JPWO2003014529A1 - タービン動翼 - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、翼長が短い翼、もしくは回転数が低いタービンに適用される翼であっても、より高い振動減衰効果を生み出すように、全周の翼が切れ目なく緊密に連結することが可能なタービン動翼を提供することにある。上記目的を達成するために、本発明のタービン動翼は、隣接翼と対向する連結部材の円周方向の端面を、タービンの周方向に対して軸方向に傾斜した傾斜面に形成するとともに、隣接翼と対向する少なくとも一つの前記傾斜面に該傾斜面方向に延伸する溝を形成し、前記ディスクに植え込まれた動翼の翼部にねじりモーメントを作用させた状態で前記溝に挿入され、翼部のねじり戻りを拘束する補助連結ピンを備えたことを特徴とする。

Description

技術分野
本発明は、翼と一体に形成された連結部材を備えたタービン動翼、及びタービンに関する。
背景技術
タービン動翼は、作動流体の乱れ成分によって、広範な周波数範囲で絶えず励振されている。これらの励振力に対する翼構造の振動応答は、翼構造の各振動モードにおける固有振動数に対する励振力や、減衰の大きさが関連する。信頼性のある翼を設計するためには、一般に振動応答の大きい低次振動モードの共振は避ける一方、振動応答の小さい高次の振動モードでは、共振しても振動応答が大きくならないように、隣り合う翼を連結する構造が採用される。翼の連結方法の一つに、翼と一体形に形成され、翼の背側と腹側に円周方向に延びる連結カバー(インテグラルカバー)を設け、隣接翼の背側,腹側のインテグラルカバーを互いに接触させることによって連結する、インテグラルカバー翼構造がある。
インテグラルカバー翼はこれまでタービン低圧段によく使用されている翼であり、流体性能上の要求から、翼の根元から先端に向かって次第にねじりが大きくなっている。このような翼にはタービン回転中に翼に作用する遠心力によって、ねじり戻りが生じるため、翼の背側と腹側のインテグラルカバーを、ねじり戻りを拘束するように形成することにより、翼連結作用を生じさせることもよく知られている。
例えば、特開平3−26081号公報や特公平6−60563号公報には、動翼先端部に備えた動翼カバーが、外周方向から見てS時や段部を形成することが記載されている。互いに隣り合う翼の動翼カバーが、互いにS字中央や中央の段部で接触するように相対させ、翼先端部に起こる動翼先端部のねじり戻りにより、接触面の面圧を増すようにすることが記載されている。このような翼連結構造の利点は、翼と一体形に形成されたインテグラルカバーが、遠心力などに対して、強度的に優れていること、インテグラルカバー同士の接触連結部の摩擦により大きな振動減衰が得られることなどから、信頼性の高い翼連結構造を提供できることがあげられる。
しかし、翼の加工上、もしくは組立上の問題から、静止時に接触面間に間隙が生じてしまい、翼長が短い、もしくは回転数が低く遠心力が小さい場合には、ねじり戻りが小さくなり回転時ですら間隙が閉じないか、あるいは接触しても隣接翼間の連結力は弱くなる。あらかじめ隣接した翼のインテグラルカバーの間隙をできるかぎり小さくすることにより、翼のねじり戻りによる隣接翼間の接触連結力を最大限に発揮することができるが、翼の加工,組立上、間隙を0にすることは難しく、このために隣接翼に作用する連結力が小さく、振動減衰能も小さくなる。
本発明の目的は、翼長が短い翼、もしくは回転数が低いタービンに適用される翼であっても、より高い振動減衰効果を生み出すように、全周の翼が切れ目なく緊密に連結することが可能なタービン動翼、及びタービンを提供することにある。
発明の開示
上記目的を達成するために、本発明のタービン動翼は、翼部と、該翼部の先端に一体に形成され、前記翼部の背側と腹側にそれぞれ延伸して形成されている連結部材と、タービンディスクに植え込まれる翼根部とを備え、前記連結部材によって相互に隣接する翼を連結するようにしたタービン動翼であって、隣接翼と対向する前記連結部材の円周方向の端面を、タービンの周方向に対して軸方向に傾斜した傾斜面に形成し、隣接翼と対向する少なくとも一つの前記傾斜面に該傾斜面方向に延伸する溝を形成し、前記ディスクに植え込まれた動翼の翼部にねじりモーメントを作用させた状態で前記溝に挿入され、翼部のねじり戻りを拘束する補助連結ピンを備えたことを特徴とする。
