JP3814588B2 - 受信装置における不完全フレーム廃棄装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、イーサネット(登録商標)等の通信方式に利用される可変長のデータフレームを、固定長のデータパケットに分割して伝送し、再び元の長さのフレームに再合成するデータ伝送装置を構成する受信装置における不完全フレーム廃棄装置に関し、より詳細には、前記受信装置で再合成されたフレームに不整合フレームが発生する可能性があるときに、その不整合フレームの発生を確実に回避する不完全フレーム廃棄装置に関する。
【0002】
なお、この明細書において、データフレームは、単に、フレームともいい、イーサネット(登録商標)の場合には、イーサネット(登録商標)フレーム(イーサフレーム)という。また、固定長のデータパケットを、単に、パケットともいう。
【0003】
【従来の技術】
従来から送信装置より受信装置にフレームを伝送する際、一旦送信装置でフレームを固定長のパケットに分割する。そして、さらに、送信装置で、分割した各パケットに、該パケットが含まれるフレーム内で隣接する先行パケットおよび後続パケットとの関係を示す順序情報である隣接パケット有無情報を付加する。
【0004】
分割されたパケットを受け取った受信装置は、一旦、受信バッファに格納し、その隣接パケット有無情報を再合成情報として利用しフレームを再合成することが行われている。
【0005】
図11は、当該パケットの隣接パケットに対する関係を示し再合成情報としても利用される、2ビットの4種類の隣接パケット有無情報X{X=(a,b)}の例を示している。
【0006】
隣接パケット有無情報X=(a,b)は、当該パケットがフレーム内の先頭パケット(開始パケットともいう。)であるかどうかを示す情報ビット(単に、情報ともいう。)a(a=1で先頭、a=0で先頭ではない。)と、当該パケットがフレーム内の終了パケット(末尾パケットともいう。)であるかどうかを示す情報ビット(単に、情報ともいう。)b(b=1で終了、b=0で終了ではない。)から構成されている。
【0007】
この場合、(1)隣接パケット有無情報X=(a,b)=(1,1)=Cは、当該パケットに1個の完結したフレームが収容されていることを意味する。換言すれば、1つのフレームが固定長のパケット以下のデータ長であることを意味する。1フレーム完結パケットCという。
【0008】
(2)隣接パケット有無情報X=(a,b)=(1,0)=Sは、当該パケットがフレームの先頭パケットSであって、かつ後続するパケットが存在することを意味する。
【0009】
(3)隣接パケット有無情報X=(a,b)=(0,0)=Mは、当該パケットが前のパケット(前接パケットともいう。)に続きさらに後続パケットが存在する中間パケットMであることを意味する。
【0010】
(4)隣接パケット有無情報X=(a,b)=(0,1)=Eは、当該パケットが前のパケットに続き、かつフレームの終了パケットEであることを意味する。
【0011】
なお、このとき、伝送路中で、パケットの順序が入れ替わることがないものとする。この場合、受信装置は、先頭パケットSと終了パケットEを監視することでフレームを再合成している。
【0012】
ところが、受信装置で受信したパケットを格納する受信バッファがオーバーフロー(バッファフルともいう。)すると、オーバーフロー中に送信装置が送信したパケットが廃棄となり、いわゆるパケット欠損が発生してしまう。
【0013】
この場合、オーバーフローが解消した後に、フレームを再合成する際、たとえば、受信バッファに格納されている前のフレームの一部のパケット(たとえば先頭パケットSと中間パケットM)と次のフレーム(前のフレームの内容とは異なるフレーム)の一部のパケット(たとえば、中間パケットMと終了パケットE)を再合成して再合成フレームを作成した場合、この再合成フレームが、いわゆる不整合フレームになってしまうという不都合が発生する。
【0014】
このオーバーフロー時の不都合を回避する技術が提案されている(特許文献1)。この特許文献1に係る技術では、受信バッファがオーバーフロー状態となったとき、受信バッファ内に最後に到着したパケット(特許文献1では、セルと称しているが、この明細書でいうパケットに対応するのでパケットという。)中の必要なユーザデータ以外のオーバーヘッド部の情報を利用して、送信装置にフレームの再送を促すようにしている。
【0015】
【特許文献1】
特許2828139号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特許文献1に係る技術では、パケットの種類等を認識させる必要があるため、オーバーヘッド部の情報が、5オクテット(40ビット)あり、伝送帯域を有効に使用することができないという問題がある。
【0017】
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、オーバーヘッド部の情報が2ビットである場合であっても、再合成フレームの中に不整合フレームの発生を回避することを可能とする不完全フレーム廃棄装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
この発明の不完全フレーム廃棄装置は、送信装置でフレームを固定長のパケットに分割しかつ順序情報を付加して送信し、前記パケットを受信した受信装置で再び前記順序情報に基づき元のフレームに再合成する前記受信装置において、前記パケットを受信し一旦格納した後、出力するか廃棄する第1廃棄装置と、前記第1廃棄装置から出力されるパケットを格納し、かつオーバーフローしたときにバッファフル通知信号を前記第1廃棄装置に出力する受信バッファと、前記受信バッファから出力されるパケットを一旦格納した後、出力するか廃棄する第2廃棄装置とを備え、前記第1廃棄装置は、前記バッファフル通知信号を受信したときに、該バッファフル通知信号が通知されている間に受信したパケットを廃棄し、前記バッファフル通知信号がなくなった後には、前記順序情報に基づき、前記フレームの前半部分が欠損した不完全フレームを廃棄し、前記第2廃棄装置は、前記順序情報に基づき、前記フレームの後半部分が欠損した不完全フレームを廃棄することを特徴とする(請求項1記載の発明)。
