JP3810932B2 - 非接触誘導集電装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超電導磁石を搭載した磁気浮上移動体の非接触誘導集電装置に係わり、特に真空断熱容器表面に集電コイルが設置されている非接触誘導集電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
磁気浮上移動体の一つの例としては、超電導磁気浮上式鉄道が挙げられる。以下この超電導磁気浮上式鉄道に基づき説明する。超電導磁気浮上式鉄道は、車載の超電導磁石と浮上用並びに推進用の地上コイル間との相互作用で浮上走行するシステムであり、車両と地上側の軌道は非接触であるため、照明や空調などの電源を車上で確保する必要がある。
【0003】
この車上電源の一つとして、浮上コイルが作る高調波磁場を利用して非接触で電力を供給する非接触誘導集電装置がある。図5は、この超電導磁気浮上式鉄道に適用されている従来の非接触誘導集電装置の一例を示したものである。側壁浮上方式の磁気浮上列車では、車両8の台車下部の両側面に超電導磁石1を収納する真空断熱容器4が設置されている。
【0004】
また、この真空断熱容器4の内側には内部への輻射熱の進入を防ぐ輻射シールド3、その内側には超電導磁石を冷却する液体ヘリウム槽としての超電導磁石容器2、さらにその内側には超電導磁石1が収納されており、集電コイル5は真空断熱容器4表面に直接固定されている。なお、軌道9の側壁内側には浮上コイル10と推進コイル11と呼ばれる2種類の地上コイルが設置される。
【0005】
8の字形の上下コイルから成る浮上コイル10は、超電導磁石1の作る変動磁場が8の字形の上下コイルに鎖交する際に生じる磁束の差により浮上力を発生させる働きを持つ。また、U字形の軌道9両側の浮上コイル10はヌルフラックス線12と呼ばれる導線で接続されている。この結果、車両が左右のどちらかに寄った場合には超電導磁石1の作る変動磁場が左右の浮上コイルに鎖交する際に生じる磁束に差がでるため、浮上コイル10は車両の案内力を発生させる働きを併せ持っている。
【0006】
一方、推進コイル11は電源からき電線を介して位相と周波数を制御した電流を供給することにより超電導磁石1との相互作用で推力を発生させる働きを持っている。
【0007】
浮上コイル10は、車両の進行方向に沿って離散的に並んでいるため、磁気浮上列車が通過する際に浮上コイル10が作る磁場は車上の超電導磁石1付近で高調波磁場となる。このため、図6のように上下コイルを8の字型に構成した集電コイル5を真空断熱容器4表面に浮上コイル10と対向するように設置すれば、集電コイル5に鎖交する高調波磁場によって集電コイル5に交流電流が誘起される。この交流電流を車上の照明や空調等の電源として利用することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
集電コイルに生じる誘導電流は、超電導磁石が作る磁場と作用し合うことによって集電コイルには走行速度に応じた周波数で変動する面外方向の電磁力が発生する。この際、従来のように集電コイルが真空断熱容器表面に直接固定されていると、集電コイルで発生した振動が真空断熱容器へ伝わり、真空断熱容器を加振する。このため、超電導磁石が作る磁場中で真空断熱容器や輻射シールド等の良導体が振動することとなり、これらの良導体に渦電流が生じる。
【0009】
この渦電流は新たな磁場変動源となって超電導磁石容器で2次的な渦電流を発生させ、超電導磁石容器を発熱させる。また、各部で発生する渦電流と超電導磁石の作る磁場によって生じる振動は機械的な発熱源となる。すなわち、集電コイルの振動が真空断熱容器へ伝わると、電磁気的あるいは機械的な発熱や振動が発生するため、超電導磁石を冷却する液体ヘリウムの発熱が増加する等の悪影響が生じ、超電導磁石の信頼性が低下する恐れがある。
【0010】
