JP3814267B2 - 給電装置及びこれを有する半導体製造装置 - Google Patents

給電装置及びこれを有する半導体製造装置 Download PDF

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Description

本発明は給電装置及びこれを有する半導体製造装置に関する。
現在、半導体の製造では、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition) 装置を用いた成膜が知られている。プラズマCVD装置は、膜の材料となる材料ガスを容器内の成膜室の中に導入してプラズマ状態にし、プラズマ中の活性な励起原子又は分子によって基板表面の化学的な反応を促進して成膜を行う装置である。成膜室内をプラズマ状態にするために、容器には電磁波透過窓が備えられ、容器の外側に配置された給電アンテナに電力を供給して電磁波透過窓から電磁波を入射させることで成膜室をプラズマ状態にしている。
図11は上述の如き半導体製造装置に用いられる従来技術に係る給電アンテナを示す図である。同図に示すように、この給電アンテナ01は、給電部01Aが一個の単一ループアンテナである。この給電アンテナ01は、円筒状の真空容器02に注入されたガスをプラズマ化し、静電チャック03に載置して下方に配設されたウエハ04に成膜を施すべく、通常真空容器02の最上部に配設される。ここで、ウエハ04の中心を原点Oとする円筒座標を考えた場合、座標軸rは半径方向、Zは円筒軸方向、θは円周方向を意味している。
上述の如く、給電部01Aが一箇所である単一ルーブアンテナでは、当然ながら給電アンテナ01の各部を流れる電流値は一定であるが、この様な電流分布では、プラズマの給電アンテナ01からの電磁波の吸収分布(半径方向)は強い不均一性を示す。図12は、プラズマ中の給電アンテナ01からの電磁波の伝搬を数値的に解き(電磁波の波動方程式を解き)、プラズマの電磁波エネルギー吸収分布を求めたものである。同図の横軸は給電アンテナ01中心(ウエハ04の中心である原点O)を原点とする径方向の位置(m)、縦軸は電磁波エネルギー吸収量(W/m3 )である。同図の実線の特性は、図11に示すウエハー04の表面から垂直方向(Z方向)上方に0.16(m)の位置における吸収パワー分布である。Z=0.16はこのことを表している(以下、同じ。)。図12から分かるように、真空容器02の半径の1/2付近に強いピークを有し、真空容器02の中心部及び周辺部ではエネルギー吸収が非常に弱いことが分かる。真空容器02の壁から遠い中心部近傍では、プラズマが温度、密度の低い中心へ向かって拡散し、その分布は時間の経過とともに比較的平坦化されるが、壁(wall)に近い周辺部では、この壁にプラズマが逃げる。このため、当該周辺部でのプラズマの平坦化を行うことができない。この結果、周辺部では、プラズマの温度や密度は低い。したがって、成膜の結果、ウエハ04の全面に亘る膜厚の均一性が確保できない。このことは、実験的にも確認されている。
本発明は、上記従来技術に鑑み、半径方向のプラズマの電磁波エネルギー吸収分布をより平坦化することができ、さらに複数本のコイルを有する場合であっても均一な電界及び磁界を発生することができる給電アンテナを含む給電装置及びこれを有する半導体製造装置を提供することを目的とする。
本発明に係る給電装置に用いる給電アンテナは次の点を特徴とする。
1) 複数本の導体をそれぞれ円弧状に折曲して構成した複数個のコイルを同心円状に配設してなる給電アンテナにおいて、
高周波電源に接続するよう各コイルの両端部に形成した給電部が、同一平面上の異なる位相に位置するように構成したこと。
2) 上記1)に記載する給電アンテナにおいて、
各コイルのコイル半径やコイルの太さを調節することにより自己及び相互インダクタ
ンスを変えて各コイルに流れる電流を変え、プラズマに吸収されるエネルギー分布を調節
できるように構成したこと。
3) 上記1)又は2)に記載する給電アンテナにおいて、
少なくとも一つのコイルを同一平面上以外の平面上に配設することにより相互インダクタンスを変えてプラズマに吸収されるエネルギー分布を調節するようにしたこと。
4) 上記1)乃至3)に記載する何れか一つの給電アンテナにおいて、
各コイルにおいて隣接する給電部間が等間隔になっていること。
また、上記各給電アンテナを有する給電装置乃至半導体製造装置の構成は、次の点を特徴とする。
5) 複数本の導体をそれぞれ円弧状に折曲して構成した複数個のコイルを同心円状に配設してなる給電アンテナと、この給電アンテナの各コイルに並列に接続するコンデンサを有する整合手段とを具備する給電装置において、
整合手段は、軸方向に関する両端部にそれぞれ電極を有する筒状の第1及び第2のコンデンサと、
相互に電気的な絶縁を確保して上記給電アンテナと平行に配設する第1乃至第3の3枚の電極とを有するとともに、
第1のコンデンサの一方の電極と第1の電極、第2のコンデンサの一方の電極と第2の電極、並びに第1及び第2のコンデンサの他方の電極と第3の電極をそれぞれ接続して構成し、
