JP3810275B2 - ツール取り外し装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工具ホルダに保持されるアダプタの先端部に焼ばめ又は圧入により密嵌合されたエンドミルなどのツールをアダプタから取り外すのに使用されるツールの取り外し装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、金型の深彫り加工などに用いられる比較的小径なエンドミルを工具ホルダに挿着するに際しては、図1に示すように、工具ホルダ1のテーパ穴2に嵌合されるテーパシャンク部3、およびこのテーパシャンク部3の大径側端から軸線を一致させてテーパシャンク部3と反対の方向に伸張され、先端に行くにしたがい小径となる所定長さのテーパ付きアーバ部4を有するコレット5を設け、アーバ部4内の中心軸線上には、その先端からテーパシャンク部3の方向に延在する所定長さ及び所定径のストレート穴6を形成しておき、このアーバ部4を約300℃程度に加熱して熱膨張させた状態で、そのストレート穴6内にエンドミル7のストレートシャンク部71を嵌め込む、いわゆる焼ばめにてエンドミル7をコレット5にチャッキングする。
そして、エンドミル7を焼ばめチャッキングしたコレット5のテーパシャンク部3を工具ホルダ1のテーパ穴2に差し込んだ後、工具ホルダ1内に設けたドローボルト8をテーパシャンク部3の先端部に形成した雌ねじ部9に螺合して締め付けることで、コレット5を工具ホルダ1に固定する。これにより、エンドミル7の工具ホルダ1への挿着が可能になる。
また、焼ばめされたエンドミル7をコレット5から外す時は、コレット5のアーバ部4を300℃乃至それ以上の温度に加熱して、アーバ部4を熱膨張させ、この状態でエンドミル7をコレット5から引き抜く、いわゆる焼はずしによりアンチャッキングするようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来におけるエンドミルのチャッキング及びアンチャッキングでは、コレット5の熱膨張・熱収縮を利用して、焼ばめ及び焼はずしを実現する方式であるため、エンドミルの焼ばめチャッキング及び焼はずしアンチャッキングに際しては、コレットを加熱・冷却するための専用の加熱・冷却装置が必要になり、チャッキング及びアンチャッキングのための設備費及びその維持管理費がかさむ問題がある。
また、焼ばめされるエンドミル7のシャンク部71及びこのシャンク部71が嵌合するコレット5の円筒穴6は共にストレートであるため、エンドミル7のシャンク部71をコレット5のストレート穴6に焼ばめしたり、エンドミル7をコレット5から焼はずしする時には、コレット5のアーバ部4を300℃もしくはそれ以上の温度に加熱しないと、焼はずしできない。このため、エンドミルの交換などにより、焼ばめまたは焼はずしが頻繁に繰り返されると、コレット5に熱膨張率や強度に優れた特殊鋼を採用しても、頻繁に繰り返される加熱・冷却によりアーバ部4の材質の硬度や組織が変化してしまい、ついにはエンドミル7のチャッキングに必要十分な把持力が得られなくなるという問題がある。
【0004】
本発明は上記のような従来の問題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、アダプタの先端に焼ばめまたは圧入により密嵌合されたエンドミルなどのツールを、アダプタに加熱・冷却等の処理を施すことなく簡単な操作で容易に取り外すことができ、併せてツールをアダプタから取り外す時のツールの飛び出しを防止できるようにしたツール取り外し装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、ツール保持用アダプタの先端部に設けたテーパ穴にツールのテーパシャンク部が焼ばめ又は圧入により密嵌合されたツールを取り外す装置であって、前記アダプタの軸心箇所に該アダプタの後端から先端部のテーパ穴に連通するように形成した穴内にアダプタの後端側から挿脱可能に挿入され、かつ前記テーパ穴に達する長さのプッシュアウトバー部材と、前記プッシュアウトバー部材の後端部に形成され、前記穴