JP3809667B2 - 照明装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の光源の光量を単調かつ周期的に変化させる照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複数の光源の光量を変動させることで人の注意を引きつける所謂アイキャッチ効果や、見る者に視感的に安心感を与えるような特殊な効果を奏する照明装置が提供されている。例えば、複数の光源と、これらの光源を点灯する点灯手段と、点灯手段を制御して各光源の光量を変える制御手段とを備え、制御手段が、複数の光源のうち少なくとも1つの光源が光量の上限値及び下限値の2つの光量間で単調かつ周期的に変化する光量変化パターンに従って光量が変化するように点灯手段を制御するとともに、他の少なくとも1つの光源が各々所定時間毎に順次遅れて光量変化パターンに従って光量が変化するように点灯手段を制御することによって、上記アイキャッチ効果を奏するようにした照明装置がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の照明装置では、使用者が仕事や読書などの作業を行う作業面を照明するための主照明として用いられる場合に、作業面での照度や複数の光源による全体の光量を変化させることができないという問題があった。
本発明は上記問題点の解決を目的とするものであり、アイキャッチ効果等の特殊な効果を得ながら作業面での照度を任意に可変することができる照明装置を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、複数の光源と、これらの光源を点灯する点灯手段と、点灯手段を制御して各光源の光量を変える制御手段とを備え、制御手段は、複数の光源のうち少なくとも1つの光源が光量の上限値及び下限値の2つの光量間で単調かつ周期的に変化する光量変化パターンに従って光量が変化するように点灯手段を制御するとともに、他の少なくとも1つの光源が各々所定時間毎に順次遅れて光量変化パターンに従って光量が変化するように点灯手段を制御する照明装置において、複数の光源によって照明される作業面での照度を所定の移行時間をかけて可変する可変手段を備え、制御手段は、移行時間内における各光源の光量が略一定の割合で変化し且つ移行時間内における作業面での照度が所定の割合で変化するように点灯手段を制御することを特徴とし、移行時間をかけ且つ略一定の割合で光源の光量を変化させながら作業面での照度を変化させるので、アイキャッチ効果等の特殊な効果を得ながら可変手段によって作業面での照度を任意に可変することができる。しかも、作業面での照度が急峻に変化せず、略一定の割合で変化するので、作業面での作業者に違和感を与えることがない。
【0005】
請求項2の発明は、上記目的を達成するために、複数の光源と、これらの光源を点灯する点灯手段と、点灯手段を制御して各光源の光量を変える制御手段とを備え、制御手段は、複数の光源のうち少なくとも1つの光源が光量の上限値及び下限値の2つの光量間で単調かつ周期的に変化する光量変化パターンに従って光量が変化するように点灯手段を制御するとともに、他の少なくとも1つの光源が各々所定時間毎に順次遅れて光量変化パターンに従って光量が変化するように点灯手段を制御する照明装置において、光量変化パターンに従って各光源を点灯させる第1の点灯モードと、光量変化パターンに依らずに略一定の光量で光源を点灯させる第2の点灯モードとを所定の移行時間をかけて切り換える切換手段を備え、制御手段は、移行時間内における各光源の光量が略一定の割合で変化し且つ移行時間内における作業面での照度が所定の割合で変化するように点灯手段を制御することを特徴とし、移行時間をかけて第1の点灯モードと第2の点灯モードを切り換えながら作業面での照度を変化させるので、アイキャッチ効果等の特殊な効果を得ながら可変手段によって作業面での照度を任意に可変することができる。しかも、作業面での照度が急峻に変化せず、略一定の割合で変化するので、作業面での作業者に違和感を与えることがない。
【0006】
請求項3の発明は、上記目的を達成するために、複数の光源と、これらの光源を点灯する点灯手段と、点灯手段を制御して各光源の光量を変える制御手段とを備え、制御手段は、複数の光源のうち少なくとも1つの光源が光量の上限値及び下限値の2つの光量間で単調かつ周期的に変化する光量変化パターンに従って光量が変化するように点灯手段を制御するとともに、他の少なくとも1つの光源が各々所定時間毎に順次遅れて光量変化パターンに従って光量が変化するように点灯手段を制御する照明装置において、光量変化パターンに従って各光源を点灯させる第1の点灯モードと、光量変化パターンに依らずに略一定の光量で光源を点灯させる第2の点灯モードとを所定の移行時間をかけて切り換えるとともに、点灯モードの切換時に複数の光源によって照明される作業面での照度を可変する切換可変手段を備え、制御手段は、移行時間内における各光源の光量が略一定の割合で変化し且つ移行時間内における作業面での照度が所定の割合で変化するように点灯手段を制御することを特徴とし、移行時間をかけて第1の点灯モードと第2の点灯モードを切り換え且つ略一定の割合で光源の光量を変化させながら作業面での照度を変化させるので、アイキャッチ効果等の特殊な効果を得ながら可変手段によって作業面での照度を任意に可変することができる。しかも、作業面での照度が急峻に変化せず、略一定の割合で変化するので、作業面での作業者に違和感を与えることがない。
【0007】
請求項4の発明は、請求項1又は3の発明において、制御手段が、作業面での照度が可変される際に、変化の前後における光量変化パターンの上限値に対する下限値の比率が略等しくなるように点灯手段を制御することを特徴とし、作業面照度を変化させる動作の前後で、全体の光量に対する光の明暗の幅が変わることがなく、光源を見る者に対して、光の見た目の揺らめき感に違和感を与えることなく、作業面照度を変化させることができる。
【0018】
請求項5の発明は、請求項2又は3の発明において、制御手段が、切換手段にて点灯モードが切り換えられる際に切換動作の前後及び移行時間内における作業面での照度が略一定となるように点灯手段を制御することを特徴とし、点灯モードの切り換えの前後とその間の移行時間内を通して作業面照度を時間的に常に略一定とし、照明下にいる者に気付かせることなく点灯モードの切り換えを行うことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1は本発明の第1の実施形態を示すブロック図である。本実施形態における照明装置は、白熱灯のような光源11a1 〜11c1 ,11a2 〜11c2 ,11a3 〜11c3 をそれぞれ3つずつ具備する3台の照明器具101 〜103 と、商用電源のような交流電源ACと照明器具101 〜103 の間に挿入されて照明器具101 …の各光源11a1 …の光量を変化させる制御部1とで構成されている。ここで、本実施形態における照明器具101 〜103 は、例えば所謂シャンデリア型の照明器具であり、器具本体に内蔵されたりあるいは別の場所(壁など)に配設される制御部1によって制御される。
【0027】
制御部1は、交流電源ACからの交流電圧を所定の直流電圧に変換して各部に供給する電源部2と、交流電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出部3と、マイクロコンピュータを具備して制御手段を構成する制御回路部4と、トライアックから成り点灯手段を構成するスイッチング素子Qa〜Qcとを備えている。各照明器具101 〜103 が具備する光源11a1 ,11a2 ,11a3 、…は互いに並列に接続されるとともにスイッチング素子Qa…を介して交流電源ACの両端に接続されている。
【0028】
また、ゼロクロス検出部3は交流電源ACの交流電圧のゼロクロス点を検出して制御回路部4に検出信号を出力する。制御回路部4は、ゼロクロス検出部3からの検出信号を受け取ると、各スイッチング素子Qa〜Qcに調光信号(トリガ信号)を出力してスイッチング素子Qa…をターンオンして光源11a1 …を点灯させ、そして、交流電源ACの交流電圧がゼロクロス点を通過してその極性が反転すれば、スイッチング素子Qa…はターンオフする。すなわち、制御回路部4は上記ような動作を繰り返して各スイッチング素子Qa〜Qcをターンオンする位相を制御することにより、光源11a1 …の光量を変化させる所謂位相制御を行っている。
【0029】
ところで、制御回路部4は予め設定された光量変化パターンに従って各光源11a1 …の光量を変化させている。この光量変化パターンは、図2に示すように上限値ULと下限値LLの2つの光量間で単調且つ周期的に変化するように作成されており、その周期Tは以下の式1によって決定している。なお、tf は光量を下限値LLから上限値ULに上昇させるフェードインあるいは上限値ULから下限値LLへ下降させるフェードアウトに要する時間(以下、「フェード時間」と呼ぶ。)を表している。