また、上記目的を達成するために本発明のタービンは、タービンロータの円周方向に沿って静止して配置される複数個の静翼と、タービンロータの円周方向に取り付けられる複数個の動翼とを備えたタービンにおいて、前記動翼は、翼部と、該翼部の先端に一体に形成され、前記翼部の背側と腹側にそれぞれ延伸して形成されている連結部材と、タービンディスクに植え込まれる翼根部とを備え、前記連結部材によって相互に隣接する翼を連結するように構成されるものであって、隣接翼と対向する前記連結部材の円周方向の端面を、タービンの周方向に対して軸方向に傾斜した傾斜面に形成し、隣接翼と対向する少なくとも一つの前記傾斜面に該傾斜面方向に延伸する溝を形成し、前記ディスクに植え込まれた動翼の翼部にねじりモーメントを作用させた状態で前記溝に挿入され、翼部のねじり戻りを拘束する補助連結ピンを備えたことを特徴とするタービン。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明のタービン動翼について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明では、蒸気タービンに本発明のタービン動翼を適用する場合の実施例について説明する。
第1図は、本発明の一実施例であるタービン動翼構造を示す斜視図である。第1図では、円周方向に全周にわたり配置される翼のうち、隣接した2つの動翼を示している。なお、本実施例では隣接する翼同士を連結する連結部材として、翼先端にインテグラルカバーを設けた場合を例に用いて説明する。
本実施例のタービン動翼は、翼プロファイル部1,翼根部33,翼の先端部に翼プロファイル部1と一体形に形成されたインテグラルカバー2によって構成されている。また、翼根部33には翼根部フック37が形成されており、この翼根部33は図示しないタービンロータのディスク34の外周に設けられたディスク溝35のディスクフック36と係合させて、順次円周方向に挿入されて組み立てられる。
インテグラルカバー2は、上流側と下流側にタービン軸方向に垂直な面に平行な軸方向端面と、翼の背側と腹側に円周方向に区切られた円周方向端面を持っている。円周方向端面は、翼の背側腹側それぞれにおいて半径方向外周側から見てタービン軸方向に平行な直線に対し傾斜した2つの傾斜面を有している。また、翼の背側と腹側の上流側における一対の傾斜面3,4は互いに略平行であり、翼の背側と腹側の下流側における一対の傾斜面5,6も互いに略平行に形成されている。そして、一方の動翼の腹側の傾斜面4と、一方の動翼に隣接する他方の動翼の背側の傾斜面3′とが対向するように複数の翼が円周方向に配置される。
第1図では、上流側における傾斜面3,4の傾斜角αは、翼の半径方向外周側から見てタービン円周方向から時計回りに正の鋭角である。本実施例では、インテグラルカバー2の腹側傾斜面4と対向しているインテグラルカバー2′の上流側の背側の傾斜面3′に、上流側から下流側に向かう溝7′を設け、この溝7′に補助連結ピン9を挿入することにより隣接する翼同士を連結するように構成している。また、インテグラルカバー7の背側の傾斜面3も溝7′と同様に上流側から下流側に向かって溝7が形成されており、インテグラルカバー7と隣接する図示しないインテグラルカバー間に補助連結ピン9″が挿入されるように構成されている。なお、補助連結ピン9は対向する傾斜面間に設けた溝7′に挿入されるため、回転中の遠心力により半径方向外周側に飛ぶことはない。これら溝7,補助連結ピン9の詳細については第2図から第5図を用いて以下説明する。
第2図はインテグラルカバーを半径方向外周側から見た図、第3図は第2図のA−A矢視断面図である。隣接するインテグラルカバー2,2′の対向している上流側の背側傾斜面3′と腹側傾斜面4間は、補助連結ピン9の挿入前は接触しているか若しくは間隙が形成される状態に構成される。また、第3図に示すように腹側傾斜面4と対向する背側傾斜面3′には、円弧状断面を有する溝7′が背側傾斜面3′の長手方向に沿って延伸するように形成されている。この溝7′の断面の一部は一定の半径を持つ円弧で形成され、かつ円弧上の一部の接線が溝を設けていない腹側傾斜面4に平行となるように形成される。なお、第3図では背側傾斜面3′に円弧状断面を有する溝7′を形成したものを図示しているが、背側傾斜面3′と対向する腹側傾斜面4側に補助連結ピン9を挿入する溝を形成しても良い。
第4図は、インテグラルカバーを半径方向外周側から見た図、第5図は第4図のB−B矢視断面図であり、共に第2図,第3図のインテグラルカバー間に補助連結ピンを挿入した状態を示す図である。第5図に示すように、補助連結ピン9は背側傾斜面3′に設けられた溝7′と、溝を設けていない腹側傾斜面4との間に形成される空間に合致するように、溝7′の断面形状の一部に合致する断面形状を有する面38と、腹側傾斜面4と接触させるための少なくとも1つの平面12を持つように形成される。そして、補助連結ピン9の断面における、平面12に垂直な方向の幅で定義されるピン断面ピッチδは、第3図における、背側傾斜面3′に設けられた溝7′の底部と溝を設けていない腹側傾斜面4を結ぶ距離で定義される傾斜面ギャップhよりも大きくなる(δ>h)ように形成される。
以上のように構成されたタービン動翼は、その組立時において、先ずインテグラルカバーにねじりモーメント10を作用させて翼をねじり変形させる。このとき、傾斜面ギャップhがピン断面ピッチδと等しいか、もしくは大きくなる(h≧δ)までねじりが加えられる。そして、背側傾斜面3′と腹側傾斜面4間に形成された間隙に対して、補助連結ピン9を矢印11方向に挿入して、ねじりモーメント10を解放する。
