JP3810672B2 - 渦流ブロワの羽根車及びその製造方法 - Google Patents

渦流ブロワの羽根車及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、渦流ブロワの羽根車及びその製造方法に係わり、特に、3次元形状のブレードを備えた渦流ブロワに使用して好適な渦流ブロワの羽根車及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
渦流ブロワは、比較的小容量の送風機として従来から広く使用されているが、近年、この渦流ブロワに対する小型軽量化、高吐出圧力化、それに低騒音化などに対する要求の高まりに応じて、その羽根車の形状や構造についての提案が種々見られるようになっているが、その中の1提案として、羽根車ブレードの形状を周方向に曲げた形状にした、所謂3次元形状化がある。
【0003】
図5は、渦流ブロワの一般的な例について示したもので、図5において、1は羽根車、2は昇圧路3を形成するケーシング、4は羽根車1を駆動する電動機である。
昇圧路3は羽根車1の回転中心、つまり電動機4の回転軸5を中心とする円弧状に形成されており、回転軸5と平行に開口し、且つ、図5に示すように、半円弧状の溝として形成されている。
【0004】
羽根車1はブレードケーシング6と、環状溝7と、それにブレード8などからなり、この時、ブレードケーシング6に形成されている環状溝7は、電動機4の回転軸5の中心線Oを中心とする同心円からなる環状溝として形成されており、その中に、それを横切る方向に複数のブレード8が取付けられている。
【0005】
そして、この時、上述した3次元形状化された羽根車1では、図6に示すように、そのブレード8が、環状溝7内で、回転軸5を中心とする放射方向から所定の角度傾けて取付けられ、さらに、ブレード8自体が曲線をなすように形成されており、この結果、空気などの流体の流れがスムーズになり、渦流ブロワの効率が改善されるのである。
【0006】
ところで、このような3次元形状のブレードを備えた渦流ブロワの実用化に伴って、その製造方法が大きな課題となってきている。
つまり、このような渦流ブロワの羽根車は、通常、主としてダイキャストなど、鋳造による一体成形により製造されているが、この時、従来のブレードを有する渦流ブロワの羽根車は、比較的簡単な形状のため、特に問題なく鋳造可能であるが、羽根車のブレードが3次元形状化されると、ブレード自体が曲線になることなどにより、鋳型の形状が複雑化し、製造が困難になってゆくからである。
【0007】
そこで、このような課題の解決策として、例えば特開平5−141390号公報では、複数枚のブレードをブレード単体で成形し、ブレードケーシングに一枚ずつ締結する渦流ブロワの羽根車の製造方法について開示している。
このような渦流ブロワの羽根車の製造方法では、ブレードが複雑な構造であっても比較的容易にブレード形状を成形することができるが、ブレードをブレードケーシングに対して一枚ずつ締結するための工数によるコストアップを強いられていた。
また、ブレード先端の形状をブレードケーシング部の曲面に隙間なく合わせるのが、技術的に困難であった。
【0008】
また、特開平6−249193号公報では、ブレードケーシングをハブ・ブレード構成体とブレードケーシング部に分割し、複数のブレードをハブ・ブレード構成体と一体成形してからブレードケーシング部と組付け固着させるようにした渦流ブロワの羽根車の製造方法について開示している。
このような渦流ブロワの羽根車の製造方法では、ブレードを加工する工数とブレードをブレードケーシング部に固着する工数を複数回行うことを省くことで製造の安易さを達成している。
【0009】
しかしながら、ブレードはハブ・ブレード構成体にのみ成形されており、ブレード先端の形状をブレードケーシング部の曲面に隙間なく合うような形状で精度良く鋳造する必要があり、製造上困難な点であった。
また、ハブ・ブレード構成体においては、ブレード部への鋳造時の湯流れに問題があり、製造難度が高かった。
【0010】