内に形成した雌ねじ部に螺合することにより前記テーパ穴に密嵌合されたツールのテーパシャンク部がテーパ穴から抜け出る方向へ前記プッシュアウトバー部材とアダプタとを相対移動させる雄ねじ部と、前記ツールの先端に相対向して前記ツールの刃先部分が挿入できる深さの凹部を有し、この凹部内に前記プッシュアウトバー部材とアダプタとの相対移動により前記ツールの前記アダプタからの飛び出しによる衝撃力を吸収する緩衝材を設けた受部材と、前記アダプタと平行に配設される支持スタンドを備え、前記受部材は前記支持スタンドに支持されており、かつ前記支持スタンドは、前記アダプタの長さに応じて長さ調節できるように構成されていることを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1記載のツール取り外し装置において前記アダプタに挿着された前記ツールはカバーにより覆われることを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は、請求項記載のツール取り外し装置において前記カバー内の前記ツールの先端と接触する箇所に緩衝材を設けたことを特徴とする。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1記載のツール取り外し装置において前記アダプタのテーパ穴に焼ばめ又は圧入により密嵌合されたツールのテーパシャンク部は回り止め機構により回り止めされていることを特徴とする。
本発明のツール取り外し装置においては、ツールが挿着されたアダプタの穴内にプッシュアウトバー部材をアダプタの後端側から挿入し、このプッシュアウトバー部材の雄ねじ部を前記穴の雌ねじ部に螺入することにより、プッシュアウトバー部材をツール側へ推進させ、ツールのテーパシャンク部をテーパ穴から抜け出る方向に押圧して、ツールのテーパシャンク部をテーパ穴から押し出す。そして、アダプタのテーパ穴から押し出されたツールは受部材で受け止められる。
したがって、本発明によれば、アダプタの先端に焼ばめまたは圧入により挿着されたツールをアダプタから加熱・冷却等の処理を施すことなく簡単な操作で容易に取り外すことができる。
そして、プッシュアウトバー部材の押圧力でツールがアダプタから外される時、プッシュアウトバー部材の弾性復元力によりツールがアダプタから勢いよく飛び出すようになっても、このツールを受部材で受けとめるから、ルーツがアダプタから離れて外方へ飛び出すのを防止できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面に参照して説明する。
図2は本発明にかかるツール取り外し装置をアダプタに挿着したエンドミルの取り外しに適用した場合の例を示す全体の構成図、図3(A)はエンドミルが挿着されたアダプタの縦断側面図、図3(B)はエンドミルの取り外しに使用されるプッシュアウトバー部材の側面図、図4はアダプタへのエンドミルの密嵌合部分を拡大して示す断面図である。
【0010】
図2において、ツール取り外し装置10は、アダプタ11に挿着されたエンドミル12をアダプタ11から取り外すためのプッシュアウトバー部材13と、アダプタ11を回転操作する工具14と、プッシュアウトバー部材13によりアダプタ11から押し出されるエンドミル12を受ける受部材15と、この受部材15を支持する支持スタンド16等を備えている。
【0011】
上記アダプタ11は、エンドミル12を把持するためのもので、図示省略した工具ホルダ(本実施の形態では図示省略したが、図1に示す工具ホルダ1と同様のものである)に固定されている。
このアダプタ11は、図2〜図4に示すように、図示省略した工具ホルダに挿着される所望長さのテーパシャンク部111と、このテーパシャンク部111の大径端から軸線を一致してテーパシャンク部111と反対の方向に所定の長さに延在され、かつ先端に行くにしたがい小径となる1.5°〜5°程度のテーパ角度を有するアーバ部112を備え、さらに、アーバ部112内の中心軸線上には、アーバ部112の先端からテーパシャンク部111の方向に延在する所定深さのエンドミル挿着用のテーパ穴113が形成されている。このテーパ穴113のテーパ角度は1/50〜1/200程度である。