【0019】
この発明によれば、受信バッファからバッファフル通知信号を受信した第1廃棄装置が、不完全フレームの後半部分を廃棄し、第2廃棄装置は、不完全フレームの前半部分を廃棄するようにしているので、受信バッファのオーバーフローによって一部のパケットが欠損したフレームを再合成して不整合フレームを生成してしまうという不都合を回避することができる。
【0020】
なお、フレームの前半部分であるか後半部分であるかを判断する際には、分割パケットに、それぞれ、順序情報として、フレーム内の先頭パケットであるか、中間パケットであるか、あるいは終了パケットであるかを示す、2ビットの隣接パケット有無情報が付加されていればよいので、オーバーヘッド部の情報を最小とし、伝送帯域を有効に使用することができる(請求項2記載の発明)。
【0021】
この場合、より具体的には、前記第1廃棄装置は、前記バッファフル通知信号がなくなった後には、前記順序情報に基づき、前記先頭パケットの手前の終了パケットまでを廃棄するか、1フレーム完結パケットの手前の終了パケットまでを廃棄し、前記第2廃棄装置は、前記順序情報に基づき、前記先頭パケットもしくは中間パケットの後に先頭パケットもしくは1フレーム完結パケットを受信した場合には、不完全フレームとなる前の先頭パケットから後の先頭パケットの前までのパケットを全て廃棄するとともに、不完全フレームとなる前の先頭パケットから後の1フレーム完結パケットの前までのパケットを全て廃棄するようにすることで、不整合フレームの発生を回避することができる(請求項3記載の発明)。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に参照する図面において、上記図11に示したものと対応するものには同一の符号を付けてその詳細な説明は省略する。また、繁雑さを避けるために、必要に応じて上記図11をも参照して説明する。
【0023】
図1は、この発明の一実施形態が適用された無線通信システム10の全体的な構成を示している。
【0024】
この無線通信システム10は、複数の加入者に対して固定無線アクセスサービスを提供するP−MP(Point to Multi-Point)型として用いられる。
【0025】
そして、この無線通信システム10は、基本的には、建物あるいは電柱等に固定された基地局11と、該固定された基地局11に対してそれぞれ無線回線を介して双方向通信が可能とされる会社内あるいは家庭内等に配される複数の加入者局21(1)〜21(3)(代表して加入者局21という。)とから構成される。
【0026】
無線回線は、基地局11のアンテナ12と、複数の加入者局21のアンテナ22(1)〜22(3)(代表してアンテナ22という。)間の無線通信を通じて確立される。
【0027】
加入者局21は、それぞれパーソナルコンピュータ等の端末20(1)〜20(3)(代表して端末20という。)に有線または無線で接続されている。各端末20と各加入者局21とは一体的な構成とすることができる。
【0028】
一方、基地局11は、パーソナルコンピュータの機能を有する端末14に接続可能にされるとともに、主に有線で、ネットワーク13に接続されている。基地局11の端末14は、たとえば、無線通信システム10の管理者により操作される。なお、基地局11の端末14は、ネットワーク13を介して常時接続とすることもできる。
【0029】
各加入者局21は、無線回線および基地局11を介してネットワーク13にアクセスすることができる。なお、ネットワーク13としては、図示していないWWW(World Wide Web)サーバ等に接続されたIP(Internet Protocol)網等を使用することができる。
【0030】
基地局11と複数の加入者局21との間の通信には、TDD/TDMA方式を採用する双方向の通信が可能である。この場合、基地局11と複数の加入者局21との間には、共通の無線周波数、たとえば26[GHz]帯が割り当てられ、使用するタイムスロットの違いにより効率的な通信が可能である。
【0031】
なお、基地局11と複数の加入者局21との間の通信には、TDD/TDMA方式に代替して、後述するFDD/TDMA方式を採用することができる。なお、TDD/TDMA方式あるいはFDD/TDMA方式のいずれの場合においても、下り方向は、TDM(Time Division Multiplex)方式とされ、上り方向はTDMA方式とされる。
【0032】
図2は、複数の加入者局21と基地局11との間での通信を行うためのTDD方式による無線フレーム(1無線フレーム)の構成を示している。1無線フレームの周期は、1〜10[ms]程度のうち、固定の周期、たとえば1[ms]等に選択される。もちろん、1無線フレームの周期は、ハードウエア等との関係において、より短い周期あるいは長い周期を選択することも可能である。なお、この固定周期の1無線フレームのフレームと可変長のイーサフレーム等のフレーム{このフレームは、送信装置(加入者局21または基地局11)から順序情報(再合成情報)である隣接パケット有無情報X付きの固定長パケットPd,Puに分けられて送信され、受信装置(送信装置が加入者局21である場合の基地局11、または送信装置が基地局11である場合の加入者局21)により受信して前記隣接パケット有無情報Xに基づき再合成しようとするフレームである。}とは異なるものである。
【0033】