【0030】
T=2tf ×照明器具1台当たりの全光源数 …(式1)
また、光源11a1 …を光量の上限値ULで連続点灯させる(以下、「上限連続点灯」と呼ぶ。)ときと、光量の下限値LLで連続点灯させる(以下、「下限連続点灯」と呼ぶ。)ときの時間をそれぞれ上限連続点灯時間tH 及び下限連続点灯時間tL とすれば、ある時刻において同時に上限連続点灯している光源11a1 …の数(上限連続点灯光源数)、及び同時刻において下限連続点灯している光源11c1 …の数(下限連続点灯光源数)を用いて下記の式2及び式3のように表される。
【0031】
tH =T×(上限連続点灯光源数/照明器具1台当たりの全光源数)−tf …(式2)
tL =T×(下限連続点灯光源数/照明器具1台当たりの全光源数)−tf …(式3)
本実施形態の場合であれば、照明器具101 〜103 の1台当たりの光源11a1 …の全光源数が3、上限連続点灯光源数が2、下限連続点灯光源数が1であるから、上記式1〜式3より周期T、上限連続点灯時間tH 及び下限連続点灯時間tL は以下のように求まる。
【0032】
T =6×tf
tH =3×tf
tL =tf
さらに、各照明器具101 〜103 が具備する光源11a1 …のうちでスイッチング素子Qaに接続された光源11a1 ,11a2 ,11a3 は図2(a)に示すパターンで、スイッチング素子Qbに接続された光源11b1 ,11b2 ,11b3 は同図(b)に示すパターンで、同じくスイッチング素子Qcに接続された光源11c1 ,11c2 ,11c3 は同図(c)に示すパターンでそれぞれ光量が変化するように制御回路部4が各スイッチング素子Qa〜Qcに調光信号(トリガ信号)を出力して位相制御を行う。このとき、制御回路部4はフェード時間tf の2倍の遅延時間td ずつ遅らせながら各スイッチング素子Qa〜Qcに同一の調光信号を出力する(同図(a)〜(c)参照)。すなわち、スイッチング素子Qaに調光信号を出力して、下限値LLから上限値ULへ光源11a1 ,11a2 ,11a3 のフェードインを開始してから遅延時間td 経過後に、スイッチング素子Qbに全く同じ調光信号を出力して光源11b1 ,11b2 ,11b3 のフェードインを開始し、そこからさらに遅延時間td 経過後にスイッチング素子Qcに同一の調光信号を出力して光源11c1 ,11c2 ,11c3 のフェードインを開始させている。
【0033】
上述のように、複数の光源11a1 …を同一の光量変化パターンに従って遅延時間td だけ順次遅らせながら制御することにより、照明装置全体としての光量を常に略一定とすることができ、その結果、図2(d)に示すように主照明に用いた場合にも作業面での照度が各光源11a1 …の光量の変化に依らずに略一定となり、作業面におけるちらつきをなくして作業性の低下を防止することができる。しかも、各照明器具10a〜10cの光源11a1 …の光量をそれぞれ連動しながら周期的に変化させるため、光源11a1 …を見ている者に光が揺れ動いているような印象を与え、所謂アイキャッチ効果を得ることができる。
【0034】
次に、本発明の要旨であるところの作業面照度を変化させる点について説明する。なお、以下の説明における光量は光源11a1 …の定格点灯時の光量を100%とした数値で表している。
例えば、上述のように光量変化パターンに従って各光源11a1 …を点灯させている場合に、光量変化パターンにおける上限値ULと下限値LLとを、それぞれ100%から50%、40%から20%へと低下させれば、制御回路部4は上限値UL’を50%、下限値LL’を20%とする新たな光量変化パターンで各光源11a1 …を点灯させるようにスイッチング素子Qa〜Qcに調光信号(トリガ信号)を出力して位相制御を行う。
【0035】
すなわち、作業面照度の低下を開始した時刻t0 において上限値UL(=100%)で点灯している光源11a1 ,11a2 ,11a3 、11b1 ,11b2 ,11b3 については、可変手段たる制御回路部4が点灯手段たるスイッチング素子Qa〜Qcを位相制御することにより、所定の移行時間tT を費やして直線的にフェードアウトさせて新たな上限値UL’(=50%)まで光量を低下させるとともに、時刻t0 において下限値LL(=40%)で点灯している光源11c1 ,11c2 ,11c3 については、同じく所定の移行時間tT を費やして直線的にフェードアウトさせて新たな下限値LL’(=20%)まで光量を低下させる。また、上限値UL’及び下限値LL’の変更後も引続き各照明器具10a〜10cの光源11a1 …の光量をそれぞれ連動しながら周期的に変化させている。したがって、図3(d)に示すように上限値UL’及び下限値LL’を低下させた後であっても作業面照度は略一定に保たれることになる。
【0036】
ところで、本実施形態では上述のように作業面照度を変化させる際に、その変化の前後における上限値UL,UL’と下限値LL,LL’の比率が等しくなるように各光源11a1 …に対する光量変化パターンを変化させている。すなわち本実施形態の場合であれば、変化前の上限値ULと下限値LLの比は5:2であり、変化後の上限値UL’と下限値LL’の比も5:2となるように制御回路部4から各光源11a1 …に調光信号を出力して位相制御を行っている。これにより、作業面照度を変化させる動作の前後で、照明器具10a…全体を見たときの全体光量に対する光の明暗の幅が変化の前後で変わることがなく、照明器具10a…を見る者に対して、光源11a1 …の光の見た目の揺らめき感に違和感を与えることなく、作業面照度を変化させることができるという利点がある。但し、本実施形態では作業面照度を低下させる場合について説明したが、作業面照度を上昇させることも可能であることは言うまでもない。また、移行時間tT においては必ずしも直線的に光量をフェードさせる必要はなく、どのように設定することも可能である。
【0037】
なお、本実施形態では3つの光源11a1 …を有する照明器具10a〜10cを3台備え、その光量変化パターンは全光源数が3、上限連続点灯光源数が2及び下限連続点灯光源数が1として求めたが、照明器具10a…の台数や1台の照明器具10a…に具備する光源の数、あるいは上限連続点灯光源数及び下限連続点灯光源数はこれに限定されず、任意の数を選定することができる。つまり、全光源数を2以上とし、これに対して上限連続点灯光源数及び下限連続点灯光源数をどのように割り振るかにより、上記式1〜式3に従ってそれぞれ光量変化パターンが異なってくる。また、これらの設定の変更は光源11a1 …の点灯中であっても可能であり、フェード時間tf も自由に選定することができ、フェード時間tf を変化させても光量変化パターンそのものは変化しないが、そのことにより得られる効果は異なってくる。
【0038】
一般に、全光源数に対して上限連続点灯光源数を下限連続点灯光源数より多く設定すれば、照明装置全体としての光量を高くすることができ、主照明として用いた場合にも十分な照度が得られ、室内を明るく照明することができる。また、全光源数に対して上限連続点灯光源数を下限連続点灯光源数より少なく設定すれば、インパクトのある光の揺らめきを演出することができ、照明を見る者に対するアイキャッチ効果をより一層高めることができるという利点がある。
【0039】
また、各照明器具10a…において点灯させる光源11a1 …の順序を異ならせることも可能である。さらに、制御部1の構成についても、各照明器具10a…の各光源11a1 …の光量を光量変化パターンに従って制御することが可能であれば、本実施形態の構成に限定されない。また、照明器具10a…についても本実施形態のシャンデリア型に限定されず、如何なるタイプの照明器具であっても複数の光源を具備する照明器具であればよい。さらに、本実施形態では光源11a1 …に白熱灯のような電球を用いているが、例えば蛍光ランプ(直管型、所謂コンパクト型、環型など)のように電球以外の他の光源であってもよいことはいうまでもない。また、上記式1〜式3を用いた光量変化パターンの作成は一例であって、これらの式1〜式3に依らずとも光量変化パターンを作成することは可能である。
【0040】
(実施形態2)
本実施形態は実施形態1と同様の構成において、実施形態1の場合とは異なり上限値ULに対する下限値LLの比率が作業面照度の変化の前後で小さくなるように、制御回路部4にてスイッチング素子Qa〜Qcに調光信号を出力して各光源11a1 …の光量を変化させる点に特徴がある。
【0041】
