JP3812693B2 - 車両の運転状態検出装置 - Google Patents
車両の運転状態検出装置Info
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は車両の運転状態を検出するための運転状態検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図2は、従来の車両の運転状態検出装置の回路構成を概略的に示す図である。
図において、車両の運転状態を検出するための運転状態検出装置1は、所定のエンジン制御を行うためのアクチュエータの負荷2の制御を行うマイクロコンピュータ3を備える。運転状態検出装置1と負荷2は、コネクタ端子4で接続されており、負荷2はバッテリー5の正極側に接続されている。この負荷2としては、車両で使用されている例えば種々のヒータ等が考えられる。
【0003】
コネクタ端子4は、抵抗器6およびA/D変換器7を介してマイクロコンピュータの信号入力端子3aに接続されており、抵抗器6とA/D変換器7との間は、抵抗器8を介して接地されている。
コネクタ端子4および抵抗器6の接続点とグランドとの間には、トランジスタ9および抵抗器10の直列接続体が設けられている。
【0004】
トランジスタ9のゲートは、マイクロコンピュータ3の制御信号供給端子3bに接続され、また、トランジスタ9のソースは抵抗器10を介して接地されると共に、A/D変換器11を介してマイクロコンピュータ3の信号入力端子3cに接続されている。
なお、A/D変換器7、11の代わりに、入力電圧と基準電圧との比較を行う手段としてコンパレータを用いる場合もある。
【0005】
トランジスタ9は、マイクロコンピュータ3の制御信号出力端子3bから供給される制御信号に応じて開閉されるものであり、Hレベルの制御信号によって閉成(オン)され、Lレベルの制御信号によって開放(オフ)される。
また、マイクロコンピュータ3は、上述したA/D変換器7、11を介して、トランジスタ9の上流側(ドレーン側)および下流側(ソース側)の電圧を測定することが可能である。
【0006】
ここで、マイクロコンピュータ3の制御信号端子3bから出力される制御信号がHレベルである場合に、負荷2側から運転状態検出装置1側に流れる電流の大部分はトランジスタ9および抵抗器10側に流れ、また、抵抗器6、8側には電流をほとんど流さない構成とすると共に、さらに抵抗器6、8によって分圧するため、A/D変換器11に供給される電圧に比べてA/D変換器7に供給される電圧が低くなる。
【0007】
従って、この場合には、検出精度を高めるために、検出電圧の低いA/D変換器7ではなく、検出電圧の高いA/D変換器11を介した負荷2の出力がマイクロコンピュータ3に入力される。
また、マイクロコンピュータ3から出力される制御信号がLレベルの場合は、コネクタ端子4に供給される電源電圧が抵抗器6、8で分圧されるので、マイクロコンピュータ3は、A/D変換器7を介したこの分圧された電圧から負荷2が正常であると判定する。
【0008】
このように、マイクロコンピュータ3には、制御信号がHレベルであるかLレベルであるかによって、異なる2種類の電圧がA/D変換器7、11からそれぞれ入力される。従って、マイクロコンピュータ3は、それぞれの制御信号に応じて、負荷2の正常時に入力されるべき電圧を基準値として、負荷2の状態を判定できるようになっている。
【0009】
次に動作について説明する。まず、正常時の動作について説明する。
マイクロコンピュータ3からHレベルの制御信号が供給されると、トランジスタ9がオンされ、バッテリー5からの電流が負荷2−コネクタ4−トランジスタ9−抵抗器10を流れて、負荷2が駆動される。
このとき、A/D変換器7には、コネクタ端子4に供給される電圧を抵抗器6、8で分圧した電圧が供給され、一方、A/D変換器11には、コネクタ端子4に供給される電圧を抵抗器10とトランジスタ9の内部抵抗で分圧した電圧が供給される。