1無線フレームは、下り回線領域(下り無線フレームともいう。)と上り回線領域(上り回線フレームともいう。)とガードタイムTS16とから構成される。下り回線領域は、下りヘッダ領域TS11と下りデータ領域TS12を含む。上り回線領域は、基地局11と各加入者局21間の伝搬遅延を計測する等のための時間帯であるDMF(Delay Measurement Frame)領域TS13とスロットデマンド領域TS14と上りデータ領域TS15とを含む。
【0034】
1無線フレームの下り回線領域中、下りヘッダ領域TS11は、1無線フレーム毎の受信同期信号を生成するためのプリアンブル領域TS17と、基地局番号領域TS18と、フレーム位置指定領域TS19と、DMF送信許可等の制御コマンドを含むコマンド領域TS20と、スロット割当領域TS21とから構成されている。
【0035】
1無線フレームの下り回線領域中、残りの下りデータ領域TS12は、複数のタイムスロットに分割されており、それぞれに、上記のイーサフレーム等のフレームが分割された下り固定長パケット(単に、パケットともいう。)Pdが割り当てられる。各下り固定長パケットPdは、加入者局番号Pd1、隣接パケット有無情報X等を含む再合成情報Pd2、実際のデータである固定長データPd3、および誤り検出符号Pd4から構成されている。
【0036】
1無線フレームの上り回線領域中、上りデータ領域TS15は、複数のタイムスロットに分割されており、それぞれに上記のイーサフレーム等のフレームが分割された上り固定長パケット(単に、パケットともいう。)Puが割り当てられる。各上り固定長パケットPuは、ガードタイムPu1、プリアンブルPu2、加入者局番号Pu3、隣接パケット有無情報X等を含む再合成情報Pu4、実際のデータである固定長データPu5、および誤り検出符号Pu6から構成されている。
【0037】
なお、上下データ領域TS12、TS15の構成は、TDD/TDMA方式とFDD/TDMA方式とで共通である。
【0038】
1個の下り固定長パケットPdあるいは1個の上り固定長パケットPuのデータ長は、たとえば64バイトあるいは128バイトに選択される。
【0039】
図3は、例としての各加入者局21の構成を示している。加入者局21は、基本的には、アンテナ22と、高周波回路32と、該高周波回路32と端末20に接続される通信制御回路33とから構成されている。
【0040】
高周波回路32は、受信機41と、送信機42と、該送受信機41、42とアンテナ22との間に配される切替スイッチ43とを有している。
【0041】
高周波回路32の送信機42は、通信制御回路33から供給される中間周波数の信号を、内蔵する混合器により無線周波数の信号に周波数変換するとともに、無線周波数の高周波信号を、内蔵する電力増幅器で電力増幅し、切替スイッチ43を介してアンテナ22に供給する。
【0042】
また、高周波回路32の受信機41は、アンテナ22で受信した無線周波数の高周波信号(無線フレームの変調信号)を切替スイッチ43を介して入力し、内蔵された低雑音増幅器で増幅した後、内蔵する混合器により中間周波数の無線フレームに周波数変換して通信制御回路33の変復調回路51に供給する。
【0043】
変復調回路51を構成する復調部は、受信機41により受信した無線フレーム中の下り回線領域のデータをA/D変換器(不図示)およびPSK復調器(不図示)により復調して下り固定長パケットPdをTDD−TDM/TDMA制御回路(以下、TDD/TDMA制御回路という。)52に供給する。
【0044】
なお、変復調回路51により復調された下り固定長パケットPdを、以下、受信パケット(下り固定長パケット)Pdという。
【0045】
また、変復調回路51を構成する変調部は、TDD/TDMA制御回路52から供給される無線フレーム中の上り回線領域のデータをD/A変換器(不図示)およびPSK変調器(不図示)を利用して変調し送信機42に供給する。
【0046】
通信制御回路33は、変復調回路51およびTDD/TDMA制御回路52の他、第1廃棄装置201、第2廃棄装置202、端末20に接続される通信インタフェース回路53、オーバーフローしたときにバッファフル通知信号を第1廃棄装置201に供給する下り受信バッファ61、上り送信バッファ62およびパケット数計測部63を備えている。なお、第1廃棄装置201は、通常、TDD/TDMA制御回路52に含まれて構成されるが、この実施形態では、理解の便宜のため、分離して描いている。
【0047】
この第1廃棄装置201は、後に詳しく説明するように、TDD/TDMA制御回路52で受信した受信パケットPdを一旦、自身のバッファに格納した後、バッファフル通知信号の状態および受信パケットPd中の再合成情報Pd2を参照して、当該受信パケットPdを下り受信バッファ61に出力するか廃棄するかを決定する機能を有する。実際上、第1廃棄装置201は、バッファフル通知信号を受信したときに、フレーム中、オーバーフローによって欠損した後半部分からなる不完全フレームを構成する受信パケットPd等を廃棄する。
【0048】
下り受信バッファ61は、第1廃棄装置201から出力される受信パケットPdを順次格納するとともに、FIFO(First In First Out:先入れ先出し)方式で第2廃棄装置202に出力し、かつオーバーフローしたときにバッファフル通知信号を第1廃棄装置201に出力する。
【0049】
第2廃棄装置202は、下り受信バッファ61から出力された受信パケットPdを一旦、自身のバッファに格納した後、通信インタフェース回路53に出力するか廃棄するかを決定する機能を有する。この第2廃棄装置202は、後述するように、上記のオーバーフローによって欠損した前半部分からなる不完全フレームを構成する受信パケットPd等を廃棄するので、第1廃棄装置201および第2廃棄装置202により、不完全フレームの全体が廃棄される。これにより、不整合フレームの発生が回避される。
【0050】
この実施形態において、第1廃棄装置201、下り受信バッファ61および第2廃棄装置202は、加入者局21が受信装置として機能しているときにおける不完全フレーム廃棄装置200を構成する。