例えば、図4に示すように実施形態1と同様の光量変化パターンに従って各光源11a1 …を点灯させている場合に、光量変化パターンにおける上限値ULと下限値LLとを、それぞれ100%から70%、40%から20%へと低下させれば、制御回路部4は上限値UL’を70%、下限値LL’を20%とする新たな光量変化パターンで各光源11a1 …の光量を変化させるようにスイッチング素子Qa〜Qcを位相制御する。
【0042】
すなわち、作業面照度の低下を開始した時刻t0 において上限値UL(=100%)で点灯している光源11a1 ,11a2 ,11a3 、11b1 ,11b2 ,11b3 については、所定の移行時間tT を費やして直線的にフェードアウトさせて新たな上限値UL’(=70%)まで光量を低下させるとともに、時刻t0 において下限値LL(=40%)で点灯している光源11c1 ,11c2 ,11c3 については、同じく所定の移行時間tT を費やして直線的にフェードアウトさせて新たな下限値LL’(=20%)まで光量を低下させる。また、上限値UL’及び下限値LL’の変更後も引続き各照明器具10a〜10cの光源11a1 …の光量をそれぞれ連動しながら周期的に変化させている。したがって、図4(d)に示すように上限値UL’及び下限値LL’を低下させた後であっても作業面照度はその低下後のレベルで略一定に保たれることになる。
【0043】
ところで、本実施形態では上述のように作業面照度を変化させる際に、その変化の前後における上限値UL,UL’に対する下限値LL,LL’の比率が小さくなるように各光源11a1 …に対する光量変化パターンを変化させている。すなわち本実施形態の場合であれば、変化前の上限値ULに対する下限値LLの比率は5分の2であり、変化後の上限値UL’と下限値LL’の比率7分の2となるように制御回路部4から各光源11a1 …に調光信号を出力して位相制御を行っている。これにより、作業面照度を変化させる前後において上限値UL,UL’と下限値LL,LL’の間の変化幅B(=UL−UL’),B’(=LL−LL’)が大きくなり、照明全体を見たときに全体光量に対する光の明暗の幅が作業面照度の変化の前よりも後の方が大きくなる。よって、照明を見る者(使用者)に対する光の見た目の揺らめき感が強くなるように、作業面照度を変化させることができる。つまり、本実施形態は、一般に作業面照度が比較的に暗い時でも照明を見る者に対して強いアイキャッチ効果を与えるような、揺らめき感を前面に押し出した演出がしたいという場合に有効である。
【0044】
また、極端な例として、図5に示すように作業面照度を変化させる際に下限値LL’のみを変化させ、上限値UL’は作業面照度の変化の前後で等しい値(UL=UL’)となるように各光源11a1 …の光量を制御するようにしてもよい。
この場合にも上記と同様の効果を奏するとともに、各光源11a1 …が発する光量の最高値が作業面照度の変化の前後で略一定に保たれるので、作業面照度の変化後においても、照明の見た目の明るさの印象をあまり変えることなく、作業面照度を変化させることができるという利点がある。つまり、照明を見る者に気付かせないように、作業面照度を変化させたい場合に特に有効である。
【0045】
なお、本実施形態では作業面照度を低下させる場合について説明したが、作業面照度を上昇させることも可能であることは言うまでもない。また、移行時間tT においては必ずしも直線的に光量をフェードさせる必要はなく、どのように設定することも可能である。さらに、照明器具10a…の台数や1台の照明器具10a…に具備する光源の数、あるいは上限連続点灯光源数及び下限連続点灯光源数は本実施形態に限定されず、任意の数を選定することができる。
【0046】
(実施形態3)
本実施形態は実施形態1と同様の構成において、実施形態2の場合とは逆に上限値ULに対する下限値LLの比率が作業面照度の変化の前後で大きくなるように、制御回路部4にてスイッチング素子Qa〜Qcに調光信号を出力して各光源11a1 …の光量を変化させる点に特徴がある。
【0047】
例えば、図6に示すように実施形態1と同様の光量変化パターンに従って各光源11a1 …を点灯させている場合に、光量変化パターンにおける上限値ULと下限値LLとを、それぞれ100%から50%、40%から30%へと低下させれば、制御回路部4は上限値UL’を50%、下限値LL’を30%とする新たな光量変化パターンで各光源11a1 …の光量を変化させるようにスイッチング素子Qa〜Qcを位相制御する。
【0048】
すなわち、作業面照度の低下を開始した時刻t0 において上限値UL(=100%)で点灯している光源11a1 ,11a2 ,11a3 、11b1 ,11b2 ,11b3 については、所定の移行時間tT を費やして直線的にフェードアウトさせて新たな上限値UL’(=50%)まで光量を低下させるとともに、時刻t0 において下限値LL(=40%)で点灯している光源11c1 ,11c2 ,11c3 については、同じく所定の移行時間tT を費やして直線的にフェードアウトさせて新たな下限値LL’(=30%)まで光量を低下させる。また、上限値UL’及び下限値LL’の変更後も引続き各照明器具10a〜10cの光源11a1 …の光量をそれぞれ連動しながら周期的に変化させている。したがって、図6(d)に示すように上限値UL’及び下限値LL’を低下させた後であっても作業面照度はその低下後のレベルで略一定に保たれることになる。
【0049】
ところで、本実施形態では上述のように作業面照度を変化させる際に、その変化の前後における上限値UL,UL’に対する下限値LL,LL’の比率が大きくなるように各光源11a1 …に対する光量変化パターンを変化させている。すなわち本実施形態の場合であれば、変化前の上限値ULに対する下限値LLの比率は5分の2であり、変化後の上限値UL’と下限値LL’の比は5分の3となるように制御回路部4から各光源11a1 …に調光信号を出力して位相制御を行っている。これにより、作業面照度を変化させる前後において上限値UL,UL’と下限値LL,LL’の間の変化幅B(=UL−UL’),B’(=LL−LL’)が小さくなり、照明全体を見たときに全体光量に対する光の明暗の幅が作業面照度の変化の前よりも後の方が小さくなる。よって、照明を見る者(使用者)に対する光の見た目の揺らめき感を抑えるように、作業面照度を変化させることができる。つまり、本実施形態は、一般に作業面照度が比較的に暗い時には、揺らめき感を抑えた演出がしたいという場合に有効である。
【0050】
また、極端な例として、図7に示すように作業面照度を変化させる際に上限値UL’のみを変化させ、下限値LL’は作業面照度の変化の前後で等しい値(LL=LL’)となるように各光源11a1 …の光量を制御するようにしてもよい。
この場合にも上記と同様の効果を奏するとともに、各光源11a1 …が発する光量の最低値が作業面照度の変化の前後で略一定に保たれるので、作業面照度の変化後においても、作業面照度を大きく変化させることなく、照明の見た目の明るさの印象を変えることができるという利点がある。つまり、作業面照度をあまり変化させずに、照明の見た目の印象だけを変化させたい場合に特に有効である。
【0051】
なお、本実施形態では作業面照度を低下させる場合について説明したが、作業面照度を上昇させることも可能であることは言うまでもない。また、移行時間tT においては必ずしも直線的に光量をフェードさせる必要はなく、どのように設定することも可能である。さらに、照明器具10a…の台数や1台の照明器具10a…に具備する光源の数、あるいは上限連続点灯光源数及び下限連続点灯光源数は本実施形態に限定されず、任意の数を選定することができる。
【0052】
(実施形態4)
本実施形態は実施形態1と同様の構成において、上限値ULと下限値LLの間の変化幅Bが作業面照度の変化の前後で等しくなるように、制御回路部4にてスイッチング素子Qa〜Qcに調光信号を出力して各光源11a1 …の光量を変化させる点に特徴がある。
【0053】
例えば、図8に示すように実施形態1と同様の光量変化パターンに従って各光源11a1 …を点灯させている場合に、光量変化パターンにおける上限値ULと下限値LLとを、それぞれ100%から70%、40%から10%へと低下させれば、制御回路部4は上限値UL’を70%、下限値LL’を10%とする新たな光量変化パターンで各光源11a1 …の光量を変化させるようにスイッチング素子Qa〜Qcを位相制御する。
【0054】
すなわち、作業面照度の低下を開始した時刻t0 において上限値UL(=100%)で点灯している光源11a1 ,11a2 ,11a3 、11b1 ,11b2 ,11b3 については、所定の移行時間tT を費やして直線的にフェードアウトさせて新たな上限値UL’(=70%)まで光量を低下させるとともに、時刻t0 において下限値LL(=40%)で点灯している光源11c1 ,11c2 ,11c3 については、同じく所定の移行時間tT を費やして直線的にフェードアウトさせて新たな下限値LL’(=10%)まで光量を低下させる。また、上限値UL’及び下限値LL’の変更後も引続き各照明器具10a〜10cの光源11a1 …の光量をそれぞれ連動しながら周期的に変化させている。したがって、図8(d)に示すように上限値UL’及び下限値LL’を低下させた後であっても作業面照度は略一定に保たれることになる。
