JP3812481B2 - 有害物質除去フィルター - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大気中及び水中の有害物質を除去するフィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境保全に対する関心の高まりとともに、有害物質を浄化する触媒やフィルターが求められるようになってきた。
【0003】
自動車エンジン等の内燃機関、工業プラント等から発生する窒素酸化物は人体や環境に有害な大気汚染物質であり、その低減が望まれている。窒素酸化物を除去する技術としてガソリンエンジンでの三元触媒法、工業プラント等でのアンモニアによる選択的接触還元法が実用化されている。
【0004】
また、デーゼルエンジンから排出される黒煙粒子状物質(PM)は、人体に深刻な影響を及ぼすとして最近特に注目されている。PMを捕集する材料としては、炭化ケイ素系繊維からなるフィルターが実用化されている。
【0005】
さらに、水の浄化に関しては、例えば特開平8−103631号に示されているように、ガラスフィルター状に酸化チタンをコーティングすることにより得られるフィルターを用いて光触媒反応により水の浄化を行う方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの環境浄化技術は実用化において様々な問題点を抱えている。窒素酸化物の浄化に関しては、三元触媒法は、ディーゼルエンジン排ガスのように高濃度の酸素が含まれている場合、還元剤(COや炭化水素)の酸化反応が優先的に生じるために適用が難しい。また、アンモニアによる選択的接触還元法では、毒性や腐食性の高いアンモニアガスを取り扱わなければならない。さらに、これらの方法では、排ガス中のばいじん等の捕集を行うために別途フィルター等の集塵装置を設置する必要がある。PMの捕集に関しては、現状の炭化ケイ素系繊維製のフィルターは効果が大きいものの、PMと同時に排出される窒素酸化物を浄化する機能は無い。水の浄化に関しては、ガラスフィルター状にコーティングした酸化チタンが水との接触により脱落し、水中に酸化チタンが混入するという問題点がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題点を解決し、有害物質の浄化とばいじんやPM等の捕集を同時に行うことが可能であるフィルターを提供するものである。
【0008】
すなわち、本発明は、シリカ成分を主体とする酸化物相(第1相)とシリカ以外の金属酸化物相(第2相)との複合酸化物相からなる繊維であって、繊維の表層に向かって第2相の少なくとも1つの構成成分の存在割合が傾斜的に増大しており、かつ、光及び/又は熱的触媒機能を有するシリカ基複合酸化物繊維の織布からなることを特徴とする有害物質除去フィルターに関するものである。
【0009】
本発明のシリカ基複合酸化物繊維において、シリカ成分を主体とする酸化物相(第1相)とは、非晶質であっても結晶質であっても良く、またシリカと固溶体或いは共融点化合物を形成し得る金属元素或いは金属酸化物を含有していても良い。シリカと固溶体を形成し得る金属元素(A)あるいはその酸化物がシリカと特定組成の化合物を形成し得る金属元素(B)としては特に限定されるものではないが、例えば(A)としてチタン、また(B)としてアルミニウム、ジルコニウム、イットリウム、リチウム、ナトリウム、バリウム、カルシウム、ホウ素、亜鉛、ニッケル、マンガン、マグネシウム、鉄等があげられる。
【0010】
この第1相は、本発明で得られる繊維の内部相を形成しており、力学的特性を負担する重要な役割を演じている。繊維全体に対する第1相の存在割合は98〜40重量%であることが好ましく、目的とする第2相の機能を十分に発現させ、なお且つ高い力学的特性をも発現させるためには、第1相の存在割合を50〜95重量%の範囲内に制御することが好ましい。
【0011】
一方、第2相を構成する金属酸化物は、光及び/又は熱的触媒機能を発現させる上で重要な役割を演じるものである。金属酸化物相を構成する金属としては、Ti、Al、V等が挙げられる。これらの金属酸化物は、単体でもよいし、その共融点化合物やある特定元素により置換型の固溶体を形成したもの等でもよい。この繊維の表層部を構成する第2相の存在割合は、酸化物の種類により異なるが、2〜60重量%が好ましく、その機能を十分に発現させ、また高強度をも同時に発現させるには5〜50重量%の範囲内に制御することが好ましい。
【0012】
この第2相を構成する少なくとも1つの構成成分の存在割合は、繊維の表面に向って傾斜的に増大しており、その組成の傾斜が明らかに認められる領域の厚さは5〜500nmの範囲に制御することが好ましいが、繊維直径の約1/3に及んでも良い。尚、上記第2層の「存在割合」とは、繊維全体に含有されている割合を意味している。