【0051】
パケット数計測部63は、上り送信バッファ62に蓄積されたパケット数を1無線フレームの周期毎に周期的に計測し、これをスロットデマンド71の情報としてTDD/TDMA制御回路52に伝達する。このスロットデマンド71の情報は、TDD/TDMA制御回路52から図2の1無線フレームのスロットデマンド領域TS14の時間帯で変復調回路51、送信機42、切替スイッチ43およびアンテナ22を通じて基地局11に通知される。
【0052】
図4は、例としての基地局11の構成を示している。基地局11は、基本的には、アンテナ12と、高周波回路132と、該高周波回路132とネットワーク13に接続される通信制御回路34とから構成されている。
【0053】
高周波回路132の構成および作用は、図3に示した加入者局21の高周波回路32と同等である。
【0054】
通信制御回路34は、変復調回路151、TDD−TDM/TDMA(TDD/TDMA)制御回路152、第1廃棄装置301、第2廃棄装置302、ネットワーク13に接続される通信インタフェース回路153、スロット割当部54、オーバーフローしたときにバッファフル通知信号を第1廃棄装置301に供給する上り加入者局毎受信バッファ64、下り加入者局毎送信バッファ65、パケット数計測部66を備えている。この場合においても、加入者局21の構成と同様に、第1廃棄装置301は、通常、TDD/TDMA制御回路152に含まれて構成されるが、この実施形態では理解の便宜のため分離して描いている。
【0055】
なお、この実施形態において、第1廃棄装置301、上り加入者局毎受信バッファ64および第2廃棄装置302は、基地局11が受信装置として機能しているときにおける不完全フレーム廃棄装置300を構成する。
【0056】
パケット数計測部66は、下り加入者局毎送信バッファ65に蓄積された加入者局21毎のパケット数を1無線フレームの周期毎に周期的に計測し、これをスロット割当部54に伝達する。TDD/TDMA制御回路152は、図2の1無線フレームのスロットデマンド領域TS14の時間帯で通知された各加入者局21のスロットデマンド71の情報を抽出し、スロット割当部54に伝達する。
【0057】
スロット割当部54は、加入者局21毎のパケット数およびスロットデマンド71の情報に基づいて、スロット割当72の情報を決定し、TDD/TDMA制御回路152に通知する。
【0058】
各加入者局21に対する、上り方向のタイムスロットの割当(割当パケット数という。)は、図2の1無線フレーム内のスロット割当領域TS21の時間帯において通知される。
【0059】
この発明の一実施形態が適用された無線通信システム10は、基本的には、以上のように構成されるものであり、次に、この無線通信システム10の概括的な全体動作および加入者局21の不完全フレーム廃棄装置200の詳細動作の順で説明する。なお、基地局11の不完全フレーム廃棄装置300の詳細動作は、加入者局21の不完全フレーム廃棄装置200の詳細動作と同等であるので省略する。
【0060】
概括的な全体動作
たとえば、端末20から加入者局21に供給されるイーサネット(登録商標)フレームのようなランダムに発生する可変長のデータが、加入者局21の通信インタフェース回路53で、上り固定長パケットPuに分割される。このとき、通信インタフェース回路53で、さらに、各上り固定長パケットPuに隣接パケット有無情報X等の再合成情報Pu4や誤り検出符号Pu6等が付加される。
【0061】
各上り固定長パケットPuは、基地局11からのスロット割当領域TS21の内容によりスロットが割り当てられ、無線回線を通じて送信装置として機能する各加入者局21から送信される。
【0062】
受信装置として機能する基地局11側で受信された各上り固定長パケットPuは、最終的には再合成情報Pu4に基づいて通信インタフェース回路153で再合成されるが、不整合フレームや不完全フレームが発生しないように、不完全フレーム廃棄装置300によりオーバーフローが発生したときのパケットの欠落の有無が検出され、パケットの欠落が存在した場合には、第1廃棄装置301および第2廃棄装置302によりパケットの欠落したフレームが廃棄される。
【0063】
正常に再合成されたフレームは、通信インタフェース回路153からデータとしてネットワーク13側へ出力される。
【0064】
その一方、ネットワーク13から基地局11に供給されるデータについても同様であるが、この場合、送信装置として機能する基地局11の通信インタフェース回路153により、下り固定長パケットPdに分割され、その際、各下り固定長パケットPdに隣接パケット有無情報X等の再合成情報Pd2が付加され、無線回線を通じて受信装置として機能する加入者局21に送信される。
【0065】
受信装置として機能する該当する加入者局21で受信された下り固定長パケットPdは、最終的には再合成情報Pd2に基づいて通信インタフェース回路53で再合成されるが、不整合フレームあるいは不完全フレームが発生しないように、不完全フレーム廃棄装置200によりオーバーフローが発生したときのパケットの欠落の有無が検出され、パケットの欠落が存在した場合には、第1廃棄装置201および第2廃棄装置302によりパケットの欠落したフレームが廃棄される。
【0066】
正常に再合成されたフレームは、通信インタフェース53からデータとして端末20に伝送される。
【0067】
以上の説明が、無線通信システム10の概括的な全体動作の説明であり、次に、不完全フレーム廃棄装置200の詳細動作について、(1)廃棄すべき不完全フレーム、(2)第1廃棄装置201の動作、(3)第2廃棄装置202の動作の順に説明する。
【0068】
(1)廃棄すべき不完全フレームの説明
