JP3812808B2 - スキップ領域検出型動画像符号化装置および記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はスキップ領域検出型動画像符号化装置および記録媒体に関し、特に、領域ごとに明確に分割されているような動画像に対して、情報的に符号化の必要が無いスキップ領域を検出し、その領域に対して割り当てる符号化情報量を最小とすることによって、画質の改善と符号化情報量削減の観点から効率良く蓄積、保存が可能であるスキップ領域検出型動画像符号化装置および記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の動画像符号化方式としては、動き補償予測と直交変換を基本技術とした方式が挙げられる。この符号化方式では、まず動画像を、例えば16×16画素程度の小ブロック(マクロブロック)に分割し、小ブロック単位で動きベクトルを求める。次に動き補償を行い、入力画像と参照画像との予測誤差を直交変換して直交変換係数を求める。このようにして求められた直交変換係数と動きベクトルをハフマン符号などでエントロピー符号化し、ある書式にしたがって配列し、最終的な符号化系列となる。
【0003】
ここで、動き補償によって求められた動きベクトルを符号化する際、直前の小ブロックの動きベクトルとの差分を符号化することにより、エントロピーが低くなり、発生符号化情報量を少なくすることができる。
【0004】
また、従来の動画像符号化方式には符号化情報量を削減するためにスキップ符号化の機能が備えられている。該スキップ符号化の従来方法を、図6のフローチャートを参照して説明する。
【0005】
ステップS51では、小ブロックを動き補償予測し、ステップS52では、前のフレームの参照画像との予測補償予測誤差値が0であるか否かの判断がなされる。この判断が否定の時には、ステップS57に進んでスキップ領域ではないと判定される。一方、肯定の時には、ステップS53に進んで、該小ブロックがPピクチャであるかBピクチャであるかの判断がなされる。
【0006】
Pピクチャの場合には、ステップS54に進んで、動きベクトルMV=0であるか否かの判断がなされる。この判断が肯定の時にはステップS56に進んでスキップ領域と判定され、否定の時にはステップS57に進んでスキップ領域でないと判定される。一方、ステップS53でBピクチャであると判断された時には、ステップS55に進んで、動きベクトルの差分値=0が成立するか否かの判断がなされる。そして、この判断が肯定の時にはステップS56に進んでスキップ領域と判定され、否定の時には、ステップS57に進んでスキップ領域でないと判定される。
【0007】
スキップ情報が与えられた小ブロックは、直前の小ブロックの持つ動きベクトルと同じ動きベクトルを持つことを意味しているので、復号の際には直前の小ブロックの動きベクトルを用いることができ、予測誤差は前フレーム参照画像からの動き補償で簡単に求めることができる。ここで、Pピクチャとは時間的に前にあるフレーム画像だけを参照して動きベクトルを求めた予測画像のことを言い、Bピクチャとは前にあるフレーム画像だけでなく、後ろにあるフレーム画像の両方向から動きベクトルを求める予測画像のことを言う。
【0008】
このようにして、スキップ情報を用いて符号化を行えば、直交変換係数と動きベクトル差分値を符号化する必要が無くなり、発生する符号化情報量を削減することができる。例えば、領域が明確に分割されている超音波医用動画像に適用すると、背景領域はスキップモードで符号化され、体内の状態を表している断層領域だけを効率良く符号化することができ、発生する符号化情報量を削減することが可能である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記したスキップ符号化方法を有する従来の動画像符号化方式は、スキップ領域を検出する条件が非常に厳密なものであり、画像に付加される雑音によって、スキップ領域の検出能力が著しく劣化し、符号化情報量の面での動画像の符号化効率が悪くなるという問題があった。
【0010】