【0012】
また、アダプタ11の後端であるテーパシャンク部111の小径端には所望長さの円筒部114が軸線を一致して設けられ、この円筒部114のテーパシャンク部111寄りの外周面には、レンチ等の工具14が係止される係止面(係止部)115が円周方向に180度の角度をおいて形成されている。
さらに、アダプタ11の軸心箇所には、アダプタ11の後端である円筒部114の後端面から先端部のテーパ穴113に達する穴116が形成されている。
この穴116は、アダプタ11の後端から先端に行くにしたがい径が小さくなる複数の円筒穴116A、116B、116Cを軸線方向に連結することで構成され、そして、円筒部114に対応する円筒穴116A内の後端部に雌ねじ部117が形成されている。この雌ねじ部117は、例えば、図1に示すように、工具ホルダ1内に設けたドローボルト8でアダプタ11を工具ホルダ1に挿着するための機能を兼ねている。また、穴116はエンドミル12への切削油の供給通路を兼ねることができる。
【0013】
上記エンドミル12は、金型の深彫り加工などに用いられるφ20mm程度の比較的小径なもので、先端部に切刃121を設けた超硬合金からかるミル本体122を有し、このミル本体122の後端には、上記アーバ部112のテーパ穴113に焼ばめ又は圧入により密嵌合されるテーパシャンク部123が軸線を一致して設けられており、さらに、テーパシャンク部123の外側に位置するミル本体122の後端箇所には、図4に示すように、テーパシャンク部123のテーパ穴113への焼ばめ又は圧入時にアーバ部112の先端面112Aに密接する当接面124が形成されている。また、この当接面124がテーパシャンク部123の外周面に対して直角になっている。
また、テーパシャンク部123のテーパ角度は、テーパ穴113のテーパ角度と同じ 1/50〜1/200程度になっている。
【0014】
また、アーバ部112のテーパ穴113に焼ばめ又は圧入により密嵌合されたエンドミル12は回り止め機構17により回り止めされている。
この回り止め機構17は、図4に示すように、エンドミル12のテーパシャンク部123の先端部外周に形成した回り止め用平面171と、この回り止め用平面171に対向してアーバ部112に、その軸線に対し直角に螺合された締め付けねじ172とから構成されている。
【0015】
上記プッシュアウトバー部材13は、図2に示すように、アダプタ11の穴116内にアダプタ11の後端側から挿入して、アダプタ11のテーパ穴113に密嵌合されているエンドミル12のテーパシャンク部123を後端から押圧することにより、エンドミル12をアダプタ11から取り外すためのもので、アダプタ11の後端からテーパ穴113内に達する長さを有し、このプッシュアウトバー部材13の後端部には、穴116内の円筒穴116Aに形成した雌ねじ部117に螺合する雄ねじ部132が軸線を一致して形成され、さらに、雄ねじ部132の後端には、雄ねじ部132より大径の把持部133が形成されている。この把持部133は、図2に示すように、圧入スタンド18上に設けたテールストック19の溝191に差し込まれ、プッシュアウトバー部材13をテールストック19に対して鉛直に支持できるようになっている。
また、プッシュアウトバー部材13は、アダプタ11の各円筒穴116A、116B、116Cの径および長さに対応した、かつプッシュアウトバー部材13の後端から先端に行くにしたがい径を小さくした挿脱可能な円柱部131A、131B、131Cが軸線を一致して一連に連結した構成になっている。
【0016】
上記受部材15は、プッシュアウトバー部材13によりアダプタ11のテーパ穴113から抜き取り可能な非嵌合状態のエンドミル12がアダプタ11の先端から飛び出すのを防止するもので、この受部材15は、アダプタ11に密嵌合されているエンドミル12の先端に相対向して配置されている。
また、受部材15のエンドミル12の先端と対向する箇所には、エンドミル12の全長の約1/2以上に相当する深さの凹部151が形成されており、この凹部151内の天井箇所には、エンドミル12のアダプタ11の先端からの急激な飛び出しによる衝撃力を吸収する緩衝材152が設けられている。