本発明はこれに鑑みなされたもので、その目的とするところは、集電コイルで生じた振動の真空断熱容器への伝達を最小限にくいとめることによって真空断熱容器あるいはその内部で二次的に発生する電磁気的あるいは機械的な振動や発熱を充分防ぐことができるため、超電導磁石を冷却する液体ヘリウムの発熱量の増加を押さえることができ、超電導磁石の信頼性の向上を図ることができるこの種の非接触誘導集電装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、磁気浮上移動体の両側に設置された真空断熱容器と、内部への輻射熱の進入を防ぐために真空断熱容器内に収納されている輻射シールドと、液体ヘリウム槽として輻射シールド内に収納されている超電導磁石容器と、該超電導磁石容器内に収納されている超電導磁石と、前記磁気浮上移動体を走行または浮上させるための磁場発生源に対向する形で真空断熱容器表面に取り付けられている集電コイルとを備えた非接触誘導集電装置において、前記真空断熱容器と集電コイルとの間に、高弾性材料から成る中間部材を介在させるようにし所期の目的を達成するようにしたものである。
【0012】
また本発明は、磁気浮上移動体の両側に設置された真空断熱容器と、内部への輻射熱の進入を防ぐために真空断熱容器内に収納されている輻射シールドと、液体ヘリウム槽として輻射シールド内に収納されている超電導磁石容器と、該超電導磁石容器内に収納されている超電導磁石と、前記磁気浮上移動体を走行または浮上させるための磁場発生源に対向する形で真空断熱容器表面に取り付けられている集電コイルとを備えた非接触誘導集電装置において、前記真空断熱容器と集電コイルとの間に、ヤング率の異なる2種類以上の材料にて形成された中間部材を介在させるようにしたものである。
【0013】
また、磁気浮上移動体の両側に設置された真空断熱容器と、内部への輻射熱の進入を防ぐために真空断熱容器内に収納されている輻射シールドと、液体ヘリウム槽として輻射シールド内に収納されている超電導磁石容器と、該超電導磁石容器内に収納されている超電導磁石と、前記磁気浮上移動体を走行または浮上させるための磁場発生源に対向する形で真空断熱容器表面に取り付けられている集電コイルとを備えた非接触誘導集電装置において、前記真空断熱容器と集電コイルとの間に中間部材を介在させるとともに、この中間部材を、ヤング率の異なる2種類以上の材料を厚さ方向に重ね合わせ、かつそのうち1種類以上について高弾性材料を用いて形成するようにしたものである。
【0014】
また、磁気浮上移動体の両側に設置された真空断熱容器と、内部への輻射熱の進入を防ぐために真空断熱容器内に収納されている輻射シールドと、液体ヘリウム槽として輻射シールド内に収納されている超電導磁石容器と、該超電導磁石容器内に収納されている超電導磁石と、前記磁気浮上移動体を走行または浮上させるための磁場発生源に対向する形で真空断熱容器表面に取り付けられている集電コイルとを備えた非接触誘導集電装置において、前記真空断熱容器と集電コイルとの間に中間部材を介在させるとともに、この中間部材としてヤング率の異なる2種類以上の材料を接触面方向に並べ、かつそのうち1種類以上について高弾性材料を使用するようにしたものである。
【0015】
また本発明は、磁気浮上移動体の両側に設置された真空断熱容器と、内部への輻射熱の進入を防ぐために真空断熱容器内に収納されている輻射シールドと、液体ヘリウム槽として輻射シールド内に収納されている超電導磁石容器と、該超電導磁石容器内に収納されている超電導磁石と、前記磁気浮上移動体を走行または浮上させるための磁場発生源に対向する形で真空断熱容器表面に取り付けられている集電コイルとを備えた非接触誘導集電装置において、前記真空断熱容器と該集電コイルの間に中間部材を介在させるとともに、この中間部材としてヤング率の異なる2種類以上の材料を厚さ方向および接触面方向に並設し、かつそのうち1種類以上について高弾性材料を用いるようにしたものである。
【0016】