さらに、特公昭53−1487号公報では、羽根車を上部と底部に二分割して、両羽根をロックピンで結合する構造を開示している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術において、渦流ブロワの羽根車ブレードの複雑な3次元形状を得るために、製造方法として一般にダイカストや金型鋳造が用いられるが、この時、ブレードが3次元形状を呈していると、鋳造型から製品が外れなくなってしまうので、より一層複雑な形状になってゆく渦流ブロワの羽根車については、対応が困難である。
【0012】
また、特開平5−141390号公報に開示されたブレードを一枚ずつ単体で成形する方法や特開平6−249193号公報に開示されたハブ・ブレード構成体とブレードケーシング部の分割構造体においても、渦流ブロワの羽根車ブレードの3次元形状は得られるものの、コストがかかることや、ブレードとブレードケーシングの曲面を隙間なく成形することが困難であった。
【0013】
本発明の第1の目的は、上述する問題点に対処して、第1の分割ブレード部と第2の分割ブレード部を第1のブレードケーシング部と第2のブレードケーシング部に一体化した二分割構造体として成形し、渦流ブロワの羽根車の製造が容易に行え、第1の分割ブレード部と第2の分割ブレード部との接合面の隙間を低減し、第2の分割ブレード部と第2のブレードケーシング部の曲面との隙間も減少し、複雑な形状の渦流ブロワの羽根車にも容易に対応でき、羽根車ブレードの3次元形状化が可能で、渦流ブロワの高性能化が充分に得られ、第1のブレードケーシング部と第2のブレードケーシング部との締結手段による締結部分の信頼性を向上することが可能な渦流ブロワの羽根車を提供することにある。
【0014】
本発明の第2の目的は、第1の分割ブレード部及び第2の分割ブレード部を第1のブレードケーシング部及び第2のブレードケーシング部にダイカスト等の鋳造による一体成形により製造し、従来のようにブレードを一枚ずつブレードケーシングに締結させる必要がなく、渦流ブロワの羽根車の製造上の工数も抑えられ、渦流ブロワの羽根車の製造コストの低減化を図ることが可能な渦流ブロワの羽根車の製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題の一方は、回転軸を中心とした環状の溝を有するブレードケーシングと、このブレードケーシングの前記環状の溝内に、この環状の溝を横切って円周方向に区画する複数のブレードとを備えた渦流ブロワの羽根車において、前記ブレードケーシングを回転軸方向に回転軸に嵌合する第1のブレードケーシング部とこれと別体の第2のブレードケーシング部とに二分割し、且つ、前記ブレードを回転軸方向に3次元形状を有する第1の分割ブレード部とこれと別体の第2の分割ブレード部とに二分割し、前記第1の分割ブレード部と前記第2の分割ブレード部を前記第1のブレードケーシング部と前記第2のブレードケーシング部にそれぞれ一体化した二分割構造体として成形し、前記第1のブレードケーシング部と前記第2のブレードケーシング部とを締結手段で締結することにより達成される。
【0016】
第1のブレードケーシング部と第2のブレードケーシング部とを締結する締結手段は、前記第1のブレードケーシング部または前記第2のブレードケーシング部に設けた突起部で抵抗溶接するものである。
【0017】
また、第1のブレードケーシング部と第2のブレードケーシング部とを締結する締結手段は、前記第1のブレードケーシング部及び前記第2のブレードケーシング部に設けた貫通孔にリベットを挿通してリベット締結するものである。
【0018】
さらに、第1のブレードケーシング部と第2のブレードケーシング部とを締結する締結手段は、前記第1のブレードケーシング部及び前記第2のブレードケーシング部に設けたかしめ用凸部を前記第2のブレードケーシング部及び前記第1のブレードケーシング部に設けた切欠凹部及び挿通孔に挿通し、前記第1のブレードケーシング部及び前記第2のブレードケーシング部のかしめ用凸部を塑性変形させてかしめ部を形成してかしめ締結するものである。
【0019】