【0055】
ところで、本実施形態では上述のように作業面照度を変化させる際に、その変化の前後における上限値UL,UL’と下限値LL,LL’の間の変化幅B,B’が等しくなるように各光源11a1 …に対する光量変化パターンを変化させている。すなわち本実施形態の場合であれば、変化前の変化幅Bが100%−40%=60%であるから、変化後の変化幅B’も70%−10%=60%となるように制御回路部4から各光源11a1 …に調光信号を出力して位相制御を行っている。これにより、作業面照度を変化させる動作の前後で、上限値UL,UL’に対する下限値LL,LL’の比率は異なるが、上限値UL,UL’と下限値LL,LL’の間の変化幅B,B’が等しく保たれるので、作業面照度を変化させても、見た目の絶対的な光の揺らめき感は、作業面照度の変化の前後で変わることがなく、持続させることができるという利点がある。そのため、一般に作業面照度の大小によらず、照明を見る者に対して、アイキャッチ効果を常に持続して与えるような演出がしたいという場合に本実施形態は有効である。
【0056】
但し、本実施形態では作業面照度を低下させる場合について説明したが、作業面照度を上昇させることも可能であることは言うまでもない。また、移行時間tT においては必ずしも直線的に光量をフェードさせる必要はなく、どのように設定することも可能である。さらに、照明器具10a…の台数や1台の照明器具10a…に具備する光源の数、あるいは上限連続点灯光源数及び下限連続点灯光源数は本実施形態に限定されず、任意の数を選定することができる。
【0057】
(実施形態5)
上記実施形態1〜4においては作業面照度の変化の前後における光量変化パターンが上限値UL,UL’及び下限値LL,LL’以外は同一であったのに対して、本実施形態は実施形態1と同様の構成において、作業面照度の変化後の光量変化パターンを変化前の光量変化パターンと異なるものとした点に特徴がある。
【0058】
例えば、図9に示すように実施形態1と同様の光量変化パターンに従って各光源11a1 …を点灯させている場合に、光量変化パターンにおける上限値ULと下限値LLはそのままで上限連続点灯時間tH を略ゼロ、下限連続点灯時間tL を若干長くした新たな光量変化パターンで各光源11a1 …の光量を変化させるように、可変手段たる制御回路部4によってスイッチング素子Qa〜Qcを位相制御する。上記新たな光量変化パターンは全体光量が変化前の全体光量よりも低くなるように設定してあり、光量変化パターンの変更によって当然作業面照度を低下させることができる。なお、光量変化パターンはこれらに限られるものでないことは言うまでもなく、全体光量が略一定で互いに異なる2種類以上の光量変化パターンに従って光源11a1 …を位相制御するようにすればよい。
【0059】
本実施形態は、一般に作業面照度を変える度に、照明を見る者(使用者)に与える、きらびやかさ華やかさと言ったアイキャッチ効果を変えて演出がしたいという場合に有効である。
但し、本実施形態では作業面照度を低下させる場合について説明したが、作業面照度を上昇させることも可能であることは言うまでもない。また、移行時間tT においては必ずしも直線的に光量をフェードさせる必要はなく、どのように設定することも可能である。さらに、照明器具10a…の台数や1台の照明器具10a…に具備する光源の数、あるいは上限連続点灯光源数及び下限連続点灯光源数は本実施形態に限定されず、任意の数を選定することができる。
【0060】
(実施形態6)
本実施形態は実施形態1と同様の構成において、作業面照度の変化の前後において、上限連続点灯光源数と下限連続点灯光源数の比を異ならせるようにした点に特徴がある。
例えば、図10(a)〜(e)に示すように全光源数を5、上限連続点灯光源数を4、下限連続点灯光源数を1としたときの光量変化パターンに従った光量の制御が行われている場合に、上限値UL及び下限値LLはそのままで上限連続点灯光源数を3、下限連続点灯光源数を2としたときの光量変化パターンに変化させれば、ある時点において連続点灯している光源数が減少するために全体の光量が低下し、その結果、作業面照度も低下することになる(同図(f)参照)。そのため、一般に、作業面照度の変化の前後で揺らめき度合をそのまま保ち、段階的に作業面照度を変えるような演出がしたいという場合に有効である。
【0061】
ここで、実施形態1で説明した光量変化パターンを設定するための式1〜式3を記憶し、上限連続点灯光源数と下限連続点灯光源数とをパラメータとして各光源毎の光量変化パターンをその都度計算によって求め、その求めた光量変化パターンに従って各光源の光量の制御を行うような機能を、例えば制御回路部4に持たせるようにすれば、使用者が段階的に作業面照度を変化させる操作の際に、その操作と連動して上限連続点灯光源数および下限連続点灯光源数を上記式1〜式3に入力し直すことで、上限値ULおよび下限値LLを変えることなく、作業面照度を変化させることができる。これにより、複数種類の光量変化パターンを記憶しておく必要がないので、光量変化パターンを記憶させておくためのメモリの容量も軽減され、コストダウンにつながるという利点がある。なお、光量変化パターンはこれらに限られるものでないことは言うまでもなく、全体光量が略一定で互いに異なる2種類以上の光量変化パターンに従って光源11a1 …を位相制御するようにすればよい。
【0062】
さらに、上限連続点灯光源数および下限連続点灯光源数を使用者が任意に設定できる機能を制御部1に持たせるようにすれば、例えば、5灯用の照明器具で3灯だけを点灯させて2灯を消灯しておきたいというような場合にも、簡単に光量変化パターンを変えることができ、なおかつ、作業面照度を略一定に保つことができるので、他の照明器具との連動等の用途を広げることができ、また、省エネが図れる使用も可能となる。
【0063】
但し、本実施形態では作業面照度を低下させる場合について説明したが、作業面照度を上昇させることも可能であることは言うまでもない。また、移行時間tT においては必ずしも直線的に光量をフェードさせる必要はなく、どのように設定することも可能である。さらに、照明器具10a…の台数や1台の照明器具10a…に具備する光源の数、あるいは上限連続点灯光源数及び下限連続点灯光源数は本実施形態に限定されず、任意の数を選定することができる。
【0064】
(実施形態7)
本実施形態は実施形態1と同様の構成において、光量変化パターンにおける上限連続点灯時間tH と下限連続点灯時間tL とを作業面照度の変化の前後で反転させて光量変化パターンを変化させる点に特徴がある。つまり、作業面照度を変化させた後の上限連続点灯時間tH ’及び下限連続点灯時間tL ’と、変化前の上限連続点灯時間tH 及び下限連続点灯時間tL との間に、tH ’=tL 、tL ’=tH なる関係が成立するような新たな光量変化パターンで各光源11a1 …の光量を制御している。但し、全光源数を4、上限連続点灯光源数及び下限連続点灯光源数をともに2とした光量変化パターンの場合には、上限連続点灯時間tH と下限連続点灯時間tL が等しくなるために上限連続点灯時間tH と下限連続点灯時間tL とを反転させても作業面照度が変化しないので、このような場合は除かれる。
【0065】
例えば、図11に示すように実施形態1と同様の光量変化パターンに従って各光源11a1 …を点灯させている場合に、光量変化パターンにおける上限値ULと下限値LLはそのままで下限連続点灯時間tL ’を上限連続点灯時間tH と等しい値、上限連続点灯時間tH ’を下限連続点灯時間tL と等しい値にそれぞれを変更した新たな光量変化パターンで各光源11a1 …の光量を変化させるように、制御回路部4によってスイッチング素子Qa〜Qcを位相制御する。すなわち、本実施形態の場合であれば、tH >tL であることから新たな光量変化パターンにおいてはtH ’<tL ’となり、光量変化パターンの変更によって当然に作業面照度を低下させることができる(図11(d)参照)。なお、光量変化パターンはこれらに限られるものでないことは言うまでもない。
【0066】
本実施形態は、一般に作業面照度を暗くしても、揺らめき度合をそのまま保ち、光の揺らめき感にインパクトを与えるような演出がしたいという場合に有効である。また、1種類の光量変化パターンとその上限連続点灯時間tH と下限連続点灯時間tL とを入れ換えて反転させる機能を制御回路部4に持たせるようにすれば、複数種の光量変化パターンを記憶させておく必要がなく、実施形態6に比較してメモリ容量を大幅に低減させることができ、さらなるコストダウンが可能となるという利点がある。