なお、ねじりモーメント10を解放した際には翼のねじり変形が戻ろうとするが、挿入した補助連結ピン9によりねじり変形の反力が拘束され、対向する傾斜面が強く締結されることにより、隣接する翼のインテグラルカバー2,2′は補助連結ピン9を介して連結され全周の翼が連結した構造となる。
上記したようにタービン動翼を組み立てることで、隣接翼はインテグラルカバー2の下流側の腹側傾斜面6と、対向するインテグラルカバー2′の下流側の背側傾斜面5′とが接触した状態となり、また上流側の背側傾斜面3′と腹側傾斜面4間は、補助連結ピン9を介して相互に接触した状態となる。
以上のように、本実施例ではタービン動翼の組み立て時に翼をねじり変形させて、インテグラルカバーの円周方向端面を接触させると共に、その反力を隣接するインテグラルカバー間の対向する傾斜面に挿入した補助連結ピンによって拘束するように構成しているので、タービン静止時や回転時を通じて隣接翼間の接触連結力を向上させることが可能となり、全周の翼を切れ目なく緊密に連結させることができる。また、隣接翼間の接触連結力を向上させることにより、より高い振動減衰効果を奏することができる。
すなわち、従来技術においては翼の加工上、もしくは組立上の問題から、静止時に接触面間に間隙が生じてしまう可能性があった。特に、翼長が短い、又は回転数が低く遠心力が小さい翼の場合にはねじり戻りが小さくなり、回転時ですら間隙が閉じないか、あるいは接触しても隣接翼間の連結力は弱くなる可能性があった。
これに対して、本実施例によれば、静止状態時から相互に隣接するインテグラルカバーを接触状態に、つまり翼を連結した状態に保持しているので、静止時はもちろん回転時も隣接翼間に間隙が生ることを抑制することができる。また、隣接した翼のインテグラルカバーの間隙をできるかぎり小さくすることができるので、翼のねじり戻りによる隣接翼間の接触連結力を最大限に発揮することが可能となる。従って、本実施例のタービン動翼は、特に翼長が短い翼に対して顕著な効果を奏することができる。
また、本実施例によれば隣接翼間の連結力は、翼のねじり変形の反力を拘束する補助連結ピンの太さ、具体的には第4図に示すピン断面ピッチδを変更することで容易に調節することができる。また、翼の製作上の誤差等によって翼間に間隙が生じてしまったとしても、補助連結ピンのピン断面ピッチδを調節することで、その誤差を補助連結ピンによって吸収することが可能となる。このように、翼の組立作業の観点から見ても、本実施例は従来と比較して作業性を向上させることができる。
次に、本発明の他の実施例について、第6図から第9図を用いて詳細に説明する。第6図はインテグラルカバーを半径方向外周側から見た図、第7図は第6図のC−C矢視断面図を示す。第5図及び第6図に示すように、対向している上流側の背側傾斜面3′,腹側傾斜面4は、補助連結ピン9挿入前は接触しているかもしくは間隙が開いた状態にある。本実施例のインテグラルシュラウドは、背側傾斜面3′,腹側傾斜面4の各々に、上流側と下流側を結ぶ方向に溝7′,8を形成した構成となっている。
第8図は、インテグラルカバーを半径方向外周側から見た図、第9図は図のB−B矢視断面図であり、共に第6図,第7図のインテグラルカバー間に補助連結ピンを挿入した状態を示している。本実施例の補助連結ピン9は、それぞれの溝7′,8に合致する面の一部を有するように補助連結ピン9を形成している。補助連結ピン9の断面の幅δは、第7図において、傾斜面3′,4に設けられたそれぞれの溝7′,8の最深部を結ぶ距離hより大きくなる(δ>h)ように形成される。
以上のように構成された本実施例では、その組立時において、インテグラルカバーにねじりモーメント10を作用させ、傾斜面に設けられた、それぞれの溝7′,8の底部を結ぶ距離hが、補助連結ピン9の断面の幅δと等しくなるかもしくは大きくなる(h≧δ)まで、タービン動翼をねじり変形させる。その後補助連結ピン9を矢印11方向に挿入し、ねじりモーメント10を解放すると、翼のねじり変形が戻ろうとするが、挿入した補助連結ピン9により拘束され、対向する傾斜面が強く締結されることにより、隣接する翼のインテグラルカバー2,2′は補助連結ピン9を介して連結され全周の翼が連結した構造となる。
第10図,第11図は本発明の他の実施例を示す図であり、上流側の背側傾斜面に溝を設けた例を示す。なお、第10図はインテグラルカバーを半径方向外周側から見た図、第11図は第10図のインテグラルカバー間に補助連結ピンを挿入した状態を示す図である。
本実施例では、第1図から第9図に示した実施例に対して、補助連結ピン9の挿入側における先端の幅δcを、傾斜面ギャップの距離hより小さく形成している。本実施例のタービン動翼を組み立てる際には、第11図に示すようにディスクに植えこまれた全周にわたる各々の翼の傾斜面間に、補助連結ピン9を矢印11方向に略同時的に挿入することにより、インテグラルカバー部には図中矢印10方向にねじりモーメントを作用させる。翼はねじり変形し、そのねじり反力が挿入した補助連結ピンにより拘束されるため、隣接して配置されるインテグラルカバー2,2′は補助連結ピン9を介して連結され全周の翼が連結した構造となる。
