JP3815007B2 - 変速機ケースの開口蓋の構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用変速機と動力取出装置(PTO)との回転結合を得るための開口、特に開口を閉鎖する蓋の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平3-121937号公報などに開示されるように、貨物車両の変速機ケースの側壁には、動力取出装置との回転結合を得るための開口が備えられているが、動力取出装置を付けない場合には、変速機ケースの側壁の開口を蓋により密閉し、変速機ケースの強度を確保し、変速機ケースの内部で歯車が攪拌する油の流れを整流し、攪拌抵抗を下げるようにしている。したがつて、蓋を上下逆に組み付けると、油の攪拌抵抗を下げる機能が損なわれる。
【0003】
実開平3-115249号公報に開示される変速機ケースでは、蓋の誤組付けを防止する構造になつているが、シール面近傍にくぼみやノツクピンなどの位置決め表示を設けるものは、シール面に液体パツキンなどを塗布しにくく、シール面に液体パツキンの塗布されない部分があると、油洩れが生じる恐れがある。多数のボルト孔の相互間隔を異にするものは、変速機ケースの側壁と蓋との重合せ面に均等な押付荷重がかかりにくいため、油洩れなどが生じる恐れがある。
【0004】
一方、蓋のフランジの表面に上下を区別する表示(マーク)を設けることも考えられるが、ボルト挿通孔を避けて明確に判る表示する面積が狭すぎる。誤組付け防止のための浮出しの表示や凹ませた表示も十分広い面積が得にくく、塗装後に大変見にくいものになる。また蓋のフランジの表示は表側から見れば上下の区別はつくが、裏側から見ると上下の区別がつかず完璧なものとはいえない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は上述の問題に鑑み、蓋の外表面に作業者が簡単に上下関係を視認できる表示を施した、変速機ケースの開口蓋の構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の構成は動力取出装置との回転結合を得るための開口を側壁に備えた変速機ケースにおいて、前記開口を閉鎖する蓋が、側壁の外面に重合せ結合されるフランジと、該フランジから開口を経て変速機ケースの内部へ突出する箱状の閉鎖部とからなり、閉鎖部の空部に補強リブを設け、補強リブの高さを変化させて文字または記号を表示することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
変速機ケースの側壁の開口を閉鎖する蓋は、変速機ケースの内部の油量を無駄に増やしたり、歯車による油の流れを乱したりしないように、変速機ケースの側壁から内部へ歯車の配置に合せて凹ませてある。また、強度確保のために凹面ないし空部に補強リブを設けている。本発明では蓋の補強リブの連続した頂面を利用して、「上下」という文字を浮き上がらせることにより、蓋の誤組付けを防止する。
【0008】
【実施例】
図1に示すように、変速機ケース2には前端壁3と後端壁に、機関の回転力をクラツチを介して受ける主軸の軸孔4と中間軸の軸孔5とを備えている。公知のようにクラツチを接続すれば中間軸は常時回転される。主軸と中間軸とには互いに噛み合う各変速段の歯車が支持される。変速機ケース2の側壁6に動力取出装置との回転結合を得る部材が貫通する開口18(図3を参照)が備えられ、該開口18は蓋12により閉鎖される。蓋12は変速機ケース2の側壁6に重ね合されるフランジ12aを備えており、該フランジ12aは8個のボルト挿通孔10へ挿通したボルトを側壁6へ螺合して取り付けられる。
【0009】
図2,3に示すように、蓋12は側壁6の開口18から変速機ケース2の内部へ突出する箱状のものであり、箱状の空部8は格子状の補強リブにより補強される。図3に示すように、蓋12の空部8の底壁ないし閉鎖部20は、変速機ケース2の内部の歯車9に対応する湾曲面を備えており、これにより変速機ケース2の内部の油の攪拌抵抗が小さく、変速機ケース2の容積を最小限にし、かつ補強リブにより蓋12ないし側壁6の剛性低下を抑えるように構成される。
【0010】
図4に示すように、本発明によれば蓋12の誤組付けを防止するために、蓋12の空部8に構成される格子状の補強リブ21〜32を利用し、蓋12の上下関係の表示をするようにしたものである。すなわち、一般には凹部ないし空部8に配設される格子状の補強リブは、空部8の底部すなわち閉鎖部20からフランジ12aまで一様な高さに構成されるものであるが、本発明では特に「上下」の表示をなす各補強リブの頂面をフランジ12aの近くまで高くし、他の部分を低くするものである。