【0067】
但し、本実施形態では作業面照度を低下させる場合について説明したが、作業面照度を上昇させることも可能であることは言うまでもない。但し、作業面照度を上昇させる場合にはその変化の前後で光の揺らめき感のインパクトは減少するが、全体光量を大きくすることで主照明に用いられた場合にも充分な光量が得られ、室内を明るく演出することができる。また、移行時間tT においては必ずしも直線的に光量をフェードさせる必要はなく、どのように設定することも可能である。さらに、照明器具10a…の台数や1台の照明器具10a…に具備する光源の数、あるいは上限連続点灯光源数及び下限連続点灯光源数は本実施形態に限定されず、任意の数を選定することができる。
【0068】
(実施形態8)
上記実施形態1〜7においては、作業面照度を変化させる際の移行時間tT 内での各光源11a1 …の光量を一定の割合で直線的に変化させている。それに対して本実施形態は、実施形態1と同様の構成において、作業面照度を変化させる際の移行時間tT 内でフェード時間tf を維持しながら各光源11a1 …の光量を上限値と下限値の間で周期的に変化させ、最終的に異なる上限値UL’及び下限値LL’を有する新たな光量変化パターンに移行させる点に特徴がある。
【0069】
例えば、図12に示すように上限値UL(=100%)及び下限値LL(=40%)をそれよりも低い上限値UL’(=50%)及び下限値LL’(=20%)とする新たな光量変化パターンに変更することで作業面照度を低下させる実施形態1の場合において、作業面照度の変更前の上限値ULから変更後の上限値UL’まで直線的に低下する上限値(以下、これを「過渡上限値」と呼ぶ。)TULと、変更前の下限値LLから変更後の下限値LL’まで直線的に低下する下限値(以下、これを「過渡下限値」と呼ぶ。)TLLとをそれぞれ上限値及び下限値とするとともに変更前と同一の周期Tで光量を変化させる光量変化パターンにて移行時間tT 内で各光源11a1 …の光量を制御している。
【0070】
したがって、移行時間tT における過渡上限値TUL及び過渡下限値TLLは、変更前の上限値ULと変更後の上限値UL’とを結ぶ直線、変更前の下限値UL及び変更後の下限値LL’とを結ぶ直線に沿ってそれぞれ低下し、これらの直線を上回る或いは下回る光量を発することがないように各光源11a1 …が制御される。なお、本実施形態では、実施形態1と同様に作業面照度の変化の前後で上限値UL,UL’に対する下限値LL,LL’の比率を等しくしているが、これに限らず上記比率を変化させるようにしてもよい。
【0071】
また、光量変化パターンに従って複数の光源11a1 …を点灯させるモード(以下、これを「ゆらぎ点灯モード」と呼ぶ。)と、全光源を一定の光量で連続して点灯させるモード(以下、これを「連続点灯モード」と呼ぶ。)とで切り換える場合には、変更後の上限値UL’及び下限値LL’が同じ連続点灯モードの光量値SLに移行すると考えればよく、上記と同様にゆらぎ点灯モードから連続点灯モードへ移行する移行時間tT 内でフェード時間tf を維持しながら各光源11a1 …の光量を上限値と下限値の間で周期的に変化させ、最終的に連続点灯モードの光量値SLへ移行するように、切換可変手段たる制御回路部4によって各光源11a1 …の光量が制御される(図13参照)。なお、連続点灯モードからゆらぎ点灯モードへのモードの切り換えも同様に可能であることはいうまでもない。
【0072】
本実施形態によれば、作業面照度を変化させたりゆらぎ点灯モードと連続点灯モードの間でモードを変更する際の移行時間tT 内においても、各光源11a1 …の周期的な光量の変化が継続され、そのような光量の変化が急に途切れたり変わったりすることがなく、移行動作が自然に行われ、照明を見る者(使用者)に対して違和感を与えることなく、照度を変化させることができるという利点がある。また、移行時間tT における作業面照度が直線的に変化するから、照明下にいる者に対して、移行時間tT 内における照度のゆれやチラツキによる不安感や不快感を与えることがなく作業面照度を変化させることができる。
【0073】
但し、本実施形態では作業面照度を低下させる場合について説明したが、作業面照度を上昇させることも可能であることは言うまでもない。また、移行時間tT においては必ずしも直線的に光量をフェードさせる必要はなく、どのように設定することも可能である。さらに、照明器具10a…の台数や1台の照明器具10a…に具備する光源の数、あるいは上限連続点灯光源数及び下限連続点灯光源数は本実施形態に限定されず、任意の数を選定することができる。
【0074】
(実施形態9)
上記実施形態8は点灯モードを切り換える際に切換後の作業面照度を変更前の作業面照度よりも低くするものであったが(図13参照)、本実施形態では、作業面照度を変化させることなく点灯モードのみを切り換える点に特徴がある。つまり、ゆらぎ点灯モードから連続点灯モードへ点灯モードを切り換える場合、あるいは連続点灯モードからゆらぎ点灯モードへ点灯モードを切り換える場合に切換前後において作業面における照度が異なっていると、この照明下で作業する者に違和感を与えることになる。
【0075】
そこで、本実施形態では、ゆらぎ点灯モードにおける照明装置全体の光源の全光量値(この光量値は時間によらずに略一定である。)を制御回路部4において予め求めておき、連続点灯モードへ切り換えたときに求めた光量値を全光源数で除した光量値が各光源から得られるように各光源の光量を制御するようにしている。さらにそれに加えて、実施形態8と同様に点灯モードの切り換えに伴う移行時間tT 内でフェード時間tf を維持しながら各光源11a1 …の光量を上限値と下限値の間で周期的に変化させ、最終的に連続点灯モードの光量値SLへ移行するように、切換手段たる制御回路部4によってスイッチング素子Qa〜Qcが位相制御されて各光源11a1 …の光量が制御される(図14参照)。つまり、本実施形態の場合には、ゆらぎ点灯モード時の上限値ULが100%、下限値が40%であるのに対して、連続点灯モード時の光量値SLは80%となり、このとき作業面照度は移行時間tT 内を含めて常に一定となる。
【0076】
本実施形態によれば、実施形態8と同様にゆらぎ点灯モードと連続点灯モードとの切り換えに伴う移行動作が自然に行われ、照明を見る者(使用者)に対して違和感を与えることがなく、さらに、点灯モードの切り換えの前後とその間の移行時間tT 内を通して作業面照度を時間的に常に略一定とし、照明下にいる者に気付かせることなく、点灯モードの切り換えを行うことができるという利点がある。
【0077】
なお、本実施形態ではゆらぎ点灯モードから連続点灯モードへの切り換えの場合について説明したが、これとは逆に連続点灯モードからゆらぎ点灯モードへの切り換えも同様に可能であって、前もって変化の全体光量を求めることのできる機能と、ゆらぎ点灯モードから連続点灯モードへの切り換えの際に切り換え後の各光源11a1 …の光量を、全体光量が等しくなり、かつ、予め決められた光量変化パターンに適合するように各光源11a1 …の上限値ULおよび下限値を算出して割り振るような機能とを制御回路部4に持たせておけばよい。
【0078】
また、本実施形態では作業面照度を低下させる場合について説明したが、作業面照度を上昇させることも可能であることは言うまでもない。また、移行時間tT においては必ずしも直線的に光量をフェードさせる必要はなく、どのように設定することも可能である。さらに、照明器具10a…の台数や1台の照明器具10a…に具備する光源の数、あるいは上限連続点灯光源数及び下限連続点灯光源数は本実施形態に限定されず、任意の数を選定することができる。
【0079】
(実施形態10)
実施形態8においては、作業面照度の変化前の上限値ULから変化後の上限値UL’まで直線的に低下する過渡上限値TULと、変化前の下限値LLから変化後の下限値LL’まで直線的に低下する過渡下限値TLLとをそれぞれ上限値及び下限値とするとともに変化前と同一の周期Tで光量を変化させる光量変化パターンにて移行時間tT 内で各光源11a1 …の光量を制御しているのに対して、本実施形態は略一定の過渡上限値TUL1 …及び過渡下限値TLL1 …を段階的に低下させるような光量変化パターンで作業面照度を変化させる点に特徴がある。
【0080】