図1の無線通信システム10において、基地局11のアンテナ12と加入者局21との間の無線回線の無線帯域が、たとえば、40[Mbbs]であって、加入者局21と端末20との間の通信帯域が10[Mbps]の場合には、基地局11から加入者局21に対し無線フレームが連続的に送信された場合、加入者局21の下り受信バッファ61(以下、単に、受信バッファ61ともいう。)に格納しきれない事態が発生し、その受信バッファ61のオーバーフローが発生する。
【0069】
受信バッファ61がオーバーフローすると、このオーバーフロー中に送信装置として動作している基地局11から送信されたパケットは欠損となりパケット欠損が発生する。このオーバーフローが解消された後に基地局11から送信され、受信装置である加入者局21で受信したパケットを、前記パケット欠損の発生しているフレームに再合成しようとすると不整合が発生してしまう。
【0070】
図5A−図5Dは、発生する可能性がある不整合フレームあるいは不完全フレームの内容を示している。図5Eは、この図5A−図5Dで用いられる、先頭パケットS、中間パケットMおよび終了パケットEの記号の意味を示している。
【0071】
この図5A−図5Dにおいて、理解の容易のために、送信されるフレームは、先頭パケットS、中間パケットM、中間パケットMおよび終了パケットEの4つのパケット(各パケットは、図2に示した下り固定長パケットPdの構成を有している。)からなる先に送信されるフレーム(先のフレームという。)Faと後から送信される(後のフレームという。)フレームFbであるものとする。ただし、図5Dは、1つのフレームの説明であるので、送信されるフレームは先のフレームFaのみを例として説明している。
【0072】
図5Aは、複数フレームFa,Fbに跨ってパケットが廃棄された場合に発生する可能性のある不整合フレームFu1の内容を示している。この場合、先のフレームFaの先頭パケットSと中間パケットMからなる不完全フレームFaiが受信バッファ61に格納され、先のフレームFaの残りの中間パケットMと終了パケットEおよび後のフレームFbの先頭フレームSと中間パケットMまでがオーバーフローで欠損とされ、後のフレームFbの残りの中間パケットMと終了パケットEからなる不完全フレームFbiが再び受信バッファ61に格納される。
【0073】
この場合、隣接パケット有無情報X=(a,b)によりフレームが再合成され、再合成フレームを構成する隣接パケット有無情報Xが、(1,0),(0,0),(0,0),(0,1)の順となるので正しい順となり、何も制御しない場合には、不完全フレームFaiと不完全フレームFbiからなる不整合フレームFu1が生成されてしまう。この不整合フレームFu1を構成する不完全フレームFaiと不完全フレームFbiは、廃棄されなければならない。
【0074】
なお、オーバーフロー発生の開始時に、バッファフル通知信号はイネーブルとされ、オーバーフロー終了時に、バッファフル通知信号はディセーブルとされる。
【0075】
図5Bは、1フレームの後半のみがオーバーフローにより廃棄された場合を示している。この場合、先のフレームFaの先頭パケットSと中間パケットMからなる不完全フレームFaiが下り受信バッファ61に格納され、後のフレームFbが全部格納され、先のフレームFaの残りの中間パケットMと終了パケットEが欠損とされているので、先のフレームFaの後半側が欠損した不整合フレームFu2が生成される可能性がある。
【0076】
図5Cは、1フレームの前半のみがオーバーフローにより欠損とされた場合を示している。この場合、先のフレームFaの全パケットと、後のフレームFbの中間パケットMと終了パケットEとからなる不完全フレームFbiが受信バッファ61に格納され、後のフレームFbの先頭パケットSと中間パケットMが欠損とされているので、後半側が欠損した不完全フレームFbiを有する不整合フレームFu3が生成される可能性がある。
【0077】
図5Dは、1フレームの中間パケットMがオーバーフローにより廃棄された場合を示している。この場合、先のフレームFaの先頭パケットSと終了パケットEからなる不完全フレームFajが受信バッファ61に格納されるので、先のフレームFaの中間パケットMが欠損した不整合フレームFu4が生成される可能性がある。
【0078】
(2)第1廃棄装置201の動作説明
第1廃棄装置201の機能は、フレームの前半部分がオーバーフローによって廃棄されてしまった不完全フレームFbiに対して、不要となった(利用しても意味のない)後半部分のパケット、すなわち不完全フレームFbiを廃棄することにある。図5A−図5Dを例にすると、図5Aの不整合フレームFu1中、不完全フレームFbi(後のフレームFbの中間パケットMと終了パケットE)、図5Cの不整合フレームFu3中、不完全フレームFbi(後のフレームFbの中間パケットMと終了パケットE)、図5Dの不整合フレームFu4中、不完全フレームFaj中の終了パケットE(先のフレームFaの終了パケットE)を廃棄する機能を有する。
【0079】
次に、この第1廃棄装置201の詳細な動作について、図6のフローチャートを参照して説明する。図6のフローチャートのプログラムの実行主体は、第1廃棄装置201のCPU(中央処理装置)(実際には、TDD/TDMA制御回路152のCPU)である。
【0080】
ステップS1では、後に説明する廃棄フラグを0(クリア)とする。
【0081】
次に、ステップS2では、自身(第1廃棄装置201)のバッファ内に、これから受信バッファ61に送信しようとするパケット(送信パケットTxという。)が格納されているかどうかの有無を検出する。
【0082】
なお、廃棄フラグとは、このステップS2において送信パケットTxが検出された場合、この検出された送信パケットTxの1つ前の、すなわち直前の送信パケットTxが受信バッファ61に送信(出力)されたか廃棄されたか(または欠損となったか)を表すフラグであり、送信されている場合には0(クリア)に、廃棄されている(または欠損となっている)場合には1(セット)にされる。
【0083】
ステップS2の判定において、送信パケットTxが格納されていた場合、ステップS3において、バッファフル通知信号の状態を確認する。