第1の電極の上方に第2の電極が位置し、第2の電極の上方に第3の電極が位置しており、第3の電極は高周波電源の一方にケーブルを介して接続され、高周波電源の他方は接地され、第1の電極は給電アンテナの上面を覆い、且つ、接地されており、給電アンテナの給電部は上方に立ち上げて第1の電極と第2の電極に接続している構成としたこと。
6) 複数本の導体をそれぞれ円弧状に折曲して構成した複数個のコイルを同心円状に配設してなる給電アンテナと、この給電アンテナの各コイルに並列に接続するコンデンサを有する整合手段とを具備する給電装置において、
整合手段は、軸方向に関する両端部にそれぞれ電極を有する筒状の第1及び第2のコンデンサと、
相互に電気的な絶縁を確保して上記給電アンテナと平行に配設する第1乃至第3の3枚の電極とを有するとともに、
第1のコンデンサの一方の電極と第1の電極、第2のコンデンサの一方の電極と第2の電極、並びに第1及び第2のコンデンサの他方の電極と第3の電極をそれぞれ接続して構成し、
整合手段の第1の電極と第3の電極とを両端部に配設する一方、
第2の電極を、貫通孔を有する平板部とこの平板部から第1の電極側に突出する凹部とを設けたものとして第1の電極と第3の電極との間に配設し、
さらに第1のコンデンサは、上記貫通孔を貫通してその一方の電極が第1の電極に接続され、第2のコンデンサは、上記凹部に嵌入してその一方の電極が第2の電極に接続されるように構成するとともに、
給電アンテナを構成する各コイルの少なくとも一方の給電部は、少なくとも第1の電極を貫通して第2の電極との電気的な接続関係を確保するように構成したものであること。
7) 上記5)又は6)に記載する給電装置において、
給電アンテナは、上記1)に記載する給電アンテナであること。
8) 上記5)又は6)に記載する給電装置において、
給電アンテナは、上記2)に記載する給電アンテナであること。
9) 上記5)又は6)に記載する給電装置において、
給電アンテナは、上記3)に記載する給電アンテナであること。
10) 上記5)又は6)に記載する給電装置において、
給電アンテナは、上記4)に記載する給電アンテナであること。
11) 電磁波透過窓を備えた容器と、電磁波透過窓に対向して容器の外側に設けられる給電アンテナと、給電アンテナに高周波電圧を印加する電源とを有し、電源により高周波電圧を給電アンテナに印加することにより発生する電磁波を電磁波透過窓から容器内に透過させ、プラズマを生成して容器内の基板の表面に処理を施すように構成した半導体製造装置において、
上記1)乃至10)の何れか一つに記載する給電アンテナ又は給電装置を有すること。
12) 上記1)乃至11)に記載する何れか一つの給電アンテナ、給電装置又は半導体製造装置における給電アンテナの、最外周のコイルについてこれに印加する高周波電圧の周波数を、他のコイルに印加する高周波電圧の周波数より相対的に低くすることにより最外周コイルの直下のプラズマの加熱を促進するようにしたこと。
13) 上記5)乃至10)に記載する何れか一つの給電装置において、
異なる周波数の高周波電圧を供給する複数種類の電源を有するとともに、出力電圧の周波数が最も低い高周波電源を最外周のコイルに接続するとともに、出力電圧の周波数が相対的に高い高周波電源を他のコイルに接続して構成したこと。
14) 上記11)に記載する半導体製造装置において、
異なる周波数の高周波電圧を供給する複数種類の電源を有するとともに、出力電圧の周波数が最も低い高周波電源を最外周のコイルに接続するとともに、出力電圧の周波数が相対的に高い高周波電源を他のコイルに接続して構成したこと。
上記1)に記載する給電アンテナは、複数本の導体をそれぞれ円弧状に折曲して構成した複数個のコイルを同心円状に配設してなる給電アンテナにおいて、高周波電源に接続するよう各コイルの両端部に形成した給電部が、同一平面上の異なる位相に位置するように構成したので、給電端子部に発生する前記Ez 等の不均一な電界を分散できる。
この結果、複数の給電部が、コイルの周方向に関する一箇所に集中する場合に較べてより均一な電界、磁界、つまり均一な電磁波を給電アンテナで発生することができ、当該電磁波により加熱、生成されるプラズマ密度の半径方向(r方向)分布を均一にすることができる。
上記2)に記載する給電アンテナは、1)に記載する給電アンテナにおいて、各コイルのコイル半径やコイルの太さを調節することにより自己及び相互インダクタンスを変えて各コイルに流れる電流を変え、プラズマに吸収されるエネルギー分布を調節できるように構成したので、各コイルに流す電流を調整することができる。
この結果、プラズマ分布をより平坦化できる。
上記3)に記載する給電アンテナは、1)又は2)に記載する給電アンテナにおいて、少なくとも一つのコイルを同一平面上以外の平面上に配設することにより相互インダクタンスを変えてプラズマに吸収されるエネルギー分布を調節するようにしたので、同一平面外に設置されたコイルとプラズマとの距離が遠く、または近くなり、プラズマへの電磁波の吸収が弱く、または強くなる。
この結果、プラズマの加熱分布を成形し、均一な吸収分布を図ることにより、プラズマの反径方向(r方向)分布を均一にすることができる。