【0013】
また、このシリカ基複合酸化物繊維は、光及び/又は熱的触媒機能を有すると同時に優れた耐熱性を有している。例えば、加熱空気中に1時間保持した後に元の繊維強度の90%以上残存する温度が1000℃である。
【0014】
このシリカ基複合酸化物繊維からなる織布の編織形式については特別の制限は無く、平織、朱子織、模紗織、綾織、からみ織、袋織、フェルト等のそれ自体公知の編織形式であることができる。この織布の目付け10〜500g/mである。この目付けを調整することにより濾過性能を調整することができる。本発明のフィルター形状物は、平面状で使用しても良いし、また円筒状、封筒状、円錐状等の種々の形態で使用できる。
【0015】
また、本発明においては、フィルターを構成する前記シリカ基複合酸化物繊維の一部を、他の無機繊維、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維等で構成してもよい。例えば、光の当たるフィルター表面の触媒機能を発揮する部分を前記シリカ基複合酸化物繊維で構成し、それ以外の部分をガラス繊維等の安価な繊維で構成することもできる。
【0016】
次に、本発明のシリカ基複合酸化物繊維の製造方法について説明する。
本発明においては、主として一般式
【化1】
Figure 0003812481
(但し、式中のRは水素原子、低級アルキル基又はフェニル基を示す。)で表される主鎖骨格を有する数平均分子量が200〜10,000のポリカルボシランを、有機金属化合物で修飾した構造を有する変性ポリカルボシラン、或いは変性ポリカルボシランと有機金属化合物との混合物を溶融紡糸し、不融化処理後、空気中又は酸素中で焼成することにより、シリカ基複合酸化物繊維を製造することができる。
【0017】
第1工程は、シリカ基複合繊維を製造するための出発原料として使用する数平均分子量が1,000〜50,000の変性ポリカルボシランを製造する工程である。上記変性ポリカルボシランの基本的な製造方法は、特開昭56−74126号に極めて類似しているが、本発明では、その中に記載されている官能基の結合状態を注意深く制御する必要がある。これについて以下に概説する。
【0018】
出発原料である変性ポリカルボシランは、主として一般式
【化2】
Figure 0003812481
(但し、式中のRは水素原子、低級アルキル基又はフェニル基を示す。)で表される主査骨格を有する数平均分子量が200〜10,000のポリカルボシランと、一般式、M(OR')n或いはMR''m(Mは金属元素、R'は炭素原子数1〜20個を有するアルキル基またはフェニル基、R"はアセチルアセトナート、mとnは1より大きい整数)を基本構造とする有機金属化合物とから誘導されるものである。
【0019】
ここで、本発明の傾斜組成を有する繊維を製造するには、上記有機金属化合物の一部のみがポリカルボシランと結合を形成する緩慢な反応条件を選択する必要がある。その為には280℃以下、好ましくは250℃以下の温度で不活性ガス中で反応させる必要がある。この反応条件では、上記有機金属化合物はポリカルボシランと反応したとしても、1官能性重合体として結合(即ちペンダント状に結合)しており、大幅な分子量の増大は起こらない。この有機金属化合物が一部結合した変性ポリカルボシランは、ポリカルボシランと有機金属化合物の相溶性を向上させる上で重要な役割を演じる。
【0020】
尚、2官能以上の多くの官能基が結合した場合は、ポリカルボシランの橋掛け構造が形成されると共に顕著な分子量の増大が認められる。この場合は、反応中に急激な発熱と溶融粘度の上昇が起こる。一方、上記1官能しか反応せず未反応の有機金属化合物が残存している場合は、逆に溶融粘度の低下が観察される。
【0021】
本発明では、未反応の有機金属化合物を意図的に残存させる条件を選択することが望ましい。本発明では、主として上記変性ポリカルボシランと未反応状態の有機金属化合物或いは2〜3量体程度の有機金属化合物が共存したものを出発原料として用いるが、変性ポリカルボシランのみでも、極めて低分子量の変性ポリカルボシラン成分が含まれる場合は、同様に本発明の出発原料として使用できる。
【0022】
第2工程においては、前記第1工程で得られた変性ポリカルボシラン、或いは変性ポリカルボシランと低分子量の有機金属化合物の混合物を溶融させて紡糸原液を造り、場合によってはこれをろ過してミクロゲル、不純物等の紡糸に際して有害となる物質を除去し、これを通常用いられる合成繊維紡糸用装置により紡糸する。紡糸する際の紡糸原液の温度は原料の変性ポリカルボシランの軟化温度によって異なるが、50〜200℃の温度範囲が有利である。上記紡糸装置において、必要に応じてノズル下部に加湿加熱筒を設けても良い。尚、繊維径は、ノズルからの吐出量と紡糸機下部に設置された高速巻き取り装置の巻き取り速度を変えることにより調整される。