また、上記課題の他方は、回転軸を中心とした環状の溝を有するブレードケーシングと、このブレードケーシングの前記環状の溝内に、この環状の溝を横切って円周方向に区画する複数のブレードとを備えた渦流ブロワの羽根車の製造方法において、前記ブレードケーシングを回転軸方向に回転軸に嵌合する第1のブレードケーシング部とこれと別体の第2のブレードケーシング部とに二分割すると共に、且つ、前記ブレードを回転軸方向に3次元形状を有する第1の分割ブレード部とこれと別体の第2の分割ブレード部とに二分割する工程と、前記第1の分割ブレード部と前記第2の分割ブレード部を前記第1のブレードケーシング部と前記第2のブレードケーシング部にそれぞれ一体化した二分割構造体として成形する工程と、前記第1のブレードケーシング部と前記第2のブレードケーシング部とを締結手段で締結する工程とを備えることにより達成される。
【0020】
(作用)
ブレードケーシングとブレードを回転軸方向に二分割し、複数枚の二分割した第1の分割ブレード部と第2の分割ブレード部を二分割した第1のブレードケーシング部と第2のブレードケーシング部に一体成形することで、ブレードの3次元形状を容易に得られ、なお且つ、第2の分割ブレード部と第2のブレードケーシング部との合わせ曲面での隙間もなくすことが、比較的安価に達成できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態における渦流ブロワの羽根車を示す図、図1(a)は渦流ブロワの羽根車の第1のブレードケーシング部及び第1の分割ブレード部の正面図、図1(b)は渦流ブロワの羽根車の第2のブレードケーシング部及び第2の分割ブレード部の正面図、図1(c)は渦流ブロワの羽根車の第1のブレードケーシング部及び第1の分割ブレード部の断面図、図1(d)は渦流ブロワの羽根車の第2のブレードケーシング部及び第2の分割ブレード部の断面図、図1(e)は渦流ブロワの羽根車の断面図である。
本発明の渦流ブロワの羽根車1は、図1(a)〜(e)に示すように、回転軸5を中心とした環状溝7を有するブレードケーシングと、このブレードケーシングの環状溝7内に、この環状溝7を横切って円周方向に区画する複数のブレードとを備え、ブレードケーシングが回転軸方向に回転軸5に嵌合する第1のブレードケーシング部9とこれと別体の第2のブレードケーシング部10とに二分割され、且つ、ブレードが回転軸方向に3次元形状を有する第1の分割ブレード部8aとこれと別体の第2の分割ブレード部8bとに二分割され、第1の分割ブレード部8aと第2の分割ブレード部8bが第1のブレードケーシング部9と第2のブレードケーシング部10にそれぞれ一体化した二分割構造体として成形され、第1のブレードケーシング部9と第2のブレードケーシング部10とが締結手段により締結されている。
【0022】
3次元形状のブレードを有する羽根車1において、図1(a)、(b)に示すように、ブレードケーシングを回転軸方向に第1のブレードケーシング部9と第2のブレードケーシング部10とに上下に二分割し、さらに、ブレードを回転軸方向に第1の分割ブレード部8aと第2の分割ブレード部8bとに上下に二分割する。
図1(a)、(c)に示すように、回転軸5に嵌合する円筒状のハブ部9aと、このハブ部9aから円板状に広がった円板部9bと、円板部9bの外周縁に沿ったリング状の内周リム部9cと、外周リム部9dなどを複数の第1の分割ブレード部8aと一体に成形して第1のブレードケーシング部9を構成する。
【0023】
一方、図1(b)、(d)に示すように、環状溝7と、環状溝7の内周縁に沿ったリング状の内周嵌合部10aと、環状溝7の外周縁に沿ったリング状の外周嵌合部10bなどを複数の第2の分割ブレード部8bと一体に成形して第2のブレードケーシング部10を構成する。
【0024】
さらに、図1(e)に示すように、第1のブレードケーシング部9の内周リム部9cの内側には第2のブレードケーシング部10の内周嵌合部10aが嵌合され、第1のブレードケーシング部9の外周リム部9dの外側には第2のブレードケーシング部10の外周嵌合部10bが嵌合され、第1のブレードケーシング部9と第2のブレードケーシング部10とが締結手段により締結されることで羽根車1となる。