上記4)に記載する給電アンテナは、1)乃至3)に記載する何れか一つの給電アンテナにおいて、各コイルにおいて隣接する給電部間が等間隔になっているので、前記Ez 等による電界、磁界の乱れが最も良好に周方向に分散される。
この結果、1)に記載する発明の効果を最も顕著に得ることができる。すなわち、周方向(θ方向)に最も均一な電磁波を発生することができる。
〔請求項1〕に記載する発明は、複数本の導体をそれぞれ円弧状に折曲して構成した複数個のコイルを同心円状に配設してなる給電アンテナと、この給電アンテナの各コイルに並列に接続するコンデンサを有する整合手段とを具備する給電装置において、整合手段は、軸方向に関する両端部にそれぞれ電極を有する筒状の第1及び第2のコンデンサと、相互に電気的な絶縁を確保して上記給電アンテナと平行に配設する第1乃至第3の3枚の電極とを有するとともに、第1のコンデンサの一方の電極と第1の電極、第2のコンデンサの一方の電極と第2の電極、並びに第1及び第2のコンデンサの他方の電極と第3の電極をそれぞれ接続して構成し、第1の電極の上方に第2の電極が位置し、第2の電極の上方に第3の電極が位置しており、第3の電極は高周波電源の一方にケーブルを介して接続され、高周波電源の他方は接地され、第1の電極は給電アンテナの上面を覆い、且つ、接地されており、給電アンテナの給電部は上方に立ち上げて第1の電極と第2の電極に接続している構成としたので、給電アンテナとインピーダンス整合がとれた給電装置で、均一な電磁波を発生することができる。
この結果、本願発明によれば、最大強度の均一な電磁波で効果的に均一なプラズマを発
生することができる。
〔請求項2〕に記載する発明は、複数本の導体をそれぞれ円弧状に折曲して構成した複数個のコイルを同心円状に配設してなる給電アンテナと、この給電アンテナの各コイルに並列に接続するコンデンサを有する整合手段とを具備する給電装置において、整合手段は、軸方向に関する両端部にそれぞれ電極を有する筒状の第1及び第2のコンデンサと、相互に電気的な絶縁を確保して上記給電アンテナと平行に配設する第1乃至第3の3枚の電極とを有するとともに、第1のコンデンサの一方の電極と第1の電極、第2のコンデンサの一方の電極と第2の電極、並びに第1及び第2のコンデンサの他方の電極と第3の電極をそれぞれ接続して構成し、整合手段の第1の電極と第3の電極とを両端部に配設する一方、第2の電極を、貫通孔を有する平板部とこの平板部から第1の電極側に突出する凹部とを設けたものとして第1の電極と第3の電極との間に配設し、さらに第1のコンデンサは、上記貫通孔を貫通してその一方の電極が第1の電極に接続され、第2のコンデンサは、上記凹部に嵌入してその一方の電極が第2の電極に接続されるように構成するとともに、給電アンテナを構成する各コイルの少なくとも一方の給電部は、少なくとも第1の電極を貫通して第2の電極との電気的な接続関係を確保するように構成したので、位相が異なる複数の給電部と第1及び第2の電極との接続部の位置の選択の自由度が最大となる。
この結果、本発明によれば、給電部の距離を可及的に短くしてこの部分での損失を可及的に低減した状態で、給電アンテナと第1及び第2の電極との電気的な接続を確保することができる。
〔請求項3〕に記載する発明は、〔請求項1〕又は〔請求項2〕に記載する給電装置において、給電アンテナは、1)に記載する給電アンテナであるので、給電装置において、1)に記載する発明と同様の効果を得る。
〔請求項4〕に記載する発明は、〔請求項1〕又は〔請求項2〕に記載する給電装置において、給電アンテナは、2)に記載する給電アンテナであるので、給電装置において、2)に記載する発明と同様の効果を得る。
〔請求項5〕に記載する発明は、〔請求項1〕又は〔請求項2〕に記載する給電装置において、給電アンテナは、3)に記載する給電アンテナであるので、給電装置において、3)に記載する発明と同様の効果を得る。
〔請求項6〕に記載する発明は、〔請求項1〕又は〔請求項2〕に記載する給電装置において、給電アンテナは、4)に記載する給電アンテナであるので、給電装置において、4)に記載する発明と同様の効果を得る。
〔請求項7〕に記載する発明は、電磁波透過窓を備えた容器と、電磁波透過窓に対向して容器の外側に設けられる給電アンテナと、給電アンテナに高周波電圧を印加する電源とを有し、電源により高周波電圧を給電アンテナに印加することにより発生する電磁波を電磁波透過窓から容器内に透過させ、プラズマを生成して容器内の基板の表面に処理を施すように構成した半導体製造装置において、〔請求項1〕乃至〔請求項6〕の何れか一つに記載する給電装置を有するので、容器内に均一なプラズマ分布を形成することができる。
この結果、製造する半導体の膜厚を均一してた高品質な製品を得ることができる。
〔請求項8〕に記載する発明は、〔請求項1〕乃至〔請求項6〕に記載する何れか一つの給電装置において、異なる周波数の高周波電圧を供給する複数種類の電源を有するとともに、出力電圧の周波数が最も低い高周波電源を最外周のコイルに接続するとともに、出力電圧の周波数が相対的に高い高周波電源を他のコイルに接続して構成したので、最外周コイルの直下のプラズマの電磁エネルギー吸収量を大きくすることができる。