【0023】
第2工程は、前記溶融紡糸の他に、前記第1工程で得られた変性ポリカルボシラン、或いは変性ポリカルボシランと低分子量の有機金属化合物の混合物を、例えばベンゼン、トルエン、キシレンあるいはその他該変性ポリカルボシランと低分子量有機金属化合物を溶融することのできる溶媒に溶解させ、紡糸原液を造り、場合によってはこれをろ過してマクロゲル、不純物等紡糸に際して有害な物質を除去した後、前記紡糸原液を通常用いられる合成繊維紡糸装置により乾式紡糸法により紡糸し、巻き取り速度を制御して目的とする繊維を得ることができる。
【0024】
これらの紡糸工程において、必用ならば、紡糸装置に紡糸筒を取り付け、その筒内の雰囲気を前記溶媒のうち少なくとも1つの気体との混合雰囲気とするか、或いは空気、不活性ガス、熱空気、熱不活性ガス、スチーム、アンモニアガス、炭化水素ガス、有機ケイ素化合物ガスの雰囲気とすることにより、紡糸筒中の繊維の固化を制御することができる。
【0025】
第3工程においては、前記紡糸繊維を酸化雰囲気中で、張力または無張力の作用の下で予備加熱を行い、前記紡糸繊維の不融化を行う。この工程は、後工程の焼成の際に繊維が溶融せず、且つ隣接繊維と接着しないことを目的として行うものである。処理温度並びに処理時間は、組成により異なり、特に規定しないが、一般に50〜400℃の範囲内で、数時間〜30時間の処理上条件が選択される。また、上記酸化雰囲気中には、水分、窒素酸化物、オゾン等、紡糸繊維の酸化力を高めるものが含まれていても良く、酸素分圧を意図的に変えても良い。
【0026】
ところで、原料中に含まれる低分子量物の割合によっては、紡糸繊維の軟化温度が50℃を下回る場合もあり、その場合は、あらかじめ上記処理温度よりも低い温度で、繊維表面の酸化を促進する処理を施す場合もある。尚、同第3工程並びに第2工程の際に、原料中に含まれている低分子量化合物の繊維表面へのブリードアウトが進行し、目的とする傾斜組成の下地が形成されるものと考えている。
【0027】
第4工程においては、前記不融化した繊維を、張力または無張力下で、500〜1800℃の温度範囲で酸化雰囲気中において焼成し、目的とする、シリカ成分を主体とする酸化物相(第1相)とシリカ以外の金属酸化物相(第2相)との複合酸化物相からなり、表層に向かって第2相の少なくとも1つの構成成分の存在割合が傾斜的に増大するシリカ基複合酸化物繊維を得る。この工程において、不融化繊維中に含まれる有機物成分は基本的には酸化されるが、選択する条件によっては、炭素や炭化物として繊維中に残存する場合もある。このような状態でも、目的とする機能に支障を来さない場合はそのまま使用されるが、支障を来す場合は、更なる酸化処理が施される。その際、目的とする傾斜組成並びに結晶構造に問題が生じない温度、処理時間が選択されなければならない。
【0028】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明する。
参考例1
5リットルの三口フラスコに無水トルエン2.5リットルと金属ナトリウム400gとを入れ窒素ガス気流下でトルエンの沸点まで加熱し、ジメチルジクロロシラン1リットルを1時間かけて滴下した。滴下終了後、10時間加熱還流し沈殿物を生成させた。この沈殿をろ過し、まずメタノールで洗浄した後、水で洗浄して、白色粉末のポリジメチルシラン420gを得た。
ポリジメチルシラン250gを水冷還流器を備えた三口フラスコ中に仕込み、窒素気流下、420℃で30時間加熱反応させて数平均分子量が1200のポリカルボシランを得た。
【0029】
実施例1
参考例1の方法により合成されたポリカルボシラン16gにトルエン100gとテトラブトキシチタン64gを加え、100℃で1時間予備加熱させた後、150℃までゆっくり昇温してトルエンを留去させてそのまま5時間反応させ、更に250℃まで昇温して5時間反応して変性ポリカルボシランを合成した。この変性ポリカルボシランに意図的に低分子量の有機金属化合物を共存させる目的で5gのテトラブトキシチタンを加えて、変性ポリカルボシランと低分子量有機金属化合物の混合物を得た。
【0030】
この変性ポリカルボシランと低分子量有機金属化合物の混合物をトルエンに溶解させたのちガラス製の紡糸装置に仕込み、内部を十分に窒素置換してから昇温してトルエンを留去させて、180℃で溶融紡糸を行った。
紡糸繊維を、空気中、段階的に150℃まで加熱し不融化させた後、1200℃の空気中で1時間焼成を行いチタニア/シリカ繊維を得た。
【0031】