【0025】
また、第1の分割ブレード部8aと第2の分割ブレード部8bは、それぞれ上側合わせ面9eと下側合わせ面10cとで接し、ブレード8となる。
この時、第1の分割ブレード部8aと第2の分割ブレード部8bとの接合面8cは、平面形状なので、従来技術に比べて接合面8cの隙間を低減することが可能である。
【0026】
本発明の渦流ブロワの羽根車1の製造方法は、回転軸5を中心とした環状溝7を有するブレードケーシングと、このブレードケーシングの環状溝7内に、この環状溝7を横切って円周方向に区画する複数のブレードとを備え、ブレードケーシングを回転軸方向に回転軸5に嵌合する第1のブレードケーシング部9とこれと別体の第2のブレードケーシング部10とに二分割すると共に、且つ、ブレードを回転軸方向に3次元形状を有する第1の分割ブレード部8aとこれと別体の第2の分割ブレード部8bとに二分割する工程と、第1の分割ブレード部8aと第2の分割ブレード部8bを第1のブレードケーシング部9と第2のブレードケーシング部10にそれぞれ一体化した二分割構造体として成形する工程と、第1のブレードケーシング部9と第2のブレードケーシング部10とを締結手段で締結する工程とを備えている。
【0027】
図2は本発明による渦流ブロワの羽根車の第1のブレードケーシング部と第2のブレードケーシング部との第1の締結方法を示す図、図2(a)は渦流ブロワの羽根車の第1のブレードケーシング部と第2のブレードケーシング部の締結前の要部断面図、図2(b)は渦流ブロワの羽根車の突起部を有する第1のブレードケーシング部と第2のブレードケーシング部の締結前の要部断面図、図2(c)は渦流ブロワの羽根車の第1のブレードケーシング部と第2のブレードケーシング部の締結後の要部断面図である。
図2(a)に示すように、第2のブレードケーシング部10の環状溝7と内周嵌合部10aとの間の内側段部10d及び環状溝7と外周嵌合部10bとの間の外側段部10eに突起部11を設けてある。
突起部11は、第2のブレードケーシング部10の環状溝7の円周方向につながった環状形状か、円形または角形の点形状を円周方向に複数個に点在させてもどちらでも良い。
【0028】
この突起部11を有した第2のブレードケーシング部10の内周嵌合部10aと外周嵌合部10bを、第1のブレードケーシング部9の内周リム部9cと外周リム部9dに嵌合させ、第1のブレードケーシング部9と第2のブレードケーシング部10にそれぞれ電極を接触させて電流を流し、突起部11で上側合わせ面9eと下側合わせ面10cを抵抗溶接を行うことで締結して、図2(c)に示すように、羽根車1を形成する。
この時、図2(b)に示すように、突起部11を第1のブレードケーシング部9の内周リム部9cの下縁及び外周リム部9dの下縁に設けても良い。
【0029】
次に、図3は本発明による渦流ブロワの羽根車の第1のブレードケーシング部と第2のブレードケーシング部との第2の締結方法を示す図である。
第2のブレードケーシング部10の外周嵌合部10bを、図3に示すように、第1のブレードケーシング部9の外周リム部9dの上縁と重なる位置まで延出し、第2のブレードケーシング部10の外周嵌合部10bにリベット12を挿通する貫通孔10fを設ける。
第2のブレードケーシング部10の内周嵌合部10aの上縁に、図3に示すように、第1のブレードケーシング部9の円板部9bの下面に重合するように直角に折曲した内側フランジ10gを形成し、第2のブレードケーシング部10の内側フランジ10gにリベット12を挿通する貫通孔10hを設ける。
【0030】
また、第1のブレードケーシング部9の外周リム部9d及び円板部9bに、図3に示すように、リベット12を挿通する第2のブレードケーシング部10の外周嵌合部10bの貫通孔10f及び第2のブレードケーシング部10の内側フランジ10gの貫通孔10hと連通する貫通孔9f及び貫通孔9gを設ける。
【0031】
