると図2を用いて説明した書道用学習教材が半紙の下から透けて現れるようになっている。このため、白紙の半紙の下にこの下敷16を敷くことによって筆圧や運筆速度を理解しながら、実際に文字を書く白紙の半紙上で手本文字を模倣することができ、墨のにじみ具合やかすれ具合等を実感しながら書道技能を習得することができる。また、書道作品を出展する際には半紙左端に学年及び氏名等を記入することがあるため、下敷16の左端に学年及び氏名の配置枠10を設けている。これによって、氏名等の配置位置を理解し、手本文字と氏名等との配置関係に関しても習得することを可能としている。
また、この下敷6は図4に示した書道用学習教材と併用して使用することも可能であり、図4の書道用学習教材の半紙11の代わりに白紙の半紙を綴じ、この半紙の下に下敷16を敷いて文字の練習を行うこともでき、これによって書道技能をより経済的に効率よく習得することができる。
さらに、書道技能をより上達させるためには、やはり従来のように手本を見ながら白紙の半紙上に文字を書くという技能を身に着ける必要がある。したがって、書道技能が上達してきたら、手本を見ながら白紙の半紙上に文字を書き、この半紙の下に下敷16を敷くことによって自分の書いた文字と手本とを比較し、さらに技能を磨くことができる。すなわち、運筆による練習の最中のみならず、練習後においても文字手本と比較することができるのである。
なお、図6では下敷16に転写する書道用学習教材として図2の実施例2を用いたが、図1及び図3に示される書道用学習教材の実施例1あるいは3を転写してもよい。
【0035】
最後に、本発明の実施の形態に係る書道用半紙について図7に基づき説明する。(請求項4に対応)
【0036】
図7は、本発明の実施の形態に係る書道用半紙の概念図である。図7においても、図1乃至6に示された部分と同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図7の半紙17は図4に示した書道用学習教材の見開き右ページに使用した半紙11の切取線14が設けられていないものと同様のものであり、図2に示した書道用学習教材を印刷した半紙を単品で使用するものである。図4のようなノート型ではなく、単品として使用できるようにすることによって教材の嵩張りを減らすことができる。
【0037】
以上のような書道用学習教材、書道用下敷及び書道用半紙を使用することによって書道技能の基本的技能を十分に理解及び習得することができるため、有能な指導者がいなくても効率よく書道技能を習得することが可能となる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1又は2に記載の書道用学習教材においては、筆圧の強弱、筆の重心位置及び運筆速度の遅速を理解することができる。
【0039】
また、本発明の請求項1の書道用学習教材においては、文字の形状と筆圧、運筆速度を総合的に勘案しながら形状の美しい文字を効率よく習得することができる。
【0040】
本発明の請求項2に記載の書道用学習教材においては、正しい筆順と正確な文字を習得することができる。
【0045】
本発明の請求項3に記載の書道用下敷においては、手本が転写された半紙上ではなく、白紙の半紙上で文字を書く練習することができる。
また、従来のように手本を見ながら文字を書いた半紙をこの書道用下敷の上に重ねることによって、練習した後に自分の書いた文字と手本とを比較検討することも可能である。
【0046】
最後に、本発明の請求項4に記載の書道用半紙においては、半紙上での墨のにじみ具合やかすれ具合、筆のすべり具合や筆先の動き具合を実感しながら、筆圧、運筆速度、筆の運び、文字の形及びバランス等の基本的事項を一枚の半紙上で理解し習得することができる。
【0047】
さらに、請求項1乃至4に記載の書道用学習教材、書道用下敷及び書道用半紙を用いて文字の練習を行うことにより、有能な指導者の不在下でも効率よく書道技能を習得することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る書道用学習教材の実施例1の概念図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る書道用学習教材の実施例2の概念図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る書道用学習教材の実施例3の概念図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る書道用学習教材の実施例4の概念図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る書道用学習教材の実施例5の概念図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る書道用下敷の概念図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る書道用半紙の概念図である。
【図8】従来技術に係る技能学習装置の表示手段の画像表示例である。
【符号の説明】
1…筆圧円 2…中心点 3…配置枠 4…筆圧表示例 5…手本 6…中心線 7…筆順表記 8…終筆表記 9…終筆表記 10…配置枠 11…半紙 12…手本 13…テキスト 14…切取線 15…完成文字 16…下敷 17…半紙
Claims (4)
- 書道技能習得に用いる書道用学習教材において、文字手本の筆圧の強弱を大小で表す図形と、前記文字手本の筆の重心位置を表す点とを、前記筆の移動経路に沿って一定時間間隔で表示した書道用学習教材であって、前記文字手本を前記図形及び点よりも薄い色彩で前記図形及び点に重ねて表示したことを特徴とする書道用学習教材。
- 前記文字手本の筆順又は始筆及び終筆を表記したことを特徴とする請求項1に記載の書道用学習教材。
- 請求項1又は請求項2に記載の書道用学習教材を転写したことを特徴とする書道用下敷。
- 請求項1又は請求項2に記載の書道用学習教材を転写したことを特徴とする書道用半紙。
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