【0017】
上記支持スタンド16は、受部材15の凹部151がエンドミル12の先端と対向されるように保持するもので、所定長さの円柱状の第1ロッド部材161と、この第1ロッド部材161の径より僅かに大きい内径を有する所定長さの筒状の第2ロッド部材162とを備え、第2ロッド部材162は第1ロッド部材161に長さ方向にスライド可能に嵌合されているとともに、第2ロッド部材162の一端には締付ねじ163が第2ロッド部材162の半径方向に螺合され、この締付ねじ163によって支持スタンド16の長さをアダプタ11の長さに応じて調節できるようになっている。
【0018】
また、上記第1ロッド部材161の下端には雄ねじ部164が形成され、この雄ねじ部164を圧入スタンド18のT溝181に係合したTナット20に螺合することにより、支持スタンド16を圧入スタンド18上に鉛直に支持できるように構成されている。
また、上記第2ロッド部材162の上端には、上記受部材15の一端がねじ21により水平に固着されている。
【0019】
次に、アダプタ11に密嵌合されたエンドミル12を取り外す場合について説明する。
まず、図2に示すように、プッシュアウトバー部材13の把持部133をテールストック19の溝191に差し込み、プッシュアウトバー部材13をテールストック19に対して鉛直に保持する。
次いで、回り止め機構17の締め付けねじ172を弛めた状態でアダプタ11の穴116にプッシュアウトバー部材13を先端側から差し込み、円筒穴116Aの内壁に形成した雌ねじ部117をプッシュアウトバー部材13の雄ねじ部132に螺合し、プッシュアウトバー部材13の先端、すなわち円柱部131Cの先端をアダプタ11に密嵌合されたエンドミル12のテーパシャンク部123の挿入側端面に当接させる。
【0020】
次に、第1ロッド部材161の雄ねじ部164を圧入スタンド18のT溝181に係合したTナット20に螺合することにより、支持スタンド16を圧入スタンド18上に鉛直に保持し、締付ねじ163を緩めた状態で第2ロッド部材162を上下方向にスライドして、支持スタンド16の長さをアダプタ11の長さに合わせて調節する。次いで、受部材15の凹部151がエンドミル12の先端と対向するように受部材15を第2ロッド部材162ごと回動し、エンドミル12のミル本体122が凹部151内に収容される状態に保持する。しかる後、締付ねじ163を締め付けて第1ロッド部材161と第2ロッド部材162を一体化する。
【0021】
しかる後、アダプタ11の係止面(係止部)115にレンチ等の工具14を係合して、アダプタ11全体を、雌ねじ部117と雄ねじ部132が互いに螺入される方向に回転することにより、プッシュアウトバー部材13をエンドミル12のテーパシャンク部123をテーパ穴113から抜け出る方向に押圧する。これにより、締り嵌め状態に密嵌合されていたエンドミル12のテーパシャンク部123はテーパ穴113から外れる。
この場合、プッシュアウトバー部材13がエンドミル12のテーパシャンク部123を後方から押圧すると、この押圧力によってプッシュアウトバー部材13、特に円筒穴116内に位置する円柱部131Cは湾曲状態に弾性変形される。このため、プッシュアウトバー部材13の押圧力でエンドミル12のテーパシャンク部123がテーパ穴113から外れると、円柱部131Cの弾性復元力がエンドミル12に瞬時に作用する。この結果、エンドミル12はアダプタ11の先端から勢いよく受部材15の凹部151内に飛び出し、受部材15で受けとめられる。この時、凹部151内には緩衝材152が設けられているため、エンドミル12の飛び出しによる衝撃力は緩衝材152で吸収されるとともに、エンドミル12がアダプタ11の先端から外方へ飛び出すのを防止する。
【0022】