ここで、図3に示すように、第2のブレードケーシング部10の内周嵌合部10aと外周嵌合部10bを、第1のブレードケーシング部9の内周リム部9cと外周リム部9dに嵌合させ、第2のブレードケーシング部10の内側フランジ10gを第1のブレードケーシング部9の円板部9bの外周縁寄りの下面に当接し、第2のブレードケーシング部10の外周嵌合部10bの貫通孔10f及び第1のブレードケーシング部9の外周リム部9dの貫通孔9fにリベット12を挿通し、第1のブレードケーシング部9の円板部9bの貫通孔9g及び第2のブレードケーシング部10の内側フランジ10gの貫通孔10hにリベット12を挿通し、第1のブレードケーシング部9と第2のブレードケーシング部10をリベット締結させることで羽根車1を形成する。
この時、貫通孔9f,貫通孔9g,貫通孔10f,貫通孔10h及びリベット12は、必要な締結強度に応じて第1のブレードケーシング部9と第2のブレードケーシング部10の円周方向に任意に複数個設ける。
【0032】
図4は本発明による渦流ブロワの羽根車の第1のブレードケーシング部と第2のブレードケーシング部との第3の締結方法を示す図、図4(a)は渦流ブロワの羽根車の第1のブレードケーシング部と第2のブレードケーシング部の締結時の要部断面図、図4(b)は渦流ブロワの羽根車の第1のブレードケーシング部と第2のブレードケーシング部の締結後の要部断面図、図4(c)は渦流ブロワの羽根車の第1のブレードケーシング部と第2のブレードケーシング部の締結後の要部側面図である。
図4(a)に示すように、第1のブレードケーシング部9の外周リム部9dの外周面に外方に向って突出したかしめ用凸部13を一体に設け、それに対応して第2のブレードケーシング部10の外周嵌合部10bに第1のブレードケーシング部9の外周リム部9dのかしめ用凸部13を通せる形状の切欠凹部15を設ける。
【0033】
一方、図4(a)に示すように、第2のブレードケーシング部10の内周嵌合部10aの上縁に形成した内側フランジ10gに上方に向って突出したかしめ用凸部13を一体に設け、それに対応して第1のブレードケーシング部9の円板部9bに第2のブレードケーシング部10の内側フランジ10gのかしめ用凸部13を挿通する挿通孔16を設ける。
【0034】
ここで、まず、図4(a)に示すように、第2のブレードケーシング部10の内周嵌合部10aと外周嵌合部10bを、第1のブレードケーシング部9の内周リム部9cと外周リム部9dに嵌合させ、第2のブレードケーシング部10の内側フランジ10gを第1のブレードケーシング部9の円板部9bの外周縁寄りの下面に当接し、第1のブレードケーシング部9の外周リム部9dのかしめ用凸部13を第2のブレードケーシング部10の外周嵌合部10bの切欠凹部15に差入れ、第2のブレードケーシング部10の内側フランジ10gのかしめ用凸部13を第1のブレードケーシング部9の円板部9bの挿通孔16に挿通する。
【0035】
その後、第1のブレードケーシング部9の外周リム部9dのかしめ用凸部13及び第2のブレードケーシング部10の内側フランジ10gのかしめ用凸部13の先端部を圧潰して塑性変形させ、図4(b)、(c)に示すように、第1のブレードケーシング部9の外周リム部9dのかしめ用凸部13に第2のブレードケーシング部10の外周嵌合部10bの切欠凹部15に対して係止するかしめ部14を形成し、第2のブレードケーシング部10の内側フランジ10gのかしめ用凸部13に第1のブレードケーシング部9の円板部9bの挿通孔16に対して係止するかしめ部14を形成し、第1のブレードケーシング部9と第2のブレードケーシング部10をかしめ締結させることで羽根車1を形成する。
この時、かしめ部14は必要な締結強度に応じて第1のブレードケーシング部9と第2のブレードケーシング部10の円周方向に任意に複数個設ける。
【0036】
なお、以上の説明から明らかなように、本発明は、以下の態様で実施可能である。
【0037】
1 ブレードケーシングを回転軸方向に回転軸に嵌合する第1のブレードケーシング部とこれと別体の第2のブレードケーシング部とに二分割し、且つ、ブレードを回転軸方向に3次元形状を有する第1の分割ブレード部とこれと別体の第2の分割ブレード部とに二分割し、前記第1の分割ブレード部と前記第2の分割ブレード部を前記第1のブレードケーシング部と前記第2のブレードケーシング部にそれぞれ一体化した二分割構造体として成形し、前記第1のブレードケーシング部と前記第2のブレードケーシング部とを締結手段で締結することを特徴とする渦流ブロワの羽根車。