例えば、図15に示すように上限値UL(=100%)及び下限値LL(=40%)をそれよりも低い上限値UL’(=50%)及び下限値LL’(=20%)とする新たな光量変化パターンに変更することで作業面照度を低下させる実施形態1の場合において、移行時間tT 内における過渡上限値TUL1 ,TUL2 ,…を上限値ULから一周期毎に10%ずつ最終的な上限値UL’まで低下させるとともに、過渡下限値TLL1 ,TLL2 ,…を下限値LLから一周期毎に5%ずつ最終的な下限値TLL’まで低下させるような光量変化パターンにて、移行時間tT 内で切換可変手段たる制御回路部4によって各光源11a1 …の光量を制御している。その結果、移行時間tT 内における作業面照度もまた段階的に低下することになる(図15(d)参照)。
【0081】
本実施形態によれば、移行時間tT 内においても各光源11a1 …の光量の変化は継続されるため、光量の変化が急に途切れたり、変わったりすることがなく、そのために作業面照度の変更に伴う移行動作が自然であり、照明を見る者(使用者)に対して違和感を与えることなく、作業面照度を変化させることができる。また、実施形態8とは異なり、移行時間tT 内における上限連続点灯時及び下限連続点灯時には一定の光量値で連続点灯させているので、各光源11a1 …が常に光量を変化させているということがなく、照明を見る者(使用者)に対して光量が変化しているという印象を与えにくく、それによって室内にいる者に気づかれないように、比較的小さな作業面の照度を変化させる場合に本実施形態は特に有効である。
【0082】
但し、本実施形態では作業面照度を低下させる場合について説明したが、作業面照度を上昇させることも可能であることは言うまでもない。また、実施形態1と同様に作業面照度の変化の前後で上限値UL,UL’に対する下限値LL,LL’の比率を等しくしているが、これに限らず上記比率を変化させるようにしてもよい。さらに、照明器具10a…の台数や1台の照明器具10a…に具備する光源の数、あるいは上限連続点灯光源数及び下限連続点灯光源数は本実施形態に限定されず、任意の数を選定することができる。
【0083】
(実施形態11)
実施形態9においては、作業面照度を変化させることなく点灯モードをゆらぎ点灯モードから連続点灯モードへ切り換える際に、点灯モードの切り換えに伴う移行時間tT 内でフェード時間tf を維持しながら各光源11a1 …の光量を上限値と下限値の間で周期的に変化させ、最終的に連続点灯モードの光量値SLへ移行するように各光源11a1 …の光量を制御しているのに対して、本実施形態は略一定の過渡上限値TUL1 …及び過渡下限値TLL1 …を段階的に低下及び上昇させるような光量変化パターンに従って点灯モードを切り換える点に特徴がある。
【0084】
例えば、移行時間tT 内でフェード時間tf を維持しながら各光源11a1 …の光量を上限値と下限値の間で周期的に変化させ、最終的に連続点灯モードの光量値SLへ移行する実施形態8の場合において、図16に示すように移行時間tT 内における過渡上限値TUL1 ,TUL2 ,…を、ゆらぎ点灯モードにおける上限値UL(=100%)から一周期毎に5%ずつ連続点灯モードの光量値SL(=80%)まで低下させるとともに、過渡下限値TLL1 ,TLL2 ,…を、ゆらぎ点灯モードにおける下限値LL(=40%)から一周期毎に10%ずつ連続点灯モードの光量値SL(=80%)まで上昇させるような光量変化パターンにて移行時間tT 内で各光源11a1 …の光量を制御している。言い換えれば、移行時間tT 内において時間的に早く行われる光源11a1 …のフェードから順に、一定の割合でフェードの上限値(過渡上限値TUL1 …)と下限値(過渡下限値TLL1 …)の変化幅TB1 …を一周期毎に徐々に小さくしていくことにより、最終的には全ての光源11a1 …の変化幅が0になることで連続点灯モードヘの移行(切り換え)が完了するものである。
【0085】
図16を参照してさらに詳しく説明する。ここで、時刻t0 にてゆらぎ点灯モードから連続点灯モードへの点灯モードの切り換えを開始したとすると、まず、図16(b)の光量変化パターンに従って制御される光源11b1 ,11b2 ,11b3 と、同図(c)の光量変化パターンに従って制御される光源11c1 ,11c2 ,11c3 とをクロスフェードさせる。なお、クロスフェードとは、一方の光源群11b1 …をフェードイン、他方の光源群11c1 …をフェードアウトさせることをいう。このとき、光源群11b1 …のフェードインにおける光量の変化幅TB1 を、ゆらぎ点灯モードにおける光量の変化幅B(=60%)より5%だけ小さい値(=55%)とする。
【0086】
次に、光源群11c1 …と、図16(a)の光量変化パターンに従って制御される光源11a1 ,11a2 ,11a3 の光源群とをクロスフェードさせる。このときには、その直前に行われたクロスフェードの変化幅TB1 (=55%)よりもさらに5%だけ小さい変化幅TB2 (=50%)でそれぞれフェードイン及びフェードアウトさせる。同様に、一周期毎にクロスフェードの変化幅TB3 …を一定の割合(=5%)で小さくすることにより、クロスフェードの変化幅TBnが0%となる時刻t1 の時点で点灯モードの切り換えが完了する。したがって、フェード時間tf 、点灯モードの切り換え前の変化幅B、移行時間tT (=t1 −t0 )内の変化幅TB1 …を減小していく割合等によって、移行時間tT は一義的に決定される。
【0087】
本実施形態によれば、上述のように一周期毎にクロスフェードの変化幅TB1 …を一定の割合(=5%)で小さくするという法則に従って点灯モードの切り換えを行うことにより、過渡上限値TUL1 …及び過渡下限値TLL1 …は必ず決まった光量値SLへ収束し、その値が点灯モードの切り換えの前後において全体光量が等しくなるような一定光量値となるため、点灯モードの切り換えの前後における作業面照度を一定にすることができ、しかも、移行時間tT 内の全体光量が点灯モードの切り換え前と等しくなるので、移行時間tT 内における作業面照度を含め、ゆらぎ点灯モードと連続点灯モードの点灯モードの切り換えの前後で作業面照度を一定にすることができる。その結果、ゆらぎ点灯モードから連続点灯モードへの切り換えに伴う移行時間tT 内においても、各光源11a1 …の光量の変化(ゆらぎ点灯)が継続され、光量の変化が急に途切れたり、変わったりすることがなく、点灯モードの移行動作が自然に行われ、照明を見る者(使用者)に対して違和感を与えることがないという利点がある。さらに、本実施形態によれば、作業面照度を変えずに点灯モードを切り変えることが可能であり、照明下にいる者に気付かせることなく、点灯モードの切り換えを行うことができるという利点もある。
【0088】
なお、本実施形態ではゆらぎ点灯モードから連続点灯モードへの切り換えの場合について説明したが、連続点灯モードからゆらぎ点灯モードへの逆の切り換えの場合についても同様の利点があることは明らかである。また、照明器具10a…の台数や1台の照明器具10a…に具備する光源の数、あるいは上限連続点灯光源数及び下限連続点灯光源数は本実施形態に限定されず、任意の数を選定することができることは言うまでもない。
【0089】
(実施形態12)
本実施形態の基本的な構成は実施形態1と共通であるから図示及び説明は省略し、本実施形態の特徴となる部分についてのみ説明する。つまり、本実施形態は、作業面照度を変化させる場合の移行時間tT を任意の値に設定可能とし、設定された移行時間tT の大小に応じて、移行時間tT 内における各光源11a1 …の光量の変化パターンを切り換える点に特徴がある。なお、移行時間tT の切り換えはスイッチなどの設定手段を制御部1に設け、この設定手段によって設定された移行時間tT の認識や変化パターンの切り換え等は制御回路部4にて行われる。
【0090】
例えば、上限値UL(=100%)及び下限値LL(=40%)をそれよりも低い上限値UL’(=50%)及び下限値LL’(=20%)とする新たな光量変化パターンに変更することで作業面照度を低下させる実施形態1の場合において、設定された移行時間tT がしきい値Aよりも大きい場合には、図17に示すように実施形態8で説明した光量の変化パターン、すなわち作業面照度の変更前の上限値ULから変更後の上限値UL’まで直線的に低下する過渡上限値TULと、変更前の下限値LLから変更後の下限値LL’まで直線的に低下する過渡下限値TLLとをそれぞれ上限値及び下限値とするとともに変更前と同一の周期T及びフェード時間tf を維持しながら光量を変化させる光量変化パターンにて移行時間tT 内で各光源11a1 …の光量を制御する。
【0091】
一方、設定された移行時間tT がしきい値Aよりも小さい場合には、図18に示すように、実施形態1と同様に上限値UL及び下限値LLをそれぞれ直線的に上限値UL’及び下限値LL’まで低下させる光量変化パターンにて移行時間tT 内で各光源11a1 …の光量を制御する。