例えば、実際の医療現場で扱われる超音波医用動画像はビデオテープで保存されることが多く、符号化前の準備として、ビデオキャプチャボードによってアナログビデオテープからディジタル動画像に変換を施す必要がある。このビデオキャプチャ時に付加される雑音の影響によって、本来スキップ領域となるはずの背景領域にある小ブロックで直交変換係数が‘0’ではなくなり、スキップブロックではなくなってしまうという問題がある。また、動き補償時に動きベクトルが散乱し、スキップブロックが減少するといった不都合も合わせて生じていた。
【0011】
本発明の目的は、前記した従来技術の問題点を解消し、符号化する必要がある情報を有していないスキップ領域に属する小ブロックを精度良く検出することができる、スキップ領域検出型動画像符号化装置およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するために、本発明は、情報的に符号化の必要が無いスキップ領域を検出し、その領域に対して割り当てる符号化情報量を最小とする動画像のスキップ領域検出型動画像符号化装置において、複数の画素から構成される小ブロック毎に、前フレームとの予測誤差の総計を求め、予め定められた第1の閾値Th1と比較する手段と、前記小ブロック内の分散を求め、予め定められた第2の閾値Th2と比較する手段と、前記小ブロック内の相関係数を求め、予め定められた第3の閾値Th3と比較する手段とを具備し、前記前フレームとの予測誤差の総計が前記第1の閾値Th1以下で、かつ前記分散が前記第2の閾値Th2以下である時、該小ブロックは背景領域に属すると判定し、前記相関係数が前記第3の閾値Th3以下である時、該小ブロックは文字領域に属すると判定し、前記背景領域および文字領域と判定された小ブロックをスキップ領域とするようにした点に第1の特徴がある。
【0013】
この特徴によれば、背景領域にある程度の雑音が乗っていても、小ブロックが該背景領域に属するか否か、および文字領域に属するか否かを精度良く判定し、該背景領域と文字領域をスキップ領域とすることができるようになる。
【0014】
また、本発明は、前記小ブロック内の輝度値の総計を求め、予め定められた第4の閾値Th4と比較する手段と、前記小ブロック内の相関係数を求め、予め定められた第3の閾値Th3と比較する手段とを具備し、該輝度値の総計が前記第4の閾値Th4以下である時、該小ブロックは背景領域に属すると判定し、前記相関係数が前記第3の閾値Th3以下である時、該小ブロックは文字領域に属すると判定し、前記背景領域および文字領域と判定された小ブロックをスキップ領域とするようにした点に第2の特徴がある。
【0015】
この特徴によれば、超音波医用動画像のように、背景色として黒が用いられている場合に、該背景に雑音が乗っても、小ブロックが背景領域に属するか否かを精度良く判定することができるようになる。また、該小ブロックが文字領域に属するか否かを精度良く判定し、該背景領域と文字領域をスキップ領域とすることができるようになる。
【0017】
さらに、本発明は、複数の画素から構成される小ブロック毎に、前フレームとの予測誤差の総計を求め、該総計が予め定められた第1の閾値Th1以下であるか否かを判断する第1処理と、該第1処理の判断が肯定の時に、前記小ブロック内の分散を求め、該分散が予め定められた第2の閾値Th2以下であるか否かを判断する第2処理と、前記第1処理または第2処理の判断が否定の時に、前記小ブロック内の相関係数を求め、予め定められた第3の閾値Th3以下であるか否かを判断する第3処理と、前記第2処理の判断が肯定であるとき、該小ブロックは背景領域に属すると判定する処理と、前記第3処理の判断が肯定であるとき、該小ブロックは文字領域に属すると判定する処理と、前記背景領域および文字領域と判定された小ブロックをスキップ領域とする処理とを実行するプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供するようにした点に第3の特徴がある。
【0018】
この特徴によれば、背景領域に雑音が乗っていても、小ブロックが該背景領域に属するか否か、および文字領域に属するか否かを精度良く判定し、該背景領域および文字領域をスキップ領域として処理するプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することができるようになる。