【0011】
図4〜6に示すように、上下方向に延びる補強リブについては、補強リブ21,23を高くし、中間の補強リブ22を低くする。また、第1条(上から1番目)の横方向に延びる補強リブについては、補強リブ21から左方へ延びる補強リブ26を高くし、両端側の補強リブ25,27を低くする。第2,3条の横方向の補強リブ28,29は全長にわたり高くする。第4条の横方向の補強リブ31,32は低くし、補強リブ29と補強リブ23の交差部分から斜め左下方へ延びる補強リブ30を高くする。これにより、図2に示すように、フランジ12aに囲まれる空部8の内部には補強リブ21,26,28,29,23,30により、互いに連続する各補強リブの頂面が「上下」の文字を表示することになる。したがつて、作業者が蓋12を変速機ケース2の側壁6の開口18へ間違いなく組み付けることができる。
【0012】
本発明による表示は蓋12の外側つまり空部8の内部に構成される補強リブを利用し、補強リブの頂面が「上下」の表示をなすように構成したものであるから、非常に広い表示面が得られ、油などで汚れても簡単に視認でき、作業者が上下逆の関係に組付ける恐れがない。
【0013】
【発明の効果】
本発明は上述のように、動力取出装置との回転結合を得るための開口を側壁に備えた変速機ケースにおいて、前記開口を閉鎖する蓋が、側壁の外面に重合せ結合されるフランジと、該フランジから開口を経て変速機ケースの内部へ突出する箱状の閉鎖部とからなり、閉鎖部の空部に補強リブを設け、補強リブの高さを変化させて文字または記号を表示したものであり、表示面が非常に広く、油などで汚れても簡単に視認でき、上下反対の誤組付けを防止できる。
【0014】
蓋に補強リブを付けることにより、蓋の剛性強度が高くなり、変速機の歯車騒音を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る開口蓋を備えた変速機ケースの概略構成を示す斜視図である。
【図2】開口を閉鎖する蓋の斜視図である。
【図3】変速機ケースの要部を示す正面断面図である。
【図4】蓋を裏側から見た正面図である。
【図5】同蓋の平面断面図である。
【図6】同蓋の側面断面図である。
【符号の説明】
2:ケース 3:前端壁 4:軸孔 5:軸孔 6:側壁 8:空部 10:ボルト挿通孔 12:蓋 12a:フランジ 18:開口 20:閉鎖部 21〜32:補強リブ
Claims (2)
- 動力取出装置との回転結合を得るための開口を側壁に備えた変速機ケースにおいて、前記開口を閉鎖する蓋が、側壁の外面に重合せ結合されるフランジと、該フランジから開口を経て変速機ケースの内部へ突出する箱状の閉鎖部とからなり、閉鎖部の空部に補強リブを設け、補強リブの高さを変化させて文字または記号を表示することを特徴とする変速機ケースの開口蓋の構造。
- 前記補強リブは互いに交差する縦方向と横方向の補強リブからなり、補強リブの頂端面により「上下」の文字を浮き上がらせた、請求項1に記載の変速機ケースの開口蓋の構造。
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JP34405197A JP3815007B2 (ja) | 1997-11-28 | 1997-11-28 | 変速機ケースの開口蓋の構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP34405197A JP3815007B2 (ja) | 1997-11-28 | 1997-11-28 | 変速機ケースの開口蓋の構造 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11159601A JPH11159601A (ja) | 1999-06-15 |
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Family Applications (1)
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JP34405197A Expired - Fee Related JP3815007B2 (ja) | 1997-11-28 | 1997-11-28 | 変速機ケースの開口蓋の構造 |
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1997
- 1997-11-28 JP JP34405197A patent/JP3815007B2/ja not_active Expired - Fee Related
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