本実施形態によれば、作業面照度を変化させる場合の移行時間tT を任意の値に設定可能とし、設定された移行時間tT の大小に応じて、移行時間tT 内における各光源11a1 …の光量の変化パターンを切り換えるようにしたため、使用者は、移行時間tT を調節することで作業面照度を変化させる操作や、点灯モードを切り変える操作等における移行時間tT 内の各光源11a1 …の光量の変化パターンを選択することができる。一般に、移行時間tT が比較的に短い場合(しきい値A以下の場合)は、各光源11a1 …の光量が時間に対して一定の割合で変化するような簡単な移行動作でも、照明を見る者にはそれほど違和感を与えることがない。但し、移行時間tT がフェード時間tf より短い場合は、このような方法で各光源11a1 …の光量を変化させることが望ましい。また、移行時間tT が比較的に長い場合(しきい値A以上の場合)は、フェード時間tf を維持しながら各光源11a1 …の光量を変化させるようにすることで、変化の際に照明を見る者に対して違和感を与えることなく移行できるという利点がある。さらに、移行時間tT を長くすることで照明を見る者に変化を気づかせないようにすることができる。また、しきい値Aを使用者によって設定可能とすれば、照明装置の使用状態や使用環境等によって、あるいは使用者の好みによって、照明の演出効果を変えることも可能となり、このような照明装置の用途が広がるという利点がある。
【0092】
なお、本実施形態では作業面照度を低下させる場合について例示したが、作業面照度を上昇させる場合や点灯モードを切り換える場合、あるいは作業面照度を変化させながら点灯モードを切り換えるような場合にも適用可能であることは言うまでもない。また、照明器具10a…の台数や1台の照明器具10a…に具備する光源の数、あるいは上限連続点灯光源数及び下限連続点灯光源数は本実施形態に限定されず、任意の数を選定することができる。
【0093】
(実施形態13)
本実施形態は、図19に示すように赤色の光色を有する赤色光源211 〜213 と、緑色の光色を有する緑色光源221 〜223 と、青色の光色を有する青色光源231 〜233 とを3つずつ具備した照明器具20を備えており、各光源211 …の光量の制御を行う構成については実施形態1と共通であるから図示は省略する。
また、本実施形態では、赤色光源211 〜213 の光量を図20(a)〜(c)に示した光量変化パターンに従って変化させ、緑色光源221 〜223 の光量を同図(e)〜(g)に示した光量変化パターンに従って変化させるとともに、青色光源231 〜233 の光量を同図(i)〜(k)に示した光量変化パターンに従って変化させている。すなわち、同色の光源211 …,221 …,231 …同士については同一の上記光量変化パターンに従って遅延時間td だけずらしながら光量を変化させ、異種の光源211 …については周期Tを等しくした上記光量変化パターンに従って光量を変化させている。そのため、各光色毎の全体光量は時間的に常に一定となり(同図(d),(h),(l)参照)、各色の光源211 …,221 …,231 …から発する光が合成された作業面での照度も時間的に一定となる(同図(m)参照)。しかも、照明器具20の発光面を見れば、各色の光源211 …,221 …,231 …の光量の変化により色彩豊かな光の変化を行うことができる。
【0094】
次に、作業面照度を変化させる場合について説明する。本実施形態では、作業面照度を変化させる前後において、変化前の各光色毎の全体光量に対する変化後の各光色毎の全体光量の比率が各光色について全て等しくなるように、制御回路部4にて各光色の光源211 …,221 …,231 …毎に光量変化パターンを変更する。
【0095】
例えば、図20(a)〜(c)に示すように、赤色光源211 〜213 の全体光量(3つの光量レベルの和)が変化前において140%であり、変化後で70%であるようにすれば、その比率は50%である(同図(d)参照)。このとき、緑色光源221 〜223 及び青色光源231 〜233 についても同様に、それぞれの全体光量が50%だけ減小するように光量を変化させる(同図(h)及び(l)参照)。なお、光量を低下させる移行時間tT 内においては、それぞれ変化前の上限値UL及び下限値LLから変化後の上限値UL’及び下限値LL’に直線的に変化するように各光源211 …,221 …,231 …の光量が制御されている。
【0096】
本実施形態によれば、作業面照度を変化させる場合に各光色の光源211 …,221 …,231 …を同じ比率で変化させているため、照明器具20から発せられる全体の光色は作業面照度の変化の前後において変わることがなく、照明下にいる者(使用者)に対して作業面での光色が変化することによる違和感を与えることがないという利点がある。
【0097】
なお、光源の数やその配置あるいは光色は本実施形態に限定する主旨ではなく、使用の目的や用途に応じて任意に選定できる。また、光量変化パターンの上限値及び下限値あるいはフェード時間や周期に関してもその用途に応じて任意に設定すればよい。つまり、各光色毎の光量変化パターンを変えることで照明器具から発せられる全体の光色は変わるので、器具の構成、用途、レイアウト等に応じて自由に変えることができる。
【0098】
(実施形態14)
本実施形態は、実施形態13と同じ構成において照明器具20から発せられる全体の光色を変えることなく、ゆらぎ点灯モードから連続点灯モードへ点灯モードのみを切り換える点に特徴がある。
ここで、本実施形態では赤色光源211 と緑色光源221 と青色光源231 を第1のグループG1 、赤色光源212 と緑色光源222 と青色光源232 を第2のグループG2 、赤色光源213 と緑色光源223 と青色光源233 を第3のグループG3 に各々グループ化し、図21(a)〜(c)に示すような同一の光量変化パターンに従って各グループG1 〜G3 毎に遅延時間td だけずらしながら光量を変化させている。但し、各グループG1 〜G3 内における各光源211 …,221 …,231 …はあらゆる場合に等しい色度及び光束比を保って点灯するようにし、各グループG1 〜G3 についてこれらの値は等しくなるようにする。これにより、作業面における照度がほぼ一定になるとともに、各色の光源211 …,221 …,231 …から発する光が合成された作業面での光色は各光色が合成された色となり、各グループG1 〜G3 間でその光色が異なることがなく、照明器具20全体の光色も時間的に変化することがない。
【0099】
次に、点灯モードをゆらぎ点灯モードから連続点灯モードへ切り換える場合について説明する。本実施形態においては、実施形態8と同様に点灯モードの切り換えに伴う移行時間tT 内でフェード時間tf を維持しながら各グループG1 〜G3 毎に光源211 …の光量を上限値と下限値の間で周期的に変化させ、最終的に連続点灯モードの光量値SLへ移行するように、制御回路部4によってスイッチング素子Qa〜Qcを位相制御して各光源211 …,221 …,231 …の光量を制御する(図21参照)。つまり、本実施形態の場合には、各グループG1 〜G3 の全体光量のゆらぎ点灯モード時の上限値ULが100%、下限値が40%であるのに対して、連続点灯モード時の光量値SLは各々80%となり、このとき作業面照度は移行時間tT 内を含めて常に一定となる(図21(d)参照)。
【0100】
本実施形態によれば、ゆらぎ点灯モードと連続点灯モードとの切り換えの前後及び移行時間tT 内において、照明器具20から発せられる全体の光色は変わらず、照明下にいる者(使用者)に対して作業面の光色の変化による違和感を与えることがなく、点灯モードの切り換えを行うことができるという利点がある。
なお、本実施形態ではゆらぎ点灯モードから連続点灯モードへの切り換えの場合について説明したが、これとは逆に連続点灯モードからゆらぎ点灯モードへの切り換えも同様に可能であり、また、光源の数やその配置あるいは光色は本実施形態に限定する主旨ではなく、使用の目的や用途に応じて任意に選定できる。さらに、光量変化パターンの上限値及び下限値あるいはフェード時間や周期に関してもその用途に応じて任意に設定すればよい。つまり、各光色毎の光量変化パターンを変えることで照明器具から発せられる全体の光色は変わるので、器具の構成、用途、レイアウト等に応じて自由に変えることができる。また、点灯モードを切り換える際の移行の前後および移行時間tT 内において、照明器具20の全体の光色が変わることがなければ、作業面照度を変化させながら点灯モード切り変えるようにしてもよく、その場合にも上述と同様の効果を奏することができる。
【0101】
【発明の効果】