このような本実施の形態によれば、エンドミル12が挿着されたアダプタ11の穴116内にプッシュアウトバー部材13をアダプタ11の後端側から挿入し、このプッシュアウトバー部材13の雄ねじ部132を穴116の雌ねじ部117に螺入することにより、エンドミル12のテーパシャンク部123をテーパ穴113から抜け出る方向に押圧する構成にしたので、アダプタ11の先端に焼ばめまたは圧入により密嵌合されたエンドミル12を簡単な操作で容易に取り外すことができ、しかも、エンドミル12の取り外しに用いられる治具はプッシュアウトバー部材13とスパナ等の工具だけでよいため、エンドミル12の取り外しシステムも簡単なもので済み、従来のような加熱・冷却装置が不要になって、エンドミル取り外し時のコストを低減することができる。
【0023】
また、エンドミル12の先端と対向する箇所には受部材15が配設されているため、プッシュアウトバー部材13の押圧力でエンドミル12のテーパシャンク部123がテーパ穴113から外される時、円柱部131Cの弾性復元力がエンドミル12に作用することにより、エンドミル12がアダプタ11の先端から勢いよく飛び出すようになっても、このエンドミル12を受部材15の凹部151で受けとめることができ、エンドミル12がアダプタ11の先端から外方へ飛び出すのを防止できる。これに伴い、エンドミル12はアダプタ11のテーパ穴113に、該テーパ穴113から容易に抜き取り得る状態に保持できる。
また、受部材15の凹部151内には緩衝材152が設けられているため、エンドミル12の飛び出しによる衝撃力を緩衝材152で吸収することができる。
【0024】
また、受部材15を支持する支持スタンド16は長さが調節できる構成になっているため、エンドミル12のアダプタ11の長さが用途に応じて変更されても、この長さに合わせて支持スタンド16のは長さを調節することができる。
また、プッシュアウトバー部材13をアダプタ11の各円筒穴116A、116B、116Cの径および長さに対応した、プッシュアウトバー部材13の後端から先端に行くにしたがい径が順に小さくなる複数の円柱部131A、131B、131Cから構成することにより、プッシュアウトバー部材13の剛性を向上することができるとともに、エンドミル取り外し時の操作が安定し、プッシュアウトバー部材13の長寿命化が可能になる。
【0025】
次に、図5により本発明のツール取り外し装置における他の実施の形態について説明する。
この他の実施の形態においては、図5に示すように、エンドミル12の取り外し時に、アダプタ11のテーパ穴113に焼ばめ又は圧入により密嵌合されたエンドミル12及びアダプタ11の先端部を覆うカバー22を設け、このカバー22は上面が閉塞され下端が開放された円筒形を呈している。そして、カバー22内のエンドミル12の先端が接触する天井箇所には緩衝材23が設けられている。
このカバー22及び緩衝材23は、プッシュアウトバー部材13の押圧力でエンドミル12のテーパシャンク部123がテーパ穴113から外される時、円柱部131Cの弾性復元力でエンドミル12がアダプタ11の先端から勢いよく飛び出すことにより受部材15に衝突する時の衝撃を吸収するとともにエンドミル12及び受部材15の損傷を防止するものである。
【0026】
なお、本発明におけるアダプタ11のシャンク部111は、上記実施の形態に示すようにテーパ付きシャンク構造のものに限らず、ストレートシャンク構造のものにも本発明のツール取り外し装置を適用することができる。
また、上記実施の形態では、プッシュアウトバー部材13及び支持スタンド16を圧入スタンド18(アダプタ11のテーパ穴113にエンドミル12のテーパシャンク部123を圧入するもの)に保持する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、バイス等の固定手段であってもよい。
また、本発明におけるツール取り外し装置は、上記実施の形態に示すエンドミル12に限定されず、砥石その他のツール(刃具)にも適用することができる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のツール取り外し装置によれば、アダプタの先端に焼ばめまたは圧入により密嵌合されたツールを簡単な操作で容易に取り外すことができるとともに、エンドミルの先端と対向する箇所には受部材が配設することにより、プッシュアウトバー部材の押圧力でツールがアダプタから外される時、プッシュアウトバー部材の弾性復元力によりツールがアダプタから勢いよく飛び出すようになっても、このツールを受部材で受けとめることができ、ルーツがアダプタから離れて外方へ飛び出すのを防止できる。