【0010】
従って、マイクロコンピュータ3にはA/D変換器11を介して、制御信号がHレベルの場合における負荷2が正常である場合の電圧が入力されるので、マイクロコンピュータ3は、負荷2が正常であると判定する。
【0011】
また、制御信号がLレベルである場合には、トランジスタ9がオフ状態となり、コネクタ端子4にはバッテリー5の出力電圧がそのまま供給される。従って、マイクロコンピュータ3には、コネクタ端子4に供給される電圧を抵抗器6、8で分圧した電圧がA/D変換器7を介して供給され、マイクロコンピュータ3は負荷2が正常であると判定する。
【0012】
一方、マイクロコンピュータ3からLレベルの信号が供給されると、トランジスタ9はオフされて負荷2は非駆動状態となる。
このとき、マイクロコンピュータ3には、A/D変換器7を介して、コネクタ端子4の電圧を抵抗器6、8で分圧した電圧が供給される。
【0013】
次に、負荷2が異常時の場合について説明する。
いま、負荷2と運転状態検出装置1の間が、例えば断線等の原因によって開放された場合は、マイクロコンピュータ3は、コネクタ4の電圧を常に監視しており、トランジスタ9をオフし、この結果、電源電圧+Bを抵抗器6、8で分圧した電圧がA/D変換器7に供給される。マイクロコンピュータ3では入力電圧を基準電圧Vthと比較し、入力電圧より基準電圧Vthの方が大きいので、負荷2に異常、即ち、負荷2と運転状態検出回路1の間に断線などが発生していると判定する。
【0014】
また、負荷2の抵抗値が正常時よりも小さな値となった場合や、負荷2が短絡することにより、運転状態検出装置1がバッテリー5に直接接続された場合は、トランジスタ9がオンされて正常時よりも大きな電流が流れ、これにより、コネクタ端子4に供給される電圧(抵抗器10およびトランジスタ9のオン抵抗に生じる電圧)より大きな電圧がA/D変換器11を介してマイクロコンピュータ3に供給される。
【0015】
そこで、マイクロコンピュータ3はこの入力電圧と基準電圧Vthをそれぞれ比較し、入力電圧の方が基準電圧Vthより大きいので、負荷2が短絡していると判定する。そして、マイクロコンピュータ3は、大電流が供給されることによるトランジスタ9の破壊を抑止するために、Lレベルの制御信号をトランジスタ9のゲートに供給して、これをオフする。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図2に示すような従来の車両の運転状態検出装置では、車両の運転状態、即ち、アクチュエータの負荷2の短絡や断線等の異常を検出するのに、2つのA/D変換器を必要とし、また、これに伴ってマイクロコンピュータの信号入力端子(ポート)も2つ必要になるため、構成が複雑になると共に、コスト的にも高価になるという課題があった。
【0017】
また、抵抗器10は、通常、負荷2の制御に影響しないように負荷2に比べて抵抗値が十分小さく設定されており、トランジスタ9のオン時のコネクタ端子4の電圧は低くなる。従って、A/D変換器7に供給される電圧は、コネクタ端子4の電圧を抵抗器6と抵抗器8で分圧したものであるから、さらに低い電圧となる。
【0018】
このため、何らかの原因で負荷2の抵抗値が所定値より小さくなった場合や、負荷2がバッテリー5に直接接続された場合等の負荷2の異常をA/D変換器7のみで検出しようとしても、上述したようにA/D変換器7に供給される電圧(検出電圧)が小さいので、温度の影響を受け易く、また、検出精度も劣化する。
【0019】
また、この課題を解決するためには、A/D変換器7や、抵抗器6、抵抗器8に高精度で温度依存性の少ないものを用いることも考えられるが、その実現化は困難であるという課題があった。
【0020】
従って、この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、検出範囲が広く、高い検出精度を誇ると共に、安価で信頼性の高い車両の運転状態検出装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