前述した実施例では、タービン動翼を組み立てる際に翼をねじり変形させた状態で補助連結ピンを挿入していたが、本実施例では補助連結ピンの挿入端側は傾斜面ギャップよりも小さく形成しているので、傾斜面間に補助連結ピンを挿入することによって翼をねじり変形させることができるようになる。また、補助連結ピンの挿入によってねじり変形を生じさせるのと同時に、その反力を補助連結ピンによって拘束させることができる。
従って、本実施例によれば、組立作業時の翼のねじり変形と、そのねじり変形によって発生するモーメントの解放作業を省略することができるので、更に組立作業の効率性を向上させることができるようになる。
次に、本発明の他の実施例について第12図を用いて説明する。第12図は、インテグラルカバーを半径方向外周側から見た図である。
本実施例のタービン動翼の組立方法では、先ず補助連結ピン9の断面幅δが傾斜面ギャップの距離hより小さい断面幅δ′(δ′≦h)となるまで、冷媒を用いて補助連結ピン9の冷却を行う。冷却により収縮した補助連結ピン9は、隣接するインテグラルカバー間の傾斜面ギャップに挿入される。挿入した補助連結ピン9は、大気中または運転中には翼周辺の温度が高くなり膨張する。
この補助連結ピン9の膨張によって、補助連結ピン9の断面幅δ′が傾斜面ギャップの距離hより大きくなることにより、インテグラルカバー部にはねじりモーメントが作用し、翼はねじり変形することになる。そして、翼のねじり反力は挿入した補助連結ピン9により拘束されるため、隣接して配置されるインテグラルカバー2,2′は補助連結ピン9を介して連結され全周の翼が連結した構造となる。
第13図は本発明の他の実施例を示す図である。本実施例では、補助連結ピン9の形状をテーパ状に形成している。すなわち、第13図に示すように、補助連結ピン9をその挿入方向に向かって先細りの形状となっており、その先端側の角度をθに形成している。一方、インテグラルカバー2の円周方向に沿う端面に対する上流側の背側傾斜面3及び腹側傾斜面4の傾斜角度をαとするとき、腹側傾斜面4の溝8の傾斜角度をβ、背側傾斜面3の溝7の傾斜角度をγに形成しており、補助連結ピン9の挿入端側の角度θとの関係が
β≧α,γ≦α,β−γ=θ(ただしβ≠γ)
となるように形成されている。
以上のように、溝8に合致する角度に形成された補助連結ピン9を、全周にわたり矢印11方向に断面幅の狭い端部側より傾斜面間に略同時的に挿入することによって、補助連結ピン9と接触する溝7′,8に垂直な方向に力を発生させることができる。補助連結ピン9の挿入によって、インテグラルカバー部には図中の矢印10方向にねじりモーメントが作用して翼はねじり変形する。また、挿入した補助連結ピンにより翼のねじり反力が拘束されるため、隣接して配置されるインテグラルカバー2,2′は補助連結ピン9を介して連結されることになり、全周の翼が連結した構造となる。
第14図は本発明の他の実施例を示す図である。第14図(a)はインテグラルカバーを半径方向外周側から見た図、第14図(b),(c)は第14図(a)に示す補助連結ピン挿入部の拡大図である。本実施例では、補助連結ピン9の一方の端部側における側面に切欠部39を設けており、さらにインテグラルカバー2の傾斜面3′に設けられた溝7′に凹み部40を形成している。
上述したタービン動翼を組み立てる際には、先ず第14図(b)に示すように、インテグラルカバーの傾斜面間に切欠部39を設けていない端部側から補助連結ピン9を挿入する。その後、第15図(c)に示すように、補助連結ピン8の傾斜面ギャップ入口側端部を、図中矢印で示した傾斜面に垂直方向に叩いてかしめて、傾斜面の凹み部40に嵌め込む。
以上のように構成することにより、タービン運転中には、補助連結ピン9を傾斜面ギャップ外部へと押し出すように、補助連結ピンと溝,傾斜面との間に摩擦力が作用する。しかしながら、溝に設けられた凹み部40に補助連結ピン9の一部が嵌め込まれているため、補助連結ピン9の傾斜面に沿う外部方向への動きは拘束され、補助連結ピン9の抜け落ちを防止できる。
第15図は、第14図に示す補助連結ピンの変形例である。本実施例では、第15図(a)に示すように、補助連結ピン9の一方の端部にピン断面ピッチδより狭い幅を持つ出張部41を設けており、また傾斜面に設けられた溝に凹み部40を形成している。
上述したタービン動翼を組み立てる際には、出張り部を設けていない端部側から補助連結ピン9を傾斜面間に挿入した後、第15図(b)に示すように、補助連結ピン9の出張部41を傾斜面に垂直方向にたたいてかしめて、傾斜面に設けた凹み部に嵌め込まれる。タービン運転中には、補助連結ピン9を傾斜面ギャップ外部へと押し出すように、補助連結ピン9と溝,傾斜面との間に摩擦力が作用する。しかしながら、溝に設けられた凹み部40に補助連結ピンの一部が嵌め込まれているため、補助連結ピン9の傾斜面に沿う外部方向への動きは拘束され、補助連結ピンの抜け落ちを防止できる。