【0028】
また、本発明によれば、受部材内には緩衝材を設けることにより、ツールの飛び出しによる衝撃力を吸収することができる。
また、本発明によれば、受部材を支持スタンドで支持し、この支持スタンドの長さを調節できる構成にすることにより、ツールアダプタの長さが用途に応じて変更されても、この長さに合わせて支持スタンドの長さを調節することができる。
また、本発明によれば、ツールの取り外し時に、アダプタに焼ばめ又は圧入により密嵌合されたツール及びアダプタの先端部をカバーで覆い、かつ、このカバー内に緩衝材を設けることにより、プッシュアウトバー部材の押圧力でツールがアダプタから外される時、プッシュアウトバー部材の弾性復元力でツールがアダプタから勢いよく飛び出すことによる受部材への衝撃を吸収し、同時にツール及び受部材の損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来におけるエンドミルチャッキング構造の一部切欠きの側面図である。
【図2】 本発明にかかるツール取り外し装置をアダプタに挿着したエンドミルの取り外しに適用した場合の例を示す全体の構成図である。
【図3】 (A)はエンドミルが挿着されたアダプタの縦断側面図であり、(B)はエンドミルの取り外しに使用されるプッシュアウトバー部材の側面図である。
【図4】 本発明の実施の形態におけるアダプタへのエンドミルの密嵌合部分を拡大して示す断面図である。
【図5】 本発明のツール取り外し装置における他の実施の形態を示すエンドミル及びそのカバー部分の構成説明図である。
【符号の説明】
10 ツール取り外し装置
11 アダプタ
111 テーパシャンク部
112 アーバ部
113 テーパ穴
115 係止面(係止部)
116 穴
116A、116B、116C 円筒穴
117 雌ねじ部
12 エンドミル
123 テーパシャンク部
13 プッシュアウトバー部材
132 雄ねじ部
133 把持部
131A、131B、131C 円柱部
14 工具
15 受部材
151 凹部
152 緩衝材
22 カバー
23 緩衝材

Claims (4)

  1. ツール保持用アダプタの先端部に設けたテーパ穴にツールのテーパシャンク部が焼ばめ又は圧入により密嵌合されたツールを取り外す装置であって、
    前記アダプタの軸心箇所に該アダプタの後端から先端部のテーパ穴に連通するように形成した穴内にアダプタの後端側から挿脱可能に挿入され、かつ前記テーパ穴に達する長さのプッシュアウトバー部材と、
    前記プッシュアウトバー部材の後端部に形成され、前記穴内に形成した雌ねじ部に螺合することにより前記テーパ穴に密嵌合されたツールのテーパシャンク部がテーパ穴から抜け出る方向へ前記プッシュアウトバー部材とアダプタとを相対移動させる雄ねじ部と、
    前記ツールの先端に相対向して前記ツールの刃先部分が挿入できる深さの凹部を有し、この凹部内に前記プッシュアウトバー部材とアダプタとの相対移動により前記ツールの前記アダプタからの飛び出しによる衝撃力を吸収する緩衝材を設けた受部材と、
    前記アダプタと平行に配設される支持スタンドを備え、前記受部材は前記支持スタンドに支持されており、かつ前記支持スタンドは、前記アダプタの長さに応じて長さ調節できるように構成されていることを特徴とするツール取り外し装置。
  2. 前記アダプタに挿着された前記ツールはカバーにより覆われることを特徴とする請求項1記載のツール取り外し装置。
  3. 前記カバー内の前記ツールの先端と接触する箇所に緩衝材を設けたことを特徴とする請求項記載のツール取り外し装置。
  4. 前記アダプタのテーパ穴に焼ばめ又は圧入により密嵌合されたツールのテーパシャンク部は回り止め機構により回り止めされていることを特徴とする請求項1記載のツール取り外し装置。
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