【0084】
バッファフル通知信号がイネーブルとなっていた場合には、受信バッファ61がオーバーフローとなっているため、ステップS4において廃棄フラグを1にセットし、ステップS5において、自身のバッファに格納されている送信パケットTxを廃棄する。
【0085】
その一方、ステップS3において、バッファフル通知信号がディセーブルの場合には、ステップS6において、廃棄フラグを確認して0であれば、ステップS7において、送信パケットTxを受信バッファ61に送信する。このように、受信バッファ61のオーバーフローが発生していない場合は、この経路(S2肯定→S3ディセーブル→S6廃棄フラグ0→S7パケット送信)を通ることになる。
【0086】
その一方、ステップS3の判定において、バッファフル通知信号がディセーブルとなっていて、ステップS6において、廃棄フラグが1にセットされていた場合には、受信バッファ61にオーバーフローが発生した(開始した)後の状態である。第1廃棄装置201の機能は、フレームの前半部分が欠損した不完全フレームFbiを廃棄することが目的であるから、オーバーフローが発生した後で、1つ前のパケットが廃棄されて欠損が発生した後に受信バッファ61に対して送信する(出力する)パケットは先頭パケットSまたは1フレーム完結パケットCでなければならない。
【0087】
そこで、ステップS6において、廃棄フラグが1にセットしてあることを確認した後に送信しようとするパケットTxについて、ステップS8においては、隣接パケット有無情報Xの内容を確認する。
【0088】
ステップS8の判定において、先頭パケットSまたは1フレーム完結パケットCであった場合には、ステップS9において、廃棄フラグを0にクリアし、ステップS10で、その先頭パケットSまたは1フレーム完結パケットCを受信バッファ61に対して送信する。
【0089】
その一方、ステップS8の隣接パケット有無情報Xの内容確認において、中間パケットMまたは終了パケットEの場合には、ステップS11において、その中間パケットMまたは終了パケットEを廃棄する。
【0090】
(3)第2廃棄装置202の動作説明
第1廃棄装置201の処理によりフレームの前半が欠損しているフレーム(たとえば、図5Aおよび図5Cの不完全フレームFbi、図5Dの不完全フレームFajを構成する終了パケットE)が廃棄される。しかし、フレームの後半部分が欠損しているフレーム(たとえば、図5Aおよび図5Bの不完全フレームFai、図5Dの不完全フレームFajを構成する先頭パケットS)は廃棄されないで受信バッファ61に送信(出力)されてしまう。この後半部分が欠損している不完全フレームFai,Fajの廃棄処理を第2廃棄装置202により行う。なお、残ってしまったフレームの後半部分が欠けている不完全フレームFaiは、一旦、受信バッファ61に格納されるため、第2廃棄装置202は、受信バッファ61から通信インタフェース回路53を送信する際に検出して廃棄処理を行う。
【0091】
まず、受信バッファ61から通信インタフェース回路53への送信は再合成されたフレーム単位で行われる。そのため、第2廃棄装置202では、受信バッファ61からの通信インタフェース回路53への送信前に再合成された1フレーム分のパケットが送信可能であることを確認してから、換言すれば、第2廃棄装置202内で受信バッファ61からの正常受信が完了した後、1フレーム分のパケットをまとめて通信インタフェース回路53へ送信する。1フレーム分のパケットを検出する手段である第2廃棄装置202は、先頭パケットSの後に、(間に中間パケットMが存在していてもよいが、)終了パケットEが存在している場合と、1フレーム完結パケットCの場合のどちらであるかを確認する。
【0092】
受信バッファ61が第1廃棄装置201を介してフレームを受信している間にオーバーフローが発生すると受信バッファ61はフレームの後半部分を受信することができない。このような場合に、受信バッファ61に格納された1フレームの確認を行うと先頭パケットSの後に、(間に中間パケットMが存在していてもよいが、)終了パケットEが存在せずに先頭パケットSが存在することになる。
【0093】
この原理を利用して第2廃棄装置202では、フレームの後半部分の欠損した不完全フレームを検出して廃棄する。
【0094】
次に、この第2廃棄装置202の詳細な動作について、図7のフローチャートを参照して説明する。図7のフローチャートのプログラムの実行主体は、第2廃棄装置202のCPU(中央処理装置)である。図7のフローチャートにおいて、パラメータnはパケットを示し、パケットnの数値はフレーム中のパケット番号を示す。また、隣接パケット有無情報Xは、フレーム中のパケットnの位置(先頭パケットS、中間パケットM、終了パケットEまたは1フレーム完結パケットC)を示すことになる。さらに、パラメータNは、正常フレームであるか不完全フレームであるかは不明であるが、受信バッファ61から第2廃棄装置202が受信したフレームを示す。
【0095】
なお、図7のフローチャート中、点線で囲んだ部分は1フレームNを検出する機能を示しており、その後に、正常フレームの送信あるいは不完全フレームの廃棄が行われる。このフローチャートを実行することにより第2廃棄装置202により廃棄されるパケットは、図5A−図5Dを例にすると、図5Aの不整合フレームFu1中、不完全フレームFaiの先頭パケットSと中間パケットMと、図5Bの不整合フレームFu2中、不完全フレームFaiの先頭パケットSと中間パケットM、図5Dの不整合フレームFu4中、不完全フレームFajの先頭パケットSである。
【0096】
まず、ステップS21において、第2廃棄装置202は、受信バッファ61から受信したフレームNが不完全フレームであるかどうかを確認するためにパケットnの数値(フレーム中のパケット番号)を1にする。
【0097】