すなわち、このように形成された非接触誘導集電装置であると、磁気浮上移動体の両側に設置された真空断熱容器と集電コイルとの間に高弾性材料から成る中間部材が介在されていることから、集電コイルで発生した振動は、この高弾性材料から成る中間部材にて充分に吸収され、振動の超電導磁石への伝達は最小限度に食い止められ、真空断熱容器あるいはその内部で二次的に発生する電磁気的あるいは機械的な振動や発熱を充分に防ぐことができるため、また超電導磁石を冷却する液体ヘリウムの発熱量の増加は押さえられ、超電導磁石の信頼性の向上を図ることが可能となるのである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下図示した実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。図1にはその非接触誘導集電装置を備えた磁気浮上車両(移動体)および非接触誘導集電装置が断面で示されている。8が磁気浮上車両であり、9がその軌道、10が浮上コイル、11が推進コイルである。また車両両側の1は超電導磁石であり、2が超電導磁石容器、3が輻射シールド、4が真空断熱容器、5が集電コイルである。
【0018】
磁気浮上車両8は、車載の超電導磁石1と浮上コイル10並びに推進用コイル11からなる地上コイル間との相互作用で浮上走行し、車両8と地上側の軌道9は非接触である。このため、車上の照明や空調などの電源は、浮上コイル10が作る高調波磁場を利用する非接触誘導集電装置で供給される。
【0019】
非接触で電力を供給する非接触誘導集電装置は、車両8の両側面に設けられており、超電導磁石1を収納する真空断熱容器4、内部への輻射熱の侵入を防ぐ輻射シールド3、超電導磁石1を冷却する液体ヘリウム槽としての超電導磁石容器2、さらに超電導磁石1と集電コイル5を備えている。
【0020】
集電コイル5は真空断熱容器4の表面に固定されるが、図1の(b)に示されているように、この集電コイル5と真空断熱容器4の間には中間部材6が介在されている。この中間部材6は高弾性材料から形成され、この中間部材6が両者間に介在されていると、集電コイル5で発生した電磁力の真空断熱容器4への伝達を抑制する作用を持つ。
【0021】
中間部材6を形成する高弾性材料としては、ヤング率1.0GPa以下の高弾性材料がよく、特に天然ゴム、合成ゴム全般、シリコン、ウレタン等が適している。中間部材6を形成するに際しては、高弾性材料単体で形成するようにしてもよいが、種々材料を組み合わせたり、その構成自体を振動が吸収し易いように形成するなど種々の構成が考えられる。
【0022】
図2には、その一つの例を有する中間部材が示されている。この場合の中間部材6は、厚さ方向にヤング率の異なる部材を2枚重ね合わせるようにした例で、特にそのうちの1枚が高弾性材料を用いた部材6dでスペーサの役目を持ち、残りの1枚が高剛性材料を用いた部材6eで台座の役目を持つようにしている。このように重ね合わせた中間部材6は、厚さ方向に弾性が高く振動の吸収が良好に行われ、また接触面方向には剛性が高く堅牢なものとなる。
【0023】
図3にさらに他の例が示されている。この場合は、中間部材6を、接触面方向にヤング率の異なる3枚の部材6a、6b、6cで形成したケースで、そのうち6a、6bで示す部材には高弾性の材料を用いるようにしたものである。このような構成であると、集電コイル各部で発生する電磁力を効果的に吸収することが可能となるのである。
【0024】
図8に数値解析により求めた集電コイルに働く面外方向電磁力の時間変化を示す。図8の結果から、集電コイルに働く電磁力の時間変化は特に時間変化の大きな場所(図8のA部)と特に時間変化の少ない場所(図8のB部)があり、真空断熱容器の位置によって集電コイルに働く電磁力の時間変化に大きな差がある。このため、例えば、集電コイルに働く電磁力の時間変化が特に大きな場所には高弾性材料の中でも特に弾性の高い材料を用いた部材6aを配置し、電磁力の時間変化が特に少ない場所には剛性の高い材料を用いた部材6cを配置するというように、集電コイルに働く電磁力の時間変化に応じて各場所でヤング率の異なる部材を用いれば、集電コイル各部で発生する電磁力を効果的に吸収することができるのである。
【0025】
さらに、この構成であると、中間部材として高弾性材料のみの単体を用いるものに比べて、真空断熱容器表面での集電コイルの固定を強固にできる効果も有する。
【0026】
図4にさらに他の例が示されている。この場合は、接触面方向に異なる材料から成る3枚の部材6a、6b、6fをスペーサとして使用し、さらに剛性の高い材料を用いた部材6gを台座として重ね合わせたケースで、そのうち6a、6bで示す部材に高弾性材料を用い、6f、6gで示す中間部材に剛性の高い材料を用いたものである。