第16図,第17図は、第14図に示す補助連結ピンの変形例である。本実施例の補助連結ピン9は、その一方の端部に補助連結ピン9に垂直な方向と平行に移動可能な可動部42を備えている。
タービン翼を組み立てる際には、第16図(a)に示すように補助連結ピン9を可動部42とは反対側の端部から傾斜面間に挿入される。その後、第16図(b)に示すように補助連結ピン9の可動部42を補助連結ピン9に垂直方向と平行に移動させることによって、傾斜面の凹み部40に嵌め込まれる。
タービン運転中には、補助連結ピンを傾斜面ギャップ外部へと押し出すように、補助連結ピンと溝,傾斜面との間に摩擦力が作用する。しかしながら、溝に設けられた凹み部40に補助連結ピン9の可動部42が嵌め込まれているため、補助連結ピン9の傾斜面に沿う外部方向への動きは拘束され、補助連結ピンの抜け落ちを防止できる。また、本実施例では補助連結ピンの可動部を可動させることによって凹み部40に嵌め込む構造としているので、補助連結ピン9の嵌め込み作業を容易にすることが可能となる。
第18図から第21図は本発明の他の実施例を示す図である。第18図はインテグラルカバーを半径方向外周側から見た図、第19図は第18図中のE−E矢視断面図である。本実施例では、対向するインテグラルカバーの上流側の背側,腹側傾斜面3′,4を、補助連結ピン9挿入前は接触しているかもしくは間隙が開いている状態に形成し、対向する傾斜面の何れか一方に、傾斜面に垂直方向に突き出す凸部13を設けている。
第20図は、インテグラルカバーを半径方向外周側から見た図、第21図は第20図のF−F矢視断面図であり、第18図、第19図のインテグラルカバー間に補助連結ピンを挿入した状態を示す図である。本実施例では、補助連結ピン9を、背側傾斜面3′の凸部13′の一部に合致する凹部断面形状15を有する一つの面と、腹側傾斜面4の一部に合致する少なくとも一つの平面12を有するように形成している。また、補助連結ピン9の断面における凹部15と平面12を結ぶ距離で定義されるピン断面ピッチδは、第19図における凸部13′と傾斜面4の傾斜面に垂直な距離で定義される傾斜面ギャップhより大きく形成される。
本実施例のタービン動翼を組み立てる際には、インテグラルカバーにねじりモーメント10を作用させ、傾斜面ギャップhが、ピン断面ピッチδと等しくなるかもしくは大きくなる(h≧δ)まで翼をねじり変形させる。その後、補助連結ピン9を矢印11方向に挿入し、ねじりモーメント10を解放すると、翼のねじり変形が戻ろうとするが、挿入した補助連結ピン9により拘束され、対向する傾斜面が強く締結されることにより、隣接する翼のインテグラルカバー2,2′は補助連結ピン9を介して連結され全周の翼が連結した構造となる。
第22図から第25図は本発明の他の実施例を示す図である。第22図はインテグラルカバーを半径方向外周側から見た図、第23図は第22図中のG−G矢視断面図を示す。本実施例では、対向している上流側の背側,腹側傾斜面3′,4は、補助連結ピン挿入前は接触しているかもしくは間隙が開くように形成しており、また背側,腹側傾斜面それぞれに、円周方向に突き出す凸部13′,14を設けている。
第24図は、インテグラルカバーを半径方向外周側から見た図、第25図は第24図のF−F矢視断面図であり、第22図,第23図のインテグラルカバー間に補助連結ピンを挿入した状態を示す図である。本実施例では、補助連結ピン9は凸部13′,14の一部に合致する凹部15,16を有する断面形状に形成している。補助連結ピン9の断面における凹部15,16間の距離で定義されるピン断面ピッチδは、第23図に示す凸部13′,14の傾斜面に垂直な距離で定義される傾斜面ギャップhより大きく形成される。
本実施例のタービン動翼を組み立てる際には、インテグラルカバーにねじりモーメント10を作用させ、傾斜面ギャップhが、ピン断面ピッチδと等しくなるかもしくは大きくなる(h≧δ)までねじり変形させる。その後、補助連結ピン9を矢印11方向に挿入し、ねじりモーメント10を解放すると、翼のねじり変形が戻ろうとするが、挿入した補助連結ピン9により拘束され、対向する傾斜面が強く締結されることにより、隣接する翼のインテグラルカバー2,2′は補助連結ピン9を介して連結され全周の翼が連結した構造となる。
第26図は本発明の他の実施形態を示す図である。前述した実施例では、インテグラルカバーの上流側の背側傾斜面と腹側傾斜面の間に補助連結ピンを挿入するように構成していたが、本実施例では下流側の背側傾斜面と腹側傾斜面の間に補助連結ピンを挿入するように構成している。
第26図に示すインテグラルカバーは、翼の上流側と下流側にタービン軸方向に垂直な面に平行な軸方向端面と、翼の背側と腹側に円周方向に区切られた円周方向端面を持っており、この円周方向端面は翼の背側腹側それぞれにおいて、上流側と下流側それぞれに半径方向外周側から見てタービン軸方向に傾斜した2つ傾斜面を有している。また、翼の背側と腹側の上流側における一対の傾斜面17,18は互いに略平行であり、翼の背側と腹側の下流側における一対の傾斜面19,20は互いに略平行に形成されている。