【0038】
▲2▼ 上記第1のブレードケーシング部と上記第2のブレードケーシング部とを締結する締結手段は、前記第1のブレードケーシング部または前記第2のブレードケーシング部に設けた突起部で抵抗溶接するものであることを特徴とする渦流ブロワの羽根車。
【0039】
▲3▼ 上記第1のブレードケーシング部と上記第2のブレードケーシング部とを締結する締結手段は、前記第1のブレードケーシング部及び前記第2のブレードケーシング部に設けた貫通孔にリベットを挿通してリベット締結するものであることを特徴とする渦流ブロワの羽根車。
【0040】
▲4▼ 上記第1のブレードケーシング部と上記第2のブレードケーシング部とを締結する締結手段は、前記第1のブレードケーシング部及び前記第2のブレードケーシング部に設けたかしめ用凸部を前記第2のブレードケーシング部及び前記第1のブレードケーシング部に設けた切欠凹部及び挿通孔に挿通し、前記第1のブレードケーシング部及び前記第2のブレードケーシング部のかしめ用凸部を塑性変形させてかしめ部を形成してかしめ締結するものであることを特徴とする渦流ブロワの羽根車。
【0041】
5 ブレードケーシングを回転軸方向に回転軸に嵌合する第1のブレードケーシング部とこれと別体の第2のブレードケーシング部とに二分割すると共に、且つ、ブレードを回転軸方向に3次元形状を有する第1の分割ブレード部とこれと別体の第2の分割ブレード部とに二分割する工程と、前記第1の分割ブレード部と前記第2の分割ブレード部を前記第1のブレードケーシング部と前記第2のブレードケーシング部にそれぞれ一体化した二分割構造体として成形する工程と、前記第1のブレードケーシング部と前記第2のブレードケーシング部とを締結手段で締結する工程とを備えることを特徴とする渦流ブロワの羽根車の製造方法。
【0042】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明の渦流ブロワの羽根車によれば、ブレードケーシングを第1のブレードケーシング部と第2のブレードケーシング部とに二分割すると共に、ブレードを第1の分割ブレード部と第2の分割ブレード部とに二分割したので、第1の分割ブレード部と第2の分割ブレード部を第1のブレードケーシング部と第2のブレードケーシング部に一体化した二分割構造体として成形することができ、第1のブレードケーシング部と第2のブレードケーシング部とを締結手段により締結するのみで、渦流ブロワの羽根車を容易に製造することができ、第1の分割ブレード部と第2の分割ブレード部との接合面が平面形状であるので、第1の分割ブレード部と第2の分割ブレード部との接合面の隙間を低減することができ、第2の分割ブレード部と第2のブレードケーシング部の曲面との隙間も減少し、第1の分割ブレード部が空力性能に優れている3次元形状を有しているので、複雑な形状の渦流ブロワの羽根車にも容易に対応することができ、羽根車ブレードの3次元形状化が可能で、渦流ブロワの高性能化が充分に得られ、第1のブレードケーシング部と第2のブレードケーシング部との締結手段による締結部分の信頼性が向上し、生産性が向上した渦流ブロワの羽根車を提供することが可能である。
【0043】
また、本発明の渦流ブロワの羽根車の製造方法によれば、第1の分割ブレード部及び第2の分割ブレード部を第1のブレードケーシング部及び第2のブレードケーシング部にダイカスト等の鋳造による一体成形により製造することができ、従来のようにブレードを一枚ずつブレードケーシングに締結させる必要がなく、渦流ブロワの羽根車の製造上の工数も抑えられ、渦流ブロワの羽根車の製造コストの低減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における渦流ブロワの羽根車を示す説明図。
【図2】本発明による渦流ブロワの羽根車の第1のブレードケーシング部と第2のブレードケーシング部との第1の締結方法を示す説明図。