この発明の車両の運転状態検出装置は、車両の運転状態を制御する運転状態制御手段の出力に対応した電圧を発生する電圧変換手段と、電圧変換手段からの供給電圧をデジタル変換するA/D変換手段と、A/D変換手段の出力に基づいて車両の運転状態を判定する判定手段と、判定手段の制御信号に基づいて電圧変換手段の発生電圧を切換える切換手段とを備え、切換手段は、判定手段の第1レベルの制御信号に応答して閉成されることにより、A/D変換手段に供給される電圧変換手段の発生電圧を第1の電圧に制御する第1のスイッチ素子と、判定手段の第2レベルの制御信号に応答して閉成されることにより、A/D変換手段に供給される電圧変換手段の発生電圧を第2の電圧に制御する第2のスイッチ素子とを備えることを特徴とする。
また、この発明の車両の運転状態検出装置は、車両の運転状態を制御する運転状態制御手段の出力に対応した電圧を発生する電圧変換手段と、電圧変換手段からの供給電圧をデジタル変換するA/D変換手段と、A/D変換手段の出力に基づいて車両の運転状態を判定する判定手段と、判定手段の制御信号に基づいて電圧変換手段の発生電圧を切換える切換手段とを備え、電圧変換手段は、運転状態制御手段およびA/D変換手段の間に設けられた第1の抵抗器と、A/D変換手段および第1の抵抗器の間に設けられた第2の抵抗器と、運転状態制御手段および第1の抵抗器の接続点とグランドとの間に設けられた第3の抵抗器と、を備えることを特徴とする。
【0024】
また、この発明の車両運転状態検出装置は、車両の運転状態を制御する運転状態制御手段の出力に対応した電圧を発生する電圧変換手段と、電圧変換手段からの供給電圧をデジタル変換するA/D変換手段と、A/D変換手段の出力に基づいて車両の運転状態を判定する判定手段と、判定手段の制御信号に基づいて電圧変換手段の発生電圧を切換える切換手段とを備え、切換手段は、判定手段の第1レベルの制御信号に応答して閉成されることにより、A/D変換手段に供給される電圧変換手段の発生電圧を第1の電圧に制御する第1のスイッチ素子と、判定手段の第2レベルの制御信号に応答して閉成されることにより、A/D変換手段に供給される電圧変換手段の発生電圧を第2の電圧に制御する第2のスイッチ素子とを備え、電圧変換手段は、運転状態制御手段およびA/D変換手段の間に設けられた第1の抵抗器と、A/D変換手段および第1の抵抗器の間に設けられた第2の抵抗器と、運転状態制御手段および第1の抵抗器の接続点とグランドとの間に設けられた第3の抵抗器とを備え、前記第1のスイッチ素子は、第1主電極が第1の抵抗器および運転状態制御装置の間に接続されると共に、第2主電極が第3の抵抗器を介してグランドに接続され、さらに制御電極が判定手段に接続された第1のトランジスタであり、第2のスイッチ素子は、第1主電極が第2の抵抗器に接続されると共に第2主電極がグランドに接続され、さらに制御電極が判定手段に接続された第2のトランジスタであることを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る車両の運転状態検出装置をの回路構成を概略的に示す図である。なお、図において、図2に対応する部分には同一符号を付して説明する。
【0026】
図において、車両の運転状態を検出するための運転状態検出装置20は、例えば、所定のエンジン制御を行うための運転状態制御手段としてのアクチュエータの負荷2の状態信号に応じて、負荷2の状態の判定を行う判定手段としてのマイクロコンピュータ3Aを備える。運転状態検出装置20と負荷2は、コネクタ端子4で接続されており、負荷2はバッテリー5の正極側に接続されている。
マイクロコンピュータ3Aは、従来のマイクロコンピュータ3(図2参照)に比べて、信号入力端子が1つになり、また、制御信号がHレベルの場合における負荷2の状態を判定するための基準電圧が異なる他は、従来のものと同様であり、制御内容も従来のものに準ずる。