本実施例のタービン動翼を組み立てる際には、対向している下流側の背側,腹側傾斜面19′,20に、前述した補助連結ピンの何れかを適用することにより、隣接して配置されるインテグラルカバー2,2′は補助連結ピン9を介して連結され全周の翼が連結した構造となる。なお、翼にねじり変形を加えた際には、上流側の腹側傾斜面18と背側傾斜面17′がインテグラルカバーの接触面となる。また、下流側の腹側傾斜面20と背側傾斜面19′とは挿入された補助連結ピンを介して連結される。
第27図は、インテグラルカバーの変形例を示す図である。図示するインテグラルカバーは、翼の上流側と下流側にタービン軸方向に垂直な面に平行な軸方向端面と、翼の背側と腹側に円周方向に区切られた円周方向端面を持っている。また、円周方向端面は、翼の背側腹側それぞれにおいて半径方向外周側から見てタービン軸方向から傾斜した傾斜面21,22を有しており、翼の背側と腹側の傾斜面は互いに略平行に形成されている。図示するタービン動翼を組み立てる際には、対向している背側,腹側傾斜面21′,22に、前述した何れかの補助連結ピンを適用することにより、隣接して配置されるインテグラルカバー2,2′は補助連結ピン9を介して連結され全周の翼が連結した構造となる。
第28図は、インテグラルカバーの変形例を示す図である。図示するインテグラルカバーは、翼の上流側と下流側にタービン軸方向に垂直な面に平行な軸方向端面と、翼の背側と腹側に円周方向に区切られた円周方向端面を持っており、円周方向端面は翼の背側腹側それぞれにおいて、上流側にタービン軸方向に平行な面と下流側に半径方向外周側から見てタービン軸方向から傾斜した傾斜面を有している。また、翼の背側と腹側の下流側における一対の傾斜面25,26は互いに略平行に形成されている。図示するタービン動翼を組み立てる際には、対向している背側,腹側傾斜面25′,26に、前述した補助連結ピンを適用することにより、隣接して配置されるインテグラルカバー2,2′は補助連結ピン9を介して連結され全周の翼が連結した構造となる。
第29図,第30図は補助連結ピンの変形例を示す図である。補助連結ピンの断面形状は、傾斜面に設けられる溝もしくは凸部と補助連結ピンの面が合致するように、角断面、もしくは角断面の角を丸めた形状でもよい。また、第30図に示されるように補助連結ピンと、インテグラルカバー半径方向外周側端面,内周側端面に生じる段差をなくすように、補助連結ピンの半径方向外周側、もしくは内周側に凸部27,28を設けてもよい。
第31図は、インテグラルカバーの変形例を示す図である。インテグラルカバーの半径方向内周側の端面における半径方向高さが上流側と下流側で異なる場合、第31図(a),(b)に示すように、インテグラルカバー内周端面に沿うように、円周方向から見てタービン軸方向から角度を持つ方向に溝29もしくは凸部を形成し、この溝29に補助連結ピンを挿入してもよい。また、インテグラルカバー外周端面に沿う方向に溝29もしくは凸部を形成し、補助連結ピンを挿入してもよい。
第32図は、タービン動翼における翼根部の他の実施形態を示す図である。図1の実施例では周方向挿入型である鞍型翼根部を持つ翼を示しているが、本実施例のタービン動翼は、第32図(a)に示すような軸方向挿入型である逆クリスマスツリー型翼根部30や、第32図(b)に示すTルート型翼根部43、第32図(c)に示すフォーク型翼根部44を持つ翼にも適用できる。
第33図は、以上説明した各実施例のタービン動翼を採用したタービンの断面図の一部を示したものである。動翼31と静翼32の組み合わせによって段落が形成される。第32図に示すように、各実施例に示すタービン動翼をタービンの複数段に適用することによって、より高い振動減衰効果を生み出すように、全周の翼が切れ目なく緊密に連結可能なインテグラルカバー翼を備えた、信頼性の高いタービンを提供することができる。
産業上の利用可能性
本発明のタービン動翼及びタービンは、電力を生産する発電分野に使用する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例を示すタービン動翼の斜視図。
第2図は、第1図に示すタービン動翼の半径方向外周側から見た平面図。
第3図は、第2図に示すA−A矢視断面図。
第4図は、第2図のタービン動翼に補助連結ピンを挿入した状態を示す図。
第5図は、第4図に示すB−B矢視断面図。
第6図は、本発明の他の実施例を示す図。
第7図は、第6図に示すC−C矢視断面図。
第8図は、第6図のタービン動翼に補助連結ピンを挿入した状態を示す図。
第9図は、第8図に示すD−D矢視断面図。
第10図は、本発明の他の実施例を示す図。
第11図は、第10図のタービン動翼に補助連結ピンを挿入した状態を示す図。
第12図は、本発明の他の実施例を示す図。
第13図は、本発明の他の実施例を示す図。
第14図は、本発明の他の実施例を示す図。