得られた繊維(平均直径:13μm)は、X線回折の結果、非晶質シリカとアナターゼのチタニアからなっており、繊維全体のTi/Si(モル比)は0.17であった。また、EPMAによる構成原子の分布状態を調べたところ、最外周部から1μmの領域でTi/Si(モル比)=0.87、最外周から3〜4μmの領域でTi/Si(モル比)=0.15、中心部でTi/Si(モル比)=0.04と、表面に向ってチタンが増大する傾斜組成になっていることを確認した。同繊維の引張り強度は1.5GPaで、従来しられているゾルゲル法により得られたアナターゼ型チタニア/シリカ繊維に比べて極めて高強度を示すものであった。
【0032】
得られたチタニア/シリカ繊維を長さ50mmの短繊維にした後、ニードルパンチを行うことにより目付け100g/mのチタニア/シリカ繊維製フェルトを得た。このフェルトを300mm×300mm、厚さ1mmの平面状フィルターとした。
【0033】
このフィルターの片面から5ppmのNOを含む空気を10リットル/分の流量で流した。このときフィルターの反対面から300〜400nmの紫外光を照射した。フィルター通過後の空気をサンプリングしてNO濃度を化学発光法で測定したところ5ppb以下であった。
【0034】
また、ディーゼルエンジンからの排ガスをこのフィルターに通過させたところ、排ガス中の黒煙粒子状物質(PM)は95%捕集された。PMを捕集したフィルターを大気中1000℃で30分間加熱することによりPMを酸化除去し、フィルターを再生した。再生後のフィルターに損傷は認められなかった。
【0035】
実施例2
実施例1と同様にして得られたチタニア/シリカ繊維製フェルトを直径200mm、長さ300mmの円筒型のフィルター形状物とし、外側より魚類を飼育した水を10リットル/分の流量で循環濾過した。このとき、フィルターの内側から300〜400nmの紫外光を照射した。循環濾過前の水の大腸菌群数を調べたところ、10000個/ミリリットルであった。さらに植物プランクトンが発生しており水の濁りが認められた。
1時間循環濾過した水をサンプリングし、大腸菌群数を調べたところ、10個/ミリリットル以下であり、大腸菌をほぼ完全に死滅させることができた。また、水に濁りは認められず、フィルターにより水中の植物プランクトンをほぼ完全に捕集することができた。
【0036】
比較例1
チタンテトライソプロポキシド120gを1000mlのイソプロパノールで希釈し、攪拌しながらジイソプロパノールアミン40gと水10gを添加し、さらに分子量1000のポリエチレングリコール10gを添加して透明なチタニアゾル液を調整した。
【0037】
このチタニアゾル液にガラス繊維織布を含浸し、引き上げた後、乾燥し、大気中600℃で焼成することにより、表面にチタニアを有するガラス繊維織布を得た。この織布の目付けは100g/mであった。このフェルトを300mm×300mm、厚さ1mmの平面状フィルターとした。さらに、このフィルターを用いて実施例1と同様の試験を行った。
【0038】
その結果、フィルター通過後のNO濃度は5ppb以下であった。また、PMの捕集率は80%であった。PMを捕集したフィルターを再生させるために、大気中1000℃で30分間加熱したところ、フィルターに溶損が認められた。
【0039】
比較例2
比較例1で得た表面にチタニアを有するガラス繊維織布を直径200mm、長さ300mmの円筒型のフィルターとして、実施例2と同様の試験を行った。
【0040】
その結果、循環濾過後の水の大腸菌群数は100個/mlであり、実施例1と比較して大腸菌の死滅効果は小さかった。また、フィルターにより植物プランクトンはほぼ完全に捕集されていたものの、水中にフィルターから脱落したチタニア粒子が観察された。

Claims (4)

  1. シリカ成分を主体とする酸化物相(第1相)とシリカ以外の金属酸化物相(第2相)との複合酸化物相からなる繊維であって、繊維の表層に向かって第2相の少なくとも1つの構成成分の存在割合が傾斜的に増大しており、かつ、光及び/又は熱的触媒機能を有するシリカ基複合酸化物繊維の織布からなることを特徴とする有害物質除去フィルター。
  2. 繊維全体に対する第1相の存在割合が98〜40重量%、第2相の存在割合が2〜60重量%である請求項1に記載の有害物質除去フィルター。
  3. 金属酸化物相を構成する金属が、Ti、Al及びVから選ばれる少なくとも一種である請求項1又は2記載の有害物質除去フィルター。
  4. シリカ成分を主体とする酸化物相(第1相)とシリカ以外の金属酸化物相(第2相)との複合酸化物相からなる繊維であって、繊維の表層に向かって第2相の少なくとも1つの構成成分の存在割合が傾斜的に増大しており、かつ、光及び/又は熱的触媒機能を有するシリカ基複合酸化物繊維、及び無機繊維の織布からなることを特徴とする有害物質除去フィルター。
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