この結果、容器の壁面近傍でも高温、高密度のプラスマの生成を行うことができる。
〔請求項9〕に記載する発明は、〔請求項7〕に記載する半導体製造装置において、異なる周波数の高周波電圧を供給する複数種類の電源を有するとともに、出力電圧の周波数が最も低い高周波電源を最外周のコイルに接続するとともに、出力電圧の周波数が相対的に高い高周波電源を他のコイルに接続して構成したので、最外周コイルの直下のプラズマの電磁エネルギー吸収量を大きくすることができる。
この結果、容器の壁面近傍でも高温、高密度のプラズマの生成を行うことができ、製造する半導体の周辺部の膜厚も均一に形成することができる。
以下本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1に示すように、単一ループではなく、複数本(図では3本)の導体をそれぞれ円弧状に折曲して構成した複数個のコイル01a、01b、01cを同心円状に配設して給電アンテナ01を構成した場合、各コイル01a、01b、01cに通電する電流を独立に制御することができる等、種々の利点がある(この点に関しては後に詳述する。)。ところが、この場合に、図1に示すように、各コイル01a、01b、01cの給電部01d、01e、01fを円周方向の一箇所に集中させた場合には、、発生する電界及び磁界の乱れを生起する虞があり、かかる乱れが発生した場合には、成膜室内のプラズマ密度が不均一になり、成膜膜厚分布の不均一の原因となる。これら、電界、磁界の乱れは、給電部01d、01e、01fにおける垂直方向(Z方向)への立ち上がり部で発生する電界のZ方向成分Ez による。図1に示す給電アンテナ01では、このZ方向成分Ez に基づく電界及び磁界の乱れが一箇所に集中してしまう。
そこで、複数本の導体をそれぞれ円弧状に折曲して構成した複数個のコイル01a、01b、01cを同心円状に配設した給電アンテナ01において、上記給電部01d、01e、01fにおける電界及び磁界の乱れを周方向に分散して、Z方向成分Ez の影響を可及的に低減すべく提案するのが図2に示す実施の形態である。
図2は本発明の第1の実施の形態に係る給電アンテナを示す平面図である。同図に示すように、給電アンテナIは、複数本(本形態では3本)の導体をそれぞれ円弧状に折曲して構成した複数個のコイル1a、1b、1cを同心円状に配設してなる。ここで、高周波電圧を印加するよう各コイル1a、1b、1cの両端部に形成した給電部1d、1e、1fは、同一平面上の異なる位相に位置するように構成してある。本形態においては、隣接する給電部1d、1e、1f間が等間隔(120°)になるように配設してある。
図3は本発明の第2の実施の形態に係る給電アンテナを示す平明図である。同図に示すように、当該給電アンテナIIは、最内周部のコイル1gを2ターンのコイルとしたものである。このように、構成することにより各コイル1a、1b、1gのインダクタンスを可及的に近似させることができる。インダクタンスは各コイル1a、1b、1g長に相関するからである。なお、当該給電アンテナIIにおける給電部1d、1e、1hは、図2に示す実施の形態と同様に隣接するもの同士が120°の位相差を有して配設してある。
上述の如く図2及び図3に示す給電アンテナI、IIは、その各コイル(1a、1b、1c)、(1a、1b、1g)の給電部(1d、1e、1f)、(1d、1e、1h)が隣接するもの同士位相差を有するので、発生する電磁波を均一にすることができる。すなわち、かかる給電アンテナI、IIによれば、給電端子部に発生する前記Z方向成分Ez 等の不均一な電界を分散できることから、より均一な電界、磁界、つまり均一な電磁波を給電アンテナI、IIで発生することができる。このとき、各コイル1a、1b、1cは、必ずしも給電部1d、1e、1f間が等間隔になるように配設する必要はないが、このように等間隔に配設した場合が、最も効果的に不均一な電界を分散できることは明らかである。また、給電アンテナI、IIを構成するコイル(1a、1b、1c)、(1a、1b、1g)の数も3本に限定する必要はない。必要に応じその数を決定すれば良い。
上述の如き給電アンテナI、IIは、高周波電源から印加される高周波電圧で電磁波を発生するものであるが、かかる給電アンテナI、IIは、一般に整合器とともに高周波電源に接続される。給電アンテナI、IIに最大電力を供給するためであるが、CVD装置等の半導体製造装置では、給電アンテナI、IIと整合器とが一体となって給電装置を構成している。
図4及び図5に本形態に係る給電装置を示す。図4(a)は図5(a)のA−A線断面図、図4(b)はその等価回路図、図5(a)は図4(a)のB−B線断面図、図5(b)は図4(a)のC−C線断面図である。これらの図に示すように、整合器III は、同形の円筒状の可変コンデンサ2、3と、相互に電気的な絶縁を確保した状態で各可変コンデンサ2、3の軸方向の両端部がそれぞれ接触する第1の電極4、第2の電極5及び第3の電極6を有している。ここで、第1の電極4と第3の電極6が上下両端部の電極となっており、第2の電極5は、第1の電極4と第3の電極6との間に位置している。第2の電極5は、貫通孔5cを有する平板部5aと、この平板部5aから下方に突出する凹部5bとを有している。貫通孔5cは隙間を介して可変コンデンサ2を貫通させて、その両端部を第1の電極4及び第3の電極6にそれぞれ当接させるためのもので、凹部5bは可変コンデンサ3を嵌入させて第1の電極4と面一の位置でコンデンサ3の下端面を第2の電極5に当接させるためのものである。ここで、第1の電極4にも貫通孔4aが設けてあり、この貫通孔4aに隙間を介して凹部5bの底部が嵌入されている。