次に、ステップS22において、その1番目のパケットnのフレームN中の位置を隣接パケット有無情報Xにより確認(チェック)する。既に、第1廃棄装置201の機能により、フレームの後半部分のパケットが廃棄されているので、この1番目のパケットnで検出される可能性のあるパケットは先頭パケットSまたは1フレーム完結パケットCのいずれかである。
【0098】
1フレーム完結パケットCと判定された場合には、ステップS23において、第2廃棄装置201から通信インタフェース回路53に対してフレームNのパケット、この場合、1フレーム完結パケットCが送信(出力)される。
【0099】
その一方、ステップS22の判定において、1番目のパケットnが先頭パケットSであると判定された場合には、次のパケットのフレームN中の位置を確認するため、ステップS24において、次の順番のパケットnを検出できるように、パケットnの数値を1つ更新する(n=n+1)。
【0100】
そして、ステップS25で、次のパケットnのフレームN中の位置を確認する。
【0101】
ここで、受信バッファ61から第2廃棄装置201を通じて通信インタフェース回路53への送信は再合成フレーム単位であるため、ステップS22の判定結果が先頭パケットSであった場合には、ステップS24,S25において終了パケットEを検出するまでパケットnを確認し、1フレームNを検出する必要がある。
【0102】
ステップS24,S25の工程を処理する際に、第2廃棄装置201において受信するパケットnの位置(種類)は、4種類全ての可能性があるので、4種類のパケットnをそれぞれ受信した後のステップS25の処理を説明する。
【0103】
第1に、中間パケットMが検出された場合には、フレームNの中間であるため、さらにステップS24にもどり、次のパケットnの位置情報を確認する。
【0104】
第2に、終了パケットEが検出された場合には、ステップS22で検出した先頭パケットSから今回検出した終了パケットEまでの1フレームN分のパケットが送信可能であることが確認できたことになる。受信バッファ61からみれば、正常な受信が完了したことになる。これは、完全な1フレームNの検出ということであるので、ステップS23の通信インタフェース回路53への送信処理を行う。
【0105】
最後に、先頭パケットSまたは1フレーム完結パケットCが検出された場合、すなわち、ステップS22において先頭パケットSが検出された後に、間に中間パケットMを挟む可能性はあるが、先頭パケットSまたは完結パケットCが検出されたということは、ステップS22の先頭パケットSからステップS25で検出されたパケットnの手前までが1フレームNであり、後半部分が欠損した不完全なフレームであることになる。たとえば、図5Bの先のフレームFaの中間パケットMと終了パケットEとが欠損した不完全フレームFaiが該当する。よって、不整合フレームFu1,Fu2,Fu4が検出される。
【0106】
上記のように、ステップS22またはステップS24の検出により1フレームN個分のパケットnが全て送信可能であることが確認された場合、ステップS23において、1フレームNをまとめて通信インタフェース回路53に送信する。
【0107】
その一方、ステップS22→S24→S25の処理により後半部分が欠損したフレームNが検出された場合には、ステップS26において、不完全なフレームの箇所のみを全て廃棄する{N=1〜(n−1)のパケットを全て廃棄する。}。これにより後半部分が欠損して前半部分のみが残っている不完全フレームFai,Fajを廃棄することができる。すなわち不整合フレームFu1,Fu2,Fu3,Fu4の発生を回避することができる。
【0108】
以上説明したように、上述した実施形態によれば、フレームを固定長パケットPd,Puに分割し順序情報である再合成情報Pd2,Pu4をつけて送信側(加入者局21または基地局11)から送信し、受信側(基地局11または加入者局21)で再合成情報Pd2,Pu4に基づいてフレームを再合成する無線通信システム10において、受信バッファ61,64にオーバーフローが発生して一部のパケットが欠損したときに、不整合フレーム(不完全フレーム)の発生を防止するために、受信バッファ64からバッファフル通知信号を受信した第1廃棄装置301が、欠損したフレームの後半部分からなる不完全フレームFbi,Fajを廃棄し、第2廃棄装置302が、欠損したフレームの前半部分からなる不完全フレームFai,Fajを廃棄する。このようにすれば、一部のパケットが欠損した不完全フレームFai,Fbi,Fajは確実に廃棄されるので、欠損フレーム同士が再合成された不整合フレームFu1−Fu4の発生が確実に回避される。
【0109】
なお、この発明は、TDD方式の加入者局21と基地局11との間の通信に限らずに適用することができる。
【0110】
図8は、FDD方式の加入者局21Aの構成例を示している。図9は、FDD方式の基地局11Aの構成例を示している。図10は、FDD方式の無線フレームの構成を示している。
【0111】
FDD方式の図8の加入者局21Aと上述したTDD方式の図3の加入者局21、FDD方式の図9の基地局11Aと上述したTDD方式の図4の基地局11、およびFDD方式の図10の無線フレームと上述したTDD方式の図2の無線フレームにおいて、それぞれ対応する要素には同一の符号を付け、その詳細な説明は省略する。
【0112】
FDD方式は、周波数多重であるので、上り方向と下り方向で異なる無線周波数が用いられる。そのため、TDD方式の高周波回路32、132を構成する切替スイッチ43、143がそれぞれFDD方式ではそれぞれ図8、図9に示すようにダイプレクサ44、144に代替される。ダイプレクサ44、144は、周知のように、受信周波数用のバンドパスフィルタと送信周波数用のバンドパスフィルタから構成され、それぞれ、送信機42、142からの出力信号をアンテナ12、22側に導いて送信させ、アンテナ12、22で受信した信号を受信機41、141側に導く作用を行う。