【0019】
【発明実施の形態】
以下に、本発明を、図面を参照して説明する。図1は、本発明によるスキップ領域検出型動画像符号化装置の一実施形態の概略の構成を示すブロック図である。
【0020】
動画像はフレーム単位の画像として符号化器に入力され、さらに16×16画素程度の小ブロック単位で符号化処理が行われる。小ブロックの処理は図2に示すように、左から右方向の順番に行われ、画像の右端のブロックに達したら次の小ブロックは1つ下の左端の小ブロックへと、左から右、上から下の順番で符号化する。
【0021】
前記小ブロック単位の入力画像1は、動き補償予測部2に入力する。動き補償予測部2は該入力画像1とフレームメモリ10からの前画像との差、すなわち動き補償予測誤差値mと、動き補償に用いられた動きベクトルMVとを出力する。スイッチSW1とSW2は符号化制御器3によって制御され、インター符号化する場合には端子aを選択し、イントラ符号化する場合には端子bを選択する。ここで、インター符号化とは入力画像だけでなく前の参照画像も用いて動き補償予測を行う符号化であるが、イントラ符号化とは入力画像のみで行う符号化のことであり、イントラ符号化時には本発明であるスキップ領域検出型動画像符号化は適用されない。
【0022】
直交変換部4は前記動き補償予測誤差値mを直交変換し、直交変換係数を求め、さらに量子化部5はその直交変換係数を量子化する。量子化された直交変換係数nは、直前小ブロックとの動きベクトルMVと符号化制御器3から出力されるブロックタイプpなどの情報と共に、出力バッファ6に出力される。また、同時に該直交変換係数nは逆量子化部7に送られ逆量子化され、逆直交変換部8で逆直交変換される。また、ここで求められた逆直交変換系列は、動きベクトルMVによって動き補償されたフレームメモリ10の前画像と加算器9において加算され、該加算値は、次段の動き補償の参照データとしてフレームメモリ10に蓄えられる。
【0023】
以上が、符号化器の基本動作であるが、次にスキップ領域検出部11の働きについて説明する。
【0024】
スキップ領域検出部11は、入力画像1と、直交変換部4の出力である直交変換係数と、動きベクトルMVと、フレームメモリ10に蓄えられた前フレーム参照画像との4つの要素をもとにして、符号化時にその小ブロックがスキップ領域にあるかどうかの判定をし、スキップ領域の検出を行う。着目している小ブロックがスキップ領域にあると判断されたとき、スキップ情報qが符号化制御器3に送られ、該符号化制御器3はブロックタイプpがスキップであるという情報を出力バッファ6に出力する。
【0025】
また同時に、小ブロックがスキップ領域にあるときは、スキップ領域検出部11からの制御信号により、SW3は端子dに切り替えられ、スキップ領域に無いときは端子cを選択する。この操作により、スキップブロックの符号化時には直交変換係数と動きベクトルは出力バッファ6に出力されず、ブロックタイプだけが符号化されることになり符号化情報量が削減される。
【0026】
スキップ領域と判定された小ブロックは、予測画像がPピクチャであった場合、動きベクトルMVは‘0’であり、単純フレーム間予測を行うことを示し、かつ、前のフレームの参照画像との動き補償予測誤差が‘0’であることを意味している。再生画像を復号する場合には、前フレームの参照画像の小ブロックをそのまま持ってくることで復号が可能である。
【0027】
一方、予測画像がBピクチャであった場合には、直前に符号化処理された小ブロックとの動きベクトルの差分値が‘0’、つまり直前に符号化処理されたの小ブロックと同じ動きベクトルを持ち、かつ、前のフレームの参照画像との動き補償予測誤差が‘0’であることを意味している。このとき、再生画像を復号する場合には直前の小ブロックと同じ動きベクトルを用い、輝度値は前のフレームの画像を参照して求められる。直前の小ブロックもスキップブロックであった場合は、さらに前の小ブロックを参照し、スキップブロックでない小ブロックが出現するまでさかのぼって動きベクトルと輝度値を決定する。
【0028】
次に、前記スキップ領域検出部11の動作を、図3のフローチャートを参照して説明する。
【0029】