【0027】
コネクタ端子4は、第1の抵抗器としての抵抗器22およびデジタル変換手段としてのA/D変換器7を介してマイクロコンピュータ3Aの信号入力端子3aに接続され、抵抗器22およびA/D変換器7の接続点とグランドとの間に第2の抵抗器としての抵抗器8と、第2のスイッチ素子(第2のトランジスタ)としてのトランジスタ21が設けられている。なお、第1のスイッチ素子(第1のトランジスタ)としてのトランジスタ9および第2のスイッチ素子としてのトランジスタ21は、切換手段を構成する。
【0028】
トランジスタ21のコレクタは、抵抗器8を介してA/D変換器7と抵抗器22との接続点に接続され、また、そのベースは、インバータ23の出力端子に接続されている。なお、インバータ23の入力端子は、マイクロコンピュータ3Aの制御信号出力端子3bとトランジスタ9の中間に接続されている。
なお、抵抗器22の抵抗値は、従来の抵抗器6と同様である。
【0029】
コネクタ端子4と抵抗器22との接続点は、トランジスタ9のアノードに接続され、そのゲートは、マイクロコンピュータ3Aの制御信号供給端子3bに接続されると共に、そのカソードは第3の抵抗器である抵抗器10を介して接地される。なお、抵抗器8、10および22は、電圧変換手段を構成している。
トランジスタ9は、マイクロコンピュータ3Aの制御信号出力端子3bから供給される制御信号に応じて開閉されるものであり、第1レベルの制御信号としてのHレベルの制御信号によって閉成(オン)され、第2レベルの制御信号としてのLレベルの制御信号によって開放(オフ)されるものである。
【0030】
マイクロコンピュータ3Aは、上述したA/D変換器7を介してトランジスタ9の上流側(ドレーン側)の電圧を測定することが可能である。
また、この発明の運転状態検出装置20においては、制御信号がHレベルの場合と、Lレベルの場合でマイクロコンピュータ3Aに入力される電圧が異なるため、マイクロコンピュータ3Aは、負荷2に異常が発生しているか否かを判定するために、それぞれの制御信号に対応した2つの基準電圧Vthを有している。
【0031】
マイクロコンピュータ3Aは、制御信号がHレベルの場合において、この基準電圧VthとA/D変換器7からの入力電圧(検出電圧)が等しいときは正常と判定し、入力電圧が基準電圧Vthより大きければ、負荷2には短絡等の故障が生じていると判定し、また、制御信号がLレベルの場合において、入力電圧が基準電圧Vthより小さければ、負荷2と運転状態検出装置20との間に断線等が生じていると判定する。
【0032】
なお、上述した基準電圧Vthのうち制御信号がHレベルの場合の基準電圧Vthは、トランジスタ9がオンされて、トランジスタ21がオフされるので、第1の電圧としての基準電圧は、コネクタ端子4に供給される電圧となる。
また、制御信号がLレベルの場合の基準電圧Vthは、トランジスタ9がオフされて、トランジスタ21がオンされるので、第2電圧としての基準電圧は、コネクタ端子4に供給される電圧を抵抗器8、22で分圧した電圧となる。
【0033】
次に、動作について説明する。先ず、正常時の動作について説明する。
マイクロコンピュータ3AからHレベルの信号がトランジスタ9のゲートに供給されると、トランジスタ9がオンされ、バッテリー5から供給される電流が負荷2−コネクタ4−トランジスタ9−抵抗器10を通じて流れ、負荷2が駆動される。
また、トランジスタ21のベースには、インバータ23で反転された制御信号(Lレベル)が入力されるので、トランジスタ21はオフされる。
【0034】
このとき、コネクタ端子4には、抵抗器10とトランジスタ9のオン抵抗によって発生する電圧が供給される。いま、トランジスタ21はオフ状態にあるので、コネクタ端子4に供給される電圧は、抵抗器8、22で分圧されることなく、A/D変換器7に供給される。マイクロコンピュータ3Aでは入力電圧を基準電圧Vthと比較し、この場合は入力電圧と基準電圧Vthが等しいので、負荷2は正常であると判定する。