第15図は、補助連結ピンの変形例を示す図。
第16図は、補助連結ピンの変形例を示す図。
第17図は、第16図に示す補助連結ピンの詳細図。
第18図は、本発明の他の実施例を示す図。
第19図は、第18図に示すE−E矢視断面図。
第20図は、第18図のタービン動翼に補助連結ピンを挿入した状態を示す図。
第21図は、第20図に示すF−F矢視断面図。
第22図は、本発明の他の実施例を示す図。
第23図は、第22図に示すG−G矢視断面図。
第24図は、第22図のタービン動翼に補助連結ピンを挿入した状態を示す図。
第25図は、第24図に示すH−H矢視断面図。
第26図は、インテグラルカバーの変形例を示す図。
第27図は、インテグラルカバーの変形例を示す図。
第28図は、インテグラルカバーの変形例を示す図。
第29図は、補助連結ピンの変形例を示す図。
第30図は、補助連結ピンの変形例を示す図。
第31図は、インテグラルカバーの一実施形態を示す図。
第32図は、翼根部構造の一実施形態を示す図。
第33図は、本実施例の翼構造を採用したタービンの断面図。

Claims (11)

  1. 翼部と、該翼部の先端に一体に形成され、前記翼部の背側と腹側にそれぞれ延伸して形成されている連結部材と、タービンディスクに植え込まれる翼根部とを備え、前記連結部材によって相互に隣接する翼を連結するようにしたタービン動翼であって、
    隣接翼と対向する前記連結部材の円周方向の端面を、タービンの周方向に対して軸方向に傾斜した傾斜面に形成し、隣接翼と対向する少なくとも一つの前記傾斜面に該傾斜面方向に延伸する溝を形成し、
    前記ディスクに植え込まれた動翼の翼部にねじりモーメントを作用させた状態で前記溝に挿入され、翼部のねじり戻りを拘束する補助連結ピンを備えたことを特徴とするタービン動翼。
  2. 翼部と、該翼部の先端に一体に形成され、前記翼部の背側と腹側にそれぞれ延伸して形成されている連結部材と、タービンディスクに植え込まれる翼根部とを備え、前記連結部材によって相互に隣接する翼を連結するようにしたタービン動翼であって、
    隣接翼と対向する前記連結部材の円周方向の端面を、タービンの周方向に対して軸方向に傾斜した傾斜面に形成し、隣接翼と対向する少なくとも一つの前記傾斜面に該傾斜面の長手方向に延伸する溝を設けるとともに、前記ディスクの全周に翼を植えたときに、前記溝が形成された傾斜面を該傾斜面と対向する隣接翼の連結部材の傾斜面と所定の間隙を有するように形成し、
    少なくともその一部の断面形状が前記傾斜面に形成された溝の断面形状と一致するとともに、その断面ピッチが前記間隙より大きく形成され、前記ディスクに挿入された動翼の翼部にねじりモーメントを作用させた状態で前記溝に挿入され、翼部のねじり戻りを拘束する補助連結ピンを備えたことを特徴とするタービン動翼。
  3. 翼部と、該翼部の先端に一体に形成され、前記翼部の背側と腹側にそれぞれ延伸して形成されている連結部材と、タービンディスクに植え込まれる翼根部とを備え、前記連結部材によって相互に隣接する翼を連結するようにしたタービン動翼であって、
    隣接翼と対向する前記連結部材の円周方向の端面を、タービンの周方向に対して軸方向に傾斜した傾斜面に形成するとともに、該傾斜面にその長手方向に延伸する溝を設け、
    少なくともその一部の断面形状が前記傾斜面に形成された溝の断面形状と一致する補助連結ピンを備え、該補助連結ピンは前記ディスクに植え込まれた動翼の前記溝に挿入され、該溝への挿入によって前記翼部にねじりモーメントを作用させるとともに、翼部のねじり戻りを前記補助連結ピンで拘束するように形成されていることを特徴とするタービン動翼。
  4. 翼部と、該翼部の先端に一体に形成され、前記翼部の背側と腹側にそれぞれ延伸して形成されている連結部材と、タービンディスクに植え込まれる翼根部とを備え、前記連結部材によって相互に隣接する翼を連結するようにしたタービン動翼であって、
    前記連結部材の上流側の翼背側及び腹側の端面のそれぞれに、タービンの軸方向に対して傾斜させた一対の第1の傾斜面を形成するとともに、前記連結部材の下流側の翼背側及び腹側の端面のそれぞれに、前記第1の傾斜面とは異なる方向に傾斜させた一対の第2の傾斜面を形成し、前記第1の傾斜面に該傾斜面の長手方向に延伸する溝を設け、前記ディスクの全周に翼を植えたときに、前記第1の傾斜面を該傾斜面と対向する隣接翼の連結部材の傾斜面と所定の間隙を有するように形成し、
    少なくともその一部の断面形状が前記第1の傾斜面に形成された溝の断面形状と一致し、その断面ピッチを前記所定の間隙より大きく形成した補助連結ピンを備え、
    該補助連結ピンを前記ディスクに植え込まれた動翼の翼部にねじりモーメントを作用させた状態で前記溝に挿入することにより、前記第1の傾斜面を該第1の傾斜面と対向する隣接翼の連結部材の傾斜面と前記補助連結ピンを介して接触させ、翼部のねじり戻りを補助連結ピンにより拘束するように形成したことを特徴とするタービン動翼。