さらに、図5(a)及び図5(b)に、より明確に示すように、第1の電極4には、当該整合器III の下方に配設される給電アンテナI、II(図2及び図3参照。)の各コイル1a、1b、1c(1g)の給電部1d、1e、1f(1h)を下方から上方に貫通させるための貫通孔(4b、4c)、(4d、4e)、(4f、4g)及び貫通孔5d、5e、5fを有している。各給電部1d、1e、1f(1h)の一方の給電部1d1 、1e1 、1f1 、(1h1 )は貫通孔4b、4d、4fを貫通して第1の電極4に固定部材7a、7b、7cを介して固定することにより電気的な接続を確保するように構成してある。また、他方の給電部1d2 、1e2 、1f2 、(1h2 )は貫通孔5d、5e、5fを貫通して第2の電極5に固定部材8a、8b、8cを介して固定することにより電気的な接続を確保するように構成してある。可変コンデンサ2、3に共通の電極である第3の電極6はケーブル9を介して高周波電源IVに接続してある。この結果、給電アンテナI(II)、整合器III 及び高周波電源IVで図4(b)に示すような等価回路で表される電磁波発生回路を構成している。
第1の電極4と第2の電極5との間隔はスペーサ10a、10b、10cで確保するようになっている。第3の電極6の上方には、第2の電極5に対してスペーサ11a、11b、11cで所定の間隔を確保した平板部12が配設してある。平板部12には、可変コンデンサ2、3のそれぞれに対応させたモータ13、14が配設してあり、このモータ13、14の駆動により可変コンデンサ2、3の容量を適宜調整するようになっている。モータ13、14の駆動により給電アンテナI、IIとのインピーダンスマッチッングが取れるように各可変コンデンサ2、3の容量を調整する。
上記整合器III は、第1の電極4及び第2の電極5が略円板状の部材となっているので、各給電部1d、1e、1f(1h)と第1及び第2の電極4、5とを接続する位置の選定を容易に行うことができる。すなわち、給電部1d、1e、1f(1h)の位相がそれぞれ異なっていても、円周上のいずれの位置でも給電部1d、1e、1f(1h)を立ち上げて接続することができるので、その距離を可及的に短縮することができる。ちなみに、給電アンテナI、IIに供給される電圧は高周波電圧であるので、給電部1d、1e、1f(1h)の距離が長ければ長い程、顕著に損失が大きくなる。また、給電部1d、1e、1f(1h)の数は、給電アンテナI、IIを構成するコイル1a、1b、1c(1g)に応じて決まるが、給電アンテナのコイルの数を変更した場合でも柔軟に対処することができる。すなわち、コイル数が異なる複数種類の給電アンテナに対する整合器として標準化することができる。
ただ、本発明の整合器としては、必ずしも図4及び図5に示すものに限定する必要はない。第1乃至第3の3枚の電極を有するとともに、一方のコンデンサ2の一方の電極と第1の電極、他方のコンデンサ3の一方の電極と第2の電極、並びに両コンデンサ2、3の他方の各電極と第3の電極をそれぞれ接続して構成したものであれば良い。
上述の如き実施の形態に係る給電アンテナI,II又は給電アンテナI,II、整合器III 及び高周波電源IVからなる給電装置は、半導体製造装置、例えばCVD装置のプラズマ発生手段に適用して有用なものである。当該給電装置を適用したCVD装置を図6に基づき説明する。図6は、当該CVD装置を概念的に示す説明図である。
同図に示すように、基部21には円筒状のアルミニウム製の容器22が設けられ、容器22内に処理室としての成膜室23が形成されている。容器22の上部には円形の天井板24が設けられ、容器22の中心における成膜室23にはウエハ支持台25が備えられている。ウエハ支持台25は半導体の基板26を静電的に吸着保持する円盤状の載置部27を有し、載置部27は支持軸28に支持されている。載置部27にはバイアス電源41及び静電電源42が接続され、載置部27に高周波を発生させると共に静電気力を発生させる。ウエハ支持台25は全体が昇降自在もしくは支持軸28が伸縮自在とすることで、上下方向の高さが最適な高さに調整できるようになっている。
給電アンテナI又はIIは、整合器III と一体となって、電磁波透過窓としての天井板24の上方に配設してある。ここで、給電アンテナI又はIIには整合器III を介して高周波電源IVが接続されており、高周波電源IVで高周波電圧を給電アンテナI、IIに供給することにより電磁波を容器22の成膜室23に入射させる。