【0035】
一方、マイクロコンピュータ3AからLレベルの制御信号が供給されるとトランジスタ9はオフされるので負荷2は駆動されないが、トランジスタ21は、インバータ23を介した制御信号(Hレベル)によりオンされる。
ここで、A/D変換器7の入力定格電圧は通常5Vであるため、コネクタ端子4に供給されるバッテリー5の電圧(約12V)を抵抗器8、22により分圧してからA/D変換器7に供給する必要がある。
【0036】
マイクロコンピュータ3Aから供給される制御信号はLレベルであり、インバータ23により反転された制御信号(Hレベル)がトランジスタ21のべ一スに入力されるため、トランジスタ21はオンされる。従って、コネクタ端子4の電圧は抵抗器8、22により分圧されてからA/D変換器7に供給される。マイクロコンピュータ3Aでは入力電圧と基準電圧Vthを比較し、この場合は、入力電圧と基準電圧Vthが等しいので、負荷2は正常であると判定する。
【0037】
次に、負荷2が異常時の場合について説明する。
いま、負荷2と運転状態検出装置1の間が、例えば断線等の原因によって開放された場合は、マイクロコンピュータ3Aは、コネクタ4の電圧を常に監視しており、トランジスタ9を大電圧から保護するために、制御信号出力端子3bからLレベルの制御信号がトランジスタ9のゲートに供給され、トランジスタ9はオフ状態となる。なお、このとき、トランジスタ21のベースには、インバータ23で反転された制御信号(Hレベル)が供給されるため、トランジスタ21はオン状態となる。
【0038】
この結果、電源電圧+Bを抵抗器8、22で分圧した電圧がA/D変換器7に供給される。マイクロコンピュータ3Aでは入力電圧を基準電圧Vthと比較し、入力電圧より基準電圧Vthの方が大きいので、負荷2に異常、即ち、負荷2と運転状態検出回路1の間に断線などが発生していると判定する。
【0039】
また、負荷2の抵抗値が正常時よりも小さな値となった場合や、負荷2が短絡することにより、運転状態検出装置1がバッテリー5に直接接続された場合は、マイクロコンピュータ3Aの制御信号出力端子3bからHレベルの制御信号がトランジスタ9のゲートに供給されているので、このとき、トランジスタ21のベースには、インバータ23で反転された制御信号(Lレベル)が供給されるため、トランジスタ21はオフ状態となる。
【0040】
いま、トランジスタ9および抵抗器10には正常時よりも電流が多く流れているので、コネクタ端子4に供給される電圧は、正常時よりも高いものとなる。また、このとき、トランジスタ21はオフ状態にあるので、コネクタ端子4に供給される電圧は、抵抗器8、22で分圧されることなく、A/D変換器7に供給される。即ち、マイクロコンピュータ3Aには、正常時よりも高い電圧が供給される。
【0041】
従って、マイクロコンピュータ3Aでは入力電圧を基準電圧Vthと比較し、この場合は入力電圧の方が基準電圧Vthより高いので、負荷2には短絡等の異常が発生していると判定する。そして、マイクロコンピュータ3Aは、大電流が供給されることによるトランジスタ9の破壊を抑止するために、Lレベルの制御信号をトランジスタ9のゲートに供給して、これをオフする。
【0042】
【発明の効果】
この発明によれば、車両の運転状態を制御する運転状態制御手段の出力に対応した電圧を発生する電圧変換手段と、電圧変換手段からの供給電圧をデジタル変換するA/D変換手段と、A/D変換手段の出力に基づいて車両の運転状態を判定する判定手段と、判定手段の制御信号に基づいて電圧変換手段の発生電圧を切換える切換手段とを備えることを特徴とするので、電圧変換手段の設定により、判定手段に入力される電圧を誤検出されにくい電圧に設定すれば、電圧変換手段およびA/D変換手段の温度依存性による悪影響を受けにくく、高精度で、検出範囲の広い車両の運転