【0027】
図5にさらに他の実施例が示されている。これは、図4で示した実施例と同様に、接触面方向に異なる材料から成る3枚の部材6a、6b、6fをスペーサとして使用し、さらに剛性の高い材料を用いた部材6gを台座として重ね合わせたケースで、そのうち6a、6bで示す中間部材に高弾性材料を、また6f、6gで示す部材に剛性の高い材料を用いるようにしたものである。但し、このケースでは、中間部材の形状を集電コイルの形状に合わせるようにしている。このようにすれば、前述した効果を達成しつつ中間部材の材料節約や磁気浮上列車の重量低減にも役立つ。
【0028】
以上種々の例を挙げて説明してきたように、このように形成された非接触誘導集電装置であると、真空断熱容器あるいはその内部で二次的に生ずる電磁気的あるいは機械的な振動や発熱の発生を充分防ぐことができる。すなわち、集電コイルに生じる誘導電流と超電導磁石が作る磁場とが作用し合うことによって集電コイルには走行速度に応じた周波数で変動する面外方向の電磁力が発生し、図8に示されているように集電コイルに働く面外方向電磁力の時間変化となるわけであるが、この結果から、集電コイルに働く面外方向の圧力は最大約1×105Paであり、また、集電コイルに働く電磁力の時間変化には特に時間変化の大きな場所(図中のA部)と特に時間変化の少ない場所(図中のB部)があり、真空断熱容器の場所によって集電コイルに働く電磁力の時間変化に大きな差がある。しかし、従来採用されている非接触誘導集電装置では、その原理から集電コイルに発生する振動が真空断熱容器伝達するのを防ぐことはできないが、本発明の非接触誘導集電装置であると、集電コイルで発生した電磁力は中間部材のひずみによって吸収され、真空断熱容器への振動の伝達を防ぐことができるのである。この結果、真空断熱容器あるいはその内部で二次的に発生する電磁気的あるいは機械的な振動や発熱を防止することができる。
【0029】
なお、集電コイルには最大で約1×105Paの応力が働くので、この応力下で中間部材が弾性域でなおかつひずみが十分に生じれば電磁力を吸収することができる。0〜1×105Paの応力下で材料のひずみが弾性域でなおかつひずみが十分に生じていると考えられる0.1〜0.5程度となるためには、材料のヤング率としては1.0GPa以下が必要である。
【0030】
また、集電コイルに働く電磁力の時間変化は特に時間変化の大きな場所(図8のA部)と特に時間変化の少ない場所(図8のB部)があり、真空断熱容器の位置によって集電コイルに働く電磁力の時間変化に大きな差があり、このため、集電コイルに働く電磁力の時間変化の大きさに応じて各場所でヤング率の異なる材料を配置するようにすれば、集電コイル各部で発生する電磁力を効果的に吸収することができる。
【0031】
なお、以上の説明では、超電導磁気浮上式鉄道を例にとって説明してきたが、本発明の非接触誘導集電装置は、同様の浮上方式による磁気浮上移動体一般に関する非接触誘導集電装置に広く適用できることは勿論である。
【0032】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、集電コイルで発生する振動の真空断熱容器への伝達を防ぐことによって真空断熱容器あるいはその内部で二次的に発生する電磁気的あるいは機械的な振動や発熱の発生を充分防ぐことができるため、超電導磁石を冷却する液体ヘリウムの発熱量の増加を押さえることができ、超電導磁石の信頼性の向上を図ることができるこの種の非接触誘導集電装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非接触誘導集電装置を備えた磁気浮上車両および非接触誘導集電装置の一実施例を示す縦断側面図である。
【図2】本発明の非接触誘導集電装置の他の実施例を示す縦断側面図である。
【図3】本発明の非接触誘導集電装置の他の実施例を示す斜視図である。
【図4】本発明の非接触誘導集電装置の他の実施例を示す斜視図である。
【図5】本発明の非接触誘導集電装置の他の実施例を示す斜視図である。