容器22にはシラン(例えば SiH4)等の材料ガスを供給するガス供給ノズル36が設けられ、このガス供給ノズル36から成膜室23内に成膜材料(例えばSi)となる材料ガスが供給される。また、容器22にはアルゴンやヘリウム等の不活性ガス(希ガス)や酸素、水素、クリーニング用のNF3 等の補助ガスを供給する補助ガス供給ノズル37が設けられ、基部21には容器22の内部を排気するための真空排気系(図示省略)に接続される排気系38が設けられている。また、図には省略してあるが、容器22には基板26の搬入・搬出口が設けられ、搬送室との間で基板26が搬入・搬出される。
上述したプラズマCVD装置では、ウエハ支持台25の載置部27に基板26が載せられ、静電的に吸着される。ガス供給ノズル36から所定流量の材料ガスを成膜室23内に供給すると共に補助ガス供給ノズル37から処置流量の補助ガスを成膜室23内に供給し、成膜室23内を成膜条件に応じた所定圧力に設定する。その後、高周波電源IVから給電アンテナI又はIIに電力を供給して電磁波を発生させるとともに、バイアス電源41から載置部27に電力を供給して低周波を発生させる。
これにより、成膜室23内の材料ガスが放電して一部がプラズマ状態となる。このプラズマは、材料ガス中の他の中性分子に衝突して更に中性分子を電離あるいは励起する。こうして生じた活性な粒子は、基板26の表面に吸着して効率良く化学反応を起こし、堆積してCVD膜となる。
図7(a)、図7(b)は電磁波動方程式、∇×∇×E−(ω2 /c2 )・K・E=iωμ0 Jext (但し、ωはアンテナに印加した高周波の周波数(13.56MHz)、μ0 は真空の透磁率、cは光速度、KはCold Plasma近似モデルにおける誘電率テルソン、Jext はアンテナに与えた電流である。)を数値解析により求めたプラズマの電磁エネルギー吸収分布特性を示す特性図である。
図7(a)は、図7(c)に示すように、給電アンテナの3本の各コイルの電流比が一定の場合(1:1:1)、図7(b)は、図7(d)に示すように、電流比が(1:0:3)の場合を示す。
図7(a)を参照すれば、各コイルの電流比が一定の場合には、真空容器の半径rのほぼ中心付近に強い吸収ピークを呈し、プラズマのセンターや容器周辺部では、殆ど吸収されないことが分かる。前述した通り、このようなプラズマの電磁波エネルギー吸収分布は周辺部のプラズマ温度や密度を低くし、従ってウエハー04上の膜厚分布も周辺部で不均一となることは容易に分かる。
一方、図7(b)を参照すれば、各コイルの電流比を変えることにより周辺部の吸収が増えることが分かる。これにより、周辺部のプラズマはより高温、高密度となり、従ってより平坦な膜厚分布が期待できる。なお、前述の如く、プラズマセンター部での吸収分布の落ち込みは、一般にプラズマの拡散により短時間で自己回復する為、問題にならない。
この様に、電流比一定のループアンテナに較べ、複数のコイルに分け、各コイルに流す電流を調整することにより、プラズマ分布をより平坦化できることが分かる。
したがって、例えば上述の如き給電アンテナI、IIの各コイル(1a、1b、1c)、
(1a、1b、1g)に供給する電流を調節することにより、均一な電磁波を発生し、プ
ラズマの反径方向分布をより均一にすることができる。また、一個の高周波電源で各コイ
ル(1a、1b、1c)、(1a、1b、1g)に供給する電流を変えるには、自己及び
相互インダクタンスを変えれば良い。この場合の自己及び相互インダクタンスは、各(1
a、1b、1c)、(1a、1b、1g)のコイル半径やコイル太さを調節することに
より任意に選択し得る。
7プラズマの半径方向(図11のr方向)分布を均一にすることは、図8に示すように、複数本の導体をそれぞれ円弧状に折曲して構成した複数のコイルを有する給電アンテナVにおいて、少なくとも一つのコイル1iを他のコイル1a、1bとは同一平面上以外の平面上に配設することにより相互インダクタンスを変えてプラズマに吸収されるエネルギー分布を調節するように構成することによっても実現し得る。図8は、コイル1iの垂直方向(Z方向)位置を含む水平面が、他のコイル1a、1bの垂直方向(Z方向)位置を含む水平面に対し距離Lだけずれていることを示している。
かかる給電コイルVにおけるコイル1iは、他のコイル1a、1bに較べてプラズマとの距離が遠くなるので、プラズマへの電磁波の吸収が弱くなる。これにより、プラズマの加熱分布を成形し、均一な吸収分布を図ることにより、プラズマの半径方向(r方向)分布を均一にすることができる。なお、コイル1iは、他のコイル1a、1bに較べてプラズマとの距離が近くなるように構成しても、勿論良い。この場合には、逆にプラズマへの吸収を強くして均一な吸収分布を図ることができる。
図9はアンテナの位置を変えたときのプラズマの吸収分布を示したものであり、(a)、(b)は図11に示す円筒状の真空容器02を垂直面で切った右半分の領域を示している。左半分は、図中左端の垂直線に対し軸対称となる。図9(c)、(d)は図9(a)、(b)に対応する吸収パワー分布特性を示す特性図である。図9(c)、(d)の横軸位置は、図9(a)、(b)における横軸位置にそれぞれ対応している。