状態検出装置を得ることができ、また、前記切換手段は、判定手段の第1レベルの制御信号に応答して閉成されることにより、A/D変換手段に供給される電圧変換手段の発生電圧を第1の電圧に制御する第1のスイッチ素子と、判定手段の第2レベルの制御信号に応答して閉成されることにより、A/D変換手段に供給される電圧変換手段の発生電圧を第2の電圧に制御する第2のスイッチ素子とを備えることを特徴とするので、電圧変換手段の設定の自由度が増し、電圧変換手段およびA/D変換手段の温度依存性による悪影響を受けにくく、高精度で、検出範囲の広い車両の運転状態検出装置を得ることができると共に、装置の低コスト化を図ることができる。
また、この発明によれば、車両の運転状態を制御する運転状態制御手段の出力に対応した電圧を発生する電圧変換手段と、電圧変換手段からの供給電圧をデジタル変換するA/D変換手段と、A/D変換手段の出力に基づいて車両の運転状態を判定する判定手段と、判定手段の制御信号に基づいて電圧変換手段の発生電圧を切換える切換手段とを備えることを特徴とするので、電圧変換手段の設定により、判定手段に入力される電圧を誤検出されにくい電圧に設定すれば、電圧変換手段およびA/D変換手段の温度依存性による悪影響を受けにくく、高精度で、検出範囲の広い車両の運転状態検出装置を得ることができ、また、前記電圧変換手段は、運転状態制御手段およびA/D変換手段の間に設けられた第1の抵抗器と、A/D変換手段および第1の抵抗器の間に設けられた第2の抵抗器と、運転状態制御手段および第1の抵抗器の接続点とグランドとの間に設けられた第3の抵抗器と、を備えることを特徴とするので、簡単な構成で、温度依存性による悪影響を受けにくく、高精度で、検出範囲の広い車両の運転状態検出装置を得ることができると共に、装置の低コスト化を図ることができる。
【0045】
また、この発明によれば、車両の運転状態を制御する運転状態制御手段の出力に対応した電圧を発生する電圧変換手段と、電圧変換手段からの供給電圧をデジタル変換するA/D変換手段と、A/D変換手段の出力に基づいて車両の運転状態を判定する判定手段と、判定手段の制御信号に基づいて電圧変換手段の発生電圧を切換える切換手段とを備え、切換手段は、判定手段の第1レベルの制御信号に応答して閉成されることにより、A/D変換手段に供給される電圧変換手段の発生電圧を第1の電圧に制御する第1のスイッチ素子と、判定手段の第2レベルの制御信号に応答して閉成されることにより、A/D変換手段に供給される電圧変換手段の発生電圧を第2の電圧に制御する第2のスイッチ素子とを備え、電圧変換手段は、運転状態制御手段およびA/D変換手段の間に設けられた第1の抵抗器と、A/D変換手段および第1の抵抗器の間に設けられた第2の抵抗器と、運転状態制御手段および第1の抵抗器の接続点とグランドとの間に設けられた第3の抵抗器とを備え、前記第1のスイッチ素子は、第1主電極が第1の抵抗器および運転状態制御装置の間に接続されると共に、第2主電極が第3の抵抗器を介してグランドに接続され、さらに制御電極が判定手段に接続された第1のトランジスタであり、第2のスイッチ素子は、第1主電極が第2の抵抗器に接続されると共に第2主電極がグランドに接続され、さらに制御電極が判定手段に接続された第2のトランジスタであることを特徴とするので、簡単な構成で、温度依存性による悪影響を受けにくく、高精度で、検出範囲の広い車両の運転状態検出装置を得ることができると共に、装置の低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る車両の運転状態検出装置の回路構成を概略的に示す図である。
【図2】 従来の車両の運転状態検出装置の回路構成を概略的に示す図である。
【符号の説明】
2 負荷(運転状態制御手段)、3 マイクロコンピュータ(判定手段)、7A/D変換器(A/D変換手段)、8 抵抗器(電圧変換手段、第2の抵抗器)、9 トランジスタ(切換手段、第1のスイッチ素子)、20 運転状態検出装置、21 トランジスタ(切換手段、第2のスイッチ素子)、22 (電圧変換手段、第1の抵抗器)。