  5. 翼部と、該翼部の先端に一体に形成され、前記翼部の背側と腹側にそれぞれ延伸して形成されている連結部材と、タービンディスクに植え込まれる翼根部とを備え、前記連結部材によって相互に隣接する翼を連結するようにしたタービン動翼であって、
    前記連結部材の上流側の翼背側及び腹側の端面のそれぞれに、タービンの軸方向に対して傾斜させた一対の第1の傾斜面を形成するとともに、前記連結部材の下流側の翼背側及び腹側の端面のそれぞれに、前記第1の傾斜面とは異なる方向に傾斜させた一対の第2の傾斜面を形成し、該第2の傾斜面に該傾斜面の長手方向に延伸する溝を設け、前記ディスクの全周に翼を植えたときに、前記第2の傾斜面を該傾斜面と対向する隣接翼の連結部材の傾斜面と所定の間隙を有するように形成し、
    少なくともその一部の断面形状が前記第2の傾斜面に形成された溝の断面形状と一致し、その断面ピッチを前記所定の間隙より大きく形成した補助連結ピンを備え、
    該補助連結ピンを前記ディスクに植え込まれた動翼の翼部にねじりモーメントを作用させた状態で前記溝に挿入することにより、前記第2の傾斜面を該第2の傾斜面と対向する隣接翼の連結部材の傾斜面と前記補助連結ピンを介して接触させ、翼部のねじり戻りを補助連結ピンにより拘束するように形成したことを特徴とするタービン動翼。
  6. 翼部と、該翼部の先端に一体に形成され、前記翼部の背側と腹側にそれぞれ延伸して形成されている連結部材と、タービンディスクに植え込まれる翼根部とを備え、前記連結部材によって相互に隣接する翼を連結するようにしたタービン動翼であって、
    隣接翼と対向する前記連結部材の円周方向の端面を、タービンの周方向に対して軸方向に傾斜した傾斜面に形成するとともに、該傾斜面に一方から他方にかけてその深さが浅くなる傾斜面方向に延伸したテーパ状の溝を形成し、
    少なくともその一部の断面形状が前記傾斜面に形成されたテーパ状の溝の断面形状と一致し、その挿入端側ほど断面ピッチが小さく形成された補助連結ピンを備え、前記ディスクに植え込まれた動翼の翼部にねじりモーメントを作用させた状態で前記溝に挿入され、該溝への挿入によって前記翼部にねじりモーメントを作用させるとともに、翼部のねじり戻りを前記補助連結ピンで拘束するように構成されていることを特徴とするタービン動翼。
  7. 前記補助連結ピンは、前記傾斜面に形成された溝に収縮させた状態で挿入され、挿入後の膨張によってその断面ピッチを大きくし、前記翼部のねじり戻りを前記補助連結ピンで拘束するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のタービン動翼。
  8. 前記溝は、その軸方向上流側または下流側端面側に凹み部が形成され、前記補助連結ピンは前記溝に挿入する入口側端部が前記凹部に嵌め込み可能に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のタービン動翼。
  9. 前記補助連結ピンは、前記溝の入口側端部に前記補助連結ピンの長手方向に対して垂直方向に可動する可動部を設け、該可動部は前記凹部に嵌め込み可能に形成されていることを特徴とする請求項8に記載のタービン動翼。
  10. 翼部と、該翼部の先端に一体に形成され、前記翼部の背側と腹側にそれぞれ延伸して形成されている連結部材と、タービンディスクに植え込まれる翼根部とを備え、前記連結部材によって相互に隣接する翼を連結するようにしたタービン動翼であって、
    隣接翼と対向する前記連結部材の円周方向の端面を、タービンの周方向に対して軸方向に傾斜した傾斜面に形成し、隣接翼と対向する少なくとも一つの前記傾斜面に該傾斜面方向に延伸する凸部を形成し、
    少なくともその一部の断面形状が前記傾斜面に形成された凸部の断面形状と一致する補助連結ピンを備え、前記ディスクに植え込まれた動翼の翼部にねじりモーメントを作用させた状態で前記溝に挿入され、翼部のねじり戻りを拘束する補助連結ピンを備えたことを特徴とするタービン動翼。
  11. タービンロータの円周方向に沿って静止して配置される複数個の静翼と、タービンロータの円周方向に取り付けられる複数個の動翼とを備えたタービンにおいて、
    前記動翼は、翼部と、該翼部の先端に一体に形成され、前記翼部の背側と腹側にそれぞれ延伸して形成されている連結部材と、タービンディスクに植え込まれる翼根部とを備え、前記連結部材によって相互に隣接する翼を連結するように構成されるものであって、
    隣接翼と対向する前記連結部材の円周方向の端面を、タービンの周方向に対して軸方向に傾斜した傾斜面に形成し、隣接翼と対向する少なくとも一つの前記傾斜面に該傾斜面方向に延伸する溝を形成し、
    前記ディスクに植え込まれた動翼の翼部にねじりモーメントを作用させた状態で前記溝に挿入され、翼部のねじり戻りを拘束する補助連結ピンを備えたことを特徴とするタービン。
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