図9(a)、(b)において、「+」印がコイルの位置である。すなわち、図図9(a)、(c)及び図9(b)、(d)を参照すればプラズマの電磁エネルギー吸収は電流が流れているアンテナの直下に集中することが分かる。このことを利用して、複数に分離した各コイルの位置を調整し(コイル半径を調整して)、プラズマの電磁波吸収分布の半径方向分布を平坦化することができる。
図11に示す金属製の真空容器02の壁の近傍部分では、電界のθ方向成分は零でなければならないという物理法則の要請から、どうしてもこの部分での電界は弱くなり、したがってプラズマへの吸収も減る(例えば図12参照。)。そこで、複数個のコイルを同心円状に配設してなる給電アンテナの最外周のコイルに、相対的に周波数の低い(例えば数百kHzから数MHz)高周波電流を供給する。一般に、周波数の低い電磁波程、プラズマ中を深く透過するからである。すなわち、プラズマの電磁エネルギー吸収がアンテナの真下で最も顕著であるという図9に示す現象を加味して上記給電アンテナの最外周のコイルに、相対的に周波数の低い高周波電流を供給することにより、吸収も多く、最終的に高温、高密度のプラズマ生成が真空容器02の壁面近傍でも期待できることになる。これにより、ウエハー04の周辺部の膜厚の平坦化を図ることができる。
図10は、アンテナを壁近傍の半径0.22(m)の位置に置いて、0.4(MHz)の高周波電流を供給した場合のプラズマの吸収パワー分布特性を示したものである。同図に示すように、この場合、パワー吸収は、壁近傍部分に局在し、しかもプラズマ中深く進入していることが分かる。したがって、上述の如く、最外周のコイルに、相対的に周波数の低い高周波電流を供給することにより、最外周コイルの位置に対応して図10に示す特性をうることができ、これと、例えば図11に示す特性とが重畳されるようにすることにより真空容器02の壁の近傍部分でのプラズマ温度、密度の落ち込みを修復した吸収特性を得ることができる。
かかる作用・効果は、異なる周波数の高周波電圧を供給する複数種類の電源を有するとともに、出力電圧の周波数が最も低い高周波電源を最外周のコイルに接続するとともに、出力電圧の周波数が相対的に高い高周波電源を他のコイルに接続して構成した給電装置を用いることにより得ることができる。
上記説明からも明らかな通り、本願発明に係る給電アンテナは、最低限の要件として、複数本の導体をそれぞれ円弧状に折曲して構成した複数個のコイルを同心円状に配設したものであれば良い。このように複数のコイルが独立していれば、各コイルの自己及び相互インダクタンス等を任意に調節して各コイルに供給する高周波電流の電流値を調節でき、且つ場合によっては、各コイルに供給する高周波電流の周波数も任意に選択することができるからである。ただ、この場合、図1に示すように給電部01e、01d、01fが一箇所に集中すると、電界、磁界の乱れもこの部分に集中することになるので、図2乃至図3に示すように、給電部の周方向の位相をずらして構成するのがより好ましてことは論をまたない。
本発明は、特にプラズマCVD装置に適用して有用なものとなる。
本発明の実施の形態の前提となる給電アンテナを概念的に示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る給電アンテナの平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る給電アンテナの平面図である。 本発明の実施の形態に係る給電装置を示す図で、同図(a)は図4(a)のA−A線断面図、同図(b)はその等価回路図である。 本発明の実施の形態に係る給電装置を示す図で、同図(a)は図3(a)のB−B線断面図、同図(b)は図3(a)のC−C線断面図である。 半導体製造装置(CVD装置)を概念的に示す説明図である。 給電アンテナの独立した複数個の各コイルに同一電流を供給した場合(a)、(c)と、供給電流を違えた場合(b)、(d)とにおける吸収パワー特性を示す特性図である。 本発明の第3の実施の形態に係る給電アンテナを概念的に示す説明図である。 吸収パワー特性が、給電アンテナのコイルの位置に依存することを示す特性図である。 給電アンテナのコイルを真空容器の壁の近傍に配設した場合の吸収パワー特性を示す特性図である。 従来技術に係る給電アンテナを半導体製造装置とともに概念的に示す説明図である。 図11に示す装置における吸収パワー特性を示す特性図である。
符号の説明
I、II、V 給電アンテナ
III 整合器
IV 高周波電源
1a、1b、1c、1g コイル
1d、1e、1f、1h、1i 給電部
2、3 可変コンデンサ
4 第1の電極
4a 貫通孔
5 第2の電極
5a 平板部
5b 凹部
5c 貫通孔
6 第3の電極

Claims (9)

  1. 複数本の導体をそれぞれ円弧状に折曲して構成した複数個のコイルを同心円状に配設してなる給電アンテナと、この給電アンテナの各コイルに並列に接続するコンデンサを有する整合手段とを具備する給電装置において、
    整合手段は、軸方向に関する両端部にそれぞれ電極を有する筒状の第1及び第2のコンデンサと、
    相互に電気的な絶縁を確保して上記給電アンテナと平行に配設する第1乃至第3の3枚の電極とを有するとともに、