Claims (3)
- 車両の運転状態を制御する運転状態制御手段の出力に対応した電圧を発生する電圧変換手段と、
前記電圧変換手段からの供給電圧をデジタル変換するA/D変換手段と、
前記A/D変換手段の出力に基づいて車両の運転状態を判定する判定手段と、
前記判定手段の制御信号に基づいて前記電圧変換手段の発生電圧を切換える切換手段と
を備え、
前記切換手段は、
前記判定手段の第1レベルの制御信号に応答して閉成されることにより、前記A/D変換手段に供給される前記電圧変換手段の発生電圧を第1の電圧に制御する第1のスイッチ素子と、
前記判定手段の第2レベルの制御信号に応答して閉成されることにより、前記A/D変換手段に供給される前記電圧変換手段の発生電圧を第2の電圧に制御する第2のスイッチ素子とを備える
ことを特徴とする車両の運転状態検出装置。 - 車両の運転状態を制御する運転状態制御手段の出力に対応した電圧を発生する電圧変換手段と、
前記電圧変換手段からの供給電圧をデジタル変換するA/D変換手段と、
前記A/D変換手段の出力に基づいて車両の運転状態を判定する判定手段と、
前記判定手段の制御信号に基づいて前記電圧変換手段の発生電圧を切換える切換手段と
を備え、
前記電圧変換手段は、
前記運転状態制御手段および前記A/D変換手段の間に設けられた第1の抵抗器と、
前記A/D変換手段および前記第1の抵抗器の間に設けられた第2の抵抗器と、
前記運転状態制御手段および前記第1の抵抗器の接続点とグランドとの間に設けられた第3の抵抗器と、を備える
ことを特徴とする車両の運転状態検出装置。 - 車両の運転状態を制御する運転状態制御手段の出力に対応した電圧を発生する電圧変換手段と、
前記電圧変換手段からの供給電圧をデジタル変換するA/D変換手段と、
前記A/D変換手段の出力に基づいて車両の運転状態を判定する判定手段と、
前記判定手段の制御信号に基づいて前記電圧変換手段の発生電圧を切換える切換手段と
を備え、
前記切換手段は、
前記判定手段の第1レベルの制御信号に応答して閉成されることにより、前記A/D変換手段に供給される前記電圧変換手段の発生電圧を第1の電圧に制御する第1のスイッチ素子と、
前記判定手段の第2レベルの制御信号に応答して閉成されることにより、前記A/D変換手段に供給される前記電圧変換手段の発生電圧を第2の電圧に制御する第2のスイッチ素子と
を備え、
前記電圧変換手段は、
前記運転状態制御手段および前記A/D変換手段の間に設けられた第1の抵抗器と、
前記A/D変換手段および前記第1の抵抗器の間に設けられた第2の抵抗器と、
前記運転状態制御手段および前記第1の抵抗器の接続点とグランドとの間に設けられた第3の抵抗器と
を備え、
前記第1のスイッチ素子は、第1主電極が前記第1の抵抗器および前記運転状態制御装置の間に接続されると共に、第2主電極が前記第3の抵抗器を介してグランドに接続され、さらに制御電極が前記判定手段に接続された第1のトランジスタであり、前記第2のスイッチ素子は、第1主電極が前記第2の抵抗器に接続されると共に第2主電極がグランドに接続され、さらに制御電極が前記判定手段に接続された第2のトランジスタであることを特徴とする、車両の運転状態検出装置。
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JP (1) | JP3812693B2 (ja) |
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-
1997
- 1997-07-18 JP JP19443197A patent/JP3812693B2/ja not_active Expired - Lifetime
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