請求項1の発明は、複数の光源と、これらの光源を点灯する点灯手段と、点灯手段を制御して各光源の光量を変える制御手段とを備え、制御手段は、複数の光源のうち少なくとも1つの光源が光量の上限値及び下限値の2つの光量間で単調かつ周期的に変化する光量変化パターンに従って光量が変化するように点灯手段を制御するとともに、他の少なくとも1つの光源が各々所定時間毎に順次遅れて光量変化パターンに従って光量が変化するように点灯手段を制御する照明装置において、複数の光源によって照明される作業面での照度を所定の移行時間をかけて可変する可変手段を備え、制御手段は、移行時間内における各光源の光量が略一定の割合で変化し且つ移行時間内における作業面での照度が所定の割合で変化するように点灯手段を制御するので、移行時間をかけ且つ略一定の割合で光源の光量を変化させながら作業面での照度を変化させるため、アイキャッチ効果等の特殊な効果を得ながら可変手段によって作業面での照度を任意に可変することができ、しかも、作業面での照度が急峻に変化せず、略一定の割合で変化するので、作業面での作業者に違和感を与えることがないという効果がある。
【0102】
請求項2の発明は、複数の光源と、これらの光源を点灯する点灯手段と、点灯手段を制御して各光源の光量を変える制御手段とを備え、制御手段は、複数の光源のうち少なくとも1つの光源が光量の上限値及び下限値の2つの光量間で単調かつ周期的に変化する光量変化パターンに従って光量が変化するように点灯手段を制御するとともに、他の少なくとも1つの光源が各々所定時間毎に順次遅れて光量変化パターンに従って光量が変化するように点灯手段を制御する照明装置において、光量変化パターンに従って各光源を点灯させる第1の点灯モードと、光量変化パターンに依らずに略一定の光量で光源を点灯させる第2の点灯モードとを所定の移行時間をかけて切り換える切換手段を備え、制御手段は、移行時間内における各光源の光量が略一定の割合で変化し且つ移行時間内における作業面での照度が所定の割合で変化するように点灯手段を制御するので、移行時間をかけて第1の点灯モードと第2の点灯モードを切り換えながら作業面での照度を変化させるため、アイキャッチ効果等の特殊な効果を得ながら可変手段によって作業面での照度を任意に可変することができ、しかも、作業面での照度が急峻に変化せず、略一定の割合で変化するので、作業面での作業者に違和感を与えることがないという効果がある。
【0103】
請求項3の発明は、複数の光源と、これらの光源を点灯する点灯手段と、点灯手段を制御して各光源の光量を変える制御手段とを備え、制御手段は、複数の光源のうち少なくとも1つの光源が光量の上限値及び下限値の2つの光量間で単調かつ周期的に変化する光量変化パターンに従って光量が変化するように点灯手段を制御するとともに、他の少なくとも1つの光源が各々所定時間毎に順次遅れて光量変化パターンに従って光量が変化するように点灯手段を制御する照明装置において、光量変化パターンに従って各光源を点灯させる第1の点灯モードと、光量変化パターンに依らずに略一定の光量で光源を点灯させる第2の点灯モードとを所定の移行時間をかけて切り換えるとともに、点灯モードの切換時に複数の光源によって照明される作業面での照度を可変する切換可変手段を備え、制御手段は、移行時間内における各光源の光量が略一定の割合で変化し且つ移行時間内における作業面での照度が所定の割合で変化するように点灯手段を制御するので、移行時間をかけて第1の点灯モードと第2の点灯モードを切り換え且つ略一定の割合で光源の光量を変化させながら作業面での照度を変化させるため、アイキャッチ効果等の特殊な効果を得ながら可変手段によって作業面での照度を任意に可変することができ、しかも、作業面での照度が急峻に変化せず、略一定の割合で変化するので、作業面での作業者に違和感を与えることがないという効果がある。
【0114】
請求項5の発明は、制御手段が、切換手段にて点灯モードが切り換えられる際に切換動作の前後及び移行時間内における作業面での照度が略一定となるように点灯手段を制御するので、点灯モードの切り換えの前後とその間の移行時間内を通して作業面照度を時間的に常に略一定とし、照明下にいる者に気付かせることなく点灯モードの切り換えを行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示すブロック図である。
【図2】同上の動作を説明するための説明図である。
【図3】同上の動作を説明するための説明図である。
【図4】実施形態2の動作を説明するための説明図である。
【図5】同上の他の動作を説明するための説明図である。
【図6】実施形態3の動作を説明するための説明図である。
【図7】同上の他の動作を説明するための説明図である。
【図8】実施形態4の動作を説明するための説明図である。
【図9】実施形態5の動作を説明するための説明図である。
【図10】実施形態6の動作を説明するための説明図である。
【図11】実施形態7の動作を説明するための説明図である。
【図12】実施形態8の動作を説明するための説明図である。
【図13】同上の他の動作を説明するための説明図である。
【図14】実施形態9の動作を説明するための説明図である。
【図15】実施形態10の動作を説明するための説明図である。
【図16】実施形態11の動作を説明するための説明図である。
【図17】実施形態12の動作を説明するための説明図である。
【図18】同上の動作を説明するための説明図である。
【図19】実施形態13における照明器具を示す平面図である。
【図20】同上の動作を説明するための説明図である。
【図21】実施形態14の動作を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 制御部
2 電源部
3 ゼロクロス検出部
4 制御回路部
101 〜103 照明器具
11a1 …,11b1 …,11c1 … 光源
Qa〜Qc スイッチング素子
Claims (5)
- 複数の光源と、これらの光源を点灯する点灯手段と、点灯手段を制御して各光源の光量を変える制御手段とを備え、制御手段は、複数の光源のうち少なくとも1つの光源が光量の上限値及び下限値の2つの光量間で単調かつ周期的に変化する光量変化パターンに従って光量が変化するように点灯手段を制御するとともに、他の少なくとも1つの光源が各々所定時間毎に順次遅れて光量変化パターンに従って光量が変化するように点灯手段を制御する照明装置において、複数の光源によって照明される作業面での照度を所定の移行時間をかけて可変する可変手段を備え、制御手段は、移行時間内における各光源の光量が略一定の割合で変化し且つ移行時間内における作業面での照度が所定の割合で変化するように点灯手段を制御することを特徴とする照明装置。
- 複数の光源と、これらの光源を点灯する点灯手段と、点灯手段を制御して各光源の光量を変える制御手段とを備え、制御手段は、複数の光源のうち少なくとも1つの光源が光量の上限値及び下限値の2つの光量間で単調かつ周期的に変化する光量変化パターンに従って光量が変化するように点灯手段を制御するとともに、他の少なくとも1つの光源が各々所定時間毎に順次遅れて光量変化パターンに従って光量が変化するように点灯手段を制御する照明装置において、光量変化パターンに従って各光源を点灯させる第1の点灯モードと、光量変化パターンに依らずに略一定の光量で光源を点灯させる第2の点灯モードとを所定の移行時間をかけて切り換える切換手段を備え、制御手段は、移行時間内における各光源の光量が略一定の割合で変化し且つ移行時間内における作業面での照度が所定の割合で変化するように点灯手段を制御することを特徴とする照明装置。
- 複数の光源と、これらの光源を点灯する点灯手段と、点灯手段を制御して各光源の光量を変える制御手段とを備え、制御手段は、複数の光源のうち少なくとも1つの光源が光量の上限値及び下限値の2つの光量間で単調かつ周期的に変化する光量変化パターンに従って光量が変化するように点灯手段を制御するとともに、他の少なくとも1つの光源が各々所定時間毎に順次遅れて光量変化パターンに従って光量が変化するように点灯手段を制御する照明装置において、光量変化パターンに従って各光源を点灯させる第1の点灯モードと、光量変化パターンに依らずに略一定の光量で光源を点灯させる第2の点灯モードとを所定の移行時間をかけて切り換えるとともに、点灯モードの切換時に複数の光源によって照明される作業面での照度を可変する切換可変手段を備え、制御手段は、移行時間内における各光源の光量が略一定の割合で変化し且つ移行時間内における作業面での照度が所定の割合で変化するように点灯手段を制御することを特徴とする照明装置。
- 制御手段は、作業面での照度が可変される際に、変化の前後における光量変化パターンの上限値に対する下限値の比率が略等しくなるように点灯手段を制御することを特徴とする請求項1又は3記載の照明装置。
- 制御手段は、切換手段にて点灯モードが切り換えられる際に切換動作の前後及び移行時間内における作業面での照度が略一定となるように点灯手段を制御することを特徴とする請求項2又は3記載の照明装置。
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