【図3】本発明による渦流ブロワの羽根車の第1のブレードケーシング部と第2のブレードケーシング部との第2の締結方法を示す説明図。
【図4】本発明による渦流ブロワの羽根車の第1のブレードケーシング部と第2のブレードケーシング部との第3の締結方法を示す説明図。
【図5】本発明が適用される渦流ブロワの一例を示す断面図。
【図6】本発明が適用される渦流ブロワの羽根車の一例を示す斜視図。
【符号の説明】
1 羽根車
2 ケーシング
3 昇圧路
4 電動機
5 回転軸
6 ブレードケーシング
7 環状溝
8 ブレード
8a 第1の分割ブレード部
8b 第2の分割ブレード部
8c 接合面
9 第1のブレードケーシング部
9a ハブ部
9b 円板部
9c 内周リム部
9d 外周リム部
9e 上側合わせ面
9f 貫通孔
9g 貫通孔
10 第2のブレードケーシング部
10a 内周嵌合部
10b 外周嵌合部
10c 下側合わせ面
10d 内側段部
10e 外側段部
10f 貫通孔
10g 内側フランジ
10h 貫通孔
11 突起部
12 リベット
13 かしめ用凸部
14 かしめ部
15 切欠凹部
O 中心線

Claims (5)

  1. 回転軸を中心とした環状の溝を有するブレードケーシングと、このブレードケーシングの前記環状の溝内に、この環状の溝を横切って円周方向に区画する複数のブレードとを備えた渦流ブロワの羽根車において、
    前記ブレードケーシングを回転軸方向に回転軸に嵌合する第1のブレードケーシング部とこれと別体の第2のブレードケーシング部とに二分割し、且つ、前記ブレードを回転軸方向に3次元形状を有する第1の分割ブレード部とこれと別体の第2の分割ブレード部とに二分割し、前記第1の分割ブレード部と前記第2の分割ブレード部を前記第1のブレードケーシング部と前記第2のブレードケーシング部にそれぞれ一体化した二分割構造体として成形し、前記第1のブレードケーシング部と前記第2のブレードケーシング部とを締結手段で締結したことを特徴とする渦流ブロワの羽根車。
  2. 上記第1のブレードケーシング部と上記第2のブレードケーシング部とを締結する締結手段は、前記第1のブレードケーシング部または前記第2のブレードケーシング部に設けた突起部で抵抗溶接するものである請求項1に記載の渦流ブロワの羽根車。
  3. 上記第1のブレードケーシング部と上記第2のブレードケーシング部とを締結する締結手段は、前記第1のブレードケーシング部及び前記第2のブレードケーシング部に設けた貫通孔にリベットを挿通してリベット締結するものである請求項1に記載の渦流ブロワの羽根車。
  4. 上記第1のブレードケーシング部と上記第2のブレードケーシング部とを締結する締結手段は、前記第1のブレードケーシング部及び前記第2のブレードケーシング部に設けたかしめ用凸部を前記第2のブレードケーシング部及び前記第1のブレードケーシング部に設けた切欠凹部及び挿通孔に挿通し、前記第1のブレードケーシング部及び前記第2のブレードケーシング部のかしめ用凸部を塑性変形させてかしめ部を形成してかしめ締結するものである請求項1に記載の渦流ブロワの羽根車。
  5. 回転軸を中心とした環状の溝を有するブレードケーシングと、このブレードケーシングの前記環状の溝内に、この環状の溝を横切って円周方向に区画する複数のブレードとを備えた渦流ブロワの羽根車の製造方法において、
    前記ブレードケーシングを回転軸方向に回転軸に嵌合する第1のブレードケーシング部とこれと別体の第2のブレードケーシング部とに二分割すると共に、且つ、前記ブレードを回転軸方向に3次元形状を有する第1の分割ブレード部とこれと別体の第2の分割ブレード部とに二分割する工程と、前記第1の分割ブレード部と前記第2の分割ブレード部を前記第1のブレードケーシング部と前記第2のブレードケーシング部にそれぞれ一体化した二分割構造体として成形する工程と、前記第1のブレードケーシング部と前記第2のブレードケーシング部とを締結手段で締結する工程とを備えることを特徴とする渦流ブロワの羽根車の製造方法。
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