図3のステップS1では、動画像をフレーム単位で動き補償予測を行い、小ブロック単位で予測誤差と動きベクトルを求める。この処理は、図1のブロック図の中では動き補償予測部2の動作に相当する。図3が図6のフローチャートと異なる所は、ステップS1の小ブロックを動き補償予測した後に、ステップS2の背景・文字領域検出処理をすることだけであるので、以下に該ステップS2の処理の詳細を図4および図5を参照して説明する。
【0030】
図4は、前記ステップS2の背景・文字領域検出処理の一具体例を示すフローチャートである。この処理を行うと、動領域と背景領域の混在した画像から、スキップ領域となる背景領域と文字領域の小ブロックを検出することが可能となる。
【0031】
ステップS11では、入力された画像と前フレーム画像との単純予測誤差を求め、その小ブロック内での総計(前フレームとの単純予測誤差の総計)が、予め定められた第1の閾値Th1以下であるか否かの判断がなされる。この判断が肯定の時にはステップS12に進み、否定の時には該処理を終了する。
【0032】
該ステップ11の処理の意味は次のように考えられる。例えば、超音波医用動画像で入力された画像と前フレームの参照画像との間で差分値の総計が大きければ、その小ブロックは輝度値に時間的変化があり、断層領域にあると考えられる。逆に小さければ、その小ブロックは背景領域にある可能性が高いと判断できる。ステップS12では、該小ブロックの分散が、予め定められた第2の閾値Th2以下であるか否かの判断がなされる。スキップされるべき背景領域の小ブロック内では輝度値にほとんど変化が無く一定で、その分散も非常に小さい値である。そこで分散の値を調べ、分散が非常に小さければ、その小ブロックは背景領域であると判断できる。そこで、該小ブロックの分散が該第2の閾値Th2よりも小さければ、そのブロックは背景領域であると考え、次のステップS14の処理へ進む。
【0033】
一方、前記ステップS12の判断が否定の時には、ステップS13に進む。ステップS13では、その小ブロックは分散の大きい動領域か文字領域に属するブロックであり、小ブロック内の相関係数を求め、どちらの領域に属しているのか判断する。動領域では高い相関を示すため、相関係数は1に近い値に、また文字領域では、相関係数は中程度と考えることができるため、相関係数をもとにして文字領域と動領域の判定を行う。相関係数が予め設定された第3の閾値Th3よりも小さければ文字領域と考え、次のステップS14の処理へ進み、大きければそのブロックは動領域領域と考え、この小ブロックは、背景または文字領域ではないと判断して終了する。
【0034】
ここで、文字領域の動きベクトルは‘0’であるという背景領域に順ずる性質を持っているため、文字領域も背景領域と同じようにスキップ符号化が有効である。
【0035】
最後に、ステップS14ではその小ブロックが背景領域、または文字領域であると判定されたため、その予測誤差の直交変換係数を全て‘0’とし、動きベクトルも‘0’とする。雑音が付加されていない理想的な動画像では背景領域、文字領域では動きが無いので、動きベクトルは‘0’で、かつ予測誤差の直交変換係数も全て‘0’になるということから、このようなステップ13の操作を行う。
【0036】
ここで、図3のスキップ領域検出処理に戻って考えると、上述のアルゴリズムで背景領域、文字領域と判断された小ブロックはその直交変換係数を全て‘0’で、かつ、動きベクトルの差分も‘0’であるので、予測画像がPピクチャの場合、ステップS52,54の判定条件によりステップS56のスキップ領域と判定される。Bピクチャであっても、背景または文字領域となる小ブロックが連続する場合、つまり、直前の小ブロックが動きベクトル‘0’を持った小ブロックであれば、直前の小ブロックの動きベクトルの差分は‘0’となり、該小ブロックはスキッップ領域と判定される。
【0037】
したがって、本発明では、実際の医療現場で用いられる雑音が付加された画像に対してもスキップ領域を検出可能で、かつ、より柔軟なスキップ領域判定条件式を採用する。
【0038】
次に、前記ステップS2の背景・文字領域検出の他の具体例を、図5のフローチャートを参照して説明する。このアルゴリズムを使うと、動領域と背景領域の混在した画像から、スキップ領域となる背景領域と文字領域の小ブロックを検出することが可能となる。ただし、前記図4の背景・文字領域検出アルゴリズムと異なる点は、図5のアルゴリズムは、輝度値を持たない黒画素で背景領域が表されているような動画像に対してのみ有効で、かつ、図4のアルゴリズムよりも検出に必要な計算量を削減することができる点である。