    第1のコンデンサの一方の電極と第1の電極、第2のコンデンサの一方の電極と第2の電極、並びに第1及び第2のコンデンサの他方の電極と第3の電極をそれぞれ接続して構成し、
    第1の電極の上方に第2の電極が位置し、第2の電極の上方に第3の電極が位置しており、第3の電極は高周波電源の一方にケーブルを介して接続され、高周波電源の他方は接地され、第1の電極は給電アンテナの上面を覆い、且つ、接地されており、給電アンテナの給電部は上方に立ち上げて第1の電極と第2の電極に接続している構成としたことを特徴とする給電装置。
  2. 複数本の導体をそれぞれ円弧状に折曲して構成した複数個のコイルを同心円状に配設してなる給電アンテナと、この給電アンテナの各コイルに並列に接続するコンデンサを有する整合手段とを具備する給電装置において、
    整合手段は、軸方向に関する両端部にそれぞれ電極を有する筒状の第1及び第2のコンデンサと、
    相互に電気的な絶縁を確保して上記給電アンテナと平行に配設する第1乃至第3の3枚の電極とを有するとともに、
    第1のコンデンサの一方の電極と第1の電極、第2のコンデンサの一方の電極と第2の電極、並びに第1及び第2のコンデンサの他方の電極と第3の電極をそれぞれ接続して構成し、
    整合手段の第1の電極と第3の電極とを両端部に配設する一方、
    第2の電極を、貫通孔を有する平板部とこの平板部から第1の電極側に突出する凹部とを設けたものとして第1の電極と第3の電極との間に配設し、
    さらに第1のコンデンサは、上記貫通孔を貫通してその一方の電極が第1の電極に接続され、第2のコンデンサは、上記凹部に嵌入してその一方の電極が第2の電極に接続されるように構成するとともに、
    給電アンテナを構成する各コイルの少なくとも一方の給電部は、少なくとも第1の電極を貫通して第2の電極との電気的な接続関係を確保するように構成したものであることを特徴とする給電装置。
  3. 求項又は求項に記載する給電装置において、
    給電アンテナは、
    複数本の導体をそれぞれ円弧状に折曲して構成した複数個のコイルを同心円状に配設するとともに、
    高周波電源に接続するよう各コイルの両端部に形成した給電部が、同一平面上の異なる位相に位置するように構成したものであることを特徴とする給電装置。
  4. 求項又は求項に記載する給電装置において、
    給電アンテナは、
    複数本の導体をそれぞれ円弧状に折曲して構成した複数個のコイルを同心円状に配設するとともに、
    高周波電源に接続するよう各コイルの両端部に形成した給電部が、同一平面上の異なる位相に位置するように構成し、
    さらに各コイルのコイル半径やコイルの太さを調節することにより自己及び相互インダクタンスを変えて各コイルに流れる電流を変え、プラズマに吸収されるエネルギー分布を調節できるように構成したものであることを特徴とする給電装置。
  5. 求項又は求項に記載する給電装置において、
    給電アンテナは、
    複数本の導体をそれぞれ円弧状に折曲して構成した複数個のコイルを同心円状に配設するとともに、
    高周波電源に接続するよう各コイルの両端部に形成した給電部が、同一平面上の異なる位相に位置するように構成し、
    さらに少なくとも一つのコイルを同一平面上以外の平面上に配設することにより相互インダクタンスを変えてプラズマに吸収されるエネルギー分布を調節するように構成したものであることを特徴とする給電装置。
  6. 求項又は求項に記載する給電装置において、
    給電アンテナは、
    複数本の導体をそれぞれ円弧状に折曲して構成した複数個のコイルを同心円状に配設するとともに、
    高周波電源に接続するよう各コイルの両端部に形成した給電部が、同一平面上の異なる位相に位置するように構成し、
    さらに各コイルにおいて隣接する給電部間が等間隔になっているものであることを特徴とする給電装置。
  7. 電磁波透過窓を備えた容器と、電磁波透過窓に対向して容器の外側に設けられる給電アンテナと、給電アンテナに高周波電圧を印加する電源とを有し、電源により高周波電圧を給電アンテナに印加することにより発生する電磁波を電磁波透過窓から容器内に透過させ、プラズマを生成して容器内の基板の表面に処理を施すように構成した半導体製造装置において、
    求項乃至求項の何れか一つに記載する給電装置を有することを特徴とする半導体製造装置。
  8. 求項乃至求項に記載する何れか一つの給電装置において、
    異なる周波数の高周波電圧を供給する複数種類の電源を有するとともに、出力電圧の周波数が最も低い高周波電源を最外周のコイルに接続するとともに、出力電圧の周波数が相対的に高い高周波電源を他のコイルに接続して構成したことを特徴とする給電装置。
  9. 求項に記載する半導体製造装置において、
    異なる周波数の高周波電圧を供給する複数種類の電源を有するとともに、出力電圧の周波数が最も低い高周波電源を最外周のコイルに接続するとともに、出力電圧の周波数が相対的に高い高周波電源を他のコイルに接続して構成したことを特徴とする半導体製造装置。
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