【図6】従来の磁気浮上式鉄道用非接触誘導集電装置の構成図である。
【図7】従来の非接触誘導集電装置を構成する真空断熱容器および集電コイルの斜視図である。
【図8】集電コイルに働く面外方向電磁力の時間変化を示した図である。
【符号の説明】
1…超電導磁石、2…超電導磁石容器、3…輻射シールド、4…真空断熱容器、5…集電コイル、6…中間部材、8…車両、9…軌道、10…浮上コイル、11…推進コイル、12…ヌルフラックス線。

Claims (5)

  1. 磁気浮上移動体の両側に設置された真空断熱容器と、内部への輻射熱の進入を防ぐために真空断熱容器内に収納されている輻射シールドと、液体ヘリウム槽として輻射シールド内に収納されている超電導磁石容器と、該超電導磁石容器内に収納されている超電導磁石と、前記磁気浮上移動体を走行または浮上させるための磁場発生源に対向する形で真空断熱容器表面に取り付けられている集電コイルとを備えた非接触誘導集電装置において、
    前記真空断熱容器と集電コイルとの間に、高弾性材料から成る中間部材を介在させるようにしたことを特徴とする非接触誘導集電装置。
  2. 磁気浮上移動体の両側に設置された真空断熱容器と、内部への輻射熱の進入を防ぐために真空断熱容器内に収納されている輻射シールドと、液体ヘリウム槽として輻射シールド内に収納されている超電導磁石容器と、該超電導磁石容器内に収納されている超電導磁石と、前記磁気浮上移動体を走行または浮上させるための磁場発生源に対向する形で真空断熱容器表面に取り付けられている集電コイルとを備えた非接触誘導集電装置において、
    前記真空断熱容器と集電コイルとの間に、ヤング率の異なる2種類以上の材料にて形成された中間部材を介在させるようにしたことを特徴とする非接触誘導集電装置。
  3. 磁気浮上移動体の両側に設置された真空断熱容器と、内部への輻射熱の進入を防ぐために真空断熱容器内に収納されている輻射シールドと、液体ヘリウム槽として輻射シールド内に収納されている超電導磁石容器と、該超電導磁石容器内に収納されている超電導磁石と、前記磁気浮上移動体を走行または浮上させるための磁場発生源に対向する形で真空断熱容器表面に取り付けられている集電コイルとを備えた非接触誘導集電装置において、
    前記真空断熱容器と集電コイルとの間に中間部材を介在させるとともに、この中間部材が、ヤング率の異なる2種類以上の材料が厚さ方向に重ね合わされ、かつそのうち1種類以上について高弾性材料が用いられて形成されていることを特徴とする非接触誘導集電装置。
  4. 磁気浮上移動体の両側に設置された真空断熱容器と、内部への輻射熱の進入を防ぐために真空断熱容器内に収納されている輻射シールドと、液体ヘリウム槽として輻射シールド内に収納されている超電導磁石容器と、該超電導磁石容器内に収納されている超電導磁石と、前記磁気浮上移動体を走行または浮上させるための磁場発生源に対向する形で真空断熱容器表面に取り付けられている集電コイルとを備えた非接触誘導集電装置において、
    前記真空断熱容器と集電コイルとの間に中間部材を介在させるとともに、この中間部材としてヤング率の異なる2種類以上の材料を接触面方向に並べ、かつそのうち1種類以上について高弾性材料を使用することを特徴とする非接触誘導集電装置。
  5. 磁気浮上移動体の両側に設置された真空断熱容器と、内部への輻射熱の進入を防ぐために真空断熱容器内に収納されている輻射シールドと、液体ヘリウム槽として輻射シールド内に収納されている超電導磁石容器と、該超電導磁石容器内に収納されている超電導磁石と、前記磁気浮上移動体を走行または浮上させるための磁場発生源に対向する形で真空断熱容器表面に取り付けられている集電コイルとを備えた非接触誘導集電装置において、
    前記真空断熱容器と該集電コイルの間に中間部材を介在させるとともに、この中間部材としてヤング率の異なる2種類以上の材料を厚さ方向および接触面方向に並設し、かつそのうち1種類以上について高弾性材料が用いられていることを特徴とする非接触誘導集電装置。
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