【0039】
ステップS21では、まず、小ブロック内の画素値(輝度値)の総和を求める。該輝度値の総和が、予め設定された閾値Th4より小さければ、この小ブロックは背景領域に属すると考え、ステップS23へ進み、そうでなければ次のステップS22へ進む。
【0040】
ステップS21の操作の意味は次のように考えられる。例えば、超音波医用動画像の背景領域は黒色でスキップされる小ブロックを含んだ領域である。該背景領域では、雑音が付加されていなければ、その小ブロック内は全ての画素の輝度値が‘0’であると考えられる。しかし、今、雑音が付加された可能性も考慮すると、輝度値の合計は必ずしも‘0’ではなく‘0’に近い値である。そこで、入力された画像を小ブロック単位で輝度値の合計を求め、その和が‘0’に近い小さな値を持つ前記第4の閾値Th4以下であれば、その小ブロックは背景領域に属すると判断する。
【0041】
次に、前記ステップS22の処理に進んだ場合は、図4の背景・文字領域検出アルゴリズムのステップ13と同じ観点から、文字領域と動領域の判別を行う。小ブロックの相関係数を求め、その相関係数が予め設定された前記第3の閾値Th3より小さければ文字領域と考え、次のステップS23の処理へ進み、大きければそのブロックは動領域領域と考え、この小ブロックは背景領域に属さないと判断する。
【0042】
ステップS23では、前記ステップS14と同様の観点から、その小ブロックの直交変換係数を全て‘0’とし、動きベクトルも‘0’とする。
【0043】
以上のようにして、ステップS21〜23において動領域と文字領域と背景領域の混在画像からスキップ領域となる背景領域と文字領域だけを検出し、その小ブロックの直交変換係数を‘0’、動きベクトルを‘0’とすることができる。
【0044】
この第2の具体例のアルゴリズムを使った応用例として、超音波医用動画像の符号化が挙げられる。超音波医用画像は背景領域と文字領域と断層領域(動領域)が明確に分かれており、診療の観点から背景色として黒が用いられていることが多いので、本具体例を超音波医用動画像の符号化に用いると有効である。
【0045】
前記した図3〜図5の処理は、パソコン等のコンピュータにより実現するのが好適であり、該処理のプログラムをコンピュータ読み取り可能なプログラム記録媒体に記録して提供することができる。該記録媒体には、光ディスク、フロッピーディスク、ハードディスクなどの過般型記録媒体が含まれるのは勿論、ネットワークのように、データを一時的に記録保持するような伝送媒体も含まれる。
【0046】
本実施形態によれば、スキップ領域検出処理が、動画像に付加された雑音の影響を除去するフィルタ作用を有しているため、画質改善の効用を持った動画像符号化が可能となる。
【0047】
また、該スキップ領域検出処理方法は、符号化処理と並行して実行することが可能であり、本実施形態の動画像符号化装置は前処理が不要なリアルタイム符号化方式として利用することが可能となる。
【0048】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、スキップ領域の判定に、従来装置には備えられていなかった雑音耐性を持たせることができるので、雑音の付加された動画像でも高いスキップ領域検出能力を持つようにすることができる。その結果、スキップ領域と判定される小ブロックの増加により、全体としての符号化情報量削減が可能である。
【0049】
また、本発明を用いてビットレート一定の符号化を行う場合には、量子化を行う際により多くの符号化情報量を動領域へ割り当てることが可能となるため、より高品質な画像を提供することのできる動画像符号化装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】 符号化器に入力された入力画像の処理順番の説明図である。
【図3】 本発明の一実施形態の要部の動作を説明するフローチャートである。
【図4】 図3のステップS2の一具体例を示すフローチャートである。