【0113】
一方、無線フレームは、図2と図10を参照すれば明らかなように、TDD方式では1無線フレームが、下り回線と上り回線とに直列的に分割されているのに対し、FDD方式では、下り無線フレームと上り無線フレームが並列的に構成されている。
【0114】
なお、図10に示す下り無線フレーム中の下りデータ領域TS12は、図2の下りデータ領域TS12に示す下り固定長パケットPdと同一の構成となっている。
【0115】
同様に、図10に示す上り無線フレーム中の上りデータ領域TS15は、図2の上りデータ領域TS15に示す上り固定長パケットPuと同一の構成となっている。
【0116】
このため、図3に示した不完全フレーム廃棄装置200により、TDD方式と同様に、不完全なフレームの廃棄、不整合フレームの発生の回避を行うことができる。
【0117】
なお、この発明は、上述した実施形態に限らず、たとえば伝送回線として無線回線ではなく、基地局と加入者局との間が光ファイバで接続された双方向光回線においても適用することができる等、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0118】
【発明の効果】
この発明によれば、受信バッファのオーバーフロー時に発生する可能性のある異常な再合成フレーム、いわゆる不整合フレームの発生を回避することができる。
【0119】
すなわち、パケットの欠損した不完全フレームを廃棄することができる。
【0120】
しかも、不整合フレームの発生の回避するために(不完全フレームを廃棄するために)必要な順序情報用オーバーヘッド部が、2ビットで済むため伝送帯域の有効利用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態が適用された無線通信システムの構成図である。
【図2】TDD方式の無線フレームの構成図である。
【図3】この実施形態の不完全フレーム廃棄装置が適用されたTDD方式の加入者局の構成を示すブロック図である。
【図4】この実施形態の不完全フレーム廃棄装置が適用されたTDD方式の基地局の構成を示すブロック図である。
【図5】オーバーフロー発生時に、発生する可能性のある不整合フレームの説明図である。
【図6】不完全フレーム廃棄装置を構成する第1廃棄装置の動作説明に供されるフローチャートである。
【図7】不完全フレーム廃棄装置を構成する第2廃棄装置の動作説明に供されるフローチャートである。
【図8】この実施形態の不完全フレーム廃棄装置が適用されたFDD方式の加入者局の構成を示すブロック図である。
【図9】この実施形態の不完全フレーム廃棄装置が適用されたFDD方式の基地局の構成を示すブロック図である。
【図10】FDD方式の無線フレームの構成図である。
【図11】隣接パケット有無情報の説明に供される表を示す図である。
【符号の説明】
10…無線通信システム 11,11A…基地局
13…ネットワーク 14,20…端末
21,21A…加入者局 12,22…アンテナ
32,132…高周波回路 33,34…通信制御回路
41,141…受信機 42,142…送信機
43,143…切替スイッチ 44,144…ダイプレクサ
51,151…変復調回路
52,152…TDD−TDM/TDMA制御回路(TDD/TDMA制御回路)
53,153…インタフェース回路
54…スロット割当部 61…下り受信バッファ
62…上り送信バッファ 63…パケット数計測部
64…上り加入者局毎受信バッファ 65…下り加入者局毎送信バッファ
66…パケット数計測部 71…スロットデマンド
200…不完全フレーム廃棄装置 201,301…第1廃棄装置
202,302…第2廃棄装置

Claims (3)

  1. 送信装置でフレームを固定長のパケットに分割しかつ順序情報を付加して送信し、前記パケットを受信した受信装置で再び前記順序情報に基づき元のフレームに再合成する前記受信装置において、
    前記パケットを受信し一旦格納した後、出力するか廃棄する第1廃棄装置と、
    前記第1廃棄装置から出力されるパケットを格納し、かつオーバーフローしたときにバッファフル通知信号を前記第1廃棄装置に出力する受信バッファと、
    前記受信バッファから出力されるパケットを一旦格納した後、出力するか廃棄する第2廃棄装置とを備え、
    前記第1廃棄装置は、前記バッファフル通知信号を受信したときに、該バッファフル通知信号が通知されている間に受信したパケットを廃棄し、前記バッファフル通知信号がなくなった後には、前記順序情報に基づき、前記フレームの前半部分が欠損した不完全フレームを廃棄し、
    前記第2廃棄装置は、前記順序情報に基づき、前記フレームの後半部分が欠損した不完全フレームを廃棄する
    ことを特徴とする不完全フレーム廃棄装置。
  2. 請求項1記載の不完全フレーム廃棄装置において、
    前記順序情報は、前記フレーム内の先頭パケットであるか、中間パケットであるか、あるいは終了パケットであるかを示す隣接パケット有無情報である
    ことを特徴とする不完全フレーム廃棄装置。
  3. 請求項2記載の不完全フレーム廃棄装置において、
    前記第1廃棄装置は、前記バッファフル通知信号がなくなった後には、前記順序情報に基づき、前記先頭パケットの手前の終了パケットまでを廃棄するか、1フレーム完結パケットの手前の終了パケットまでを廃棄し、
    前記第2廃棄装置は、前記順序情報に基づき、前記先頭パケットもしくは中間パケットの後に先頭パケットもしくは1フレーム完結パケットを受信した場合には、不完全フレームとなる前の先頭パケットから後の先頭パケットの前までのパケットを全て廃棄するとともに、不完全フレームとなる前の先頭パケットから後の1フレーム完結パケットの前までのパケットを全て廃棄する
    ことを特徴とする不完全フレーム廃棄装置。
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