【図5】 図3のステップS2の他の一具体例を示すフローチャートである。
【図6】 従来装置の動作例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・入力画像、2・・・動き補償予測部、3・・・符号化制御器、4・・・直交変換部、5・・・量子化部、6・・・出力バッファ、10・・・フレームメモリ、11・・・スキップ領域検出部。
Claims (5)
- 情報的に符号化の必要が無いスキップ領域を検出し、その領域に対して割り当てる符号化情報量を最小とする動画像のスキップ領域検出型動画像符号化装置において、
複数の画素から構成される小ブロック毎に、前フレームとの予測誤差の総計を求め、予め定められた第1の閾値Th1と比較する手段と、
前記小ブロック内の分散を求め、予め定められた第2の閾値Th2と比較する手段と、
前記小ブロック内の相関係数を求め、予め定められた第3の閾値Th3と比較する手段とを具備し、
前記前フレームとの予測誤差の総計が前記第1の閾値Th1以下で、かつ前記分散が前記第2の閾値Th2以下である時、該小ブロックは背景領域に属すると判定し、前記相関係数が前記第3の閾値Th3以下である時、該小ブロックは文字領域に属すると判定し、前記背景領域および文字領域と判定された小ブロックをスキップ領域とすることを特徴とするスキップ領域検出型動画像符号化装置。 - 情報的に符号化の必要が無いスキップ領域を検出し、その領域に対して割り当てる符号化情報量を最小とする動画像のスキップ領域検出型動画像符号化装置において、
前記小ブロック内の輝度値の総計を求め、予め定められた第4の閾値Th4と比較する手段と、
前記小ブロック内の相関係数を求め、予め定められた第3の閾値Th3と比較する手段とを具備し、
該輝度値の総計が前記第4の閾値Th4以下である時、該小ブロックは背景領域に属すると判定し、前記相関係数が前記第3の閾値Th3以下である時、該小ブロックは文字領域に属すると判定し、前記背景領域および文字領域と判定された小ブロックをスキップ領域とすることを特徴とするスキップ領域検出型動画像符号化装置。 - 請求項1または2に記載のスキップ領域検出型動画像符号化装置において、
前記小ブロックが背景領域または文字領域に属すると判定された時に、該小ブロックの予測誤差の直交変換係数を全て‘0’にし、かつ小ブロックの動きベクトルを‘0’にすることを特徴とするスキップ領域検出型動画像符号化装置。 - 複数の画素から構成される小ブロック毎に、前フレームとの予測誤差の総計を求め、該総計が予め定められた第1の閾値Th1以下であるか否かを判断する第1処理と、
該第1処理の判断が肯定の時に、前記小ブロック内の分散を求め、該分散が予め定められた第2の閾値Th2以下であるか否かを判断する第2処理と、
前記第1処理または第2処理の判断が否定の時に、前記小ブロック内の相関係数を求め、予め定められた第3の閾値Th3以下であるか否かを判断する第3処理と、
前記第2処理の判断が肯定であるとき、該小ブロックは背景領域に属すると判定する処理と、
前記第3処理の判断が肯定であるとき、該小ブロックは文字領域に属すると判定する処理と、
前記背景領域および文字領域と判定された小ブロックをスキップ領域とする処理とを実行するプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - 複数の画素から構成される小ブロック毎に、該小ブロック内の輝度値の総計を求め、該総計が予め定められた第4の閾値Th4以下であるか否かを判断する第4処理と、
前記第4処理の判断が否定の時に、前記小ブロック内の相関係数を求め、予め定められた第3の閾値Th3以下であるか否かを判断する第5処理と、
前記第4処理の判断が肯定であるとき、該小ブロックは背景領域に属すると判定する処理と、
前記第5処理の判断が肯定であるとき、該小ブロックは文字領域に属すると判定する処理と、
前記背景領域および文字領域と判定された小ブロックをスキップ領域とする処理とを実行するプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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